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JP5954859B2 - ハイブリッド電気自動車の制御装置 - Google Patents
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Description

本発明は、駆動源としてエンジンとモータとを備えるハイブリッド電気自動車において、エンジンを自動停止する際に始動に適したクランク角度でエンジンの回転を停止させる制御装置に関する。
近年、駐停車や信号待ちの間にエンジンを自動的に停止させ、発進時には自動的に再始動させることで燃費や排ガス性能を向上させる、いわゆるアイドルストップ・オートスタート(自動停止再始動)制御が行われている。
このような自動停止再始動制御においては、エンジンを自動的に停止させた後、車両を迅速に発進できるようにエンジンを速やかに始動する必要がある。
エンジンの始動性は、ピストンの停止位置によって変化するものである。クランキングに適した位置にピストンが停止していれば、エンジンを速やかに始動させることが可能である。
そこで、エンジンの自動停止時において、オルタネータの目標発電電流を調整する等して、ピストンをスタータによるクランキングに適した適正位置に停止させる技術が開発されている(特許文献1参照)。
また、近年、燃費低減及び排ガス性能の向上を図るものとして、駆動源にエンジンとモータとを備えるハイブリッド電気自動車が開発されており、当該ハイブリッド電気自動車においても、エンジンの自動停止再始動制御が適用されている。
特開2004−17919号公報
ハイブリッド電気自動車の場合、エンジンとモータとが接続された状態でエンジンの自動停止を行うと、エンジンに加えてモータの質量負荷もかかることとなり、エンジンの回転を止める負荷が増大する。
したがって、上記特許文献1の技術をハイブリッド電気自動車に適用する場合には、エンジンの回転を停止するためのオルタネータの負担が大きくなり、当該オルタネータの耐久性や信頼性が低下するという問題がある。また、オルタネータの発電量を大きくすればオルタネータの大型化を招くという問題が生じる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ハイブリッド電気自動車の自動停止再始動制御において、オルタネータの耐久性及び信頼性の低下、並びに大型化を招くことなく、始動に適したクランク角度でエンジンの回転を停止させ、速やかな再始動を行うことのできるハイブリッド電気自動車の制御装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1のハイブリッド電気自動車の制御装置では、駆動源としてエンジン及びモータを選択可能なハイブリッド電気自動車の制御装置であって、前記エンジンの駆動力を用いて発電を行うオルタネータと、前記エンジン及び前記モータとの間に設けられ、当該エンジンから当該モータを介して駆動輪へと伝達される当該エンジンの駆動力の接続及び切断を行うクラッチ手段と、所定のエンジン自動停止条件を満たした際に前記エンジンへの燃料供給を停止するエンジン燃料供給停止制御手段と、前記所定のエンジン自動停止条件を満たしたときに、前記クラッチ手段が接続状態にある場合には、前記モータが発生するトルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させ、前記クラッチ手段が切断状態である場合には、前記オルタネータの発電に伴う負荷より前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させるエンジン回転停止制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項2のハイブリッド電気自動車の制御装置では、請求項1において、前記エンジン回転停止制御手段は、前記クラッチが接続状態にあり、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が所定の上限充電量以上であるときは、前記クラッチ手段を切断状態として、前記オルタネータの発電に伴う負荷により前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させることを特徴としている。
請求項3のハイブリッド電気自動車の制御装置では、請求項1又は2において、前記エンジンに設けられ、当該エンジンのクランキングを行うスタータを備え、前記エンジン回転停止制御手段は、前記所定の停止クランク角度を、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、第1の所定充電量以上である場合には、前記モータによるクランキングに適した第1の停止クランク角度とし、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、前記第1の所定充電量未満である場合には、前記スタータによるクランキングに適した第2の停止クランク角度とすることを特徴としている。
