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JP5929360B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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JP5929360B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法の発明に関する。
特許文献1には、少なくともケイ素元素を含む酸化物微粒子からなり、酸化物微粒子の一次粒子径Rが30nm〜300nmであり、誘電率が1.4〜3.5であり、円形度SF1が100〜130であり、かつ円形度SF2が100〜125であることを特徴とする電子写真トナー用外添剤が提案されている。
特許文献2には、潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電する帯電部材を有する帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像をトナーで可視像化する現像装置を備える画像形成装置において、前記帯電装置は、導電性微粒子を介在した帯電部材で像担持体表面を帯電させ、かつ、前記トナーは、重量平均粒径が2〜8μm、形状係数SF−1が100〜130、少なくとも導電性微粒子と個数平均粒径が60〜300nmの無機微粒子が外添されていることを特徴とする画像形成装置が提案されている。
特許文献3には、トナー粒子と外添剤を有するトナーとキャリアとを少なくとも有する二成分系現像剤であって、該トナーが、少なくとも、結着樹脂、着色剤及びワックス成分で構成されており、目開き20μmのふるいを通過しない粗粉量が0.01乃至0.50質量%であり、(目開き20μmのふるいを通過しない粗粉の平均円形度)<(トナー全体の平均円形度)であることを特徴とする二成分系現像剤が提案されている。
特開2004−212789号公報 特開2006−293295号公報 特開2002−091053号公報
本発明は、低画像密度(低エリアカバレッジ)の画像を連続して形成した場合でも転写性を維持すると共に、トナーの飛び散りの抑制を実現する静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、
トナー粒子と、
平均粒径が100nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×10 10 Ωcm以上1.0×1014Ωcm以下の外添剤と、
を有する静電荷像現像用トナーである。
請求項に係る発明は、
請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤である。
請求項に係る発明は、
請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを収納し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。
請求項に係る発明は、
請求項に記載の静電荷像現像剤を収納し、
像保持体の表面に形成された静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項に記載の静電荷像現像剤を収納し、前記静電荷像現像剤により前記静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項に記載の静電荷像現像剤により前記静電荷像を現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、平均粒径が100nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×10 10 Ωcm以上1.0×1014Ωcm以下の外添剤を有さない場合に比べ、低画像密度の画像を連続して形成した場合でも転写性を維持すると共に、トナーの飛び散りの抑制を実現する静電荷像現像用トナーが得られる。
請求項に係る発明によれば、平均粒径が100nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×10 10 Ωcm以上1.0×1014Ωcm以下の外添剤を有さない静電荷像現像用トナーを適用する場合に比べ、低画像密度の画像を連続して形成した場合でも転写性を維持すると共に、トナーの飛び散りの抑制を実現する静電荷像現像剤が得られる。
請求項3、4、5及び6に係る発明によれば、平均粒径が100nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×10 10 Ωcm以上1.0×1014Ωcm以下の外添剤を有さない静電荷像現像用トナーを適用する場合に比べ、低画像密度の画像を連続して形成した場合でも転写性の低下及びトナーの飛び散りに起因する画像欠陥を抑制した画像が得られるトナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法を提供する。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
[静電荷像現像用トナー]
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称する場合がある)は、トナー粒子と、平均粒径が70nm以上250nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×1014Ωcm以下の外添剤と、を有する。
ここで、従来の外添剤は、機械的な負荷により外添剤がトナー粒子へ埋没することを抑制するため、円形度が1.0に近い球状の大径外添剤が用いられてきたが、このような外添剤は、トナー粒子上を転がり易く、外添剤とトナー粒子との混合時や現像剤の撹拌時において、トナー粒子の凹部に偏在する傾向にある。
そのため、トナー粒子の表面が露出し、像保持体などの部材に対するトナーの非静電的な付着力が増大することから、転写性が低下し易くなる。
一方、上記のような外添剤の替わりに、平均粒径が70nm以上250nm以下で、円形度が0.5以上0.85以下の、異形状で大径の外添剤(以下、「異形外添剤」と称する場合がある)を用いた場合、異形性が高いことから、トナー粒子の表面に対して接点が多くなり、トナー粒子の表面での転がりが防止され、凹部への偏在が抑制されると考えられる。
そのため、経時使用後でも、トナー粒子の表面が露出することによる像保持体などへのトナーの付着が抑えられるため、転写性の低下が抑えられると考えられる。
また、外添剤とトナー粒子との接点が増えることで、外添剤とトナー粒子との混合時や現像剤の撹拌時においてトナーに与える衝撃力が分散されるため、トナー粒子に外添剤が埋没し難くなると考えられる。
しかしながら、異形外添剤は、上述のように凹部に偏在し難いことから凸部にも存在し、また、経時でトナー粒子に埋没し難いため、複数のトナーが積層すると、トナー粒子と、トナー粒子間に挟まれた異形外添剤とから形成される空隙がトナー間に形成され易い傾向にあると考えられる。
そのため、トナー像を構成するトナーの層(以下、トナー層と称する場合がある)のようなトナーが積層する場合において、トナー同士の凝集を抑制すると考えられる。
そして、トナー同士の凝集が抑制される結果、定着前のトナー層におけるトナーはトナー間の凝集力が弱まると考えられるから、トナーの電荷量によっては、トナー間の静電的反発力がトナー間の凝集力を上回ることとなり、トナーが飛び散る傾向にあると考えられる。
