JP5987205B2 - 電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に記載の電子回路部品装着機においては、基板コンベヤに設けられた2個の基準マークと、位置を固定して設けられた部品撮像装置に設けられた1個の基準マークとを、装着ヘッドと共に移動させられる基板撮像装置により撮像し、ヘッド移動装置を構成するX軸方向およびY軸方向の各ボールねじ軸の膨張率が検出されるようにされている。そして、膨張率データに基づいて電子回路部品の目標装着位置が補正され、電子回路部品が回路基板に精度良く装着される。
特許文献3に記載の電子回路部品装着機においては、電子回路部品装着機の吸着ノズルをX軸,Y軸,Z軸方向に移動させるための駆動部および軸線まわりに回転させるための駆動部について駆動時の速度偏差(指令値と実際値との差),位置偏差(指令位置と実際位置との差)および駆動電圧を検出し、駆動部が正常な状態で予め取得しておいた既定値と比較することにより異常が検出されるようにされている。検出は、電子回路部品装着機の製造時の組立完了後の試験時やメンテナンス時に行われ、製造時組付不良,ベルトのテンション不良,取付ねじの緩み,モータ自体の故障等、駆動装置の機械的な原因により発生する異常が検出される。
特許文献4に記載の電子回路部品装着機においては、吸着ノズルを複数収容する収容体が着脱可能に設けられるとともに、吸着ノズルおよび収容体にそれぞれ識別マークが設けられている。そして、現に装着ヘッドに保持されている吸着ノズルと収容体に収容されている吸着ノズルとの交換時には、吸着ノズルの識別マークの読取りが行われて種類が確認され、間違った種類の吸着ノズルが保持されないようにされる。また、収容体の識別マークの読取りに基づいて収容体の種類が確認され、予定の種類の収容体とは異なる場合には回路基板への電子回路部品の装着を中止することができるようにされている。
特許文献5に記載の電子回路部品装着機においては、初期設定時と、装着作業実行後とにそれぞれ、吸着ノズルと共に移動させられる基板撮像装置により基板コンベヤに設けられた基準マークを撮像し、位置を固定して設けられた部品撮像装置により吸着ノズルを撮像し、基準マークと吸着ノズルとについてそれぞれ、熱膨張による位置ずれが検出されるようにされている。これら位置ずれを合わせることにより基板撮像装置と吸着ノズルとの位置ずれが取得され、吸着ノズルの移動位置が補正されて電子回路部品の回路基板への装着が精度良く行われる。
(a)回路基材を保持する基材保持装置と、(b)電子回路部品を供給する部品供給装置と、(c)その部品供給装置から電子回路部品を部品保持具により受け取り、前記基材保持装置に保持された回路基材に装着する装着ヘッドと、(d)駆動源および運動伝達装置を備えて前記基材保持装置と前記装着ヘッドとを、基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に相対移動させることにより、それら基材保持装置と装着ヘッドとの相対位置決めを行う位置決め装置とを含む電子回路部品装着機において、少なくとも前記位置決め装置のバックラッシ過大を含む複数種類の原因に起因する位置決め不良を検出するとともにその位置決め不良の原因を推定する方法であって、
前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの一方に対して被検出部を、他方に対してその被検出部を撮像する撮像装置をそれぞれ固定的に設けるとともに、前記位置決め装置に前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置を設け、
前記駆動源を正方向と逆方向とに、通常の加,減速度より小さい加,減速度で、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、そのずれ量に基づいてバックラッシ量を検出して、その検出したバックラッシ量が設定量を超えた場合に前記位置決め不良を検出するとともに、その位置決め不良の原因を前記位置決め装置におけるバックラッシの過大と推定し、
前記駆動源を正方向と逆方向とに、加速度を通常の加速度より大きい加速度を含む複数種類に異ならせて、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、最大のずれ量から前記バックラッシ量を差し引いた量が設定量以上である場合に、前記位置決め不良の原因を、前記被検出部と前記撮像装置との間にある締結装置の緩みに起因して発生する緩みずれと推定することを特徴とする。
駆動源は、正方向と逆方向とにおいて作動位置検出装置の検出値が同じになるまで作動させてもよく、各方向について予め設定された異なる検出値になるまで作動させてもよい。
