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JP5906646B2 - 搬送装置 - Google Patents
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JP5906646B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録媒体を搬送路に沿って搬送可能な搬送装置に関する。
被記録媒体を搬送路に沿って搬送させる搬送装置の多くは、複数のローラ対を備えている。被記録媒体は、これらのローラ対に挟持されることによって搬送される。各ローラ対を構成する2つのローラは、被記録媒体を搬送する力を確保するために、相互に強い力で当接し合っている。
被記録媒体が複数のローラ対によって挟持されている状態において、当該被記録媒体が搬送向きに搬送されると、搬送向きの最も下流側に配置されたローラ対を当該被記録媒体の後端が抜ける瞬間がある。当該被記録媒体の後端が当該ローラ対を抜けた瞬間、当該被記録媒体の後端には、それまで作用されていた当該ローラ対による力が急に作用されなくなる。ここで、当該ローラ対による力とは、当該被記録媒体の後端を当該ローラ対による挟持位置に維持しようとする力である。当該ローラ対による力が急に作用されなくなることにより、当該被記録媒体には、搬送向きの力が作用する。その結果、上記瞬間において、当該被記録媒体が本来想定された量よりも多く搬送向きに搬送されてしまう現象が生じてしまう。
上記現象の発生を防止するために、特許文献1に開示された記録装置では、従動ローラ(ピンチローラ5)と駆動ローラ(搬送ローラ4)とによって挟持されている被記録媒体の後端が、当該挟持されている位置を抜ける前に、従動ローラを上方に移動させて駆動ローラから離間させている。
特開平10−26851号公報
しかしながら、特許文献1に開示された記録装置では、以下の問題が生じるおそれがある。上述したように、駆動ローラ及び従動ローラは、相互に強い力で当接し合っている。よって、従動ローラが上方に移動された瞬間、駆動ローラには、それまで従動ローラから作用されていた押圧力が作用されなくなる。
ここで、駆動ローラは、その両端を軸受けによって支えられているが、駆動ローラを容易に回転させるために、駆動ローラの外径と軸受けの内径との間には隙間が設けられている。そのため、押圧力が作用されなくなった駆動ローラは、上記隙間の分だけ、位置がずれるおそれがある。
駆動ローラの位置ずれは、駆動ローラに当接された被記録媒体の位置ずれを伴う。その結果、駆動ローラの回転量からエンコーダなどによって検出された被記録媒体の移動量と、被記録媒体の実際の移動量との間に、誤差が生じてしまう。
また、駆動ローラの回転力が、ベルトやギヤを介した連結などによって、搬送路に設けられている他のローラに伝達されている場合、駆動ローラの位置ずれは、ベルトやギヤを介して当該他のローラに伝達されるおそれがある。詳細には、駆動ローラの位置がずれると、ベルトの位置がずれる、或いはギヤが回転する。これにより、当該他のローラが回転してしまう。その結果、被記録媒体は、当該他のローラと当接している箇所において、わずかに搬送されてしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動ローラに圧接されている従動ローラの圧接力が弱められても、駆動ローラに対する圧接力を維持することによって、駆動ローラの位置ずれを防止することができる搬送装置を提供することにある。
(1) 本発明の搬送装置は、被記録媒体を案内する搬送路と、上記搬送路に設けられており、駆動源から駆動力を付与されて回転する駆動ローラと、上記駆動ローラと対向して設けられており、上記駆動ローラとの間に被記録媒体を挟持して上記搬送路に沿って搬送する従動ローラと、上記従動ローラを上記駆動ローラに対して付勢する付勢部材と、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整する調整機構と、上記駆動ローラに当接可能な当接部材を有する当接機構と、を備える。上記当接機構は、上記調整機構によって、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力が弱められる際に、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する。
従動ローラは、付勢部材によって駆動ローラを付勢している。調整機構によって従動ローラの駆動ローラに対する付勢力が弱められると、駆動ローラの位置がずれるおそれがある。しかし、本構成によれば、駆動ローラに対する付勢力が弱められても、当接機構が当接部材を駆動ローラに押圧する。つまり、駆動ローラは、従動ローラから付勢されなくなる代わりに、当接部材から付勢される。
(2) 上記従動ローラは、上記駆動ローラに当接された第1姿勢及び上記駆動ローラから離間された第2姿勢に姿勢変化可能であって、上記調整機構は、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1姿勢から上記第2姿勢に姿勢変化させることによって、上記付勢力の調整を行う。
本構成によれば、従動ローラを駆動ローラから離間させるだけで、付勢力を弱めることができる。
(3) 上記当接機構は、上記当接部材が、上記駆動ローラの軸に通されており、上記従動ローラの軸と同方向に延びており、上記調整機構に当接する第1位置及び上記調整機構から離間した第2位置に移動可能な回転軸と、上記回転軸に設けられており、上記回転軸から周面までの径が第1距離の第1周面と、上記回転軸から周面までの径が上記第1距離よりも長い第2周面とを有し、上記回転軸の回転によって上記第2周面が上記当接部材に対して接離される回転カムと、を有する。上記回転軸は、上記第2周面が上記当接部材に当接することによって上記第1位置に移動して上記調整機構に当接し、且つ上記第2周面が上記当接部材から離間することによって上記第2位置に移動して上記調整機構から離間する。上記調整機構は、上記回転軸に当接されることによって、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1姿勢から上記第2姿勢に姿勢変化させ、且つ上記回転軸から離間されることによって、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力によって上記第2姿勢から上記第1姿勢に姿勢変化させる。
本構成によれば、駆動ローラが付勢された状態を維持しつつ、従動ローラを駆動ローラから離間させることができる。
また、本構成によれば、従動ローラが付勢部材の付勢力に抗って駆動ローラから離間されているとき、付勢部材の付勢力は、従動ローラ、調整機構、回転軸、及び当接部材を介して、駆動ローラに伝えられる。つまり、本構成によれば、当接部材による駆動ローラへの押圧を実現するために、付勢部材を流用することができる。
(4) 上記調整機構は、上記当接機構が上記当接部材を上記駆動ローラに押圧した後、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整する。
本構成によれば、駆動ローラが付勢された状態を維持しつつ、従動ローラを駆動ローラから離間させることができる。
