JP5906813B2 - 硬質材料、並びに切削工具 - Google Patents
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Description
本発明の硬質材料は、第一硬質相と、鉄族金属を含む結合相とを備える。この硬質材料において、前記第一硬質相は、Tiの窒化物からなるコアと、WCで構成されて、前記コアを覆うシェルとを有する。
一方、本発明の切削工具は、逃げ面およびすくい面の両面の稜線部で構成される切刃とその近傍とを含む切刃周辺領域を備える。この切削工具の少なくとも前記切刃周辺領域は、上述した本発明に係る硬質材料からなる基材と、この基材を覆う硬質被覆とを備える。そして、この基材を構成する硬質材料は、前記コアが露出することなくシェルで覆われている。
さらに、本発明の硬質材料の製造方法は、第一硬質相と、鉄族金属を含む結合相とを含む硬質材料を得るための硬質材料の製造方法であって、次の工程を備える。
準備工程:前記第一硬質相と結合相とを含む原料粉末を準備する。
混合工程:前記原料粉末を混合して混合粉末とする。
成形工程:前記混合粉末を所定の圧力にて圧縮して成形体を得る。
焼結工程:前記成形体を所定の温度にて焼結する。
この製造方法において、前記準備工程における第一硬質相は、Tiの窒化物からなるコアと、前記コアの外周に成膜されたWCからなるシェルとを有する。そして、前記混合工程は、前記シェルを損傷しないように、粉砕メディアを用いることなく前記原料粉末を混合する。
本発明の硬質材料は、図1(A)にその一例を示すように、硬質相10の粉末を結合相20で結合した焼結体で構成される。この硬質材料の主たる特徴は、その硬質相の材質と構造にある。具体的には、コア11の外周をシェル12で覆ったコアシェル構造の第一硬質相粒子10Aを硬質相10に含み、コア11の材質をTiの窒化物、さらに必要に応じてコア11の材質をTiの炭化物、炭窒化物から選ばれた少なくとも一種に置き換え、シェル12の材質をWCとしている。以下、この硬質材料、その製造方法、並びに硬質材料を用いた切削工具を順次詳しく説明する。
{硬質相}
硬質相は、コアシェル構造の第一硬質相を含み、必要に応じて、第一硬質相とは異なる第二硬質相および第三硬質相の少なくとも一方を含む。そのうち、第一硬質相と第二硬質相とはコアシェル構造であり、第三硬質相はコアシェル構造ではない。
本発明における第一硬質相のコアシェル構造は、従来のサーメットにおいて、特許文献1などに硬質相粒子として開示される有芯構造とは異なる。従来のサーメットは、例えばTiCNとWCの硬質相と、NiおよびCoの少なくとも一方からなる結合相とを原料粉末に用い、焼結過程で生じる結合相の液相へのTiCNとWCの構成元素の固溶に伴い、焼結および冷却過程で生成したTiCNの内芯部と、(Ti,W)CNの周辺部とを有する有芯構造の硬質相粒子としている。これに対し、本発明における第一硬質相粒子は、原料粉末の段階でTiNのコアにWCのシェルを被覆したコアシェル構造の複合粒子を用い、焼結過程におけるコアとシェルとの間での両者の構成元素の拡散を最小化する。そのため、シェルはTiが実質的に固溶していない高熱伝導のWCをそのまま最表面に有し、これにより高熱伝導率を期待できる。従来のサーメットに形成される(Ti,W)CNなどの固溶体では熱伝導をつかさどるフォノンが結晶構造の乱れにより熱を伝えにくくなっており、低熱伝導率であるため、同じような有芯構造であっても、焼結体の熱伝導率には大きな差が生じる。
コアは、コアシェル構造の硬質相の中心部を構成し、十分な硬度を備えることで、主に硬質材料の耐摩耗性の向上に寄与する機能を有する。
コアの材質は、Tiの窒化物とする。Tiの窒化物は熱伝導率がTiの炭化物、炭窒化物などと比べて大きく、硬質材料の熱伝導率を大きくできる。
