JP5974635B2 - 積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
子径が大きい物質を含有していることを特徴とする。
図1の工程図に示すように、本発明の積層体の製造方法は、塗工工程(S1)と、乾燥工程(S2)を含む。以下、各工程について、本発明の製造方法で得られる積層体が、反射防止フィルムの用途に用いられる場合を中心に具体的に説明する。なお、本発明の積層体の製造方法は、以下に示す反射防止フィルムの用途に限定されるものではなく、機能性が要求されるあらゆる積層体の製造に適用可能である。
塗工工程(S1)は、基材上に、有機溶剤を含む3以上の塗工液を同時重層塗工することで3層以上の層が積層されてなる塗工層を形成する工程である。本工程で用いられる、基材上に塗工される前記3以上の塗工液のうち、少なくとも1つの塗工液は、機能性材料及びバインダーを含む機能性材料含有塗工液であり、本工程では、機能性材料含有塗工液と接する少なくとも1つの隣接層用塗工液によって、機能性材料含有塗工液に含まれる機能性材料が該隣接層用塗工液を介して他の塗工液へ移行することを抑制している。
機能性材料含有塗工層を得るための機能性材料含有塗工液には、有機溶剤に加え、バインダー、機能性材料が含まれる。
機能性材料含有塗工液に含まれる有機溶剤について特に限定はなく、例えば、アセトン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロルメタン、テトラヒドロフラン、メタノール、トルエン、メチルエチルケトン等の、塗工液の調製に用いられる有機溶剤として従来公知のものを適宜選択して用いることができる。以下で説明する隣接層用塗工液、他の層を形成するための塗工液に含まれる有機溶剤についても同様である。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いることもできる。なお、各塗工液に含まれる溶剤は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
機能性材料は、機能性材料含有塗工液によって形成される機能性材料含有塗工層に、各種の機能性を付与するための材料であり、本発明の製造方法によって得られる積層体が用いられる用途に応じて適宜選択することができる。機能性材料含有塗工層に付与される機能としては、例えば、反射防止機能、帯電防止機能、モアレ防止機能、防眩機能、剥離機能、硬度機能等を挙げることができるが、この機能に限定されるものではない。
バインダーについて特に限定はなく、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチロール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、セルロース樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン−イソプレンゴム、フッ素樹脂、ナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂や、活性エネルギー線硬化性樹脂等を挙げることができる。活性エネルギー線硬化性樹脂は、活性エネルギー線、可視光、紫外線、電子線等の電磁波又はエネルギー線に感応して硬化する樹脂であればよい。
他の塗工層を形成するための塗工液、すなわち、隣接塗工層の機能性材料含有塗工層が設けられる面とは反対の面に設けられる塗工層を形成するための塗工液には、有機溶剤に加え、バインダーが含まれる。以下、他の塗工層を形成するための塗工液を単に他の塗工液という場合がある。
機能性材料含有塗工層と隣接する隣接塗工層を形成するための隣接層用塗工液には、必須の成分として有機溶剤が含まれる。隣接塗工層は、機能性材料含有塗工層の少なくとも一方の面に設けられていればよく、双方の面に設けられていてもよい。塗工工程では、同時重層塗工を行ったときに、隣接層用塗工液によって、機能性材料含有塗工液と、他の塗工液とが混じり合い、機能性材料含有塗工液から他の塗工液側に機能性材料が移行することを抑制している。つまり、隣接層用塗工液は、機能性材料の移行を抑制することを主目的とする塗工液である。なお、本発明、及び本願明細書で言う「機能性材料の移行の抑制」とは、機能性材料含有塗工液に含まれる機能性材料が、他の塗工液に全く移行しない場合に限られず、一部の機能性材料が他の塗工液に移行する場合も含まれる。換言すれば、本発明は、隣接層用塗工液によって、機能性材料含有塗工液と、他の塗工液とが混ざり合い、機能性材料が、他の塗工液中に拡散してしまうことを抑制している点に特徴を有し、この抑制効果が図られていれば、一部の機能性材料が他の塗工液中に移行した場合であっても、機能性材料の移行の抑制効果が図られているということができる。