(5) 上記調整機構は、上記駆動ローラの回転が停止していることを条件として、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整する。上記当接機構は、上記駆動ローラの回転が停止していることを条件として、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する。
駆動ローラが回転しているときに、従動ローラまたは当接部材の少なくとも一方が動くと、駆動ローラに当接されている被記録媒体の位置がずれるおそれがある。本構成によれば、従動ローラや当接部材の移動を伴うおそれのある付勢力の調整や当接部材の駆動ローラに対する押圧は、駆動ローラの回転が停止しているときに実行されるため、上記のような被記録媒体の位置ずれを防止することができる。
(6) 本発明の搬送装置は、上記駆動ローラと一体に回転し、回転中心と同心の周方向に沿って複数の被検知部が設けられた回転体と、上記回転体の回転によって上記被検知部と対向し得る位置に設けられており、上記被検知部を検知する第1検知部と、上記第1検知部による上記被検知部の検知回数に基づいて上記駆動ローラの回転量を算出する算出部と、を更に備える。
駆動ローラの位置がずれると、算出部によって算出された駆動ローラの回転量に基づいて、装置の動作を制御する制御部によって算出される被記録媒体の移動量と、被記録媒体の実際の移動量との間に、誤差が生じてしまう。しかし、上記(1)〜(5)の構成によれば、駆動ローラの位置ずれを防止することができる。そのため、移動量の誤差の発生を防止することができる。
(7) 本発明の搬送装置は、上記搬送路における上記駆動ローラ及び上記従動ローラとは異なる位置に設けられた第1ローラと、上記第1ローラと対向して設けられており、上記第1ローラとの間に被記録媒体を挟持して上記搬送路に沿って搬送可能な第2ローラと、上記駆動ローラ及び上記第1ローラと連結されており、上記駆動ローラの回転力を上記第1ローラへ伝達する駆動伝達機構と、を更に備える。
駆動ローラの位置がずれると、駆動伝達機構を介して駆動ローラと連結されている第1ローラの位置がずれるおそれがある。第1ローラの位置がずれると、第1ローラ及び第2ローラによって挟持されて搬送されている被記録媒体の位置がずれるおそれがある。しかし、上記(1)〜(6)の構成によれば、駆動ローラの位置ずれを防止することができる。そのため、第1ローラ及び第2ローラによって挟持されて搬送されている被記録媒体の位置ずれを防止することができる。
(8) 本発明の搬送装置は、被記録媒体の搬送向きの後端が上記駆動ローラ及び上記従動ローラのニップ位置よりも搬送向き上流側の所定位置まで搬送されたことを検知する第2検知部を更に備える。上記調整機構は、上記第2検知部の検知結果に基づいて、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を弱める。
これにより、上述した現象、つまり駆動ローラ及び従動ローラによってニップされていた被記録媒体にニップ力が作用されなくなることによって、当該被記録媒体に搬送向きの力が作用し、当該被記録媒体が本来想定された量よりも多く搬送向きに搬送されてしまう現象を回避することができる。しかも、上記(1)で述べたように、駆動ローラは、従動ローラから付勢されなくなる代わりに、当接部材から付勢されるため、駆動ローラの位置ずれを防止できる。つまり、本構成によれば、駆動ローラの位置ずれを起こすことなく、上記現象を回避することができる。
(9) 上記当接部材は、上記駆動ローラに当接された第3姿勢及び上記駆動ローラから離間された第4姿勢に姿勢変化可能である。上記当接機構は、上記調整機構によって、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力が弱められる際に、上記当接部材を上記第4姿勢から上記第3姿勢に姿勢変化させることによって、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する。
本構成によれば、当接部材の駆動ローラに対する押圧を、駆動ローラから離間された当接部材を駆動ローラに当接させるだけで実現することができる。
(10) 上記当接部材の上記駆動ローラに対する当接向きは、上記従動ローラの上記駆動ローラに対する当接向きと同じ向きである。
本構成によれば、当接部材と従動ローラとは同じ向きから駆動ローラに当接するため、駆動ローラの位置がずれる可能性を低くすることができる。
本発明によれば、駆動ローラに圧接されている従動ローラの圧接力が弱められても、駆動ローラは当接部材によって圧接される。これにより、駆動ローラに対する圧接力が維持されるため、駆動ローラの位置ずれを防止することができる。
図1(A)には複合機10の外観斜視図が示されており、図1(B)にはプリンタ11部における第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62周辺の平面図が示されている。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61と当接機構90と凸部162とを模式的に示す背面図であり、(A)にはピンチローラ61が第1姿勢の状態が示されており、(B)にはピンチローラ61が第2姿勢の状態が示されている。 図4は、プラネットギヤ157の動作を説明するための図であり、(A)にはピンチローラ61が第1姿勢の場合におけるプラネットギヤ157及びサンギヤ155を模式的に示す左側面図が示されており、(B)にはピンチローラ61が第2姿勢の場合におけるプラネットギヤ157及びサンギヤ155を模式的に示す左側面図が示されている。 図5は、当接機構90の動作を説明するための図であり、(A)にはピンチローラ61が第1姿勢の場合における図1(B)のA−A断面図が示されており、(B)にはピンチローラ61が第1姿勢の場合における図1(B)のB−B断面図が示されており、(C)にはピンチローラ61が第2姿勢の場合における図1(B)のA−A断面図が示されており、(D)にはピンチローラ61が第2姿勢の場合における図1(B)のB−B断面図が示されている。 図6は、プリンタ11部における第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62周辺を前方右斜め上から見た斜視図である。 図7は、プリンタ11部における第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62周辺を前方左斜め上から見た斜視図である。 図6は、プリンタ11部における第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62周辺を前方右斜め上から見た斜視図である。 図9は、偏心カム160の当接部材161側の径に対する第1搬送ローラ60への圧接力を示す特性図である。 図10は、マイクロコンピュータ130の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1(A)の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10]
図1に示されるように、複合機10は、概ね薄型の直方体に形成されており、下部にインクジェット記録方式で記録用紙12(本発明の被記録媒体の一例、図2参照)に画像を記録するプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、内部に後述する搬送路65を有しており、記録用紙12を搬送可能である。つまり、複合機10は、本発明の搬送装置の一例である。
