JP5927079B2 - レーザ光特性測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
(1)遅延時間τの関数である被測定レーザ光のコヒーレンス度γ(τ)を測定するレーザ光コヒーレンス度測定方法であって、前記被測定レーザ光の周波数を正の掃引率及び負の掃引率で線形に同時に掃引し、前記周波数掃引されたレーザ光を2系統に分岐し、分岐された一方のレーザ光を光ファイバに入射して当該光ファイバで生じたレイリー散乱光を取り込み、前記レイリー散乱光及び前記分岐された他方のレーザ光をそれぞれ2系統に分岐し、分岐された一方のレイリー散乱光と再分岐された一方のレーザ光を合波して第1の光電流を検出し、再分岐された他方のレーザ光に位相差π/2を付与し、前記位相差π/2を付与されたレーザ光と前記分岐された他方のレイリー散乱光を合波して第2の光電流を検出し、前記第1の光電流の電流値を実部とし前記第2の光電流の電流値を虚部とした複素信号を算出し、前記複素信号をフーリエ変換してその周波数スペクトルI~'q(τi)を算出し、同様に、連続して前記第1および第2の光電流を検出するとともにその周波数スペクトルの位相共役I~'*s(τk)を算出し、測定q回目とs回目の中心周波数の差を[ω-q−ω-s] とするとき、次式
また、本発明に係るレーザ光特性測定装置は、以下のような態様の構成とする。
(2)遅延時間τの関数である被測定レーザ光の特性コヒーレンス度γ(τ)を測定するレーザ光特性測定装置であって、前記被測定レーザ光の周波数を正の掃引率及び負の掃引率で線形に掃引する掃引手段と、前記掃引手段で周波数掃引されたレーザ光を2系統に分岐する分岐手段と、前記分岐手段で分岐された一方のレーザ光を光ファイバに入射して当該光ファイバで生じたレイリー散乱光を取り込む取り込み手段と、前記取り込み手段で取り込まれたレイリー散乱光と前記分岐手段で分岐された他方のレーザ光とを入射し、入射レーザ光から位相差π/2を持つ第1及び第2のレーザ光を生成し、前記レイリー散乱光と前記第1のレーザ光を合波して第1の合波光を生成し、前記レイリー散乱光と前記第2のレーザ光を合波して第2の合波光を生成する合波手段と、前記合波手段で生成される第1及び第2の合波光からそれぞれ第1及び第2の光電流を検出する第1及び第2の検出手段と、前記第1の光電流の電流値を実部とし前記第2の光電流の電流値を虚部とした複素信号を算出し、前記複素信号をフーリエ変換してその周波数スペクトルI~'q(τi)を算出し、同様に、連続して前記第1および第2の光電流を検出するとともにその周波数スペクトルの位相共役I~'*s(τk)を算出し、測定q回目とs回目の中心周波数の差を[ω-q−ω-s]とするとき、次式
(3)(2)の構成において、前記合波手段には、光90°ハイブリッド回路を用いる。
(4)(2)の構成において、前記掃引手段には、両側波帯光変調器を用いる。
図1は本実施形態のレーザ光特性測定装置の構成を示すブロック図である。図1において、11は被測定レーザ光源であり、ここで発生された被測定レーザ光は周波数掃引装置12により、図2に示すように所定の期間内で正方向及び負方向にそれぞれ規定幅の周波数掃引を受けた後、光分岐器13によって2系統に分岐される。分岐された一方の系統の被測定レーザ光は光サーキュレータ14によって光ファイバ15に導かれる。当該光ファイバ15内を伝搬する被測定レーザ光によって生じた後方レイリー散乱光は光サーキュレータ14を経て光90°ハイブリッド回路16の第1の光入力ポートに導かれる。一方、他方の系統の被測定レーザ光は光90°ハイブリッド回路16の第2の光入力ポートに導かれる。
まず、被測定レーザ光源1が発する時間長Tのレーザ光の電界振幅E(t)を以下のように表すこととする。