コアの平均粒径は0.5μm以上とすることが好ましい。硬質相の粒径が小さいと、粒界が多くなるため、硬質材料の熱伝導率が低下する。そのため、コアの平均粒径を0.5μm以上とすれば、硬質材料の熱伝導率の向上効果が得られ易い。また、このようなサイズのコア粒子は製造し易い。特に、硬質材料の高熱伝導化を考慮すると、この平均粒径は1.5μm以上、さらには2μm以上とすることが好ましい。一方、コアの平均粒径の上限は7μm程度である。コアの平均粒径が7μm以下であれば、高強度の硬質材料が得られ易いからである。この平均粒径は、焼結後の硬質材料に対して切断面を平面研削後に鏡面研磨して、走査型電子顕微鏡(SEM)で写真撮影を行い、フルマンの式を用いて算出した値である。この明細書における他の粒子の平均粒径も同様に測定される。なお、本発明の硬質材料におけるコアの平均粒径(焼結後の平均粒径)は、後述するように粉砕メディアを用いない混合方法を経て製造されると好ましく、その場合、原料粉末におけるコア粒子の平均粒径がほぼ維持されている。
シェルは、コアの外周を覆い、硬質材料の靭性を確保すると共に、硬質材料中に高熱伝導率の熱伝導パスを形成すること、及びコア成分の結合相中への溶け込みを防止することを主たる機能とする。
シェルがWCからなることにより、硬質材料中に優れた熱伝導率を有するWC骨格のネットワークを形成し易く、硬質材料の熱伝導率を高めることができ、従来のサーメットの欠点である耐熱衝撃性の低さを改善できる。この効果はシェルをW2Cとした場合に比べて明らかに大きい。これはWCの熱伝導率がW2Cのそれよりも大きいためと考えられる。W2CはWCよりも20〜30%程度硬く、耐摩耗性の向上が期待できるが脆性である。そのため、硬質材料の熱伝導率を向上させ、従来のサーメットの欠点である耐熱衝撃性の低さを大きく改善するには、シェルにW2CでなくWCを採用する意義は非常に大きい。また、シェルがWCであることにより、鉄族金属との濡れ性に優れるため、結合相原料として鉄族金属を用いると焼結性が向上して緻密な焼結体を得ることができ、耐欠損性に優れた硬質材料とできる。結合相原料を用いない場合でも、シェルを構成するWCの優れた焼結性により、緻密な焼結体を得ることができる。
WCで構成されるシェルの平均厚みをコアの平均粒径との比率で示すと、コアの平均粒径の3%未満であることが好ましい。これは、平均厚みが3%未満であれば混合工程、プレス工程、焼結工程でシェルに亀裂が発生したり、シェルが剥離することを抑制しやすいためである。つまり、コアのサイズに応じて、一定比率未満の厚みのシェルが形成されていれば、シェルの亀裂発生や剥離を抑制し易い。この結果、硬質材料の高熱伝導化の効果が大きくできる。この平均厚みの測定は、硬質材料の切削面を集束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工して、透過型電子顕微鏡(TEM)で写真撮影を行い、複数の第一硬質相粒子における10点以上の測定点のシェルの厚みをフルマンの式を用いて算出することにより行う。
第一硬質相に加え、TiCおよびTiCNの少なくとも一方をコアとするコアシェル構造の第二硬質相を併用しても良い。この第二硬質相のコアもさらにWを含む固溶体で構成されても良い。この第二硬質相は、コアの材質が第一硬質相と異なる点を除き、そのコアの諸元およびシェルの諸元は、上述した第一硬質相のそれと同様である。第一硬質相と第二硬質相とを併用する場合、TiCおよびTiCNの硬度はTiNよりも高硬度であるため、これを用いた硬質材料は耐塑性変形性と耐摩耗性に優れるが、熱伝導率はTiNに劣るので、期待する硬質材料の特性に応じて適宜第一硬質相と第二硬質相の割合を選択すれば良い。硬質相各材料の硬度は、WC<TiN<TiCN<TiCの関係にある。なお、この第二硬質相を硬質材料に含む場合も、図1(A)と同様の断面組織を有し、第一硬質相10Aの一部が第二硬質相に置換された断面組織を呈する。この硬質材料の断面組織において、原料粉末におけるコア粒子の平均粒径がほぼ維持されている点は第二硬質相においても同様である。
第三硬質相は、第一、第二硬質相以外の硬質相であり、その材質、配合量などに応じて、硬質材料の耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐欠損性などの特性を改善する機能を有する。この第三硬質相は、第一・第二硬質相のようなコアシェル構造ではない。例えば、図1(B)に示すように、第三硬質相を含む硬質材料は、第一硬質相粒子10Aと第三硬質相粒子10Bとが混在して結合相20で結合された構造となる。
