JP5989053B2 - 吸収体の製造装置 - Google Patents
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Description
前記吸収体は、通常、少なくともパルプ等のセルロース系吸水性繊維と熱可塑性樹脂繊維とを予め定めた割合で含有させたウェブを形成し、該ウェブをさらに開繊した上で所定の形状に成形することにより形成される。
この特許文献1に記載の技術は、セルロース系吸水性繊維と熱可塑性樹脂繊維とが各々供給される複数のフォーミングヘッダを備えたエアレイド機を用いて、これらのセルロース系吸水性繊維と熱可塑性樹脂繊維を含む層を順次積層した上で加熱処理を行ってある程度の強度を確保した後、ワインダーによって巻き取ることにより1枚のウェブを予め作製する。その後、そのウェブを開繊装置において開繊して吸収体材料を形成すると共に、成形工程において該吸収体材料を積繊させて成形することにより吸収体を形成するものである。
前記開繊が行いにくくなると、吸収体材料を積繊させて成形を行う際に、吸収体を構成する各繊維の混合割合をコントロールすることがきわめて難しいため、吸収体中の各繊維の混合割合を所望の割合とすることができなかった。さらに、開繊中に繊維が切れてしまい、所望の繊維長を確保できずに吸収体の剛性を確保できなかったり、開繊後における各繊維のブレンドの状態が悪化して全体として均一な吸収能力を得ることができなかったりする等、吸収体として予定していた性能を得ることができないという欠点があった。
(1)少なくとも熱可塑性樹脂繊維とセルロース系吸水性繊維とを含む複数の繊維を予め定めた割合で混合した吸収体の製造装置であって、前記熱可塑性樹脂繊維を含む第1の繊維群からなるウェブを開繊する第1の開繊装置と、前記セルロース系吸水性繊維を含む第2の繊維群からなるウェブを開繊する第2の開繊装置と、前記第1の開繊装置により開繊された第1の吸収体材料と、前記第2の開繊装置により開繊された第2の吸収体材料とを内部に流入させて、上流側から下流側に向かって流れるエアによってこれらの第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料をエア搬送する搬送管と、前記搬送管の最下流の位置に配設されて、該搬送管の上流側から搬送された前記第1の吸収体材料と前記第2の吸収体材料とを積層させて吸収体を成形する成形装置とを備え、前記搬送管は、前記第1の開繊装置から前記第1の吸収体材料を該搬送管内に流入させる第1の流入部と、第2の開繊装置から前記第2の吸収体材料を前記搬送管内に流入させる第2の流入部とを有していると共に、前記搬送管は、前記第2の流入部が形成された部分の流通面積が、該搬送管における該第2の流入部が形成された部分の上流側の直近部分の流通面積よりも小さい絞り部と、前記搬送管における該絞り部の下流側に連結され、且つその絞り部よりも流通面積が大きく形成された、前記絞り部を通過した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を混合させる混合空間部とを有していて、該混合空間部から流出した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を前記成形装置に供給自在である、吸収体の製造装置。
(3)前記第1の開繊装置は、前記第1の繊維群からなるウェブを、外周側に設けられた刃によって回転しながら開繊する回転刃部を備え、前記第1の開繊装置と前記第2の開繊装置とは、第1の開繊装置の回転刃部と第2の開繊装置の回転刃部が、それぞれの前記刃が前記搬送管の上流側から該搬送管に近づき、下流側から該搬送管から離れる方向に回転自在となっていて、これらの第1の開繊装置の回転刃部と第2の開繊装置の回転刃部とが相反する方向に回転することによりそれぞれ開繊を行う、前記(2)に記載の吸収体の製造装置。
(4)前記第1の開繊装置の前記回転刃部における前記刃の部分での回転速度、及び前記第2の開繊装置の前記回転刃部における前記刃の部分での回転速度は、前記搬送管内を上流側から下流側に流れるエアの流速よりも小さく設定されている、前記(3)に記載の吸収体の製造装置。
(9)前記搬送管は、前記混合空間部よりも下流側に、該搬送管の流通面積を小さくする追加絞り部と、前記搬送管における該追加絞り部の下流側に連結され、且つその絞り部よりも流通面積が大きく形成された、前記追加絞り部を通過した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を混合させる追加混合空間部とを有している、前記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の吸収体の製造装置。
