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JP6000745B2 - 視空間構成計画能力における能力開発システム、能力開発方法、能力開発プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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視空間構成計画能力における能力開発システム、能力開発方法、能力開発プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、図面や絵画の描画能力、視空間的な記憶能力、視空間的な心的イメージの操作能力、対象の視覚的特徴の明示的(記号的、図示的、言語的)な分類・分析能力、及び視空間的な知覚・認識能力に共通する視空間構成計画能力における能力開発システム、能力開発方法、能力開発プログラム及び記録媒体に関する。
図面や絵画の描画能力を向上させるための既存の描画教育アプローチとして、伝統的な美術的描画法がある。この美術的描画法は、絵を描くときには、まず、全体的な対象の配置や位置関係の概要を描いてから、その内部や周辺の詳細な部分を描き込んでいく方法である。
しかしながら、この美術的な描画アプローチは、一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人々には適用できない。これは、対象を円や四角などの2次元モジュールや、球や立方体などの3次元モジュールにイメージ変換して認識することはできても、そのモジュールの形状や位置関係、配置、距離、角度などを紙上に正確に表現又は再現できないという初歩的かつ根本的な課題が解決できないためである。
単純な幾何学図形の組み合わせの延長に、高次の視空間的な構成モデルがある。例えば、人のパーツの構成比率を視空間的にカテゴライズし、単純化したモデルは、デッサンや似顔絵、漫画の入門書に頻繁に取り上げられている。有名な線遠近法やパースとよばれる3次元的な立体把握も、同じ視空間構成モデルとして分類できる。しかしながら、より低次の幾何学図形の描写、又は、それ以前の「点から点の相対距離」の再現すらできない一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人々にとっては、伝統的な高次の視空間構成モデルは非常に困難な描画アプローチだといえる。事実、美術や描画の授業では、描画の基礎としてこれらの視空間構成モデルの紹介が行われるが、大半の人が空間的分類の意味に関しては理解できても、その理解や認識を、描画という行為に反映できない人が過半数を超えて存在する。即ち、美術的描画法は、かなり高度のセンスや、感性・才能や絵心と称されるような漠然とした要素が要求されるため、初心者には限界があった。
一方、描画が苦手な初心者でも、表面的に描ける方法の代表例としては、グリッドメソッド(格子法)が挙げられ、世界的に描画の授業で活用されている(非特許文献1)。このグリッドメソッドの具体的なアプローチの例としては、(1)模写する絵を用意し、(2)その上に透明なアクリル板などに引かれた均等な格子枠を乗せ、(3)格子の線を定規代わりに使用して、(1)の絵と格子とを見比べながら、マス毎に線を繋いでいく方法である。
現在、広く世界に浸透している神経科学的知見を用いたとされる描画メソッドとして、ベティ・エドワーズが提唱する描画メソッドがある(非特許文献2)。この非特許文献2における方法論は、グリッドメソッドを基本に、心理学や神経科学の部分的な知見を根拠にして提案されている。例えば、右脳の創造、感性、イメージ、直感的な機能の傾向をRモード、左脳のロジック、言語、思考、記号、分析的な機能の傾向をLモードといった二元論的に区分けし、描画は右脳の機能を中心に必要とすることから、Rモードで世界を捉えて描画を行なう必要があるというものである。
アルブレヒト・デューラー、「測定論」、1525年 ベティ・エドワーズ(北村 孝一訳)、「脳の右側で描け」、第3版、エルテ出版、2002年
非特許文献1のグリッドメソッドは、数百年前から存在するもので良く知られているが、根本的な欠陥を有している。即ち、グリッドメソッドによる描画トレーニングでは、描画能力を上達させることができず、学習効果はほとんど見込めないのである。
本願発明者の度重なる調査でも、グリッドメソッドでは、格子があるときは(単純な輪郭線の絵のレベルでも)正確に模写できるが、格子を外してしまうとグリッドメソッドのトレーニングを受ける前と同じ程度のバランスの悪い模写しかできなかった。つまり、描画に必要な視空間の構成能力がほとんど上達しておらず、学習効果があるとは言い難い。さらに知的基盤への機能的な貢献可能性に関しても期待できないと考えられる。描画の授業としては、とりあえず絵を仕上げることができるので、小学校から大学まで広く使用されているが、生徒や学生の学習効果という本来の視点に立ち戻れば、能力開発にならない学習効果の低いアプローチは教育的とは言えない。