また、駆動源の正方向と逆方向とへの各作動時における作動位置検出装置の検出値が同じにされる場合には、位置決め不良検出時における駆動源の制御が容易である。さらに、他の原因が無い限り、各作動における撮像により得られる被検出部の2つの像のずれ量の絶対値自体がバックラッシ量となり、例えば、ずれ量の表示によりバックラッシ量が表示され、作業者にわかり易い。
前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの一方に対して被検出部を、他方に対してその被検出部を撮像する撮像装置をそれぞれ固定的に設けるとともに、前記位置決め装置に前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置を設け、前記駆動源を正方向と逆方向とに引き続いて作動させ、正方向に作動させた場合の前記作動位置検出装置の検出値と前記撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置との関係と、逆方向に作動させた場合の前記検出値と前記像の位置との関係とに基づいて、前記位置決め装置のバックラッシを検出し、その検出したバックラッシが設定バックラッシ値を超えた場合に、前記位置決め装置のバックラッシ過大を検出することを特徴とする電子回路部品装着機のバックラッシ過大検出方法。
被検出部や撮像装置は基材保持装置や装着ヘッドの構成部材自体に設けてもよく、構成部材とは別部材であるが相対移動不能な部材に設けてもよい。構成部材自体あるいは別部材の一部を被検出部としたり、構成部材とは別体の被検出部構成部材を基材保持装置や装着ヘッドに固定して被検出部としたりすることができ、いずれにしても被検出部は基材保持装置や装着ヘッドに固定的に設けられる。撮像装置は基材保持装置や装着ヘッドに作り付けられてもよく、別体の撮像装置が固定されてもよく、それにより撮像装置は基材保持装置や装着ヘッドに固定的に設けられる。ただし、基材保持装置に保持された回路基材と装着ヘッドとの相対位置決め精度が最も必要な部分との相対位置変化に、可及的に近い相対位置変化をする部分に設けることが望ましい。
被検出部は複数、位置を異ならせて設けてもよい。それにより、例えば、複数の被検出部の各々の撮像により得られる複数の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係に基づいて、バックラッシ過大が発生している箇所を特定することが可能である。
位置決め装置は、装着ヘッドと基材保持装置との一方を、回路基材の表面に平行な平面内において互いに直交する2方向に位置決めする装置としてもよく、一方を2方向のうちの一方に位置決めし、他方を2方向のうちの他方に位置決めする装置としてもよい。
回路基材には、例えば、(a)未だ電子回路部品が装着されていないプリント配線板、(b)一方の面に電子回路部品が搭載されるとともに電気的に接合され、他方の面には電子回路部品が未装着であるプリント回路板、(c)ベアチップが搭載され、チップ付基板を構成する基材、(d)ボールグリッドアレイを備えた電子回路部品が搭載される基材等が含まれる。「回路基板」はプリント配線板およびプリント回路板の総称とする。
(2)前記運動伝達装置が、互いに螺合した雄ねじ部材とナットとを含む送りねじ機構を含み、前記バックラッシがその送りねじ機構のバックラッシを含む(1)項に記載のバックラッシ過大検出方法。
上記送りねじ機構としては、雌ねじ山を備えたナットが雄ねじ山を備えた雄ねじ部材に螺合され、雌ねじ山と雄ねじ山とが直接螺合する通常の送りねじ機構も採用可能であるが、ナットが複数のボールを周回軌道に保持し、それらボールを介して雄ねじ部材と螺合するボールねじ機構が望ましい。運動伝達装置が互いに噛み合う一対以上の歯車対を含む場合には、歯車対のバックラッシが位置決め装置のバックラッシに含まれ、送りねじ機構と歯車対とが含まれる場合には、送りねじ機構と歯車対との両方のバックラッシが含まれる。
バックラッシ過大の原因の殆どがナットの雌ねじ山の摩耗にあるのであれば、ナットが雄ねじ部材に対していずれの位置に位置する状態で被検出部の撮像が行われても、バックラッシ量を取得することができ、駆動源の正方向と逆方向とへの各作動時における作動位置検出装置の検出値は同じにされても、異ならされてもよい。それに対し、バックラッシ過大の原因として雄ねじ部材の雄ねじ山の摩耗を無視し得ない場合、雄ねじ部材全体が均一に摩耗するとは限らないため、駆動源の正方向と逆方向とへの作動時においてそれぞれ同じ箇所で被検出部の撮像が行われることが望ましく、各作動時における作動位置検出装置の検出値が同じにされることが望ましい。雄ねじ部材とナットとが同じ材料製の場合、ナットに過大なバックラッシが生じ易い。ナットが雄ねじ部材より耐摩耗性に優れた材料製であったり、雄ねじ部材より早期に交換されたりする場合には、雄ねじ部材の摩耗を無視することができない場合が生じる。前者の場合、被検出部は1つ設けられればよいが、後者の場合、複数設けられることが望ましく、1つ設けられるのであれば、最も大きいバックラッシが検出される部分に設けられることが望ましい。