(10)前記追加混合空間部は、該追加混合空間部内に、第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料とは別の第3の吸収体材料を供給する供給装置を備えている、前記(9)に記載の吸収体の製造装置。
これにより、絞り部において搬送管を流通するエアの流速が高まる一方、下流側の混合空間部で流速が低くなって、第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料が拡散するため、第1の開繊装置及び第2の開繊装置から所望の割合で流入させた第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料が混ざり易くなる。
したがって、吸収体を構成する繊維の混合割合を所望の割合に安定的且つ確実にコントロールすると共に、繊維のブレンドの均一性を確保して、予定していた吸収体として性能を安定的に得ることが可能となる。
図1〜図5は、本発明に係る吸収体の製造装置の一実施の形態を示すもので、この実施の形態の製造装置1は、熱可塑性樹脂繊維を含む第1の繊維群からなる第1のウェブ11を開繊する第1の開繊装置2と、セルロース系吸水性繊維を含む第2の繊維群からなる第2のウェブ12を開繊する第2の開繊装置3とを備えている。
さらに、第1の開繊装置2により開繊された第1の吸収体材料13と、第2の開繊装置3により開繊された第2の吸収体材料14とを内部に流入させて、上流側から下流側に向かって流れるエアによってこれらの第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14をエア搬送する搬送管4を有している。また、搬送管4の最下流の位置に配設されて、搬送管4の上流側から搬送された第1の吸収体材料13と第2の吸収体材料14とを積層させて吸収体を成形する成形装置5とを備えている。
この実施の形態では、搬送管4の最上流に第1の開繊装置2が配設され、搬送管4におけるこの第1の開繊装置2よりも下流側であって、成形装置の上流側に第2の開繊装置3が配設されている。
この第1の開繊装置2は、水平方向に延びる回転軸21と、この回転軸21の軸線回りに回転自在に設けられた略円柱状の開繊シリンダ23、及び開繊シリンダ23の外周側に配設されてその開繊シリンダ23と共に回転する複数の開繊用の刃24とを備えた回転刃部22とを備えている。また、この第1の開繊装置2は、回転刃部22の外周面と対向する位置に、その回転刃部22の外周面に沿うように設けられて、回転刃部22の回転軸21と平行な方向に延びる回転軸26a〜30aの軸線回りに回転自在である、回転刃部22と共に第1のウェブ11の開繊を行う第1〜第5のウォーカロール26〜30が、回転刃部22の下方側から上方側に向けて一定の間隔で配設されている。
なお、これらの回転刃部22やウォーカロール26〜30については、図示しない電動モータ等に駆動手段により、それぞれの回転軸の軸線回りに回転するようになっている。
なお、これらのピン状の刃24は、いずれも同大同形に形成されていて、開繊シリンダ23の外周面における全面に一定の間隔で配設されていると共に、各刃24は、開繊シリンダ23の回転方向(即ち、図1及び図2における右回り方向)に向けて一定角度傾斜した状態で、その開繊シリンダ23の外周面に固定されている。また、これらのピン状の刃24は、開繊シリンダ23の外周面における周方向及び幅方向の全域に配設されている。
このケーシング部材25は、回転刃装置22や第1〜第5のウォーカロール26〜30に接触しないように設けられていて、この実施の形態においては、このケーシング部材25における回転刃部22の右側に相当する部分において搬送管4と気密に連結されている。したがって、ケーシング部材25の内部と搬送管4の内部とは気密に連通した状態となっている。
さらに、このケーシング部材25自体は、内部が気密に形成されている訳ではなく、開繊した繊維が搬送管4以外の漏れ出ることを防ぎ、且つ安全のために回転刃部22や第1〜第5のウォーカロール26〜30を直接的に触れることができないようにする程度のもので、外気をケーシング部材25内、延いては第1の開繊装置2内に自由に流通させることができるようになっている。
なお、本発明において使用される熱可塑性樹脂繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタラート(PET)等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等の原料を、単体もしくは複合した繊維が挙げられる。
