JP5994582B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
即ち、前記パワーローラ7を前記各ディスク2a、2b、5、5aの軸方向に変位させる必要が生じると、前記外輪16が前記円筒状凸面13の中心軸イを中心として揺動変位する。この揺動変位に基づき、前記パワーローラ7の周面のうちで、前記各ディスク2a、2b、5、5aの軸方向片側面と転がり接触する部分が、これら各ディスク2a、2b、5、5aの軸方向に変位し、前記接触状態を適正に維持する。
このうちの1対の外側ディスクは、回転軸のうちで軸方向に互いに離隔した2箇所位置に、それぞれが断面円弧形である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、前記回転軸と同期した回転を自在として支持している。
又、前記内側ディスクは、前記回転軸の中間部周囲に、断面円弧形である軸方向両側面をこれら両外側ディスクの軸方向片側面に対向させた状態で、前記回転軸に対する相対回転を自在に支持されたもので、一体に構成するか、若しくは1対の素子を結合して成る。
又、前記第一の伝達歯車は、前記内側ディスクの軸方向中央部に設けられて、この内側ディスクと同期して回転する。
又、前記歯車伝達装置は、前記第一の伝達歯車と噛合した第二の伝達歯車を含み、前記内側ディスクと前記回転軸と平行に配置された他の回転軸との間でトルクを伝達する。
又、前記各トラニオンは、軸方向に関して前記内側ディスクの軸方向両側面と前記両外側ディスクの軸方向片側面との間位置である1対のキャビティ毎に1対ずつ、それぞれこれら各ディスクの径方向に関して互いに反対側に、前記回転軸に対し捩れの位置にある傾転軸を中心とする揺動変位を自在に設けている。
又、前記各パワーローラは、前記各トラニオンの内側面に回転自在に支持しており、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記内側ディスクの軸方向両側面と前記両外側ディスクの軸方向片側面とに当接させている。
更に、前記押圧装置は、前記回転軸と前記両外側ディスクのうちの一方の外側ディスクとの間に設けられ、この一方の外側ディスクを、これら両外側ディスクのうちの他方の外側ディスクに向け押圧する。
そして、前記トルクが大きくなり、前記歯車反力に基づいて前記内側ディスクが径方向に変位した状態で、前記各トラクション部同士の間のトラクション係数の差を小さくする(理想的には差をゼロにする)。
即ち、前記低トルク伝達状態で、前記歯車反力が作用する側に存在する前記各パワーローラの周面と前記各ディスクの側面との転がり接触部である各トラクション部のトラクション係数を、前記歯車反力が作用する側と反対側に存在する前記各パワーローラの周面と前記各ディスクの側面とのトラクション部のトラクション係数よりも高くする。
尚、本発明で、前記歯車反力が作用する側、或いはこれと反対側に前記各パワーローラが存在する状態とは、必ずしもこの歯車反力の作用方向とこれら各パワーローラの設置位置とが一致していなくても良い。要は、この歯車反力が、一方の側で前記各トラクション部のうちの一部のトラクション部の面圧を高くする方向に作用し、他方の側で残部のトラクション部の面圧を低くする方向に作用する状態であれば、本発明の条件を満たす。
一方、請求項3〜7に記載した発明の場合には、前記各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくする。
そして、請求項3に記載した発明の場合には、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを、この歯車反力が作用する側に配置する各パワーローラユニットよりも、前記各ディスクの中心軸に近くに配置する。
又、請求項4に記載した発明の場合には、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に、これら各パワーローラの周面に関する各トラクション部のトラクション係数を高くする為の微細溝を形成する。
又、請求項5に記載した発明の場合には、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量を、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量よりも多くする。
又、請求項6に記載した発明の場合には、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面の母線形状の曲率半径を、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面の母線形状の曲率半径よりも小さくする。
更に、請求項7に記載した発明の場合には、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを前記各傾転軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータを構成するピストンの受圧面積を、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを前記各傾転軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータを構成するピストンの受圧面積よりも広くする。
図1を参照しつつ、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例に就いて説明する。尚、本例を含めて本発明の特徴は、出力ディスク5a等の内側ディスクの軸方向中央部に固設した、出力歯車4a等の第一の伝達歯車からこの内側ディスクに加わる大きな歯車反力に拘らず、トロイダル型無段変速機の各トラクション部での動力伝達を効率良く行わせるべく、各部の寸法や性状、運転条件等に差を設ける点にある。これらの差の絶対値は、前記出力歯車4aを中間部周囲に支持した入力回転軸1の曲げ剛性、トロイダル型無段変速機が伝達するトルクの大きさ、前記出力歯車4aのピッチ円直径及び歯車モジュール等、各種要件により異なる。但し、何れの場合でも、寸法差に関しては、数十μm乃至数百μm程度の小さな値であり、その他の条件に関しても、図面には表れ難い。そして、前記図1自体、基本的には、特許文献1に記載された構造と特許文献2に記載された構造とを組み合わせる事により得られる構造であり、図面からは、本発明の特徴を読み取る事はできない。但し、前記図1を参照する事が、本発明を理解する上で重要であるので、この図1、及び必要に応じて図2〜3を参照しつつ、本例並びに他の実施の形態を説明する。