即ち、グリッドメソッドは効果的な「道具」の使い方であって、効果的な「頭」の使い方ではなく、そこには知的発展性といった教育の主目標となる要素における向上という点に関しては、乏しい可能性がある。そのため、一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人々のための根本的な問題解決アプローチとは言えず、描画の知的貢献可能性も低い方法であることから、単なる作業で終わる可能性が高い。
非特許文献2の描画メソッドの構成要素において、効用があるとしているファクターは、かなり広い領域に亘って能力開発としての機能がある可能性があるといった表現があるが、その根拠に挙げられている知見は、現代の神経科学的な知見から見てみると、科学的根拠は疑わしく、さらに典型的な描画におけるステレオタイプのイメージや、描画能力(絵画や美術領域における)や機能に関する偏見や思い込みも数多く見られる。また、非特許文献2に記載されている右脳と創造性を結びつけるような通説はよく聞くが、そのような信頼性の高い根拠は科学的には報告されていない。よって、描画≒感性≒創造性≒右脳というような、知性と対極にあるとした一連の二項対立的な発想で、根拠と推論を混同している可能性が高い。以上より、非特許文献2の描画メソッドは、特定の描画能力向上に関する方法論としての効果は別として、描画による知的発達における学術的信頼性に関しては定かではなく、本発明の目的とする視空間構成計画能力の能力開発に採用することは不可能である。
従って本発明の目的は、一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人々であっても描画能力を向上させることができるのみならず、さらに一歩進んで視空間構成計画能力を高めることができる視空間構成計画能力における能力開発システム、能力開発方法、能力開発プログラム及び記録媒体を提供することにある。
本発明によれば、視空間構成計画能力における能力開発システムは、斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、表示部、入力部及び記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えている。この演算部は、記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び課題画像の課題画像用基準を記憶部から読み出して表示部の課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、練習用画像領域に表示され課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段とを備えている視空間構成計画能力における能力開発システムが提供される。
学習者に対し、まず、課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へマークを記入することが要求され、このマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を記入することが要求され、練習用画像領域に課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を記入することが要求され、記入された複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へマークを記入することが要求され、記入された練習画像領域のマーク間を線で繋いで練習画像を作成することが要求される。その場合、課題画像として、斜線及び非直角の交線を主に含む画像を使用し、課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に従って練習画像を作成することが行われる。このような課題画像を用いることにより、意識的な方略や戦略、及び明示的な記録や分析などが要求され、知的なマッピングやカテゴライズを学習プロセスに加えることで、より複合的かつ高次の知的能力の能力開発が可能となる。
本発明の能力開発システムは、視空間的な情報における位置関係を高い精度で知覚及び認識した上で、いかに絵画として構成するかという方略を、神経科学、認知科学、教育科学の知見を基に理論化及び体系化したものである。視覚対象を絵画(又は図画)として表現するためには、対象を正確に把握する空間認知能力だけでは不十分であり、その視覚対象を高い精度で再現するための視空間的な構成プロセスや計画的な方略が不可欠である。この能力を、視空間構成計画能力と名づけ、描画が苦手な人のための視空間構成計画能力開発のトレーニングメソッドを開発した。
従来の描画能力は、感性、才能及び絵心といった観念的及び感覚的なものとして扱われていた。本発明の独創性は、生物学的及び神経科学的なエビデンス並びにメカニズムを初めて用い、一般的に「絵心がない」と称される描画が極めて苦手な人に向けた初等描画教育を理論化及び体系化し、トレーニングメソッドを確立した点にある。
また、これまでの暗示的かつドリル型学習であった描画学習とは異なり、明示的でストラテジー型教育を基本とした本発明のメソッドは、視空間対象の違いや、特徴及び規則性といった視空間的カテゴライズを明示的に学習できる利点もある。このような視覚的な分析能力を総称した観察力は、意図的に鍛えることは困難であるとされているため、観察力が不可欠なサイエンスの分野においてさえも体系的な観察力学習の手法は確立されていない。