(3)前記装着ヘッドが、電子回路部品を負圧により吸着して保持する吸着ノズルを備え、前記位置決め装置が、その吸着ノズルを、前記基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に移動させて、その吸着ノズルを回路基材に対して位置決めする吸着ノズル位置決め装置を含む(1)項または(2)項に記載のバックラッシ過大検出方法。
吸着ノズルは部品保持具の一種である。部品保持具は、複数の把持部材を備え、それらの開閉により電子回路部品を把持,解放する把持具でもよい。
(10)(a)回路基材を保持する基材保持装置と、(b)電子回路部品を供給する部品供給装置と、(c)その部品供給装置から電子回路部品を部品保持具により受け取り、前記基材保持装置に保持された回路基材に装着する装着ヘッドと、(d)駆動源および運動伝達装置を備えて前記基材保持装置と前記装着ヘッドとを、基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に相対移動させることにより、それら基材保持装置と装着ヘッドとの相対位置決めを行う位置決め装置とを含む電子回路部品装着機において、少なくとも前記位置決め装置のバックラッシ過大を含む複数種類の原因に起因する位置決め不良を検出するとともにその位置決め不良の原因を推定する方法であって、
前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの一方に対して被検出部を、他方に対してその被検出部を撮像する撮像装置をそれぞれ固定的に設けるとともに、前記位置決め装置に前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置を設け、前記駆動源を正方向と逆方向とに、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、そのずれ量に基づいてバックラッシを検出して、その検出したバックラッシが設定バックラッシを超えた場合に前記位置決め不良を検出するとともに、その位置決め不良の原因を前記位置決め装置におけるバックラッシの過大と推定することを特徴とする電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法。
前記(2)項または(3)項に記載の事項は、本電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法にも適用することができる。
(20)(a)回路基材を保持する基材保持装置と、(b)電子回路部品を供給する部品供給装置と、(c)その部品供給装置から電子回路部品を部品保持具により受け取り、前記基材保持装置に保持された回路基材に装着する装着ヘッドと、(d)駆動源および運動伝達装置を備えて前記基材保持装置と前記装着ヘッドとを、基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に相対移動させることにより、それら基材保持装置と装着ヘッドとの相対位置決めを行う位置決め装置とを含む電子回路部品装着機における位置決め不良を検出するとともに、それら位置決め不良の原因を推定する方法であって、
前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの一方に対して被検出部を、他方に対してその被検出部を撮像する撮像装置をそれぞれ固定的に設けるとともに、前記位置決め装置に前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置を設け、その作動位置検出装置の検出値と前記撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置との関係に基づいて、前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの相対位置決め不良を検出するとともに、その相対位置決め不良の原因を推定し、相対位置決め不良を推定原因と共に報知することを特徴とする電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法。
