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JP5934367B2 - シリンジ用フランジ部材 - Google Patents
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JP5934367B2 - シリンジ用フランジ部材 - Google Patents

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Description

この発明は、シリンジ用フランジ部材に係り、特に、外筒に装着されてシリンジ操作の補助を行うためのシリンジ用フランジ部材に関する。
従来から、ワクチン等の投与は皮下注射により行われることが多い、皮下注射を行う際には、患者の薬剤投与部位をつまみ上げ、つまみ上げた薬剤投与部位の裾野箇所に約30度の角度で注射針を穿刺し、シリンジの押し子を押して薬剤を体内に注入する。注射針の穿刺角度を約30度とするのは、注射針の先端が筋肉組織にまで到達することを防ぐためである。
ただし、注射針を傾斜させて穿刺するのは、シリンジの姿勢が不安定になりやすく、また、皮膚の柔らかさは、個々の患者によって異なるため、注射針の先端を確実に皮下組織に到達させるには、経験を要していた。
そこで、特許文献1には、注射針の穿刺深さを調整することができる穿刺調整具が開示されている。この穿刺調整具は筒状体からなり、注射針を内部に通した状態で基端部を注射針のハブに嵌め込んで使用される。例えば、注射針の先端は、筒状体の先端部よりも所定長さだけ突出しており、皮膚に対してほぼ垂直に注射針を穿刺し、筒状体の先端部が皮膚に接触するまで注射針を刺し込むことで、目標となる穿刺深さを実現することができる。これにより、確実に注射針の先端を皮下組織に到達させて皮下注射を行うことが可能となる。
特開2000−37456号公報
一般に、注射による薬剤の投与は、原則として医師および看護師により行われるが、リウマチ、糖尿病等の慢性疾患については、患者が自宅等で自ら注射する自己注射が行われる場合がある。自己注射の際にも、上述の特許文献1に記載されたような穿刺調整具は有効なものとなる。
しかしながら、疾患、高齢等のために、手が不自由な患者にとっては、上記の穿刺調整具を使用しても、シリンジの姿勢が不安定になり、皮膚に対してほぼ垂直に注射針を穿刺することが困難になるおそれがある。
また、通常、外筒の基端部には、押し子を押し込む際に指をかけるためのフランジが形成されているが、特に、ガラス製のシリンジでは、外筒の基端部を加熱軟化させてフランジを形成することから、フランジは小さなものが多い。
このため、手が不自由な患者には、押し子を押し込む操作も難しい場合がある。
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、シリンジの操作性を向上させることができるシリンジ用フランジ部材を提供することを目的とする。
この発明に係るシリンジ用フランジ部材は、先端部に注射針が取り付けられるシリンジの外筒に脱着可能に装着されるシリンジ用フランジ部材であって、外筒の先端部に嵌合するための第1の嵌合部と、外筒の基端部に嵌合するための第2の嵌合部と、第1の嵌合部および第2の嵌合部に連結されたフランジ部とを備え、第1の嵌合部を用いて外筒の先端部に装着されたときには、フランジ部が注射針を穿刺する際の補助具となり、第2の嵌合部を用いて外筒の基端部に装着されたときには、フランジ部が外筒を把持する際の補助具となり、第1の嵌合部を外筒の先端部に嵌合させることによりフランジ部から注射針の先端が突出し、第2の嵌合部は、外筒の基端部に形成されている外筒フランジに係合することにより外筒の基端部に嵌合するものである。
好ましくは、第1の嵌合部は、外筒の先端部に形成され且つ注射針が取り付けられる筒先部に係合することにより外筒の先端部に嵌合し、フランジ部は、第1の嵌合部が外筒の先端部に嵌合したときに注射針を通して注射針の先端を所定の長さだけ突出させるスリットを有する。
また、第1の嵌合部および前記第2の嵌合部は、それぞれ外筒に対して外筒の軸方向にほぼ垂直な方向から嵌合する開口部を有することが好ましい。この場合、第1の嵌合部の開口部と第2の嵌合部の開口部は、互いに同一方向、または、互いに反対方向、または、互いに直交する方向を向くように構成することができる。