第三硬質相の材質としては、周期表4,5,6族元素から選ばれる少なくとも一種の金属元素とCおよびNの少なくとも一種の元素との化合物、即ち、上記金属元素の炭化物、窒化物、および炭窒化物の少なくとも一種が利用できる。特に、WCが好適に利用できる。第三硬質相としてWCを含むと硬質材料の耐熱衝撃性、耐欠損性をさらに高めることができる。その他、第三硬質相としてTaCとNbCの少なくとも一方を含むと鋼に対する耐反応性を向上でき、ZrC、ZrCN、およびZrNの少なくとも一種を含むと高温での硬質材料の強度を向上させることができる。第三硬質相として、WCとWC以外の材料を含む場合、第三硬質相全体に占めるWCの含有量を50質量%以上とすることが耐熱衝撃性(耐欠損性)の向上の点で好ましい。
第三硬質相の構造は、単相構造のものが一般的であるが、従来のサーメットに含まれる有芯構造であっても構わない。その具体例としては、内芯部が実質的にTi(C,N)からなり、周辺部が、(Ti,W,Mo)(C,N),(Ti,W,Nb)(C,N),(Ti,W,Mo,Nb)(C,N),(Ti,W,Mo,Nb,Zr)(C,N)等からなる有芯構造が挙げられる。
第三硬質相の平均粒径は、0.1〜4μm程度が好ましい。0.1μm以上の平均粒径とすることで、原料粉末を扱い易く、工業的に入手可能だからである。また、4μm以下の平均粒径とすることで、硬質材料の強度や耐摩耗性を確保し易いからである。特に、第一硬質相および第二硬質相の粒径よりも第三硬質相の粒径を小さくした場合には、第一硬質相同士の粒子間または第一硬質相と第二硬質相の粒子間に第三硬質相を介在させ易く、高熱伝導率の熱伝導パスを形成し易いからである。第三硬質相の平均粒径を第一硬質相および第二硬質相の平均粒径よりも小さくすることで、焼結中に生成する液相への溶解が第三硬質相を主体とするものにでき、第一硬質相および第二硬質相の溶解、固溶体化を防ぐことができる。この結果、硬質材料の熱伝導率を高くすることができる。なお、第一硬質相および第二硬質相の液相への溶解を防ぐ目的のみの観点では、第三硬質相、例えばWCの粒度を微粒と粗粒の2つのピークを粒度分布に持つ二重粒度分布とし、微粒の粉末を第一硬質相および第二硬質相の溶解防止のための優先溶解用とし、粗粒の粉末を熱伝導率向上用として残存させる構成としてもよい。この場合には、必ずしも第三硬質相の平均粒径は第一硬質相よりも小さくなくても良い。
硬質相(第二硬質相や第三硬質相がある場合は、これら各硬質相も含む)の含有量は、硬質材料全体に対して70質量%以上97質量%以下とすることが好ましい。硬質相を70質量%以上、特に80質量%以上含有することで、硬質材料の強度や耐摩耗性を確保し易い。一方、硬質相の含有量を97質量%以下とすることで、硬質材料中に結合相を一定量含有させ、硬質材料の靭性(耐欠損性)を確保し易くできる。
《材質》
結合相は硬質相の粒子を結合する材料で、鉄族金属が好ましい。特に、CoとNiの少なくとも一方は硬質相と濡れ性が高く好ましい。結合相がCoを主体とすると特に焼結性が向上し、焼結体を緻密とし易く、強度、破壊靱性を向上できる。一方、Niは耐食性に優れる。また、結合相中にはW、Cr、Ru、Cなど、硬質相の構成元素が固溶していても構わない。特にW、Cr、Ruの少なくとも一種の固溶量が多いと結合相が固溶強化され、硬質材料の靭性を向上できて好ましい。
結合相は、硬質材料全体に対して3質量%以上20質量%以下含有することが好ましい。結合相の含有量が多いほど硬質材料の靱性や焼結性が高くなる傾向があり、少ないと強度や靭性が低下する傾向にある。
本発明の硬質材料は、代表的には、原料粉末の準備→混合→成形→焼結・冷却という工程を経て製造される。
