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JP5913276B2 - 平型ケーブル - Google Patents
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本発明は、電力供給や信号の送受信などの被覆導線をシースで覆って一体化した平型ケーブルに関するものである。
夫々絶縁性の被覆材によって被覆された複数の被覆電力供給用導線と被覆アース用導線を、絶縁性のシースによって被覆して一体化した平型ケーブルが知られている。また、被覆電力供給用導線と信号の送受信を行なう被覆通信用導線などをシースによって被覆して一体化した平型の複合ケーブルも知られている。
この種の平型ケーブルでは、敷設時に電力供給用導線と、アース用導線や通信用導線とを分離する必要がある。この分離作業を容易に行なうことができるように、たとえば、特許文献1では、シースを断面8字状に形成し、被覆電力供給用導線と被覆アース用導線との間を薄肉に形成している。そして、被覆アース用導線のシースを被覆電力供給導線のシースに対して引っ張ることで、シースを薄肉部分で引き裂いて、被覆電力供給用導線と被覆アース用導線を分離できるようにしている。
実開平7−14513号公報
しかしながら、被覆電力供給用導線と被覆アース用導線との間でシースを引き裂いて分離した後、被覆アース用導線を敷設する際に、被覆アース用導線に被さっているシースを取り去る必要がある。このとき、アース用導線の被覆材が傷付かないようにシースを剥ぎ取る作業は、手間と時間が掛かり、作業効率の低下を招く。
本発明の目的は、一方の被覆導線側のシースを引っ張ってシースを分離した後、この被覆導線を覆うシースも容易に取り去ることができる平型ケーブルを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の平型ケーブルは、
第1導線と前記第1導線を被覆する絶縁性の第1被覆材とを含む1又は複数の被覆第1導線と、
第2導線と前記第2導線を被覆する絶縁性の第2被覆材とを含む1又は複数の被覆第2導線と、
前記被覆第1導線と前記被覆第2導線を被覆して一体化する絶縁性のシースと、
を含む平型ケーブルであって、
前記シースは、被覆第1導線と前記被覆第2導線との間の長手方向に沿う両面に凹部が形成された括れ部を有し、前記括れ部の各凹部には、前記被覆第1導線に向けて溝状の切断可能部が凹設されており、
前記被覆第1導線側のシースを前記被覆第2導線側のシースに対して引っ張ることで、前記シースは、前記切断可能部にて分断され、前記被覆第1導線を被覆するシースが、前記切断可能部間の前記被覆第2導線側に残る残留部を残して、前記被覆第1導線と共に引き剥がされ、
前記被覆第1導線は、引き剥がされた前記被覆第1導線を被覆するシースの前記切断可能部間に形成された空隙から引き出し可能となっている、
前記切断可能部は、前記空隙の幅が、前記被覆第1導線の直径よりも小さくなるように前記括れ部の凹部に形成されることが望ましい。
本発明の平型ケーブルによれば、被覆第1導線側のシースを被覆第2導線側のシースに対して引っ張ることで、被覆第1導線を被覆するシースは、被覆第1導線と共に引き剥がされる。引き剥がされた被覆第1導線を被覆するシースは、切断可能部間に空隙が形成されている。従って、この空隙から被覆第1導線を引き出すことで、被覆第1導線を被覆するシースを容易に剥ぎ取ることができる。
また、被覆第1導線を被覆するシースは、残留部のみが被覆第2導線側のシースに残るだけであるので、見栄えが良く、残留部を除去する必要もない。
切断可能部は、残留部の先端の幅を、被覆第1導線の直径よりも小さくなるように形成することで、被覆第1導線側のシースを被覆第2導線側のシースに対して引っ張ったときに、被覆第1導線とこれを被覆するシースがばらばらにならないので、作業性を可及的に向上させることができる。
図1は、本発明の一実施例に係る平型ケーブルの端面図である。 図2は、第1シースを第2シースに対して引っ張り、引き剥がす工程を示す斜視図である。 図3は、図2の線III−IIIに沿う断面図である。 図4は、引き剥がされた被覆第1導線から第1シースを取り去る工程を示す斜視図である。 図5は、第1シースを必要長さで切断して得られた平型ケーブルの斜視図である。
以下、本発明の一実施例に係る平型ケーブル10について、図面を参照しながら説明を行なう。
図1に示すように、本発明の平型ケーブル10は、被覆第1導線20と被覆第2導線30を並列に並べ、絶縁性のシース40によって被覆して構成することができる。図示の実施形態では、被覆第1導線20を1本、被覆第2導線30を2本としているが、本数はこれに限定されるものではない。