なお、本実施形態において、複合機10は、片面画像記録機能のみを有しているが、両面画像記録機能を有していてもよい。また、プリンタ部11における記録方式は、インクジェット記録方式に限らず、例えば電子写真方式などでもよい。
プリンタ部11は、正面に開口13が形成された筐体14を有している。また、各種サイズの記録用紙12を載置可能な給紙トレイ20及び排紙トレイ21(図2参照)が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。
図2に示されるように、プリンタ部11は、給紙トレイ20から記録用紙12をピックアップして給送する給紙部15、給紙トレイ20の上方に設けられており、給紙部15によって給紙された記録用紙12にインク滴を吐出して記録用紙12に画像を記録するインクジェット記録方式の記録部24、第1搬送ローラ60、及び第2搬送ローラ62などを備えている。
[給紙部15]
図2に示されるように、給紙部15は、給紙トレイ20の上方であって記録部24の下方に設けられている。給紙部15は、給送ローラ25、給紙アーム26、及び駆動伝達機構27を備えている。給送ローラ25は、給紙アーム26の先端部で軸支されている。給紙アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給送ローラ25は、給紙トレイ20に当接及び離間が可能である。つまり、給送ローラ25は、給紙トレイ20に載置された記録用紙12に当接可能である。
給送ローラ25は、給紙用モータ70(図10参照)の駆動力が伝達されて回転する。給送ローラ25は、給紙トレイ20上に積載された記録用紙12のうち、一番上側の記録用紙12に当接された状態で、当該記録用紙12を他の記録用紙12から分離して以下で説明する湾曲路65Aへ送り出す。
[搬送路65]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、給紙トレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙トレイ21に至る搬送路65(本発明の搬送路の一例)が形成されている。搬送路65は、給紙トレイ20の先端から第1搬送ローラ60に至る間に形成された湾曲路65Aと、第1搬送ローラ60から排紙トレイ21に至る間に形成された排紙路65Bとに区分される。
湾曲路65Aは、給紙トレイ20に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。湾曲路65Aは、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されている。給送ローラ25によって給紙トレイ20から給送される記録用紙12は、湾曲路65Aを搬送方向(図2において一点鎖線で示される方向)に沿って搬送向き(図2において一点鎖線に付された矢印の向き)に湾曲されて、第1搬送ローラ60(本発明の駆動ローラの一例)及びピンチローラ61(本発明の従動ローラの一例)による記録用紙12の挟持位置へ案内される。湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19によって区画されている。
排紙路65Bは、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61による記録用紙12の挟持位置から排紙トレイ21に渡って延設された直線状の通路である。記録用紙12は、排紙路65Bを搬送向きに案内される。排紙路65Bは、記録部24が設けられている箇所において、所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24及び記録用紙12を支持可能な板状部材であるプラテン42によって区画されている。また、排紙路65Bは、記録部24が設けられていない箇所において、所定間隔を隔てて互いに対向する上側ガイド部材82及び下側ガイド部材83によって区画されている。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、排紙路65Bにおいて、第1搬送ローラ60よりも搬送向きの下流側に設けられている。記録部24は、排紙路65Bの上側に設けられている。記録部24は、記録ヘッド38を搭載して左右方向9へ往復移動可能なキャリッジ40を備えている。
記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38は、ノズル39からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ40が左右方向9へ往復動しているときに、ノズル39からプラテン42に支持されている記録用紙12に対してインク滴が吐出される。これにより、記録用紙12に画像が記録される。
[搬送ローラ60、62]
図2に示されるように、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61が、搬送路65において、記録部24よりも搬送向きの上流側に設けられている。ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60の下方に第1搬送ローラ60と対向して配置されている。また、ピンチローラ61は、図5(A)、(C)及び図6〜図8に示されるコイルバネ91(本発明の付勢部材の一例)に付勢されることによって、第1搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。換言すると、コイルバネ91は、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60に付勢する。コイルバネ91は、下端を複合機10のフレーム43(図5(A)、(C)参照)に支持されており、上端をピンチローラ61を支持するホルダ36(図6〜図8参照)に取り付けられている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、給送ローラ25によって湾曲路65Aを搬送されてきた記録用紙12を狭持して、排紙路65Bに沿って搬送向きに搬送する。これにより、当該記録用紙12は、プラテン42上へ送られる。
ピンチローラ61は、後述する当接機構90によって、上下方向7に移動させられる。これにより、ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60に当接された第1姿勢(本発明の第1姿勢の一例、図3(A)参照)、及び第1搬送ローラ60から下側に離間された第2姿勢(本発明の第2姿勢の一例、図3(B)参照)に姿勢変化する。なお、当接機構90によるピンチローラ61の姿勢変化については、後述される。
第2搬送ローラ62(本発明の第1ローラの一例)及び拍車63(本発明の第2ローラの一例)が、排紙路65Bにおいて、記録部24よりも搬送向きの下流側に設けられている。拍車63は、第2搬送ローラ62の上方に第2搬送ローラ62と対向して配置されている。また、拍車63は、図示しないバネなどの弾性部材によって第2搬送ローラ62のローラ面に圧接されている。第2搬送ローラ62及び拍車63は、記録部24で画像を記録された記録用紙12を狭持して排紙路65Bに沿って搬送向きの下流側へ搬送する。
[ベルト機構120]
図7に示されるように、プリンタ部11には、ベルト機構120(本発明の駆動伝達機構の一例)が設けられている。ベルト機構120は、第1ギヤ118、第2ギヤ119、第1プーリ121、第2プーリ122、及びベルト123を備えている。ベルト機構120は、以下に説明するように、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62と連結されている。