請求項4のハイブリッド電気自動車の制御装置では、請求項1から3のいずれかにおいて、前記エンジン回転停止制御手段は、前記クラッチ手段が接続状態である場合には、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、第2の所定充電量以上である場合には、前記モータの駆動トルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させ、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、前記第2の所定充電量未満である場合には、前記モータの回生トルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させることを特徴としている。
上記手段を用いる本発明の請求項1のハイブリッド電気自動車の制御装置によれば、エンジンとモータとの間にクラッチ手段が設けられたハイブリッド電気自動車において、エンジンの自動停止時に、クラッチが接続されている場合にはモータが発生するトルクによって、クラッチが切断されている場合にはオルタネータの発電に伴う負荷によって、エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度でエンジンの回転を停止させる。
このように、クラッチが接続されている場合には、エンジンと接続されているモータのトルクを用いることで、オルタネータを用いることなく、エンジンの回転を停止させることができる。一方、クラッチが切断されている場合には、モータの質量負荷がかかることなく、オルタネータによりエンジンの回転を停止させることができる。
このように駆動源であるモータと、エンジンの駆動力を用いて発電するオルタネータとを併用することで、エンジン回転停止制御にかかる両装置の負担を分散することができる。これにより、両装置の耐久性や信頼性を向上させることができ、オルタネータの大型化も防ぐことができる。そして、エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度でエンジンの回転を停止させることで、エンジン自動停止後に速やかな再始動を行うことができる。
請求項2のハイブリッド電気自動車の制御装置によれば、エンジンの自動停止時に、クラッチ手段が接続されている場合であっても、モータへと電力を供給するバッテリの充電量(以下SOC:State Of Chargeという)が、所定の上限充電量(以下SOC上限値という)より大であるときは、クラッチ手段を切断して、オルタネータによりエンジンの回転を停止させることとする。
つまり、バッテリのSOCが高い状態にある場合は、クラッチ手段を切断し、モータを使用せずオルタネータを用いてエンジンの回転を停止させることで、バッテリの過充電を防止することができる。これにより、より確実にモータの耐久性や信頼性を確保できる。
請求項3のハイブリッド電気自動車の制御装置によれば、所定の停止クランク角度を、バッテリのSOCが第1の所定充電量(以下第1の所定SOCという)以上である場合は、モータによるクランキングに適した第1の停止クランク角度とし、バッテリのSOCが第1のSOC未満である場合はスタータによるクランキングに適した第2の停止クランク角度とする。
これにより、バッテリのSOCが十分である場合にはモータによるエンジンの再始動を行う際のエンジンの始動性を高めることができるとともに、バッテリのSOCが比較的低い場合にはモータを使用しないスタータによるエンジンの再始動を行う際のエンジンの始動性を高めることができる。
請求項4のハイブリッド電気自動車の制御装置によれば、エンジンの自動停止時に、クラッチ手段が接続されている場合には、バッテリのSOCが第2の所定充電量(以下第2の所定SOCという)以上である場合にはモータの駆動トルクによりエンジンの回転を停止させ、第2の所定SOC未満である場合にはモータの回生トルクによりエンジンの回転を停止させる。
つまり、バッテリのSOCが比較的高い場合には、電力を消費するモータ駆動トルクを用いてエンジンを進角側に調整することで所定の停止クランク角度でエンジンの回転を停止させる。一方、バッテリのSOCが比較的低い場合には、発電を行うモータの回生トルクを用いてエンジンを遅角側に調整することで所定の停止クランク角度でエンジンの回転を停止させる。これにより、バッテリのSOCを適正に保ちながらモータによるエンジン回転の停止を行うことができる。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド電気自動車の制御装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るハイブリッド電気自動車の制御装置の統合ECUが実行するエンジン自動停止制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るハイブリッド電気自動車の制御装置の統合ECUが実行するエンジン回転停止制御ルーチンを示すフローチャートである。 統合ECUが実行するエンジン回転停止制御ルーチンの変形例を示すフローチャートである。 統合ECUが実行するエンジン自動停止制御ルーチンの変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるハイブリッド電気自動車の制御装置の概略構成を示したブロック図であり、同図に基づき説明する。
図1に示す車両1は、駆動源としてエンジン2及びモータ4を備えるハイブリッド電気自動車である。
