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JP5927765B2 - アキシャルギャップ型電動機 - Google Patents
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本発明は、アキシャルギャップ型電動機に関し、特に、ステータコアおよび回路基板をモールド樹脂で成形したアキシャルギャップ型電動機に関する。
従来から、ステータコアおよび回路基板をモールド樹脂で成形した電動機が知られている。この種の電動機は、例えば、ステータコアをモールド樹脂で成形したモールドコアに、回路基板を組付けた後、回路基板をモールド樹脂で成形することにより、ステータコアと回路基板とを一体的に成形した電動機がある(例えば、特許文献1参照)。
この電動機は、モールドコアのモールド部に回路基板を嵌め入れることにより、回路基板を外側から簡単に組付けられるようになっている。また、モールド部から露出させた端子と回路基板とをはんだで接合した後、電子部品が搭載された回路基板の全面をモールド樹脂で封入することにより、電子部品が絶縁されて電子部品の信頼性を確保できるようになっている。
しかしながら、上述の電動機では、ステータコアをモールド樹脂で成形した後に組付けられた回路基板をさらにモールド樹脂で成形するため、製造工程のリードタイムが長くなってしまうという問題点があった。また、ステータコアと回路基板とは一体的に成形されているため、検査によりステータコアまたは回路基板のいずれかに不良が見つかった場合、部分的な不良でも一体成形されたステータが不良品となってしまうという問題点があった。
特開2000−253612号公報
本発明は上記問題点に鑑み、製造工程のリードタイムを短縮することができるとともに、電動機の歩留りを改善することができるアキシャルギャップ型電動機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のアキシャルギャップ型電動機は、ステータとロータとが同ロータの軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されたアキシャルギャップ型電動機であって、前記ステータは、インシュレータを介して巻線を巻回したステータコアを樹脂で覆った樹脂外殻付きコアと、電子部品を搭載した回路基板を樹脂で覆った樹脂外殻付き回路基板とを備え、前記樹脂外殻付きコアまたは前記樹脂外殻付き回路基板は、一方の端面には、軸線方向に突き出た円筒状の凸部が形成され、前記凸部の先端面から露出された第1端子を備え、他方の端面には、前記円筒状の凸部に嵌合され軸線方向にへこませた凹部が形成され、前記第1端子に対向する端面から露出された第2端子を備え、前記凹部が前記円筒状の凸部に嵌合された状態のとき、前記第1端子と前記第2端子とが抜差し可能に接続されるとともに、前記凹部と前記円筒状の凸部との間であって内径側に空隙が形成される。
本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、ステータは、凹部が円筒状の凸部に嵌合されたとき、第1端子と第2端子とが抜差し可能に接続され、モールド回路基板がモールドコアに取付けられているため、モールドコアとモールド回路基板は別々の製造工程で並列に製造可能であり、製造工程のリードタイムを短縮することができるとともに、その後の検査によってモールドコアまたはモールド回路基板のいずれかに不良個所が見つかったとしても、良品のモールドコアまたはモールド回路基板に取替えが可能であり、電動機の歩留りを改善することができる。
さらに、本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、ステータは、凹部が円筒状の凸部に嵌合されたとき、第1端子と第2端子とが抜差し可能に接続されるとともに、凹部と円筒状の凸部との間であって内径側に空隙が形成されるため、モールドコア側の熱がモールド回路基板側に伝熱するのを防ぐ空気層を形成することになり、この空気層で断熱構造を実現することができる。
本発明によるアキシャルギャップ型電動機を用いたポンプ装置を示す外観斜視図である。 本発明によるアキシャルギャップ型電動機を用いたポンプ装置を示す断面図である。 本発明によるアキシャルギャップ型電動機のコアメンバー組をティース部側から見た状態を示す外観斜視図である。 本発明によるアキシャルギャップ型電動機のコアメンバー組をバックヨーク側から見た状態を示す外観斜視図である。 本発明によるアキシャルギャップ型電動機に用いる回路基板を示す外観斜視図である。 コアメンバー組をモールド樹脂で成形したモールドコアを示す断面図である。 回路基板をモールド樹脂で成形したモールド回路基板を示す断面図である。 モールド回路基板がモールドコアに取付けられたステータを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1および図2は、本実施形態におけるアキシャルギャップ型電動機を用いたポンプ装置である。このポンプ装置は、樹脂製の仕切板90によってポンプ室Aと電動機Bとに水密的に区画されている。
