<前提技術>
車両が、出発前に計画された走行経路を逸脱した後、復帰経路を経由して元の走行経路へ復帰する場合における、走行経路のエネルギー制御計画と、復帰経路のエネルギー制御計画との関係について、以下に説明する。
まず、車両の走行経路と、車両の瞬時消費エネルギーおよびエネルギー消費量との関係について説明する。ハイブリッド車両を含め、車両の前後方向の運動は、以下の式(1)〜式(5)に示すように、エンジンおよびモータなどが発生する駆動力Ftracと、路面の状況および車両の車両諸元に起因する走行抵抗との釣合いで表すことができる。走行抵抗は、登坂抵抗Rs、転がり抵抗Rr、空気抵抗Rlおよび加速抵抗Raを含む。
前記式(1)〜式(5)において、mは車両の重量、gは重力加速度、θは路面の傾斜、μrは転がり摩擦係数、μaは空気抵抗係数、Aは車両の車体の前面投影面積、Velは車両の速度(以下「車速」という場合がある)、Accは車両の加速度を表す。前記式(1)に示す駆動力Ftracは、エンジンおよびモータの出力を正の値として扱っており、減速時にモータが回生する回生エネルギーは負の値となる。
前述の特許文献1に開示される技術では、目的地までの走行経路を複数に分割し、分割区間ごとに車両の制駆動力指令値が予め設定され、化石燃料の利用効率を表す効率指標が設定されるので、分割区間ごとに駆動力Ftracが求められてエネルギー制御計画が立案される。
前記式(1)〜式(5)の内容は、車両の前後方向の運動を求めるときに用いられる公式であり、以下の参考文献に記載されている。
参考文献:「自動車工学−基礎−」、初版、社団法人自動車技術会、2002年12月31日、第2章 2.2節
さらに、前記式(2)〜式(5)の各走行抵抗について説明する。登坂抵抗Rsは、車両が斜面を登坂するときに発生する斜面方向の分力である。登坂抵抗Rsは、前記式(2)に示すように、車両の重量m、重力加速度gおよび路面の傾斜θから求めることができる。
前記式(2)から、登坂抵抗Rsは、車両の重量mおよび重力加速度gが一定であるとすると、路面の傾斜θのみに影響されることがわかる。したがって、走行経路に山間部および谷間部が存在し、高度が変化すると、路面の傾斜θが変わるので、車両の駆動力Ftracが増減する。
転がり抵抗Rrは、車両のタイヤと路面との間で発生する抵抗力であり、タイヤの材質、構造、寸法に固有の値である。転がり抵抗Rrは、前記式(3)に示すように、車両の重量m、重力加速度g、および車両に固有の転がり摩擦係数μrから求めることができる。転がり抵抗Rrは、車両が走行している場合、すなわちタイヤが回転している場合のみに発生する抵抗力であるので、車速Velが0km/hの場合は発生しない。したがって、車速Velが0km/hの場合は、転がり抵抗Rrはゼロ(Rr=0)となる。
空気抵抗Rlは、車両の車体と空気との摩擦力、および車体の前面が空気と衝突する力などの、空気によるエネルギー損失である。空気抵抗Rlは、空気抵抗係数μaと、車体の前面投影面積Aと、車速Velの2乗とに比例する値であり、前記式(4)によって求めることができる。
加速抵抗Raは、車両が加速する場合および減速する場合に発生する慣性力である。加速抵抗Raは、車両の重量mと、車両の加速度Accとに比例する値であり、前記式(5)によって求めることができる。
前記式(4)において、空気抵抗係数μaおよび前面投影面積Aは一定であるので、前記式(4)に示す空気抵抗Rlは、車両の車速Velのみに影響される。また前記式(5)において、車両の重量mは一定であるので、前記式(5)に示す加速抵抗Raは、車両の加速度Accのみに影響される。
したがって、走行経路内に高速道路が存在する場合、および走行経路内に交差点などの停車地点が多く存在する場合には、高速走行によって継続して車速Velが大きくなったり、信号停車時の加減速による加速度Accが多く発生したりするので、車両の駆動力Ftracが増減する。
つまり、走行経路W0上に、高度が変化する箇所、たとえば山間部および谷間部などが存在する場合、ならびに、速度および加速度が変化する箇所、たとえば高速道路および交差点などが存在する場合、それらの変化が、ハイブリッド車両の駆動力Ftracに影響し、ひいては、走行経路のエネルギー制御計画の立案に大きく影響することがわかる。
図3は、車両の走行前に計画された走行経路、および走行経路に復帰するための復帰経路の一例を示す図である。図3では、車両50が第1地点P1で走行経路W0を逸脱してから、第2地点P2で元の走行経路W0へ復帰するまでの復帰経路として、第1の復帰経路W1と、第2の復帰経路W2とを示している。
図4は、図3に示す走行経路W0および復帰経路W1,W2における地形および高度、ならびにエネルギー制御計画の一例を示す図である。図4(a)は、走行経路W0の地形および高度、ならびにエネルギー制御計画を示し、図4(b)は、第1の復帰経路W1の地形および高度、ならびにエネルギー制御計画を示し、図4(c)は、第2の復帰経路W2の地形および高度、ならびにエネルギー制御計画を示す。
