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JP5914566B2 - 複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置 - Google Patents
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JP5914566B2 - 複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置 - Google Patents

複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置に関する。
吸収性着用物品としての紙おむつにおいて、外観上のデザインを向上させたりおむつの前後を一見して区別しやすくしたりするために、おむつの外装部材に模様や文字を付すことが行われている。そのようなおむつを製造する際には、あらかじめ文字等の画像が印刷された基材シートを材料としておむつを構成することが一般的である。例えば、特許文献1には、紙おむつの裏面を覆う内装シート(基材シート)の全領域に所定のカラーデザインを印刷し、当該カラーデザインをおむつの外部から視認できるようにすることで、外観上、下着のような印象を与えることが可能な紙おむつに関する発明が記載されている。
特開2003−70838号
近年、伸縮性を有する紙おむつを製造する材料として、所定の伸長倍率で伸長させた伸縮性シートに低伸長性シートを重ね合わせて固定することにより生成される複合シートが用いられる場合がある。そして、このような伸縮性を有する複合シートに対しても画像を印刷し、印刷された伸縮性シートを用いて文字や模様が付された伸縮性の紙おむつを製造することが要望されている。これに対して、特許文献1等では伸縮性を有する基材シートに画像を印刷する具体的な方法が明らかにされていない。したがって、伸縮性を有する画像入り紙おむつを製造するための基材として、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを効率よく製造することが求められている。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを効率よく製造することである。
上記目的を達成するための主たる発明は、
吸収性物品に係る伸縮性シートと、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートと、を有する複合シートを製造する複合シート製造方法であって、
前記低伸長性シートを搬送経路に沿って搬送することと、
前記搬送経路に沿って搬送される前記低伸長性シートに向けてインク滴を吐出して、前記搬送経路の所定位置にて、前記低伸長性シートの表面に画像を印刷することと、
前記伸縮性シートを伸長状態で搬送しながら、前記搬送経路における前記所定位置よりも搬送方向下流側の位置にて、前記低伸長性シートに前記伸縮性シートを接合することと、
を有し、
前記低伸長性シートにおいて、前記画像が印刷された面と反対側の面に前記伸縮性シートが接合され
超音波振動する振動面を有するホーン部と、前記振動面の振動を受ける外周面を有した回転可能なローラー部とを用いて、
前記ローラー部の外周面上に互いに重ね合わされた前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとに対して、前記ホーン部から超音波振動を投入することにより前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合が行われる際に、
前記ローラー部側に前記低伸長性シートが配置され、前記ホーン部側に前記伸縮性シートが配置される、ことを特徴とする複合シート製造方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを効率よく製造することができる。
本実施形態に係る吸収性物品の一例としてのパンツ型のおむつ1の概略斜視図である。 展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。 展開状態のおむつ1を分解して示す概略斜視図である。 おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの概略側面図である。 印刷装置15の概略構成図である。 ヘッドユニット151及びノズルNzの配置について説明する図である。 収縮分を考慮した印刷画像について説明する図である。 おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの変形例を表す概略側面図である。 製造ラインLMに乾燥部50が設けられた場合について表す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
吸収性物品に係る伸縮性シートと、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートと、を有する複合シートを製造する複合シート製造方法であって、前記低伸長性シートを搬送経路に沿って搬送することと、前記搬送経路に沿って搬送される前記低伸長性シートに向けてインク滴を吐出して、前記搬送経路の所定位置にて、前記低伸長性シートの表面に画像を印刷することと、前記伸縮性シートを伸長状態で搬送しながら、前記搬送経路における前記所定位置よりも搬送方向下流側の位置にて、前記低伸長性シートに前記伸縮性シートを接合することと、を有する、ことを特徴とする複合シート製造方法
このような複合シート製造方法によれば、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを効率よく製造することができる。
かかる複合シート製造方法であって、前記低伸長性シートにおいて、前記画像が印刷された面と反対側の面に前記伸縮性シートが接合される、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、低伸長性シートと伸縮性シートとの間にインク滴が介在しない状態で両シートの接合(溶着)を行うことができる。仮に、シート間の接合面にインク滴のような異物が存在していたとすると、部分的に溶着不良が発生して溶着強度が悪化するおそれがある。しかし、印刷面と反対側の面にてシート部材を接合することによって、このような溶着不良が発生する可能性を低くすることができる。これにより、十分な強度を有する接合部(溶着部)を形成しやすくなる。
かかる複合シート製造方法であって、前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合は、超音波振動する振動面を有するホーン部と、前記振動面の振動を受ける外周面を有した回転可能なローラー部とを用いて、前記ローラー部の外周面上に互いに重ね合わされた前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとに対して、前記ホーン部から超音波振動を投入することにより行われる、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、低伸長性シート及び前記伸縮性シートを重ね合わせた状態でローラー部の外周面に巻き付けて相対滑り無く搬送しながら超音波溶着を行うことができる。これにより、正確かつ確実に溶着を行いやすくなる。