エンジン2は、例えばディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の一般的に自動車に用いられる内燃機関であり、ここでは特にその種類を問わない。
エンジン2とモータ4との間にはクラッチ6が設けられており、当該クラッチ6の入力軸にはエンジン2の出力軸が、当該クラッチ6の出力軸にはモータ4の回転軸がそれぞれ連結されている。
モータ4は発電も可能な例えば永久磁石式同期電動機であり、モータ4の回転軸は変速機8の入力軸と連結されている。そして、変速機8の出力軸からプロペラシャフト10、差動装置12、及び駆動軸14を介して左右の駆動輪16へと駆動力が伝達されるよう構成されている。
また、モータ4は、車両1に搭載された高電圧バッテリ18とインバータ20を介して接続されており、当該高電圧バッテリ18からの電力供給を受けて駆動トルクを発生させる。高電圧バッテリ18は例えばリチウムイオン、ニッケル水素等の二次電池であり、インバータ20が高電圧バッテリ18からの直流電力を交流電力に変換してモータ4に電力を供給する。一方、車両減速時等には、モータ4が発電機(ジェネレータ)として機能し、回生駆動する。つまり、駆動輪16から逆に伝達される駆動力によりモータ4が交流電力を発電するとともに、このときモータ4が発生する回生トルクにより駆動輪16に減速抵抗が付与される。そして、この交流電力は、インバータ20によって直流電力に変換された後、高電圧バッテリ18に充電されることで、駆動輪16の回転による運動エネルギが電気エネルギとして回収される。
当該構成の車両1は、クラッチ6が切断状態にあるときには、モータ4の回転軸のみが変速機8を介して駆動輪16と機械的に接続されることになる。つまり、モータ4により発生する駆動トルクのみが車両1の駆動トルクとして駆動輪16に伝達される。
一方、クラッチ6が接続状態にあるときには、エンジン2の出力軸がモータ4の回転軸を介して変速機8、駆動輪16等と機械的に接続されることとなる。つまり、このときモータ4が発生するトルクを0として、エンジン2のみを作動した場合にはエンジン2により発生する駆動トルクのみが車両1の駆動トルクとなる。また、モータ4も作動させればモータ4の駆動トルクとエンジン2の駆動トルクとの和が車両1の駆動トルクとなる。
車両1には、このようなエンジン2及びモータ4のトルク配分の調整等の各種制御を行うべく、エンジン2、モータ4、クラッチ6、変速機8を統合制御する統合ECU(電子コントロールユニット)30が搭載されている。
統合ECU30には、各エンジン2、モータ4、クラッチ6、変速機8それぞれの制御ユニット(図示せず)とCAN(Controller Area Network)を用いて通信可能に接続されている。
また、エンジン2には、図示しないベルトを介してエンジン2の駆動力が伝達されて回転することで発電を行うオルタネータ32、ギヤを介してエンジン始動のためのクランキングを行うスタータ34、エンジン2のクランク角度を検出するクランク角度センサ36、オルタネータ32およびスタータ34と接続される低電圧バッテリ40等が設けられている。なお、オルタネータ32は発電した電力を低電圧バッテリ40に充電可能であり、スタータ34は低電圧バッテリ40からの電力供給によりエンジン2をクランキングするものである。
なお、本実施形態では、オルタネータ32およびスタータ34は、低電圧バッテリ40と接続しているが、高電圧バッテリ18と接続しても良い。その場合、オルタネータ32およびスタータ34と高電圧バッテリ18との間に、電圧を昇圧及び降圧可能なDC/DCコンバータを設けて、それぞれから供給される電圧を変換する。
さらに車両1には、運転者により選択されているシフト位置を検出するシフト位置センサ38が設けられている。シフト位置としては、駐車時に選択するPレンジ、変速機8のギヤをニュートラルとするNレンジ、走行時に選択するDレンジ等がある。
統合ECU30はこれらオルタネータ32、スタータ34、クランク角度センサ36、及びシフト位置センサ38と、各種制御ユニットを介して又は直接的にCAN等を用いて接続されている。そして、統合ECU30は、オルタネータ32に所定の発電電流を発生するよう当該オルタネータ32による発電を制御し、低電圧バッテリ40からスタータ34へ電力を供給することでスタータ34によるクランキングを制御する。
また統合ECU30は、クランク角度センサ36により検出したクランク角度情報を取得し、当該クランク角度情報に基づきエンジン回転数を算出する。
さらに統合ECU30は、シフト位置センサ38により検出したシフト位置情報、クラッチ6からクラッチ6の断接情報、及び高電圧バッテリ18のSOC(充電量)情報等を取得し、当該シフト位置及び車両1の運転状態に応じてクラッチ6の断接、エンジン2及びモータ4のトルク配分、変速機8の変速段の選択等を行う。
そして、本実施形態における統合ECU30は、所定のエンジン自動停止条件を満たした際には、エンジン2への燃料供給を停止する、いわゆるエンジン自動停止制御(アイドルストップ)を行う(エンジン燃料供給停止制御手段)。さらに当該統合ECU30は、エンジン2の自動停止後に所定のエンジン自動始動条件を満たした際には、エンジン2をクランキングさせて燃料供給を再開することで当該エンジン2を再始動させる、いわゆるエンジン自動始動制御(オートスタート)を行う。このように統合ECU30は、いわゆるエンジン自動停止再始動(アイドルストップ・オートスタート)制御を行うものである。