第1ギヤ118は、排紙路65Bよりも左側において、第1搬送ローラ60の軸34に取り付けられている。第2ギヤ119は、排紙路65Bよりも左側において、搬送用モータ71の軸に取り付けられている。第2ギヤ119は、第1ギヤ118に対向して設けられており、第1ギヤ118と噛合している。これにより、第1搬送ローラ60は、搬送用モータ71(本発明の駆動源の一例)から、ベルト機構120の一部である第2ギヤ119及び第1ギヤ118を介して回転駆動力が伝達されて回転される。
第1プーリ121は、搬送路65よりも左側において、搬送用モータ71の軸、つまり第2ギヤ119が取り付けられている軸に、第2ギヤ119に隣接して取り付けられている。第1プーリ121の周面に沿って、後述するベルト123が架けられる。第1プーリ121は、搬送用モータ71から駆動伝達されて回転する。
第2プーリ122は、搬送路65よりも左側において、第2搬送ローラ62の軸56に取り付けられている。第2プーリ122は、軸56を中心として第2搬送ローラ62と一体に回転する。第2プーリ122の周面に沿って、後述するベルト123が架けられる。
ベルト123は、無端環状であり、第1プーリ121及び第2プーリ122に張った状態で架け渡される。ベルト123は、一方を第1プーリ121の周面に巻回され、他方を第2プーリ122の周面に巻回されている。ベルト123は、第1プーリ121が回転すると周運動する。第2プーリ122は、ベルト123が周運動すると回転する。これにより、第1プーリ121の回転駆動力は、ベルト123を介して第2プーリ122に伝達される。なお、ベルト123は、テンショナー126によって張力を与えられている。以上より、第2搬送ローラ62は、搬送用モータ71から、ベルト機構120の一部である第1プーリ121、ベルト123、及び第2プーリ122を介して、第1搬送ローラ60と同様の回転駆動力、つまり第1搬送ローラ60の回転力が伝達されて回転される。
[当接機構90]
プリンタ部11には、当接機構90(本発明の当接機構の一例)が配置されている。当接機構90は、図3及び図6〜図8に示されるように、ピンチローラ61の軸35と同方向である左右方向9に延びた軸157を有するプラネットギヤ156と、プラネットギヤ156の軸157(本発明の回転軸の一例)に設けられた偏心カム160(本発明の回転カムの一例)と、偏心カム160と上側で対向する位置において第1搬送ローラ60の軸34(本発明の駆動ローラの軸の一例)に通されており、偏心カム160に当接可能な当接部材161(本発明の当接部材の一例)とを備えている。
図3及び図5(B)、(D)に示されるように、偏心カム160は、軸157から径が周期的に変化する円盤である。詳細には、偏心カム160は、プラネットギヤ156の軸157から周面までの径が第1距離R1(本発明の第1距離の一例)の第1周面92(本発明の第1周面の一例)と、プラネットギヤ156の軸157から周面までの径が第1距離R1よりも長い第2距離R2の第2周面93(本発明の第2周面の一例)とを有している。また、後述されるように、偏心カム160は、プラネットギヤ156の軸157の回転によって第2周面93が当接部材161の下面164に対して接離される。
図3及び図5に示されるように、当接部材161は、下面164が前後方向8及び左右方向9よりなる平面に構成された部材である。当接部材161の上面近傍には、開口が設けられている。当該開口には、第1搬送ローラ60の一部である軸34が挿通される。これにより、当接部材161の開口の内面は、第1搬送ローラ60の軸34に当接可能である。つまり、当接部材161は、第1搬送ローラ60に当接可能である。
図3、図5(A)、(C)、及び図6〜図8に示されるように、プリンタ部11には、ピンチローラ61の軸35からプラネットギヤ156の軸157へ向けて突出された凸部162(本発明の調整機構の一例)が配置されている。凸部162は、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を調整するものである。本実施形態において、凸部162は、後述するように、ピンチローラ61をコイルバネ91の付勢力に抗って第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させることによって、付勢力の調整を行う。ここで、第1姿勢のピンチローラ61は、図3(A)に示されており、第2姿勢のピンチローラ61は、図3(B)に示されている。
図3に示されるように、ピンチローラ61は、軸35に沿って所定間隔を空けて複数設けられている。そして、凸部162は、軸35においてピンチローラ61が設けられていない位置に形成されている。また、図3、図5(A)、(C)、及び図6〜図8に示されるように、凸部162には、左右方向9に沿った孔163が形成されている。孔163には、プラネットギヤ156の軸157が挿通されている。
図3、図6、及び図8に示されるように、当接機構90におけるプラネットギヤ156には、当接機構駆動モータ72の駆動力が、第1中間ギヤ51〜第7中間ギヤ57及び伝達部58を介して伝達される。
図3及び図4に示されるように、プラネットギヤ156の軸157は、サンギヤ155の右側に配置された固定板158に形成された長孔159に挿通されている。これにより、プラネットギヤ156の軸157は、長孔159に沿って摺動可能である。プラネットギヤ156の軸157は、長孔159に沿って摺動することによって、後述するように、凸部162に形成された孔163の底面に当接する第1位置(本発明の第1位置の一例、図3(B)及び図5(C)参照)、及び凸部162から離間した第2位置(本発明の第2位置の一例、図3(A)及び図5(A)参照)に移動可能である。なお、長孔159は、プラネットギヤ156の軸157が長孔159に沿って摺動した場合でも、当該プラネットギヤ153がサンギヤ155との噛合を維持可能とするために、円弧形状である。
以上より、サンギヤ155は、当接機構駆動モータ72の回転による第7中間ギヤ57の回転によって回転する。また、プラネットギヤ156は、サンギヤ155の回転によって回転する。
[第1搬送ローラ60に対する付勢力の調整]
以下、凸部162によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力の調整、及び偏心カム160と当接部材161との接離について詳述する。
最初に、図3(A)に示された状態から図3(B)に示された状態に変化する場合の動作が説明される。図3(A)に示された状態では、ピンチローラ61と第1搬送ローラ60とは当接されている。つまり、ピンチローラ61は第1姿勢である。また、図3(A)に示された状態では、凸部162に形成された孔163に挿通されたプラネットギヤ156の軸157は、当該孔163と当接していない(図5(A)参照)。つまり、プラネットギヤ156の軸157は、第2位置に位置している。また、図3(A)に示された状態では、偏心カム160の第2周面93(径が第2距離R2である。)がプラネットギヤ156の軸157の下側に位置しており、偏心カム160の第1周面92(径が第1距離R1である。)がプラネットギヤ156の軸157の上側に位置している(図5(B)参照)。これにより、偏心カム160の第2周面93は、プラネットギヤ156の軸157の上側に位置する当接部材161の下面164から離間されている。また、図3(A)に示された状態では、図9(A)に示されるように、ピンチローラ61が第1搬送ローラ60を所定の圧接力で圧接しているのに対して、当接部材161の第1搬送ローラ60への圧接力はゼロである。
