OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)またはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)を用いる無線通信においては、送信機及び受信機においてお互い既知であるトレーニング信号(参照信号)を用いてサブキャリア毎のチャネル情報を推定し、推定したチャネル情報に基づいて受信信号データの復調処理を実施する。しかしながら、伝搬損失や隣接セルからの干渉の影響により十分なSINR(Signal to Interference and Noise Ratio)が確保できない状況では、チャネル情報の推定精度は劣化する。
これに対し、トレーニング信号の伝送に使用するサブキャリアを、例えば一定のサブキャリア間隔で配置するなどして限定し、サブキャリアに電力密度を集中させることで全サブキャリアに電力を配分する場合に対してサブキャリア当たりのSINRを改善することが可能である。また、無線通信規格であるWiFiやWiMAX、LTE(LTE−Advanced)においては、チャネル推定に利用可能なパイロット信号ないしは参照信号は、ある一定のサブキャリア間隔で配置されている。
このようなトレーニング信号配置の場合、受信時において、データ信号を復調するためには、全サブキャリアのチャネル情報が必要である。そのため、トレーニング信号を伝送しないサブキャリア(以降、説明上ヌルサブキャリアと呼ぶ)に該当するチャネル情報を補間する必要がある。しかし、チャネル情報の推定精度は補間の手法に大きく依存する。より精度の高い補間には複雑な演算処理を要する。
また、そのようなトレーニング信号配置において、周波数軸において推定したチャネル情報を逆フーリエ変換により時間軸のインパルス応答に変換し、所要のインパルス応答を除く区間を0に置換し、さらにフーリエ変換により周波数軸に変換することで間引かれたサブキャリアを補間し、全サブキャリアにおけるチャネル情報を推定する手法がある(例えば、非特許文献1参照)。
図9は、無線通信システムの構成を示すブロック図である。無線通信システムは、無線局120aと無線局120bとから構成する。以下、無線局120a、120bのいずれか一方又は両方を総称して無線局120という。無線局120aと無線局120bは同じ構成を備えている。無線局120は、図9に示すように、データ入出力部121と、MAC層処理部122と、通信制御部123と、受信信号処理部124と、チャネル情報取得部125と、送信信号処理部126と、スイッチ(SW)127と、アンテナ128とを備えている。なお、図9における構成は無線局120が1本のアンテナ128を備える構成を示しているが、複数本であっても構わない。
データ入出力部121は、宛先局に送信するデータを生成する。また、データ入出力部121は、MAC層処理部122から入力されるデータをユーザに対して出力する。MAC層処理部122は、受信信号処理部124から入力されるデータに対してMAC層に関する処理を施してデータ入出力部121に出力する。また、MAC層処理部122は、データ入出力部121から入力されるデータに対してMAC層に関する処理を施して送信信号処理部126に出力する。
通信制御部123は、アンテナ128における送受信のタイミング、すなわちスイッチ127における送受信の切り替えに関わる制御や、それに伴う受信信号処理部124及び送信信号処理部126における動作タイミングの制御、また通信相手先となる無線局の管理、無線通信システム全体のタイミング制御など、全体の通信に係る制御を行う。受信信号処理部124は、アンテナ128にて受信した受信信号に対して受信信号処理を行う。チャネル情報取得部125は、受信信号に含まれる既知信号に基づいてチャネル情報の推定を行う。送信信号処理部126は、MAC層処理部122から入力される送信データに対して送信信号処理を施して、アンテナ128から送信する。スイッチ127は、通信制御部からの指示に従って送信時にはアンテナと送信処理部、受信時には受信処理部との接続の切り替えを行う。
次に、無線局120における送信の動作について説明する。宛先局に送信すべきデータがデータ入出力部121に入力されると、このデータはデータ入出力部121からMAC層処理部122に入力される。MAC層処理部122は、入力されたデータを無線回線上で送受信されるデータに変換し、更にMAC層のヘッダ情報を付加するなどの処理を行って得られた送信データを送信信号処理部126に出力する。
送信信号処理部126は、MAC層処理部122が出力する送信データから無線回線上で送信する無線パケットを生成する変調処理を行う。例えば、無線通信システムにおいてOFDMまたはOFDMA変調方式を用いるのであれば、各信号系列の信号に対して周波数成分ごとに変調処理、送信ウエイトの乗算、周波数軸上の信号から時間軸上の信号に変換するIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)処理、ガードインターバルの挿入やOFDMシンボル間の波形整形処理、D/A(Digital/Analog:デジタル/アナログ)変換、無線周波数信号へのアップコンバート、帯域外の周波数成分を除去するためのフィルタ処理等が行われ、送信すべき電気的な信号を生成する。送信信号処理部126の変調処理により得られた信号はスイッチ127を経由し、アンテナ128を介して送信される。