また、第1の嵌合部を有する第1の分割部材と第2の嵌合部を有する第2の分割部材とに分割可能であり、フランジ部は、第1の分割部材に形成された第1の分割フランジ部と第2の分割部材に形成された第2の分割フランジ部とに分割されるように構成してもよい。
第1の嵌合部が、外筒の先端部に嵌合する際に外筒の先端部に装着されている注射針保護キャップを外筒から離間させて外すためのキャップ離脱部を有するように構成することもできる。
この発明によれば、第1の嵌合部を用いてシリンジの外筒の先端部に装着されたときには、フランジ部が注射針を穿刺する際の補助具となり、第2の嵌合部を用いてシリンジの外筒の基端部に装着されたときには、フランジ部が外筒を把持する際の補助具となるので、シリンジの操作性を向上させることが可能となる。
この発明の実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材を示す斜視図である。 実施の形態1のシリンジ用フランジ部材が装着されるシリンジの構成を示す斜視図である。 実施の形態1のシリンジ用フランジ部材が外筒の先端部に装着されたシリンジを示す斜視図である。 実施の形態1のシリンジ用フランジ部材が外筒の先端部に装着されたシリンジを示す正面図である。 実施の形態1のシリンジ用フランジ部材が外筒の基端部に装着されたシリンジを示す斜視図である。 実施の形態1のシリンジ用フランジ部材が外筒の基端部に装着されたシリンジを示す正面図である。 実施の形態2に係るシリンジ用フランジ部材を斜め前方から見た斜視図である。 実施の形態2に係るシリンジ用フランジ部材を斜め後方から見た斜視図である。 実施の形態2の変形例に係るシリンジ用フランジ部材を示す斜視図である。 実施の形態2の他の変形例に係るシリンジ用フランジ部材を示す斜視図である。 実施の形態3に係るシリンジ用フランジ部材を示す斜視図である。 実施の形態3に係るシリンジ用フランジ部材に含まれる第1の分割部材を示す斜視図である。 実施の形態3に係るシリンジ用フランジ部材に含まれる第2の分割部材を示す斜視図である。 実施の形態3に係るシリンジ用フランジ部材を構成する第1の分割部材と第2の分割部材を互いに反対方向を向けて連結した状態を示す斜視図である。 実施の形態4に係るシリンジ用フランジ部材を示す斜視図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材1を示す。シリンジ用フランジ部材1は、シリンジの外筒に脱着可能に装着されるもので、第1の嵌合部11と、第1の嵌合部11に一体に形成された第2の嵌合部12と、これら第1の嵌合部11および第2の嵌合部12に一体に形成された、ほぼ矩形の平板形状のフランジ部13から構成されている。
第1の嵌合部11は、シリンジの外筒の先端部を収容するための所定の高さの嵌合部材14を有している。嵌合部材14は、フランジ部13に対しほぼ垂直な中心軸Zに沿って延びる断面U字形の樋形状を有しており、この樋の開放部分により中心軸Zに対して垂直な方向Aを向いた第1の嵌合部11の開口部11aが形成されている。嵌合部材14の内部には、それぞれU字形の平面形状を有する複数の係合枠15が形成され、嵌合部材14の中心軸Z方向の一端部は、シリンジの外筒を受け入れるために開放されており、中心軸Z方向の他端部には、シリンジの注射針を通すスリット16が形成されている。
第2の嵌合部12は、シリンジの外筒を収容するための、第1の嵌合部11の開口部11aに隣接して配置された、互いに平行な一対の嵌合壁17を有している。それぞれの嵌合壁17は、第1の嵌合部11の開口部11aから方向Aに沿って延びており、これら一対の嵌合壁17の間に第1の嵌合部11の開口部11aと同様に方向Aを向いた開口部12aが形成されている。
フランジ部13は、互いに所定の間隙を介して平行に配置された第1の平板18と第2の平板19を有し、第1の平板18と第1の嵌合部11の嵌合部材14と第2の嵌合部12の一対の嵌合壁17とが互いに一体に形成されている。
第1の平板18と第2の平板19の間には、シリンジ用フランジ部材1をシリンジの外筒の基端部に装着する際に、外筒の基端部に形成された外筒フランジが嵌め込まれる空隙20が形成されている。
また、第2の平板19には、シリンジ用フランジ部材1をシリンジの外筒の先端部に装着する際に、シリンジの注射針を通すスリット21が形成されると共に、シリンジ用フランジ部材1をシリンジの外筒の基端部に装着する際に、シリンジの押し子を通す切り欠き22が形成されている。