ポンプ室Aは、吸引口51および吐出口52が一体形成されたポンプケーシング50内に、軸10、ロータ20、インペラ30および軸受40が収容された構成になっている。ロータ20とインペラ30は、カーボン製の軸受40を介して軸10に対して回転可能に支持されている。電動機室Bは、その外郭がモールド樹脂66、77で形成された電動機ハウジング内にコアメンバー組61と回路基板71が収容された構成になっている。コアメンバー組61をモールド樹脂66で覆ったモールドコア60と、回路基板71をモールド樹脂77で覆ったモールド回路基板70が、図示しないネジで締結されてステータ80を構成する。
ロータ20は、鋼板で形成された円板状のヨーク22と、ヨーク22の電動機室B側の面上に等角度ピッチで配置された複数個のマグネット21と、ヨーク22とマグネット21とを覆ってロータ20の外郭を円板状に形成する樹脂とから構成される。
コアメンバー組61は、図3および図4に示すように、12個のコアメンバー62が環状に連結されている。各コアメンバー62のステータコア63は、ロータ20に対向するティース部631と、ティース部631から立設する巻胴部632と、巻胴部632の先端側に環状のバックヨークの一部を形成するヨーク部片633とを備えている。ティース部631と巻胴部632とヨーク部片633とは、H字状に打ち抜かれた電磁鋼板を、コアメンバー組61の半径方向に積層することで形成されている。これにより、ステータコア63は、巻胴部632の両端にフランジ状のティース部631とヨーク部片633とを有するボビン状になっている。
各コアメンバー62のインシュレータ64は、巻胴部632の外周面を覆う外筒部641と、外筒部641の両端部からそれぞれ半径方向に延在する一対のフランジ部642とを備えている。これにより、インシュレータ64は、ステータコア63と同様に、外筒部641の両端にフランジ部642を有するボビン状になっている。コアメンバー62は、ステータコア63のティース部631とヨーク部片633を残して覆ったインシュレータ64に巻線65を巻回して構成される。ヨーク部片633側のフランジ部642の外周部には、端子台が設けられており、この端子台から端子ピン642aが立設する。この端子ピン642aには、巻胴部632に巻回された巻線65が接続される。
回路基板71は、コアメンバー組61のヨーク部片633側の端面と軸線方向に沿って所定の間隔で対向的に配置されている。また、回路基板71は、図5に示すように、中心に貫通孔72が設けられた円環状に形成されている。回路基板71には、コアメンバー組61に設けられた端子ピン642aが差込まれるピンコネクタ75と、アキシャルギャップ型電動機の駆動制御を行う電動機駆動部を構成する電子部品76が載置されている。ピンコネクタ75は、図4に示す6個の端子ピン642aに対応するように等角度ピッチで6つ設けられており、それぞれのピンコネクタ75は、電動機駆動部に接続されている。
コアメンバー組61は、図4に示すように、端子ピン642aを備えた6個のコアメンバー62と、端子ピン642aを備えていない6個のコアメンバー62とが連結されて環状に配置されている。上述の端子ピンのうち、3本の端子ピン642aには、U相、V相、W相の各相の巻線65の巻き始め側端部が結線され、残り3本の端子ピン642aには、U相、V相、W相の各相の巻線65の巻き終り側端部が結線される。これらの端子ピン642aが、ピンコネクタ75に差込まれることで、上述の3相の各巻線65と回路基板71上の回路とが電気的に接続される。なお、アキシャルギャップ型電動機自体は、コアメンバー組61のティース部631とロータ20のマグネット21とが仕切板90を挟んで軸10の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されている。
仕切板90は、開口91aを有する有底筒状の筒状部91と、筒状部91の底面中心から軸線方向に向けて一体的に突出する軸支持部92と、筒状部91の開口91aから径方向に向かって一体形成される円板状の鍔部93と、鍔部93の外周側に形成される周囲部94とを備えている。鍔部93は、コアメンバー組61のティース部631とロータ20のマグネット21が対向する位置に配置される。また、筒状部91の開口91a内は、軸受40を収容する軸受収容部を兼ねており、軸受40が筒状部91内に収容されるとともに、軸受40に連結される軸10が軸支持部92で支持されている。