特に、外添剤は250nm以下であると、トナー間の距離が小さくなることから、静電的反発力が高まり、トナーの飛び散りが顕著に生じることとなる。
なお、2次色以上の場合、2色以上のトナー層が積層されてトナー量が多くなることから、特に、多くのトナーが飛び散る傾向にあると考えられる。
そこで、本実施形態に係るトナーにおいては、平均粒径が70nm以上250nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×1014Ωcm以下の外添剤、つまり、異形であって、かつ、体積抵抗率が低く調整された外添剤を有する。
トナー間の静電的反発力は、外添剤の体積抵抗率がこのように低く調整されることから、トナーの電荷量が抑えられ、弱まる傾向に制御されると考えられる。
その結果、トナー同士の静電的反発力に対してトナー間の凝集力が上回り易くなり、トナーの飛び散りが抑制されると考えられる。
そして、特に、低画像密度(例えば、3%以下)の画像を連続して形成した場合、トナーの消費量は減少し、トナーの補給やトナーカートリッジの交換等の頻度も減少するため、トナーは長期に渡って繰り返し撹拌されることとなり、外添剤にかかる機械的負荷が大きくなる結果、外添剤のトナー粒子凹部への偏在は生じ易いと考えられるが、そのような画像を連続して形成した場合であっても、異形外添剤であれば、トナー粒子凹部への偏在が抑制され、トナー粒子の表面が露出することによる像保持体などへのトナーの付着が抑えられるため、転写性の低下が抑制されると考えられる。
以上から、本実施形態に係るトナーは、低画像密度の画像を連続して形成した場合でも転写性を維持すると共に、トナーの飛び散りが抑制されると考えられる。
なお、画像密度とは、画像の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、画像の投影面積を計算し、これをビデオカメラの視野の面積で割ったものを%で示して定義されるものである。
以下、本実施形態に係るトナーについて、詳細に説明する。
[外添剤]
まず、本実施形態で用いる外添剤について説明する。
外添剤としては、平均粒径が70nm以上250nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×1014Ωcm以下の外添剤を適用する。
(平均粒径)
外添剤の平均粒径は、70nm以上250nm以下であり、100nm以上200nm以下であることが望ましく、120nm以上180nm以下であることが、より望ましい。
平均粒径が250nmより大きい場合、トナー間の距離が大きくなり、静電的反発力が弱まることから、トナーの飛び散りが生じにくくなると考えられる。
一方、外添剤の平均粒径は、250nm以下であることによって、トナー粒子からの経時での脱離が抑制され、トナー粒子に外添されている量が維持されるため、トナー粒子の表面が露出することによる像保持体などへのトナーの付着が抑えられると考えられる。その結果、付着したトナーによる転写性の低下が抑えられ、外添剤としての機能(スペーサー機能)が確保されると考えられる。
また、平均粒径が70nm以上の外添剤は、トナー粒子へ埋没し難くなるため、外添剤としての機能(スペーサー機能)が確保されると考えられる。
外添剤の平均粒径は、トナー粒子表面を観察し、100個の外添剤(粒子)について観察し、観察したトナー粒子表面の画像を、画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事株式会社)を用いて解析することで、算出した。外添剤の平均粒径とは一次粒子の画像解析によって得られた円相当径の累積頻度における50%径(D50v)を意味する。
(平均円形度)
外添剤の平均円形度は、0.5以上0.85以下であり、0.6以上0.85以下であることが望ましく、0.65以上0.8以下であることが、より望ましい。外添剤の平均円形度が0.85以下であると、形状が異形状の外添剤の割合が高くなり、球状の外添剤の割合が低くなるため、経時でのトナー粒子上の凹部への偏在が抑制されて、トナー粒子の表面が露出することによる像保持体などへのトナーの付着が抑えられると考えられる。
その結果、付着したトナーによる転写性の低下が抑えられ、外添剤としての機能(スペーサー機能)が確保されると考えられる。
一方で、外添剤の平均円形度は、0.5以上であると、外添剤の縦横比が小さい形状となるため、機械的負荷が加わった時でも外添剤が欠損しにくくなる。また、外添剤は、平均円形度が0.5以上で、製造が容易となる。
平均円形度の測定は、100個の外添剤について40000倍で観察し、観察したトナー粒子表面の画像を、画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事株式会社)を用いて画像解析することにより行う。
解析された画像から円相当径周囲長及び周囲長を求めた上で、下記式に従って各々の外添剤の円形度を求め、それらを平均して求める(平均粒径の算出と同様)。
式(1)円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
上式において、Aは外添剤の投影面積、PMは外添剤の周囲長を表す。
円形度は、1.0の場合は真球であり、数値が低いほど外周に凹凸があり、異形の度合いが高くなる。
(体積抵抗率)
外添剤の体積抵抗率は、1.0×1014Ωcm以下であり、1.0×1013.5Ωcm以下であることが望ましく、1.0×1013Ωcm以下であることが望ましい。
外添剤の体積抵抗率は、1.0×1014Ωcm以下とすることにより、外添剤を有するトナーの電荷量が小さくなるため、トナー間の凝集力がトナー間の静電的反発力を上回り、定着前のトナー層におけるトナーの飛び散りが抑制されると考えられる。
トナーの飛び散りは、トナーの電荷量が小さいほど抑制されるため、外添剤の体積抵抗率は、小さいほどよいと考えられるが、製造上の観点から、1.0×1010Ωcm以上であることがよい。
トナー粒子に外添された外添剤の体積抵抗率(Ωcm)は、以下のように測定する。なお、測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。
まず、以下の方法により、外添剤をトナーから分離する。
濃度0.2%のトリトン溶液(重合度10のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、和光純薬工業製)40ml中にトナー2gを十分に分散させ、発振周波数20kHzの超音波振動子を浸した超音波振動装置(超音波ホモジナイザーUS300T、日本精機製作所製)を出力150mAで30分間作動させて、外添剤を脱離させて回収する。
次に、20cmの電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象となる外添剤を1mm以上3mm以下程度の厚さになるように平坦に載せ、外添剤層を形成する。この上に前記の20cmの電極板を載せ外添剤層を挟み込む。外添剤同士の空隙をなくすため、外添剤層上に載せた電極板の上に4kgの荷重をかけてから外添剤層の厚み(cm)を測定する。外添剤層上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が6000V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、外添剤の体積電気抵抗(Ωcm)を計算する。外添剤の体積抵抗率(Ωcm)の計算式は、下記式(2)に示す通りである。
式(2): R=E×20/(I−I)/L