この第2の開繊装置3は、第1の開繊装置2の回転軸21と同じ方向に水平に延びる回転軸31と、この回転軸31の軸線回りに回転自在に設けられた略円柱状の開繊シリンダ33、及び開繊シリンダ33の外周側に配設されてその開繊シリンダ33と共に回転する複数の開繊用の刃34とを備えた回転刃部32とを備えている。
また、第2の開繊装置3は、回転刃部32が、刃34が搬送管4の上流側からその搬送管4に近づき、下流側からその搬送管4から離れる方向に回転して第2のウェブ12を開繊する構成となっている。即ち、この実施の形態においては、第2の開繊装置3は、図1及び図3における右側から第2のウェブ12が装入され、回転刃部32が左回り方向、即ち第1の開繊装置2の回転刃部22とは相反する方向に回転しながらその第2のウェブ12を開繊することができるようになっている。
なお、回転刃部32については、図示しない電動モータ等に駆動手段によって、回転軸31の軸線回りに回転するようになっている。
また、図1及び図3に示すように、回転刃部32の刃34は、刃先が回転刃部32の回転方向(即ち、図1及び図3における左回り方向)向きに形成されていて、この刃34の刃先により第2のウェブ12の繊維(即ち、第2の繊維群の繊維)を掻き取ることが可能となっている。
なお、この実施の形態においては、第2の開繊装置3の回転刃部32は、第1の開繊装置2の回転刃部22と、幅方向長さ(軸線方向長さ)がほぼ同じ大きさとなっている。
このケーシング部材35は、第2の開繊装置3における第2のウェブ12を装入する装入口35aが設けられている。この実施の形態の場合、この装入口35aは、図1及び図3における回転刃部32の右側の中段付近に設けられている。
さらに、このケーシング部材35は、装入口35aを除き、第2の開繊装置3が搬送管4と連結される位置まで、回転刃部32の外周面、さらには回転刃部32の幅方向(軸線方向)の両端側を気密に覆っていて、ケーシング部材35の内部と搬送管4との内部とを気密に連通させた状態となっている。なお、装入口35aについては、ケーシング部材35内の気密を維持した状態において第2のウェブ12をケーシング部材35の内部に搬送、装入することができるようになっていて、例えば上下一対のシールロール等により第2のウェブ12を気密に装入させる構成とすることができる。
この搬送管4は、最上流側に第1の開繊装置2、より具体的には、第1の開繊装置2のケーシング部材25が気密に連結されている。そして、この第1の開繊装置2と搬送管4との連結部分、即ち、第1の開繊装置2の内部と搬送管4の内部とが連通した部分において搬送管4の内周面に形成された開口が、第1の開繊装置2から第1の吸収体材料13を搬送管4内に流入させる第1の流入部41となっている。
また、搬送管4における第1の開繊装置2よりも下流側に第2の開繊装置3が、具体的には、第2の開繊装置3のケーシング部材35が気密に連結されている。そして、第2の開繊装置3と搬送管4との連結部分、即ち、第2の開繊装置3の内部と搬送管4の内部とが連通した部分において搬送管4の内周面に形成された開口が、第2の開繊装置3から第2の吸収体材料14を搬送管4内に流入させる第2の流入部42となっている。したがって、第2の流入部42は、第1の流入部41よりも搬送管4の下流側に位置している。
第1の搬送路43は、図1に示すように、上流から下流への向きが斜め下方向きに形成されている(図1に示すものの場合、搬送管4は、左上方から右下方に向かう斜め下方向きにエアが流通するようになっている。)。また、第2の搬送路44は、鉛直下向きにエアが流通するようになっている。
なお、第1の搬送路43が延びる方向の角度は、製造装置1の大きさや収容スペースにより任意に設定されるが、上流から下流に向けて、水平方向から40〜70°程度傾斜していることが好ましい。傾斜が40°未満であると第2の搬送路44に対する角度が増すことで、第2の搬送路44における第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14の偏りが発生し易い。一方、70°を越えて傾斜していると、製造装置1全体の高さが不要に高くなり、スペース面で問題が生じる可能性がある。
一方、第2の開繊装置3は、搬送管4における、第1の搬送路43における最下流の位置よりも上方、より具体的には、搬送管4における第1の搬送路43の最下流且つ第2の搬送路44の最上流よりも上流の位置において、搬送管4の上方に位置した態様となっている。したがって、第2の流入部42は、第1の搬送路43の最下流の位置であって、搬送管4の内周面における上方側の面(長手の面4b)に設けられ、第2の吸収体材料14を流入させるようになっている。