なお、第1の嵌合部11の嵌合部材14および係合枠15は、シリンジの外筒の先端部に嵌合するのに適した大きさを有し、第2の嵌合部12の一対の嵌合壁17の間隔およびフランジ部13の空隙20は、シリンジの外筒の基端部に嵌合するのに適した大きさを有しているものとする。
このようなシリンジ用フランジ部材1が装着されるシリンジ3の構成を図2に示す。
シリンジ3は、外筒31と押し子32と注射針33とを備えている。外筒31の先端部31aには、他の部分よりも細い形状に縮径された筒先部34が形成され、この筒先部34に注射針33が取り付けられている。一方、外筒31の基端部31bには、押し子32を押し込む際に指をかけるための外筒フランジ35が形成されている。押し子32は、その先端部が外筒31の内部にスライド可能に収容され、基端部に押し子フランジ36が形成されている。
次に、実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材1の作用について説明する。
まず、シリンジ用フランジ部材1をシリンジ3の外筒31の先端部31aに装着する際には、第1の嵌合部11の嵌合部材14がフランジ部13から延びる方向を、シリンジ3の注射針33から外筒31の基端部31bに向かう方向に一致させると共に、第1の嵌合部11の開口部11aが外筒31の先端部31aに対向するように、シリンジ3の近傍にシリンジ用フランジ部材1を位置させ、この状態で、外筒31の軸方向にほぼ垂直な方向から第1の嵌合部11を外筒31の先端部31aに押圧する。これにより、図3に示されるように、嵌合部材14の内部に外筒31の先端部31aが収容されると共に嵌合部材14内の係合枠15に外筒31の筒先部34が係合して、第1の嵌合部11が外筒31の先端部31aに嵌合する。
このとき、筒先部34に取り付けられている注射針33は、嵌合部材14に形成されたスリット16およびフランジ部13の第2の平板19に形成されたスリット21を通り、図4に示されるように、フランジ部13から長さLだけ突出する。この長さLが、患者の皮膚表面から皮下組織に至る、例えば4〜6mmとなるように、予めシリンジ用フランジ部材1が形成されている。
すなわち、シリンジ3の外筒31の先端部31aにシリンジ用フランジ部材1を装着することにより、注射針33の先端をフランジ部13から長さL=4〜6mmだけ突出させることができる。
このようにしてシリンジ用フランジ部材1をシリンジ3の外筒31の先端部31aに装着した状態で、患者の皮膚に対してほぼ垂直に注射針33を穿刺し、フランジ部13の第2の平板19が皮膚に接触するまで注射針33を刺し込むことで、自動的に薬剤投与部位の皮下組織に注射針33の先端を確実に到達させることができる。このとき、皮膚に対して注射針33を斜めに穿刺するのではなく、垂直に穿刺することで、注射針33の穿刺操作が容易となる。さらに、フランジ部13の第2の平板19を皮膚に接触させることにより、穿刺時におけるシリンジ3の姿勢が安定化される。このため、疾患、高齢等のために手が不自由な患者であっても、穿刺深さおよび穿刺角度を自ら調整することなく、容易に且つ確実に自己注射を行うことが可能となる。
次に、シリンジ用フランジ部材1をシリンジ3の外筒31の基端部31bに装着する際には、第1の嵌合部11の嵌合部材14がフランジ部13から延びる方向を、シリンジ3の外筒31の基端部31bから注射針33に向かう方向に一致させると共に、第2の嵌合部12の開口部12aが外筒31の基端部31bに対向するように、シリンジ3の近傍にシリンジ用フランジ部材1を位置させ、この状態で、外筒31の軸方向にほぼ垂直な方向から第2の嵌合部12を外筒31の基端部31bに押圧する。これにより、図5および6に示されるように、第2の嵌合部12の一対の嵌合壁17の間に外筒31の基端部31bが収容されると共にフランジ部13の空隙20にシリンジ3の外筒フランジ35が嵌め込まれて、第2の嵌合部12が外筒31の基端部31bに嵌合する。
このとき、外筒31の基端部31bから突出している押し子32は、フランジ部13に形成されている切り欠き22に通される。
このようにしてシリンジ用フランジ部材1をシリンジ3の外筒31の基端部31bに装着すると、シリンジ3に予め形成されている小さな外筒フランジ35の代わりにほぼ平板形状のフランジ部13が外筒31の基端部31bに配置されるため、使用者は、外筒フランジ35よりも面積の大きなフランジ部13に指をかけて外筒31を把持することができる。例えば、人差し指と中指をフランジ部13の第1の平板18にかけると共に、親指を押し子フランジ36にかけた状態で、外筒31を把持しつつ押し子32を押し込むことができる。このため、疾患、高齢等のために手が不自由な患者であっても、シリンジ3を容易に操作することが可能となる。
