上記特許文献1〜3に示された従来の装置やハイブリッド車両では、劣化した燃料が内燃機関(エンジン)に供給されないようになっている。すなわち、これら従来の装置やハイブリッド車両では、劣化した燃料が発生することを前提としており、劣化した燃料は使用できないために燃料(燃料費)が無駄になる場合がある。一方、上記特許文献4に示された従来の装置及び方法では、劣化した燃料が生じないように、燃料消費期間内に燃料が消費できる程度の適正な燃料補給量を提示するようになっている。しかしながら、このように過去の実績に基づいて適正な燃料補給量を給油した場合であっても、実際の車両の稼働状態が実績と異なることによって劣化した燃料が生じる可能性がある。この場合にも、燃料(燃料費)が無駄になる可能性がある。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的の一つは、ハイブリッド車両に貯蔵された燃料が劣化するまでに計画的に消費し、劣化により燃料を無駄にすることを抑制するハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、蓄電装置に蓄電された電力を利用したモータによる駆動力と燃料タンクに貯蔵された燃料を利用したエンジンによる駆動力とによって走行するハイブリッド車両に適用されるものである。そして、本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、前記モータ及び前記エンジンの作動を統括的に制御する制御手段を備える。
本発明によるハイブリッド車両の制御装置の特徴は、前記制御手段が、前記燃料タンクに貯蔵された燃料が劣化する時期までに前記エンジンによって消費されることなく劣化するであろう燃料の量を表す劣化量を予測し、前記劣化量が予め設定された「0」以上の所定量以上であるとき、前記劣化量を分割し、前記燃料が劣化する時期までに前記ハイブリッド車両が走行する走行予定に合わせて前記分割された劣化量が消費されるように、前記ハイブリッド車両を走行させる駆動力における前記モータの駆動力に対する前記エンジンの駆動力の比を表す前記エンジンの利用比率を大きくする前記エンジンの利用計画を決定することにある。
これによれば、燃料タンクに貯蔵されている燃料が劣化して劣化量が存在する状況が予測されると、制御手段は、ハイブリッド車両が走行するときにおけるエンジンの利用比率を大きくすることができる。これにより、エンジンによって劣化量に相当する燃料を、燃料が劣化してしまう前に計画的に消費することができる。従って、燃料タンクに貯蔵された燃料を無駄にすることを確実に抑制することができる。特に、前記劣化量を分割し、前記燃料が劣化する時期までに前記ハイブリッド車両が走行する走行予定に合わせて前記分割された劣化量が消費されるように、前記エンジンの利用比率を大きくする前記エンジンの利用計画を決定できる。この場合、ハイブリッド車両の走行予定を、例えば、ハイブリッド車両を利用するドライバや乗員の行動(具体的には、習慣を含む)を分析して決定しておくことにより、より確実なハイブリッド車両の走行予定を決定することができ、その結果、確実にエンジンを作動させて劣化量に相当する燃料の量を消費することができる。従って、燃料タンクに貯蔵された燃料を無駄にすることを確実に抑制することができる。
この場合、前記制御手段は、前記ハイブリッド車両の利用状況に応じて変化する前記エンジンによって消費される燃料の量を表す消費量を用いて、前記劣化量を予測することができる。そして、この場合、前記制御手段は、前記ハイブリッド車両が過去に走行した走行履歴及び前記ハイブリッド車両を利用する予定のうちの少なくとも一方に基づいて、前記燃料が劣化する時期までに前記ハイブリッド車両が走行する走行予定を決定することができる。
これらによれば、ハイブリッド車両の利用状況、言い換えれば、過去におけるハイブリッド車両の走行履歴や今後のハイブリッド車両の利用予定により決定される走行予定に基づいて、燃料が劣化する時期までにエンジンによって消費される燃料の消費量を予測して算出することができる。そして、この算出した消費量を用いて、すなわち、燃料タンク内に貯蔵されている燃料の貯蔵量(総量)から消費量を減ずることにより、劣化するであろう燃料の劣化量を予測することができる。これにより、より正確に劣化量を予測することができ、燃料の劣化時期が迫る前から適切にエンジンを作動させて計画的に劣化量に相当する燃料の量を消費することができて、燃料タンクに貯蔵された燃料を無駄にすることを確実に抑制することができる。
また、前記劣化量が予め設定された「0」以上の所定量以上であるとき、前記燃料が劣化する時期までに前記ハイブリッド車両が走行する走行予定に合わせて、前記エンジンの利用比率が大きくなるように前記エンジンを利用する時期又は期間を決定することができる。
これによれば、燃料が劣化する時期までのハイブリッド車両の走行予定に合わせて、エンジンを利用する時期や期間を決定することができる。ここで、エンジンを利用する時期としては、例えば、燃料タンクに貯蔵された燃料が早期に劣化しやすい夏場とすることができ、エンジンを利用する期間としては、例えば、冬の暖房が必要な期間等とすることができる。
又、これらの場合、前記制御手段は、少なくとも、前記燃料タンクの搭載された前記ハイブリッド車両の周辺環境に関連して検出される物理量(例えば、ハイブリッド車両の周辺における気温や湿度等)を用いて、前記燃料タンクに貯蔵された燃料が劣化する時期を予測することができる。
これによれば、周辺環境の変化に応じて変化する燃料の劣化状態を適切に反映して燃料が劣化する時期をより正確に予測することができる。これにより、例えば、高温となる夏場では燃料が速やかに劣化するために燃料が劣化する時期を給油時期から短く予測し、低温となる冬場では燃料が劣化する時期を給油時期から長く予測することができる。従って、劣化するであろう燃料の劣化量をより正確に予測することができ、その結果、実際に燃料が劣化してしまうまでに確実にかつ計画的に消費することができて燃料を無駄にすることを抑制することができる。