よって、第1の流入部41と第2の流入部42とは、搬送管4における相対する方向に位置する内周面、即ち、搬送管4における下方側と上方側との相対する方向に位置する、幅方向に延びる内周面(長手の面4a,4b)にそれぞれ配設されていることとなる。
また、前述のように、搬送管4に第1の搬送路43は、上流から下流への向きが斜め下方向きに形成されている(図1に示すものの場合、搬送管4は、左上方から右下方に向かう斜め下方向き)。
そのため、この搬送管4と第1の開繊装置2及び第1の流入部41との位置関係から、第1の吸収体材料13は、搬送管4の内周面における、第1の流入部41が設けられた長手の面4aとは相対する長手の面4b側に寄って、あるいはその相対する長手の面4bに沿って第1の搬送路43内を移動する傾向にある。
一方、第2の開繊装置3は、回転刃部32を回転させることにより第2のウェブ12を開繊するため、開繊により形成された第2の吸収体材料14は、回転刃部32の遠心力によって、回転刃部32から離れる方向に飛ばされ、第2の流入部42を通して搬送管4内に、より具体的には第1の搬送路43内に送られる。
そのため、この搬送管4と第2の開繊装置3及び第2の流入部42との位置関係から、第2の吸収体材料14は、搬送管4の内周面における、第2の流入部42が設けられた長手の面4bとは相対する長手の面4aに向かって放出される。
したがって、搬送管4内を、第1の流入部41が設けられた長手の面4a側に寄って搬送される第1の吸収材材料13と、第2の流入部42が設けられた長手の面4bとは相対する長手の面4aに向かって放出される第2の吸収体材料14とは、搬送管4内における第2の流入部42が設けられた部分において移動方向が相互に交差する。これにより、第1の吸収体材料13と第2の吸収体材料14とは、搬送管4内における第2の流入部42が設けられた部分において混ざり合うことになるため混合が進み、偏りが少なくなるため、両吸収体材料をバランスよく、また均一に混合する上では非常に効果的である。
さらに、搬送管4における絞り部45の下流側に連結され、且つその絞り部45よりも流通面積が大きく形成された、絞り部45を通過した第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14を混合させる混合空間部46が設けられている。搬送管4は、この混合空間部46から流出した第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14を成形装置5に供給自在となっている。
より具体的には、絞り部45は、第1の流入部41及び第2の流入部42が設けられた、搬送管4の内周面における第1の搬送路43の最下流側に配設されている一方、混合空間部46は、第2の搬送路44における最上流側に設けられていて、これらの絞り部45と混合空間部46とが相互に連結された状態となっている。
なお、本発明において、搬送管の流通面積とは、搬送管内における、搬送管が第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料を搬送する方向と直交する断面の面積を意味する。
即ち、第2の開繊装置3は、第2の流入部42において、回転刃部32の外周側の一部を搬送管4内に入り込ませた状態でその搬送管4に連結されていて、その搬送管4内に入り込ませた回転刃部32の外周側の一部によって搬送管4の流通面積を縮小させた状態で、その回転刃部32を回転自在となっている。
したがって、絞り部45は、第2の流入部42を通じて第2の開繊装置3の回転刃部32を搬送管4内に入り込ませた部分によって形成された態様となっている。
また、前述のように、第2の流入部42は、搬送管4における上方側の内周面(長手の面4b)に設けられているため、絞り部45は、回転刃部32の外周側の存在により、実質的に、搬送管4の上方側の内周面が、下方側の内周面の方向に偏寄した態様となり、搬送管4の短手の長さL1は、第2の流入部42が形成された部分の上流側の直近部分における搬送管4の短手の長さL2よりも小さくなる。なお、L1は、回転刃部32の外周側が最も搬送管4に入り込んだ部分の長さであるが、回転刃部32が搬送管4に少しでも入り込んだ部分は、第2の流入部42が形成された部分の上流側の直近部分における搬送管4の短手の長さL2よりも小さくなる。