上記式(2)中、Rは外添剤の体積抵抗率(Ωcm)、Eは印加電圧(V)、Iは電流値(A)、Iは印加電圧0Vにおける電流値(A)、Lは外添剤層の厚み(cm)をそれぞれ表す。また、20の係数は、電極板の面積(cm)を表す。
外添剤の体積抵抗率の調整方法としては、例えば、疎水化処理剤の処理量を調整することや、製造時の乾燥温度を調整すること等が挙げられる。
(材料)
外添剤の材料としては、本実施形態に係るトナーによる効果は、平均粒径、平均円形度及び円形度の標準偏差によって機械的に奏されるものであることから、上記の平均粒径、平均円形度、及び体積抵抗率を満たす外添剤であれば、材料は特に限定されず、公知の材料が適用される。以下では、ゾルゲル法により作製されるシリカについて説明する。
(外添剤の作製方法)
外添剤の作製方法の一例としては、ゾルゲル法が挙げられる。
以下、ゾルゲル法による外添剤の作製方法を「ゾルゲルシリカの製造方法」と称して説明する。
ゾルゲルシリカの製造方法は、アルコールを含む溶媒中に、0.6mol/L以上0.85mol/L以下の濃度でアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程(以下、「アルカリ触媒溶液準備工程」と称することがある)と、前記アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランを供給すると共に、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対して0.1mol以上0.4mol以下でアルカリ触媒を供給する工程(以下、「粒子生成工程」と称することがある)と、を有する。
つまり、この製造方法では、上記濃度のアルカリ触媒が含まれるアルコールの存在下に、原料であるテトラアルコキシシランと、別途、触媒であるアルカリ触媒と、をそれぞれ上記関係で供給しつつ、テトラアルコキシシランを反応させて、シラン粒子を生成する方法である。
本ゾルゲルシリカの製造方法では、上記手法により、粗大凝集物の発生が少なく、円形度の低いゾルゲルシリカが得られる。この理由は、定かではないが以下の理由によるものと考えられる。
まず、アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれる、アルカリ触媒溶液を準備し、この溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給すると、アルカリ触媒溶液中に供給されたテトラアルコキシシランが反応して、核粒子が生成される。このとき、アルカリ触媒溶液中のアルカリ触媒濃度が上記範囲にあると、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、円形度の低い核粒子が生成すると考えられる。これは、アルカリ触媒は、触媒作用の他に、生成される核粒子の表面に配位し、核粒子の形状、分散安定性に寄与するが、その量が上記範囲内であると、アルカリ触媒が核粒子の表面を均等に覆わないため(つまりアルカリ触媒が核粒子の表面に偏在して付着するため)、核粒子の分散安定性は保持するものの、核粒子の表面張力及び化学的親和性に部分的な偏りが生じ、円形度の低い核粒子が生成されると考えられるためである。
そして、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給をそれぞれ続けていくと、テトラアルコキシシランの反応により、生成した核粒子が成長し、シリカ粒子が得られる。ここで、このテトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給を、その供給量を上記関係で維持しつつ行うことで、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、円形度の低い核粒子がその異形性を保ったまま粒子成長し、結果、円形度の低いゾルゲルシリカが生成されると考えられる。これは、このテトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給量を上記関係とすることで、核粒子の分散を保持しつつも、核粒子表面における張力と化学的親和性の部分的な偏りが保持されることから、異形性を保ちながらの核粒子の粒子成長が生じると考えられるためである。
以上から、本ゾルゲルシリカの製造方法では、粗大凝集物の発生が少なく、円形度の低いゾルゲルシリカが得られると考えられる。
ここで、テトラアルコキシシランの供給量は、ゾルゲルシリカの粒度分布や円形度に関係すると考えられる。テトラアルコキシシランの供給量を、0.002mol/(mol・min)以上0.009mol/(mol・min)以下とすることで、粒子成長段階におけるテトラアルコキシシランと核粒子との接触確率を下げ、テトラアルコキシシランが核粒子に偏りなく供給される前に、テトラアルコキシシランと核粒子との反応を生じさせ得ると考えられる。つまり、テトラアルコキシシランと核粒子との反応が偏ると考えられる。そのため、核粒子へのテトラアルコキシシランの供給の偏在化を助長し、粒子成長のバラツキをもたらすと考えられる。
その結果、ゾルゲルシリカの平均円形度が0.5以上0.85以下のゾルゲルシリカを製造し得ると考えられる。
なお、ゾルゲルシリカの平均粒径は、テトラアルコキシシランの総供給量に依存すると考えられる。
また、本ゾルゲルシリカの製造方法では、異形状の核粒子を生成させ、この異形状を保ったまま核粒子を成長させてゾルゲルシリカが生成されると考えられることから、機械的負荷に対する形状安定性が高い異形状のゾルゲルシリカが得られると考えられる。
つまり、本ゾルゲルシリカの製造方法では、生成した異形状の核粒子が異形状を保ったまま粒子成長され、ゾルゲルシリカが得られると考えられることから、機械的負荷に強く、壊れ難いゾルゲルシリカが得られると考えられる。
また、本ゾルゲルシリカの製造方法では、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給することで、テトラアルコキシシランの反応を生じさせて、粒子生成を行っていることから、従来のゾルゲル法による異形シリカ粒子を製造する場合に比べ、総使用アルカリ触媒量が少なくなり、その結果、アルカリ触媒の除去工程の省略も実現される。これは、特に、高純度が求められる製品にゾルゲルシリカを適用する場合に有利である。
次に、アルカリ触媒溶液準備工程について説明する。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、これにアルカリ触媒を添加して、アルカリ触媒溶液を準備する。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、必要に応じて水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等の他の溶媒との混合溶媒であってもよい。
混合溶媒の場合、アルコールの他の溶媒に対する量は80質量%以上(望ましくは90質量%以上)であることがよい。
なお、アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
一方、アルカリ触媒としては、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応、縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが望ましい。
アルカリ触媒の濃度(含有量)は、0.6mol/L以上0.85mol/Lであり、望ましくは0.63mol/L以上0.78mol/L以下であり、より望ましくは0.66mol/L以上0.75mol/L以下である。