又、これらの場合、前記制御手段は、前記劣化量が予め設定された「0」以上の所定量以上であるとき、前記モータの駆動力のみを利用して前記ハイブリッド車両を走行させる走行モードから、前記モータの駆動力及び前記エンジンの駆動力を利用して前記ハイブリッド車両を走行させる走行モード、又は、前記エンジンの駆動力のみを利用して前記ハイブリッド車両を走行させる走行モードに切り替えることができる。
これによれば、ハイブリッド車両において、燃料タンクに貯蔵されている燃料が劣化して劣化量が存在する状況が予測されると、制御手段は、主に蓄電装置に蓄電された電力を消費して走行する走行モードから、エンジンの利用比率が大きく燃料を積極的に消費する走行モードに切り替えることができる。これにより、劣化量に相当する燃料の量を適切に消費することができて燃料を無駄にすることを抑制することができる。
又、本発明によるハイブリッド車両の制御装置の他の特徴は、前記制御手段が、前記劣化量が予め設定された「0」以上の所定量以上であって、前記燃料が劣化する時期までに前記ハイブリッド車両の走行が予定されないときは、前記エンジンの駆動力により前記モータを駆動させて電力を発電させ、この発電された電力を前記蓄電装置に充電することにもある。
この場合、前記制御手段は、前記蓄電装置が所定の充電量以上に充電されているときには、前記エンジンの駆動力により前記モータを駆動させて発電させた電力を、前記ハイブリッド車両の外部に供給することができる。そして、これらの場合には、前記制御手段は、前記発電させた電力を、例えば、前記ハイブリッド車両を駐車している家屋に供給することができる。
これらによれば、燃料タンクに貯蔵されている燃料が劣化して劣化量が存在する状況が予測され、かつ、燃料が劣化する時期までハイブリッド車両の走行が予定されていない状況では、制御手段は、エンジンを作動させて得られる駆動力を用いてモータを駆動させ、このモータの駆動によって電力を発電させることができる。すなわち、制御手段は、燃料タンクに貯蔵されている燃料を消費させて発電させることにより、劣化するであろう燃料を電力に変換することができる。そして、発電された電力は、ハイブリッド車両に搭載された蓄電装置に充電されたり、外部(家屋)に供給されたりして、有効に利用することができる。従って、燃料タンクに貯蔵された燃料を無駄にすることを確実に抑制することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置(以下、単に、「本装置」とも称呼する。)について説明する。図1は、本実施形態に係り、本装置が搭載されるハイブリッド車両10の概略的な構成を説明する機能ブロック図である。尚、ハイブリッド車両10には、モータジェネレータ及びエンジンを備えたハイブリッド車両(HV)に加え、更に外部電源を用いて充電可能なプラグイン式ハイブリッド車両(PHV)も含まれる。
ハイブリッド車両10は、図1に示すように、エンジン11と、動力分割機構12と、モータジェネレータ13,14と、伝達ギア15と、駆動軸16と、車輪17とを備えている。又、ハイブリッド車両10は、蓄電装置18(バッテリ)と、電力変換器19と、燃料タンク20と、燃料補給口21と、充電器22と、充電コネクタ23とを備えている。
エンジン11は、燃料タンク20に貯留された炭化水素系燃料(具体的に、ガソリンや軽油、エタノール等であり、本実施形態においてはガソリンを用いる)を燃焼により消費して駆動力を出力する。そして、ハイブリッド車両10においては、エンジン11によって出力される駆動力(運動エネルギー)は、動力分割機構12を介して、駆動軸16(車輪17)に駆動力を伝達する伝達ギア15を駆動する。
動力分割機構12は、エンジン11、モータジェネレータ13(14)及び伝達ギア15に結合されてこれらの間で動力を分配する。ここで、動力分割機構12は、例えば、サンギア、プラネタリキャリア及びリングギアの3つの回転軸を有する遊星歯車を採用することができ、この3つの回転軸がエンジン11、モータジェネレータ13(14)及び伝達ギア15の回転軸にそれぞれ接続される。
モータジェネレータ13,14は、蓄電装置18から電力が供給されるときは電動機として機能し、エンジン11から駆動力(運動エネルギー)が伝達されるときは発電機として機能する三相同期型発電電動機である。具体的に、モータジェネレータ13は、動力分割機構12によって分割されたエンジン11の駆動力(運動エネルギー)が伝達されて発電機として機能するとともに、エンジン11の始動を行い得るスタータモータとしても機能する。モータジェネレータ14は、駆動軸16(車輪17)に駆動力を伝達する伝達ギア15を駆動する電動機(動力源)として機能する。尚、本実施形態においては、モータジェネレータ13が発電機として機能し、モータジェネレータ14が電動機として機能するように実施するが、モータジェネレータ14が発電機として機能しモータジェネレータ13が電動機として機能したり、或いは、モータジェネレータ13,14が共に発電機として機能し又電動機として機能したりするように実施可能であることは言うまでもない。
蓄電装置18は、充電可能な直流電源であり、例えば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池により構成される。蓄電装置18は、モータジェネレータ14が所定の駆動力の発生時に、電力変換器19へ電力を供給する。又、蓄電装置18は、モータジェネレータ13の発電時に、電力変換器19から電力を受けて充電される。尚、蓄電装置18としては、大容量のキャパシタも採用可能であり、モータジェネレータ13,14による発電電力や外部電源からの電力を一時的に蓄え、その蓄えた電力をモータジェネレータ13,14へ供給可能な電力バッファであれば如何なるものでも良い。