次に、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第2例に就いて説明する。本例以下の実施の形態では、各パワーローラユニット23、23の組立高さを互いに等しくする。その代わりに本例の場合には、歯車反力の反作用側である、図1の上側に配置する前記各パワーローラユニット23、23を、この歯車反力の作用側である、図1の下側に配置する各パワーローラユニット23、23よりも、各ディスク2a、2b、5aの中心軸に近くに配置する。この為に、各トラニオン8a、8aの両端部に設けた各傾転軸12a、12bを支持する為の支持板25、25に形成した各円孔26、26(図3参照)の位置を異ならせる。具体的には、図1の上側のパワーローラユニット23、23を支持する為の円孔26、26を、同じく下側のパワーローラユニット23、23を支持する為の円孔26、26よりも、入力回転軸1の側に近付ける。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
次に、請求項1、4に対応する、本発明の実施の形態の第3例に就いて説明する。本例の場合には、歯車反力の反作用側である、図1の上側に配置された前記各パワーローラユニット23、23を構成する各パワーローラ7、7の周面に微細溝を形成する。そして、これら歯車反力の反作用側に配置された各パワーローラ7、7の周面に関する各トラクション部のトラクション係数を高くする。前記歯車反力の作用側である、図1の下側に配置された前記各パワーローラユニット23、23を構成する各パワーローラ7、7の周面に関しては、上述の様な微細溝は形成せず、平滑面のままとする。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
請求項1、5に対応する、本発明の実施の形態の第4例に就いて説明する。本例の場合には、歯車反力が作用する側である図1の下側と、これと反対側である図1の上側とに配置する各パワーローラユニット23、23とで、各パワーローラ7、7の周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量を、互いに異ならせている。具体的には、前記歯車反力が作用する側である、図1の下側に配置する前記各パワーローラユニット23、23を構成する前記各パワーローラ7、7の周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量よりも、前記歯車反力が作用する側と反対側である、図1の上側に配置する前記各パワーローラユニット23、23を構成する前記各パワーローラ7、7の周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量を多くする。尚、この様にトラクションオイルの供給量を異ならせる事は、各トラクション部にトラクションオイルを吹き付ける為のノズルの径を変える事により、容易に行える。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
請求項1、6に対応する、本発明の実施の形態の第5例に就いて説明する。本例の場合には、歯車反力が作用する側と反対側である、図1の上側に配置する各パワーローラユニット23、23を構成する各パワーローラ7、7の周面の母線形状の曲率半径を、前記歯車反力が作用する側である、図1の下側に配置する各パワーローラユニット23、23を構成する各パワーローラ7、7の周面の母線形状の曲率半径よりも小さくする。従って本例の場合には、これら各パワーローラ7、7の周面と各ディスク2a、2b、5aの側面との転がり接触部であるトラクション部に存在する接触楕円の面積が、前記歯車反力の反作用側である図1の上側で小さく、同じく作用側である下側で大きくなる。この為、前記歯車反力に基づく出力歯車5aの変位に伴って、この歯車反力が作用する側と反対側で各トラクション部の面圧が低下しても、依然として十分な面圧を確保できて、当該トラクション部で過大な滑りを生じる事なく、トルクの伝達を行える。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
請求項1、7に対応する、本発明の実施の形態の第6例に就いて説明する。本例の場合には、パワーローラユニット23、23を構成する各トラニオン8a、8aを各傾転軸12a、12aの軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータ18、18を構成するピストン19、19(図3参照)の受圧面積を、歯車反力の作用方向に応じて、互いに異ならせている。具体的には、この歯車反力が作用する側と反対側である、図1の上側のトラニオン8a、8aを変位させる為のアクチュエータ18、18のピストン19、19の受圧面積を、前記歯車反力が作用する側である、図1の下側のトラニオン8a、8aを変位させる為のアクチュエータ18、18のピストン19、19の受圧面積よりも狭くする。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
2a、2b 入力ディスク
3 出力筒
4、4a 出力歯車
5、5a 出力ディスク
6 伝達用歯車
7 パワーローラ
8、8a トラニオン
9 駆動軸
10、10a 押圧装置
11 偏心軸
12a、12b 傾転軸
13 円筒状凸面
14 支持梁部
15 スラスト玉軸受
16 外輪
17 凹部
18 アクチュエータ
19 ピストン
20a、20b 油圧室
21 支持軸
22 段差面
23 パワーローラユニット
24 玉
25 支持板
26 円孔
Claims (7)
- 回転軸のうちで軸方向に互いに離隔した2箇所位置に、それぞれが断面円弧形である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、前記回転軸と同期した回転を自在として支持された1対の外側ディスクと、