アルカリ触媒の濃度が、0.6mol/Lより少ないと、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成されたり、ゲル化状となったりして、粒度分布が悪化することがある。
一方、アルカリ触媒の濃度が、0.85mol/Lより多いと、生成した核粒子の安定性が過大となり、球状の核粒子が生成され、平均円形度が0.85以下の異形状の核粒子を得ることが困難となる。
なお、アルカリ触媒の濃度は、アルコール触媒溶液(アルカリ触媒+アルコールを含む溶媒)に対する濃度である。
なお、アルカリ触媒の濃度は、アルコール触媒溶液(アルカリ触媒+アルコールを含む溶媒)に対する濃度である。
粒子生成工程について説明する。
粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給し、当該アルカリ触媒溶液中で、テトラアルコキシシランを反応(加水分解反応、縮合反応)させて、本ゾルゲルシリカを生成する工程である。
この粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期に、テトラアルコキシシランの反応により、核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、本ゾルゲルシリカが生成する。
アルカリ触媒溶液中に供給するテトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられるが、反応速度の制御性や得られるゾルゲルシリカの形状、粒径、粒度分布等の点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランがよい。
テトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液中のアルコールに対して、0.002mol/(mol・min)以上0.009mol/(mol・min)以下とする。
これは、アルカリ触媒溶液を準備する工程で用いたアルコール1molに対して、1分間当たり0.002mol以上0.009mol以下の供給量でテトラアルコキシシランを供給することを意味する。
テトラアルコキシシランの供給量を上記範囲とすることで、平均粒径が70nm以上250nm以下であり、平均円形度が0.85以下であるゾルゲルシリカが生成され易くなる。
なお、ゾルゲルシリカの粒径については、テトラアルコキシシランの種類や、反応条件にもよるが、粒子生成の反応に用いるテトラアルコキシシランの総供給量を、例えばゾルゲルシリカ分散液1Lに対し0.756mol以上とすることで、粒径が70nm以上の一次粒子が得られ、ゾルゲルシリカ分散液1Lに対し2.735mol以下とすることで、粒径が250nm以下の一次粒子が得られると考えられる。
テトラアルコキシシランの供給量が、
テトラアルコキシシランの供給量が、0.002mol/(mol・min)より少ないと、滴下されたテトラアルコキシシランと核粒子との接触確率をより下げることにはなるが、テトラアルコキシシランの総供給量を滴下し終わるまでに長時間を要し、生産効率が悪い。
一方で、テトラアルコキシシランの供給量が、0.009mol/(mol・min)以上であると、反応に対する供給量が過剰となり反応系がゲル化しやすく核粒子形成や粒子成長を阻害しやすい。
テトラアルコキシシランの供給量は、0.002mol/(mol・min)以上0.0085mol/(mol・min)以下が望ましく、より望ましくは、0.002mol/(mol・min)以上0.008mol/(mol・min)以下である。
一方、アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒は、上記例示したものが挙げられる。この供給するアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることがよい。
アルカリ触媒の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対して0.1mol以上0.4mol以下とし、望ましくは0.14mol以上0.35mol以下、より望ましくは0.18mol以上0.30mol以下である。
アルカリ触媒の供給量が、0.1molより少ないと、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成さたり、ゲル化状となったりして、粒度分布が悪化することがある。
一方、アルカリ触媒の供給量が、0.4molより多いと、生成した核粒子の安定性が過大となり、核粒子生成段階で円形度の低い核粒子が生成されても、その核粒子成長段階で核粒子が球状に成長し、円形度の低いゾルゲルシリカが得られない場合がある。
ここで、粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給するが、この供給方法は、連続して供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
また、粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液中の温度(供給時の温度)は、例えば、5℃以上50℃以下であることがよく、望ましくは15℃以上40℃以下の範囲である。
以上の工程を経て、ゾルゲルシリカが得られる。
この状態で得られるゾルゲルシリカは、分散液の状態で得られるが、溶媒を除去してゾルゲルシリカの粉体として取り出す。
ゾルゲルシリカ分散液の溶媒除去方法としては、1)濾過、遠心分離、蒸留などにより溶媒を除去した後、真空乾燥機、棚段乾燥機などにより乾燥する方法、2)流動層乾燥機、スプレードライヤーなどによりスラリーを直接乾燥する方法など、公知の方法が挙げられる。乾燥温度は、特に限定されないが、望ましくは200℃以下である。200℃より高いとゾルゲルシリカ表面に残存するシラノール基の縮合による一次粒子同士の結合や粗大粒子の発生が起こり易くなる。
乾燥されたゾルゲルシリカは、必要に応じて解砕、篩分により、粗大粒子や凝集物の除去を行うことがよい。解砕方法は、特に限定されないが、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミルなどの乾式粉砕装置により行う。篩分方法は、例えば、振動篩、風力篩分機など公知のものにより行う。
本ゾルゲルシリカの製造方法により得られるゾルゲルシリカは、疎水化処理剤によりゾルゲルシリカの表面を疎水化処理して用いていてもよい。
疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物(例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシランなどのシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等)等が挙げられる。疎水化処理剤は、1種で用いてもよいし、複数種用いてもよい。
これら疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
疎水化処理剤の使用量は、特に限定はされないが、疎水化の効果を得るためには、例えば、ゾルゲルシリカに対し、1質量%以上100質量%以下、望ましくは5質量%以上80質量%以下である。
疎水化処理剤による疎水化処理が施された疎水性ゾルゲルシリカ分散液を得る方法としては、例えば、ゾルゲルシリカ分散液に疎水化処理剤を必要量添加し、攪拌下において30℃以上80℃以下の温度範囲で反応させることで、ゾルゲルシリカに疎水化処理を施し、疎水性ゾルゲルシリカ分散液を得る方法が挙げられる。この反応温度が30℃より低温では疎水化反応が進行し難く、80℃を越えた温度では疎水化処理剤の自己縮合による分散液のゲル化やゾルゲルシリカ同士の凝集などが起り易くなることがある。