相対位置決め不良があれば、位置決め装置により位置決めされるものの位置が正常な場合の位置とは異なり、画面内における被検出部の像の位置が不良がない場合に予定された位置とは異なることから相対位置決め不良が検出される。画面内における被検出部の像の位置の解析により、相対位置決め不良の原因を推定することが可能であり、相対位置決め不良および推定原因の報知により、作業者は相対位置決め不良に対応することができるとともに対応が容易である。また、画面内における被検出部の像の位置の解析結果に、他の情報を合わせて推測することにより、一層確実に位置決め不良の原因を指定することが可能になる。
これら相対位置決め不良の検出,原因推定および報知が回路基材への電子回路部品の装着作業時以外のときに行われるようにすれば、作業者にメンテナンスの実行等を促すことができ、相対位置決め不良によって不良品が生産される前に不良原因を解消することができる。そのため、不良品の発生により不良が検出される場合には、装着作業の途中で不良の解消を行うことが必要となり、生産計画を急遽変更することになるが、そのような事態の発生を回避することができる。
但し、後述する熱膨張のように装着作業の実行により生じる不良原因もあり、装着作業中に相対位置決め不良の検出等を行うことも有効である。また、後述する着脱可能部の取付部に対する取付不良のように非作業時に検出することができる相対位置決め不良であっても、作業中にも検出が行われるようにすることにより、不良の発生に対して迅速に対応することができる。
また、相対位置決め不良の原因および不良発生時期等の情報をコンピュータ等によって蓄積することにより、不良の発生が予測される頃より少し前にメンテナンスを行うようにすること等により、電子回路部品装着機を常に良い状態で管理することが可能となる。
(21)前記位置決め装置が、(i)静止部材と、(ii)その静止部材に対して移動可能な可動部材と、(iii)前記駆動源および前記運動伝達装置を備えて前記可動部材を前記静止部材に対して正逆両方向に移動させる駆動装置と、(iv)前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置とを含むものであり、前記被検出部と前記撮像装置との一方を前記可動部材に対して固定的に設け、前記被検出部と前記撮像装置との他方を前記静止部材に対して固定的に設け、前記駆動源を正方向と逆方向とに、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、そのずれ量に基づいてバックラッシを検出して、その検出したバックラッシが設定バックラッシを超えた場合に前記位置決め不良を検出するとともに、その位置決め不良の原因を前記位置決め装置におけるバックラッシの過大と推定する工程を含む(20)項に記載の位置決め不良検出方法。
(10)項に記載の位置決め不良検出方法と同様の作用および効果が得られる。
(22)前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの少なくとも一方が、被取付部に対して着脱可能な着脱可能部を備え、前記被検出部と前記撮像装置との一方がその着脱可能部に対して固定的に設けられ、前記着脱可能部の前記被取付部への取付けの後であって、当該電子回路部品装着機による装着作業の開始前に、前記作動位置検出装置の検出値と撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置との関係を取得し、その取得した関係が予め設定されている関係に対して設定状態以上異なっている場合には前記位置決め不良を検出するとともに、その位置決め不良の原因を前記着脱可能部の前記被取付部に対する取付けが不良であることと推定する(20)項または(21)項に記載の位置決め不良検出方法。
被検出部は、それが設けられた部材の位置を検出するための基準となる基準マークとしての機能を有するものであればよく、それが設けられた部材の種類を識別可能とする機能をも有する識別マークであってもよい。専用の基準マークの場合は、予定の位置近傍に被検出部が存在しないことに基づいて、被検出部が設けられた部材自体の取付位置の不良を検出することができる。識別マークの場合は、被検出部が設けられた部材の取付位置の不良と、部材の種類の不適切との少なくとも一方を不良として検出することができる。例えば、マークの形成位置は互いに同一であるがマークの形状を互いに異にし、形状の違いに基づいて種類を識別できるものとしたり、マークの形状自体は同一であるがそれが形成される位置と数との少なくとも一方が複数種類に異なり、形成位置や数の違いにより被検出部が設けられた部材の種類を識別できるものとしたりすることができ、それらのマークが設定範囲内に検出できない場合に被検出部が設けられた部材の種類と取付け方との少なくとも一方が不良であると検出されるようにしたり、設定範囲内に検出できてもマークの形状が予定のものとは異なる場合に被検出部が設けられた部材の種類が不良であると検出されるようにしたりするのである。