パッキン100は、周囲部94に形成された凹み94aに装着されている。ポンプケーシング50、仕切板90およびモールドコア60をパッキン100の外側にてネジ110で結合して締付けることで、ポンプ室A内の流体がポンプ装置の外に漏れないようになっている。
このような構成からなるポンプ装置の動作を説明する。ポンプ装置では、回路基板71に載置された電子部品76は、ピンコネクタ75と端子ピン642aを介して巻線65に印加される電圧を、ロータ20の回転位置に応じて切り換える。この印加電圧の切り換えにより、コアメンバー組61のティース部631とロータ20のマグネット21との間に磁気的な吸引/反発が起こり、ロータ20がインペラ30とともに所定の方向に回転する。このロータ20の回転により、吸引口51から黒矢印のように水や湯などの流体を吸引し、その流体を吐出口52から黒矢印のように吐出する。
次に、モールドコア60のモールド樹脂66による成形構造について図6を用いて説明する。本実施例では、モールド樹脂66は、各コアメンバー62に備えたティース部631の端面とヨーク部片633の端面と端子ピン642aとを残してコアメンバー組61の全体を覆うとともに、内周側に円柱状の貫通孔663を備えた円環状の外郭を形成する。言い換えれば、モールドコア60は、樹脂外殻付きコア60である。
モールドコア60には、ヨーク部片633側の端面に、軸線方向に突き出た円筒状の凸部622が形成される。この凸部662は、後述するモールド回路基板70の側面773と嵌め合わされるように、モールドコア60の外周側側面よりも少し内径側に形成され、凸部662の先端面662aから端子ピン642eが露出するように端子台を覆う高さに形成されている。また、モールドコア60には、ヨーク部片633側の端面のうち、凸部662の内径側を内端面665、外径側を外端面664としたとき、外端面664には、モールド回路基板70がネジ止めされる孔661が複数個形成されている。
次に、モールド回路基板70のモールド樹脂77による成形構造について図7を用いて説明する。本実施例では、モールド樹脂77は、回路基板71に備えたピンコネクタ75の先端側を残して回路基板71の全体を覆い、モールド回路基板70の外郭を形成する。言い換えれば、モールド回路基板70は、樹脂外殻付き回路基板70である。
モールド回路基板70には、軸線方向の一端面(モールドコア60と軸線方向に対向する端面)の内径側を軸線方向にへこませた凹部772が形成される。この凹部772には、回路基板71と平行な底面772aと、底面772aの中央を軸線方向に窪ませた円柱状の穴部772bと、底面772aの外周から軸線方向に立設する側面773と、この側面773の頂部から径方向に延在する外端面774とが形成されている。なお、外端面774には、モールドコア60の孔661と軸線方向に対向するように設けられたネジ止め用の孔771が形成されている。
このような構成からなるモールドコア60とモールド回路基板70とが相互に取付けられた状態について図8を用いて説明する。図8に示すように、モールドコア60の凸部662にモールド回路基板70の凹部772が嵌合された状態となる。このとき、凸部662の先端面662aと凹部772の底面772aが相互に当接するが、内端面665は凸部662の先端面662aよりも一段低くなっているので、内端面665と凹部772の底面772aとの間には空隙Cが形成される。また、このとき、端子ピン642aがピンコネクタ75に差込まれる。
なお、モールドコア60とモールド回路基板70は、図示しないネジで孔661および孔771を用いて締結されてステータ80となる。そして、このステータ80は、貫通孔663および孔部772bに仕切板90の筒状部91および軸支持部92が嵌合される。
以上説明してきた本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、ステータ80は、インシュレータ64を介して巻線65を巻回したステータコア63をモールド樹脂66で覆ったモールドコア60と、電子部品76を搭載した回路基板71をモールド樹脂77で覆ったモールド回路基板70とを備え、モールド回路基板70がモールドコア60に取付けられた構造になっている。