続いて、無線局120における受信の動作について説明する。宛先から送信された無線局120宛ての信号をアンテナ128にて受信すると、受信した受信信号がスイッチ127を経由して受信信号処理部124に入力される。受信信号処理部124は、入力された受信信号に対してデータ復調のための各種信号処理を施す。受信信号処理部124は、入力された受信信号に対して、無線周波数からベースバンドへのダウンコンバート、所望周波数帯域外の周波数成分を除去するためのフィルタリング、A/D(Analog/Digital:アナログ/デジタル)変換、OFDM(またはOFDMA)を用いた通信の場合にはFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理により時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換(各周波数成分の信号に分離)する等の各種信号処理を行う。受信信号処理部124は、上述の受信信号処理を施して得られた信号のうち、各周波数成分に分離されたチャネル推定用の信号(無線パケットの先頭に付与されるトレーニング信号等)をチャネル情報取得部125に出力する。
チャネル情報取得部125は、入力される各周波数成分の受信トレーニング信号と、無線局120にて予め記憶している既知信号から、宛先局のアンテナと自局のアンテナとの間のチャネル情報を周波数成分ごとに推定する。チャネル情報取得部125は、推定した各周波数成分のチャネル情報を受信信号処理部124と、MAC層処理部122とに出力する。受信信号処理部124は、チャネル情報取得部125が推定した各周波数成分のチャネル情報に基づいて、所望の信号を取得するために受信信号に乗算すべき受信ウエイトを周波数成分ごとに算出し、受信信号に含まれるデータ部分の復調処理を行う。受信信号処理部124は、復調したデータをMAC層処理部122に出力する。
MAC層処理部122は、入力されたデータに対して、MAC層に関する処理(例えば、データ入出力部121に対して入出力データと無線回線上で送受信されるデータとの変換や、MAC層のヘッダ情報の終端など)を行う。MAC層処理部122は、MAC層に関する処理を施したデータを、データ入出力部121を介して外部ディスプレイまたは外部ネットワーク等の出力装置に出力させる。
図10は、図9に示すチャネル情報取得部125の構成を示すブロック図である。チャネル情報取得部125は、周波数軸チャネル情報推定部1、トレーニング信号管理部2、IFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、チャネル情報管理部7を備えている。
次に、チャネル情報取得部125の動作について説明する。チャネル情報の推定に用いられるトレーニング信号(既知信号)がチャネル情報取得部125に入力されると、入力されたトレーニング信号は周波数軸チャネル情報推定部1に入力される。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号の周波数軸に対応する既知のトレーニング信号をトレーニング信号管理部2から読み出す。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号と、読み出した既知のトレーニング信号とに基づいて、周波数成分ごとのチャネル情報を推定する。周波数軸チャネル情報推定部1は、推定した各周波数成分のチャネル情報をIFFT回路4に出力する。
IFFT回路4は、推定した周波数軸のチャネル情報を時間軸のインパルス応答に変換し、インパルス応答置換部5に出力する。インパルス応答置換部5は、インパルス応答のある区間を、0に置換する。一部値を置換されたインパルス応答はFFT回路6に出力され、周波数軸のチャネル情報に再び変換される。そしてチャネル情報管理部7において、前記各処理が施された周波数軸チャネル情報を保存・管理する。チャネル情報管理部7は、受信信号処理部124又はMAC層処理部122からの要求に応じて、記憶しているチャネル情報を出力する。
次に、図10に示すチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図11は、図10に示すチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図12は、チャネル情報の補間例を示す説明図である。また、ここでは受信側の処理を選択的に説明しているが、この処理フローに先行して送信側においては所定のトレーニング信号を送信している。以下の説明では、チャネル推定の推定精度を向上するために、データ通信に利用する全てのサブキャリアにトレーニング信号を送信する代わりに、7サブキャリアのうちのひとつのサブキャリアのみを選択して信号送信し、その結果としてそのサブキャリアの信号対雑音電力比SNR(Signal to Noise Ratio)を改善する場合を例にとって説明する。
チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。続いて、IFFT回路4において、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得する(ステップS5)。そして、インパルス応答置換部5において、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。次に、FFT回路6において、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換すし(ステップS7)、チャネル情報管理部6において周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
ここで推定したサブキャリアのチャネル情報は、一例として図12(a)のように与えられる。ここでは実際にトレーニング信号が送信されるのが7サブキャリアにひとつなので、図中の黒丸「●」と実線で示される部分のみが有効であり、その他は雑音レベルの値を示している。しかし、実際には全てのサブキャリア毎におけるチャネル情報は白丸「○」で与えられるように、滑らかに連続した波形を示すはずである。このとき、「●」で示した実際にトレーニング信号を受信したサブキャリアのチャネル情報のみを用いてステップS5により時間軸上のインパルス応答の信号に変換すると、図12(b)に示すように、インパルス応答は7回繰り返しで現れることになる。