電子回路部品装着機による装着作業の開始前に、作動位置検出装置の検出値と被検出部の像の位置との関係が取得され、また、着脱可能部の被取付部に対する取付け不良が検出されるため、作業開始後の位置決め装置の作動に基づいて生じる不良と区別し、取付不良とすることが容易である。
(23)当該電子回路部品装着機が、前記被検出部と前記撮像装置との間に、締結装置により互いに固定された複数部材を含み、それら複数部材相互の間のずれの発生を前記位置決め不良の原因と推定する(20)項ないし(22)項のいずれかに記載の位置決め不良検出方法。
複数部材の間のずれには、締結装置の緩みに起因して発生する緩みずれや、複数部材の間に過大な力が作用することに起因して発生する強制ずれが含まれる。緩みずれは、駆動装置を正方向に作動させて停止させた場合と、逆方向に作動させて停止させた場合とで、作動位置検出装置の検出値と撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置との関係が設定状態以上異なる点においてバックラッシ過大と似ているが、バックラッシは電子部品装着機の作動時間ないし作動量の増大に伴って緩やかに増大するのに対し、緩みずれは急激に増大するため、その違いに着目すれば両者を判別することができる。また、強制ずれは、急激に増大する点においては緩みずれと似ているが、駆動源を正方向に作動させて停止させた場合と、逆方向に作動させて停止させた場合とで、作動位置検出装置の検出値と撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置との関係が設定状態以上変化しないため、緩みずれおよびバックラッシ過大と判別することができる。
なお、締結装置としてはボルト,ナット等のねじ部材を主体とするものが好適であり、それに加えて締金等の補助部材を含むものとすることもできる。
(24)予め定められた条件が満たされる毎に、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係を記憶する記憶手段を設け、前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの位置決め不良が検出された際に、その時点における前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係と、その時点までに前記記憶手段に記憶された前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との1つ以上の関係とに基づいて、前記位置決め不良の原因を推定する(20)項ないし(23)項のいずれかに記載の位置決め不良検出方法。
位置決め不良の原因を推定するための情報が増え、位置決め不良の原因推定が容易となる。
実施形態において説明するように、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値とにより、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置ずれ量が得られる。位置ずれ量は、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係を表すのであり、記憶手段には位置ずれ量が記憶されてもよい。この際、作動位置検出装置の検出値が位置ずれ量と対応付けて記憶されれば、例えば、位置ずれ量の取得箇所を特定することができる。また、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値とを対応付けて記憶手段に記憶させてもよい。(28)項についても同様である。
(25)前記予め定められた条件が、当該電子回路部品装着機の運転開始からの運転継続時間が予め定められた第一設定時間増加する毎という運転継続時間条件を含む(24)項に記載の位置決め不良検出方法。
(25)項〜(30)項に記載の方法は、熱膨張のように、電子回路部品装着機の運転継続時間の増大に伴って変化量が増大するが、増大原因が消滅し、温度が低下すれば変化量が減少する可逆的な状態変化に起因する位置決め不良と、運転中に変化量が増大し、増大原因が消滅しても変化量が減少しない位置決め不良との判別に有効である。