ここで、式(2)で表される量が持つ意味を考察しておく。もともとのレーザ光の電界は式(1)で表わされるが、これは中心周波数ω- iを中心として位相揺らぎθi(t)を持っている。しかるに、式(2)においては、中心周波数ω- iは現われておらず、位相揺らぎθi(t)のみに関係する量であることがわかる。よって本実施形態で測定される値は、レーザ光が一定時間Tだけ発振した時の位相もしくは周波数の揺らぎ幅を意味しており、これはレーザ光のスペクトルの広がりを評価する際には極めて有用な尺度になると考えられる。
周波数掃引されたレーザ光は、光分岐器13により2分岐され、一方は光サーキュレータ14を介して光ファイバ15に入射される。光ファイバ15内ではレイリー散乱と呼ばれる光散乱が生じる。このレイリー散乱光は光ファイバを逆方向に伝搬してサーキュレータ14に戻り、光90°ハイブリッド回路16に向かって進行する。分岐されたもう一方のレーザ光は、そのまま光90°ハイブリッド回路16に向かって進行する。
本構成は、非特許文献3に説明されているコヒーレント光周波数領域反射計(Coherent Optical Frequency Domain Reflectometry:以下C-OFDRと略記する)と呼ばれる反射分布測定装置の構成を応用したものであり、光ファイバ内の1つの反射点zmまでの光の往復時間をτmとすると、i番目の光電界のアンサンブルEi(t)が反射点zmから散乱されることによってバランス受光素子17−1に生じる光ビートIの光電流I(I) i,m(t)は、
実際の光電流はzm近傍の多数の反射点からの散乱光の和によって生じるから、観測される光電流の大きさは
式(9)右辺は共にcos項となり、実数である。つまり、式(9)の右辺第一cos項内の位相成分は欠如していることを意味する。データ取得装置18に格納された光電流I(I) i,total(t)及びI(Q) i,total(t)のデータは周波数スペクトル解析装置19へ移行され、信号処理にて前記位相成分を復元する。復元された複素信号をI'i,total(t)とすると、
C-OFDRでは、光ファイバの距離zmからの散乱光は、式(12)で表現される光電流により算出される。C-OFDRの距離分解能は、遅延時間τmに換算して1/ΔFであり、典型値として例えばF=10GHzと仮定すると、距離分解能に相当する遅延時間差は100psとなる。これは、今考えているレーザのコヒーレンス時間(典型的には1μsまたはそれ以上)と比べて非常に小さいものである。C-OFDRが観測する距離zmにおける散乱光は、式(7)において、この距離分解能に相当する遅延時間差1/ΔFにわたる範囲で、mについて和を取ったものである。
タイミング制御装置21の制御により、上記の一連の測定を2回連続して行う。この連続測定の目的は、上記の周波数スペクトル
ここで、上記において求められた光電流の相互相関と、本実施形態で測定されるレーザ光源11のコヒーレンス度との関係を考察する。
まず、式(13)より、Ii(τm)はαi(t)α* i(t-τm)の時間平均であることがわかるから、それらのアンサンブル平均は、適当な比例係数を除き、お互いに等しい。すなわち
以上から、コヒーレンス度解析装置20は、2つの光電流の相互相関及び平均を計算することで、遅延τ付近でのコヒーレンス度を求めることができる。
第1に、従来技術では、分岐されたレーザ光の一方を、十分に長い光ファイバによって十分な時間遅延を与えてからもう一方と合波する必要があり、被測定レーザのコヒーレンス長よりも十分に長い遅延が要求される。すなわち、従来の技術はまさに被測定量であり、よって現段階では不明のレーザのコヒーレンス長よりも長い遅延が得られていることを前提に有効となる。したがって、従来技術による測定結果は、レーザ光スペクトル幅の一定の推測を可能にするものの、その測定結果は不確実性を含んだものにならざるを得なかった。これに対して本実施形態では、コヒーレンス時間と同程度の光ファイバ長により測定が可能な上、仮にコヒーレンス時間がそれよりもはるかに長かった場合には、そのこと自体が測定により明らかにされるので、より長い光ファイバに置き換えて測定をやり直すなどの処置を取ることができる。よって、本実施形態は、従来技術よりも信頼性に優れた測定結果を提供するといえる。