ここで、所定のエンジン自動停止条件とは、例えば、車速が略0であり、ブレーキペダルが踏み込まれており、且つアクセルペダルの踏み込まれていない状態である。所定のエンジン自動始動条件は、上記エンジン自動停止条件が満たされなくなった状態、即ちブレーキペダルの踏み込みが解除、又はアクセルペダルが踏み込まれた場合である。
また、車両1では、エンジン2のクランキングにはクラッチ6が切断状態にある場合にはスタータ34を用い、クラッチ6が接続状態にある場合にはスタータ34又はモータ4を用いることが可能である。
さらに、統合ECU30は、エンジン自動停止制御において、エンジン2の始動に適した所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させるエンジン回転停止制御も行う(エンジン回転停止制御手段)。
詳しくは、当該統合ECU30が行うエンジン自動停止制御について以下説明する。
図2を参照すると、当該統合ECU30が実行するエンジン自動停止制御ルーチンを示すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS1として、統合ECU30は、上述したエンジン自動停止条件が成立しているか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、エンジン自動停止制御を行うべく、次のステップS2に進む。
ステップS2として、統合ECU30は、シフト位置センサ38により検出されるシフト位置が非走行レンジであるPレンジ又はNレンジであるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちシフト位置が例えばDレンジ等の走行レンジである場合は、ステップS3に進む。
ステップS3において、統合ECU30は、走行レンジでの停車時に、エンジン2の駆動力が駆動輪16に伝達されるのを防ぐべく、クラッチ6を切断するよう制御する。このとき、クラッチ6が既に切断されている場合には、当該切断状態を維持する。
続くステップS4において、当該ECU30は、エンジン自動停止条件が成立してから所定時間経過したか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、当該ステップS4の判別を繰り返す。なお、図示しないがこの間にエンジン自動停止条件が成立しなくなった場合には、当該ルーチンをリターンするものとする。一方、当該判別結果が真(Yes)となった場合は、ステップS5に進む。
ステップS5において、統合ECU30は、エンジン2への燃料供給を停止する。
そして、ステップS6において、統合ECU30は、後述するオルタネータ32を用いてのエンジン回転停止制御を実行し、当該ルーチンを終了する。
一方、上記ステップS2の判別結果が真(Yes)である場合、即ちシフト位置が非走行レンジにある場合には、ステップS7に進む。
ステップS7において、統合ECU30は、シフト位置が非走行レンジでありエンジン2の駆動力が変速機8から駆動輪へと伝達されることはないため、クラッチ6を接続するよう制御する。このとき、クラッチ6が既に接続されている場合には、当該接続状態を維持する。
続くステップS8において、統合ECU30は、上記ステップS4と同様にエンジン自動停止条件が成立してから所定時間経過したか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、当該ステップS8の判別を繰り返し、当該判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS9に進む。
ステップS9において、統合ECU30は高電圧バッテリ18からSOC情報を取得し、取得したSOC情報が予め定めた所定のSOC上限値(所定の上限充電量)未満であるか否かを判別する。当該所定のSOC上限値は、高電圧バッテリ18の過充電を防ぐための閾値として設定されるものである。
当該判別結果が偽(No)である場合、即ちSOCが所定のSOC上限値以上である場合には、ステップS10に進む。ステップS10において、統合ECU30は、クラッチ6を切断し、上記ステップS5に進みエンジン2への燃料供給停止後、ステップS6においてオルタネータ32を用いてのエンジン回転停止制御を実行し、当該ルーチンを終了する。
一方、上記ステップS9の判別結果が真(Yes)である場合、即ちSOCが所定のSOC上限値未満である場合は、ステップS11に進む。
ステップS11において、統合ECU30は、上記ステップS5と同様に、エンジン2への燃料供給を停止する。
そして、ステップS12において、統合ECU30は、後述するモータ4を用いてのエンジン回転停止制御を実行し、当該ルーチンを終了する。
ここで、上記ステップS6及びステップS12におけるエンジン回転停止制御について詳しく説明する。
図3を参照すると、統合ECU30が行うエンジン回転停止制御ルーチンを示すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに基づき説明する。なお、ステップS6のオルタネータ32を用いてのエンジン回転停止制御及びステップS12のモータ4を用いてのエンジン回転停止制御はいずれも制御の流れは同じであり、いずれも図3のフローチャートに基づき説明する。