ステップS6では、図12(b)において、例えば図中実線で囲った先頭の領域を所望のインパルス応答とし、以降の点線で囲った区間を0の値に置換する。ここで、0置換する区間については、必ずしも図中点線で囲った領域である必要はなく、インパルス応答の最大値よりも前の区間にわずかに存在するインパルス値の漏れこみを取り込むように設定してもよい。または、全ての区間を0に置換するのではなく、インパルス応答の長遅延区間の波形を推測ないしは補間し、0とは異なる値に置換してもよい。所望のインパルス応答としては、先頭ではなく他の区間を採用しても構わない。この後、ステップS7によるFFT処理を実施すると、先ほどは雑音成分のみの値を示した「○」で示すサブキャリア部分においても、図12(a)の点線で示すようにヌルサブキャリアの領域が連続的に補間されることになる。また、厳密には「●」で示す有効サブキャリアにおいても雑音の除去などに伴い微妙にもとの推定値と異なる値が得られることになる。
このように、チャネル推定時において、時間軸上に変換したインパルス応答に対し、所望の区間を除き、値を置換することにより、周波数軸上のチャネル情報において値の間引かれた区間を補間することが可能となる。以上説明したチャネル情報の推定処理を、実際のデータの受信時に行い、そのチャネル推定結果を基に受信信号処理を実施する。なお、チャネル情報は時間とともに変動するため、受信の都度に更新することが一般的である。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態による無線通信システムを説明する。第1の実施形態による無線通信システムは、図9に示す構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。本発明の第1の実施形態による無線通信システムが従来技術による無線通信システムと異なる点は、図9に示すチャネル情報取得部125の構成が異なる点である。図1は、第1の実施形態によるチャネル情報取得部125の構成を示すブロック図である。この図において、図10に示すチャネル情報取得部125と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示すチャネル情報取得部125が従来のチャネル情報取得部125と異なる点は、チャネル情報補間部3が設けられている点である。
次に、図1に示すチャネル情報取得部125の動作を説明する。チャネル情報を推定するための受信トレーニング信号がチャネル情報取得部125に入力されると、入力されたトレーニング信号は周波数軸チャネル情報推定部1に入力される。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号に対応し周波数軸における既知のトレーニング信号をトレーニング信号管理部2から読み出し、読み出したトレーニング信号と入力されたトレーニング信号とから周波数成分ごとのチャネル情報を推定する。周波数軸チャネル情報推定部1は、推定した周波数成分ごとのチャネル情報をチャネル情報補間部3に出力する。
チャネル情報補間部3に出力されたチャネル情報は、受信されたトレーニング信号の伝送されたサブキャリアに対するチャネル情報を基にヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する。推定された周波数軸上のチャネル情報は、IFFT回路4に出力される。IFFT回路4は、周波数成分ごとのチャネル情報に対して逆フーリエ変換を行い、時間軸上のインパルス応答に変換する。IFFT回路4は、変換により得られた時間軸上のインパルス応答をインパルス応答置換部5に出力する。インパルス応答置換部5は、IFFT回路4が出力する時間軸上のインパルス応答に対し、所望のインパルス応答を除く任意の区間の値を、0に置換する。
一部値を置換された時間軸上のチャネル情報はFFT回路6に出力され、フーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換された後、チャネル情報管理部7において、保存・管理される。チャネル情報管理部7において記憶、管理されるチャネル情報は、受信信号処理部124又はMAC層処理部122からの要求に応じて読み出される。
次に、図2を参照して、図1に示すチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図2は、図1に示すチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図2において、図11に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。
次に、周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。続いて、チャネル情報補間部3は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する(ステップS10)。IFFT回路4は、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得し(ステップS5)、インパルス応答置換部5は、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。
次に、FFT回路6は、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換し(ステップS7)、チャネル情報管理部7は、周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