ここで、電力変換器19は、図2に示す周知の電源回路24を含んで構成される。電源回路24は、蓄電装置18側の平滑コンデンサ24aと、電圧変換器24bと、昇圧側への平滑コンデンサ24cと、インバータ回路24d,24eとを備えている。これにより、電源回路24は、図2に示すように、電力供給用コンセント25から電力を、例えば、後述する家屋40(具体的にはドライバの自宅等)に送電する(供給する)ときには、大容量の蓄電装置18の直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータ13,14の中性点を利用して、電力供給コンセント25から家屋40に交流電力を送電する(供給する)機能を有する。又、ハイブリッド車両10の走行による電力消費、或いは、家屋40に電力を送電する(供給する)ことで蓄電装置18の充電量(SOC:State Of Charge)が不足してくるときには、エンジン11を用いてモータジェネレータ13(14)を発電機として機能させ、蓄電装置18を充電させる機能を有する。
燃料タンク20は、燃料補給口21から補給(給油)される燃料を貯蔵し、その貯蔵された燃料を図示を省略する燃料ポンプ等を利用してエンジンに供給する。ここで、燃料補給口21には、少なくとも走行時には閉じられ、燃料の補給時に開けられる開閉蓋21aが設けられる。又、特に、PHVに設けられる充電器22は、充電コネクタ23を介して供給される外部電源からの電力(交流)を充電電力(直流)に変換して蓄電装置18に出力する
又、ハイブリッド車両10には、図1に示すように、制御装置30が搭載される。制御装置30は、図3に示すように、本装置の制御手段を構成する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、ROM、RAM等を主要構成部品とするマイクロコンピュータである電子制御ユニットと、ハードディスクや半導体メモリ等から構成されて後述するプログラムを含む各種プログラム及びデータ等を記憶する記憶ユニットとを含むものである。そして、制御部31は、後述するプログラムを含む各種プログラムを実行することにより、ハイブリッド車両10のエンジン11の作動を制御する機能(エンジン制御機能)及びハイブリッド車両10のモータジェネレータ13,14の作動を制御する機能(モータ制御機能)を発揮する。
又、制御部31は、後に具体的に説明するように、燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)が劣化してしまう前に消費する燃料消費管理処理を実行するものである。このため、制御部31には、図3に示すように、燃料情報取得部32、エンジン使用情報取得部33、残電池情報取得部34、走行予定情報取得部35、行動予測分析結果取得部36及び車両環境情報取得部37が通信可能に接続されている。
燃料情報取得部32は、燃料タンク20に貯蔵されている燃料の貯蔵量を表す燃料貯蔵量情報及び燃料タンク20に燃料が給油(補給)された時期(例えば、年月日)を表す燃料給油時期情報を取得するものである。このため、燃料情報取得部32は、具体的に、燃料タンク20に設けられて貯蔵されている燃料の貯蔵量を検出する貯蔵量センサや燃料補給口21に設けられた開閉蓋21aの開閉状態を検出する開閉センサを含んで構成される。これにより、燃料情報取得部32は、例えば、貯蔵量センサによって検出された燃料タンク20内の燃料の貯蔵量を燃料貯蔵量情報として取得して制御部31に出力する。又、燃料情報取得部32は、例えば、開閉センサによって検出された開閉蓋21aの開閉された時期、すなわち、燃料が給油(補給)された時期(年月日)を燃料供給時期情報として取得して制御部31に出力する。
エンジン使用情報取得部33は、エンジン11の使用状況を表すエンジン使用情報を取得するものである。このため、エンジン使用情報取得部33は、具体的に、燃料タンク20から供給された燃料がエンジン11のシリンダ内に噴射される噴射量を検出し、エンジン11を使用した走行時におけるハイブリッド車両10の燃料消費率(燃費)等を演算して検出する燃料消費量センサ(所謂、EFIセンサ)を含んで構成される。これにより、エンジン使用情報取得部33は、例えば、燃料消費量センサによって検出された燃料の消費量すなわちエンジン11を使用した走行における燃費をエンジン使用情報として取得して制御部31に出力する。
残電池情報取得部34は、蓄電装置18に蓄電されている電力の残量、言い換えれば、蓄電装置18に充電されている充電量(SOC)を表す残電池情報を取得するものである。このため、残電池情報取得部34は、具体的に、蓄電装置18に設けられて、蓄電装置18を構成する電池セルの蓄電量(充電量)を検出する充電量センサを含んで構成される。これにより、残電池情報取得部34は、充電量センサによって検出された蓄電装置18の充電量すなわち電池残量であるSOCを残電池情報として取得して制御部31に出力する。又、残電池情報取得部34は、ハイブリッド車両10がPHVである場合には、充電器22から、例えば、外部の商用電源を用いて蓄電装置18を充電する充電スケジュールや充電パターンを分析した充電パターン分析結果を充電スケジュール情報として取得して制御部31に出力する。
走行予定情報取得部35は、ドライバによるハイブリッド車両10の走行予定を表す走行予定情報を取得するものである。このため、走行予定情報取得部35は、具体的に、乗員によって設定された目的地までの経路を探索し、この探索した経路をドライバに案内するナビゲーションユニットや、例えば、ナビゲーションユニットと通信可能とされて乗員が所持している携帯電話を含んで構成される。これにより、走行予定情報取得部35は、ナビゲーションユニットに設定された(登録された)目的地や携帯電話に登録された車両利用スケジュールを走行予定情報として取得して制御部31に出力する。