まず、ステップS20として、統合ECU30は、クランク角度センサ36により検出されるクランク角度情報を取得する。
ステップS21では、統合ECU30は、クランク角度情報に基づきエンジン回転数を算出し、当該エンジン回転数が所定の回転数未満であるか否かを判別する。当該所定の回転数は、例えばオルタネータ32の発電負荷又はモータ4の回生トルクにより、エンジン回転を速やかに停止させることができる程度の回転数(例えば10〜20rpm)に設定される。当該判別結果が偽(No)である場合は、ステップS20に戻り、再度クランク角度情報を取得してステップS21の判別を繰り返す。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、次のステップS22に進む。
ステップS22において、統合ECU30は、始動に適した所定の停止クランク角度でエンジン回転を停止させる。
ここで、エンジン回転を停止させる手段として、上記ステップS6におけるエンジン回転停止制御の場合はオルタネータ32の発電に伴う負荷により、上記ステップS12におけるエンジン回転停止制御の場合はモータ4の回生トルクにより、それぞれエンジン2の回転を止める方向(遅角側)に力を与えることで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。
より詳しくは、統合ECU30は、オルタネータ32を用いる場合には、当該オルタネータ32に発電を指示し、オルタネータ32が指示に応じた発電を行うことでエンジン2に負荷をかけて、予め定めた停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。一方、統合ECU30は、モータ4を用いる場合には、モータ4に回生トルクを発生させるよう指示し、モータ4が指示に応じた回生トルクを発生させることでエンジン2に負荷をかけて、予め定めた停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。
また、当該所定の停止クランク角度としては、例えば、エンジン2のいずれかの気筒において、スタータ34によるクランキングに要する負荷が最小となるピストン位置に対応したクランク角度に設定する。具体的には、スタータ34によるクランキングに適した停止クランク角度として、吸気行程後期又は圧縮行程初期にある気筒においてピストン位置が下死点近傍となるクランク角度を停止クランク角度とするのが好ましい。
統合ECU30は、当該ステップS22において、エンジン2の回転を停止させた後、当該制御ルーチンを終了する。
以上のように、統合ECU30はクラッチ6が接続されている場合には、エンジン2と接続されているモータ4のトルクを用いることで、オルタネータ32を用いることなく、エンジン2の回転を停止させることができる。一方、クラッチ6が切断されている場合には、モータ4の質量負荷がかかることなく、オルタネータ32によりエンジンの回転を停止させることができる。
このように駆動源であるモータ4と、エンジン2の駆動力を用いて発電するオルタネータ32とを併用することで、エンジン回転停止制御にかかる両装置の負担を分散することができる。これにより、両装置の耐久性や信頼性を向上させることができ、オルタネータ32の大型化も防ぐことができる。そして、エンジン2の始動に適した所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させることで、エンジン自動停止後に速やかな再始動を行うことができる。
さらに、高電圧バッテリ18のSOCが所定のSOC上限値より高い状態にある場合には、モータ4を使用せずオルタネータ32を用いてエンジン2の回転を停止させることで、高電圧バッテリ18の過充電を防止することができる。これにより、より確実にモータ4の耐久性や信頼性を確保できる。
以上で本発明に係るハイブリッド電気自動車の制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、所定の停止クランク角度としてスタータ34によるクランキングに適したクランク角度としているが、当該所定の停止クランク角度はこれに限られるものではない。例えば、車両1がモータ4によりエンジン2の始動を行うことが可能である場合には、所定の停止クランク角度として、モータ4を用いたクランキングに適した停止クランク角度としてもよい。具体的には、圧縮行程にある気筒においてピストン位置が下死点から上死点までの中間位置となるクランク角度とするのが好ましい。
さらに、モータ4及びスタータ34のいずれによってもエンジン2を始動させることが可能な上記車両1のような構成である場合には、高電圧バッテリ18のSOCに応じて所定の停止クランク角度を切り換えても構わない。
具体的には、図4を参照すると統合ECU30が実行するエンジン回転停止制御ルーチンの変形例を示すフローチャートが示されており、同図に基づき、エンジン回転停止制御の変形例について説明する。なお、当該変形例において、上記図2で示したエンジン自動停止制御ルーチンは上記実施形態と同様であるものとして説明は省略する。