第1の方法としては、隣接層用塗工液の粘度を調整することで、機能性材料の移行を抑制させる方法が挙げられる。具体的には、隣接層用塗工液の粘度を、機能性材料含有塗工液、及び他の塗工液の粘度よりも高い粘度とすることで、機能性材料の移行を抑制する方法である。
第2の方法としては、隣接層用塗工液中に機能性材料の移行を阻害させる阻害物質を含有せしめて機能性材料の移行を抑制する方法が挙げられる。例えば、機能性材料含有塗工液に含まれる機能性材料よりも大粒径の粒子を隣接層用塗工液中に含有せしめることで、隣接層用塗工液中において、この大粒径の粒子が、機能性材料含有塗工液からの機能性材料の移行を阻み、結果として、機能性材料が他の塗工液中に移行することを抑制することができる。
第3の方法としては、隣接層用塗工液中に機能性材料をトラップする吸着物質を含有せしめる方法を挙げることができる。例えば、機能性材料含有塗工液に含まれる機能性材料が金属材料等である場合には、吸着物質として、磁性を有する材料を用いることで、隣接層用塗工液中で、機能性材料を吸着させ、他の塗工液中への機能性材料の移行を抑制することができる。磁性を有する材料は、多孔質の材料であることが好ましい。多孔質の材料を吸着物質として用いることで、該吸着物質の表面のみならず、吸着物質の内部においても機能性材料を吸着させることができ、機能性材料の移行の抑制効果を向上させることができる。
上記で説明した、機能性材料含有塗工液、隣接層用塗工液、及び他の塗工液を同時重層塗工する方法について特に限定はなく、スロットダイコーター、カーテンコーター、スライドコーター、ロールコーター等の従来公知の各種装置を適宜用いて塗工することができる。この方法は、同時多層塗布と称される場合もある。なお、本発明の製造方法で言う同時重層塗工には、1つの塗工液を塗工し、乾燥工程を経ることなく、順次他の塗工液を塗工していくいわゆるWet on Wetと称される方法も含まれる。
本工程で用いられる基材についても特に限定はなく、塗工層を支持することができるものであればよい。例えば、本発明の製造方法によって製造される積層体が反射防止フィルムの用途である場合には、基材として、セルロースアシレート、セルロースアセテート、シクロオレフィンポリマー、アクリレート系ポリマー、又はポリエステルを主体とするものを挙げることができる。なお、「主体とする」とは、基材構成成分の中で最も含有割合が高い成分を示すものである。
乾燥工程(S2)は、上述した塗工工程(S1)で得られた各塗工層を乾燥する工程である。具体的には、各塗工層に含まれる有機溶剤を除去する工程である。本工程を経ることで、機能性が付与された積層体が、基材上に形成される。図3は、本発明の製造方法によって、基材1上に形成された積層体10を示す概略断面図であり、最上層が、機能性材料を含む層11となっており、層12が、隣接層用塗工液によって形成された層であり、この層の存在によって、最下層である層13への機能性材料の移行が抑制されている。
10・・・積層体
Claims (2)
- 基材上に、複数の層が積層されてなる積層体を形成するための積層体の製造方法であって、
基材上に、有機溶剤を含む3以上の塗工液を同時重層塗工することで3層以上の層が積層されてなる塗工層を形成する塗工工程と、
前記塗工層を乾燥する乾燥工程と、
を含み、
前記塗工工程において基材上に塗工される前記3以上の塗工液のうち、少なくとも1つの塗工液は、機能性材料及びバインダーを含む機能性材料含有塗工液であり、
前記塗工工程では、前記機能性材料含有塗工液と隣接する少なくとも1つの隣接層用塗工液によって、前記機能性材料含有塗工液に含まれる機能性材料が、該隣接層用塗工液を介してバインダーを含む他の塗工液へ移行することを抑制しており、
隣接層用塗工液が、
(i)機能性材料含有塗工液が含有している有機溶剤よりも粘度の高い有機溶剤を含有しているか、
(ii)増粘剤を含有しているか、
(iii)機能性材料含有塗工液が含有しているバインダー樹脂よりも、分子量の高いバインダー樹脂を含有しているか、
(iv)機能性材料含有塗工液が含有している機能性材料よりも、その粒子径が大きい
物質を含有していることを特徴とする積層体の製造方法。 - 前記乾燥工程では、ペクレ数が1以上となるように塗工層の乾燥が行われることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
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