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JP5987665B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description

本発明は、半導体素子の一面側のみ、もしくは、両面側に金属板およびセラミック板を設けたものをモールド樹脂で封止してなる両面放熱パッケージとしての半導体装置に関する。
従来より、この種の一般的な半導体装置は、一対の金属板の間に半導体素子を挟み、半導体素子の表裏の各面と各金属板とを、はんだ等により電気的および熱伝導可能に接合し、さらに、それぞれの金属板の外面にセラミック板やシート等の絶縁部材を設け、これらをモールド樹脂で封止するとともに、上記絶縁部材の外面を放熱面としてモールド樹脂より露出させ、放熱するようにしている。
ここで、このような半導体装置は、金属板に半導体素子を挟むことで金属板、半導体素子および上記絶縁部材が積層されてなる構造体を形成し、この構造体を樹脂成形用の金型に設置し、モールド樹脂の成形を行うことにより製造される。このとき、単純には、各放熱面をモールド樹脂より露出させるべく、各放熱面に金型を押し付けて、当該構造体を金型で挟んだ状態で、樹脂封止を行う。
しかし、従来では、当該構造体のすべてがヤング率の大きい(つまり高弾性の)材料で構成されているため、モールド樹脂成形を行う際、金型で構造体の放熱面を押し付けると、その押し付け力によって、半導体素子やはんだ接続部やセラミック板へのダメージや、金型の損傷といった不具合が発生しやすい。
そこで、従来では、このような不具合を避けるために、構造体における一方の放熱面が金型に接触しないように、構造体の高さ寸法(つまり積層方向の寸法)を厳密に管理する必要があった。また、当該一方の放熱面が金型に接触しないような構成にするが故に、当該一方の放熱面にモールド樹脂のバリが発生し、研磨やバリ取り処理といった後工程を追加する必要があった。
一方で、樹脂成形における放熱面の樹脂バリ発生を防止する目的で、金属板と半導体素子との間に、薄い板バネ形状をなしバネ性を有する銅材を組付けた構造が提案されている(特許文献1参照)。これによれば、当該銅材のバネ力により金属板を金型内面に押し付けるので、樹脂バリが発生しにくくなるとされている。
特開2008−227231号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の銅材を用いた場合、当該銅材がバネ性を有するためには、銅材を薄い板材とする必要がある。そのため、銅材を介した放熱性が低下すること、また銅材が曲げられた際に銅材と半導体素子との接合部等に大きな応力が発生し、当該接合部等におけるクラックの発生が懸念される。
なお、半導体素子の一面側のみに、上記同様に金属板およびセラミック板を設けたものをモールド樹脂で封止してなる半導体装置、いわゆる片面放熱構造の場合でも、上記両面の場合ほど金型への放熱面の押し付け力は大きくないが、当該押し付け力による上記同様の問題が発生する可能性がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、半導体素子の一面側のみ、もしくは、両面側に金属板およびセラミック板を設けたものをモールド樹脂で封止してなる半導体装置において、半導体素子やはんだ接合部やセラミック板のダメージおよび樹脂成形用の金型へのダメージの防止と、放熱面への樹脂バリの発生防止とを両立するのに適した構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、半導体素子の一面側、他面側にそれぞれ、電気的および熱伝導可能に接合され、半導体素子を挟む一対の金属板(20、30)と、一対の金属板のそれぞれにおける外面(21、31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(40、50)と、半導体素子、一対の金属板およびセラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、セラミック板の外面(41、51)がモールド樹脂から露出しており、それぞれのセラミック板の端部に位置する側面(43、53)の少なくとも一部が、モールド樹脂により封止されており、一対の金属板のそれぞれの側において、セラミック板の平面サイズは金属板の平面サイズよりも一回り小さく、セラミック板の端部全体が金属板の端部の内側に位置しており、一対の金属板のそれぞれにおける外面とセラミック板の内面(42、52)との間には、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層(110、120)が、介在されていることを特徴とする。