図3に示す例では、走行経路W0として、出発地SPから第1地点P1を通過した後に山間部AR1を通過し、その後、河川などの谷間部AR2を通過し、第2地点P2を通過した後に、目的地GPに到着する経路が検索されている。走行経路W0の高度は、図4(a)に示されるようになる。
走行経路W0のエネルギー制御計画ES0は、出発地SPから第1地点P1までの出発エリアの制御計画E10と、走行経路W0のうちで車両50が逸脱する区間(以下「逸脱区間」という)となる第1地点P1から第2地点P2までの区間の制御計画E11,E12,E13と、第2地点P2から目的地GPまでの目的エリアの制御計画E14とを含む。
第1地点P1から第2地点P2までの逸脱区間の制御計画は、第1地点P1から山間部AR1の最も高度が高い位置(以下「最高点」という)までの第1分割区間の制御計画E11と、山間部AR1の最高点から谷間部AR2の最も高度が低い位置(以下「最低点」という)までの第2分割区間の制御計画E12と、谷間部AR2の最低点から第2地点P2までの第3分割区間の制御計画E13とを含む。
たとえば、第1分割区間の制御計画E11では、エンジンおよびモータの双方の出力を合成した動力を動力源にして走行する動作モードが選択される。第2分割区間の制御計画E12では、モータの回生エネルギーを動力源にして走行する動作モードが選択される。第3分割区間の制御計画E13では、モータ22が出力する動力のみを動力源にして走行する動作モードが選択される。
ここで、車両50が第1地点P1において、それまでの走行経路W0を逸脱すると、復帰経路W1,W2が示される。車両50は、復帰経路、たとえば図3に実線で示される第1の復帰経路W1を走行し、ある地点、図3に示す例では第2地点P2まで第1の復帰経路W1を走行し、元の走行経路W0に復帰する。
この場合の第1の復帰経路W1は、走行経路W0と同様に、出発地SPから第1地点P1を通過した後に、山間部AR1および河川などの谷間部AR2を通過し、第2地点P2において合流して目的地GPへ到着する。第1の復帰経路W1の高度は、図4(b)に示されるようになる。
第1の復帰経路W1のエネルギー制御計画ES1は、走行経路W0のエネルギー制御計画ES0と同様に、出発地SPから第1地点P1までの出発エリアの制御計画E10と、走行経路からの逸脱区間である第1地点P1から第2地点P2までの区間の制御計画E11,E12,E13と、第2地点P2から目的地GPまでの目的エリアの制御計画E14とを含む。
図4(a)に示す走行経路W0の高度変化と、図4(b)に示す第1の復帰経路W1の高度変化とを比較すると、高度の大きさ、ならびに最高点および最低点の出現位置は多少異なっていても、大域的には類似した高度変化を示しており、このとき作成されるべきエネルギー制御計画ES0,ES1も類似したものとなっていることが判る。
つまり、元の走行経路W0の代わりに第1の復帰経路S1を走行する場合は、元の走行経路に基づいて算出されたエネルギー走行計画をそのまま用いるか、または簡易な変更を行うことによって、再作成を行う必要がなく、継続して使用可能であることが判る。
これは、走行経路W0と第1の復帰経路W1とが比較的近い位置に存在する場合、地形が連続していることが多く、ほぼ同一の高度変化を伴った走行になるということに基づいている。
これに対し、第2の復帰経路W2は、元の走行経路W0から大きく外れて迂回した経路であるので、第2の復帰経路W2を走行した場合、元の走行経路W0からの地形の変化が比較的大きい。これによって、作成されるエネルギー制御計画が比較的大きく異なる。
具体的には、図4(c)に示すように、第2の復帰経路W2のエネルギー制御計画ES2は、出発地SPから第1地点P1までの出発エリアでは、走行経路W1および第1の復帰経路W1と同様の制御計画ES10を使用できるが、第1地点P1以降の経路では、新たな制御計画ES21,ES22,ES23,E24の作成が必要となる。
たとえば、第2の復帰経路W2では、山間部AR1を迂回しているので、第1地点P1から第2地点P2までの逸脱区間のうち、第1地点P1から、谷間部AR2によって高度が低下し始める地点までの第1分割区間では、山間部AR1による高低差が消滅しており、走行経路W0とは異なる制御計画E21が必要となる。
谷間部AR2によって高度が低下し始める地点から、谷間部AR2の最低点までの第2分割区間では、走行経路W0および第1の復帰経路W1の第2分割区間と同様の制御計画である、モータの回生エネルギーを動力源にして走行する動作モードが選択される制御計画E22を使用することができる。しかし、谷間部AR2の最低点から第2地点P2までの第3分割区間では、走行経路W0とは異なる制御計画E23が必要となる。
この結果、第2地点P2から目的地GPまでの目的エリアにおいても、走行経路W0と同一の制御計画では破綻してしまうおそれがあり、走行経路W0とは異なる制御計画ES24が必要となる。したがって、第2の復帰経路W0の場合、エネルギー制御計画の再作成が必要不可欠になる。