行動予測分析結果取得部36は、乗員によるハイブリッド車両10を利用した行動を予測して分析し、この分析した行動予測分析結果を取得するものである。このため、行動予測分析結果取得部36は、具体的に、ナビゲーションユニットを含んで構成される。ここで、ナビゲーションユニットは、広く知られているように、GPS(Global Positioning System)信号センサを備えており、GPS信号センサによって検出されたGPS信号に基づきハイブリッド車両10の現在位置を検出する。これにより、行動予測分析結果取得部36は、ナビゲーションユニットから、乗員によって設定された(入力された)目的地を表す目的地情報、実際にハイブリッド車両10が走行した経路を表す走行経路情報及び実際にハイブリッド車両10が走行した日時を表す走行日時情報を走行履歴情報として取得する。そして、行動予測分析結果取得部36は、走行履歴情報すなわち過去の行動パターンに基づき、ハイブリッド車両10を利用した今後の乗員の行動パターンとして、ハイブリッド車両10の利用頻度や、利用距離等を分析し、この分析した結果を行動予測分析結果として取得して制御部31に出力する。
車両環境情報取得部37は、ハイブリッド車両10の周辺における環境(状況)を表す車両環境情報を取得するものである。このため、車両環境情報取得部37は、具体的に、ハイブリッド車両10の周辺における温度(気温)を検出する温度センサを含んで構成される。これにより、車両環境情報取得部37は、温度センサによって検出されたハイブリッド車両10周辺の気温、言い換えれば、燃料タンク20に貯蔵されている燃料の周辺環境を車両環境情報として取得して制御部31に出力する。
家屋40は、後述するように、ハイブリッド車両10によって発電され、電力供給コンセント25を介して交流電力が供給されるようになっている。このため、家屋40においては、ハイブリッド車両10から供給される電力(電源)、又は、商用電源を用いて、家庭内で使用される各種電気機器、例えば、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビ、照明等の家電を作動させることができる。尚、家屋40においては、ハイブリッド車両10から供給される電力や商用電源を一時的に蓄電しておくための蓄電装置を設けておくことも可能である。又、家屋40においては、特に、ハイブリッド車両10がPHVである場合には、商用電源を用いて蓄電装置18を充電することができるようになっている。この場合、ハイブリッド車両10のドライバは、例えば、安価な商用電源である夜間電力を利用する等の充電パターンを含む充電スケジュールに従って、蓄電装置18を充電することができる。
次に、上記のように構成される制御装置30の作動を詳細に説明する。制御装置30においては、制御部31(より詳しくは、電子制御ユニット)が、図4に示す燃料消費走行管理プログラム又は/及び図6に示す燃料消費発電管理プログラムを実行する。以下、ます、図4を用いて、燃料消費走行管理プログラムから具体的に説明する。
制御部31は、所定の頻度により、例えば、燃料タンク20に燃料が給油(補給)されるごとに、図4に示す燃料消費管理プログラムをステップS10にて開始し、続くステップS11にて、各種情報を取得する。具体的に、制御部31は、燃料情報取得部32から燃料貯蔵量情報(ガソリン残量)及び燃料給油時期情報(ガソリン給油時期)を取得し、エンジン使用情報取得部33からエンジン使用情報(燃費)を取得する。又、制御部31は、残電池情報取得部34から残電池情報(電池残量(SOC))及び充電スケジュール情報(充電スケジュールや充電パターン分析結果)を取得する。又、制御部31は、走行予定情報取得部35から走行予定情報(車両利用スケジュール)を取得し、行動予測分析結果取得部36から行動予測分析結果(ハイブリッド車両10の利用頻度や利用距離等)を取得する。更に、制御部31は、車両環境情報取得部37から車両環境情報(気温)を取得する。このように、制御部31は、各種情報を取得するとステップS12に進む。
ステップS12においては、制御部31は、燃料(ガソリン)の劣化量Pを算出する。以下、この劣化量Pの算出を具体的に説明する。
一般に、燃料であるガソリンは、長期間に渡り使用されずに放置されたり、極端な温度環境下に置かれると、酸化が進行して品質が劣化すると言われている。そして、このような品質の劣化が生じる時間的な長さは、例えば、温度環境によって変化し、一般に早い場合で1ヶ月〜6ヶ月程度と言われている。従って、給油された燃料(ガソリン)が燃料タンク20に放置される期間が、例えば、温度環境が厳しくなる夏場に1ヶ月以上放置されると、品質の劣化が生じている可能性が高くなる。
このため、制御部31は、前記ステップS11にて取得した各種情報のうち、まず、車両環境情報(気温)に基づき、燃料(ガソリン)が劣化する時期を予測する(以下、この予測される時期を「劣化予測時期」と称呼する。)。すなわち、制御部31は、車両環境情報(気温)に基づき、夏場においてハイブリッド車両10の周辺の気温が高くなる場合には劣化予測時期を短く予測し、冬場においてハイブリッド車両10の周辺の気温が低くなる場合には劣化予測時期を長く予測する。そして、制御部31は、前記ステップS11にて取得した各種情報のうち、燃料貯蔵量情報(ガソリン残量)及び燃料給油時期情報(ガソリン給油時期)に基づき、ガソリン給油時期におけるガソリン残量を特定し、図5に示すように、ガソリン給油時期を基準として上述した劣化予測時期を特定する。