一方、粉体の疎水性ゾルゲルシリカを得る方法としては、上記方法で疎水性ゾルゲルシリカ分散液を得た後、上記方法で乾燥して疎水性ゾルゲルシリカの粉体を得る方法、ゾルゲルシリカ分散液を乾燥して親水性ゾルゲルシリカの粉体を得た後、疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性ゾルゲルシリカの粉体を得る方法、疎水性ゾルゲルシリカ分散液を得た後、乾燥して疎水性ゾルゲルシリカの粉体を得た後、更に疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性ゾルゲルシリカの粉体を得る方法等が挙げられる。
ここで、粉体のゾルゲルシリカを疎水化処理する方法としては、ヘンシェルミキサーや流動床などの処理槽内で粉体の親水性ゾルゲルシリカを攪拌し、そこに疎水化処理剤を加え、処理槽内を加熱することで疎水化処理剤をガス化して粉体のゾルゲルシリカの表面のシラノール基と反応させる方法が挙げられる。処理温度は、特に限定されないが、例えば、80℃以上300℃以下がよく、望ましくは120℃以上200℃以下である。
本ゾルゲルシリカを、上記の体積抵抗率の範囲に調整するには、例えば、疎水性処理剤の処理量や、乾燥温度を調整して行うことがよい。
また、別途、乾燥処理を行って調整してもよい。
上記本ゾルゲルシリカの製造方法により、平均粒径が70nm以上250nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×1014Ωcm以下、つまり、小径で、異形で、かつ、体積抵抗率が低い外添剤が得られる。
以上で説明した外添剤は、後述のトナー粒子100質量部に対して0.5質量部以上5.0質量部以下で添加することが望ましく、より望ましくは0.7質量部以上24.0質量部以下であり、さらに望ましくは0.9質量部以上3.5質量部以下である。
[トナー粒子]
次に、トナー粒子について説明する。
トナー粒子は、少なくとも結着樹脂を含み、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他の内添剤とを含んでもよい。
(結着樹脂)
結着樹脂について説明する。
結着樹脂としては、非晶性樹脂が挙げられ、非晶性樹脂と結晶性樹脂を併用してもよい。
前記結着樹脂としては、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂は、例えば、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成される。
なお、ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造され、例えば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられ、モノマーの種類によって使い分けて製造する。
ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180℃以上230℃以下の範囲で行え、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
前記結着樹脂が融解温度を有する場合、前記融解温度としては、望ましくは50℃以上100℃以下であり、より望ましくは60℃以上80℃以下である。また前記結着樹脂がガラス転移温度を有する場合、前記ガラス転移温度は、35℃以上100℃以下であることが望ましく、50℃以上80℃以下であることがより望ましい。
前記結着樹脂の融解温度とは、示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求められた値をいう。また前記結着樹脂は複数の吸熱ピークを示す場合があるが、本実施形態においては、最大のピークをもって融解温度とみなす。
また、結着樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
ポリエステル樹脂は上記多価アルコールと多価カルボン酸を常法に従って縮合反応させることによって製造することがよい。例えば、上記多価アルコールと多価カルボン酸、必要に応じて触媒を入れ、温度計、撹拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150℃以上250℃以下で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、特定の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造ことがよい。
ここで、結着樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)法による分子量測定で、重量平均分子量(Mw)が5000以上1000000以下であることが望ましく、更に望ましくは7000以上500000以下であり、数平均分子量(Mn)は2000以上10000以下であることが望ましく、分子量分布Mw/Mnが1.5以上100以下であることが望ましく、更に望ましくは2以上60以下である。
この重量平均分子量及び数平均分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。
また前記結着樹脂の軟化温度は80℃以上130℃以下の範囲に存在することが望ましい。より望ましくは90℃以上120℃以下の範囲である。
前記結着樹脂の軟化温度はフローテスター(島津社製:CFT−500C)、予熱:80℃/300sec,プランジャー圧力:0.980665MPa,ダイサイズ:1mmφ×1mm,昇温速度:3.0℃/minの条件下における溶融開始温度と溶融終了温度との中間温度を指す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の着色剤であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料が挙げられる。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、結着樹脂の全質量に対して、1質量%以上30質量%以下の範囲が望ましい。
(離型剤)
次に、離型剤について説明する。
離型剤は、トナー粒子を構成する成分のうち、1質量%以上10質量%以下の範囲で用いてもよく、より望ましくは2質量%以上8質量%以下の範囲である。
離型剤としては、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークが50℃以上140℃以下の範囲内にある物質がよい。
主体極大ピークの測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
離型剤の160℃における粘度η1は20cps以上600cps以下の範囲内であることがよい。
離型剤の具体的な例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物;石油系ワックス、及びそれらの変性物が挙げられる。
(その他の内添剤)
その他の内添剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等が挙げられる。
(トナー粒子の特性)
次に、トナー粒子の特性について説明する。
