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JP5999937B2 - 振動評価装置 - Google Patents
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Description

本発明は、例えば、ガスタービンの排気ガスを排出する排気煙突から放出される低周波数成分の音による振動を評価する振動評価装置に関するものである。
一般的なガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンにより構成されている。そして、吸気ダクトから取り込まれた空気が圧縮機によって圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器にて、この圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガス(作動流体)を得て、この燃焼ガスによりタービンを駆動し、このタービンに連結された発電機を駆動する。
このようなガスタービンの排気ガスを排出する排気煙突は、ガスタービンの内部の音場の共鳴により、数Hz以下の低周波数成分の音が外部に放出する可能性がある。例えば低周波数成分の音は、人間の可聴音以下の周波数であることが多いので直接異音を感じることが少ないが、間接的にプラント周囲の家屋の建具(窓など)の振動(ガタツキ)を生じさせる要因となることがある。
このような特定の低周波数成分の音を外部に放出する可能性を低減するため、サイレンサ(消音器)の技術がある(特許文献1参照)。
特開平11−159347号公報
上述した特許文献1の排気煙道のサイレンサは、低周波数成分の音を消音することができる。しかしながら、消音効果を評価するには、家屋の窓枠などのガタツキ自体を評価する評価装置が望まれている。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、低周波数成分の音を試験体の振動として間接的に評価する振動評価装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、振動評価装置は、可聴音以下の周波数成分の音が共鳴して増幅される閉空間の音響部屋と、前記音響部屋の中に前記周波数成分の音を放射する音源と、前記音響部屋の中に配置され、前記周波数の音により生じる振動の影響を調べるための対象である試験体と、前記試験体に生じる前記振動を検出するセンサと、を含むことを特徴とする。
上記構成により、振動評価装置は、可聴音以下の低周波音の評価を間接的な試験体の振動として評価することができる。
本発明において、前記音響部屋の内壁は、吸音材を備えていることが好ましい。
上記構成により、振動評価装置は、音響部屋の見かけの閉空間を広げることができる。このため、振動評価装置は、音響部屋を小さくすることができる。
本発明において、前記試験体は窓及び窓枠であって、前記窓枠を支持する支持部材により、前記音響部屋内に配置され、前記支持部材は、前記窓枠の締め付け状態を変更する締め付けトルク変更手段を備えていることを特徴とすることが好ましい。
上記構成により、窓と窓枠との遊びとなる窓の振動する間隔が抑制されたり、緩和されたりする。このため、振動評価装置は家屋毎によって異なる建具の状態を模擬することができる。
本発明において、前記音響部屋は、縦、横及び高さの少なくとも1つの長さが他の長さと異なり、複数の異なる共鳴周波数で共鳴する閉空間であることが好ましい。
上記構成により、振動評価装置は、音響部屋で複数の共鳴周波数で共鳴する閉空間を形成することができる。このため、振動評価装置は、より複雑な音場の共鳴周波数を再現することができる。
本発明によれば、低周波数成分の音を試験体の振動として間接的に評価する振動評価装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係る振動評価装置を表す概略構成図である。 図2は、実施形態の支持部材を模式的に示す模式図である。 図3は、計測システムを模式的に示すブロック図である。 図4は、実施形態の音響部屋を説明するための説明図である。 図5は、実施形態の音響部屋を説明するための説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、実施形態に係る振動評価装置を表す概略構成図である。振動評価装置1は、音響部屋2と、音源3と、試験体Wと、振動を検出するセンサSH、SM、SLとを含む。振動を検出するセンサSH、SM、SLは、例えば、振動解析装置42とコンピュータ41と共に、計測システム4を構成する。
一般的なガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンにより構成されている。そして、空気ダクトから取り込まれた空気が圧縮機によって圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器にて、この圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガス(作動流体)を得て、この燃焼ガスによりタービンを駆動し、このタービンに連結された発電機を駆動する。
このようなガスタービンの排気ガスを排出する排気煙突は、ガスタービンの内部の音場の共鳴により、数Hz以下の低周波数成分の音が外部に放出する可能性がある。例えば低周波数成分の音は、数十Hz以下である。この低周波数成分の音は、人間の可聴音以下の周波数成分(20Hz以下の周波数)であることが多いので、直接異音を感じることが少ないが、間接的にプラント周囲の家屋の建具、例えば窓及び窓枠などの振動(ガタツキ)を生じさせる要因となることがある。