続いて、制御部31は、前記ステップS11にて取得したエンジン使用情報(燃費)、走行予定情報(車両利用スケジュール)、行動予測分析結果(ハイブリッド車両10の利用頻度や利用距離等)及び残電池情報(電池残量(SOC))に基づいて、まず、燃料タンク20内の燃料(ガソリン)が劣化するか否かにかかわらず、給油時期から劣化予測時期までの間で、通常通り、モータジェネレータ14の駆動力のみを利用した走行モード(EV走行モード)、又は、モータジェネレータ14の駆動力及びエンジン11の駆動力を利用した走行モード(HV走行モード)によりハイブリッド車両10を走行させる状況を想定する。そして、制御部31は、このように通常通りにドライバがハイブリッド車両10を走行させた場合において、劣化予測時期が経過する時点で燃料タンク20内に貯蔵されている燃料(ガソリン)が劣化する燃料(ガソリン)であり、その量を劣化量Pとして算出する。以下、このことを図5(a)に従って具体的に説明するが、理解を容易とするために、燃料タンク20が一度の給油時期に一時に満タンにされる場合を例示して説明する。
今、図5(a)に示すように、あるドライバが、例えば、平日は通勤にハイブリッド車両10を利用し、休日も外出にハイブリッド車両10を利用する場合を例に挙げてみる。この例においては、図5(a)に示すように、通勤時には、ハイブリッド車両10をHV走行モード(電気とガソリンG1,G2,G3を消費する)により走行させ、休日には、ハイブリッド車両10をEV走行モード(電気のみを消費する)により走行させるとする。尚、燃料(ガソリン)の消費量G1,G2,G3は、例えば、通勤時におけるハイブリッド車両10の利用距離と燃費とから算出される。このようなハイブリッド車両10の利用状況では、図5(a)に示すように、給油時期にて給油されて燃料タンク20内に貯蔵されている燃料(ガソリン)は、劣化予測時期を経過する時点で(G−G1−G2−G3)だけ消費されずに残ることが予測され、この消費されない燃料(ガソリン)が劣化すると予測される。すなわち、劣化量Pは、図5(a)に示すように、貯蔵量P(総量)から消費量G1,G2,G3を減じることにより、P=G−G1−G2−G3となる。このように、劣化量Pを算出すると、制御部31はステップS13に進む。
ステップS13においては、制御部31は、前記ステップS12にて算出した劣化量Pが予め設定された所定量P0以上であるか否かを判定する。尚、所定量P0は「0」以上の任意の量に設定される。そして、制御部31は、劣化量Pが所定量P0以上である、言い換えれば、劣化するであろう燃料(ガソリン)が存在するときには、「Yes」と判定してステップS14に進む。一方、劣化量Pが所定量P0未満である、言い換えれば、劣化する燃料(ガソリン)が少ない又は存在しない、或いは、再度給油が必要であるときには、燃料タンク20内の燃料(ガソリン)が適切に消費されているために「No」と判定してステップS15に進み、燃料消費走行管理プログラムの実行を終了する。
ステップS14においては、制御部31は、劣化するであろう燃料(ガソリン)の劣化量Pを、燃料(ガソリン)が実際に劣化してしまう前に消費すべく、優先的にエンジン11を使用する、すなわち、優先的にHV走行モード、或いは、エンジン11の駆動力のみを利用した走行モード(エンジン走行モード)によりハイブリッド車両10を走行させて燃料(ガソリン)を計画的にに消費する。以下、このことを図5(b)を用いて具体的に説明する。
上述したように、劣化量Pを生じさせるハイブリッド車両10の利用状況では、図5(a)に示したように、EV走行モードによりハイブリッド車両10を走行させたり、HV走行モードであっても走行に必要な駆動力におけるモータジェネレータ14の利用比率が大きい、すなわち、エンジン11の利用比率が小さくて燃料(ガソリン)の消費量が少ないHV走行モードによりハイブリッド車両10を走行させている。このため、制御部31は、劣化量Pを計画的に消費するために、今後、予定されているハイブリッド車両10の走行に際しては、劣化するであろう燃料(ガソリン)が存在しない場合に比して、エンジン11の利用比率が大きくなるように、エンジン11の利用を計画する。
具体的に、制御部31は、図5(b)に示すように、劣化量Pを適宜の大きさ(又は等分)となるようにG1’,G2’,G3’に分割する。そして、制御部31は、原則として、EV走行モードによる走行を禁止し、例えば、分割された消費量G1’を消費するHV走行モードによる走行に切り替えてハイブリッド車両10を走行させる。又、制御部31は、既にHV走行モードによる走行が予定されているときには、エンジン11の利用比率をより大きくする、言い換えれば、モータジェネレータ14の利用比率が小さくなるように消費量G2’を消費するHV走行モードによりハイブリッド車両10を走行させる。更には、制御部31は、消費量G3’を消費させるために、HV走行モードにおけるモータジェネレータ14を利用することなくエンジン11のみを利用するエンジン走行モードによりハイブリッド車両10を走行させる。このように、燃料タンク20内に貯蔵されている燃料(ガソリン)が劣化予想時期までに消費されるように、今後のハイブリッド車両10の走行予定に合わせてエンジン11の利用を計画することにより、燃料タンク20内の燃料(ガソリン)を計画的に消費することができて、燃料(ガソリン)を無駄にすることを効果的に防止することができる。