かかる複合シート製造方法であって、前記伸縮性シートは、前記ローラー部が回転する際の周速度と、前記伸縮性シートを搬送するニップロールが回転する際の周速度との差に基づいて、所定の伸長倍率まで伸長された状態で搬送される、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、伸縮性シートの搬送機構(ニップロール)及び溶着装置に設けられたローラー部(アンビルローラー)の回転速度を調整することによって、伸縮性シートを伸長状態で搬送する際の伸長倍率を任意の値に設定し、その状態で
低伸長性シート及び前記伸縮性シートの溶着接合を行うことができる
かかる複合シート製造方法であって、前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合が行われる際には、前記ローラー部側に前記低伸長性シートが配置され、前記ホーン部側に前記伸縮性シートが配置される、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、表面に画像が印刷された状態の低伸長性シートと溶着装置のホーン部とを接触させずに溶着を行うことが可能となる。これにより、ホーン部の振動面にインク滴(インク)が付着することが抑制され、溶着不良の発生や、ホーン部のメンテナンス回数の増加、ホーン部に付着したインクが逆に基材側に移ってしまう、といった問題が発生するのを抑制することができる。
かかる複合シート製造方法であって、前記伸縮性シートは、粗密を有するように互いに絡み合った複数の繊維と、前記繊維間に形成された複数の空隙とを有する構造である、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、より高画質な画像を印刷することができる。例えば、粗密のある伸縮性シートにインク滴を吐出すると、当該インク滴は繊維間に浸透したり空隙部を貫通したりして正確な位置に着弾し難くなり、印刷される画像の画質が悪化するおそれがある。そのため、粗密のある伸縮性シートに印刷を行ってから低伸長性シートと接合を行う場合よりも、粗密のない(粗密の少ない)低伸長性シートに印刷を行ってから伸縮性シートと接合を行う場合の方が、より高画質な画像を印刷しやすくなる。
かかる複合シート製造方法であって、前記印刷が行われることと、前記接合が行われることと、の間において、前記低伸長性シートに印刷された画像を乾燥させる、ことが望ましい。
このような複合シート製造方法によれば、低伸長性シートの表面のインクを乾燥させることによって、シートの表面に画像が迅速に固定され、画像が劣化し難くなる。また、シート表面のインク成分が他の要素(例えば搬送ローラー)等に移り難くなるため、当該乾燥工程以降の工程において、低伸長性シート(複合シート)のハンドリングが向上する。
また、吸収性物品に係る伸縮性シートと、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートと、を有する複合シートを製造する複合シート製造装置であって、前記低伸長性シートを搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路に沿って搬送される前記低伸長性シートに向けてインク滴を吐出して、前記搬送経路の所定位置にて、前記低伸長性シートの表面に画像を印刷する印刷部と、前記伸縮性シートを伸長状態で搬送しながら、前記搬送経路における前記所定位置よりも搬送方向下流側の位置にて、前記低伸長性シートに前記伸縮性シートを接合する接合部と、を備える、ことを特徴とする複合シート製造装置が明らかになる。
このような複合シート製造装置によれば、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを効率よく製造することができる。
===実施形態===
本実施形態の吸収性物品に係る複合シートは、吸収性物品の一例としてのパンツ型の使い捨ておむつ1(以下、単におむつ1とも呼ぶ)の製造ラインLMで使用される。
<おむつ1の基本構造>
図1は、パンツ型のおむつ1の概略斜視図である。図2は、展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。図3は、展開状態のおむつ1を分解して示す概略斜視図である。
なお、以下の説明では、おむつ1が着用者に装着された際に、当該着用者の肌側に位置すべき側のことを単に「肌側」と言い、他方、着用者の非肌側に位置すべき側のことを単に「非肌側」と言う。
図2及び図3に示すように、このおむつ1は、例えば2ピースタイプのおむつである。すなわち、同おむつ1は、尿などの排泄液を吸収する例えば平面視略長方形形状の吸収性本体3を第1部品として有し、そして、上記吸収性本体3の非肌側面を覆って設けられておむつ1の外装をなす平面視略砂時計形状の外装シート7を第2部品として有している。
図3に示すように、吸収性本体3は、排泄液を吸収する吸収性コア3cを有する。吸収性コア3cは、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や高吸収性ポリマー等の液体吸収性粒状物を、所定形状の一例としての平面視略長方形形状に成形したものである。なお、かかる吸収性コア3cは、必要に応じてティッシュペーパー等の液透過性の被覆シートで被覆されていても良い。
かかる吸収性コア3cの肌側面には、当該面を覆うように不織布等の液透過性のトップシート4が設けられており、同様に、同吸収性コア3cの非肌側面には、当該面を全面に亘って覆うようにフィルム等の液不透過性の防漏シート5が設けられている。
なお、不図示であるが、かかる吸収性本体3の幅方向の両端部に対して、それぞれ、同本体3の長手方向に沿って弾性部材としての糸ゴムを設けても良い。かかる糸ゴムは、吸収性本体3及び外装シート7における脚周り開口部HLの近傍部分に伸縮性を付与するものである。よって、かかる糸ゴムは、例えばトップシート4と防漏シート5との間に介挿されつつ、自然長から2〜4倍等の所定倍率まで伸長された状態でホットメルト接着剤等の接着剤により両シート4,5に固定される。
また、場合によっては、尿の横漏れを防止する目的で防漏壁部(不図示)を吸収性本体3に設けても良い。かかる防漏壁部は、立体ギャザーとも呼ばれるものであり、不織布等の柔軟なシートを材料として、吸収性本体3の肌側面等の両端部にそれぞれ起立するように設けられる。但し、かかる防漏壁部は、周知構成である。そのため、これ以上の説明については省略する。
外装シート7は、図2の展開状態においては、平面視略砂時計形状の柔軟なシートであり、同シート7は、互いに直交する三方向として、厚さ方向と長手方向と幅方向とを有している。また、当該外装シート7は、長手方向に関して三つの部分7f,7b,7cに区分される。すなわち、外装シート7は、着用者の腹側に配される腹側部7fと、着用者の背側に配される背側部7bと、着用者の股間に配される股下部7cとに区分される。なお、当然ながら、股下部7cは、腹側部7fと背側部7bとの間に位置しており、これにより、当該股下部7cは、平面視略砂時計形状において幅方向に括れた形状の部分7cとなっている。