前述の特許文献1に開示される技術では、分割区間ごとに車両の制駆動力指令値が予め設定され、効率指標が設定されるので、分割区間ごとに駆動力が求められてエネルギー制御計画が立案される。したがって、エネルギー制御計画の再作成が行われる場合、分割区間ごとに再作成を行うことが必要になる。
また、走行経路W0を逸脱した場合に復帰経路を示すとなると、走行経路W0から大きく外れる復帰経路を示すことは少なく、多くの場合、走行経路W0に比較的近いルートで復帰経路を立案し、早期に元の走行経路W0へ誘導することが多い。たとえば、図3に示す例の場合、走行経路W0に対する復帰経路として、第2の復帰経路W2を提示することは少なく、基本的には、走行経路W0に比較的近い第1の復帰経路W1をドライバーに提示することが多い。
しかし、車両50が走行経路W0を逸脱した場合、たとえば前述の特許文献2に開示される技術では、逸脱箇所からの復帰経路が検索され、検索された復帰経路と元の走行経路とが比較的近い位置に存在し、類似していても、復帰経路に対するエネルギー制御計画が毎回作成される。
復帰経路に対するエネルギー制御計画を迅速に作成するためには、分割区間ごとに前記式(1)〜式(5)の演算を行ってエネルギーの消費量を計算し、単純に効率指標に基づいて制駆動指令値を求めるだけでなく、車両の複数の指標が適正値内に収まり、かつ化石燃料の消費率が最小となるパターンを、最適化演算などを用いて算出する必要がある。
たとえば、求められた制駆動指令値に従って制御を行った場合でも、電池の容量が過充電または過放電を起こさないか、また燃料切れによるエンジン動作の破綻を起こさないかなどを考慮して、車両の複数の指標が適正値内に収まり、かつ化石燃料の消費率が最小となるパターンを、最適化演算などを用いて算出する必要がある。
このような計算を行うために、演算装置には、計算能力が比較的高いこと、およびメモリの記憶容量が比較的大きいことが求められる。このような演算装置を、車両に搭載可能な安価で耐環境性能の高い部品で実現する場合、計算能力およびメモリの記憶容量が限られるので、複数回繰り返して計算を行う必要があり、エネルギー制御計画の再作成に多くの計算時間が必要となる。
仮に、ドライバーによって頻繁に、車両の走行経路からの逸脱がなされると、前回の復帰経路に対するエネルギー制御計画の作成が終了する前に、次の復帰経路に対するエネルギー制御計画の作成が行われる状況が発生する。最悪の場合、最終的にエネルギー制御計画の再作成が行われないまま、目的地に到着する。つまり、走行経路から逸脱した後、エネルギー制御計画による制御が実行されず、化石燃料の消費率を最小限に抑制するという効果が現れない場合もある。そこで、本発明では、以下の各実施の形態の構成を採用している。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態であるエネルギーマネージメント装置1を備えるハイブリッド車両20の構成を示すブロック図である。ハイブリッド車両(以下、単に「車両」という場合がある)20は、化石燃料および電力などの複数のエネルギー源を動力源とするハイブリッド車両である。したがって、本実施の形態のエネルギーマネージメント装置1は、ハイブリッド車両のエネルギーマネージメント装置であり、ハイブリッド車両のエネルギー消費を管理する。
車両20は、エネルギーマネージメント装置1と、エンジン21と、モータ22と、発電機23とを備えて構成される。エンジン21、モータ22および発電機23は、化石燃料および電力などの異なるエネルギー源で駆動される車両機器である。エンジン21は、化石燃料、具体的にはガソリンをエネルギー源として駆動される。モータ22および発電機23は、電力をエネルギー源として駆動される。
エネルギーマネージメント装置1は、車両20に備えられ、異なるエネルギー源で駆動される車両機器であるエンジン21、モータ22および発電機23を制御する。さらに具体的に述べると、図1では図示を省略するが、エンジン21、モータ22および発電機23には、それぞれ、制御を行う制御装置が別途存在する。エネルギーマネージメント装置1は、エンジン21、モータ22および発電機23の各制御装置に対して、エンジン21、モータ22および発電機23を制御するための指示を与えることによって、エンジン21、モータ22および発電機23を制御する。
本実施の形態では、エネルギーマネージメント装置1によって制御される車両機器は、エンジン21、モータ22および発電機23であるが、車両20の構成に応じて増減してもよい。
車両20は、複数の動作モードを有する。本実施の形態では、車両20は、動作モードとして、エンジン21が出力する動力のみを動力源にして走行するモード、モータ22が出力する動力のみを動力源にして走行するモード、エンジン21およびモータ22の双方の出力を合成した動力を動力源にして走行するモード、ならびに、エンジン21の出力を発電機23に入力して発電を行い、発電された電力でモータ22を駆動させて走行するモードを有する。
エネルギーマネージメント装置1は、目的地入力部11、現在地取得部12、走行経路計画部13、エネルギー消費モード計画部14、エネルギーマネージメント部15、走行経路逸脱監視部16、復帰経路計画部17、類似度計算部18、およびエネルギー制御計画補正判定部19を備えて構成される。