前記回転軸の中間部周囲に、断面円弧形である軸方向両側面をこれら両外側ディスクの軸方向片側面に対向させた状態で、前記回転軸に対する相対回転を自在に支持された、一体の、若しくは1対の素子を結合して成る内側ディスクと、
この内側ディスクの軸方向中央部に設けられて、この内側ディスクと同期して回転する第一の伝達歯車と、
この第一の伝達歯車と噛合した第二の伝達歯車を含み、前記内側ディスクと前記回転軸と平行に配置された他の回転軸との間でトルクを伝達する歯車伝達装置と、
軸方向に関して前記内側ディスクの軸方向両側面と前記両外側ディスクの軸方向片側面との間位置である1対のキャビティ毎に1対ずつ、それぞれこれら各ディスクの径方向に関して互いに反対側に、前記回転軸に対し捩れの位置にある傾転軸を中心とする揺動変位を自在に設けられた複数のトラニオンと、
これら各トラニオンの内側面に回転自在に支持され、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記内側ディスクの軸方向両側面と前記両外側ディスクの軸方向片側面とに当接させた複数のパワーローラと、
前記回転軸と前記両外側ディスクのうちの一方の外側ディスクとの間に設けられ、この一方の外側ディスクを、これら両外側ディスクのうちの他方の外側ディスクに向け押圧する押圧装置とを備えた
トロイダル型無段変速機に於いて、
前記第一、第二の伝達歯車の噛合に基づいて発生し、前記内側ディスクに加わる歯車反力の作用方向に関して、この歯車反力が作用する側に存在する前記各パワーローラの周面と前記各ディスクの側面との転がり接触部である各トラクション部のトラクション係数と、前記歯車反力が作用する側と反対側に存在する前記各パワーローラの周面と前記各ディスクの側面とのトラクション部のトラクション係数とに、前記各ディスク同士の間でトルクを伝達しないか若しくは伝達するトルクが低い状態で差を設け、このトルクが大きくなり、前記歯車反力に基づいて前記内側ディスクが径方向に変位した状態で、前記各トラクション部同士の間のトラクション係数の差を小さくする事を特徴とするトロイダル型無段変速機。 - トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、前記歯車反力の作用方向に関して、この歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットの組立高さを、この歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットの組立高さよりも高くした、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、これら各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくし、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを、この歯車反力が作用する側に配置する各パワーローラユニットよりも、前記各ディスクの中心軸に近くに配置した、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、これら各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくし、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に、これら各パワーローラの周面に関する各トラクション部のトラクション係数を高くする為の微細溝を形成した、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、これら各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくし、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量を、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面に関する各トラクション部に供給するトラクションオイルの量よりも多くした、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、これら各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくし、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面の母線形状の曲率半径を、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを構成する前記各パワーローラの周面の母線形状の曲率半径よりも小さくした、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- トラニオンとパワーローラとを複数組の転がり軸受ユニットを介して組み合わせたユニットをパワーローラユニットとし、前記各トラニオンの両端部に互いに同心に設けた、これら各トラニオン毎に1対ずつの傾転軸の中心から、これらトラニオンに支持された各パワーローラの周面に関するトラクション部の中心までの距離を、各パワーローラユニットの組立高さとした場合に、これら各パワーローラユニットの組立高さを互いに等しくし、前記歯車反力が作用する側に配置する前記各パワーローラユニットを前記各傾転軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータを構成するピストンの受圧面積を、前記歯車反力が作用する側と反対側に配置する前記各パワーローラユニットを前記各傾転軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータを構成するピストンの受圧面積よりも広くした、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
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