図3に示すように、かかる外装シート7には、二層構造の所謂ラミネートシート7が使用されている。すなわち、当該外装シート7は、おむつ1の着用時に着用者の肌側を向いて内層をなす内層シート8と、同着用時に非肌側を向いて外層をなす外層シート9とを有する複合シートである。かかる内層シート8と外層シート9とは、厚さ方向に重ね合わせられつつ接着又は溶着等で接合される。なお、この例では、接合された部分たる接合部が非連続に分散してなる所定の接合パターン(不図示)で溶着されている。
かかる内層シート8の材料には、おむつ1の幅方向に伸縮性を有した伸縮性シート8が使用されており、他方、外層シート9の材料には、おむつ1の幅方向に低い伸長性の低伸長性シート9が使用されている。そして、伸縮性の内層シート8が幅方向に自然長の2.5倍等のような所定の伸長倍率まで伸長された状態(以下、伸長状態とも言う)で、同じく幅方向に張った状態の低伸長性の外層シート9に重ね合わせられて、これら両シート8,9同士は上記の接合パターンで一体的に固定されている。
そのため、かかる伸長状態が解除されると、内層シート8は自身の伸縮性に基づいておむつ1の幅方向に収縮するが、このとき、低伸長性の外層シート9については、複数の皺状におむつ1の幅方向に折れ曲がり、これにより、同外層シート9は、内層シート8の収縮に速やかに追従して、幅方向の全長を短くする。そして、その結果、おむつ1に外力が作用しない無負荷状態においては、外装シート7は全体として幅方向に短縮しているとともに、同外装シート7の外面は、外層シート9の上記折れ曲がりに起因して複数の皺が寄った状態となっている。但し、かかる外装シート7に幅方向の引っ張りの外力を付与すると、上記皺が伸びきるまで当該外装シート7は略弾性的に伸長し得て、これにより、おむつ1の外装シート7は、幅方向に伸縮性を有した仕様となっている。
ちなみに、ここで言う「伸縮性」とは、引っ張りの外力が作用すると、外力の作用方向に略弾性的に伸長するとともに、当該外力が解除されると、略弾性的に収縮する性質のことである。また、繰り返しになるが、かかる伸縮性を有したシートが、上記の「伸縮性シート8」である。
なお、かかる伸縮性シート8は、望ましくは、以下の条件を満たすと良い。すなわち、短手方向の寸法が25mmの帯状シートの長手方向の両端部をそれぞれ上記短手方向に25mmの全長で均等に把持した状態で、上記両端部をそれぞれ力点として1.0(N)の外力で長手方向に引っ張ったときの伸び率(%)が50%〜300%の範囲の任意値になっているとともに、上記外力を解除して収縮した後に縮まずに残る残留伸び歪み(%)が、0%〜40%の範囲の任意値になっていると良い。また、より望ましくは、上記伸び率が、70%〜200%の範囲の任意値になっているとともに、残留伸び歪みが、0%〜30%の範囲の任意値になっていると良い。ちなみに、上記の伸び率(%)というのは、1.0(N)の外力で引っ張ったときの帯状シートの長さL1から、引っ張る前の無負荷時における帯状シートの長さたる自然長L0を減算してなる減算値ΔL1(=L1−L0)を、上記自然長L0で除算してなる除算値(=ΔL1/L0)の百分率表記値のことである。また、上記の残留伸び歪み(%)というのは、上記の1.0(N)の外力を解除後の長さL2から上記引っ張る前の自然長L0を減算してなる減算値ΔL2(=L2−L0)を、上記の外力で引っ張ったときの長さL1から上記自然長L0を減算してなる減算値ΔL1(=L1−L0)で除算してなる除算値(=ΔL2/ΔL1)の百分率表記値のことである。
また、「低伸長性シート9」とは、上記の伸縮性シート8よりも低い伸長性のシートのことである。すなわち、所定の大きさの引っ張りの外力が作用した際の伸び率(%)が、上記の伸縮性シート8の伸び率(%)よりも低いシートのことである。なお、かかる低伸長性シート9は、望ましくは、以下の条件を満たすと良い。すなわち、短手方向の寸法が25mmの帯状シートの長手方向の両端部をそれぞれ上記短手方向に25mmの全長で均等に把持した状態で、上記両端部をそれぞれ力点として1.0(N)の外力で長手方向に引っ張ったときの伸び率(%)が0%〜20%の範囲の任意値になっていると良い。また、より望ましくは、上記伸び率が、0%〜10%の範囲の任意値になっていると良い。
なお、かかる伸縮性シート8及び低伸長性シート9の形態としては、不織布でも良いし、織布でも良いし、フィルムでも良い。
伸縮性シート8に利用可能な不織布の具体例については、略弾性を示す熱可塑性エラストマー製繊維と、略非弾性を示す熱可塑性樹脂製繊維とを有した不織布に対してギア延伸処理等の適宜な延伸処理を施した不織布を例示できる。すなわち、かかる延伸処理を行うことによって、不織布に含まれる略非弾性の熱可塑性樹脂製繊維を塑性変形させたり、同繊維同士の接合点を破壊等すれば、熱可塑性エラストマー製繊維の略弾性的な伸縮変形を阻害し難い構造に当該不織布を変化させることができて、これにより、当該不織布の伸縮性が発現されて、伸縮性シート8として使用可能な状態となる。
なお、略弾性の熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等を例示することができる。また、略非弾性の熱可塑性樹脂製繊維としては、ポリオレフィン系樹脂を含む繊維などを例示でき、更にポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−αオレフィン共重合体等を例示することができる。ちなみに、この例では、伸縮性シート8として、ポリウレタン系エラストマー製繊維とPP繊維とを有した混繊タイプの不織布に対してギア延伸処理を施したものが使用されている。
また、このような伸縮性シート8は複数の繊維が無作為に絡み合った状態で構成されているため、微視的に見ると当該伸縮性シート8は繊維間に複数の空隙を有する構造となっている。そして、その表面には繊維が密に絡み合っている部分と、繊維が粗に絡み合っている部分とが存在する。すなわち、伸縮性シート8は粗密を有する構造である。そのため、伸縮性シート8の両端部をそれぞれ短手方向に均等に把持した状態で長手方向に引っ張った場合であっても、短手方向の全領域が均等に伸びる訳ではなく、部分的に粗密が大きくなり、空隙が大きくなる部分が発生する。
低伸長性シート9に利用可能な不織布の具体例については、PE、PP、ポリエステル、ポリアミドなどの繊維からなるスパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布とメルトブローン不織布とスパンボンド不織布とを積層してなる所謂SMS不織布、エアスルー不織布等を例示できる。なお、繊維の構造については、何等上述の如き単一の熱可塑性樹脂からなる単独繊維に限るものではない。例えば、芯材がPPで鞘材がPEの芯鞘構造の複合繊維であっても良いし、これら以外の構造の繊維であっても良い。ちなみに、この例では、低伸長性シート9として、PP繊維のスパンボンド不織布が使用されている。