以上のように、実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材1は、第1の嵌合部11を用いてシリンジ3の外筒31の先端部31aに装着されたときには、フランジ部13が、注射針33を穿刺する際に穿刺深さを自動的に調整すると共にシリンジ3の姿勢を安定化させる補助具として機能し、第2の嵌合部12を用いてシリンジ3の外筒31の基端部31bに装着されたときには、フランジ部13が、外筒31を把持して押し子32を操作する際の補助具となる。このため、必要に応じて、第1の嵌合部11と第2の嵌合部12のいずれかを選択的に外筒31の先端部31aまたは基端部31bに嵌合することで、シリンジ3の操作性を向上させることが可能となる。
実施の形態2
上記の実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材1では、第1の嵌合部11と第2の嵌合部12が、互いに一体に形成されると共に、互いに同一方向Aを向いた開口部11aおよび12aを有していたが、これに限るものではなく、フランジ部に連結された第1の嵌合部と第2の嵌合部とを備えていればよい。
例えば、図7および8に示される実施の形態2のシリンジ用フランジ部材4では、シリンジの外筒の先端部に嵌合するための第1の嵌合部41と、シリンジの外筒の基端部に嵌合するための第2の嵌合部42とが、互いに独立して、また、互いに反対向きにフランジ部43上に配置されている。すなわち、第1の嵌合部41の開口部41aの形成方向Aと第2の嵌合部42の開口部42aの形成方向Bとが、互いに反対方向を向いている。
なお、第1の嵌合部41および第2の嵌合部42は、それぞれ実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1における第1の嵌合部11および第2の嵌合部12と同様の構造を有している。
このようなシリンジ用フランジ部材4においても、実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1と同様に、第1の嵌合部41を用いてシリンジの外筒の先端部に装着されると、フランジ部43が、注射針を穿刺する際に穿刺深さを自動的に調整すると共にシリンジの姿勢を安定化させる補助具となり、第2の嵌合部42を用いてシリンジの外筒の基端部に装着されたときには、フランジ部43が、外筒を把持して押し子を操作する際の補助具となる。
さらに、第1の嵌合部41の開口部41aと第2の嵌合部42の開口部42aとが、互いに反対方向を向くことにより、第1の嵌合部41と第2の嵌合部42を互いに干渉することなく独立して形成することができ、第1の嵌合部41および第2の嵌合部42の構造が簡単化されると共に、シリンジの外筒の先端部あるいは基端部に嵌合しやすくなる。
また、実施の形態1に係るシリンジ用フランジ部材1では、フランジ部13が長辺と短辺を有する矩形状に形成され、第1の嵌合部11の開口部11aと第2の嵌合部12の開口部12aがフランジ部13の長辺側に形成されていたが、図9に示されるシリンジ用フランジ部材5のように、第1の嵌合部51の開口部51aと第2の嵌合部52の開口部52aが矩形のフランジ部53の短辺側に形成されていてもよい。このシリンジ用フランジ部材5では、実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1と同様に、第1の嵌合部51と第2の嵌合部52が互いに一体に形成され、第1の嵌合部51の開口部51aと第2の嵌合部52の開口部52aが互いに同一方向Aを向いているが、これら開口部51aおよび52aの形成方向Aがフランジ部53の短辺に直交するように構成されている。
このような構成のシリンジ用フランジ部材5であっても、実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1と同様の作用効果を奏することができ、また、フランジ部53の短辺方向の長さが小さくて済み、シリンジ用フランジ部材の小型化を図ることができる。