それによれば、金属板、半導体素子およびセラミック板が積層されてなる構造体において、セラミック板の外面が放熱面となる。そして、モールド樹脂の成形時には、両放熱面に樹脂成形用の金型(200)を押し付けた状態とすることで樹脂バリ防止を行うが、この金型からの押し付け力は、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層によって緩和される。それゆえ、本発明によれば、半導体素子やはんだ接合部やセラミック板のダメージおよび金型へのダメージの防止と、放熱面への樹脂バリの発生防止とを両立するのに適し、セラミック板の端部に位置する側面におけるモールド樹脂の剥離を抑制しやすい構成を提供できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1の半導体装置において、それぞれのセラミック板の端部に位置する側面(43、53)の少なくとも一部が、モールド樹脂により封止されており、一対の金属板のそれぞれの側において、介在層の平面サイズはセラミック板の平面サイズよりも一回り小さく、介在層の端部全体がセラミック板の端部の内側に位置していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2のいずれか1つに記載の半導体装置において、介在層は、モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする。
それによれば、モールド樹脂の成形温度で介在層が軟化するので、金型からの押し付け力を、より緩和しやすくなり、好ましい。
また、請求項4に記載の発明では、一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、半導体素子の一面側、他面側にそれぞれ、電気的および熱伝導可能に接合され、半導体素子を挟む一対の金属板(20、30)と、一対の金属板のそれぞれにおける外面(21、31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(40、50)と、半導体素子、一対の金属板およびセラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、セラミック板の外面(41、51)がモールド樹脂から露出しており、一対の金属板のそれぞれにおける外面とセラミック板の内面(42、52)との間には、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層(110、120)が、介在されており、介在層は、モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする。
この場合も、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層によって、半導体素子やはんだ接合部やセラミック板のダメージおよび金型へのダメージの防止と、放熱面への樹脂バリの発生防止とを両立するのに適した構成を提供することができる。また、モールド樹脂の成形温度で介在層が軟化するので、金型からの押し付け力を、より緩和しやすくなり、好ましい。
さらに、請求項5に記載の発明では、一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、半導体素子の他面側のみに電気的および熱伝導可能に接合された金属板(30)と、金属板における外面(31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(50)と、半導体素子、金属板およびセラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、セラミック板の外面(51)がモールド樹脂から露出しており、金属板における外面とセラミック板の内面(52)との間には、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層(120)が、介在されており、介在層は、モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする。
この場合も、金属板およびセラミック板よりも軟らかい介在層によって、半導体素子やはんだ接合部やセラミック板のダメージおよび金型へのダメージの防止と、放熱面への樹脂バリの発生防止とを両立するのに適した構成を提供することができる。また、モールド樹脂の成形温度で介在層が軟化するので、金型からの押し付け力を、より緩和しやすくなり、好ましい。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の概略的な断面構成を示す図である。 図1に示される半導体装置の製造方法を示す工程図である。 図2に続く製造方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の放熱フィンへの組み付け構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置について図1を参照して述べる。この半導体装置は、たとえば自動車などの車両に搭載され、車両用の各種電子装置を駆動するための装置として適用されるものである。
本実施形態の半導体装置は、大きくは、半導体素子10と、半導体素子10を挟む一対の金属板20、30と、一対の金属板20、30のそれぞれにおける外面21、31に設けられたセラミック板40、50と、半導体素子10、一対の金属板20、30およびセラミック板40、50を封止するモールド樹脂60と、を備え、セラミック板40、50の外面41、51が放熱面としてモールド樹脂60から露出している構成を有するものである。