エネルギーマネージメント装置1は、不図示の制御部を備える。制御部は、たとえば中央演算処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)と、書き込み可能なRAM(Random Access Memory)などのメモリとによって実現される。メモリは、制御プログラムを記憶する。CPUが、メモリに記憶されている制御プログラムを実行することによって、エネルギーマネージメント装置1を構成する目的地入力部11、現在地取得部12、走行経路計画部13、エネルギー消費モード計画部14、エネルギーマネージメント部15、走行経路逸脱監視部16、復帰経路計画部17、類似度計算部18、およびエネルギー制御計画補正判定部19の各機能が実現される。
目的地入力部11は、使用者たとえばドライバーによって、ハイブリッド車両20の目的地が入力される。目的地入力部11は、たとえば、タッチパネルによって構成される。この場合、使用者によって、目的地入力部11を構成するタッチパネルが操作されて、目的地が入力される。
目的地入力部11は、タッチパネルに限定されるものではなく、たとえば、使用者が有するパーソナルコンピュータ(Personal Computer;略称:PC)またはスマートフォンなどから送信される信号を受信する受信部として構成され、信号を受信することによって目的地が入力される構成であってもよい。
使用者によって目的地入力部11に目的地が入力されると、目的地入力部11は、使用者によって入力された車両20の目的地を表す目的地情報を、走行経路計画部13に与える。
現在地取得部12は、車両20の現在地を表す現在地情報S1を取得する。現在地取得部12は、たとえば、カーナビゲーションシステムの全地球測位システム(Global Positioning System;略称:GPS)から、現在地情報S1を取得するように構成される。現在地取得部12は、このような構成に限定されず、たとえば、使用者の有するスマートフォンのGPSから、現在地情報S1を取得するように構成されてもよい。現在地取得部12は、取得した現在地情報S1を、走行経路計画部13、エネルギーマネージメント部15および走行経路逸脱監視部16に与える。
走行経路計画部13は、車両20の出発前に、目的地入力部11に入力された目的地を表す目的地情報と、現在地取得部12で取得された現在地情報S1とに基づいて、出発地から目的地までの車両20が走行するべき走行経路S2を計画、具体的には算出する。走行経路計画部13において走行経路S2を算出する方法としては、カーナビゲーション装置で走行経路を算出する場合と同様の方法を用いるとよい。走行経路計画部13は、算出した目的地までの走行経路S2を、エネルギー消費モード計画部14、走行経路逸脱監視部16および類似度計算部18に与える。
エネルギー消費モード計画部14は、走行経路計画部13によって走行経路S2が計画された場合に、走行経路計画部13から与えられた走行経路S2に基づいて、車両20の出発前に、エネルギー制御計画S3を作成する。エネルギー制御計画S3は、エンジン21、モータ22および発電機23などの車両機器によるエネルギーの消費量を制御するための車両20の動作モードの選択計画、すなわち、どの区間で、どの動作モードを選択するかを示す計画である。エネルギー制御計画S3の作成方法としては、たとえば、前述の特許文献1および特許文献2に記載されているような公知の方法を用いればよい。
一例を示すと、前述の特許文献1に開示される方法では、目的地までの走行経路を複数に分割し、分割した区間ごとの制駆動力指令値を予め設定し、車速、制駆動力指令値、および化石燃料の利用効率から、バッテリへの充電量を減らす区間、つまり、発電機23の入力を減らす区間をエネルギー制御計画S3として作成する。エネルギー消費モード計画部14は、作成したエネルギー制御計画S3をエネルギーマネージメント部15に与える。
エネルギー消費モード計画部14は、後述する走行経路逸脱監視部16によって、車両20が走行経路S2から逸脱したことが検出された場合に、復帰経路計画部17から与えられた復帰経路S4に基づいて、エネルギー制御計画S3を補正する。
ドライバーによる車両20の走行経路S2からの逸脱がない限り、エネルギーマネージメント部15は、エネルギー消費モード計画部14から与えられたエネルギー制御計画S3と、現在地取得部12から与えられた現在地情報S1とを用いて、エンジン21、モータ22および発電機23に、エンジン21、モータ22および発電機23を制御するための指示を表す指示信号を与えて、化石燃料の消費率を最小限に抑制するように制御する。
走行経路逸脱監視部16は、走行経路計画部から与えられた走行経路S2と、現在地取得部12から与えられた現在地情報S1とに基づいて、車両20の走行中に、車両20が走行経路S2から逸脱したか否かを検出する。走行経路逸脱監視部16は、車両20が走行経路S2から逸脱したか否かの検出結果を、復帰経路計画部17に与える。車両20が走行中に走行経路S2から逸脱した場合、走行経路逸脱監視部16は、車両20が走行経路S2から逸脱したことを検出し、その検出結果を復帰経路計画部17に与える。
