JP5962995B2 - タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム - Google Patents
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1)基材フィルムの少なくとも一方の面に、屈折率が1.60〜1.80である高屈折率層および屈折率が1.52以下である低屈折率層をこの順に有するタッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムであって、前記高屈折率層および前記低屈折率層はそれぞれ樹脂を主成分として含有し、かつ前記低屈折率層表面の平均粗さ(Ra)が1nm未満であることを特徴とする、タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルム。
2)前記1)に記載のタッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムの低屈折率層上に透明導電膜を有する、タッチパネル用透明導電性フィルム。
本発明における基材フィルムの材料は、特に限定されるものではないが、該材料として、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等が挙げられる。好ましくは、熱、溶剤、折り曲げ等の加工時の負荷に対する耐性が高く、透明性が特に高い点で、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂等が挙げられ、より好ましくは、加工性に優れている点でポリエステルが使用される。ポリエステルの中でも特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明の基材フィルムは、少なくとも高屈折率層および低屈折率層を積層する側の面に易接着層が設けられていることが好ましい。易接着層は基材フィルムの両面に積層されていることがより好ましい。
本発明において、高屈折率層は、その屈折率が1.60〜1.80である。高屈折率層の屈折率は、1.61〜1.75の範囲が好ましく、1.62〜1.70の範囲がより好ましく、1.63〜1.68の範囲が特に好ましい。
低屈折率層は、その屈折率が1.52以下である。低屈折率層の屈折率は、1.46以下が好ましく、1.45以下がより好ましく、1.43以下が特に好ましい。下限は1.25以上が好ましく、1.30以上がより好ましい。
本発明のベースフィルムは、基材フィルムと高屈折率層との間にハードコート層を設けることが好ましい。更に、基材フィルムとハードコート層との間に前述したような易接着層を設けることが好ましい。
ここでアクリル系樹脂粒子とは、アクリル樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、アクリルモノマーあるいはメタクリルモノマーと他のモノマー(例えば、スチレン、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、シリコーンアクリレート、シリコーンメタクリレート等)との共重合樹脂粒子が含まれる。
透明導電性フィルムは、前述のベースフィルムの低屈折率層の上に透明導電膜を設けることにより得られる。
透明導電膜の材料としては、透明導電性フィルムに用いられる公知の材料を用いることができる。例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、ITO(酸化インジウム錫)、ATO(酸化アンチモン錫)などの金属酸化物、銀ナノワイヤーなどの金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ等が挙げられる。これらの中でもITOが好ましく用いられる。
(1)屈折率の測定その1(易接着層、高屈折率層、低屈折率層およびハードコート層の屈折率)
易接着層、高屈折率層、低屈折率層およびハードコート層のそれぞれの塗布組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターにて塗工形成した塗膜(乾燥厚み約2μm)について、25℃の温度条件下で位相差測定装置(ニコン(株)製:NPDM−1000)で589nmの屈折率を測定した。
透明導電膜を、屈折率が既知のPETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に実際の積層条件と同条件で厚みが20nmとなるようにそれぞれ積層して屈折率測定用サンプルを作製する。次に、屈折率測定用サンプルの透明導電膜薄の反射率と厚みをそれぞれ測定する。このようにして得られた反射率、膜厚み、およびPETフィルムの屈折率とから、透明導電膜の屈折率を算出する。
基材フィルム(PETフィルム)の屈折率は、JIS K7105(1981)に準じて、アッベ屈折率計で589nmの屈折率を測定した。
サンプルの断面を超薄切片に切り出し、透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA型)で加速電圧100kVにて5万倍〜30万倍の倍率でサンプルの断面を観察し、それぞれ層、膜の厚みを測定した。尚、各層の境界が明確でない場合は必要に応じて染色処理を施した。
黒い板の上にサンプルを置き、目視によりパターン部が視認できるかどうか以下の基準で評価した。基材フィルムの一方の面のみに透明導電膜が積層されているサンプルの場合、透明導電膜が上になるように置いて評価をした。基材フィルムの両方の面に透明導電膜が積層されているサンプルの場合、それぞれの面の透明導電膜が上になるように置いて、それぞれ評価をした。
A:パターン部が視認できない。
B:パターン部が僅かに視認できる。
C:パターン部が明確に視認できる。
四端子法(EDTM社製 RC2175)を用いて、パターン加工前のITO膜の表面電気抵抗値(Ω/□)を測定。210mm×300mmサイズの透明導電フィルムの4隅と中心の計5点を測定し平均値を算出した。
下記の原子力間顕微鏡(AFM)および解析ソフトを用いて測定した。測定範囲は1μm平方である。
<原子力間顕微鏡> Bruker Corporation 製の「DIMENSION icon with Scan Asyst」
<解析ソフト> Bruker Corporation 製の「Nano Scope Analysis(version1.40)」
[原料]
<易接着層形成用塗布液(水分散体)>
固形分質量比で、Tg(ガラス転移温度)が120℃のポリエステル樹脂aを26質量%、Tgが80℃のポリエステル樹脂bを54質量%、メラミン系架橋剤を18質量%、粒子を2質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂a;2,6−ナフタレンジカルボン酸43モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸7モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・ポリエステル樹脂b;テレフタル酸38モル%、トリメリット酸12モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・メラミン系架橋剤;メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル(株)製の「ニカラックMW12LF」)
・粒子;平均粒子径190nmのコロイダルシリカ。
(組成物A1)
重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート58質量部、重合性オリゴマーとしてウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)の「UN−901T」;分子中に重合性官能基を9個含む)37質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア(登録商標)184」)5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトン)に分散・溶解して調製した。
重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを87質量部、有機粒子としてスチレン−アクリル系共重合樹脂粒子(ガンツ化成(株)製の商品名「スタフィロイド EA−1135」;平均粒子径130nm)を固形分換算で8質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア184」)5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトン)に分散・溶解して調製した。
