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JP5986852B2 - 電熱式ガス除害装置 - Google Patents
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本発明の実施形態は、CVD装置等の半導体製造装置からの排ガスを除害するための電熱式ガス除害装置に関する。
CVD装置では、各種の原料ガスの導入により基板上に膜を形成するが、一部の原料ガスは未反応のまま排気される。また、CVD装置内の定期的な洗浄のためにクリーニングガスが導入されるが、その一部は未反応のままCVD装置から排出される。そこで、CVD装置の後段に、これらの排ガスを除害するガス除害装置が設けられている。
CVD装置のクリーニング用ガスとしてはNF3 が用いられているが、その1/3〜1/2程度は未反応のままCVD装置から排出される。NF3 は、COと似た毒性を有するガスであるため、環境中への放出に際してはNF3 を含むガスを予め除害する必要がある。NF3 を除害する電熱式ガス除害装置としては、NF3 を含む排ガスを循環水容器を通し、水蒸気と混合して反応器内に導き、NF3 を水と反応させて分解する方法が採用されている。
しかし、この種の装置では、反応器におけるNF3 ガスの分解能力が低いと云う問題があった。さらに、NF3 の分解により発生する水の温度が高いため、循環水容器から排出される排水の温度が高くなると云う問題もあった。
特開平3−65218号公報 特開平9−85045号公報
発明が解決しようとする課題は、NF3 ガスの分解能力を向上させ、且つ排水温度を低くできる電熱式ガス除害装置を提供することである。
実施形態の電熱式ガス除害装置は、電熱式ヒータを備え、熱によりガスを分解する反応器と、前記反応器の内部に配管を介して接続され、循環水が収容される循環水容器と、半導体製造装置からの排ガスを前記循環水容器内の水面上の空間に供給し、前記配管を介して前記反応器内に導く手段と、空気、酸素を含むガス、又は不活性ガスを前記循環水容器内の水面下に供給し、前記循環水をバブリングすると共に前記配管を介して前記反応器内に導入する手段と、前記反応器内で分解されたガスを排気する手段と、前記反応器内で前記ガスの分解により生じた水を前記循環水容器内に導く手段と、を具備している。
実施形態に係わる電熱式ガス除害装置を示す概略構成図。 比較例としての電熱式ガス除害装置を示す概略構成図。
(実施形態)
以下、実施形態の電熱式ガス除害装置を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係わる電熱式ガス除害装置を示す概略構成図である。
図中の10は、CVD装置等から排出された排ガスを、熱により分解して除害するための反応器であり、この反応器10内には筒状の電熱式ヒータ11が設置されている。そして、この反応器10は、第1の配管51及び第2の配管52により循環水容器20に接続されている。
循環水容器20内には、循環水21が貯留されており、配管51は水面上の空間に接続され、配管52は水面下の位置で接続されている。循環水容器20には、循環水21内に反応エアーを導入するためのエアー導入管55が接続されている。この導入管55は、循環水21の水面よりも下方の部分に接続され、導入管55からエアーを導入することにより循環水21がバブリングされるようになっている。さらに、循環水容器20は配水管56に接続され、この配水管56から循環水21は排水されるものとなっている。
循環水容器20には、後述する1次スクラバーと接続するための第3の配管53が接続され、更に配管52には後述する2次スクラバーと接続するための第4の配管54が接続されている。
CVD装置等からの排ガスは、ポンプ40により1次スクラバー31に供給され、配管53を通して循環水容器20内に導入される。より具体的には、循環水容器20内の循環水21の水面より上方の空間に導入される。なお、図には示さないが、循環水21はスクラバー31,32及びその他の冷却が必要な部分に循環されるようになっている。
循環水容器20内に導入された排ガスは、配管51を通して反応器10内に導入される。反応器10内で分解された排ガスは、配管52,54を通して2次スクラバー32に供給され、ダクトから排出される。また、反応器10の下部に溜まった水は循環水容器20内に導入されるものとなっている。
次に、上記構成された本装置の作用について説明する。
CVD装置等のクリーニングに用いたNF3 を含む排ガスは、ポンプ40により1次スクラバー31に供給され、このスクラバー31により排ガスのうちの一部(例えば、珪弗化アンモニウム:(NH42 SiF6 )が除去される。そして、1次スクラバー31を通過した排ガスは配管53を通して循環水容器20内に導入され、更に配管51を通して反応器10内に導入される。
ここで、循環水容器20では空気により循環水21がバブリングされるため、水分をより多く反応器10内に導入することが可能となる。これは、循環水容器20内でのバブリングにより空気自体に十分な水分が取り込まれ、更にバブリングによりミストが発生し、そのミストが反応器10に運ばれやすくなるためである。また、バブリングにより水面を揺らすと、水面と排ガスとの接触面積が大きくなり、排ガス中により効率良く水分が取り込まれるためである。
反応器10内では、ヒータ11による加熱により、配管51を通して導入された排ガスが分解される。特に、NF3 のガス分解には水分が必要であり、この場合の反応式は次のようなる。
4NF3 +6H2 O→12HF+2N2 +3O2
2NF3 +3H2 O→6HF+NO+NO2
ここで、本実施形態のように、反応エアーを循環水21内に直接導入しバブリングさせることにより、1次スクラバー31を通して導入された排ガスに水分を十分に含ませることができる。このため、反応器10内に水分をより多く導入することができ、これによりNF3 ガスの分解能力を高めることが可能となる。
反応器10内で分解されたガスは、配管52,54を通して2次スクラバー32に供給される。そして、このスクラバー32では、反応器10内で分解しきれなかった排ガスが除害されると共に、ガスが冷却される。そして、スクラバー32を通した排ガスはダクトから排出される。