準備工程では、第一硬質相を含む硬質相粉末と、結合相粉末とを準備する。その際、必要に応じて、さらに第二硬質相粉末と第三硬質相粉末の少なくとも一方を含む硬質相粉末を準備する。第一硬質相(第二硬質相)粉末以外の原料粉末の多くは、例えば市販品を利用することができるため、以下の説明は主に第一硬質相および第二硬質相粉末を得る方法について述べる。
上述した各原料粉末は、適宜な混合手段でできるだけ均一に混合して混合粉末とされる。この混合工程においては、第一硬質相(第二硬質相)のコアシェル構造を損傷しないように原料粉末を混合することが重要である。つまり、この混合工程では、シェルに亀裂が生じたり、剥離が生じたりすることのないような混合手段を選択する。具体的には、例えば、原料粉末にエタノールやアセトンなどの有機溶媒を合わせてスラリーとし、このスラリーに超音波を照射しながら、粉砕メディアを用いることなく混合する。この混合方法によれば、原料粉末を実質的に粉砕することなく、かつシェルを損傷させることなく原料粉末を混合することができる。
混合工程で得られた混合粉末の成形は、混合粉末を金型に充填し、所定の圧力で所定の形状に成形する。成形方法としては、乾式加圧成形法、冷間静水圧成形法、射出成形法、押出成形法などが挙げられる。この成形時の圧力は、50〜200MPa程度が好ましい。また、成形体の形状は、求められる製品の形状に応じて、過度に複雑形状とならないような適宜な形状を選択する。最終的な製品形状へは、必要に応じて、仮焼後もしくは焼結後に適宜な機械加工を行えばよい。
成形体の焼結は、液相の生じる温度域で成形体を所定時間保持して行うことが好適である。焼結温度は1300℃以上1600℃以下程度が好ましい。焼結温度を高くし過ぎると、硬質相を構成する粒子が成長し易い。保持時間は0.5時間以上2.0時間以下程度、特に1.0時間以上1.5時間以下程度が好ましい。加熱時の雰囲気は、窒素,アルゴンなどの不活性ガス雰囲気または真空(0.1〜0.5Pa程度)、減圧水素雰囲気とすることが好ましい。
本発明の硬質材料を用いた切削工具は、例えば図2に示すように、基材110と、基材110を覆う硬質被覆120とを備える。図2では、切削工具の上面がすくい面、左斜面が逃げ面で、両面の稜線部が切刃である。
この切削工具では、基材全体を上述した本発明の硬質材料で構成し、基材110の全面を硬質被覆120で覆っている。但し、本発明の硬質材料で構成する箇所は、少なくとも切削に関与する領域、つまり切刃とその近傍を含む切刃周辺領域であればよく、硬質被覆120の形成領域も同様である。切刃周辺領域は、逃げ面摩耗、クレータ摩耗が生じ易い領域や、切り屑が接触する領域をも含む。本発明の硬質材料からなる基材110を切刃周辺領域に用いることで、耐摩耗性だけでなく、耐欠損性、特に耐熱衝撃性に優れた切削工具とすることができる。特に、基材110を構成する第一硬質相(第二硬質相を含む場合は第二硬質相)では、コアがシェルに覆われて露出されていないため、次述する硬質被覆120がコアではなくシェルを構成するWC上に形成されることになり、硬質被覆120の基材110に対する密着性を高めることができる。これは、硬質被覆120が部分的に異なる材質(TiN、TiC、TiCN、WC)に対して形成されるのではなく、一様な材質(WC)に対して形成されるためであると考えられる。特に、硬質被覆120をPVD法で成膜した場合、硬質被覆120の構成材料の核がWC上に形成され易いことも、この密着力の向上に寄与していると考えられる。一方、切削工具では刃先処理を行うことがある。その場合、刃先処理領域はシェルが損傷し、コアが露出されることがある。但し、その場合でも、刃先処理領域でない逃げ面とすくい面の少なくとも一部では、コアが露出することなくシェルに覆われている。そのため、基材110の全被覆領域に亘ってシェルの損傷した第一硬質相粒子の割合が高い場合に比べれば、硬質被覆120の基材110に対する密着性は十分に高い。
この切削工具は、基材110の少なくとも切刃周辺領域に硬質被覆120を備えていることが好ましい。硬質被覆を設けることで、より高い耐摩耗性を得ることができる。