トナー粒子の体積平均粒径は、3μm以上9μm以下の範囲であることが望ましく、3μm以上6μm以下の範囲であることがより望ましい。
体積平均粒径の測定は、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で行う。この際、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
[トナーの製造方法]
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
まず、トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られたトナー粒子に、前記外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダーやヘンシェルミキサー、レディーゲミキサーなどによっておこなうことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機などを使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
[静電荷像現像剤]
静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア、樹脂分散型キャリア等が挙げられる。
前記二成分現像剤における、本実施形態に係るトナーと上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100程度の範囲が望ましく、3:100乃至20:100程度の範囲がより望ましい。
[画像形成装置及び画像形成方法]
次に、本実施形態に係るトナーを用いた本実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収納すると共に、前記像保持体の表面に形成された前記静電荷像を該現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体のトナー像を定着する定着手段と、を備えて構成される。
本実施形態に係る画像形成装置によれば、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像を現像してトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体のトナー像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置における画像の形成は、像保持体として電子写真感光体を利用した場合、例えば、以下のように行う。まず、電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により帯電した後、露光し、静電荷像を形成する。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電荷像にトナーを付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の記録媒体表面に転写される。さらに、記録媒体表面に転写されたトナー像は、定着装置により定着され、記録媒体に画像が形成される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ等)であってもよい。
トナーカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に脱着されるトナーカートリッジが好適に用いられる。
プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷現像用現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体の表面に形成された静電荷像を該静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、4連タンデム方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーが供給可能である。
上述した第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配置されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む本実施形態に係る静電荷像現像剤が収納されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定められた1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録媒体(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定められたタイミングで給紙され、2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録媒体Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録媒体P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録媒体Pは定着装置(ロール状定着手段)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録媒体P上へ定着される。
トナー像を転写する被転写体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記被転写体の表面も平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録媒体Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録媒体Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録媒体に転写される構造であってもよい。
[プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ]
図2は、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例の実施形態を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111を有する感光体クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付け、レール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図2において符号300は被転写体を示す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置に対して着脱自在としたものである。
図2で示すプロセスカートリッジ200では、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせることが可能である。本実施形態のプロセスカートリッジでは、感光体107のほかには、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備える。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。本実施形態に係るトナーカートリッジは、静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に脱着されるトナーカートリッジである。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱が可能な構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