本発明のメソッドの応用領域としては、美術的な描画の初等教育はもちろんのこと、これまで体系的な観察・スケッチ学習が提唱されてこなかった理科及び科学の分野での初等視空間分析学習に活用できると考えられる。また、数学や工学といった幾何学的な図形や立体構造の理解、構成及び操作が必要とされる分野での視空間的な基礎教育としても有効であると考えられる。
練習画像補助線要求手段が、練習画像用基準から垂直補助線の長さ及び水平補助線の長さを決めて少なくとも1つの垂直補助線及び少なくとも1つの水平補助線の記入を学習者に要求する長さ決定要求手段と、学習者によって決定した長さに基づいて、練習画像の外枠の記入を学習者に要求する外枠記入要求手段と、学習者によって記入された外枠内で必要とする垂直補助線及び水平補助線の追加を学習者に要求する補助線追加要求手段とを備えていることが好ましい。
演算部が、学習者が記入した練習画像領域における垂直補助線及び水平補助線に所定値以上の誤差がある場合に、誤差が発生していることを通知する誤差発生通知手段をさらに備えていることも好ましい。
課題画像用基準が複数の課題画像用基準点で規定されており、練習画像用基準が複数の課題画像用基準点間の間隔とは異なる間隔を有する複数の練習画像用基準点で規定されていることも好ましい。
演算部が、作成された練習画像と課題画像との誤差を検出して採点する採点手段をさらに備えていることも好ましい。この場合、採点手段が、練習画像用基準に縮尺を合わせて課題画像を重畳し、作成された練習画像における端、交点、頂点又は傾きの大きい位置と、重畳した課題画像における対応する端、交点、頂点又は傾きの大きい位置との距離的差分の総和を検出する誤差検出手段を備えていることがより好ましい。
本発明によれば、さらに、斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、表示部、入力部及び記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータにより、視空間構成計画能力における能力開発を行なう方法が提供される。この方法は、記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び課題画像の課題画像用基準を記憶部から読み出して表示部の課題画像領域に表示する課題画像表示手順と、課題画像表示手順によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手順と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手順と、練習用画像領域に表示され課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手順と、学習者によって記入された練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手順と、学習者によって記入された練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手順とを備えている。
練習画像補助線要求手順が、練習画像用基準から垂直補助線の長さ及び水平補助線の長さを決めて少なくとも1つの垂直補助線及び少なくとも1つの水平補助線の記入を学習者に要求する長さ決定要求手順と、学習者によって決定した長さに基づいて、練習画像の外枠の記入を学習者に要求する外枠記入要求手順と、学習者によって記入された外枠内で必要とする垂直補助線及び水平補助線の追加を学習者に要求する補助線追加要求手順とを備えていることが好ましい。
学習者が記入した練習画像領域における垂直補助線及び水平補助線に所定値以上の誤差がある場合に、誤差が発生していることを通知する誤差発生通知手順をさらに備えていることも好ましい。
課題画像用基準が複数の課題画像用基準点で規定されており、練習画像用基準が複数の課題画像用基準点間の間隔とは異なる間隔を有する複数の練習画像用基準点で規定されていることも好ましい。
作成された練習画像と課題画像との誤差を検出して採点する採点手順をさらに備えていることも好ましい。この場合、採点手順が、練習画像用基準に縮尺を合わせて課題画像を重畳し、作成された練習画像における端、交点、頂点又は傾きの大きい位置と、重畳した課題画像における対応する端、交点、頂点又は傾きの大きい位置との距離的差分の総和を検出する誤差検出手順を備えていることがより好ましい。