尚、この場合、制御部31が、エンジン11の利用を計画して自動的にハイブリッド車両10の走行モードをエンジン11の利用を優先する走行モードに切り替えることに代えて、又、加えて、ドライバに対してエンジン11の利用比率を大きくしてハイブリッド車両10を運転するように促すことも可能である。すなわち、詳細な説明を省略するが、ハイブリッド車両10には、ドライバがEV走行モード、HV走行モード、或いは、エンジン走行モードのいずれかを選択するセレクタ(切り替えスイッチ)が搭載されている場合がある。このようなハイブリッド車両10では、例えば、車載モニターやメータクラスタ内の表示部を利用して、制御部31が燃料(ガソリン)の劣化が予測されることをドライバや乗員に報知したり、燃料(ガソリン)を積極的に消費するようにHV走行モード又はエンジン走行モードを選択することを促すことにより、ドライバが今後ハイブリッド車両をHV走行モード又はエンジン走行モードにより走行させることが可能となる。これにより、燃料タンク20内の燃料(ガソリン)を計画的に消費することができて、燃料(ガソリン)を無駄にすることを効果的に防止することができる。
このように、エンジン11の利用比率が大きくなるHV走行モード又はエンジン走行モードへの切り替え、すなわち、今後のハイブリッド車両10の走行におけるエンジン11の利用を計画すると、制御部31はステップS15に進む。そして、制御部31は、ステップS15にて、燃料消費走行管理プログラムの実行を終了する。
次に、図6を用いて、燃料消費発電管理プログラムを具体的に説明する。尚、この燃料消費発電管理プログラムにおけるステップS21からステップS23の各ステップ処理は、上述した燃料消費走行管理プログラムにおけるステップS11からステップS13の各ステップ処理を同一である。従って、以下においては、これらステップS21からステップS23の各ステップ処理を簡単に説明する。
制御部31は、所定の頻度により、図6に示す燃料消費発電管理プログラムをステップS20にて開始する。そして、制御部31は、続くステップS21にて、燃料情報取得部32から燃料貯蔵量情報(ガソリン残量)及び燃料給油時期情報(ガソリン給油時期)を取得し、エンジン使用情報取得部33からエンジン使用情報(燃費)を取得し、残電池情報取得部34から残電池情報(電池残量(SOC))及び充電スケジュール情報(充電スケジュールや充電パターン分析結果)を取得し、走行予定情報取得部35から走行予定情報(車両利用スケジュール)を取得し、行動予測分析結果取得部36から行動予測分析結果(ハイブリッド車両10の利用頻度や利用距離等)を取得し、車両環境情報取得部37から車両環境情報(気温)を取得する。このように、制御部31は、各種情報を取得するとステップS22に進む。
ステップS22においては、制御部31は、上述した燃料消費走行管理プログラムにおけるステップS12と全く同様に、燃料タンク20内に貯蔵されている燃料(ガソリン)のうち、ハイブリッド車両10の走行により消費されることなく劣化予測時期を経過してしまう劣化量Pを算出する。そして、制御部31は、劣化量Pを算出すると、ステップS23に進む。
ステップS23においては、制御部31は、前記ステップS22にて算出した劣化量Pが所定量P0以上であるか否かを判定する。尚、この燃料消費発電管理プログラムにおいても、所定量P0は「0」以上の任意の量に設定される。そして、制御部31は、劣化量Pが所定量P0以上である、言い換えれば、劣化するであろう燃料(ガソリン)が存在するときには、「Yes」と判定してステップS24に進む。一方、劣化量Pが所定量P0未満である、言い換えれば、劣化する燃料(ガソリン)が少ない又は存在しない、或いは、再度給油が必要あるときには、「No」と判定してステップS29に進み、燃料消費発電管理プログラムの実行を終了する。
ステップS24においては、制御部31は、前記ステップS21にて取得した各種情報のうち、走行予定情報(車両利用スケジュール)及び/又は行動予測分析結果(ハイブリッド車両10の利用頻度や利用距離等)に基づき、燃料(ガソリン)の給油時期から劣化予測時期までの間にハイブリッド車両10が利用されるか否かを判定する。すなわち、制御部31は、給油時期から劣化予測時期までの間にドライバや乗員によってハイブリッド車両10が利用されない、より詳しくは、ハイブリッド車両10が走行しないときには「Yes」と判定してステップS25に進む。一方、給油時期から劣化予測時期までの間にドライバや乗員によってハイブリッド車両10が利用されるときには、制御部31は「No」と判定してステップS29に進み、燃料消費発電管理プログラムの実行を終了する。尚、この場合には、ドライバや乗員によってハイブリッド車両10が利用される(走行する)ため、制御部31は、例えば、上述した燃料消費走行管理プログラムの実行により劣化するであろう燃料(ガソリン)の劣化量Pを計画的に消費する。
ステップS25においては、制御部31は、エンジン11を作動させた駆動力によりモータジェネレータ13を駆動させることにより、劣化するであろう燃料(ガソリン)の劣化量Pを消費して電力に変換する。以下、このことを図7を用いて具体的に説明する。
上述したように、ハイブリッド車両10が利用されるすなわちドライバがハイブリッド車両10を走行させる状況では、原則として、図5(b)と同様に図7にも示すように、EV走行モードからHV走行モードに切り替えて走行させ、既にHV走行モードによる走行が予定されているときにはエンジン11の利用比率が大きくなるHV走行モードによりハイブリッド車両10を走行させる。しかし、ハイブリッド車両10が走行しない状況では、図7に示すように、走行に伴ってエンジン11を走行させて燃料(ガソリン)を消費することができず、劣化するであろう燃料(ガソリン)の劣化量Pが無駄となる可能性が高い。このため、制御部31は、ハイブリッド車両10が適切に駐車されていることを条件として、エンジン11を作動させてモータジェネレータ13を駆動し、劣化量P分を消費して電力に変換する。すなわち、劣化するであろう燃料(ガソリン)を発電に利用する。尚、ハイブリッド車両10が適正に駐車状態にあるか否かは、周知の判定条件を採用することができ、例えば、マニュアルトランスミッションのギアがニュートラルであることや、オートマチックトランスミッションのシフトポジションがパーキングであること、パーキングブレーキが作動中であること等の条件を挙げることができる。