(組成物B1)
高屈折率樹脂(信越化学(株)製の紫外線硬化型樹脂である「X−12−2238」)95質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 イルガキュア184)5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトン)に分散あるいは溶解した塗布組成物(活性エネルギー線硬化性組成物)である。
高屈折率樹脂としてフルオレン系アクリル樹脂(新中村化学(株)製の「NKエステルA−BPEF」)60質量部、重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート35質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の「イルガキュア184」)5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトン)に分散あるいは溶解して調製した。
重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを47質量部、金属酸化物微粒子として酸化ジルコニウムを50質量部、および光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の「イルガキュア184」)3質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトン)に分散あるいは溶解して調製した。
(組成物C1)
重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールペンタアクリレート60質量部、含フッ素化合物として(ダイキン工業(株)製のフッ素樹脂「AR110」)35質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 イルガキュア184) 5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトンとプロピレングリコールモノエチルエーテルとの質量比1:1の混合溶媒)に分散あるいは溶解した塗布組成物(活性エネルギー線硬化性組成物)である。
含フッ素化合物としてβー(パーフロロオクチル)エチルアクリレート80質量部、重合性オリゴマーとしてペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー20質量部、および光重合開始剤(2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリプロパン−1−オン)5質量部を有機溶剤(メチルイソブチルケトンとプロピレングリコールモノエチルエーテルとの質量比1:1の混合溶媒)に分散あるいは溶解して調製した。
重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールペンタアクリレート81質量部、シリカ粒子(中空シリカ)15質量部、および光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の「イルガキュア184」)4質量部を有機溶剤(イソプロピルアルコール)に分散あるいは溶解して調製した。
下記の要領でベースフィルムを作製した。
屈折率1.65で厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の両面に、それぞれ樹脂層をPETフィルムの製造工程内でインラインコーティングした。つまり、長手方向に一軸延伸されたPETフィルムの両面にそれぞれ易接着層形成用塗布液をバーコート法で塗布し100℃で乾燥後、引き続き幅方向に二軸延伸し、230℃で20秒間加熱処理を施し熱硬化させて、両面に樹脂層が積層されたPETフィルムを作製した。樹脂層の屈折率は1.59、厚みは90nmであった。
上記で作製した易接着層積層PETフィルムの一方の面(以下、「B面」と称することがある)に組成物A2を、ウェットコーティング法(グラビアコート法)により塗布して、90℃で乾燥後、紫外線を照射し硬化させてハードコート層(裏面ハードコート層)を形成した。このハードコート層は、厚み2μmm、屈折率が1.52であった。
上記の組成物A1を用いて形成したハードコート層の上に、組成物B1をウェットコーティング法(グラビアコート法)により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線を照射し硬化させて高屈折率層を形成した。この高屈折率層の屈折率は1.65、厚みは50nmであった。
上記高屈折率層の上に、組成物C1をウェットコーティング法(グラビアコート法)により塗布し、90℃で乾燥し、紫外線を照射し硬化させて低屈折率層を形成して、ベースフィルムを作成した。この低屈折率層の屈折率は1.45、厚みは40nmであった。
上記で作成したベースフィルムの低屈折率層の上に、透明導電膜としてITO膜を厚みが20nmとなるようにスパッタリング法で積層し、次にこのITO膜のみを格子状にパターン加工(エッチング処理)して、透明導電性フィルムを得た。
低屈折率層の組成物を組成物C2に変更する以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。この低屈折率層の屈折率は1.43、厚みは40nmであった。
高屈折率層の組成物を組成物B2に変更する以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。この高屈折率層の屈折率は1.62、厚みは50nmであった。
低屈折率層の組成物を組成物C2に変更する以外は、実施例3と同様にして透明導電性フィルムを作製した。この低屈折率層の屈折率は1.43、厚みは40nmであった。
低屈折率層の組成物を組成物C3に変更する以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。この低屈折率層の屈折率は1.43、厚みは40nmであった。
高屈折率層の組成物を組成物B3に変更する以外は、比較例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。この高屈折率層の屈折率は1.65、厚みは50nmであった。
比較例1において、低屈折率層を積層しない以外は比較例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
比較例2において、低屈折率層を積層しない以外は比較例2と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
実施例1において、高屈折率層を積層せずにハードコート層上に低屈折率層を直接に積層する以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
比較例1において、高屈折率層を積層せずにハードコート層上に低屈折率層を直接に積層する以外は、比較例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
比較例1において、高屈折率層および低屈折率相を積層せずに、ハードコート層上に透明導電膜を直接に積層する以外は、比較例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
上記で作製したそれぞれの透明導電性フィルムについて、低屈折率層表面の平均粗さ(Ra)、透明導電膜の表面抵抗値および透明導電膜の視認性を評価した。その結果を表1に示す。
Claims (3)
- 基材フィルムの少なくとも一方の面に、屈折率が1.60〜1.68であり、かつ厚みが25nm以上80nm以下である高屈折率層および屈折率が1.52以下であり、かつ厚みが5nm以上50nm以下である低屈折率層をこの順に有するタッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムであって、前記高屈折率層および前記低屈折率層はそれぞれ樹脂を主成分として含有し、かつ前記低屈折率層表面の平均粗さ(Ra)が1nm未満であることを特徴とする、タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルム。
- 請求項1に記載のタッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムの低屈折率層上に透明導電膜を有する、タッチパネル用透明導電性フィルム。
- 前記透明導電膜がパターン部(導電部)と非パターン部(非導電部)とを有する、請求項2に記載のタッチパネル用透明導電性フィルム。
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