本発明によれば、さらにまた、斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、表示部、入力部及び記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータを、記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び課題画像の課題画像用基準を記憶部から読み出して表示部の課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、練習用画像領域に表示され課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段として機能させるための視空間構成計画能力における能力開発プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、表示部、入力部及び記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータを、記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び課題画像の課題画像用基準を記憶部から読み出して表示部の課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、練習用画像領域に表示され課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段として機能させるための視空間構成計画能力における能力開発プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明によれば、一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人であっても描画能力を向上させることができるのみならず、さらに一歩進んで視空間構成計画能力を高めることができる。
本発明に関する視空間構成計画能力の位置付けを説明する説明図である。 本発明に関する視空間構成計画能力と既知の空間認知能力との概念を補足する概念図である。 本発明に関する視空間構成計画能力と既知の空間認知能力との概念を補足する概念図である。 本発明に関する視空間構成計画能力の位置付けを説明する説明図である。 本発明に関する視空間構成計画能力の位置付けを説明する説明図である。 本発明の一実施形態として、視空間構成計画能力における能力開発システムを構築するコンピュータの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 図6の実施形態におけるコンピュータのトレーニングモード処理の一部動作を概略的に説明するフローチャートである。 図6の実施形態におけるコンピュータのトレーニングモード処理の一部動作を概略的に説明するフローチャートである。 図6の実施形態におけるコンピュータのトレーニングモード処理の一部動作を概略的に説明するフローチャートである。 図7a〜図7cに示すプログラムを実行することによって構築される能力開発システムの構成を概略的に示すブロック図である。 図6の実施形態において、タッチパネル式ディスプレイで構成される表示部の表示内容の一例を示す図である。 図6の実施形態において、タッチパネル式ディスプレイで構成される表示部及び入力部の表示及び入力内容を説明する説明図である。 図6の実施形態において、タッチパネル式ディスプレイで構成される表示部及び入力部の表示及び入力内容を説明する説明図である。 図6の実施形態において、タッチパネル式ディスプレイで構成される表示部及び入力部の表示及び入力内容を説明する説明図である。 図6の実施形態におけるコンピュータの途中段階における誤差チェック処理の一部動作を概略的に説明するフローチャートである。 図6の実施形態において、採点モードにおけるドラッグ動作を説明する説明図である。 検証トレーニングにおいて使用した課題画像を示す図である。 トレーニングを全く行なわなかった場合の検証結果を示すグラフである。 トレーニングを全く行なわなかった場合の検証結果を示すグラフである。 トレーニングを全く行なわなかった場合の検証結果を示すグラフである。 従来のグリッドメソッドによりトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。 従来のグリッドメソッドによりトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。 従来のグリッドメソッドによりトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。 図6の実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。 図6の実施形態能力開発システムを使用してトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。 図6の実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった場合の学習効果の検証結果を示すグラフである。
まず、本発明の能力開発システムにおけるメソッドについてその概念を説明する。
本発明の視空間構成計画能力における能力開発システムは、知能検査の検査項目にあるような「空間認知能力」、「注意能力」、「作業記憶容量」、「流動性知能」、及び「結晶性知能」と同様に、本願発明者が考案した「視空間構成計画能力」を新しい知能項目に近い能力として取り上げ、知能検査の指数を高めるように教育・学習するためのメソッドを体系化し、学習システム化したものである。