第3に、本実施形態によれば、2つの異なる光電流からコヒーレンス度を決定することが可能になる。したがって、リアルタイムな測定結果の提供が可能といえる。
Claims (4)
- 遅延時間τの関数である被測定レーザ光のコヒーレンス度γ(τ)を測定するレーザ光コヒーレンス度測定方法であって、
前記被測定レーザ光の周波数を正の掃引率及び負の掃引率で線形に同時に掃引し、
前記周波数掃引されたレーザ光を2系統に分岐し、
分岐された一方のレーザ光を光ファイバに入射して当該光ファイバで生じたレイリー散乱光を取り込み、
前記レイリー散乱光及び前記分岐された他方のレーザ光をそれぞれ2系統に分岐し、
分岐された一方のレイリー散乱光と再分岐された一方のレーザ光を合波して第1の光電流を検出し、
再分岐された他方のレーザ光に位相差π/2を付与し、
前記位相差π/2を付与されたレーザ光と前記分岐された他方のレイリー散乱光を合波して第2の光電流を検出し、
前記第1の光電流の電流値を実部とし前記第2の光電流の電流値を虚部とした複素信号を算出し、
前記複素信号をフーリエ変換してその周波数スペクトルI~'q(τi)を算出し、
同様に、連続して前記第1および第2の光電流を検出するとともにその周波数スペクトルの位相共役I~'*s(τk)を算出し、
測定q回目とs回目の中心周波数の差を[ω-q−ω-s]とするとき、次式
が成り立つことを利用して、
の絶対値の平方根を算出することにより前記コヒーレンス度の絶対値|γ(τ)|を求めることを特徴とするレーザ光特性測定方法。 - 遅延時間τの関数である被測定レーザ光の特性コヒーレンス度γ(τ)を測定するレーザ光特性測定装置であって、
前記被測定レーザ光の周波数を正の掃引率及び負の掃引率で線形に掃引する掃引手段と、
前記掃引手段で周波数掃引されたレーザ光を2系統に分岐する分岐手段と、
前記分岐手段で分岐された一方のレーザ光を光ファイバに入射して当該光ファイバで生じたレイリー散乱光を取り込む取り込み手段と、
前記取り込み手段で取り込まれたレイリー散乱光と前記分岐手段で分岐された他方のレーザ光とを入射し、入射レーザ光から位相差π/2を持つ第1及び第2のレーザ光を生成し、前記レイリー散乱光と前記第1のレーザ光を合波して第1の合波光を生成し、前記レイリー散乱光と前記第2のレーザ光を合波して第2の合波光を生成する合波手段と、
前記合波手段で生成される第1及び第2の合波光からそれぞれ第1及び第2の光電流を検出する第1及び第2の検出手段と、
前記第1の光電流の電流値を実部とし前記第2の光電流の電流値を虚部とした複素信号を算出し、前記複素信号をフーリエ変換してその周波数スペクトルI~'q(τi)を算出し、同様に、連続して前記第1および第2の光電流を検出するとともにその周波数スペクトルの位相共役I~'*s(τk)を算出し、測定q回目とs回目の中心周波数の差を[ω-q−ω-s]とするとき、次式
が成り立つことを利用して、
の絶対値の平方根を算出することにより前記コヒーレンス度の絶対値|γ(τ)|を求める解析手段と
を具備することを特徴とするレーザ光特性測定装置。 - 前記合波手段には、光90°ハイブリッド回路を用いることを特徴とする請求項2記載のレーザ光特性測定装置。
- 前記掃引手段には、両側波帯光変調器を用いることを特徴とする請求項2記載のレーザ光特性測定装置。
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