さらに、図10に示されるシリンジ用フランジ部材6のように、第1の嵌合部61と第2の嵌合部62を、互いに独立してフランジ部63上に形成し、第1の嵌合部61の開口部61aと第2の嵌合部62の開口部62aを互いに直交する方向に向けて配置することもできる。第1の嵌合部61の開口部61aの形成方向Aは、矩形のフランジ部63の長辺に直交するように設定され、第2の嵌合部62の開口部62aの形成方向Bは、矩形のフランジ部63の短辺に直交するように設定されている。
このような構成のシリンジ用フランジ部材6でも、実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1と同様の作用効果を奏することが可能となる。
さらに、第1の嵌合部61の開口部61aと第2の嵌合部62の開口部62aを互いに直交する方向に向けて配置することにより、第1の嵌合部61と第2の嵌合部62を互いに干渉することなく独立して形成することができ、第1の嵌合部61および第2の嵌合部62の構造が簡単化されると共に、シリンジの外筒の先端部あるいは基端部に嵌合しやすくなる。また、フランジ部63の短辺方向の長さを小さくして、シリンジ用フランジ部材の小型化を図ることができる。
なお、同様にして、第1の嵌合部の開口部と第2の嵌合部の開口部が、互いに直角以外の所定の角度で交差する方向を向くように、シリンジ用フランジ部材を構成することもできる。
実施の形態3
図11に、実施の形態3に係るシリンジ用フランジ部材7を示す。このシリンジ用フランジ部材7は、実施の形態1のシリンジ用フランジ部材1と同様に、フランジ部73と、フランジ部73の上に配置された第1の嵌合部71および第2の嵌合部72を有しているが、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bに分割可能に構成されている。
第1の分割部材7aは、図12に示されるように、矩形状の第1の分割フランジ部73aと、第1の分割フランジ部73aの上に配置された第1の嵌合部71を有し、第1の嵌合部71が、第1の分割フランジ部73aの長辺側の側面S1と同一面上で開口する開口部71aを有している。
一方、第2の分割部材7bは、図13に示されるように、矩形状の第2の分割フランジ部73bと、第2の分割フランジ部73bの上に配置された第2の嵌合部72を有し、第2の嵌合部72が、第2の分割フランジ部73bの長辺側の側面S2と同一面上で開口する開口部72aを有している。
シリンジ用フランジ部材7を第1の分割部材7aと第2の分割部材7bに分割した際には、フランジ部73は、第1の分割フランジ部73aと第2の分割フランジ部73bに分割される。
第1の分割部材7aと第2の分割部材7bには、図示しない結合部材が備えられ、この結合部材により、図11に示されるように、第1の分割フランジ部73aの長辺側の側面S1と第2の分割フランジ部73bの長辺側の側面S2を互いに接合させた状態で、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを分割可能に結合することができるように構成されている。結合部材は、例えば、側面S1およびS2の一方に形成された爪状部と、他方に形成された係合部とからなり、爪状部を係合部に係合させることで、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを互いに結合させることができる。このような爪状部と係合部との組み合わせを、側面S1およびS2に沿って複数組配置することが好ましい。
この実施の形態3においては、図12および13に示されるように、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを互いに分割した状態で、第1の分割部材7aに形成されている第1の嵌合部71をシリンジの外筒の先端部に嵌合させた後、図11に示されるように、結合部材により第1の分割部材7aに第2の分割部材7bを結合させてシリンジを挟み込めば、第1の分割フランジ部73aと第2の分割フランジ部73bが一体となって1つのフランジ部を形成し、このフランジ部が注射針を穿刺する際に穿刺深さを自動的に調整すると共にシリンジの姿勢を安定化させる補助具として機能する。あるいは、第2の分割部材7bに形成されている第2の嵌合部72をシリンジの外筒の基端部に嵌合させた後、図11に示されるように、結合部材により第2の分割部材7bに第1の分割部材7aを結合させれば、一体となった第1の分割フランジ部73aと第2の分割フランジ部73bがシリンジの外筒を把持して押し子を操作する際の補助具となる。