第一設定時間は、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係の記憶が行われる間、不変の一定の長さとされてもよく、時間の経過に伴なって異ならされ、長くされてもよい。後述する第二設定時間についても同様である。
(26)前記運転開始前に当該電子回路部品装着機が継続して停止させられていた時間である停止継続時間を複数段階に分け、当該電子回路部品装着機の各運転開始前における停止継続時間を計測し、その計測した停止継続時間が属する停止継続時間段階と対応付けて前記第一設定時間毎の前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係を前記記憶手段に記憶させ、その記憶させた関係の標準的な関係からの外れ量が設定外れ量を超える場合に、前記位置決め不良を検出する(25)項に記載の位置決め不良検出方法。
電子回路部品装着機の運転時には、駆動源や摺動部の発熱等により構成部材の温度が上昇するが、その上昇は、運転開始時におけるそれら構成部材の温度によって異なる。運転開始時の温度が高ければ、運転開始後の温度上昇は小さく、運転開始時の温度が低ければ、運転開始後の温度上昇が大きくなるのが普通なのである。定常状態における構成部材の温度はほぼ一定であるのに対し、運転開始前の停止継続時間が短ければ運転開始時における温度が高いからであり、上記記憶手段に記憶された関係の、標準的な関係からの外れ量に基づいて、不良検出および原因推定を行えば、それらの信頼性を高めることができる。
(27)前記停止継続時間段階と対応付けた前記第一設定時間毎の前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との前記標準的な関係を、当該電子回路部品装着機と同一の構成を有し、かつ、位置決め不良が発生しないことが明らかである電子回路部品装着機を用いて予め取得し、当該電子回路部品装着機の記憶手段に記憶させておく(26)項に記載の位置決め不良検出方法。
標準的な関係は、電子回路部品装着機の作業環境(例えば、地域,温度,湿度,設置密度)に応じて取得されることが望ましいが、多くの場合、電子回路部品装着機の作業環境はほぼ一定の標準環境に制御されるため、標準環境における関係が予め取得され、記憶手段に記憶させられる。本項の態様によれば、被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係の変化が作業場の作業環境に応じた正常な変化であるか、装置自体の特殊状況に基づいて発生する変化であって、位置決め不良とすべき変化であるかを仕分けることが可能となる。なお、作業環境が変わり、それに応じた被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係が新たに得られた場合には、標準的な関係が更新されることが望ましい。
(28)予め定められた条件が満たされる毎に、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係を記憶する記憶手段を設け、前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの位置決め不良が検出された際に、当該電子回路部品装着機を停止させ、その停止後の前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値とを前記記憶手段に記憶させ、その記憶手段に記憶された複数の前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係に基づいて前記位置決め不良の原因を推定する(20)項ないし(23)項のいずれかに記載の位置決め不良検出方法。
本項に記載の特徴を(24)項ないし(27)項の各々に記載の特徴と共に採用することが可能であり、その場合は、(24)項に記載の「予め定められた条件」を「予め定められた第一条件」と、また、(28)項に記載の「予め定められた条件」を「予め定められた第二条件」と読み替えるものとする。
(29)前記予め定められた条件が、当該電子回路部品装着機の運転停止からの停止継続時間が予め定められた第二設定時間増加する毎という停止継続時間条件を含む(28)項に記載の位置決め不良検出方法。
なお、運転継続時間の増加に伴って構成要素の温度が上昇して熱膨張が増大する一方、停止継続時間の増加に伴って構成要素の熱膨張が減少するが、駆動装置、例えば、それに含まれる運動伝達装置にバックラッシが存在する場合には、上記熱膨張の増大,減少の少なくとも一部がバックラッシによって吸収され、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置の変化として現れず、被検出部の像の位置の変化が熱膨張の増減を正確に表さない場合がある。これを回避するために、運転継続時間あるいは停止継続時間の増加に伴う画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係の検出は、熱膨張の増大,減少がバックラッシによって吸収されない状態で行うことが必要である。