実施形態に係る振動評価装置1は、低周波数成分の音がプラント周囲の家屋の建具、例えば窓及び窓枠などの振動(ガタツキ)を生じさせる状態を模擬することができる。この低周波数成分の音を発生させるため、音源3は、例えば、発振器31と、アンプ32と、スピーカ33とを備えている。音源3は、発振器31がガスタービンの排気ガスを排出する排気煙突から放出される低周波数成分の音と同じ周波数成分の信号を発振し、この信号をアンプ32で増幅してスピーカ33へ出力する。そして、スピーカ33は、音響部屋2の内部に、低周波数成分の音を放出する。
音響部屋2は、人間の可聴音以下の周波数成分で共鳴する閉空間を構成する。このため、縦Y、横X、高さZのいずれかが、評価する可聴音以下の低周数成分で共鳴する共鳴周波数をもつ長さである必要がある。評価する可聴音以下の低周波数成分で共鳴する共鳴周波数をもつ音響長さをLとする場合、Lは式(1)で示される長さとなる。ここで、cは、音波の速さ(例えば、340m/s)であり、fは共鳴周波数である。
L=c/4f ・・・(1)
例えば、共鳴周波数が2Hzである場合、音響長さLは、42.5mとなる。そこで、実施形態の音響部屋2では、例えば横の長さXを上記音響長さLとすることで音響部屋2は、可聴音以下の周波数成分で共鳴する閉空間を構成することができる。実施形態の音響部屋2は、横の長さYを上記音響長さLとしてもよいし、高さZを上記音響長さLとしてもよい。
音響部屋2の内部には、試験体Wとして、窓WGと、窓WGの窓枠WUが、支持部材5により支持されている。図2は、実施形態の支持部材を模式的に示す模式図である。図2に示すように、支持部材5は、支持柱51と、支持柱51に取り付けられた取付台52と、試験体Wである窓枠WUを取付台52に位置決めする取付ボルト53である。
取付台52と取付ボルト53は、締め付けトルク変更手段を構成する締結構造である。例えば、締め付けトルク変更手段は、取付台52の雌ねじと、この雌ねじに螺合する取付ボルト53の雄ねじである。この構造により、窓枠WUの締め付け状態を変更することができる。このため、振動評価装置1は、家屋毎に異なる建具である窓枠WUの境界条件を変更して、窓枠WU及び窓WGに生じる振動を評価することができる。なお、締め付けトルク変更手段は、窓枠WUに対して押圧力を加える機構であればよく、例えば電動モータを駆動して押圧するアクチュエータであってもよい。
試験体Wには、振動を検出できるセンサSH、SM、SLが取り付けられている。実施形態に係る振動評価装置1は、複数のセンサSH、SM、SLが、試験体Wに取り付ける高さを変えている。このように高さを変えて複数のセンサSH、SM、SLを取り付けることで、振動の検出精度を高めることができる。なお、センサは1つでもよい。
センサSH、SM、SLは、加速度センサ、マイクロフォン等を使用することができる。センサSH、SM、SLは、電気的に振動解析装置42に接続され、試験体Wの振動に応じて電気信号を振動解析装置42に送出する。振動解析装置42は、センサSH、SM、SLの電気信号を、例えば周波数領域毎に解析する一次処理を行う。図3は、計測システムを模式的に示すブロック図である。図3に示すように、振動解析装置42は、振動解析情報isをコンピュータ41へ送出する。
コンピュータ41は、入力処理回路81と、入力ポート82と、処理部90と、記憶部94と、出力ポート83と、出力処理回路84と、を有する。処理部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)91と、RAM(Random Access Memory)92と、ROM(Read Only Memory)93とを含んでいる。コンピュータ41には、表示装置85と、入力装置86とが必要に応じて接続可能である。またコンピュータ41は、入力装置86がなくても動作可能である。
処理部90と、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83とは、バス87、バス88、バス89を介して接続される。バス87、バス88及びバス89により、処理部90のCPU91は、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83と相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。
入力ポート82には、入力処理回路81が接続されている。入力処理回路81には、例えば、上述した振動解析情報isが接続されている。そして、振動解析情報isは、入力処理回路81に備えられるノイズフィルタやA/Dコンバータ等により、処理部90が利用できる信号に変換されてから、入力ポート82を介して処理部90へ送られる。これにより、処理部90は、必要な情報を取得することができる。
出力ポート83には、出力処理回路84が接続されている。出力処理回路84には、表示装置85や、外部出力用の端子が接続されている。出力処理回路84は、表示装置制御回路、信号増幅回路等を備えている。出力処理回路84は、処理部90が算出した振動の特性を表示装置85に出力する。表示装置85は、例えば液晶表示パネルやCRT(Cathode Ray Tube)等を用いることができる。
記憶部94は、計測システムの動作手順を含むコンピュータプログラム等が記憶されている。ここで、記憶部94は、RAMのような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ハードディスクドライブあるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