従来技術においては、IFFT処理(ステップS5)において、本来はチャネル情報としての値を持つはずのヌルサブキャリアに、ゼロないしは雑音成分の値が挿入されてIFFT処理が行われていた。このために、ステップS5で得られたインパルス応答の波形は本来あるべきインパルス応答の波形とは異なり、図12(b)の実線で囲った最初の1/7の領域の鏡写し状のコピーが、残りの6/7の領域に6回写し込まれることになる。本来は、この様な長い遅延時間を持つ遅延波は存在しないが、ここに現れる信号成分は周波数軸上では図12(a)において「●」で表される有効サブキャリアの情報の受信電力成分を含むものである。時間軸上においてこの残りの6/7の領域をゼロ置換することにより、無用な雑音成分を除去することが可能である反面、本来の信号成分も削除したことになり、SNRの改善効果が十分に得られないという問題に繋がっていた。
本実施形態においては、最初にステップS10にて「○」で示すヌルサブキャリアのチャネル情報を「●」で示すサブキャリアのチャネル情報をもとに荒い補間作業を行い、この結果として図12(b)の実線で囲った以外の部分に「●」で示すサブキャリアの信号成分が漏れ出すことを防ぎ、時間軸上において置換する領域に含まれる信号成分を最小化することで、SNRの改善効果を高めることになる。
以上の動作により、サブキャリアを間引いてチャネル情報を推定する場合においても所望の信号電力の低下を防ぎ、推定精度の高いチャネル情報を得ることが可能になる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態による無線通信システムを説明する。第2の実施形態による無線通信システムは、図9に示す構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。図3は、第2の実施形態によるチャネル情報取得部125の構成を示すブロック図である。図3において、図1に示すチャネル情報取得部125と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示すチャネル情報取得部125が図1に示すチャネル情報取得部125と異なる点は、サブキャリア置換部8をさらに備え、IFFT、インパルス応答置換、FFT、サブキャリアの置換処理を繰り返し実施し、チャネル情報の推定を行う点である。
図3に示すチャネル情報取得部125は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間した後に時間軸上におけるインパルス応答置換(雑音除去)の処理を施した周波数軸上のチャネル情報について、トレーニング信号を伝送した有効サブキャリア部分を初期の推定値に置換し、時間軸上におけるインパルス応答置換の処理を再度実施する。さらに、この一連の処理を繰り返し実施する。
次に、図3に示すチャネル情報取得部125の動作を説明する。チャネル情報を推定するための受信トレーニング信号がチャネル情報取得部125に入力されると、入力されたトレーニング信号は周波数軸チャネル情報推定部1に入力される。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号に対応し周波数軸における既知のトレーニング信号をトレーニング信号管理部2から読み出し、読み出したトレーニング信号と入力されたトレーニング信号とから周波数成分ごとのチャネル情報を推定する。周波数軸チャネル情報推定部1は、推定した周波数成分ごとのチャネル情報をチャネル情報補間部3に出力する。
チャネル情報補間部3に出力されたチャネル情報は、受信されたトレーニング信号の伝送されたサブキャリアに対するチャネル情報を基にヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する。推定された周波数軸上のチャネル情報は、IFFT回路4に出力される。IFFT回路4は、周波数成分ごとのチャネル情報に対して逆フーリエ変換を行い、時間軸上のインパルス応答に変換する。IFFT回路4は、変換により得られた時間軸上のインパルス応答をインパルス応答置換部5に出力する。インパルス応答置換部5は、IFFT回路4が出力する時間軸上のインパルス応答に対し、所望のインパルス応答を除く任意の区間の値を、0に置換する。
一部値を置換された時間軸上のチャネル情報はFFT回路6に出力され、フーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換された後、チャネル情報管理部7に一時保管され、同時にサブキャリア置換部8に出力される。サブキャリア置換部8は、チャネル情報管理部7から入力した周波数軸上のチャネル情報に対し、トレーニング信号の伝送される有効サブキャリアにおけるチャネル情報を、チャネル情報補間部3から入力された初期の当該サブキャリアにおけるチャネル情報の推定値に置換し、IFFT回路4へ出力する。
こうして、IFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、サブキャリア置換部8における一連の処理を任意の回数繰り返し、周波数軸上におけるチャネル情報推定値をチャネル情報管理部7に出力し、保存・管理する。チャネル情報管理部7において記憶、管理されるチャネル情報は、受信信号処理部124又はMAC層処理部122からの要求に応じて読み出される。
次に、図4を参照して、図3に示すチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図4は、図3に示すチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図4において、図2に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。