図2及び図3に示すように、このような二層構造の外装シート7の肌側面、すなわち内層シート8の肌側面における幅方向の中央位置には、前述の吸収性本体3が互いの長手方向を揃えた状態で取り付けられている。かかる取り付けは、少なくとも吸収性本体3における長手方向の各端部3e,3eが外装シート7と接合されることでなされており、この例では、図3に示すように、各端部3e,3eには、それぞれ、吸収性本体3と外装シート7とを接合する接合部j,jが略T字状に形成されている。すなわち、各接合部j,jは、それぞれ、おむつ1の幅方向に長い横長帯状部分jWと、この横長帯状部分jWにおける上記幅方向の中央部を起点として股下部7cの方へと延在する縦長帯状部分jLとを有している。そして、これにより、吸収性本体3と外装シート7とが互いに必要以上に拘束し合うことを効果的に回避している。但し、かかる接合部jの形状は、何等これに限らない。例えば、T字状の一対の接合部j,j同士の間の位置に更に点状の接合部jCを追設しても良いし、又は、吸収性本体3の各端部3e,3eの略全域に亘る広さの略矩形形状の接合部(不図示)を、当該各端部3e,3eにそれぞれ形成しても良いし、今述べた形状以外の形状の接合部を形成しても良い。更に、この例では、かかる接合部jの形成は、ホットメルト接着剤の接着によって実現されているが、何等これに限らず、例えば溶着でも良い。
また、この例では、かかる吸収性本体3と外装シート7との取り付けは、外装シート7の幅方向の伸長状態を、前述の外層シート9と内層シート8とを固定する際の内層シート8の伸長状態よりも緩和した伸長状態においてなされている。そして、これにより、最終的にパンツ型のおむつ1になった際に吸収性本体3に生じ得る皺が軽減されており、その結果、既述の吸収性本体3の吸液性の低下や尿漏れを効果的に抑制可能となっている。
そして、図2の如く吸収性本体3が取り付けられた外装シート7は、股下部7cにて二つ折りされて腹側部7fと背側部7bとが重ね合わせられる。そして、この重ね合わせられた状態において、腹側部7fと背側部7bとが幅方向の各端部7eWでそれぞれ接合されることにより、図1に示すような胴周り開口部HBと一対の脚周り開口部HL,HLとが形成されたパンツ型のおむつ1の形態にされる。
なお、本実施形態のパンツ型のおむつ1では、外装シート7に所定の文字や模様、キャラクター等からなる画像Gが印刷されている(図1参照)。当該画像Gによって、おむつ1の外観上のデザインを向上させると共に、おむつ1に関する情報(例えば、商品名やおむつ1の前後を指示する情報)を使用者が視覚的に認識することを可能としている。以下では、このような画像を印刷しつつ、伸縮性シート8及び低伸長性シート9を有する複合シート(外装シート7)を製造する方法について説明する。
<外装シートの製造方法>
図4は、おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの概略側面図である。製造ラインLMは、伸縮性シート8及び低伸長性シート9を材料として用いて、外装シート7が幅方向に連続してなる連続シート7a(以下、単に外装シート7aとも呼ぶ)を生成する。かかる製造ラインLMは、搬送機構CVと、印刷部10と、接合部20とを備えている。これらの機構によって後述する各種処理を実行することで、外装シート7aが製造される。
搬送機構CVは、伸縮性シート8または低伸長性シート9、若しくはその両方を所定の搬送経路に沿って連続して搬送する搬送部である。搬送機構CVとしては、例えば、搬送ローラーや、載置面たるベルト面に吸着保持機能を有したサクションベルトコンベア等が使用される。本実施形態の搬送機構CVにおいて、外層シート9たる低伸長性シート9は、所謂横流れ態様で搬送される。つまり、おむつ1の幅方向に相当する方向を搬送方向に揃えながら、おむつ1となる部分が搬送方向に一列に並んだ状態で、低伸長性シート9の連続シート9aが搬送される。以下の説明では、外層シート9たる低伸長性シート9の連続シート9aのことを低伸長性連続シート9aと呼ぶ。同様に、内層シート8たる伸縮性シート8も、所謂横流れ態様で搬送され、おむつ1の幅方向に相当する方向を搬送方向に揃えながら、おむつ1となる部分が搬送方向に一列に並んだ状態で、伸縮性シート8の連続シート8aが搬送される。以下、内層シート8たる伸縮性シート8の連続シート8aのことを伸縮性連続シート8aと呼ぶ。
また、以下の説明では、製造ラインLM上に設定された上記の搬送方向のことを「MD方向」とも言う。また、MD方向と直交する方向の2方向のうちの一方を「CD方向」と言い、他方を「Z方向」と言う。なお、CD方向は、外装シート7aの幅方向と平行であり、図4では、紙面を貫通する方向を向いている。また、Z方向は、外装シート7aの厚さ方向と平行である。
(印刷処理)
製造ラインLMでは、はじめに、MD方向(搬送方向)に沿って搬送される低伸長性連続シート9aに対して印刷部10を用いて画像を印刷する印刷処理が行われる。印刷部10は、搬送機構11と、印刷装置15とを有する。
搬送機構11は、例えば、CD方向に沿った回転軸回りに回転する搬送ローラー11R
を本体とする。そして、MD方向の上流側に配置された原反ロールから繰り出さされる低伸長性連続シート9aを、MD方向に沿って所定の搬送速度で搬送しながら印刷装置15へ送り出す。搬送ローラー11Rは所定の周速度V11R(m/分)で回転することにより、低伸長性連続シート9aをMD方向に沿って搬送速度V11(m/分)の速度で搬送する。搬送速度V11(m/分)は、低伸長性連続シート9aを塑性変形等しない程度に適度に張った状態で搬送可能な速度である。すなわち、搬送機構11によって搬送される低伸長性連続シート9aは、それ以上は伸長し難い状態たる所謂伸び止まり状態であり、かつ、弛みが生じ難い状態である。ちなみに、かかる「伸び止まり状態」を仮に定義するとすれば、例えば、「シートが破損していない状態であって、しかも、シートの状態を保ちつつ、当該現時点の状態から更に伸び率で5%以上伸長することはない状態」と言うことができる。
印刷装置15は、MD方向に搬送される低伸長性連続シート9aに対してZ方向から液体(例えばインク)を吐出することによって、当該低伸長性連続シート9aの表面に画像を形成する液体吐出装置であり、一般的なインクジェットプリンター(特にラインプリンター)等を使用することができる。図5は、印刷装置15の概略構成図である。本実施形態の印刷装置15は、ヘッドユニット151と、インクタンク152と、コントローラー153と、を有する。