半導体素子10は、シリコン半導体等よりなる一面11と他面12とが表裏の関係にあるもので、ここでは板状をなす半導体チップとして構成されている。具体的に、半導体素子10は、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やパワーMOS等のパワー素子等よりなり、矩形板状をなす。
そして、一対の金属板20、30は、半導体素子10の一面11側に位置する第1の金属板20と、他面12側に位置する第2の金属板30とよりなり、それぞれ半導体素子10の一面11側、他面12側に対して電気的および熱伝導可能に接合されている。
つまり、互いの内面22、32が対向するように一対の金属板20、30が設けられており、半導体素子10は、これら両金属板20、30に挟まれるように設けられて両金属板20、30の内面22、32に接合されている。ここでは、半導体素子10と第1の金属板20とは、導電性を有するスペーサ70を介して、電気的および熱伝導可能に接合されている。
この一対の金属板20、30は、導電性、放熱性を有し、半導体素子10の電極および放熱部材として機能するものである。具体的には、金属板20、30は、純Cu(銅)、Cu合金などよりなり、典型的には矩形板状をなす。ここでは、金属板20、30はリードフレームのアイランドとして構成されたものとするが、当該アイランドよりも厚く放熱性に優れたヒートシンクであってもよい。
なお、金属板20、30としては、母材が純Cu、Cu合金であって、その表面にNiめっきやAuめっきなどが設けられているものであってもよい。また、金属板20、30としては、AL(アルミニウム)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、これらの積層材など、その他の金属材料を用いてもよい。
また、スペーサ70は、半導体素子10よりも一回り小さい板状(たとえば矩形板状)をなし、金属板20、30と同様の金属材料から選択された材料よりなる。このスペーサは、後述する半導体素子10とリード端子90とのワイヤボンディングを行うにあたって、ワイヤ100の高さを維持するために、半導体素子10のワイヤボンディング面である一面11と第1の金属板20との間の高さを確保する役割を果たすものである。
そして、図1に示されるように、本半導体装置において、第1の金属板20、スペーサ70、半導体素子10、第2の金属板30の各間は、はんだ80によって電気的且つ熱伝導可能に接続されている。このはんだ80は、たとえばSn−Cu−Ni−Pなどの一般的なPbフリーはんだ等よりなる。
また、図1に示されるように、モールド樹脂60の内部にて、銅等の導電性材料よりなる上記リード端子90が設けられており、このリード端子90のインナーリード部と半導体素子10の一面11とが、ワイヤ100により結線され、電気的に接続されている。
このワイヤ100は、たとえば金、アルミ、銅等のワイヤボンディングにより形成されるものである。そして、リード端子90のアウターリード部を介して、半導体素子10と外部とが電気的に接続されるようになっている。
セラミック板40、50は、電気絶縁性のセラミックよりなる板状をなすもので、一対の金属板20、30のそれぞれにおける外面21、31に設けられている。ここでは、セラミック板40、50は、たとえば矩形板状をなすもので、その材質としては、具体的にはSiが挙げられ、その他にAl、AlNなども使用可能である。
モールド樹脂60は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂よりなるもので、トランスファーモールド法により成形されるものである。このモールド樹脂60は、半導体素子10、一対の金属板20、30およびセラミック板40、50を包み込むように封止するが、セラミック板40、50の外面41、51は、モールド樹脂60より露出している。
ここでは、図1に示されるように、セラミック板40、50の端部に位置する側面43、53の全体がモールド樹脂60で封止されており、なおかつ、モールド樹脂60の表面とセラミック板40、50の外面41、51とが同一平面にある。
このセラミック板40、50の外面41、51は、外部に露出して放熱を行う放熱面として構成されており、これら外面41、51には、外部の筺体や冷却器等が接続されるようになっている。ここで、セラミック板40、50は電気絶縁性であるから、外部に対する電気的絶縁が保証される。
このような半導体装置において、さらに、図1に示されるように、モールド樹脂60の内部にて、一対の金属板20、30のそれぞれにおける外面21、31とセラミック板40、50の内面42、52との間には、金属板20、30およびセラミック板40、50よりも軟らかい介在層110、120が、介在されている。
この介在層110、120は、全体がモールド樹脂60内に位置し、介在層110、120の表面のうち金属板20、30およびセラミック板40、50と接する部位以外の部位は、すべてモールド樹脂60に封止されている。