次に、周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。続いて、チャネル情報補間部3は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する(ステップS10)。そして、カウンタ値nを0に設定する(ステップS11)。IFFT回路4は、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得し(ステップS5)、インパルス応答置換部5は、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。
次に、FFT回路6は、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換する(ステップS7)。そして、カウンタ値nに1を加算し(ステップS12)、カウンタ値nが所定の値Nに達したか否かを判定する(ステップS13)。この判定の結果、nの値がNに達していない場合(ステップS13にてNo)、サブキャリア置換部8はトレーニング信号の伝送されるサブキャリアにおけるチャネル情報の値を初期の推定値に置換する(ステップS14)。一方、n=Nとなる場合(ステップS13にてYes)、チャネル情報管理部7は周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
第1の実施形態では、まず周波数軸上における荒い補間処理を実施することにより時間軸上において漏れこむ信号成分を抑圧し、置換処理後にさらにFFT処理を実施することでSNRの改善されたチャネル情報を得るが、有効サブキャリアにおいても雑音の除去などに伴いもとの推定値とは若干異なる値が得られることになる。そこで、第2の実施形態では、前記処理にて得られたチャネル情報の有効サブキャリア部分を初期の推定値に置換し、ステップS5からS14の処理を繰り返すことにより、推定精度としては信頼性の高い有効サブキャリアの初期のチャネル情報を用いることでさらなる推定精度の向上が可能となる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態による無線通信システムを説明する。第3の実施形態による無線通信システムは、図9に示す構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。第3の実施形態では、第2の実施形態にて説明したサブキャリアの置換処理において、初期のトレーニング信号の伝送されるサブキャリアのチャネル情報推定値を用いるのではなく任意の繰り返しステップにおける推定値を用いる。チャネル情報取得部の構成は、図3に示すチャネル情報取得部125と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。第3の実施形態によるチャネル情報取得部125が、第2の実施形態によるチャネル情報取得部125と異なる点は、チャネル情報管理部7が過去の繰り返しステップにおけるチャネル情報も保管する点である。
第3の実施形態によるチャネル情報取得部125は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間し時間軸上におけるインパルス応答置換(雑音除去)の処理を施した周波数軸上のチャネル情報について、トレーニング信号を伝送した有効サブキャリア部分を任意のステップにおける推定値に置換し、再度時間軸上におけるインパルス応答置換の処理を実施するところにある。さらに、上記一連の処理を繰り返し実施する。
次に、第3の実施形態によるチャネル情報取得部125の動作を説明する。チャネル情報を推定するための受信トレーニング信号がチャネル情報取得部125に入力されると、入力されたトレーニング信号は周波数軸チャネル情報推定部1に入力される。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号に対応し周波数軸における既知のトレーニング信号をトレーニング信号管理部2から読み出し、読み出したトレーニング信号と入力されたトレーニング信号とから周波数成分ごとのチャネル情報を推定する。周波数軸チャネル情報推定部1は、推定した周波数成分ごとのチャネル情報をチャネル情報補間部3に出力する。
チャネル情報補間部3に出力されたチャネル情報は、トレーニング信号の伝送されたサブキャリアに対するチャネル情報を基にヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する。推定された周波数軸上のチャネル情報は、IFFT回路4に出力される。IFFT回路4は、周波数成分ごとのチャネル情報に対して逆フーリエ変換を行い、時間軸上のインパルス応答に変換する。IFFT回路4は、変換により得られた時間軸上のインパルス応答をインパルス応答置換部5に出力する。インパルス応答置換部5は、IFFT回路4が出力する時間軸上のインパルス応答に対し、所望のインパルス応答を除く任意の区間の値を、0に置換する。
一部値を置換された時間軸上のチャネル情報はFFT回路6に出力され、フーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換された後、チャネル情報管理部7に一時保管され、同時にサブキャリア置換部8に出力される。サブキャリア置換部8は、チャネル情報管理部7から入力された周波数軸上のチャネル情報に対し、トレーニング信号の伝送された有効サブキャリアにおけるチャネル情報を、チャネル情報補間部3から入力された任意の繰り返しステップにおける前記サブキャリアのチャネル情報推定値に置換し、IFFT回路4へ出力する。
こうして、IFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、サブキャリア置換部8における一連の処理を任意の回数繰り返し実施し、周波数軸上におけるチャネル情報推定値をチャネル情報管理部7に出力し、保存・管理する。チャネル情報管理部7において記憶、管理されるチャネル情報は、受信信号処理部124又はMAC層処理部122からの要求に応じて読み出される。