復帰経路計画部17は、走行経路逸脱監視部16から与えられた検出結果に基づいて、走行経路逸脱監視部16によって、車両20が走行経路から逸脱したことが検出された場合に、車両20を逸脱地点から、元の走行経路S2に復帰させる復帰地点までの復帰経路S4を計画する、具体的には演算によって求める。たとえば、前述の図3に示す例では、復帰経路計画部17は、逸脱地点である第1地点P1から、復帰地点である第2地点P2までの復帰経路S4を演算によって求める。
復帰経路計画部17によって行われる復帰経路S4の演算は、たとえば、走行経路計画部13によって走行経路S2を算出する経路検索アルゴリズムと同一のアルゴリズムを用いて行われる。本実施の形態では、経路検索の目的および入出力信号が異なるので、走行経路計画部13で用いられるアルゴリズムと復帰経路計画部17で用いられるアルゴリズムとが同一のアルゴリズムであっても、説明の便宜上、別個の手段として説明する。復帰経路計画部17は、求めた復帰経路S4を、エネルギー消費モード計画部14および類似度計算部18に与える。
類似度計算部18は、走行経路逸脱監視部16によって車両20が走行経路から逸脱したことが検出された場合に、復帰経路計画部17から与えられた復帰経路S4と、走行経路計画部13から与えられた走行経路S2の逸脱区間との類似度合いを表す類似度S5を計算する。たとえば、前述の図3に示す例では、類似度計算部18は、第1または第2の復帰経路W1,W2と、走行経路W0の逸脱区間である第1地点P1から第2地点P2までの区間との類似度S5を計算する。
類似度S5の計算方法としては、種々の方法が考えられるが、一例を示すと、復帰経路S4の走行距離に対する高度変化と、走行経路S2の逸脱区間の走行距離に対する高度変化との差分の絶対値を、復帰経路S4の走行距離、または走行経路S2の逸脱区間の走行距離で除算した値を、類似度S5とする。
このとき、復帰経路S4の走行距離と、走行経路S2の逸脱区間の走行距離とは異なるので、前述の演算を行うためには、予めいずれかの走行距離に合わせて、いずれかの高度変化を伸長するか、または、いずれかの不足区間を補完する処理などを行い、走行距離で除算して類似度を算出する必要がある。
類似度計算部18は、前述の復帰経路S4の走行距離に対する高度変化と、走行経路S2の逸脱区間の走行距離に対する高度変化との差分の絶対値に限らず、復帰経路S4の走行距離に対する速度変化と、走行経路S2の逸脱区間の走行距離に対する速度変化との差分の絶対値、または復帰経路S4の走行距離に対する加速度変化と、走行経路S2の逸脱区間の走行距離に対する加速度変化との差分の絶対値を用いてもよい。これらの高度、速度および加速度などの値は、車両20の走行エネルギーの消費に大きく影響するためである。
これらの高度速度および加速度からそれぞれ求められた類似度は、単独で用いられてもよいが、これに限定されない。類似度の算出をより厳密に行うために、高度、速度および加速度からそれぞれ求められた類似度に対し、それぞれの影響の度合を表す変数を掛け合わせて加算した値を、復帰経路S4と走行経路S2の逸脱区間との最終的な類似度S5として出力してもよい。類似度計算部18は、算出した類似度S5を、エネルギー制御計画補正判定部19に与える。
エネルギー制御計画補正判定部19は、走行経路逸脱監視部16によって車両20が走行経路から逸脱したことが検出された場合に、類似度計算部18から与えられた、復帰経路S4と走行経路S2の逸脱区間との類似度S5に基づいて、エネルギー消費モード計画部14によるエネルギー制御計画S3の補正モードとして規定される複数の補正モードのいずれを選択するかを判定する。具体的には、エネルギー制御計画補正判定部19は、走行経路S2の逸脱区間のエネルギー制御計画S3の補正モードとして、いずれの補正モードを選択するかを判定する。
エネルギー消費モード計画部14によって作成するべき走行経路S2の逸脱区間のエネルギー制御計画の補正モードとしては、種々のモードが考えられるが、一例を示すと、(a)補正を行わない無補正モード、および(b)復帰経路S4の走行距離に合わせて、走行経路S2に基づいて作成されたエネルギー制御計画を伸長し、復帰経路S4の区間の新たなエネルギー制御計画とする伸長モードなどが挙げられる。
これらの補正モードは、いずれか1つの補正モードに限定されるものではなく、類似度S5に応じて選択される。たとえば、類似度S5が、予め定める高類似度側しきい値よりも大きい場合には、前記(a)の補正を行わない無補正モードが選択される。
また、類似度S5が、高類似度側しきい値以下であり、かつ、予め定める低類似度側しきい値よりも大きい場合には、前記(b)の復帰経路S4の走行距離に合わせて、走行経路S2に基づいて作成されたエネルギー制御計画を伸長し、復帰経路S4の区間の新たなエネルギー制御計画とする伸長モードが選択される。