図3(A)に示された状態において、当接機構駆動モータ72からの駆動伝達によって、プラネットギヤ156が回転されると、偏心カム160が回転される。偏心カム160が回転されるに従って、偏心カム160における当接部材161側の径が第1距離R1から長くなり、偏心カム160の周面と当接部材161の下面164とが当接する(図9(A)のA点)。更に偏心カム160が回転されると、偏心カム160の周面は、当接部材161の下面164を下側から押す。これにより、偏心カム160に押された当接部材161は、第1駆動ローラ60を下側から押す。その結果、図9(A)に破線で示されるように、当接部材161の第1搬送ローラ60への圧接力が増加していく。
ここで、第1搬送ローラ60は、その軸45の両端を複合機10のフレーム44(図6〜図8参照)に回転可能に軸支されているが、フレーム44とのガタ分を除いて移動可能ではない。よって、偏心カム160には、第1搬送ローラ60の軸34に挿通された当接部材161からの反発力が作用する。これにより、偏心カム160が設けられたプラネットギヤ156の軸157は、下方に移動する。これにより、図5(C)に示されるように、プラネットギヤ156の軸157は、凸部162に形成された孔163の底面に当接する(図9(A)のB点)。つまり、プラネットギヤ156の軸157は、第2位置から第1位置に移動する。プラネットギヤ156の軸157は、偏心カム160の更なる回転によって、凸部162を下方に押す。
凸部162は、第1位置に移動したプラネットギヤ156の軸157に上側から当接されて下方に押される。これにより、凸部162と、当該凸部162と軸35を介して一体のピンチローラ61とは、コイルバネ91の付勢力に抗って下方に移動される。その結果、図9(A)に実線で示されるように、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60への圧接力が減少していく。そして、ピンチローラ61が第1搬送ローラ60から完全に離間したとき、当該圧接力はゼロとなる(図9(A)のC点)。つまり、凸部162は、プラネットギヤ156の軸157に当接されることによって、ピンチローラ61を、第1搬送ローラ60に当接された第1姿勢(図3(A)参照)から、第1搬送ローラ60から離間された第2姿勢(図3(B)参照)に姿勢変化させる。
本実施形態では、その後も、偏心カム160は、偏心カム160における当接部材161側の径が第2距離R2に到達するまで回転を継続する。
なお、本実施形態では、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60からの完全な離間(図9(A)のC点)が、回転する偏心カム160の当接部材161側の径が第2距離R2へ到達するよりも前であったが、図9(B)に示されるように、当該離間は当該到達と同時であってもよい。
また、本実施形態では、当接部材161の第1搬送ローラ60への最大圧接力が、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60への最大圧接力と同じであった。しかし、図9(C)に示されるように、当接部材161の第1搬送ローラ60への最大圧接力が、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60への最大圧接力よりも大きくてもよい。また、当接部材161の第1搬送ローラ60への最大圧接力が、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60への最大圧接力よりも小さくてもよい。
以上説明した動作において、凸部162は、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60から離間させることによって、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を弱めている。このとき、偏心カム160の第2周面93が当接部材161を上側へ押圧している。上側へ押圧された当接部材161は、当接部材161の開口に挿通されている第1搬送ローラ60の軸34を上側へ押圧する。つまり、当接機構90は、凸部162によって、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を弱められる際に、当接部材161を第1搬送ローラ60に押圧する。
上述したように、当接部材161は、下側から第1搬送ローラ60を押圧する。一方、上述したように、ピンチローラ61は、下側から第1搬送ローラ60と当接している。つまり、当接部材161の第1搬送ローラ60に対する当接向きは、ピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する当接向きと同じ向きである。
また、以上説明した動作では、偏心カム160に押圧された当接部材161が第1搬送ローラ60を押圧する。そして、このときの当接部材161からの反発力によって、プラネットギヤ156の軸157が下方に移動する。そして、下方に移動した軸157によって凸部162が下方に押された結果、凸部162と一体のピンチローラ61は第1搬送ローラ60から離間される。つまり、凸部162は、当接機構90が当接部材161を第1搬送ローラ60に押圧した後、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を調整する。
次に、図3(B)に示された状態から図3(A)に示された状態に変化する場合の動作が説明される。図3(B)に示された状態では、ピンチローラ61と第1搬送ローラ60とは離間されている。つまり、ピンチローラ61は第2姿勢である。また、図3(B)に示された状態では、凸部162に形成された孔163に挿通されたプラネットギヤ156の軸157は、当該孔163の底面と当接している。つまり、プラネットギヤ156の軸157は、第1位置に位置している。また、図3(B)に示された状態では、偏心カム160の第2周面93(径が第2距離R2である。)がプラネットギヤ156の軸157の上側に位置しており、偏心カム160の第1周面92(径が第1距離R1である。)がプラネットギヤ156の軸157の下側に位置している(図5(D)参照)。これにより、偏心カム160の第2周面93は、プラネットギヤ156の軸157の上側に位置する当接部材161の下面164と当接されている。
図3(B)に示された状態において、当接機構駆動モータ72からの駆動伝達によって、プラネットギヤ156が回転されると、偏心カム160が回転される。偏心カム160が回転されるに従って、偏心カム160における当接部材161側の径が第2距離R2から短くなり、偏心カム160の周面と当接部材161の下面164とが離間する(図5(B)参照)。これにより、当接部材161から偏心カム160への反発力が作用しなくなる。その結果、偏心カム160が設けられたプラネットギヤ156の軸157は、上方に移動する。そのため、プラネットギヤ156の軸157は、凸部162に形成された孔163の底面から離間する(図5(A)参照)。つまり、プラネットギヤ156の軸157は、第1位置から第2位置に移動する。