次に、図5を参照して、第3の実施形態によるチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図5は、第3の実施形態によるチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図5において、図2、図4に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。チャネル情報補間部3において、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する(ステップS10)。そして、カウンタ値nを0に設定する(ステップS11)。
次に、IFFT回路4は、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得する(ステップS5)。インパルス応答置換部5は、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。続いて、FFT回路6は、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換する(ステップS7)。そして、カウンタ値nに1を加算する(ステップS12)。
次に、カウンタ値nが所定の値Nに達したか否かを判定し(ステップS13)、nの値がNに達していない場合(ステップS13にてNo)、サブキャリア置換部8は、トレーニング信号の伝送されたサブキャリアにおけるチャネル情報の値を任意のステップm(m=0〜n)における推定値に置換する(ステップS15)。一方、n=Nとなる場合(ステップS13にてYes)、チャネル情報管理部7は周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
第2の実施形態では、ステップS5からS14の繰り返し処理において、有効サブキャリアを初期のチャネル推定値に置換していたが、繰り返し処理に伴い有効サブキャリアの推定精度が向上することを考慮し、第3の実施形態では、ステップS15において繰り返し処理により得られた有効サブキャリアのチャネル情報を用いることで、さらなる推定精度の向上を図る。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態による無線通信システムを説明する。第4の実施形態による無線通信システムは、図9に示す構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。図6は、第4の実施形態によるチャネル情報取得部125の構成を示すブロック図である。図6において、図3に示すチャネル情報取得部125と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示すチャネル情報取得部125が図1に示すチャネル情報取得部125と異なる点は、チャネル情報品質測定部9をさらに備え、サブキャリアの置換処理において、各サブキャリアのチャネル情報推定値の品質を評価し、条件を満たすサブキャリアのチャネル情報推定値を用いる点である。
図6に示すチャネル情報取得部125は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間し時間軸上におけるインパルス応答置換(雑音除去)の処理を施した周波数軸上のチャネル情報について、各サブキャリアの品質を評価し、条件を満たすサブキャリアを任意のステップにおける推定値に置換し、さらに時間軸上におけるインパルス応答置換の処理を実施する。さらに、この一連の処理を繰り返し実施する。
次に、図6に示すチャネル情報取得部125の動作を説明する。チャネル情報を推定するための受信トレーニング信号がチャネル情報取得部125に入力されると、入力されたトレーニング信号は周波数軸チャネル情報推定部1に入力される。周波数軸チャネル情報推定部1は、入力されたトレーニング信号に対応し周波数軸における既知のトレーニング信号をトレーニング信号管理部2から読み出し、読み出したトレーニング信号と入力されたトレーニング信号とから周波数成分ごとのチャネル情報を推定する。周波数軸チャネル情報推定部1は、推定した周波数成分ごとのチャネル情報をチャネル情報補間部3に出力する。
チャネル情報補間部3に出力されたチャネル情報は、トレーニング信号の伝送されたサブキャリアに対するチャネル情報を基にヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する。推定された周波数軸上のチャネル情報は、IFFT回路4及びチャネル情報品質測定部9に出力される。IFFT回路4は、周波数成分ごとのチャネル情報に対して逆フーリエ変換を行い、時間軸上のインパルス応答に変換する。IFFT回路4は、変換により得られた時間軸上のインパルス応答をインパルス応答置換部5に出力する。インパルス応答置換部5は、IFFT回路4が出力する時間軸上のインパルス応答に対し、所望のインパルス応答を除く任意の区間の値を、0に置換する。
一部値を置換された時間軸上のチャネル情報はFFT回路6に出力され、フーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換された後、チャネル情報管理部7に出力され、記憶・管理される。チャネル情報管理部7は、記憶されたチャネル情報をチャネル情報品質測定部9に出力し、補間された周波数軸上におけるチャネル情報を含む全サブキャリアの品質を測定し、条件を満たすサブキャリアのチャネル情報を各繰り返しステップにおいて保存しておき、サブキャリア置換部8に出力する。サブキャリア置換部8は、チャネル情報品質測定部9において所定の条件を満たすサブキャリアのチャネル情報を、所定の繰り返しステップにおける過去のサブキャリアのチャネル情報推定値に置換し、IFFT回路4へ出力する。