ヘッドユニット151は被印刷媒体(本実施形態においては低伸長性連続シート9a)にインクを吐出するためのものであり、吐出するインクの色ごとに複数のヘッドユニット151が設けられる。例えば、ブラック(K)のインクを吐出するブラック用ヘッドユニット151K、シアン(C)のインクを吐出するシアン用ヘッドユニット151C,マゼンタ(M)のインクを吐出するマゼンタ用ヘッドユニット151M、イエロー(Y)のインクを吐出するイエロー用ヘッドユニット151Yの4つのヘッドユニット151がMD方向に沿って並んで配置される。これらのヘッドユニット151は、搬送される低伸長性連続シート9aと対向する位置に配置され、それぞれ複数のノズルNzを有するヘッドを備えている。図6は、ヘッドユニット151及びノズルNzの配置について説明する図である。同図6において、例えばブラック用ヘッドユニット151Kはヘッド151K1〜151K4の4つのヘッドを有する。各ヘッド151K1〜151K4にはそれぞれ複数のノズルNzが所定の間隔(ピッチ)Dにて並んだノズル列が形成されている。そして、図6に示されるようにヘッド151K1〜151K4がCD方向に対して千鳥列状に並んで配置されることにより、ブラック用ヘッドユニット151KはCD方向に沿ってインクを吐出することができる。なお、図6のように、CD方向に並ぶヘッド151K1〜151K4の長さを、被印刷媒体のCD方向長さ(つまり低伸長性連続シート9aの幅)よりも長く設けることにより、被印刷媒体の全領域にインクを吐出することができる。他のヘッドユニット151C,151M,151Yについても基本的な構成は同様である。また、一つのヘッドユニット151が一色のインクに対応するのではなく、一つのヘッドユニット151が複数色のインクに対応するのであっても良い。例えば、或るヘッドユニット151に設けられたヘッドがノズル列を2列ずつ備え、各ノズル列から異なる色のインクを吐出するようにしても良い。
ノズルNzはインクを吐出する吐出口であり、それぞれのノズルNzには不図示の圧電素子が対応して設けられている。圧電素子はコントローラー153によって生成される駆動信号を印加されることにより伸縮運動を行う。また、ヘッドの内部には各ノズルに連通した圧力室(不図示)が設けられており、当該圧力室の内部にはインクタンク152から供給されたインクが充填されている。そして、圧電素子が伸縮運動を行うことによって圧力室内部の圧力が上昇・下降することにより、圧力室内部に充填されたインクが各ノズルNzから押し出されるように断続的に吐出される。吐出されたインクは、大気中を飛翔しながら略球状のインク滴(インクドット)となり、MD方向に搬送される被印刷媒体である低伸長性連続シート9aに着弾する。着弾したインク滴がMD方向及びCD方向に多数配置されることによって低伸長性連続シート9a上に画像が形成される。
なお、ヘッドユニット151からインクを吐出させる際の吐出方式は、上述のような圧電素子を用いた方式には限られない。例えば、圧電素子の代わりにヒーターを設けておき、圧力室内のインクを加熱することにより気泡を発生させてインクを吐出する、所謂サーマルヘッド方式を採用したヘッドユニット151やその他の吐出方式を採用したヘッドユニット151であっても良い。
インクタンク152は印刷に用いられるインクを貯留するインク貯留部であり、色ごとに設けられる。本実施形態ではKCMYの4色用のインクタンク152がそれぞれヘッドユニット151K,151C,151M,151Y毎に設けられ、各ヘッドの内部に設けられた圧力室にインクを供給する。印刷に用いるインクの色の種類はKCMYの4色には限られず、印刷対象となる画像の種類に応じて他の色が用いられても良い。例えば、ライトシアン(LC)やホワイト(W)のインクを用いて画像を印刷するのであっても良い。
コントローラー153は、印刷装置15による印刷処理の動作を制御する制御部である。コントローラー153は、印刷開始の命令を受信すると、印刷対象となる画像のデータ(印刷データ)に基づいてヘッドユニット151を駆動するための駆動信号を生成し、各ヘッドに設けられたノズル群からインクを吐出させる。具体的には、各ノズルNzからインクを吐出するタイミング、及び吐出するインクの量(インク滴の大きさ)を指示する信号を生成し、上述した圧電素子に印加して駆動させる。また、コントローラー153が、搬送機構11による低伸長性連続シート9aの搬送速度V11(m/分)を制御するようにしても良い。各ノズルNzから断続的にインクを吐出するタイミングは低伸長性連続シート9aの搬送速度V11に応じて決定されるため、コントローラー153自体が低伸長性連続シート9aの搬送速度V11及びインクの吐出タイミングを制御することにより、インク滴の着弾ズレ等が生じ難くなり、良好な画質の画像を印刷することができる。
また、画像を印刷するための印刷データは外部のコンピューター等によって作成されても良いし、コントローラー153によって作成されても良い。印刷データには、或る画像を構成する最小単位である画素毎のインクの打ち込み量を示す画素データが含まれ、当該画素データにしたがって画素毎に各色のインク滴が打ち込まれることにより、画像が形成される。本実施形態では、被印刷媒体である低伸長性連続シート9aの色や当該シートを構成する繊維の密度等によって、着弾したインク滴の色の見え方が変わり、印刷画像の質感や印象が変化することから、低伸長性連続シート9aの状態に応じて、インク吐出量が適当に補正された印刷データが作成されることが望ましい。そのため、コントローラー153自体が適切な印刷データを作成し、インク吐出や搬送速度等と合わせて総合的に制御を行うことで、より高画質な画像を印刷しやすくなる。
なお、本実施形態の製造ラインLMでは、印刷処理が行われた後、MD方向の下流域において、MD方向に伸長された状態の伸縮性シート8と低伸長性シート9とが張り合わされるが、その後、引っ張り力が解放されると、伸長状態の伸縮性シート8がMD方向に収縮するのに応じて低伸長性シート9もMD方向に収縮する。そのため、低伸長性シート9に印刷された画像も伸縮性シート8が収縮するのに応じてMD方向に収縮する。したがって、本印刷処理工程においては、そのような収縮分を考慮して画像の印刷が行われる。図7は、収縮分を考慮した印刷画像について説明する図である。図7Aは収縮後の最終的な画像の状態を表し、図7Bは、低伸長性シート9に実際に印刷される画像の状態を表す。図1Aに示されるような画像Gをおむつ1に表示させたい場合、当該画像Gは外装シート7が収縮した時点で図7Aの状態となっている必要がある。そのため、収縮前の低伸長性連続シート9aに画像Gを印刷する場合は、伸縮性シート8の伸長倍率に応じて、画像Gも同じ伸長倍率で伸長させておく必要がある。すなわち、図7Aの状態の画像の印刷データをMD方向に引き延ばす処理を行い、図7Bの状態の画像の印刷データを生成した上で印刷が実行される。例えば、伸縮性シート8の伸長倍率が1.5倍である場合、印刷対象の画像(図7Aの状態)をMD方向に1.5倍に伸長させた画像(図7Bの状態)の印刷データを用いて印刷が行われる。MD方向に引き延ばした印刷データの生成はコントローラー153によって印刷を実行するタイミングで行われても良いし、外部のコンピューター等によりMD方向に引き延ばしたデータをあらかじめ生成してからコントローラー153に当該データを送信するのであっても良い。
このような製造ラインLMによる印刷処理では、伸び率の小さい低伸長性連続シート9aを被印刷媒体として印刷を行うことにより、良好な画像を形成しやすくなる。仮に、伸縮性シート8を被印刷媒体として印刷を行おうとすると、搬送時に伸縮性シート8が伸長することにより、伸縮性シート8を構成する繊維間の隙間(空隙)が広がるため、インク滴を正確な位置に着弾させることが難しくなる。例えば、伸縮性シート8で繊維間の隙間(空隙)の部分に打ち込まれたインク滴は当該隙間をすり抜けて伸縮性シート8の内部まで浸透したり、繊維間を貫通して伸縮性シート8に着弾しなかったりする場合がある。これらにより、インク滴の着弾位置にズレが生じ、結果的に印刷画像の画質を悪化させる場合がある。さらに、伸縮性シート8は上述したように粗密を有する構造となっているため、そのようなシートを伸長させると表面の粗密が大きくなりやすく、インク滴の着弾位置のズレも大きくなりやすい。これに対して、低伸長性シート9は伸び止まり状態で搬送されるため、多少の粗密があったとしても繊維間の隙間は小さく、伸縮性シート8と比較して表面が均一な状態に保たれやすい。したがって、インク滴の着弾位置のズレが生じ難く、印刷データに従って良好な画質の画像を形成しやすい。