被覆第1導線20は、導電性の第1導線22の周囲を絶縁性の第1被覆材24で覆って構成することができる。また、被覆第2導線30は、導電性の第2導線32の周囲を絶縁性の第2被覆材34で覆って構成することができる。
たとえば、第1導線22をアース用導線、第2導線32を電力供給用導線とすることができる。また、第1導線22や第2導線32を通信用導線などとすることもできる。第1導線22及び第2導線32は、夫々単線、撚り線、撚り対線、シールド線、同軸ケーブル、光ケーブル、テンションメンバー等を採用することができる。
また、第1被覆材24、第2被覆材34として、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンポリプロピレンゴム、クロロプレンゴム、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、エチレンエチル共重合体、ポリウレタンなどの絶縁性、可撓性、耐熱性、耐水性、難燃性を有する材料を採用することができる。
被覆第1導線20と被覆第2導線30を一体に被覆するシース40として、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンポリプロピレンゴム、クロロプレンゴム、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、エチレンエチル共重合体、ポリウレタンなどの絶縁性、可撓性、耐熱性、耐水性、難燃性を有する材料を採用することができる。
シース40は、被覆第1導線20と前記被覆第2導線30との間に長手方向に沿う両面に凹部42が形成された括れ部41を有するように、これら被覆導線20,30を被覆する。望ましくは、第1シース47の厚さは、0.2mm〜1.0mm、第2シース49の厚さは、1.0mm〜2.0mmとする。
シース40の括れ部41の各凹部42には、被覆第1導線20に向けて溝状の切断可能部43が夫々凹設されている。切断可能部43の間隔は、被覆第1導線20の直径よりも小さくすることが望ましい。この理由については後述する。
また、切断可能部43の深さは、第1シース47を第2シース49に対して手で引っ張って、切断可能部43にてシース40を切断することができるが、通常の使用状態(たとえば、敷設時や敷設後)では容易に切断されない厚さとする。たとえば、切断可能部43は、シース40の厚さを0.05mm〜0.3mm残す深さに形成することが好適である。
上記のようなシース40による被覆第1導線20と被覆第2導線30の被覆は、押出成型によって実施することができる。なお、押出成型により、括れ部41と切断可能部43を同時に形成することもできるし、括れ部41のみをシース40に形成した後、括れ部41の凹部42にカッターや回転刃などを用いて切断可能部43を別途形成するようにしてもよい。
作成された平型ケーブル10には、何れの導線がどの部分に通っているかを判別したり、平型ケーブル10の用途等を示すためにシース40の表面に長手方向に沿って着色を施したり、刻印などを付加することができる。
上記構成の平型ケーブル10について、図2及び図3に示すように、第1シース47を第2シース49に対して引っ張ると、シース40は、凹部42に形成された切断可能部43で引き裂かれて分断する。たとえば、一方の手の指先を第1シース47側から括れ部41に入れ、他方の手の指先を第2シース49側から括れ部41に入れて引っ張ることで、切断可能部43にてシース40を容易に引き裂くことができる。
その結果、被覆第1導線20を被覆するシース40は、切断可能部43間の被覆第2導線30と連続する残留部44を残して、被覆第1導線20と共に引き剥がされることとなる。
残留部44は、被覆第2導線30側である第2シース49に形成される。この残留部44は、断面略台形状、略矩形形状又は略三角形形状であり、略台形形状又は略矩形形状の場合、残留部44は、被覆第1導線20と当接していた先端面は円弧状となる。
残留部44は、第2シース49と一体であり、さらに、略台形形状又は矩形形状であるため見栄えが良く、この残留部44を第2シース49から除去する必要はない。
残留部44を第2シース49に残して引き剥がされた被覆第1導線20側の第1シース47は、図2及び図3に示すように、残留部44のあった部分が空隙48となる断面略C字状に構成される。
切断可能部43を上記したとおり、切断可能部43の間隔を、被覆第1導線20の直径よりも小さくすることで、第1シース47に形成される空隙48の幅を被覆第1導線20の直径よりも小さくすることができる。従って、第1シース47を引っ張ったときに、被覆第1導線20が第1シース47から外れることなく一体に第2シース49から引き剥がすことができる。