以下、本実施形態を実施例により具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。ただし、実施例3及び4は参考例である。なお以下の説明において、特に断りがない限り、「部」「%」は全て「質量部」「質量%」を意味する。
(トナー粒子1の作製)
−樹脂粒子分散液1の調製−
スチレン(和光純薬製):320部
nブチルアクリレート(和光純薬製):80部
βカルボキシエチルアクリレート(ローディア日華製):9部
1’10デカンジオールジアクリレート(新中村化学製):1.5部
ドデカンチオール(和光純薬製):2.7部
上記成分を混合溶解したものに、アニオン性界面活性剤ダウファックス(ダウケミカル社製)4部をイオン交換水550部に溶解した溶液を加えてフラスコ中で分散、乳化し10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、さらに、過硫酸アンモニウム6部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いでフラスコ内の窒素置換を行った後、フラスコ内の溶液を攪拌しながらオイルバスで70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、固形分量41%のアニオン性の樹脂粒子分散液1を得た。
樹脂粒子分散液1中の樹脂粒子は、中心粒径が196nm、ガラス転移温度が51.5℃、重量平均分子量Mwが32400であった。
−樹脂粒子分散液2の調製−
スチレン(和光純薬製):280部
nブチルアクリレート(和光純薬製):120部
βカルボキシエチルアクリレート(ローディア日華製):9部
上記成分を混合溶解したものに、アニオン性界面活性剤ダウファックス(ダウケミカル社製)1.5部をイオン交換水550部に溶解した溶液をフラスコ中で分散、乳化し10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、さらに、過硫酸アンモニウム0.4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。次いでフラスコ内の窒素置換を行った後、フラスコ内の溶液を攪拌しながらオイルバスで70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、固形分量42%のアニオン性の樹脂粒子分散液2を得た。
樹脂粒子分散液2中の樹脂粒子は中心粒径が150nm、ガラス転移温度が53.2℃、重量平均分子量Mwが41000、数平均分子量Mnが25000であった。
−着色剤粒子分散液1の調製−
C.I.Pigment Yellow74顔料:30部
アニオン性界面活性剤(日本油脂(株)製:ニュ−レックスR):2部
イオン交換水:220部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分予備分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機:杉野マシン製)を用い圧力245Mpaで15分間分散処理を行い、着色剤粒子中心粒径が169nmで固形分が22.0%の着色剤粒子分散液1を得た。
−離型剤粒子分散液1の調製−
パラフィンワックス HNP9(融解温度75℃:日本精鑞製):45部
カチオン性界面活性剤Neogen RK(第一工業製薬):5部
イオン交換水:200部
上記成分を混合し100℃に加熱して、ウルトラタラックスT50(IKA製)にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、離型剤粒子の中心粒径が196nm、固形分量が22.0%の離型剤粒子分散液1を得た。
樹脂粒子分散液1:106部
樹脂粒子分散液2:36部
着色剤粒子分散液1:30部
離型剤粒子分散液1:91部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50(IKA製)で混合・分散した溶液を得た。
次いで、この溶液にポリ塩化アルミニウム0.4部を加えてコア凝集粒子を作製し、ウルトラタラックスを用いて分散操作を継続した。さらに加熱用オイルバスでフラスコ内の溶液を攪拌しながら49℃まで加熱し、49℃で60分保持した後、ここに樹脂粒子分散液1を36部追加し、コア/シェル凝集粒子を作製した。その後、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液のpHを5.6にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら96℃まで加熱し、5時間保持した後、冷却し、イエローのトナー粒子を得た。
次に溶液中に分散した状態のトナー粒子を、濾過し、イオン交換水で洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に40℃のイオン交換水3Lに再分散し、15分300rpmで攪拌・洗浄した。これを更に5回繰り返し、濾液のpHが7.01、電気伝導度9.8μS/cm、表面張力が71.1Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行い、得られた固形物を、12時間かけて真空乾燥させた体積平均粒径6.4μmのトナー粒子を得た。
(外添剤1の作製)
−アルカリ触媒溶液準備工程〔アルカリ触媒溶液(1)の調製〕−
金属製撹拌棒、滴下ノズル(テフロン(登録商標)製マイクロチューブポンプ)、及び、温度計を有した容積3Lのガラス製反応容器にメタノール300部、10%アンモニア水50.3部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液(1)を得た。このときのアルカリ触媒溶液(1)のアンモニア触媒量:NH量(NH〔mol〕/(アンモニア水+メタノール)〔L〕)は、0.69mol/Lであった。
−粒子生成工程〔ゾルゲルシリカ分散液(1)の調製〕−
次に、アルカリ触媒溶液(1)の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液(1)を窒素置換した。その後、アルカリ触媒溶液(1)を撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)450部と、触媒(NH)濃度が4.44%のアンモニア水270部とを、下記供給量で、同時に滴下を開始し、ゾルゲルシリカの分散液(ゾルゲルシリカ分散液(1))を得た。
ここで、テトラメトキシシラン(TMOS)の供給量は、アルカリ触媒溶液(1)中のメタノール総mol数に対して、6.61g/min、すなわち、0.0046mol/(mol・min)とした。
また、4.44%アンモニア水の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量に対して、3.97g/minとした。これは、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1molに対して0.239mol/minに相当する。
−ゾルゲルシリカの疎水化処理−
ゾルゲルシリカ分散液(1)200部(固形分16.6%)に、トリメチルシラン26部を添加して疎水化処理を行なった。その後、ホットプレートを用いて、120℃で加熱し、乾燥させることで、異形状の疎水性ゾルゲルシリカ(1)を生成した。