図4のステップS30、S31は上記実施形態における図3のステップS20、S21と同様であり、統合ECU30はクランク角度情報を取得し、エンジン回転数が所定の回転数より小となるまで当該ステップS30、S31を繰り返す。そして、当該判別結果が真(Yes)となった場合にはステップS32に進む。
ステップS32において、統合ECU30は高電圧バッテリ18のSOCが予め定められた第1の所定SOC以上であるか否かを判別する。当該第1の所定SOCはモータ4によるクランキングにより安定的にエンジン2の始動を行うことができる閾値として設定される。当該判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS33に進む。
ステップS33において、統合ECU30はモータ4によるクランキングに適した第1の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させ、当該ルーチンを終了する。当該第1の停止クランク角度は、例えば上述した圧縮行程にある気筒においてピストン位置が下死点から上死点までの中間位置となるクランク角度とするのが好ましい。
一方、上記ステップS32の判別結果が偽(No)である場合、即ちSOCが第1の所定SOC未満である場合は、ステップS34に進む。
ステップS34において、統合ECU30はスタータ34によるクランキングに適した第2の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させ、当該ルーチンを終了させる。当該第2の停止クランク角度は、例えば上記実施形態の所定の停止クランク角度と同様、吸気行程後期又は圧縮行程初期にある気筒においてピストン位置が下死点近傍となるクランク角度とするのが好ましい。
なお、ステップS33、S34におけるエンジン回転を停止させる手段は、上記実施形態と同様に、図2のステップS6におけるエンジン回転停止制御の場合はオルタネータ32の発電に伴う負荷により、ステップS12におけるエンジン回転停止制御の場合はモータ4の回生トルクにより、エンジン2の回転を止める方向に力を与えることで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。
このように、当該変形例におけるエンジン回転停止制御では、所定の停止クランク角度を高電圧バッテリ18のSOCに応じて、モータ始動に適した第1の停止クランク角度とスタータ始動に適した第2の停止クランク角度とを使い分けるものとする。
これにより、高電圧バッテリ18のSOCが十分にある場合にはモータ4による始動を行う際のエンジン2の始動性を高めることができるとともに、高電圧バッテリ18のSOCが比較的低い場合にはモータ4を使用しないスタータ34によるエンジン2の始動性を高めることができる。
また、上記実施形態では、所定のSOC上限値を設定し、SOCが当該SOC上限値以上である場合には、クラッチ6を切断し、オルタネータ32を用いてのエンジン回転停止制御に切り換えているが、エンジン回転を停止させる手段の使い分けはこれに限られるものではない。例えば、モータ4を用いてエンジン2の回転を停止させる場合に、SOCに応じてモータ4の駆動トルクと回生トルクとを切り換えるものとしても構わない。
具体的には、図5を参照すると、統合ECU30が実行するエンジン自動停止制御ルーチンの変形例を示すフローチャートが示されており、同図に基づきエンジン自動停止制御の変形例について説明する。
図5のステップS40、S41は、上記実施形態における図2のステップS1、2と同様であり、エンジン自動停止条件が成立して、走行レンジが走行レンジである場合には、ステップS42に進む。ステップS42は、上記実施形態における図2のステップS3〜S6と同様の制御を行うものとし、詳しい説明は省略する。
一方、ステップS41における判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS43に進む。
ステップS43〜S45は、上記実施形態における図2のステップS7、S8、S11と同様であり、統合ECU30はクラッチ6を接続させ(S43)、所定時間が経過した後に(S44)、エンジン2への燃料供給を停止する(S44)。
そして、ステップS46において、統合ECU30は、高電圧バッテリ18のSOCが予め定められた第2の所定SOC未満であるか否かを判別する。当該第2の所定SOCは、高電圧バッテリ18の過充電を防ぐための閾値であり、例えば上記実施形態の所定のSOC上限値に設定しても構わない。
当該判別結果が真(Yes)である場合、即ちSOCが第2の所定SOC未満であり、比較的SOCが低い場合には、ステップS47に進む。
ステップS47では、モータ4の回生トルクを用いてのエンジン回転停止制御を実行し、当該ルーチンを終了する。つまり、当該ステップS47では、モータ4の回生トルクによりエンジン2の回転を止める方向(遅角側)に力を与えることで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。
一方、上記ステップS46の判別結果が偽(No)である場合、即ちSOCが第2の所定SOC以上であり、比較的SOCが高い場合には、ステップS48に進む。