望ましくは、空隙48の幅W(図3参照)は、最も狭い部分、たとえば、略台形形状の場合は内面側の幅が、被覆第1導線20の直径の5%〜40%となるようにする。空隙48の幅Wが、被覆第1導線20の直径の40%を越えると、第1シース47を引っ張ったときに、被覆第1導線20が空隙48からはみ出て、被覆第1導線20が第1シース47から外れてしまい、作業性が低下することがある。また、空隙48の幅Wが、被覆第1導線20の直径の5%よりも狭くなると、後述する被覆第1導線20から第1シース47を剥ぎ取る工程において、スムーズに第1シース47を剥ぎ取ることができなくなるためである。
すなわち、第1シース47を第2シース49から引き剥がすときに、第1シース47が被覆第1導線20とばらばらにならないから、作業性を可及的に向上させることができる。
たとえば、必要長さだけ被覆第1導線20を第1シース47と共に引き剥がした後、被覆第1導線20を掴んで、第1シース47を図4の矢印A方向に引っ張ると、第1シース47は、空隙48が広がって、被覆第1導線20を引き出すことができる。
その後、図4の一点鎖線Cで示すように、必要な長さ位置で第1シース47を切断することで、被覆第1導線20を露出させることができる。
第1シース47を切断する際に、必要長さよりも少し長めに第1シース47を被覆第1導線20から剥ぎ取って、必要長さ位置で切断した後、長めに剥ぎ取られた第1シース47を被覆第1導線20側に押し込めば、空隙48が広がって被覆第1導線20を越え、被覆第1導線20を再度被覆することができる。従って、第1シース47の切断の際に、被覆第1導線20を傷付けることもないので、第1シース47の切断も極めて容易に行なうことができる。
図5は、上記により得られた本発明の一実施形態に係る平型ケーブル10の斜視図である。図に示すように、被覆第1導線20は第1シース47に被覆されているため、被覆第1導線20をそのまま露出した状態で被覆第2導線30側である第2シース49に接着させた場合と比較して、平型ケーブル10を工事する場合、被覆第1導線20に対する直接的な擦過傷をなくすることができ、結果として、経年劣化等への耐性を非常に高めることができる。
加えて、第2シース49に残った残留部44は、断面略台形形状又は略矩形形状であるから、見栄えもよく、これを後から除去する必要もない。
上記のように、本発明の平型ケーブル10によれば、シース40によって一体化された被覆第1導線20と被覆第2導線30を容易に引き剥がすことができ、さらに、被覆第1導線20を覆う第1シース47も容易に取り除くことができるから、配線敷設作業の効率を可及的に高めることができる。
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を限縮するように解すべきではない。また、本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
10 平型ケーブル
20 被覆第1導線
22 第1導線
24 第1被覆材
30 被覆第2導線
32 第2導線
34 第2被覆材
40 シース
41 括れ部
42 凹部
43 切断可能部
44 残留部
47 第1シース
48 空隙

Claims (2)

  1. 第1導線と前記第1導線を被覆する絶縁性の第1被覆材とを含む1又は複数の被覆第1導線と、
    第2導線と前記第2導線を被覆する絶縁性の第2被覆材とを含む1又は複数の被覆第2導線と、
    前記被覆第1導線と前記被覆第2導線を被覆して一体化するための絶縁性のシースと、
    を含む平型ケーブルであって、
    前記シースは、被覆第1導線と前記被覆第2導線との間に長手方向に沿う両面に凹部が形成された括れ部を有し、前記括れ部の各凹部には、前記被覆第1導線に向けて溝状の切断可能部が凹設されており、
    前記被覆第1導線側のシースを前記被覆第2導線側のシースに対して引っ張ることで、前記シースは、前記切断可能部にて分断され、前記被覆第1導線を被覆するシースが、前記切断可能部間の前記被覆第2導線側に残る残留部を残して、前記被覆第1導線と共に引き剥がされ、
    前記被覆第1導線は、引き剥がされた前記被覆第1導線側を被覆するシースの前記切断可能部間に形成された空隙から引き出し可能となっている、
    ことを特徴とする平型ケーブル。
  2. 前記切断可能部は、前記空隙の幅が、前記被覆第1導線の直径よりも小さくなるように前記括れ部の前記凹部に形成されている、
    請求項1に記載の平型ケーブル。
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