プラネットギヤ156の軸157によって下方に押されることがなくなった凸部162は、コイルバネ91の付勢力によって上方に移動される。つまり、凸部162は、プラネットギヤ156の軸157から離間されることによって、ピンチローラ61を、第1搬送ローラ60から離間された第2姿勢(図3(B)参照)から、第1搬送ローラ60に当接された第1姿勢(図3(A)参照)に姿勢変化させる。
[ロータリーエンコーダ73]
図1(B)及び図6〜図8に示されるように、複合機10は、ロータリーエンコーダ73を備えている。ロータリーエンコーダ73は、第1搬送ローラ60の軸34に取り付けられており、軸34と一体に回転するエンコーダディスク74(本発明の回転体の一例)と、光センサ75(本発明の検知部の一例)とで構成されている。エンコーダディスク74には、その回転中心と同心の円周方向に、一定間隔で光を透過する透過部と光を透過しない非透過部とが等間隔で交互に複数配置されたパターン(不図示、本発明の被検知部の一例)が設けられている。光センサ75は、エンコーダディスク74のうち、パターンが形成されている位置と対向可能な位置に設けられている。換言すると、光センサ75は、エンコーダディスク74の回転によってパターンと対向し得る位置に設けられている。エンコーダディスク74が第1搬送ローラ60の軸34と共に回転すると、エンコーダディスク74に配置されたパターンが光センサ75によって検知される。そして、当該検知の度に、パルス信号が光センサ75によって生成される。つまり、パルス信号は、光センサ75によるパターンの検知回数に基づいて生成される。生成されたパルス信号は、光センサ75から後述するマイクロコンピュータ130(図10参照)へと出力される。
[シート検知部140]
図2に示されるように、プリンタ部11は、給紙トレイ20から給紙され湾曲路65Aを搬送向きに搬送される記録用紙12の先端及び後端を検知するシート検知部140を備えている。シート検知部140は、湾曲路65Aにおいて、第1搬送ローラ60よりも上流側に設けられている。
シート検知部140は、例えば、検出子141A、141Bを有する回転部材141と、発光素子(例えば発光ダイオード)及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光センサ142とにより構成されている。回転部材141は、軸143を中心に回転可能に設けられている。検出子141Aは軸143から湾曲路65Aに突出している。搬送される記録用紙12の先端が回転部材141に当接して回転部材141を押すと、回転部材141の検出子141Bは、発光素子と受光素子との間の光路から外れる。そのため、当該光路に光が通る。一方、搬送される記録用紙12が回転部材141を通過すると、回転部材141は図2に示される状態に戻る。このとき、回転部材141の検出子141Bは、当該光路に進入して、当該光路を通る光を遮断する。
光センサ142は、受光素子で受けた光の強度に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号、本発明の検知信号の一例)を後述するマイクロコンピュータ130(図10参照)に出力する。
[マイクロコンピュータ130]
図10に示されるように、マイクロコンピュータ130は、複合機10の全体動作を制御する。マイクロコンピュータ130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135とを備えている。これらは内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、給紙用モータ70、搬送用モータ71、及び当接機構駆動モータ72が接続されている。各モータを回転させるための駆動信号が、CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力され、これにより、対応するモータが所定の回転速度で正転または逆転する。
ここで、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71に対して駆動電流を出力している状態では、当接機構駆動モータ72に対して駆動電流を出力しない。換言すると、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71に対して駆動電流を出力していない状態で、当接機構駆動モータ72に対して駆動電流を出力する。これにより、第1搬送ローラ60が回転しているときには、当接機構90は作動しない。また、第1搬送ローラ60が回転しているときに、コイルバネ91の付勢力が調整されることもない。以上より、凸部162は、第1搬送ローラ60の回転が停止していることを条件として、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を調整する。また、当接機構90は、第1搬送ローラ60の回転が停止していることを条件として、当接部材161を第1搬送ローラ60に押圧する。
なお、本実施形態では、各モータ70、71、72は、それぞれ独立したモータであるが、各モータ70、71、72の全部または一部が共用されてもよい。その場合、共用されたモータからの駆動伝達は、遊星ギヤなどを備えた公知の駆動伝達機構によって切換可能に構成される。
また、ASIC135には、ロータリーエンコーダ73の光センサ142から出力されるパルス信号が入力される。マイクロコンピュータ130は、光センサ142からのパルス信号に基づいて、第1搬送ローラ60の回転量を算出する。つまり、マイクロコンピュータ130は、本発明の算出部の一例である。
また、ASIC135には、シート検知部140の光センサ142が接続されている。例えば、上記光路に光が通っている場合、つまり記録用紙12が回転部材141を押している場合、光センサ142はハイレベルの信号をマイクロコンピュータ130に出力する。上記光路が回転部材141によって遮断されている場合、つまり記録用紙12が回転部材141を押していない場合、光センサ142はローレベルの信号をマイクロコンピュータ130に出力する。マイクロコンピュータ130は、光センサ142から入力される信号に基づいて、搬送される記録用紙12の先端を検知する。
マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の搬送向きの後端が所定位置76(本発明の所定位置の一例)まで搬送されたことを条件として、当接機構駆動モータ72に対して駆動電流を出力する。これにより、当接機構90が作動して、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力が弱められる。つまり、マイクロコンピュータ130は、凸部162に、シート検知部140の検知結果に基づいて、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を弱めさせる。
ここで、所定位置76は、記録用紙12の搬送向きの後端が第1搬送ローラ60及びピンチローラ61による記録用紙12の挟持位置、つまりニップ位置よりも搬送向き上流側の位置である。具体例を挙げると、所定位置76は、湾曲路65Aにおけるシート検知部140が配置されている位置である(図2参照)。
例えば、所定位置76が上記具体例の位置である場合、マイクロコンピュータ130は、光センサ142からの入力がハイレベルからローレベルに切り替わったタイミングを検知する。当該タイミングは、記録用紙12が回転部材141を押している状態(ハイレベル)から、記録用紙12が回転部材141を押していない状態(ローレベル)に切り替わるタイミングである。つまり、当該タイミングは、記録用紙12の後端がシート検知部140を通過するタイミングである。そして、マイクロコンピュータ130は、上記のタイミングを検知すると、当接機構駆動モータ72に対して駆動電流を出力する。