まず、第一硬質相を作製する。コア粉末として平均粒径3μmのTiN粉末を準備し、その粉末をステンレス製容器に装入して真空引きした後、容器を回転させながら、1000℃に容器を加熱して、WF6ガスとCH3CN、H2、Arガスを流し、圧力6kPaの条件でTiN粉末の各粒子(コア)に平均厚み0.08μmのWC(シェル)を被覆する。この被覆粉末のシェルの平均厚みはコアの平均粒径の約2.7%である。シェルの平均厚みはTEMにより測定できる。
試験例1と同様にして、コア粉末の粒子の組成、平均粒径、並びにシェルの平均厚みが異なるコアシェル構造の複合粉末を準備する。但し、比較例2-1〜2-3を構成する複合粉末は、WF6前駆体、H2、イソプロピルベンゼンを原料ガスとし、TiN粉末を装入したステンレス製容器を600℃に加熱し、その容器を回転させながらTiN粉末にW2Cを被覆することで形成した。また、比較例2-3は原料粉末を遊星ミルで粉砕して混合粉末とした。その複合粉末の組成、コアの平均粒径(d)、シェルの平均厚み(t)、厚みtの平均粒径dに対する比率(厚み/径)を表3に示す。これらの第一硬質相の複合粉末が85質量%、第三硬質相のWCが5質量%、ZrCが0.5質量%、Cr3C2が0.5質量%、Coが9質量%の組成となるように、試験例1と同様に混合粉末を作製し、続いてプレス成型、焼結、機械加工を行い、SFKR12T3AZENなる形状の基材とする。第三硬質相の各材質の平均粒径は、WCは3μm、その他は1μmである。さらに、試験例1と同様にして、基材にPVD法でTiAlN膜を平均厚み5μmに被覆して切削工具とし、その工具に対して耐欠損性テストおよび耐摩耗性テストを行う。
試験例1の発明品1-5と同様の製造法でコアの組成のみが異なる表5に示す発明品3-1〜3-5を作製した。Wの固溶量の異なるコアの粒子は、TiとWを所定量の比(コアを構成する金属元素(ここではTiとW)に占めるWの原子比)で配合し、1700〜2000℃程度の温度で窒化することで得られる。さらに、これら発明品3-1〜3-5の切削工具に対して、試験例1と同様にして、耐欠損性テストおよび耐摩耗性テストを行う。
11 コア 12 シェル
20 結合相
110 基材 120 硬質被覆
Claims (7)
- 第一硬質相と、鉄族金属を含む結合相とを備える硬質材料であって、
前記第一硬質相は、
Tiの窒化物からなると共に、Wを含む固溶体であるコアと、
WCで構成されて、前記コアを覆うシェルとを有し、
前記コアにおけるWの固溶量がTiに対する原子比で1%以上30%以下である硬質材料。 - 前記シェルの平均厚みは、前記コアの平均粒径の3%未満である請求項1に記載の硬質材料。
- さらに第二硬質相を含み、
その第二硬質相は、
Tiの炭化物および炭窒化物の少なくとも一方からなるコアと、
WCで構成されて、前記コアを覆うシェルとを有する請求項1または請求項2に記載の硬質材料。 - さらに第三硬質相として、第一硬質相のコアとは異なる材質からなり、第二硬質相を含む場合は第二硬質相のコアとも異なる材質からなって、周期表4,5,6族元素から選ばれる少なくとも一種の金属元素とCおよびNの少なくとも一方の元素との化合物の少なくとも一種を2〜80質量%含有する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の硬質材料。
- 前記コアの平均粒径は0.5μm以上である請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の硬質材料。
- 前記コアの平均粒径は2μm以上である請求項5に記載の硬質材料。
- 逃げ面およびすくい面の両面の稜線部で構成される切刃とその近傍とを含む切刃周辺領域を備える切削工具であって、
少なくとも前記切刃周辺領域は、
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の硬質材料からなる基材と、
この基材を覆う硬質被覆とを備え、
前記基材を構成する硬質材料は、前記逃げ面およびすくい面の少なくとも一部において前記コアが露出することなくシェルで覆われている切削工具。
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