なお、ここでチャネル情報品質測定部9において参照する品質は、例えば、サブキャリアの受信強度を用いる。条件判断の方法としては、例えば閾値を超えるサブキャリアを置換処理に用いることとしてもよいし、もしくは、受信強度が最も高い順から所定の数だけを選択し、置換処理に用いることとしてもよい。受信強度が高いことは、SNRも良好であることを意味するので、そのようなサブキャリアを優先的に繰り返し処理に用いることでチャネル情報の推定精度をさらに向上することが可能となる。また、必要以上の繰り返し処理を行わないように適切に管理することが可能になる。
こうして、IFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、チャネル情報管理部7、チャネル情報品質測定部9、サブキャリア置換部8における一連の処理を所定の回数繰り返し実施し、周波数軸上におけるチャネル情報推定値をチャネル情報管理部7にて保存・管理する。チャネル情報管理部7において記憶、管理されるチャネル情報は、受信信号処理部124又はMAC層処理部122からの要求に応じて読み出される。
次に、図7を参照して、図6に示すチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図7は、図6に示すチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図5において、図2、図4、図5に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。チャネル情報補間部3において、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する(ステップS10)。そして、カウンタ値nを0に設定する(ステップS11)。
次に、IFFT回路4は、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得する(ステップS5)。インパルス応答置換部5は、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。FFT回路6は、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換し(ステップS7)、カウンタ値nに1を加算する(ステップS12)。
そして、カウンタ値nが所定の値Nに達したか否かを判定し(ステップS13)、nの値がNに達していない場合(ステップS13にてNo)、チャネル情報品質測定部9において、各サブキャリアのチャネル情報の品質を測定し(ステップS16)、サブキャリア置換部8は、ステップS16において条件を満たすサブキャリアにおけるチャネル情報の値を任意のステップm(m=0〜n)における推定値に置換する(ステップS17)。一方、n=Nとなる場合(ステップS13にてYes)、チャネル情報管理部7において周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
この動作のように、ステップS5からS17の処理を繰り返し実施することにより、ヌルサブキャリアの補間に生じた雑音成分を低減し、サブキャリアを間引いてチャネル情報を推定する場合においても所望の信号電力の低下を防ぐ。さらに、各サブキャリアの品質を参照し、品質の良いサブキャリアのチャネル情報を次のステップの補間処理に用いることで、さらに推定精度を向上することが可能になる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態による無線通信システムを説明する。第5の実施形態による無線通信システムは、図9に示す構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。第2から第4の実施形態の説明においては、ステップS13から所定のステップを実施後にステップS5に戻る処理を行っており、この戻る処理の中でステップS14ないしステップS15において、チャネル推定用のトレーニング信号が割り当てられた有効サブキャリアにおいてステップS4にて取得したチャネル情報又は過去のステップS7で得られたチャネル情報のいずれかに置き換える処理を行っていた。ここで、例えばステップS4にて取得したチャネル情報と、ステップS7で得られたチャネル情報を所定の比率で合成した値に置き換えることも可能である。一例としては、各チャネル情報にそれぞれ0.5を掛けて足し合わせることで平均化を図ったチャネル情報であったり、ステップS4にて取得した初期のチャネル情報に重みを持たせて係数0.9を乗算し、ステップS7で得られたチャネル情報には係数0.1を掛けて重み付けのある平均化を行っても構わない。
第5の実施形態によるチャネル情報取得部125の構成は図6に示すチャネル情報取得部125と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。ただし、第5の実施形態では、サブキャリア置換部8において、チャネル情報補間部3と、チャネル情報管理部7もしくはチャネル情報品質測定部9から出力されるサブキャリアのチャネル情報を、重み付け平均化した後に置換する処理を実施する点が異なる。
第5の実施形態によるチャネル情報取得部125は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間し時間軸上におけるインパルス応答置換(雑音除去)の処理を施した周波数軸上のチャネル情報について、任意のサブキャリアにおけるチャネル情報推定値と過去の任意のステップにおけるチャネル情報推定値との重み付け平均を行い、置換する。そして時間軸上におけるインパルス応答置換の処理を実施し、さらに上記一連の処理を繰り返し実施する。