このように、エネルギー制御計画補正判定部19は、類似度S5に応じて、走行経路S2の逸脱区間のエネルギー制御計画の補正モードを使い分ける。
前記(a)および(b)の補正モードでは、復帰経路S4の区間のエネルギー制御計画を、複雑な方法を用いずに算出することが可能であるので、エネルギー消費モード計画部14における演算負荷を軽減することができる。
類似度計算部18によって算出された類似度S5が、低類似度側しきい値以下であり、復帰経路S4と走行経路S2の逸脱区間との類似度S5が高くないと判定された場合、エネルギー制御計画補正判定部19は、エネルギー消費モード計画部14に対し、復帰経路S4から目的地までのすべてのルートのエネルギー制御計画を再度作成するように指示する。この場合、エネルギー消費モード計画部14の演算負荷は低減しないが、前述の特許文献1と同様に、化石燃料の消費率を最小限に抑制することができる。
また、復帰経路S4と走行経路S2の逸脱区間との類似度S5が、たとえば低類似度側しきい値以下であり、類似度S5が比較的小さくても、双方のエネルギー消費量が等しい場合には、復帰経路S4のみのエネルギー制御計画を再度作成し、走行経路に復帰した後は、元のエネルギー制御計画を用いる方法もある。この場合も、エネルギー消費モード計画部14の演算負荷は低減しないが、特許文献1と同様に、化石燃料の消費率を最小限に抑制することができる。
エネルギーマネージメント部15は、エネルギー消費モード計画部14から与えられるエネルギー制御計画S3に基づいて、具体的には、エネルギー制御計画S3と、現在地取得部12から与えられる現在地情報S1とに基づいて、車両機器であるエンジン21、モータ22および発電機23を制御することによって、車両20のエネルギー消費を管理する。
たとえば、エネルギーマネージメント部15は、走行中にドライバーが走行経路S2から逸脱した場合、エネルギー消費モード計画部14から与えられた、復帰経路S4に基づいたエネルギー制御計画S3と、現在地取得部12から与えられた走行中の現在地情報S1とを用いて、エンジン21、モータ22および発電機23に指示信号を与えて、化石燃料の消費率を最小限に抑制するように制御する。
このように本実施の形態では、車両20が走行中に走行経路S2から逸脱した場合であっても、走行経路S2の逸脱区間と復帰経路S3との類似度S5を計算し、類似度S5に基づいて、エネルギー消費モード計画部14によるエネルギー制御計画S3の補正モードとして規定される複数の補正モードのいずれを選択するかが判定される。具体的には、前記(a)の補正を行わない無補正モード、および前記(b)の復帰経路S4の走行距離に合わせて、走行経路S2に基づいて作成されたエネルギー制御計画を伸長し、復帰経路S4の区間の新たなエネルギー制御計画とする伸長モードのいずれを選択するかが判定される。
このようにすることによって、エネルギー制御計画S3の再作成の頻度を減らし、車両20の出発前に作成されたエネルギー制御計画による制御を可能な限り継続することができる。また、出発地から目的地までの経路全体のエネルギー制御計画S3を再作成する場合に比べて、簡単な方法で復帰経路S4のエネルギー制御計画S3を作成することができる。
これによって、車両20が走行経路を逸脱した場合に、エネルギーマネージメント装置1を構成する目的地入力部11、現在地取得部12、走行経路計画部13、エネルギー消費モード計画部14、エネルギーマネージメント部15、走行経路逸脱監視部16、復帰経路計画部17、類似度計算部18、およびエネルギー制御計画補正判定部19の各機能を実現する演算装置であるCPUの演算負荷を低減することができる。したがって、計算能力およびメモリの記憶容量が限られる安価な部品でCPUを実現することができるので、化石燃料の消費率を最小限に抑制することができるエネルギーマネージメント装置1を安価に提供することができる。
以上のように本実施の形態によれば、エネルギー制御計画の再作成の頻度を抑えつつ、エネルギー制御計画に従った制御を行うことができるエネルギーマネージメント装置1を提供することができる。また、演算装置であるCPUを安価な部品で実現することができるので、前述のような優れたエネルギーマネージメント装置1を安価に提供することができる。
本実施の形態では、エネルギー制御計画補正判定部19は、類似度S5が、高類似度側しきい値よりも大きい場合、前記(a)の無補正モードを選択すると判定する。これによって、エネルギー制御計画を再作成しないようにすることができるので、エネルギー制御計画に従った制御を継続して行うことができる。
また本実施の形態では、エネルギー制御計画補正判定部19は、類似度S5が、高類似度側しきい値以下であり、かつ、低類似度側しきい値よりも大きい場合、前記(b)の伸長モードを選択すると判定する。これによって、復帰経路に即したエネルギー制御計画を迅速に作成することができる。したがって、エネルギー制御計画に従った制御を継続して行うことができ、化石燃料の消費率を最小限に抑制することができる。