(30)位置決め不良を検出した場合に、前記記憶手段に記憶させた関係に基づいて、被検出部の位置と作動位置検出装置の検出値との関係が標準的な関係に戻ったことが明らかであり、あるいは、停止継続時間が十分に長ければ被検出部の位置と作動位置検出装置の検出値との関係が標準的な関係に戻ると推定される場合に、前記位置決め不良の原因が、前記位置決め装置の負荷過大であると推定する(29)項に記載の位置決め不良検出方法。
停止継続時間が十分に長い場合に被検出部の位置と作動位置検出装置の検出値との関係が標準的な関係に戻るということは、位置決め不良の原因が電子回路部品装着機の構成要素、特に位置決め装置の構成要素の温度上昇が原因であり、何らかの原因で位置決め装置に対する負荷が過大になったと推定することは妥当なことである。特に、位置決め不良が、(26)項に記載の方法により検出される場合、記憶手段に記憶された関係の標準的な関係からの外れ量が設定外れ量を超えるということは、可逆的な原因、すなわち位置決め装置の構成要素の熱膨張が大きいということであり、本項に記載の方法による位置決め不良の原因推定は妥当なことである。
位置決め不良の原因が位置決め装置の負荷過大であることは、位置決め不良の検出による電子回路部品装着機の停止後、予め設定された条件が成立する毎の被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係の記憶手段への記憶を行うことなく、停止後、標準的な関係に戻ったことが明らかである時間の経過後に被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係を取得することによっても推定することができる。
(31)前記停止後の前記第二設定時間増加毎における前記像の位置と前記作動位置検出装置の検出値との関係を、当該電子回路部品装着機と同一の構成を有し、かつ、位置決め不良が発生しないことが明らかである電子回路部品装着機を用いて予め取得し、前記標準的な関係として当該電子回路部品装着機の記憶手段に記憶させておく(30)項に記載の位置決め不良検出方法。
(32)当該電子回路部品装着機に温度を検出する1つ以上の温度センサを設け、その温度センサの検出結果を前記位置決め不良の原因推定に利用する(20)項ないし(31)項のいずれかに記載の位置決め不良検出方法。
電子回路部品装着機の構成要素の熱膨張が位置決め不良の一因となることがあり、熱膨張量は構成要素の温度変化量と密接に関連するため、電子回路部品装着機に温度センサを設ければ、位置決め不良の原因を推定する上で、有効な情報を得ることができる。例えば、位置決め装置の駆動源は主要な発熱源であり、長時間継続して停止し、被検出部の位置と作動位置検出装置の検出値との関係が標準的な関係になっている状態の電子回路部品装着機に作動を開始させた場合には、駆動源の温度が他の部分に比較して早期に上昇し始め、かつ、上昇勾配も比較的早期に最大値に達するため、駆動源に温度センサを設ければ、負荷の過大等に起因する位置決め装置の構成要素の異常な熱膨張による位置決め不良の発生を早期に予測することができる。また、位置決め装置の複数の部分に温度センサを設ければ、位置決め装置全体の熱膨張状態をより正確に推定することができる。
(33)当該電子回路部品装着機に温度を検出する1つ以上の温度センサを設け、前記予め定められた条件が、その温度センサのいずれか1つの検出温度が設定温度上昇する毎という温度上昇条件を含む(24)項に記載の位置決め不良検出方法。
上記「1つ以上の温度センサのいずれか1つ」は位置決め装置の作動継続に伴う温度の上昇状況が、撮像装置の画面内における被検出部の像の位置と作動位置検出装置の検出値との関係の変化に、可及的に良好に対応する部分(空間でも位置決め装置の構成部材でもよい)の温度を検出するものとすることが望ましい。そのような温度センサの検出温度の上昇量は、電子回路部品装着機の運転開始からの運転継続時間より正確に電子回路部品装着機の作動量を表すことがあり、そのような場合に特に本項の特徴の採用が有効である。
各装着モジュール10はそれぞれ、図2に示すように、装着機本体たるモジュール本体18,基材搬送装置たる基板搬送装置20,基材保持装置たる基板保持装置22,部品供給装置24,装着装置26,基準マーク撮像装置28(図4参照),部品撮像装置30および制御装置32(図11参照)を備えている。