この介在層110、120はシート状をなすが、金属板20、30とセラミック板40、50との間に、塗布や成形シート等の形態で介在させることで設けられる。介在層110、120の材質としては、金属板20、30およびセラミック板40、50よりも軟らかいものであれば、特に限定しないが、典型的には樹脂が採用される。
具体的には、介在層110、120の材料としては、シリコーン系の樹脂材料に、例えば熱伝導性を向上させるためにBN(窒化ボロン)よりなるフィラーを混入したもの等が挙げられる。なお、シリコーン系樹脂の代わりに、たとえば、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂を採用してもよい。
ただし、上述のように、セラミック板40、50で電気的絶縁を保証する構造であるため、介在層110、120に混入されるフィラー材料としては、電気絶縁性、導電性を問わず使用可能である。ここで、導電性のフィラー材料としては、金属片、グラファイト、CNT(カーボンナノチューブ)などが挙げられ、絶縁性のフィラー材料としては、Al、Si、AlN、BNなどが挙げられる。
つまり、介在層110、120は、電気絶縁性でもよいし、導電性でもよい。また、介在層110、120としては、金属板20、30やセラミック板40、50に対し接着性を有するシートでもよいし、接着性を持たないシートでもよい。また、一方の介在層110と他方の介在層120とで、材質や形状、サイズが同一でもよいし、異なるものであってもよい。
また、本実施形態では、図1に示されるように、それぞれのセラミック板40、50の側面43、53がモールド樹脂60により封止されており、一対の金属板20、30のそれぞれの側において、介在層110、120の平面サイズはセラミック板40、50の平面サイズよりも一回り小さいものとされている。それにより、介在層110、120の端部全体がセラミック板40、50の端部の内側に位置し、引っ込んでいる。
ここで、本実施形態では、介在層110、120の端部がセラミック板40、50の端部よりもはみ出していてもよいが、上記の引っ込んでいる構成の方が望ましい。このような構成とすることにより、次のような利点が生じる。
介在層110、120は、セラミック板40、50に比べてモールド樹脂60との密着性が悪いので、介在層110、120の端部とモールド樹脂60との界面が剥離起点となって、モールド樹脂60の剥離が進行し、セラミック板40、50の側面43、53とモールド樹脂60との剥離が誘発されやすい。
ここで、本実施形態のように、介在層110、120の端部全体がセラミック板40、50の端部の内側に位置して引っ込んでいれば、はみ出している場合に比べて、上記剥離起点からセラミック板40、50の側面43、53までの剥離経路を長くできる。そのため、セラミック板40、50の側面43、53への剥離の進行を遅らせることができ、セラミック板40、50の側面43、53におけるモールド樹脂60の剥離を抑制しやすいものにできる。
また、本実施形態では、図1に示されるように、それぞれのセラミック板40、50の側面43、53がモールド樹脂60により封止されており、一対の金属板20、30のそれぞれの側において、セラミック板40、50の平面サイズは金属板20、30の平面サイズよりも一回り小さいものとされている。それにより、セラミック板40、50の端部全体が金属板20、30の端部の内側に位置し、引っ込んでいる。
ここで、本実施形態では、セラミック板40、50の端部が金属板20、30の端部よりもはみ出していてもよいが、上記の引っ込んでいる構成の方が望ましい。このような構成とすることにより、次のような利点が生じる。
仮に、セラミック板40、50の端部が金属板20、30の端部よりはみ出した場合、モールド樹脂60によってセラミック板40、50の端部に引っ張り応力が加わり、セラミック板40、50の側面43、53にてモールド樹脂60の剥離が生じやすくなる。
それに比べて、本実施形態のように、セラミック板40、50の端部全体が金属板20、30の端部の内側に位置して引っ込んでいれば、セラミック板40、50の端部にはモールド樹脂60によって圧縮応力が加わるため、セラミック板40、50の側面43、53にてモールド樹脂60の剥離が抑制されやすくなる。そのため、本実施形態によれば、セラミック板40、50の側面43、53におけるモールド樹脂60の剥離を抑制しやすいものにできる。
たとえば、金属板20、30、介在層110、120、セラミック板40、50を、矩形板状をなすものにした場合には、上記平面サイズの大小関係を実現するべく、介在層110、120が最小の矩形となり、金属板20、30が最大の矩形となり、セラミック板40、50が中間サイズの矩形となる。
次に、本半導体装置を製造する製造方法について、図2、図3を参照して述べる。なお、図2、図3では、各工程におけるワークを断面的に示してある。
まず、図2(a)〜(d)および図3(a)に示されるように、半導体素子10、金属板20、30、介在層110、120、および、セラミック板40、50が積層された構造体1を形成する(構造体形成工程)。
この構造体形成工程では、まず、図2(a)に示されるように、第2の金属板30とリード端子90とを平面的に配置し、第2の金属板30の内面32上に、はんだ80を介して半導体素子10、スペーサ70を順次積層し、はんだ付けする。