このように、制御部31は、エンジン11の駆動力によりモータジェネレータ13を駆動させて電力を発電する、或いは、電力の発電を開始すると、ステップS26に進む。尚、このようにエンジン11を作動させて発電する状況は、例えば、ドライバや乗員がハイブリッド車両10を利用する際や、その他、予め設定された終了条件が成立することによって終了することは言うまでもない。
ステップS26においては、制御部31は、前記ステップS21にて取得した残電池情報(電池残量(SOC))及び充電スケジュール情報(充電スケジュールや充電パターン分析結果)に基づき、現在又は今後の蓄電装置18の電池残量であるSOCが予め設定された所定のSOC0以下となっている(或いは、所定のSOC0以下となる)か否かを判定する。すなわち、制御部31は、蓄電装置18のSOCが所定のSOC0以下であれば、「Yes」と判定してステップS27に進む。一方、蓄電装置18のSOCが所定のSOC0よりも大きければ、制御部31は「No」と判定してステップS28に進む。
ステップS27においては、制御部31は、エンジン11の駆動力により駆動されたモータジェネレータ13が発電した電力、すなわち、劣化するであろう燃料(ガソリン)を消費して発電した(変換した)電力を蓄電装置18に充電する。この場合、制御部31は、電力変換器19における電源回路24を介してモータジェネレータ13からの電力を蓄電装置18に供給する。これにより、制御部31は、例えば、SOCが所定のSOC0よりも大きくなるまで、蓄電装置18にモータジェネレータ13によって発電された電力を供給して充電する。これにより、ハイブリッド車両10においては、蓄電装置18に充電された電力を有効に利用して走行することができる。
ステップS28においては、制御部31は、エンジン11の駆動力により駆動されたモータジェネレータ13が発電した電力、すなわち、劣化するであろう燃料(ガソリン)を消費して発電した(変換した)電力を家屋40に供給する(送電する)。この場合、制御部31は、例えば、前記ステップS27にて所定のSOC0よりも大きくなるように充電された蓄電装置18の電力を、電源回路24を介することによって直流電力を交流電力に変換する。そして、制御部31は、例えば、家屋40に引き込まれている送電線を介して、モータジェネレータ13,14の中性点を利用して電力供給用コンセント25から家屋40に交流電力を供給(送電)する。これにより、家屋40においては、ハイブリッド車両10側から供給された交流電力を有効に利用して各種電気機器を作動させることができる。
このように、前記ステップS27のステップ処理又は前記ステップS28のステップ処理を実行すると、制御部31は、ステップS29に進む。そして、制御部31は、ステップS29にて、燃料消費発電管理プログラムの実行を終了する。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ハイブリッド車両10の燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)が劣化してしまう劣化予測時期を予測し、この劣化予測時期までに消費されずに燃料タンク20内で劣化する可能性が極めて高い燃料(ガソリン)の劣化量Pを、ドライバや乗員のハイブリッド車両10の利用状況から予測して算出することができる。そして、このように予測して算出される劣化量Pを劣化予測時期が経過するまでに計画的に消費すべく、予定されるハイブリッド車両10の走行に際してEV走行モードからHV走行モード又はエンジン走行モードに変更し、利用比率を大きくしてエンジン11を利用する計画を決定することができる。又、ハイブリッド車両の走行が予定されないときには、エンジン11の駆動力によりモータジェネレータ13を駆動させ、劣化するであろう燃料(ガソリン)を消費して電力を発電することができる。
これにより、適切に燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)を劣化予測時期までに計画的に消費することができる。従って、燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)を無駄にすることを効果的に防止することができる。又、劣化するまでに燃料(ガソリン)を消費することができるため、例えば、燃料(ガソリン)が劣化することによりハイブリッド車両10に与える悪影響を未然に防止することもできる。
<変形例>
上記実施形態においては、ハイブリッド車両10に搭載された制御装置30の行動予測分析結果取得部36が、走行履歴情報に基づき、ハイブリッド車両10を利用した今後の乗員の行動パターンとしてハイブリッド車両10の利用頻度や利用距離等を分析し、この分析した結果を行動予測分析結果として制御部31に出力するように実施した。そして、制御装置30の制御部31は、この行動予測の分析、すなわち、ハイブリッド車両10の利用頻度及び利用距離等と走行予定情報である車両利用スケジュールとに基づいて、劣化するであろう燃料を消費するためのエンジン11の利用計画を決定し、この決定した利用計画に従ってエンジン11を作動させて燃料タンク20に貯蔵されている燃料を消費するように実施した。この場合、図8に概略的に示すように、ハイブリッド車両10と通信可能に設けられた情報管理センタ50を設け、この情報管理センタ50が乗員によるハイブリッド車両10を利用した行動を予測するように実施することも可能である。
この変形例における制御装置30は、図3にて破線により示すように、情報管理センタ50と通信するための外部通信部38を備えている。外部通信部38は、例えば、インターネット回線網や携帯電話回線網等の外部に構築されたネットワークNに接続し、同ネットワークN上に設けられた情報管理センタ50との通信を実現するための通信インターフェースである。