この結果、絞り部45である、第2の流入部42の部分の流通面積は、第2の流入部42が形成された部分の上流側の直近部分よりも小さく抑えられることとなる。
しかしながら、絞り部45の部分の流通面積は、他の部分の流通面積の縮小割合とは関係なく、第2の流入部42が形成された部分の上流側の直近部分に比べて、急激に小さくなっている。特に、第2の開繊装置3の回転刃部32における刃34が、搬送管43における下方側の内周面(長手の面4a)に最も近づく部分(即ち、長さL1の位置)は、最も流通面積が小さい。
この実施の形態の混合空間部46は、実質的に、搬送管4における第2の搬送路44の上流側の内部であり、絞り部45を通過した第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14は、混合空間部46内を下方に落下しながらこの混合空間部46内全体に拡散し、混合されることとなる。
また、この混合空間部46における搬送管4の短手の長さL3は、その長さL3が最小となる部分であっても、絞り部45における搬送管4の短手の長さL1よりも大きくなるため、混合空間部46の流通面積は、絞り部45に比べると大きい。
具体的に説明すると、第1の開繊装置からの第1の吸収体材料と、第2の開繊装置からの第2の吸収体材料とを、予め定めた量だけ定常的に搬送管に流入させたとしても、それだけではこれらの第1の吸収体材料と第2の吸収体材料とはうまく混合されず、逆に、搬送管内をエア搬送される間に、比重の差等によって分離してしまう可能性がある。
そこで、本発明においては、絞り部と混合空間部との流通面積の差から生じるエアの流速差や圧力差を利用して、絞り部を通過した第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料を混合空間部内で拡散させるようにしている。即ち、絞り部の流通面積は、搬送管における第2の流入部が形成された部分の上流側の直近部分の流通面積よりも小さいため、搬送管を流通するエアの流量が一定であるとすると、絞り部を通過するエアの流速は増加し、圧力が低下する。一方、混合空間部の流通面積は絞り部よりも大きいため、絞り部を通過して混合空間部に至ったエアについては、圧力が大きくなって流速が低下し、混合空間内全体に拡散するように広がることになる。
したがって、第1の吸収体材料と第2の吸収体材料とは、混合された状態で搬送路を通して成形装置に搬送されて積層されるため、最終的には、予め定めた量の第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料が、一部にいずれかの吸収体材料が偏った状態に配設されることなく、バランスよく且つ均一に混合吸収体を成形することが可能となる。
これにより、成形装置5においては、単一の吸収性物品に用いられる単一の吸収体が、長さ方向に連続的に連なった吸収体連続体6を成形されることとなる。
なお、この実施の形態においては、この成形装置5のサクションドラム52は、回転軸51が、第1の開繊装置2や第2の開繊装置3の回転軸21,31の軸線方向と相互に直交する水平方向に延びた態様となっている。また、サクションドラム52は、カバー部材53が外周面を覆っている範囲のみ吸引することが可能となっている。
前述のように、第1の開繊装置2は、ケーシング部材25によって回転刃部22や第1〜第5のウォーカロール26〜30が覆われているが、第2の開繊装置3とは異なり、ケーシング部材25内の気密性は特に確保されておらず、外気をケーシング部材25内、延いては第1の開繊装置2内に自由に流通させることができるようになっている。
そのため、サクションドラム52において搬送管4内のエアを吸引する場合には、搬送管4は、第1の開繊装置2を通してのみ外気を取り込んで、搬送管4の上流側に位置する第1の流入部41からエアが搬送管4内に流入させることにより、第1の流入部41からサクションドラム52までのエアの流れを形成して、第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14を搬送管4の上流側から下流側に向けてエア搬送可能としている。
つまり、第1の開繊装置2の回転刃部22における刃24の部分での回転速度、及び第2の開繊装置3の回転刃部32における刃34の部分での回転速度は、搬送管4内を上流側から下流側に流れるエアの流速よりも小さい。
即ち、搬送管4内を流れるエアによって、第1の開繊装置2の回転刃部22の刃24に付着している第1の吸収体材料13や、第2の開繊装置3の回転刃部32の刃34に付着している第2の吸収体材料14を吹き飛ばして、これらの第1の吸収体材料13や第2の吸収体材料14を確実且つ安定的に搬送管4内に流入させるためである。