また本実施の形態では、エネルギー制御計画補正判定部19は、類似度S5が、低類似度側しきい値以下である場合、復帰経路S4を経て目的地に至る経路全体のエネルギー制御計画を作成し、復帰経路S4の区間の新たなエネルギー制御計画とする新規作成モードを選択すると判定する。これによって、復帰経路に即したエネルギー制御計画を作成し、作成したエネルギー制御計画に従った制御を行うことができるので、化石燃料の消費率をより確実に最小限に抑制することができる。
図3および図4では、エネルギー制御計画の立案に大きく影響する高度に着目して説明したが、エネルギー制御計画の立案に大きく影響する速度および加速度についても同様である。
一例として、一般道路のみを走行する走行経路に対し、復帰経路として、走行経路に比較的近い位置に存在する一般道路を走行する場合、たとえば走行経路の1つ隣りの通りを走行する場合、走行経路と復帰経路とにおいて、車両の混雑度および交差点数などは似たものとなり、走行距離に対する速度変化および加速度変化も大域的には類似した傾向となりやすい。
このような場合、類似度計算部18は、前述の高度の場合と同様に、予め、走行経路の速度変化と復帰経路の速度変化との類似度、および、走行経路の加速度変化と復帰経路の加速度変化との類似度を求め、エネルギー制御計画補正判定部19に与える。
エネルギー制御計画補正判定部19は、類似度計算部18から与えられた類似度に基づいて、エネルギー制御計画をそのまま用いるか、もしくは簡易な変更を行うか、またはエネルギー制御計画を再作成するか否かを判定する。
エネルギー走行計画をそのまま用いるか、または簡易な変更を行うと判定された場合には、エネルギー制御計画を再度作成する必要がないので、継続した制御を行うことができる。
また、走行経路が一般道路であるときに、復帰経路が高速道路を含む場合、ならびに復帰経路が、一般道路であっても、市街地道路、郊外道路、幹線道路およびバイパス路などのように、走行経路と異なる種類の道路を含む場合には、復帰経路における速度変化および加速変化が走行経路と異なるので、類似度が比較的低い値となる。
この場合には、復帰経路および走行経路を含めて、出発地から目的地までの経路全体のエネルギー制御計画を再度作成する必要があるので、エネルギー制御計画補正判定部19は、エネルギー制御計画を再度作成すると判定する。
<第2の実施の形態>
前述の第1の実施の形態では、車両20Aが離脱地点から元の走行経路S2へ早期に戻ることができる復帰経路S4を復帰経路計画部17によって算出し、復帰経路S4が元の走行経路S2と類似しているか否かによって、エネルギー制御計画補正判定部19によるエネルギー制御計画S3の補正方法を変更している。したがって、復帰経路計画部17によって算出された復帰経路S4が、必ずしもエネルギー制御計画S3が走行経路S2に最も類似した復帰経路ではない場合が存在する。その結果、類似度S5が低いと判断され、エネルギー制御計画S3の再作成が行われることがある。そこで、本実施の形態では、以下の構成を採用している。
図2は、本発明の第2の実施の形態であるエネルギーマネージメント装置1Aを備える車両20Aの構成を示すブロック図である。車両20Aは、エネルギーマネージメント装置1Aと、エンジン21と、モータ22と、発電機23とを備えて構成される。本実施の形態における車両20Aおよびエネルギーマネージメント装置1Aは、第1の実施の形態における車両20およびエネルギーマネージメント装置1と類似するので、同一の構成については同一の参照符号を付して、共通する説明を省略する。
本実施の形態のエネルギーマネージメント装置1Aは、第1の実施の形態のエネルギーマネージメント装置1の構成に加えて、最適復帰経路選択部30を備える。すなわち、本実施の形態のエネルギーマネージメント装置1Aは、目的地入力部11、現在地取得部12、走行経路計画部13、エネルギー消費モード計画部14、エネルギーマネージメント部15、走行経路逸脱監視部16、復帰経路計画部17、類似度計算部18、エネルギー制御計画補正判定部19および最適復帰経路選択部30を備えて構成される。
本実施の形態では、復帰経路計画部17は、複数の復帰経路S14を計画する機能を有し、複数の復帰経路S14を計画する。類似度計算部18は、複数の復帰経路S14と走行経路S2の逸脱区間とから、対応する複数の類似度S15を算出する機能を有する。すなわち、類似度計算部18は、復帰経路計画部17によって計画された各復帰経路S14と走行経路S2の逸脱区間との類似度を計算する。
最適復帰経路選択部30は、複数の復帰経路S14と複数の類似度S15とから、最適な復帰経路S4と、その復帰経路S4に対応する類似度S5とを抽出する。
本実施の形態における目的地入力部11、現在地取得部12、走行経路計画部13、エネルギー消費モード計画部14、エネルギーマネージメント部15、走行経路逸脱監視部16、およびエネルギー制御計画補正判定部19については、前述の第1の実施の形態と同一の構成であるので、詳細な説明を省略する。