第1の嵌合部71をシリンジの外筒の先端部に嵌合させた際にも、第2の嵌合部72をシリンジの外筒の基端部に嵌合させた際にも、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bとを互いに結合させることで、シリンジの外筒の外周部が双方の分割部材7aおよび7bにより囲まれるため、シリンジに装着されたシリンジ用フランジ部材7は、不測の外力を受けても、シリンジから脱落しにくくなり、より安定したシリンジ操作を行うことが可能となる。
なお、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを互いに結合させずに、それぞれ別個にシリンジの外筒に嵌合させて使用することもできる。例えば、第1の分割部材7aの第1の嵌合部71をシリンジの外筒の先端部に嵌合させれば、第1の分割フランジ部73aがシリンジ操作の補助具となり、第2の分割部材7bの第2の嵌合部72をシリンジの外筒の基端部に嵌合させれば、第2の分割フランジ部73bがシリンジ操作の補助具となる。さらに、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを互いに分離し、第1の分割部材7aの第1の嵌合部71をシリンジの外筒の先端部に嵌合させると共に第2の分割部材7bの第2の嵌合部72をシリンジの外筒の基端部に嵌合させれば、第1の分割部材7aにより穿刺深さの調整およびシリンジの姿勢の安定化を図ると同時に、第2の分割部材7bにより押し子の操作性向上を図ることも可能となる。
また、上述した結合部材は、第1の嵌合部71の開口部71aと同一面を形成する第1の分割フランジ部73aの長辺側の側面S1と第2の嵌合部72の開口部71bと同一面を形成する第2の分割フランジ部73bの長辺側の側面S2とを互いに接合させたが、図14に示されるように、第1の嵌合部71の開口部71aとは反対方向を向いた第1の分割フランジ部73aの長辺側の側面S3と第2の嵌合部72の開口部71bとは反対方向を向いた第2の分割フランジ部73bの長辺側の側面S4とを互いに接合させた状態で、第1の分割部材7aと第2の分割部材7bを分割可能に結合するように構成することもできる。このようにしても、結合部材により互いに一体になった第1の分割フランジ部73aと第2の分割フランジ部73bが、シリンジを操作する際の補助具となる。
実施の形態4
図15に、実施の形態4に係るシリンジ用フランジ部材8を示す。このシリンジ用フランジ部材8は、図7および8に示した実施の形態2のシリンジ用フランジ部材4と同様に、フランジ部83と、フランジ部83の上に互いに反対方向を向くように配置された第1の嵌合部81および第2の嵌合部82を有している。第1の嵌合部81は、シリンジの外筒の先端部を収容するための所定の高さの嵌合部材84を有しており、この嵌合部材84に、キャップ離脱部85が形成されている。
キャップ離脱部85は、嵌合部材84にシリンジの外筒の先端部を嵌合させる際に、外筒の先端部に装着されている注射針保護キャップを外筒から離間させて外すためのものであり、嵌合部材84に形成された一対の傾斜面により構成されている。
注射針保護キャップは、注射針を保護するために、注射針を覆いつつ外筒の先端部に嵌め込まれており、第1の嵌合部81の開口部81aをシリンジの外筒の先端部に対向させると共に外筒の軸方向にほぼ垂直な方向から第1の嵌合部81を外筒の先端部に押圧してシリンジの外筒の先端部に嵌合させようとすると、注射針保護キャップの端部が、キャップ離脱部85を形成する一対の傾斜面に接触する。そして、外筒の先端部に対して第1の嵌合部81を接近させるにつれて、注射針保護キャップがキャップ離脱部85を形成する一対の傾斜面に案内されて次第に外筒の先端方向へと移動し、嵌合部材84内に外筒の先端部が収容されると、注射針保護キャップは、シリンジの外筒の先端部から離間して外れることとなる。
このように、第1の嵌合部81をシリンジの外筒の先端部に嵌合させると同時に、外筒の先端部から注射針保護キャップが自動的に外れるため、注射針保護キャップを取り外す操作が不要となり、さらにシリンジの操作性が向上する。
実施の形態4では、図7および8に示されるシリンジ用フランジ部材4のように、第1の嵌合部と第2の嵌合部が互いに反対方向を向いたシリンジ用フランジ部材8にキャップ離脱部85を形成したが、これに限るものではなく、図1あるいは図9に示したように第1の嵌合部と第2の嵌合部が互いに同一方向を向いたシリンジ用フランジ部材、図10に示したように第1の嵌合部と第2の嵌合部が互いに直交方向を向いたシリンジ用フランジ部材、図11に示したように第1の嵌合部を有する第1の分割部材と第2の嵌合部を有する第2の分割部材に分割可能なシリンジ用フランジ部材、のそれぞれの第1の嵌合部に対しても同様にしてキャップ離脱部を形成することができる。