特に、第2の開繊装置3の場合、回転刃部32の外周側の一部が第2の流入部42を通じて搬送管4内に入り込んでいるため、刃34が搬送管4のエアの流れに曝されて第2の吸収体材料14を搬送管4内に吹き飛ばし易い。さらに、搬送管4における第2の流入部42が設けられている部分は、絞り部45となっているため、エアの流速が特に早く、また圧力が下がっているため、刃34に付着した第2の吸収体材料14を、搬送管4内に引き込む力が作用し、さらに刃34に付着した第2の吸収体材料14を除去し易い。
なお、搬送管4の上流から搬送されてきた第1の吸収体材料13が、第2の開繊装置3の回転刃部32の刃34に接触する可能性があるが、搬送管4内のエアの流速は、第2の開繊装置3の回転刃部32の刃34の部分での回転速度よりも大きく、また、回転刃部32自体も、刃34が搬送管4の上流側から搬送管4に近づき、下流側から搬送管4から離れる方向に回転しているため、仮に第1の吸収体材料13が刃34に引っかかったとしても、エアによって吹き飛ばし易い。
図5に示すものの場合、サクションドラム52の外周面の吸収体連続体6は、このサクションドラム52の下方側に配設された、生理用ナプキンや紙オムツ等の製品の製造工程のライン上を流れている液透過性の不織布等により形成されたキャリアシート54の上面に、接着剤を介して載置され、次工程に搬送される。そして、吸収体連続体6は、後工程において、キャリアシート54と共に所定の長さや形状を有した単一の吸収体にカットされることとなる。
また、本発明においては、吸収体連続体(吸収体)の厚さについては、用途によって任意に設定することができるが、一般的には約0.1〜約15mm程度、好ましくは約1〜約10mm程度、より好ましくは約2〜約5mmの厚さとすることができる。
具体的に、追加絞り部56及び追加混合空間部57は、搬送管4における第2の搬送路44に設けられていて、上流側の絞り部45及び混合空間部46の働きによって混合された第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14をさらにバランスよく、且つ均一に混合させるものである。
そして、これらの追加絞り部56及び追加混合空間部57を通過して、より一層バランスよく、また均一に混合された第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14は、成形装置5に搬送されるため、この成形装置5のサクションドラム52の外周面に成形された吸収体連続体6(吸収体)は、より安定的に所定の性能を確保することができる。
即ち、搬送管4における、第2の流入部42が配設されている長手の面4bを、相対する長手の面4a側に偏寄させることにより、追加絞り部56を形成している。図1及び図3に示すものの場合、搬送管4における第2の搬送路44の右側の内周面を左側方向、即ち、第1の搬送路43が位置している方向とは反対の方向に偏寄させて追加絞り部56を形成した構成となっている。
この傾斜面58は、搬送管4において、斜め下方向に傾斜している第1の搬送路43から第2の搬送路44に流入してきた第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14の一部あるいは全部を受け止めて、追加絞り部56に向けてガイドする機能を有する。
特に、この実施の形態の場合、第1の搬送路43は、エアを図1における左側上方から右側下方に向けて流通させている上、絞り部45によってエアの流速を大きくしているため、混合空間部46を形成する第2の搬送路44には、第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14が勢いよく流入する。このとき、搬送管4における第2の搬送路44の右側の内周面(搬送管4内周面における一方の長手の面4b)に衝突する可能性が高い。
そのため、傾斜面58によって、勢いよく第2の搬送路44に流入した第1の吸収体材料13及び第2の吸収体材料14を受け止めると共に、追加絞り部56に向けてガイドし、追加絞り部56に安定的に流入させるようにしている。
本発明における第3の吸収体材料は、高吸水性材料として、例えば、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系の高吸水性材料を用いることができ、特に吸水性に優れた、例えば高吸水性樹脂(Super absorbent Polymer:SAP)等の吸水性ポリマーを用いることが好ましい。