本実施の形態において、復帰経路計画部17は、前述の第1の実施の形態と同様に、車両20Aが走行中に走行経路S2から逸脱した場合、逸脱地点から元の走行経路へ復帰させる復帰地点までの復帰経路S4を演算によって複数求める。本実施の形態では、複数の復帰経路S4が集まったものを「復帰経路S14」としている。復帰地点は、復帰経路S4ごとに異なっていてもよい。
復帰経路計画部17によって行われる復帰経路S14の演算では、たとえば、走行経路計画部13によって走行経路S2を算出する経路検索アルゴリズムが複数回行われる。本実施の形態では、経路検索の目的および入出力信号が異なるので、走行経路計画部13で用いられるアルゴリズムと復帰経路計画部17で用いられるアルゴリズムとが同一のアルゴリズムであっても、説明の便宜上、別個の手段として説明する。
復帰経路計画部17によって、何本の復帰経路S4を検索するかは、復帰経路計画部17の計算能力と、使用者に対する待ち時間とに基づいて調整して決定すればよい。たとえば、使用者の待ち時間内に検索可能な経路が5本しかない場合には、復帰経路S14の本数は5本となる。また、復帰経路が使用者の待ち時間内に複数本発見できない場合には、使用者の待ち時間内に発見できた本数が復帰経路S14の本数となる。復帰経路計画部17は、求めた複数本の復帰経路S14を、類似度計算部18および最適復帰経路選択部30に与える。
本実施の形態では、類似度計算部18は、復帰経路計画部17から与えられた複数の復帰経路S14と、走行経路計画部13から与えられた走行経路S2の逸脱区間との類似度S5をそれぞれ計算する。ここで、類似度計算部18によって計算される類似度S15の個数は、復帰経路S14の個数と同一である。
たとえば、走行経路S2に対して、第1の復帰経路S4a、第2の復帰経路S4bおよび第3の復帰経路S4cという3つの復帰経路が類似度計算部18に入力された場合、類似度計算部18は、走行経路S2と第1の復帰経路S4aとの類似度を、第1の類似度S5aとして算出し、走行経路S2と第2の復帰経路S4bとの類似度を、第2の類似度S5bとして算出し、走行経路S2と第3の復帰経路S4cとの類似度を、第3の類似度S5cとして算出する。このように、それぞれの組合せで個別に算出する。
走行経路S2と個別の復帰経路S4とから類似度S5を算出する方法は、第1の実施の形態の類似度計算部18における類似度の算出方法と同一であるので、説明を省略する。
最適復帰経路選択部30は、復帰経路計画部17から与えられた複数の復帰経路S14の中から、類似度計算部18から与えられた各復帰経路S14と走行経路S2の逸脱区間との類似度である複数の類似度S15に基づいて、最適な復帰経路S4を選択する。
最適復帰経路選択部30によって最適な復帰経路S4を選択する方法としては、種々の方法が考えられるが、一例を示すと、複数の類似度S15から、類似度S5が最も高い復帰経路を最適な復帰経路S4として選択する。
また、類似度S5が最も高い復帰経路が、ドライバーにとって走行しやすい経路であるとは限らないので、エネルギーマネージメント装置1Aは、類似度S5が比較的高い複数の復帰経路を不図示の表示部に表示してドライバーに提示し、ドライバーに復帰経路を選択させるように構成されてもよい。
この場合、最適復帰経路選択部30は、たとえば、タッチパネルによって構成され、表示部に重畳して設置される。ドライバーは、所望する復帰経路が表示された部分のタッチパネルに触れることによって、所望する復帰経路を入力する。最適復帰経路選択部30は、ドライバーによって入力された復帰経路を、最適な復帰経路S4として選択する。
また、最適復帰経路選択部30は、車両20Aが停車中のときに、ドライバーが有するPCまたはスマートフォンなどによって、ドライバーが所望する復帰経路を入力することができるように構成されてもよい。また、最適復帰経路選択部30は、車両20Aが走行中であり、ドライバーが所望する復帰経路を入力することが困難であると判断されるときには、前述の類似度S5が最も高い復帰経路を、最適な復帰経路S4として選択するように構成されてもよい。
このように本実施の形態では、最適復帰経路選択部30によって、複数の復帰経路S14の中から、各復帰経路S4の類似度S15に基づいて、または使用者であるドライバーによって入力される内容に基づいて、復帰経路S4が選択される。これによって、類似度S5が最も高い復帰経路S4、またはドライバーが希望する経路などを選択することができるので、第1の実施の形態に比べて、より適した復帰経路S4を選択することが可能となる。
したがって、車両20Aの出発前に作成されたエネルギー制御計画による制御を、可能な限り継続することができる。また、車両20Aが走行経路S2を逸脱した場合における、演算装置であるCPUの演算負荷を低減することができる。これによって、計算能力およびメモリの記憶容量が限られる安価な部品で、演算装置であるCPUを実現することができるので、化石燃料の消費率を最小限に抑制するエネルギーマネージメント装置を安価に提供することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることが可能である。また、各実施の形態の任意の構成要素を適宜、変更または省略することが可能である。