情報管理センタ50は、図8に示すように、複数のハイブリッド車両10から走行履歴情報を取得し、この走行履歴情報に基づいて乗員によるハイブリッド車両10を利用した行動を予測する施設である。このため、情報管理センタ50には、図9に示すように、マイクロコンピュータを主要構成部品とするサーバ51が設けられている。
サーバ51は、ネットワークNと接続して通信を制御する通信制御部52と、それぞれのハイブリッド車両10を識別するための車両識別情報を管理する車両識別情報管理部53と、車両識別情報のデータベースを記憶する車両識別情報記憶部54とを備えている。車両識別情報記憶部54は、ハイブリッド車両10を識別して特定するために、予め割り当てられた車両ID情報を検索可能に記憶するとともに、サーバ51が制御装置30の外部通信部38を介して制御部31と相互に通信するためのアカウント情報(例えば、ユーザ名、アカウント名、アクセスパスワード等)を車両ID情報と関連付け、車両識別情報として検索可能に記憶している。これにより、サーバ51がハイブリッド車両10に搭載された制御装置30の制御部31からアカウント情報を取得すると、車両識別情報管理部53が車両識別情報記憶部54を検索して車両識別情報を取得し、ハイブリッド車両10を特定(認証)するようになっている。
又、サーバ51は、それぞれのハイブリッド車両10から送信されて、同車両10が実際に走行した走行履歴を表す走行履歴情報を車両識別情報と関連付けて蓄積して記憶する走行履歴情報記憶部55を備えている。これにより、サーバ51がハイブリッド車両10に搭載された制御装置30の制御部31から、例えば、アカウント情報とともに走行履歴情報を取得すると、走行履歴情報記憶部55は、車両識別情報管理部53と協働してアカウント情報に対応する車両識別情報を取得し、走行履歴情報と関連付けて検索可能に記憶する。
そして、制御装置30の制御部31から、例えば、ハイブリッド車両10を利用した乗員の行動予測分析結果の提供を要求する要求情報がアカウント情報とともに送信されると、サーバ51は、受信したアカウント情報に基づいて車両識別情報管理部53から車両識別情報を取得する。そして、サーバ51は、取得した車両識別情報を用いて走行履歴情報記憶部55から該当するハイブリッド車両10の走行履歴情報を取得し、取得した走行履歴情報に基づいて今後(より具体的には、燃料(ガソリン)が劣化してしまうまでの劣化予測期間まで)の乗員のハイブリッド車両10を利用した行動を予測し、この予測した行動からハイブリッド車両10の利用頻度及び利用距離等を行動予測分析結果として制御装置30に送信する。
これにより、制御装置30の制御部31は、上記実施形態と同様に、図4に示した燃費消費走行管理プログラム又は図6に示した燃料消費発電管理プログラムを実行する。従って、この変形例によれば、制御装置30の制御部31は、外部の情報管理センタ50と協働して行動予測分析結果を取得することができ、この行動予測分析結果を用いて上記実施形態と同様に、燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)が劣化してしまうまでに計画的に消費することができて、燃料(ガソリン)を無駄にすることを効果的に防止することができる。又、この変形例によれば、制御装置30に行動予測分析結果取得部36を設ける必要がない。このため、ハイブリッド車両10側で走行履歴情報を記憶する必要がないため、別途設けられる記憶装置の記憶容量を抑制することができ、例えば、制御装置30の製造コストを低減することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び変形例においては、劣化するであろう燃料(ガソリン)の劣化量Pが所定量P0以上存在するときに、エンジン11を作動させて積極的に燃料(ガソリン)を使用する計画を決定し、この決定した計画に従って燃料(ガソリン)を消費することにより劣化した燃料(ガソリン)が生じることを防止するようにした。この場合、エンジン11を作動させる、言い換えれば、エンジン11を使用する計画を決定することに加えて、又は、代えて、例えば、ハイブリッド車両10を走行させる際のHV走行モードによる走行頻度を高めてエンジン11の利用比率を全体的に高めることが可能である。又、例えば、燃料タンク20に貯蔵された燃料(ガソリン)が劣化しやすい夏場の時期や、冬の暖房が必要となる期間においては、優先的にHV走行モードによってエンジン11を作動させて積極的に燃料(ガソリン)を使用することも可能である。これにより、長期間に渡り燃料タンク20内に貯蔵されて使用されずに劣化する燃料(ガソリン)を確実に低減することができ、燃料(ガソリン)を無駄にすることを防止することができる。
更に、上記変形例においては、制御装置30に外部通信部38を設けて、外部の情報管理センタ50と通信し、同センタ50から行動予測分析結果を取得するように実施した。この場合、例えば、ハイブリッド車両10のドライバや乗員が所持するスマートフォン等の携帯電話を利用して外部の情報管理センタ50と通信し、同センタ50から乗員行動予測分析結果を取得するように実施可能であることは言うまでもない。この場合には、制御装置30と携帯電話とを互いに無線通信により接続することが好ましく、所謂、ペアリング処理しておくことが好ましい。これにより、ハイブリッド車両10側に外部との通信に利用される外部通信部38を設けておく必要がなく、例えば、制御装置30の製造コストを低減することができる。又、予めペアリング処理しておくことにより、ドライバや乗員がハイブリッド車両10に乗車する度に煩わしい接続操作を行う必要がなく、極めて容易に情報管理センタ50から行動予測分析結果を取得することができる。