さらに、供給装置60としては、追加混合空間部57内に第3の吸収体材料15をノズル等によって噴射する構成を用いることができる。
このとき、絞り部45では、エアの流速が大きくなって圧力が下がる一方で、絞り部45の下流側に連結された混合空間部46では、絞り部45を通過したエアは流速が小さくなると共に圧力が大きくなって混合空間部46内で拡散する。
したがって、バランスよく且つ均一に混ざり合ったこれらの第1の吸収体材料13と第2の吸収体材料14とによって吸収体連続体6(吸収体)を製造することができるため、熱可塑性樹脂繊維やセルロース系吸水性繊維の混合量や混合割合を安定的且つ確実にコントロールすると共に、吸収体に第1の吸収体材料や第2の吸収体材料が偏った状態で配設されることを抑えることにより繊維のブレンドの均一性を確保して、予定していた吸収体として性能を安定的に得ることが可能となる。
しかしながら、第2の開繊装置については、必ずしもこのように構成しなくてもよく、回転刃部の刃が搬送管内に入り込んでいなくてもよい。
また、絞り部についても、搬送管における第2の流入部が設けられた部分おいて、搬送管の流通面積を該第2の流入部が形成された部分の上流側の直近部分の流通面積よりも小さくする構成であれば、どのような構成であってもよい。
しかしながら、第1の流入部と第2の流入部とは、搬送管4の内周面のどの位置に開口するものであってもよく、また第1の開繊装置と第2の開繊装置と回転刃部の回転方向は、第1の吸収体材料と第2の吸収体材料とを搬送管に流入させることができれば、第1の開繊装置と第2の開繊装置との位置関係によって任意の回転方向とすることができる。
しかしながら、第1の開繊装置の回転刃部における刃の部分での回転速度や、第2の開繊装置の回転刃部における刃の部分での回転速度は、各回転刃部の刃に引っかかっている第1の吸収体材料や第2の吸収体材料をエアにより吹き飛ばし、且つ第1の吸収体材料や第2の吸収体材料のエア搬送を確実に行うことができれば、任意の速度とすることができる。
しかしながら、搬送管のエアの取り入れは、搬送管に対する第1の開繊装置と第2の開繊装置との位置関係にもよるが、第1の吸収体材料や第2の吸収体材料を確実にエア搬送できれば、第2の開繊装置を通してのみ、あるいは第1の開繊装置と第2の開繊装置との両方を通して行っても良い。
しかしながら、搬送管の上流から下流への向きは、一方向であってもよく、また全体を通して斜め下方向き、水平方向向き、鉛直方向向き等、任意の方向に向いてもよい。
また、搬送管が鉛直方向向きである場合、第1の流入部と第2の流入部の位置は、同じ高さであってもよい。
また、前記実施の形態においては、傾斜面58を設けているが、追加絞り部及び追加混合空間部を設ける場合であっても、傾斜面は必ずしも設けなくてもよい。
2 第1の開繊装置
3 第2の開繊装置
4 搬送管
5 成形装置
6 吸収体連続体(吸収体)
11 第1のウェブ
12 第2のウェブ
13 第1の吸収体材料
14 第2の吸収体材料
22,32 回転刃部
24,34 開繊用の刃
41 第1の流入部
42 第2の流入部
45 絞り部
46 混合空間部
56 追加絞り部
57 追加混合空間
Claims (10)
- 少なくとも熱可塑性樹脂繊維とセルロース系吸水性繊維とを含む複数の繊維を予め定めた割合で混合した吸収体の製造装置であって、
前記熱可塑性樹脂繊維を含む第1の繊維群からなるウェブを開繊する第1の開繊装置と、
前記セルロース系吸水性繊維を含む第2の繊維群からなるウェブを開繊する第2の開繊装置と、
前記第1の開繊装置により開繊された第1の吸収体材料と、前記第2の開繊装置により開繊された第2の吸収体材料とを内部に流入させて、上流側から下流側に向かって流れるエアによってこれらの第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料をエア搬送する搬送管と、
前記搬送管の最下流の位置に配設されて、該搬送管の上流側から搬送された前記第1の吸収体材料と前記第2の吸収体材料とを積層させて吸収体を成形する成形装置とを備え、
前記搬送管は、前記第1の開繊装置から前記第1の吸収体材料を該搬送管内に流入させる第1の流入部と、第2の開繊装置から前記第2の吸収体材料を前記搬送管内に流入させる第2の流入部とを有していると共に、