ここで、比較のために、一般的な電熱式ガス除害装置の構成を、図2に示しておく。基本的な構成は前記図1と同様であるが、循環水容器20に接続されるエアー導入管55の位置が異なり、エアーは循環水21内ではなく、循環水21の水面よりも上部の空間に供給されている。
図2の構成においても、1次スクラバー31を通して導入されたガスに水分を含ませて反応器10内に導入することは可能である。しかし、NF3 の分解には十分な水分が必要であり、この方式では十分な水分を供給できているとは云えず、ガス分解の効率が悪い。さらに、排水温度も60℃と高いものとなる。
これに対し、本実施形態のように、反応エアーを循環水21内に直接導入しバブリングさせることにより、1次スクラバー31を通して導入されたガスに水分を十分に含ませることができる。このため、反応器10内に水分をより多く導入することができ、これによりNF3 ガスの分解能力を高めることが可能となる。また、反応エアーで循環水21をバブリングしているため、循環水21を冷却することができ、これにより循環水21の温度を低下させることができる。これは、排水温度の低下を意味し、排水ラインの熱負荷の低減に寄与することになる。
図1に示す本実施形態と図2に示す装置とを同じ条件で使用して比較すると、本実施形態では、NF3 ガス分解反応性が高まり、NF3 出口濃度は1/6以下に低下した。さらに、循環水温度も60℃→40℃に低下した。また、本実施形態では、循環水温度を低くしても、バブリングさせた反応エアー中の水分量が多く(高湿度エアーとなるため)、NF3 ガス分解反応性は良好であった。
なお、上記ではCVD装置のクリーニングに用いたNF3 を含む排ガスに関して説明したが、CVD装置で成膜に用いるシラン(SiH4)やホスフィン(PH3)等の原料ガスは図1及び図2の何れの装置でも十分に除害できる。つまり、本実施形態の電熱式ガス除害装置は、CVD装置の原料ガスの除害は勿論のこと、クリーニングガスの除害に特に有効である。
このように本実施形態によれば、循環水容器20内でエアーにより循環水21をバブリングするため、反応器10内に排ガスを導入する際に水分をより多く反応器10内に導入することが可能となる。このため、NF3 ガスの分解能力を向上させ、NF3 ガスを効率良く除害することが可能となる。また、循環水21を空気でバブリングしているため、循環水を冷却することが可能となり、循環水容器20から排出される排水の温度を低くできる利点もある。
(変形例)
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
実施形態では、循環水容器のガス入口側に1次スクラバーを設け、反応器のガス排気側に2次スクラバーを設けたが、必ずしもこれらのスクラバーは設けなくても良い。1次スクラバーは反応器内の熱処理では除害できない成分を除害するものであるため、CVD装置等から供給される排ガス中に熱処理では除害できない成分(例えば、珪弗化アンモニウム)が少ない場合は、1次スクラバーを省略することも可能である。さらに、2次スクラバーは反応器で除害しきれなかったガスを除害するものであるため、反応器で十分にNF3 を含むガスを除害できる場合は、2次スクラバーを省略することも可能である。
反応器の構成は、前記図1に限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。例えば、ヒータの形状は、筒状に限るものではなく、導入されたガスを十分に加熱できるものであればよい。
循環水容器の水面下に導入する気体は必ずしも大気中の空気に限るものではなく、循環水をより効率良く冷却するためにコールドドライエアーを用いることもできる。さらに、酸素を含むガスや窒素等の不活性ガスを用いることも可能である。
また、本発明の電熱式ガス除害装置は、必ずしもCVD装置における排ガスの処理に限らず、NF3 を含むガスをクリーニングに用いる各種の半導体製造装置に適用することが可能である。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…反応器
11…電熱式ヒータ
20…循環水容器
21…循環水
31…1次スクラバー
32…2次スクラバー
40…ポンプ
51,52,53,54…配管
55…エアー導入管
56…配水管

Claims (5)

  1. 電熱式ヒータを備え、熱によりガスを分解する反応器と、
    前記反応器の内部に配管を介して接続され、循環水が収容される循環水容器と、
    半導体製造装置からの排ガスを前記循環水容器内の水面上の空間に供給し、前記配管を介して前記反応器内に導く手段と、
    空気、酸素を含むガス、又は不活性ガスを前記循環水容器内の水面下に供給し、前記循環水をバブリングすると共に前記配管を介して前記反応器内に導入する手段と、
    前記反応器内で分解されたガスを排気する手段と、
    前記反応器内で前記ガスの分解により生じた水を前記循環水容器内に導く手段と、
    を具備したことを特徴とする電熱式ガス除害装置。
  2. 前記循環水容器の前記排ガスの導入側に、前記排ガスの一部を除害する第1のスクラバーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の電熱式ガス除害装置。
  3. 前記反応器内で分解されたガスを排気する側に、前記反応器内で分解しきれなかったガスを除害する第2のスクラバーが設けられていることを特徴とする請求項2記載の電熱式ガス除害装置。
  4. 前記循環水容器は、前記循環水の水面よりも上方の空間が第1の配管により前記反応器と接続され、前記循環水の水面以下の部分が第2の配管により前記反応器と接続されていることを特徴とする請求項1記載の電熱式ガス除害装置。
  5. 前記循環水容器の前記排ガスの導入側に、前記排ガスの一部を除害する第1のスクラバーが設けられ、前記反応器内で分解されたガスを排気する側に、前記反応器内で分解しきれなかったガスを除害する第2のスクラバーが設けられ、
    前記第1のスクラバーは、前記循環水容器と第3の配管により接続され、前記第2のスクラバーは、前記反応器と第4の配管により接続されていることを特徴とする請求項4載の電熱式ガス除害装置。
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