ただし、第1の嵌合部と第2の嵌合部が互いに同一方向を向いたシリンジ用フランジ部材では、キャップ離脱部と第2の嵌合部が互いに干渉しないように構成する必要がある。
なお、この発明に係るシリンジ用フランジ部材が装着されるシリンジは、特に限定されるものではなく、1mL用シリンジの他、0.5mL、2.25mL、3mL等の各種のシリンジに対応することができる。容量ごとに、ISO(国際標準化機構)によりシリンジの寸法が規格化されているため、装着対象となるシリンジの規格値に合わせて、この発明のシリンジ用フランジ部材を構成すればよい。
1,4,5,6,7,8 シリンジ用フランジ部材、11,41,51,61,71,81 第1の嵌合部、11a,11b,41a,41b,51a,51b,61a,61b,71a,71b,81a 開口部、12,42,52,62,72,82 第2の嵌合部、13,43,53,63,73,83 フランジ部、14,84 嵌合部材、15 係合枠、16,21 スリット、17 嵌合壁、18 第1の平板、19 第2の平板、20 空隙、22 切り欠き、3 シリンジ、31 外筒、31a先端部、31b 基端部、32 押し子、33 注射針、34 筒先部、35 外筒フランジ、36 押し子フランジ、7a 第1の分割部材、7b 第2の分割部材、73a 第1の分割フランジ部、73b 第2の分割フランジ部、S1,S2,S3,S4 側面、85 キャップ離脱部、Z 嵌合部材の中心軸、A,B 開口部の形成方向、L 注射針の突出長さ。

Claims (8)

  1. 先端部に注射針が取り付けられるシリンジの外筒に脱着可能に装着されるシリンジ用フランジ部材であって、
    前記外筒の先端部に嵌合するための第1の嵌合部と、
    前記外筒の基端部に嵌合するための第2の嵌合部と、
    前記第1の嵌合部および前記第2の嵌合部に連結されたフランジ部と
    を備え、前記第1の嵌合部を用いて前記外筒の先端部に装着されたときには、前記フランジ部が前記注射針を穿刺する際の補助具となり、前記第2の嵌合部を用いて前記外筒の基端部に装着されたときには、前記フランジ部が前記外筒を把持する際の補助具となり、
    前記第1の嵌合部を前記外筒の先端部に嵌合させることにより前記フランジ部から前記注射針の先端が突出し、
    前記第2の嵌合部は、前記外筒の基端部に形成されている外筒フランジに係合することにより前記外筒の基端部に嵌合することを特徴とするシリンジ用フランジ部材。
  2. 前記第1の嵌合部は、前記外筒の先端部に形成され且つ前記注射針が取り付けられる筒先部に係合することにより前記外筒の先端部に嵌合し、
    前記フランジ部は、前記第1の嵌合部が前記外筒の先端部に嵌合したときに前記注射針を通して前記注射針の先端を所定の長さだけ突出させるスリットを有する請求項1に記載のシリンジ用フランジ部材。
  3. 前記第1の嵌合部および前記第2の嵌合部は、それぞれ前記外筒に対して前記外筒の軸方向にほぼ垂直な方向から嵌合する開口部を有する請求項1または2に記載のシリンジ用フランジ部材。
  4. 前記第1の嵌合部の開口部と前記第2の嵌合部の開口部は、互いに同一方向を向いている請求項に記載のシリンジ用フランジ部材。
  5. 前記第1の嵌合部の開口部と前記第2の嵌合部の開口部は、互いに反対方向を向いている請求項に記載のシリンジ用フランジ部材。
  6. 前記第1の嵌合部の開口部と前記第2の嵌合部の開口部は、互いに直交する方向を向いている請求項に記載のシリンジ用フランジ部材。
  7. 前記第1の嵌合部を有する第1の分割部材と前記第2の嵌合部を有する第2の分割部材とに分割可能であり、
    前記フランジ部は、前記第1の分割部材に形成された第1の分割フランジ部と前記第2の分割部材に形成された第2の分割フランジ部とに分割される請求項1〜のいずれか一項に記載のシリンジ用フランジ部材。
  8. 前記第1の嵌合部は、前記外筒の先端部に嵌合する際に前記外筒の先端部に装着されている注射針保護キャップを前記外筒から離間させて外すためのキャップ離脱部を有する請求項1〜のいずれか一項に記載のシリンジ用フランジ部材。
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