次に、図8を参照して、第5の実施形態によるチャネル情報取得部125の処理動作を説明する。図8は、第5の実施形態によるチャネル情報取得部125の処理動作を示すフローチャートである。図8において、図2、図4、図5、図7に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、チャネル情報取得処理が開始されると(ステップS1)、通信相手先の無線局から無線パケットを受信し(ステップS2)、無線パケットからトレーニング信号の区間を抽出する(ステップS3)。周波数軸チャネル情報推定部1は、抽出されたトレーニング信号に基づいて、周波数軸上におけるチャネル情報の推定を行う(ステップS4)。チャネル情報補間部3は、ヌルサブキャリアに対するチャネル情報を補間する(ステップS10)。そして、カウンタ値nを0に設定する(ステップS11)。
次に、IFFT回路4は、逆フーリエ変換処理により時間軸上におけるチャネル情報のインパルス応答を取得する(ステップS5)。インパルス応答置換部5は、所望のインパルス応答を除く任意の区間を0に置換する(ステップS6)。FFT回路6は、インパルス応答をフーリエ変換により周波数軸上のチャネル情報に変換し(ステップS7)、カウンタ値nに1を加算する(ステップS12)。そして、カウンタ値nが所定の値Nに達したか否かを判定し(ステップS13)、nの値がNに達していない場合(ステップS13にてNo)、置換処理を実施する対象とするサブキャリアを選択する(ステップS18)。サブキャリア置換部8において、ステップS18で選択したサブキャリアについて、ステップS7の出力である第nステップのチャネル情報推定値と、第mステップ(m=0〜n)のチャネル情報推定値とを、重み付けにより平均化し、置換する(ステップS19)。一方、n=Nとなる場合(ステップS13にてYes)、チャネル情報管理部7において周波数軸上のチャネル情報として記憶・管理し(ステップS8)、処理を終了する(ステップS9)。
ここで、ステップS18におけるサブキャリアの選択処理は、トレーニング信号を伝送する有効サブキャリアを選択してもよいし、第4の実施形態のように各サブキャリアの品質を測定した上で選択してもよい。さらにはそれらの処理を動的に切り替えながら選択処理を実施してもよい。
このように、ステップS5からS19の処理を繰り返し実施することにより、ヌルサブキャリアの補間に生じた雑音成分を低減し、サブキャリアを間引いてチャネル情報を推定する場合においても所望の信号電力の低下を防ぐ。さらに、ステップS19にようにサブキャリアの置換処理の際に過去のサブキャリアのチャネル情報推定値との重み付け平均化を行うことにより、推定精度のばらつきを安定化させることが可能になる。
前述の第1から第5の実施形態の説明において、ステップS10のチャネル情報の補間方法については如何なる補間方法を用いても構わない。最も単純な補間方法は、ヌルサブキャリアの近傍の有効サブキャリアのチャネル情報を用いた1次(又は複数次)関数での内挿または外挿補間であるが、その他のスプライン補間や如何なる補間関数を用いても構わない。また、ステップS5からステップS7の処理とは、それまでに取得した情報を用いてヌルサブキャリアの周波数成分を新たに算出する処理であるために、一種の補間処理を実施しているものと見なすことができる。したがって、チャネル情報補間部3において、ヌルサブキャリアのチャネル情報をゼロ置換したチャネル情報を用いてステップS5からステップS7の処理を実施する構成とすることも可能である。この場合、チャネル情報補間部3の処理は、IFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、サブキャリア置換部8を用いて実施することも可能である。この場合、論理的な構成としては前述の図1、図3、図5、図7の構成をとるが、物理的にはチャネル情報補間部3とIFFT回路4、インパルス応答置換部5、FFT回路6、サブキャリア置換部8が共通化された構成をとることになる。
以上説明したように、OFDM無線通信方式等の復調処理においてトレーニング信号を用いてサブキャリア毎のチャネル情報を推定する際に、特定のサブキャリアにトレーニング信号の電力密度を集中し、受信時にトレーニング信号を含まないサブキャリアのチャネル情報を補間するようにした。この補間を行うために、受信した信号に含まれる周波数軸方向に間引かれたトレーニング信号に基づいて推定したチャネル情報を、周波数軸上にて補間した後に時間軸上のインパルス応答に変換後に、所定の区間のインパルス応答を置換(雑音除去)する処理を施すようにした。また、処理を施した周波数軸上のチャネル情報において、トレーニング信号を伝送するサブキャリアのチャネル情報推定値を過去の推定値に置換し、インパルス応答への変換、インパルス応答置換の処理を繰り返し実施するようにした。
これにより、受信した信号に含まれる、周波数軸方向に間引かれたトレーニング信号に基づいて推定したチャネル情報を、周波数軸上にて補間した後に時間軸上のインパルス応答に変換し、所定の区間のインパルス応答を置換(雑音除去)する処理を施すようにして、事前に補間処理を施すことで時間軸におけるインパルス応答は先頭の1波に電力が集中し、以降の区間において値を置換したとしてもSNRの劣化を防ぐことが可能となる。さらに、処理を施した周波数軸上のチャネル情報において、トレーニング信号を伝送するサブキャリアのチャネル情報推定値を過去の推定値に置換し、インパルス応答への変換、インパルス応答置換の処理を繰り返し実施するようにしたため、トレーニング信号を伝送しないサブキャリアに対するチャネル情報を精度よく補間し、精度の高いチャネル情報推定値を得ることができる。
前述した実施形態におけるチャネル情報取得部125をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。