上記コンピュータプログラムは、処理部90へすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、計測システムの動作手順を実行するものであってもよい。また、このコンピュータ41は、コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、動作手順を実行するものであってもよい。
図4及び図5は、実施形態の音響部屋を説明するための説明図である。図4及び図5に示すように、音響部屋2の内壁には、吸音材20が貼り付けられている。吸音材20は、例えば、グラスウールまたはロックウールである。吸音材20は、音響部屋2の壁で音響粒子速度をゼロとしないので、いわゆる音響インピーダンス境界を形成する。これにより、音響部屋2内の見かけ上の空間広さを、実態よりも広くすることができる。このため、上述した音響長さLは、短くすることができる。そして、吸音材20がない場合と比較して、振動評価装置1は、音響部屋2を小型とすることができる。
また、音響部屋2は、縦Y、横X及び高さZの少なくとも1つの長さが他の長さと異なり、異なる共鳴周波数で共鳴する閉空間とすることもできる。あるいは、音響部屋2は、縦Y、横X及び高さZの長さをそれぞれ異ならせることもできる。例えば、音響部屋2は、縦Yの長さを2Hzに共鳴する音響長さとし、横Xの長さを1Hzに共鳴する音響長さとし、高さZを3Hzに共鳴する音響長さとすることで、1Hzピッチで異なり、かつ複数の共鳴周波数で共鳴する閉空間を形成することができる。このため、実施形態に係る振動評価装置1は、より複雑な音場の共鳴周波数を再現することができる。なお、音響部屋2は、縦Y、横X及び高さZの長さを全て同じとしてもよい。
また、音響部屋2では、試験体Wは壁寄りに配置することがより好ましい。この配置により、試験体Wの位置が音響部屋2内の共鳴周波数の定在波の節により近くなる。その結果、試験体Wに作用する振動が大きくなるので、スピーカ33の定格出力が小さいものでも使うことができる。
実施形態に係る振動評価装置1は、音響部屋2と、音源3と、試験体Wと、センサSH、SM、SLとを含む。音響部屋2は、可聴音以下の周波数成分で共鳴する閉空間である。音源3は、音響部屋2の中に音を放射する。試験体Wは、音響部屋2の中で上記周波数成分の音による振動の影響を調べる対象である。センサSH、SM、SLは、試験体Wに生じる振動を検出する。
実施形態に係る振動評価装置1は、音源3が低周波数成分の音を音響部屋2に放出する。音源3が放出した低周波数成分の音が音響部屋2内で共鳴して、増幅される。このため、音源3の出力は小さくても、評価をすることができる。増幅した低周波数成分の音が試験体Wに作用する。音源3が放出する低周波数成分の音、または低周波数成分の音の高次周波数成分の音と、試験体Wの窓WGの固有振動周波数とが一致する場合、窓WGが震える。窓WGは、窓枠WUに支持されているが遊びがあるため、窓WGと窓枠WUとが触れ合いガタを生じさせ、窓WGの振動に伴う振動音を発生する。
締め付けトルク変更手段は、窓枠WUに対して押圧力を加える機構であり、例えば取付ボルト53の締め付け位置を変えることで、窓枠WUの締め付け状態を変更する。締め付けトルク変更手段により、窓WGと窓枠WUとの遊びとなる窓WGの振動する間隔が抑制されたり、緩和されたりする。このため、実施形態に係る振動評価装置1は、家屋毎によって異なる建具(窓WG及び窓枠WU)の状態を模擬することができる。
センサSH、SM、SLが振動に応じて電気信号を振動解析装置42に出力する。振動解析装置42は、コンピュータ41に振動解析情報isを送出する。コンピュータ41は、評価者に対して、振動の評価結果を表示装置85に表示する。例えば、コンピュータ41は、締め付けトルク変更手段が変更した窓枠WUの締め付け状態毎の試験体Wの振動を記憶部94に記憶することができる。上述したように、実施形態に係る振動評価装置1は、低周波数成分の音を試験体Wの振動として間接的に評価することができる。
また、上述した実施形態に係る振動評価装置をガスタービンに適用して説明したが、ガスタービンに限らず、可聴音以下の周波数成分の音を放出するものであれば、いずれの設備でも適用することが可能である。
1 振動評価装置
2 音響部屋
3 音源
4 計測システム
5 支持部材
20 吸音材
31 発振器
32 アンプ
33 スピーカ
41 コンピュータ
42 振動解析装置
51 支持柱
52 取付台
53 取付ボルト
85 表示装置
is 振動解析情報
SH、SM、SL センサ
W 試験体
WG 窓
WU 窓枠

Claims (4)

  1. 可聴音以下の周波数成分の音が共鳴して増幅される閉空間の音響部屋と、
    前記音響部屋の中に前記周波数成分の音を放射する音源と、
    前記音響部屋の中に配置され、前記周波数の音により生じる振動の影響を調べるための対象である試験体と、
    前記試験体に生じる前記振動を検出するセンサと、
    を含むことを特徴とする振動評価装置。
  2. 前記音響部屋の内壁は、吸音材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の振動評価装置。
  3. 前記試験体は窓及び窓枠であって、前記窓枠を支持する支持部材により、前記音響部屋内に配置され、
    前記支持部材は、前記窓枠の締め付け状態を変更する締め付けトルク変更手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動評価装置。
  4. 前記音響部屋は、縦、横及び高さの少なくとも1つの長さが他の長さと異なり、複数の異なる共鳴周波数で共鳴する閉空間であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動評価装置。
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