以上より、マイクロコンピュータ130及びシート検知部140は、本発明の媒体位置検知部の一例である。




[実施形態の効果]
本実施形態では、ピンチローラ61は、コイルバネ91によって第1搬送ローラ60を付勢している。凸部162によってピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力が弱められると、第1搬送ローラ60の位置がずれるおそれがある。しかし、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60に対する付勢力が弱められても、当接機構90が当接部材161を第1搬送ローラ60に押圧する。つまり、第1搬送ローラ60は、ピンチローラ61から付勢されなくなる代わりに、当接部材161から付勢される。これにより、第1搬送ローラ60に対する圧接力が維持されるため、第1搬送ローラ60の位置ずれを防止することができる。
また、本実施形態によれば、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60から離間させるだけで、付勢力を弱めることができる。
また、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60が付勢された状態を維持しつつ、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60から離間させることができる。
また、本実施形態によれば、ピンチローラ61がコイルバネ91の付勢力に抗って第1搬送ローラ60から離間されているとき、コイルバネ91の付勢力は、ピンチローラ61から、凸部162、軸157、偏心カム160、及び当接部材161を介して、第1搬送ローラ60に伝えられる。つまり、本実施形態によれば、当接部材161による第1搬送ローラ60への押圧を実現するために、コイルバネ91を流用することができる。
また、第1搬送ローラ60が回転しているときに、ピンチローラ61または当接部材161の少なくとも一方が動くと、第1搬送ローラ60に当接されている記録用紙12の位置がずれるおそれがある。本実施形態によれば、ピンチローラ61や当接部材161の移動を伴うおそれのある付勢力の調整や当接部材161の第1搬送ローラ60に対する押圧は、第1搬送ローラ60の回転が停止しているときに実行されるため、上記のような記録用紙12の位置ずれを防止することができる。
また、第1搬送ローラ60の位置がずれると、マイクロコンピュータ130によって第1搬送ローラ60の回転量に基づいて算出される記録用紙12の移動量と、記録用紙12の実際の移動量との間に、誤差が生じてしまう。しかし、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60の位置ずれを防止することができる。そのため、移動量の誤差の発生を防止することができる。
また、第1搬送ローラ60の位置がずれると、ベルト機構120を介して第1搬送ローラ60と連結されている第2搬送ローラ62の位置がずれるおそれがある。第2搬送ローラ62の位置がずれると、第2搬送ローラ62及び拍車63によって挟持されて搬送されている記録用紙12の位置がずれるおそれがある。しかし、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60の位置ずれを防止することができる。そのため、第2搬送ローラ62及び拍車63によって挟持されて搬送されている記録用紙12の位置ずれを防止することができる。
また、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61によってニップされていた記録用紙12にニップ力が作用されなくなることによって、当該記録用紙12に搬送向きの力が作用し、当該記録用紙12が本来想定された量よりも多く搬送向きに搬送されてしまう現象を回避することができる。しかも、上述したように、第1搬送ローラ60は、ピンチローラ61から付勢されなくなる代わりに、当接部材161から付勢されるため、第1搬送ローラ60の位置ずれを防止できる。つまり、本実施形態によれば、第1搬送ローラ60の位置ずれを起こすことなく、上記現象を回避することができる。
また、本実施形態によれば、当接部材161の第1搬送ローラ60に対する押圧を、第1搬送ローラ60から離間された当接部材161を第1搬送ローラ60に当接させるだけで実現することができる。
また、本実施形態によれば、当接部材161とピンチローラ61とは同じ向きから第1搬送ローラ60に当接するため、第1搬送ローラ60の位置がずれる可能性を低くすることができる。
[実施形態の変形例1]
上述の実施形態では、凸部162は、偏心カム160を当接部材161に対して接離させることによって、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力を調整していた。しかし、凸部162は、偏心カム160を当接部材161から離間させることなく、当該付勢力を調整してもよい。つまり、上述の実施形態では、凸部162は、上記付勢力を、所定値とゼロとの間で調整していたが、変形例1では、凸部162は、上記付勢力を、第1所定値と当該第1所定値よりも小さくゼロよりも大きい第2所定値との間で調整する。
例えば、上述の実施形態では、図5(B)において、偏心カム160と当接部材161とが離間されているが、変形例1では、当該図5(B)において、偏心カム160の第1距離R1を大きくして当接部材161と当接させればよい。ただし、大きくされた第1距離R1は、第2距離R2よりも短くされる。これにより、図5(B)において、偏心カム160が当接部材161と当接されていても、第1距離R1が第2距離R2よりも短いため、図5(D)における状態よりも上記付勢力を小さくすることができる。
[実施形態の変形例2]
上述の実施形態では、当接部材161は第1搬送ローラ60の軸34に通されており、偏心カム160が当接部材161に接離していた。しかし、本発明の当接部材が第1搬送ローラ60に当接された第3姿勢(本発明の第3姿勢の一例)及び第1搬送ローラ60から離間された第4姿勢(本発明の第4姿勢の一例)に姿勢変化してもよい。
変形例2を実現するための構成としては、例えば、上述の実施形態において、当接部材161を設けずに、偏心カム160を本発明の当接部材の一例とすればよい。そして、偏心カム160が第1搬送ローラ60に当接可能な程に大きく構成されればよい。すると、偏心カム160が、第1搬送ローラ60に当接された第3姿勢及び第1搬送ローラ60から離間された第4姿勢に姿勢変化可能となる。
以上のような構成であっても、上述の実施形態と同様に、当接機構90は、凸部162によって、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力が弱められる際に、偏心カム160を第4姿勢から第3姿勢に姿勢変化させることによって、偏心カム160を第1搬送ローラ60に押圧することができる。
[実施形態の変形例3]
上述の実施形態では、本発明の当接機構の一例である当接機構90に設けられたプラネットギヤ156の軸157と、本発明の調整機構の一例である凸部162とが、互いに当接可能であった。つまり、本発明の当接機構と本発明の調整機構とは、互いに機械的な関わりを持って連動していた。しかし、本発明の当接機構と本発明の調整機構とは、機械的な関わりを持たずに、独立して駆動されてもよい。