前記搬送管は、前記第2の流入部が形成された部分の流通面積が、該搬送管における該第2の流入部が形成された部分の上流側の直近部分の流通面積よりも小さい絞り部と、前記搬送管における該絞り部の下流側に連結され、且つその絞り部の最小の流通面積よりも流通面積が大きく形成された、前記絞り部を通過した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を混合させる混合空間部とを有していて、該混合空間部から流出した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を前記成形装置に供給自在である、吸収体の製造装置。 - 前記第2の開繊装置は、前記第2の繊維群からなるウェブを、外周側に設けられた刃によって回転しながら開繊する回転刃部を備えていると共に、前記第2の開繊装置は、前記第2の流入部において前記回転刃部の外周側の一部を前記搬送管内に入り込ませて、該搬送管の流通面積を縮小させた状態で該回転刃部を回転自在である構成となっていて、
前記絞り部は、前記回転刃部を搬送管内に入り込ませた部分によって形成されている、請求項1に記載の吸収体の製造装置。 - 前記第1の開繊装置は、前記第1の繊維群からなるウェブを、外周側に設けられた刃によって回転しながら開繊する回転刃部を備え、
前記第1の開繊装置と前記第2の開繊装置とは、第1の開繊装置の回転刃部と第2の開繊装置の回転刃部が、それぞれの前記刃が前記搬送管の上流側から該搬送管に近づき、下流側から該搬送管から離れる方向に回転自在となっていて、これらの第1の開繊装置の回転刃部と第2の開繊装置の回転刃部とが相反する方向に回転することによりそれぞれ開繊を行う、請求項2に記載の吸収体の製造装置。 - 前記第1の開繊装置の前記回転刃部における前記刃の部分での回転速度、及び前記第2の開繊装置の前記回転刃部における前記刃の部分での回転速度は、前記搬送管内を上流側から下流側に流れるエアの流速よりも小さく設定されている、請求項3に記載の吸収体の製造装置。
- 前記第2の流入部は、前記第1の流入部よりも搬送管の下流側に位置している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体の製造装置。
- 前記成形装置は、前記搬送管内のエアを吸引することにより前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を吸引し、これらの第1の吸収体材料及び第2の吸収体材料を積層させて前記吸収体を形成すると共に、前記搬送管は、前記第1の開繊装置を通してのみ外気を取り込み可能となっていて、
前記製造装置は、前記成形装置によって搬送管内のエアを吸引させることにより、前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を搬送管の上流側から下流側に向けてエア搬送可能である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体の製造装置。 - 前記搬送管は、前記第1の流入部及び前記第2の流入部並びに前記絞り部が配設された第1の搬送路と、前記混合空間部が配設された第2の搬送路とを備えていて、
前記第1の搬送路は、上流から下流への向きが斜め下方向きに形成されていると共に、前記第2の搬送路は、上流から下流への向きが鉛直下向きに形成され、
前記第1の開繊装置は、前記第2の開繊装置よりも上方、且つ前記第1の搬送路における最上流の位置よりも下方に位置していて、前記第1の流入部が該搬送管の下方側に配設され、
前記第2の開繊装置は、前記第1の搬送路における最下流の位置よりも上方に位置していて、前記第2の流入部が該搬送管の上方側に配設されている、請求項5又は請求項6に記載の吸収体の製造装置。 - 前記第1の流入部と前記第2の流入部とは、前記搬送管における相対する方向に位置する内周面にそれぞれ配設されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収体の製造装置。
- 前記搬送管は、前記混合空間部よりも下流側に、該搬送管の流通面積を小さくする追加絞り部と、前記搬送管における該追加絞り部の下流側に連結され、且つその追加絞り部よりも流通面積が大きく形成された、前記追加絞り部を通過した前記第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料を混合させる追加混合空間部とを有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収体の製造装置。
- 前記追加混合空間部は、該追加混合空間部内に、第1の吸収体材料及び前記第2の吸収体材料とは別の第3の吸収体材料を供給する供給装置を備えている、請求項9に記載の吸収体の製造装置。
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