したがって、ステータ80は、モールド回路基板70がモールドコア60に取付けられているため、モールドコア60とモールド回路基板70は別々の製造工程で並列に製造可能であり、製造工程のリードタイムを短縮することができる。また、ステータ80は、モールド回路基板70がモールドコア60に取付けられているため、その後の回路動作などの検査によってモールドコア60またはモールド回路基板70のいずれかに不良個所が見つかったとしても、良品のモールドコア60またはモールド回路基板70に取替えが可能であり、アキシャルギャップ型電動機の歩留りを改善することができる。
また、本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、モールドコア60は、モールド回路基板70に対向する外面から露出された端子ピン642aを備え、モールド回路基板70は、端子ピン642aに対向する外面から露出されたピンコネクタ75を備えており、端子ピン642aとピンコネクタ75とが抜差し可能に接続された構造になっている。
したがって、モールドコア60またはモールド回路基板70のいずれかに不良個所が見つかった場合、良品のモールドコア60またはモールド回路基板70への取替えを容易に行うことができる。
また、本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、モールド回路基板70とモールドコア60との間に空隙Cが形成された構造になっている。
したがって、空隙Cは空気層を形成することになるため、巻線65への通電によって発熱するステータコア63や巻線65からの熱が、この空気層で断熱されて、モールド回路基板70側の回路基板71に伝熱するのを防ぐことができる。これにより、回路基板71に搭載された電子部品76を含む電動機駆動部に熱ストレスをかけないようにすることができる。
また、本発明のアキシャルギャップ型電動機によれば、モールド回路基板70は、回路基板71に搭載された電子部品76もモールド樹脂77で覆われるため、巻線65に印加する電圧を切り換えるときに発熱する電子部品76からの熱が、このモールド樹脂77を伝熱して外部に放熱し易くすることができる。
なお、本実施形態では、モールドコア60に端子ピン642aを、モールド回路基板70にピンコネクタ75をそれぞれ備えたが、本発明はこれに限らず、モールドコア60にピンコネクタを、モールド回路基板70に端子ピンをそれぞれ備えてもよい。また、本実施形態では、モールド樹脂66に凸部662を、モールド樹脂77に凹部772をそれぞれ形成したが、本発明はこれに限らず、モールド樹脂66に凹部を、モールド樹脂77に凸部をそれぞれ形成してもよい。
A ポンプ室
B 電動機室
C 空隙
10 軸
20 ロータ
21 マグネット
22 ヨーク
30 インペラ
40 軸受
50 ポンプケーシング
51 吸引口
52 吐出口
60 モールドコア
61 コアメンバー組
62 コアメンバー
63 ステータコア
631 ティース部
632 巻胴部
633 ヨーク部片
64 インシュレータ
641 外筒部
642 フランジ部
642a 端子ピン(第1端子)
65 巻線
66 モールド樹脂
661 孔
662 凸部
662a 先端面
663 貫通孔
664 外端面
665 内端面
70 モールド回路基板
71 回路基板
72 貫通孔
75 ピンコネクタ(第2端子)
76 電子部品
77 モールド樹脂
771 孔
772 凹部
772a 底面
772b 穴部
773 側面
774 外端面
80 ステータ
90 仕切板
91 筒状部(軸受収容部)
91a 開口
92 軸支持部
93 鍔部
94 周囲部
94a 凹み
100 パッキン
110 ネジ

Claims (1)

  1. ステータとロータとが同ロータの軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されたアキシャルギャップ型電動機であって、
    前記ステータは、インシュレータを介して巻線を巻回したステータコアを樹脂で覆った樹脂外殻付きコアと、電子部品を搭載した回路基板を樹脂で覆った樹脂外殻付き回路基板とを備え、
    前記樹脂外殻付きコアまたは前記樹脂外殻付き回路基板は、一方の端面には、軸線方向に突き出た円筒状の凸部が形成され、前記凸部の先端面から露出された第1端子を備え、他方の端面には、前記円筒状の凸部に嵌合され軸線方向にへこませた凹部が形成され、前記第1端子に対向する端面から露出された第2端子を備え、
    前記凹部が前記円筒状の凸部に嵌合された状態のとき、前記第1端子と前記第2端子とが抜差し可能に接続されるとともに、前記凹部と前記円筒状の凸部との間であって内径側に空隙が形成されることを特徴とするアキシャルギャップ型電動機。
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