次に、図2(b)に示されるように、半導体素子10の一面11とリード端子90との間でワイヤボンディングを行い、これらの間をワイヤ100で結線する。次に、図2(c)に示されるように、スペーサ70の上に、はんだ80を介して、第1の金属板20を搭載し、はんだ付けする。
その後、図2(d)に示されるように、接着性を有する介在層110、120を、セラミック板40、50の内面に接着させた状態で設ける。この介在層110、120は、印刷またはディスペンスによる塗布や成型シートの貼り付け等により設けられる。
そして、このセラミック板40、50を、介在層110、120を介して、金属板20、30の外面21、31に貼り付ける。その後は、図3(a)に示されるように、加熱して介在層110、120を硬化させる。こうして、構造体1ができあがる。
次に、図3(b)、(c)に示される樹脂成形工程を行う。この工程では、図3(b)に示されるように、上型210と下型220とを合致させることによりモールド樹脂60の外形に対応する空間形状を有するキャビティ230を構成する金型200を用いる。
そして、キャビティ230内に構造体1を設置してキャビティ230内にモールド樹脂60を充填することによりモールド樹脂60を形成する。こうして、本実施形態の半導体装置ができあがる。
ここで、上記構造体形成工程では、構造体1における積層方向の寸法を、キャビティ230における当該積層方向の寸法よりも大きいものとしておく。そして、樹脂成形工程では、半導体素子10の一面11側からセラミック板40の外面41に上型210を押し付けるとともに、半導体素子10の他面12側からセラミック板50の外面51に下型220を押し付けて、介在層110、120を厚さ方向に圧縮する。
それにより、構造体1における積層方向の寸法を、キャビティ230における当該積層方向の寸法と同一の大きさとして、構造体1をキャビティ230内に設置する。このとき、両放熱面41、51に樹脂成形用の金型200を押し付けた状態とすることで樹脂バリ防止が行われるが、この金型200からの押し付け力は、軟らかい介在層110、120によって緩和される。
それゆえ、本実施形態によれば、金型200の押し付け力による半導体素子10やはんだ接続部やセラミック板のダメージ、あるいは金型200自身のダメージを防止することができ、且つ、放熱面41、51への樹脂バリの発生を防止することができる。
(第2実施形態)
図4を参照して、本発明の第2実施形態を述べる。上記第1実施形態に示した製造方法では、介在層110、120として接着性を有するシートを用いた場合を述べたが、本実施形態では、接着性を持たないシートの場合の製造方法を述べる。
この場合、図4に示されるように、成型シートとしての介在層110、120を用意し、金型200の下型220から、セラミック板50、介在層120、構造体1、介在層110、セラミック板40の順に重ね、その上に上型210を重ねて、上下型210、220を合致させた後、モールド成形を行えばよい。
(第3実施形態)
上記図1に示した半導体装置は、たとえば、図5に示されるように、外部の放熱フィン300に組み付けることで使用される。この場合、半導体装置の放熱面41、51は、放熱ゲル301を介して放熱フィン300に接触するが、放熱面41、51は電気絶縁性のセラミック板40、50であるから、放熱ゲル301は導電性のものでもよい。なお、放熱ゲル301は放熱グリス等であってもよい。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、モールド樹脂60の表面とセラミック板40、50の外面41、51とが同一平面にあったが、各セラミック板40、50の外面41、51がモールド樹脂60より露出していればよく、各セラミック板40、50の外面41、51は、モールド樹脂60の表面より突出していてもよいし、引っ込んでいるものであってもよい。
たとえば、各セラミック板40、50の外面41、51がモールド樹脂60の表面より突出する場合は、セラミック板40、50の端部に位置する側面43、53の一部、具体的には当該側面43、53における内面寄りの一部がモールド樹脂60で封止されたものとすればよい。
また、上記第1実施形態では、一対の金属板20、30のそれぞれの側において、金属板20、30、介在層110、120、セラミック板40、50の各平面サイズの大小関係を規定したが、当該各平面サイズは上記の大小関係に限定されるものではなく、金型200からの押し付け力を介在層40、50によって緩和するものであれば、上記以外の大小関係であってもよいことはもちろんである。
また、介在層110、120は、金属板20、30およびセラミック板40、50よりも軟らかいものであって、且つ、モールド樹脂60の成形温度(たとえば175℃程度)よりも低いガラス転移点(Tg)を有する材料よりなるものであってもよい。そのようなものとしては、たとえばアクリル変性のエポキシ樹脂等が上げられる。これによれば、樹脂成形工程にて、モールド樹脂60の成形温度で介在層110、120が軟化するので、金型200からの押し付け力を、より緩和しやすくなる。