また、低伸長性シート9は原反ロールから繰り出され、印刷部10によって画像の印刷が行われた後、同一の搬送ライン上で伸縮性シート8と接合され、そのままおむつ1として加工される。したがって、印刷された基材をロール状に巻き取ってから、あらためておむつの製造ラインに移動させる等の手間がかからず、また、基材を巻き取る際に印刷面が擦れて印刷された画像が劣化する等の問題が発生することを抑制できる。
(接合処理)
図4に示されるように、印刷が行われた低伸長性連続シート9aはそのままMD方向に搬送され、印刷部10のMD方向下流側に配置された接合部20によって伸縮性連続シート8aと接合されることにより、外装シート7の連続シート(外装シート7a)が生成される。本実施形態では、MD方向に沿って張った状態で搬送される低伸長性連続シート9aに対して、伸縮性連続シート8aを、略自然長の状態から所定の伸長倍率までMD方向に伸長しつつ、厚さ方向から重ね合わせて接合する。
かかる外装シート7aの生成処理を行うべく、この接合部20は、伸縮性連続シート8aの搬送機構21と、低伸長性連続シート9aの搬送機構22と、超音波溶着装置25と、を有している。
伸縮性連続シート8aの搬送機構21は、例えばニップロール機構を本体とする。すなわち、同機構21は、CD方向に沿った回転軸回りに回転する一対のニップロール21R,21Rを有する。そして、上流側から連続して搬送される伸縮性連続シート8aを、一対のニップロール21R,21Rが互いの外周面で挟み込みながら駆動回転することにより、伸縮性連続シート8aを超音波溶着装置25へ送り出す。
一方、低伸長性連続シート9aの搬送機構22は、例えば、CD方向に沿った回転軸回りに回転する搬送ローラー22Rを本体とする。そして、上流側の印刷部10から連続して搬送される低伸長性連続シート9aに同搬送ローラー22Rが外周面で接触しながら駆動回転することによって、低伸長性連続シート9aを超音波溶着装置25へ送り出す。
超音波溶着装置25は、超音波振動する振動面を有したホーン25hと、ホーン25hの上記振動面の超音波振動を外周面で受けるアンビルローラー25aと、を有する。アンビルローラー25aは、CD方向に沿った回転軸回りに回転可能に支持されており、駆動源としてのサーボモータ(不図示)から駆動力を付与されて駆動回転する。また、アンビルローラー25aの外周面には、上記の搬送機構21から送られる伸縮性連続シート8aが、同外周面に対して概ね相対滑り無く45°以上等の所定の巻き付き角度で巻き付いている。
よって、アンビルローラー25aが駆動回転することによって、概ねアンビルローラー25aの周速値V25aと略同じ搬送速度値で、伸縮性連続シート8aと低伸長性連続シート9aとの両者は、同ローラー25aの外周面に沿って搬送される。そして、アンビルローラー25aの外周面上で、伸縮性連続シート8aと低伸長性連続シート9aとが互いに厚さ方向に重ね合わせられた状態においてホーン25hの配置位置を通過する際に、これらシート8a,9aにホーン25hの振動面から超音波振動エネルギーが投入されて発熱して溶融し、これにより、前述したような複数の接合部が非連続に分散した接合パターンで両シート8a、9aが接合されて、外装シート7aが生成される。そして、かかる外装シート7aを、アンビルローラー25aはMD方向の下流へと送り出し、これにより、送り出された外装シート7aは、当該周速値V25aと概ね同値の搬送速度値でMD方向の下流側へと搬送される
ここで、上記の伸縮性連続シート8aの搬送機構21に係るニップロール21Rの周速値V21R(m/分)は、上流側から略自然長の状態で搬送される伸縮性連続シート8aの搬送速度値(m/分)と概ね同値とされている。一方、その下流のアンビルローラー25aの周速値V25a(m/分)は、上記のニップロール21Rの周速値V21R(m/分)の伸長倍率倍の値に設定されている。よって、伸縮性連続シート8aがニップロール21Rとアンビルローラー25aとの間を通過する際に、伸縮性連続シート8aは、略自然長の状態から上記の伸長倍率の長さにまで伸長される。そして、かかる伸長状態でホーン25hの位置を通過する。一方、低伸長性連続シート9aの搬送機構22に係る搬送ローラー22Rの周速値V22R(m/分)については、上流側から搬送される低伸長性連続シート9aの搬送速度値V11R(m/分)と略同値とされており、また、かかる搬送速度値(m/分)は、アンビルローラー25aの周速値V25a(m/分)と略同値とされている。よって、低伸長性連続シート9aについては、概ね塑性変形等しない程度に適度に張った状態に維持されている。そして、この張った状態の当該低伸長性連続シート9aは、上記の伸長倍率の長さにまで伸長された伸縮性連続シート8aにアンビルローラー25a上で重ね合わせられて接合される。
なお、本明細書中で「伸長倍率」とは、伸長状態の伸縮性連続シート8aの全長が、伸長前の自然長の何倍まで伸びているかを示すものであり、そして、かかる伸長倍率は、完成状態のおむつ1における外装シート7(7a)が無負荷状態から幅方向にどれだけ伸長可能かを規定するものである。つまり、伸縮性連続シート8aが所定の伸長倍率に設定されて製造されたおむつ1にあっては、当該伸長倍率に相当する伸長状態まで外装シート7(7a)はおむつ1の幅方向に伸長することができる。かかる伸長倍率は、例えば、1.5倍〜4倍の範囲の任意値に設定され、この例では、伸長倍率は2.5倍に設定されている。
また、図4に示されるように、本実施形態では低伸長性連続シート9aのZ方向上面側に印刷が行われた後、低伸長性連続シート9aのZ方向下面側に伸縮性連続シート8aが接合される。すなわち、低伸長性連続シート9aにおいて、画像が印刷された面と反対側の面に伸縮性連続シート8aが接合される。これは、低伸長性連続シート9aと伸縮性連続シート8aとの接合強度をより強く保つためである。超音波溶着装置25を用いて接合を行う場合、両シート8a,9aを接触させた状態で接合部を形成するが、この時、両シート8a,9aの間にインク滴が介在すると、当該インク滴が異物となり、シート間に十分な摩擦熱が発生するのを阻害するおそれがある。つまり、両シート8a,9aの溶着部において部分的に溶融が不十分となり、溶着不良が発生するおそれがある。これに対して、本実施形態の製造ラインLMでは、低伸長性連続シート9aの印刷面と反対側の面に伸縮性連続シート8aを接合することにより、シート間にインク滴等の異物が含まれ難く、溶着不良が生じ難い構成であるため、十分な強度を有する接合部を形成することができる。