体積抵抗率が調整された異形状の疎水性ゾルゲルシリカ(1)を、外添剤1とした。
(外添剤2〜11の作製)
アルカリ触媒溶液準備工程において、メタノール量、10%アンモニア水量を表1に記載の量にした以外は外添剤1の作製と同様にしてアルカリ触媒溶液を調製した。NH量は表1の10%アンモニア水NH量の欄に記載した。
次に、ゾルゲルシリカ分散液の調製において、上記のアルカリ触媒溶液を用い、アルカリ触媒溶液に添加するテトラメトキシシラン(TMOS)量及び供給量とアルカリ触媒溶液に添加するアンモニア水の触媒(NH)濃度、量及び供給量を表1に示す値に変更した以外は外添剤1の作製方法と同様にしてゾルゲルシリカ分散液を調製した。
そして、得られたゾルゲルシリカ分散液を用いて、外添剤1と同様にしてゾルゲルシリカを作製し、疎水化処理を行なった後、生成した異形状の疎水性ゾルゲルシリカ(2)〜(11)の体積抵抗率を調整した。
体積抵抗率調整後の異形状の疎水性ゾルゲルシリカ(2)〜(11)を外添剤2〜11とした。
なお、アルカリ触媒溶液に添加するテトラメトキシシランについては、表1の全添加量TMOSの質量部欄に示す値に変更し、テトラメトキシシランの供給量を表1の供給量(g/min)TMOS欄に示す値に変更した。
アルカリ触媒溶液に添加するアンモニア水の触媒(NH)濃度は、表1に記載する全添加量、アンモニア水のNH濃度欄に示す値に変更し、アンモニア水量は、表1に記載する全添加量、アンモニア水の質量部欄に示す値に変更し、アンモニア水の供給量を表1の供給量(g/min)アンモニア水欄に示す値に変更した。
ここで、TMOSの供給量はアルカリ触媒溶液中のメタノール総mol数に対して、いくつかをそれぞれ表1の供給量(相対量)TMOS量に記載した。また、アンモニア水の供給量はテトラメトキシシランの1分間あたりに供給される総供給量の1molに対していくつかをそれぞれ表1の供給量(相対量)NH量に記載した。
[実施例1]
<トナー1の作製>
ヘンシェルミキサーを用いて、外添剤1: 2.0部をトナー粒子1: 100部に添加し、トナー1を作製した。
得られたトナー1について上述の方法で画像解析を行ったところ、外添剤(ゾルゲルシリカ)の平均粒径が180nm、平均円形度が0.77であった。
また、得られたトナー1の外添剤1について、上述の方法で体積抵抗率を測定したところ、1.0×1011.8Ωcmであった。
<現像剤1の作製>
上記トナー1: 4部と下記キャリア: 96部とをV−ブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌し、目開き250μmのシーブで篩って現像剤1を作製した。
(キャリア1の作製)
フェライト粒子(平均粒径:50μm): 100部
トルエン: 14部
スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:90/10): 2部
カーボンブラック(R330:キャボット社製): 0.2部
まず、フェライト粒子以外の上記成分を10分間スターラーで撹拌させ、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分撹拌した後、更に加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリア1を作製した。
<評価>
得られた現像剤1について以下の評価を行った。結果は表2に示す。
(外添剤の評価)
得られたトナーが有する外添剤の平均粒径、平均円形度及び体積抵抗率については、既述した方法で測定し、評価した。
(転写性の評価)
現像剤1を画像形成装置DocuCentre Color 400(富士ゼロックス社製)に装着して、画像密度1%のプリントを1万枚続けた。
この時の1枚目と1万枚目の画像濃度差を、X−Rite404(X−Rite社製)で、それぞれ5か所測定して求めることにより、転写性の評価を行った。
評価基準は、以下の通りである。
◎:濃度差0.15未満
○:0.15以上0.2未満
△:0.2以上0.25未満
×:0.25以上
◎、○が使用上問題ないレベルで、△、×が使用上の懸念があるレベルとした。
(トナーの飛び散り評価)
現像剤1を画像形成装置DocuCentre Color 400(富士ゼロックス社製)に装着して、高温高湿環境(30℃、85%RH)の環境下および低温低湿環境(10℃、10%RH)で、画質評価用の細線画像を10枚プリントし、得られた画像の、細線周辺部の飛び散りを評価した。観察には、ルーペを用いた。
評価基準は、以下の通りである。
◎:トナーの軽微な飛び散りが2枚以内。もしくはない。
○:トナーの軽微な飛び散りが3枚〜5枚以内。
△:トナーの軽微な飛び散りが6枚以上、もしくはやや目立つ飛び散りが2枚以内。
×:やや目立つ飛び散りが3枚以上。もしくは細線が確認出来ないほどの線が存在する。
[実施例2〜6、比較例1〜5]
実施例1の外添剤1を、下記表2に示す外添剤に代えた以外は実施例1と同様にしてトナー及び現像剤を作製し、これらについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005929360
Figure 0005929360
表2の結果より、本実施例においては、比較例に比べ、転写性が維持されると共に、トナーの飛び散りの発生が抑制される。
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体(像保持体)クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ
28、115 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
113 感光体クリーニング装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
P、300 記録媒体

Claims (6)

  1. トナー粒子と、
    平均粒径が100nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、かつ、体積抵抗率が1.0×10 10 Ωcm以上1.0×1014Ωcm以下の外添剤と、
    を有する静電荷像現像用トナー。
  2. 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
  3. 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを収納し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  4. 請求項に記載の静電荷像現像剤を収納し、
    像保持体の表面に形成された静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項に記載の静電荷像現像剤を収納し、前記静電荷像現像剤により前記静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  6. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項に記載の静電荷像現像剤により前記静電荷像を現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
    前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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