また、一対の金属板20、30間に設けられる半導体素子10は、1個に限らず複数個でもよい。また、半導体素子10と外部との電気接続が適切に行われる構成ならば、一対の金属板20、30間にて上記スペーサは無くてもよい。つまり、半導体素子10の一面11に第1の金属板20の内面22が直接はんだ付けされたものであってもよい。
また、半導体装置としては、上記図1において、モールド樹脂60内における半導体素子10の一面11側の構成要素、つまり、スペーサ70、第1の金属板20、介在層10、セラミック板40およびこれらを接合するはんだ80が省略されたものであってもよい。この場合、半導体素子10の他面12側にて第2の金属板30およびセラミック板50を介して放熱する片面放熱構造とされる。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 半導体素子
20、30 金属板
40、50 セラミック板
60 モールド樹脂
110、120 介在層

Claims (5)

  1. 一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、
    前記半導体素子の一面側、他面側にそれぞれ、電気的および熱伝導可能に接合され、前記半導体素子を挟む一対の金属板(20、30)と、
    前記一対の金属板のそれぞれにおける外面(21、31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(40、50)と、
    前記半導体素子、前記一対の金属板および前記セラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、
    前記セラミック板の外面(41、51)が前記モールド樹脂から露出しており、
    それぞれの前記セラミック板の端部に位置する側面(43、53)の少なくとも一部が、前記モールド樹脂により封止されており、
    前記一対の金属板のそれぞれの側において、前記セラミック板の平面サイズは前記金属板の平面サイズよりも一回り小さく、前記セラミック板の端部全体が前記金属板の端部の内側に位置しており、
    前記一対の金属板のそれぞれにおける外面と前記セラミック板の内面(42、52)との間には、前記金属板および前記セラミック板よりも軟らかい介在層(110、120)が、介在されていることを特徴とする半導体装置。
  2. それぞれの前記セラミック板の端部に位置する側面(43、53)の少なくとも一部が、前記モールド樹脂により封止されており、
    前記一対の金属板のそれぞれの側において、前記介在層の平面サイズは前記セラミック板の平面サイズよりも一回り小さく、前記介在層の端部全体が前記セラミック板の端部の内側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記介在層は、前記モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載の半導体装置。
  4. 一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、
    前記半導体素子の一面側、他面側にそれぞれ、電気的および熱伝導可能に接合され、前記半導体素子を挟む一対の金属板(20、30)と、
    前記一対の金属板のそれぞれにおける外面(21、31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(40、50)と、
    前記半導体素子、前記一対の金属板および前記セラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、
    前記セラミック板の外面(41、51)が前記モールド樹脂から露出しており、
    前記一対の金属板のそれぞれにおける外面と前記セラミック板の内面(42、52)との間には、前記金属板および前記セラミック板よりも軟らかい介在層(110、120)が、介在されており、
    前記介在層は、前記モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする半導体装置。
  5. 一面(11)と他面(12)とが表裏の関係にある半導体素子(10)と、
    前記半導体素子の他面側のみに電気的および熱伝導可能に接合された金属板(30)と、
    金属板における外面(31)に設けられた電気絶縁性のセラミック板(50)と、
    前記半導体素子、前記金属板および前記セラミック板を包み込むように封止するモールド樹脂(60)と、を備え、
    前記セラミック板の外面(51)が前記モールド樹脂から露出しており、
    前記金属板における外面と前記セラミック板の内面(52)との間には、前記金属板および前記セラミック板よりも軟らかい介在層(120)が、介在されており、
    前記介在層は、前記モールド樹脂の成形温度よりも低いガラス転移点を有する材料よりなることを特徴とする半導体装置。
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