ステップS48では、モータ4の駆動トルクを用いてのエンジン回転停止制御を実行し、当該ルーチンを終了する。つまり、当該ステップS47では、モータ4の駆動トルクによりエンジン2の回転を促す方向(進角側)に力を与えることで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。
具体的なエンジン回転停止制御については、上記実施形態において図3に示した制御、又は変形例として図4に示した制御のいずれかの制御を行うものとする。
このように、当該変形例におけるエンジン自動停止制御では、高電圧バッテリ18のSOCが比較的高い場合には、電力を消費するモータ4の駆動トルクを用いてエンジン2を進角側に調整することで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。一方、バッテリのSOCが比較的低い場合には、発電を行うモータ4の回生トルクを用いてエンジン2を遅角側に調整することで所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させる。これにより、バッテリのSOCを適正に保ちながらモータ4によるエンジン回転の停止を行うことができる。
さらに、上記実施形態においてはモータ4又はオルタネータ32を用いて所定の停止クランク角度でエンジン2の回転を停止させているが、エンジン2を所定の停止クランク角度で停止させる手段はこれに限られるものではなく、エンジン回転を調整できるものであればよい。例えば、オルタネータ32に代えてスタータ34を用いてよく、スタータ34によりエンジン2に負荷をかけたり、スタータ34に電力を供給してクランキングすることで所定の停止クランク角度まで進角させても構わない。
1 車両
2 エンジン
4 モータ
6 クラッチ(クラッチ手段)
30 統合ECU(エンジン燃料供給停止制御手段、エンジン回転停止制御手段)
32 オルタネータ
34 スタータ
36 クランク角度センサ
38 シフト位置センサ

Claims (4)

  1. 駆動源としてエンジン及びモータを選択可能なハイブリッド電気自動車の制御装置であって、
    前記エンジンの駆動力を用いて発電を行うオルタネータと、
    前記エンジン及び前記モータとの間に設けられ、当該エンジンから当該モータを介して駆動輪へと伝達される当該エンジンの駆動力の接続及び切断を行うクラッチ手段と、
    所定のエンジン自動停止条件を満たした際に前記エンジンへの燃料供給を停止するエンジン燃料供給停止制御手段と、
    前記所定のエンジン自動停止条件を満たしたときに、
    前記クラッチ手段が接続状態にある場合には、前記モータが発生するトルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させ、
    前記クラッチ手段が切断状態である場合には、前記オルタネータの発電に伴う負荷より前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させるエンジン回転停止制御手段と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド電気自動車の制御装置。
  2. 前記エンジン回転停止制御手段は、
    前記クラッチが接続状態にあり、前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が所定の上限充電量以上であるときは、前記クラッチ手段を切断状態として、前記オルタネータの発電に伴う負荷により前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド電気自動車の制御装置。
  3. 前記エンジンに設けられ、当該エンジンのクランキングを行うスタータを備え、
    前記エンジン回転停止制御手段は、前記所定の停止クランク角度を、
    前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、第1の所定充電量以上である場合には、前記モータによるクランキングに適した第1の停止クランク角度とし、
    前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、前記第1の所定充電量未満である場合には、前記スタータによるクランキングに適した第2の停止クランク角度とすることを特徴とする請求項1又は2記載のハイブリッド電気自動車の制御装置。
  4. 前記エンジン回転停止制御手段は、前記クラッチ手段が接続状態である場合には、
    前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、第2の所定充電量以上である場合には、前記モータの駆動トルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させ、
    前記モータへ電力を供給するバッテリの充電量が、前記第2の所定充電量未満である場合には、前記モータの回生トルクにより前記エンジンの始動に適した所定の停止クランク角度で前記エンジンの回転を停止させることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のハイブリッド電気自動車の制御装置。
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