図13に示すS27の実行により通常運転が開始されれば、制御コンピュータ200のRAMに記憶させられた装着プログラムが実行され、回路基板54への電子回路部品の装着が行われる。簡単に説明すれば、装着ヘッド70bは部品供給装置24へ移動させられ、複数の吸着ノズル120bが順次、テープフィーダ60により供給される電子回路部品を吸着する。電子回路部品の受取り後、装着ヘッド70bは部品撮像位置へ移動させられて電子回路部品が撮像される。部品撮像位置は、本実施形態においては回転体130の回転軸線が撮像画面の中心と一致することが予定された位置とされ、エンコーダ216の値により規定される。撮像データが画像処理され、吸着ノズル120bによる電子回路部品の保持位置誤差が算出される。保持位置誤差には、X軸方向およびY軸方向における各位置誤差および回転位置誤差(電子回路部品の軸線まわりの位置誤差)が含まれる。
また、S10の判定を省略し、S9の判定の結果、正逆差が過大であれば、不良が生じているとしてもよい。この場合、不良原因は、緩みずれおよび原因不明の異常を含むことになる。
また、Y軸方向移動装置を送りねじ機構を含むものとし、過大なバックラッシが検出されるようにしてもよい。
装着ヘッド側に被検出部を複数設けてもよい。この場合、例えば、被検出部を撮像装置に対して移動させられる複数の部材、例えば、装着ヘッド70,X軸スライド100,102,基準マーク撮像装置28等の互いに別体の2部材以上と、1部材においてX軸方向に隔たった2箇所以上との少なくとも一方に設けて撮像し、各位置ずれ量を取得する。取得された複数の位置ずれ量に基づいて、例えば、バックラッシ,熱膨張の発生状況や緩みずれ,強制ずれの発生箇所を特定することが可能である。
Claims (3)
- (a)回路基材を保持する基材保持装置と、(b)電子回路部品を供給する部品供給装置と、(c)その部品供給装置から電子回路部品を部品保持具により受け取り、前記基材保持装置に保持された回路基材に装着する装着ヘッドと、(d)駆動源および運動伝達装置を備えて前記基材保持装置と前記装着ヘッドとを、基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に相対移動させることにより、それら基材保持装置と装着ヘッドとの相対位置決めを行う位置決め装置とを含む電子回路部品装着機において、少なくとも前記位置決め装置のバックラッシ過大を含む複数種類の原因に起因する位置決め不良を検出するとともにその位置決め不良の原因を推定する方法であって、
前記基材保持装置と前記装着ヘッドとの一方に対して被検出部を、他方に対してその被検出部を撮像する撮像装置をそれぞれ固定的に設けるとともに、前記位置決め装置に前記駆動源の作動位置を検出する作動位置検出装置を設け、
前記駆動源を正方向と逆方向とに、通常の加,減速度より小さい加,減速度で、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、そのずれ量に基づいてバックラッシ量を検出して、その検出したバックラッシ量が設定量を超えた場合に前記位置決め不良を検出するとともに、その位置決め不良の原因を前記位置決め装置におけるバックラッシの過大と推定し、
前記駆動源を正方向と逆方向とに、加速度を通常の加速度より大きい加速度を含む複数種類に異ならせて、前記作動位置検出装置の検出値が互いに同じになるまで作動させた場合の、前記撮像装置の画面内における前記被検出部の2つの像のずれ量を検出し、最大のずれ量から前記バックラッシ量を差し引いた量が設定量以上である場合に、前記位置決め不良の原因を、前記被検出部と前記撮像装置との間にある締結装置の緩みに起因して発生する緩みずれと推定することを特徴とする電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法。 - 前記運動伝達装置が、互いに螺合した雄ねじ部材とナットとを含む送りねじ機構を含み、前記バックラッシがその送りねじ機構のバックラッシを含む請求項1に記載の電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法。
- 前記装着ヘッドが、電子回路部品を負圧により吸着して保持する吸着ノズルを備え、前記位置決め装置が、その吸着ノズルを、前記基材保持装置に保持された回路基材の表面に平行な方向に移動させて、その吸着ノズルを回路基材に対して位置決めする吸着ノズル位置決め装置を含む請求項1または2に記載の電子回路部品装着機の位置決め不良検出方法。
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