以上の各処理により、印刷が施された低伸長性連続シート9aと伸長状態の伸縮性連続シート8aとが接合された外装シート7aが製造される。製造された外装シート7aは、そのままMD方向に搬送され、MD方向の下流域において当該外装シート7aに対して打ち抜きや部品の取り付け等の種々の加工が施される。例えば、不図示のダイカッター装置を用いて脚周り開口部HLを打ち抜く処理や、同じく不図示の取り付け装置を用いて吸収性本体3を取り付ける処理が行われる。そして、このような各種の処理が行われる度に、外装シート7aが順次状態を変えていき、最終的に図1の状態のおむつ1が製造される。
このように、本実施形態の製造ラインLMによれば、伸び率の小さい低伸長性シート側に画像を印刷してから、伸長状態の伸縮性シートと接合することにより、良好な画質の画像が印刷された伸縮性を有するシートを製造することができる。さらに、本実施形態の製造ラインLMでは、同一のライン上で印刷処理とシートの接合処理とを順次実施することが可能であり、おむつ1の外装シートを効率よく製造することができる。
<変形例>
上述の実施形態の変形例として、接合処理を行う際の伸縮性連続シート8a及び低伸長性連続シート9aの配置が異なる場合の例について説明する。図8は、おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの変形例を表す概略側面図である。変形例では、搬送機構CV及び接合部20の構成の一部が上述の実施形態における製造ラインLMと異なる。なお、印刷部10の構成は上述の実施形態とほぼ同様である。
変形例の搬送機構CVでは、搬送経路において印刷部10と接合部20との間に、低伸長性連続シート9aの搬送方向を反転させつつ、Z方向の上下を反転させる反転ローラーCVRが設けられる。図8において、低伸長性連続シート9aは、印刷部10によってZ方向の上面側に画像を印刷される。つまり、印刷処理が行われた段階では、画像が印刷された方の面(印刷面)はZ方向の上側を向いている。その後、低伸長性連続シート9aは印刷部10の下流側に設けられた反転ローラーCVRによって印刷面がZ方向の下側を向いた状態に反転される。そして、搬送機構22の搬送ローラー22Rによって、MD方向に沿って張った状態で搬送され、アンビルローラー25aに送り出される。
一方、伸縮性連続シート8aは、一対のニップロール21R,21Rによって低伸長性連続シート9aのZ方向上側からアンビルローラー25aに送り出される。そして、搬送機構22から送り出された低伸長性連続シート9aと厚さ方向(Z方向)に重ねられた状態でアンビルローラー25aの外周面に沿って搬送される。図8において、アンビルローラー25aの外周面には、搬送機構21から送られる伸縮性連続シート8a及び搬送機構22から送られる低伸長性連続シート9aが、同外周面に対して概ね相対滑り無く90°以上等の所定の巻き付き角度で巻き付いている。そして、伸縮性連続シート8aは、低伸長性連続シート9aの印刷面と反対側の面に重ねられ、ホーン25hの位置を通過する際に超音波振動エネルギーを投入されることによって、両シート8a,9aが接合される。なお、アンビルローラー25aの周速度V25aとニップロール21Rの周速度V21Rとの速度差に基づいて伸縮性連続シート8aの伸長倍率が設定される点は上述の実施形態と同様である。
図8に示される製造ラインLMの変形例の接合部20では、図4の場合と比較して、アンビルローラー25a及びホーン25hに対する伸縮性連続シート8a及び低伸長性連続シート9aの配置が異なる。具体的には、上述の実施形態で説明した図4においては、接合部20のアンビルローラー25aと面するように伸縮性連続シート8aが配置され、ホーン25hの振動面と面するように低伸長性連続シート9aが配置されていた。一方、変形例の図8においては、接合部20のアンビルローラー25aと面するように低伸長性連続シート9aが配置され、ホーン25hの振動面と面するように伸縮性連続シート8aが配置されている。そして、変形例では、低伸長性連続シート9aに印刷された画像の印刷面がアンビルローラー25aの外周面と対向する配置となる。
つまり、変形例の製造ラインLMでは、接合部20によって超音波溶着が行われる際に、低伸長性連続シート9aに印刷された画像とホーン25hの振動面とが接触しない構成となる。上述したように、超音波溶着を行う場合、当該ホーン25hの振動面に接触させたシート部材に対して超音波振動エネルギーを投入することにより、シート部材を発熱・溶融させることで接合を行う。その際、ホーン25hの振動面と接触する面に画像が形成されていると、当該画像を形成するインクの成分がホーン25hの振動面に付着することにより、十分な強度を有する溶着部を形成することができなくなるおそれがある。また、ホーン25hにインクが付着すると、ホーン25hのメンテナンス回数が増加するのに加えて、それ以降の溶着工程においてホーン25hとシート部材とが接触する際に、ホーンに付着したインクが逆にシート部材側に移ってしまいシート部材の表面を汚してしまうといった問題が生じる可能性がある。これに対して、本変形例の構成によれば、ホーン25hの振動面と接触するのは、画像が印刷されていない伸縮性連続シート8aであり、画像が印刷された低伸長性連続シート9aはアンビルローラー25a側に配置される。したがって、上述のような問題は生じ難く、伸縮性シート8及び低伸長性シート9の接合部において、溶着強度をより高くすることが可能である。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、印刷部10の搬送方向下流側に接合部20が設けられ、搬送方向の上流側において画像が印刷された低伸長性連続シート9aに対して、下流側で伸縮性連続シート8aを接合する構成であったが、印刷部10と接合部20との間に他の構成要素が設けられていても良い。例えば、製造ラインLMの印刷部10と接合部20との搬送方向の間に乾燥部50が設けられていても良い。図9は、製造ラインLMに乾燥部50が設けられた場合について表す図である。乾燥部50は、印刷部10の搬送方向下流側において、例えば、搬送される低伸長性連続シート9aの印刷面(画像が形成されている面)に対して風を吹き付けたり、周囲の雰囲気温度を高くしたりすることによって低伸長性連続シート9aに着弾したインク滴の乾燥を促進させる。当該乾燥部50を設けて印刷面を乾燥させやすくすることにより、低伸長性連続シート9aの表面に形成された画像を迅速に固定すると共に、低伸長性連続シート9aを取り扱いやすくすることができる。例えば、印刷面を迅速に乾燥させることにより、他の要素にインクが移り難くなるため、当該印刷面に搬送ローラー(CV)を当接させたり、印刷面の上から他の処理を行ったりすることが可能となる。
上述の実施形態では、印刷部10に設けられた印刷装置15は、搬送される被印刷媒体に対して位置が固定されたヘッドからインクを吐出する、所謂ラインプリンタータイプのインクジェットプリンターであったが、印刷装置の態様はこの限りではない。例えば、インクを吐出するヘッドユニットがキャリッジに実装され、当該キャリッジを移動させることにより、被印刷媒体に対してヘッドユニットが相対的に移動しながらインクを吐出するタイプのプリンターであっても良いし、その他のタイプのプリンターであっても良い。