例えば、第1駆動ローラ60を上側に付勢する当接部材161が第1のモータによって上下方向7に移動可能であり、且つプラネットギヤ156の軸157が上記第1のモータとは異なる第2のモータによって上下方向7に移動可能であってもよい。つまり、当接部材161とプラネットギヤ156の軸157とが独立して駆動されてもよい。
なお、この場合、第1搬送ローラ60への圧接力がピンチローラ61または当接部材161の何れかより常に付与されるように、当接部材161とプラネットギヤ156の軸157との駆動タイミングが、マイクロコンピュータ130によって制御される。
[実施形態の変形例4]
上述の実施形態では、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60から離間させることによって、コイルバネ91によるピンチローラ61の第1搬送ローラ60に対する付勢力が調整されていた。しかし、ピンチローラ61を第1搬送ローラ60から離間させることなく上記付勢力が調整されてもよい。
例えば、上述の実施形態において、偏心カム160が、偏心カム160における当接部材161側の径が第2距離R2に到達するまで回転した場合でも、ピンチローラ61が第1搬送ローラ60から完全には離間しないように、第2距離R2を調整すればよい。換言すると、図9(A)において、実線で示されたピンチローラ61の第1搬送ローラ60への圧接力がゼロとならないように、偏心カム160の径を調整すればよい。
10・・・複合機
60・・・第1搬送ローラ
61・・・ピンチローラ
62・・・第2搬送ローラ
63・・・拍車
65・・・搬送路
74・・・エンコーダディスク
75・・・光センサ
90・・・当接機構
91・・・コイルバネ
130・・・マイクロコンピュータ
140・・・シート検知部
157・・・軸
160・・・偏心カム
161・・・当接部材
162・・・凸部

Claims (9)

  1. 被記録媒体を案内する搬送路と、
    上記搬送路に設けられており、駆動源から駆動力を付与されて回転する駆動ローラと、
    上記駆動ローラと対向して設けられており、上記駆動ローラとの間に被記録媒体を挟持して上記搬送路に沿って搬送する従動ローラと、
    上記従動ローラを上記駆動ローラに対して付勢する付勢部材と、
    上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整する調整機構と、
    上記駆動ローラに当接可能な当接部材を有する当接機構と、
    被記録媒体の搬送向きの後端が上記駆動ローラ及び上記従動ローラのニップ位置よりも搬送向き上流側の所定位置まで搬送されたことを検知する媒体位置検知部と、を備え、
    上記調整機構は、上記媒体位置検知部の検知結果に基づいて、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を弱めるものであって、
    上記当接機構は、上記調整機構によって、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力が弱められる際に、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する搬送装置。
  2. 上記従動ローラは、上記駆動ローラに当接された第1姿勢及び上記駆動ローラから離間された第2姿勢に姿勢変化可能であって、
    上記調整機構は、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1姿勢から上記第2姿勢に姿勢変化させることによって、上記付勢力の調整を行う請求項1に記載の搬送装置。
  3. 上記当接機構は、
    上記当接部材が、上記駆動ローラの軸に通されており、
    上記従動ローラの軸と同方向に延びており、上記調整機構に当接する第1位置及び上記調整機構から離間した第2位置に移動可能な回転軸と、
    上記回転軸に設けられており、上記回転軸から周面までの径が第1距離の第1周面と、上記回転軸から周面までの径が上記第1距離よりも長い第2周面とを有し、上記回転軸の回転によって上記第2周面が上記当接部材に対して接離される回転カムと、を有し、
    上記回転軸は、上記第2周面が上記当接部材に当接することによって上記第1位置に移動して上記調整機構に当接し、且つ上記第2周面が上記当接部材から離間することによって上記第2位置に移動して上記調整機構から離間し、
    上記調整機構は、上記回転軸に当接されることによって、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力に抗って上記第1姿勢から上記第2姿勢に姿勢変化させ、且つ上記回転軸から離間されることによって、上記従動ローラを上記付勢部材の付勢力によって上記第2姿勢から上記第1姿勢に姿勢変化させる請求項2に記載の搬送装置。
  4. 上記調整機構は、上記当接機構が上記当接部材を上記駆動ローラに押圧した後、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整する請求項1から3のいずれかに記載の搬送装置。
  5. 上記調整機構は、上記駆動ローラの回転が停止していることを条件として、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力を調整し、
    上記当接機構は、上記駆動ローラの回転が停止していることを条件として、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する請求項1から4のいずれかに記載の搬送装置。
  6. 上記駆動ローラと一体に回転し、回転中心と同心の周方向に沿って複数の被検知部が設けられた回転体と、
    上記回転体の回転によって上記被検知部と対向し得る位置に設けられており、上記被検知部を検知する検知部と、
    上記検知部による上記被検知部の検知回数に基づいて上記駆動ローラの回転量を算出する算出部と、を更に備える請求項1から5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. 上記搬送路における上記駆動ローラ及び上記従動ローラとは異なる位置に設けられた第1ローラと、
    上記第1ローラと対向して設けられており、上記第1ローラとの間に被記録媒体を挟持して上記搬送路に沿って搬送可能な第2ローラと、
    上記駆動ローラ及び上記第1ローラと連結されており、上記駆動ローラの回転力を上記第1ローラへ伝達する駆動伝達機構と、を更に備える請求項1から6のいずれかに記載の搬送装置。
  8. 上記当接部材は、上記駆動ローラに当接された第3姿勢及び上記駆動ローラから離間された第4姿勢に姿勢変化可能であって、
    上記当接機構は、上記調整機構によって、上記付勢部材による上記従動ローラの上記駆動ローラに対する付勢力が弱められる際に、上記当接部材を上記第4姿勢から上記第3姿勢に姿勢変化させることによって、上記当接部材を上記駆動ローラに押圧する請求項1に記載の搬送装置。
  9. 上記当接部材の上記駆動ローラに対する当接向きは、上記従動ローラの上記駆動ローラに対する当接向きと同じ向きである請求項1からのいずれかに記載の搬送装置。
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