従って、本発明のメソッドは、よくあるような絵画が上手くなるためのトレーニングメソッド(科学的な信頼性、整合性、及び妥当性に欠ける)や、科学的には全く根拠がない(むしろ反証エビデンスが多数ある)右脳能力開発と描画能力とを結びつけるような教育プログラムとは全く異なるものであり、この点が非常に重要である。その理由は、絵を目的とした場合には、知能への貢献可能性は極めて怪しくても、結果としての絵画さえ上手になれば目的は達成されるため、とりあえず体裁のみを仕上げる方法は、既存の研究や方法論として多数提案されているためである。本発明の能力開発システムの場合は、あくまでも、描画は視空間構成計画能力を高めるための手段として、練習課題で使用しているだけである。本発明によれば、記録・採点上のターゲットとして描かれた図画を(mm単位又はピクセル単位で)数値化して、学習効果を客観的に明示化することができる。このことからも、本発明のメソッドは、文化教育的な描画の能力開発ではなく、科学的かつ知能検査的な能力開発及び検定を行なうものであることが分かる。
本発明のメソッドは、図1に示すように、描画や視空間的な記憶、視空間的な頭の中での心的イメージの操作、視空間的な知覚・認識・記憶能力、対象の視空間的な特徴の分類やマッピング、分析の能力等の様々な視覚情報処理能力や視覚的表現能力に共通する知的能力基盤として、「視空間構成計画能力」を位置付けている。視空間構成計画能力は、これらの高次知的能力に共通する基盤やハブとして機能していると考える。
良く似た名称の能力で誤解されがちなものに、「空間認知能力」があるが、これは、本発明のメソッドにおける「視空間構成計画能力」とは別物である。神経心理学的なエビデンスからも、空間認知能力は、空間情報と体制感覚とを処理する頭頂葉の機能の中枢であり、高次動物ならほぼ必ずといってよいほど有している生命活動における基本的な能力の1つである。これに比して「視空間構成計画能力」は、より高次かつ知的表現性の高い能力であり、この名称の一部の「構成計画」から見ても脳の様々な領域(特に計画・実行・理解・思考などを司る前頭葉)の機能を駆使しなくては達成できない高次機能である。
空間認知能力を測定するための知能検査や、知能検査で高い値をとるための学習プログラムは多数存在する。既存の教育科学の研究や認知科学的な研究には、空間認知能力の重要性を示唆しているものが多く、視覚情報処理及び視覚的な表現における空間認知能力との関連性について言及したものも多い。描画と空間認知能力との関係性を取り上げる研究者も多いが、描画能力と空間認知能力との相関関係を示す信頼性の高い研究論文はなく、空間認知能力が非常に高くても描画能力の低い人は大勢存在する。空間情報を知覚・認識するだけの空間認知能力の知能検査項目では、より高次の明示的な観察分析及び共通項や規則性の特定や相違点の抽出といった知的活動を測定することはできない。視空間構成計画能力は、生物学的基礎である空間認知能力の精度を高め、より高次の知的活動に橋渡しをするために有効に機能するものである。本発明の能力開発システムで活用しているメソッドは、神経科学や認知科学などから、生物学的な機序や人間の認知メカニズムを踏まえた上で構築されており、個人差が激しく、これまで教育の目処がたっていなかった視空間構成計画能力を向上させるための、初心者に特化したメソッドである。
本発明のメソッドは、単なる作業のドリル型学習を行なうものではなく、戦略・計画・方略のプロセスが要求されるストラテジー型学習のメソッドである。
以上、視空間構成計画能力の位置付けと、学術的概念構造を示した。図2及び図3は、上述した内容を視覚的に把握できるようにした補足の概念図である。
以下、本発明における、視空間構成計画能力を向上させるためのトレーニングプログラムで使用する課題画像及び練習画像の特徴と工夫の概要を説明する。
上述したように、これまでの研究や教育では、空間認知能力のトレーニングこそあったが、視空間構成計画能力の能力開発に関しては、ほとんど行われていないと言っても過言ではない。例えば、小学校の図画工作や美術の時間で、視空間対象のカテゴライズやマッピングに焦点を当てた、具体的な初等教育は行われていないし、理科や大学の観察学習や観察スケッチの授業であっても、具体的な指導はできていない。これは、世界に共通して言えることである。
しかしながら、運動神経が良い子どもが少ないながらも一定の割合は存在しているように、明示的に言語化や記号化などはできないが、視空間的特徴を直感的に把握でき、(無意識レベルでの)視空間構成計画能力に優れた人が存在することも事実である。そのような人にとっては、建築設計、デザイン、美術及び幾何学などの理解、認識及び記憶が優位に運び、中級者レベルの視空間構成計画能力に関連するであろうメソッドを容易に学習することができる。これは、運動神経のよい子どもが、元々走るのは早かったが、より体系立てられた走法を学ぶことでよりスコアを伸ばせるようになることに類似している。
問題は、視空間構成計画能力には、読み・書き・計算のように初等教育が存在せず、その手がかりさえこれまで掴めていなかった点である。このため、描画は知覚や認識、感性や才能、又はセンスといった抽象的な原因に結論づけられ、大多数の人は体系立てられた視空間構成計画能力の初等教育を受けていない。例えるなら、足し算及び引き算を習っていないのに、分数の計算や複雑な幾何の問題をやらせるようなものである。まれには、このような問題を解けるものも存在するかもしれないが、それを基準とするには無理があり、教育的妥当性も疑わしい。