上述の実施形態では、図4に示すように、接合部20でなされる伸縮性連続シート8aと低伸長性連続シート9aとの接合を、超音波溶着装置25で行っていたが、何等これに限らない。例えば、超音波溶着装置25の代わりに、ヒートシール加工装置又は圧着加工装置を用いても良い。なお、ヒートシール加工装置の構成と圧着加工装置の構成とは、互いに類似している。すなわち、両者の構成上の相違点は、主にロールの加熱の有無の点のみにあって、どちらの装置も、CD方向に沿った回転軸回りに駆動回転する上下一対のロールを有し、そして、これらロールは、それぞれ、前述の超音波溶着装置25の場合のアンビルローラー25aの周速値V25aと同値の周速値で回転するように構成されている。そして、かかる構成によれば、ロール同士の間のロール間隙を、基準となる伸長状態まで伸長された伸縮性連続シート8aと、張った状態にされた低伸長性連続シート9aとが互いに重ね合わせられた状態で通過するが、当該通過時には、これらロールによって両シート8a,9aは挟圧されて、これにより、両シート8a,9aは溶着又は圧着されて一体に固定される。ちなみに、圧着の方を採用した場合には、当該圧着の前に、伸縮性連続シート8a及び低伸長性連続シート9aのうちの少なくとも一方のシート8a(9a)に所定の塗布パターンでホットメルト接着剤等の接着剤を塗布しても良い。
上述の実施形態では、接合部20では、低伸長性連続シート9aに対して伸縮性連続シート8aを固定していたが、更に別のシートを単数又は複数で追加して固定しても構わない。なお、追加して固定されるシートとしては、伸縮性シートでも良いし、低伸長性シートでも良い。また、シートの形態は、不織布でも良いし、織布でも良いし、
1 使い捨ておむつ(吸収性物品、おむつ)、
3 吸収性本体、3e 端部、
3c 吸収性コア、
4 トップシート、
5 防漏シート、
7 外装シート、
7f 腹側部、7c 股下部、7b 背側部、7eW 端部、
7a 外装シートの連続シート(外装シート、基材シート)、
8 内層シート(伸縮性シート)、
8a 伸縮性シートの連続シート(伸縮性連続シート)、
9 外層シート(低伸長性シート)、
9a 低伸長性シートの連続シート(低伸長性連続シート)、
10 印刷部、
11 搬送機構、11R 搬送ローラー、
15 印刷装置、
151 ヘッドユニット、
151K ブラック用ヘッドユニット、151K1〜151K4 ヘッド、
151C シアン用ヘッドユニット、151C1〜151C4 ヘッド、
151M マゼンタ用ヘッドユニット、151M1〜151M4 ヘッド、
151Y イエロー用ヘッドユニット、151Y1〜151Y4 ヘッド、
152 インクタンク、153 コントローラー、
20 接合部、
21 伸縮性連続シート8aの搬送機構、21R ニップロール、
22 低伸長性連続シート9aの搬送機構、22R 搬送ローラー、
25 超音波溶着装置、25h ホーン、25a アンビルローラー、
50 乾燥部、
HB 胴周り開口部、HL 脚周り開口部、
CV 搬送機構、CVR 反転ローラー、
j 接合部、jL 縦長帯状部分、jW 横長帯状部分、jC 接合部、
LM 製造ライン、
Nz ノズル

Claims (5)

  1. 吸収性物品に係る伸縮性シートと、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートと、を有する複合シートを製造する複合シート製造方法であって、
    前記低伸長性シートを搬送経路に沿って搬送することと、
    前記搬送経路に沿って搬送される前記低伸長性シートに向けてインク滴を吐出して、前記搬送経路の所定位置にて、前記低伸長性シートの表面に画像を印刷することと、
    前記伸縮性シートを伸長状態で搬送しながら、前記搬送経路における前記所定位置よりも搬送方向下流側の位置にて、前記低伸長性シートに前記伸縮性シートを接合することと、
    を有し、
    前記低伸長性シートにおいて、前記画像が印刷された面と反対側の面に前記伸縮性シートが接合され
    超音波振動する振動面を有するホーン部と、前記振動面の振動を受ける外周面を有した回転可能なローラー部とを用いて、
    前記ローラー部の外周面上に互いに重ね合わされた前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとに対して、前記ホーン部から超音波振動を投入することにより前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合が行われる際に、
    前記ローラー部側に前記低伸長性シートが配置され、前記ホーン部側に前記伸縮性シートが配置される、ことを特徴とする複合シート製造方法。
  2. 請求項1に記載の複合シート製造方法であって、
    前記伸縮性シートは、前記ローラー部が回転する際の周速度と、前記伸縮性シートを搬送するニップロールが回転する際の周速度との差に基づいて、所定の伸長倍率まで伸長された状態で搬送される、ことを特徴とする複合シート製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の複合シート製造方法であって、
    前記伸縮性シートは、粗密を有するように互いに絡み合った複数の繊維と、前記繊維間に形成された複数の空隙とを有する構造である、ことを特徴とする複合シート製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の複合シート製造方法であって、
    前記印刷が行われることと、前記接合が行われことと、の間において、
    前記低伸長性シートに印刷された画像を乾燥させる、ことを特徴とする複合シート製造方法。
  5. 吸収性物品に係る伸縮性シートと、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートと、を有する複合シートを製造する複合シート製造装置であって、
    前記低伸長性シートを搬送経路に沿って搬送する搬送部と、
    前記搬送経路に沿って搬送される前記低伸長性シートに向けてインク滴を吐出して、前記搬送経路の所定位置にて、前記低伸長性シートの表面に画像を印刷する印刷部と、
    前記伸縮性シートを伸長状態で搬送しながら、前記搬送経路における前記所定位置よりも搬送方向下流側の位置にて、前記低伸長性シートに前記伸縮性シートを接合する接合部と、を備え、
    前記低伸長性シートにおいて、前記画像が印刷された面と反対側の面に前記伸縮性シートが接合され
    前記接合部は、超音波振動する振動面を有するホーン部と、前記振動面の振動を受ける外周面を有した回転可能なローラー部とを用いて、前記ローラー部の外周面上に互いに重ね合わされた前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとに対して、前記ホーン部から超音波振動を投入することにより前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合を行い、
    前記低伸長性シートと前記伸縮性シートとの接合が行われる際に、
    前記ローラー部側に前記低伸長性シートが配置され、前記ホーン部側に前記伸縮性シートが配置される、ことを特徴とする複合シート製造装置。
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