本発明のメソッドは、神経科学や認知科学、教育科学の知見を駆使し、生物学的なメカニズムを踏まえた、視覚情報の認識・理解・記憶・分析・分類の初等教育レベルの方法論に特化している。既存の学習メソッドで比較的近いと感じられるものでは、より専門的(美術的)な教育内容に終始していたため、初等教育という概念すらなかった。
本発明のメソッドを、分かりやすく要約すれば、一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人(視空間的な構成計画の能力が低いと考えられるもの)でも、明示的かつ意識的な指導により、視空間的かつ科学的に正確な図画の理解・分析・表現へと繋ぐ方法論であると言える。繰り返しになるが、ツールとして、図画を描かせ、数値化のために描かれた図画を採点するが、図画の描画能力の向上が本発明のメソッドの目的なのではない。
例えるなら、数学や算数はドリル学習的に計算スピードと正確さを目的として学習しているのではなく、論理的思考や数覚(数や量の概念)を養うことを目的に学習しているといった感覚に似ている。ただし、本発明のメソッドは、この算数の目的達成よりも、より具体的で抽象性の低い明示的かつ図示化、言語化、記号化の能力開発をターゲットにした学習プログラムである。
本発明の能力開発システムにおいて使用する課題の図画(課題画像)は、一般的な描画学習の図画とは異なり、科学的にエビデンスのあるものを用いる。即ち、本発明で用いる課題画像は、曖昧な認識や知覚では正確な模写が困難であり入念な視空間的な構成計画が要求されるものである。しかも、美術的な専門的描画能力を必要とするものではないシンプルな課題画像を、科学的なエビデンスから導き出したものである。その結果、幾何学的な図画や、シンプルだが完全一致を目標とすると困難な図画を用意している。課題画像の一例が図10a(A)に示されている。一見すると、非常にシンプルで簡単そうに見えるが、実際に完全模写をしようとすると困難な図画であるため、本発明のメソッドの目的とする視空間構成計画能力の能力開発にとって有効な図画である。
このような課題画像を用いることにより、意識的な方略や戦略、及び明示的な記録や分析などが要求され、知的なマッピングやカテゴライズを学習プロセスに加えることで、より複合的かつ高次の知的能力の能力開発が可能となる。
次に、本発明の能力開発システムにおける特徴点、工夫点、画面の構成、及びツール等について簡単に説明する。
本願発明者は、後述するように、本発明の能力開発システムによる学習効果を検証するにあたり、(a)本発明のメソッドトレーニング群、(b)伝統的かつ感覚的なグリッドメソッドトレーニング群(機械的なドリル型学習の描画法)、及び(c)何もトレーニングしない群の3つの群について、学習効果を科学的に分析し、比較した。その結果、(a)の本発明のメソッド群は、統計的に有意な差が得られ、学習効果が実証されたが、(b)のグリッドメソッド群と(c)のトレーニング無し群には、ほとんど学習効果が得られなかった。ここで重要な点は、何も練習課題を描かないでテストだけを受けた(c)の群と、(a)と同じ課題画像(同じ図画)を用い、方略だけを格子を使って学習した(b)のグリッドメソッド群とが、結果においてさして変わらなかったという点である。
学習において大切なことは、闇雲に課題の数や量をこなすことではなく、どのような戦略や方略で学習するかといった学習の質が、学習成果に大きな影響を及ぼす。本発明のメソッドは、体系立てられた方略であり、課題のプロセスを小さなステップに小分けして、具体的に図画や言語、記号を用いて明示的に指導するものである。これまでの方法論には、他教科の基準から見ると指導という条件を満たしているものは少なく、漠然と抽象的かつ感覚的、観念的であり、焦点のずれた声掛けが平然と続けられてきた。これは、主に描画という表現知能が、感性・才能・センスといった暗示的で、先天的な要素で語られる傾向にあり、科学的な機序に基づいた教育プログラムが構築されてこなかったためである。
初等教育における主要五教科においては、子どものような初級者からでもスモール・ステップアップ方式で上達できるように学習プログラムが構築されている。主要五教科以外においても、ピアノのレッスンや、スポーツの走り方やボールの投げ方など、理論的かつ再現性や信頼性、妥当性の高い初等教育のメソッドは数多く考案されている。それに比べ、描画学習だけは、苦手な人や俗に言う一般的に絵心がないと称される描画が極めて苦手な人のような初級レベルの学習者に向けた「0から1の初等教育」が、ほとんど存在していない。ある程度(10段階における3又は4段階のレベル)以上の学習プログラムは整備されているが、初等教育においては、描画の行為は意識化、言語化及び体系化することが非常に困難なため、感性やセンス、心の問題としてはぐらかされてきた。
本発明のメソッドは、図4及び図5に示すように、既存の3段階のレベル以降の描画のメソッドとの接続性の高さはもちろんのこと、描画のみならず、明示的な観察学習や、視空間的な特徴、規則性及び法則性を抽出し、図示化、言語化及び記号化するといった、教科の枠を超えた多様な能力展開を目的とした「視空間構成計画能力」の学習プログラムである。よって、文化的・美術的な描画の方法論とは、性質がかなり異なり、科学的・数学的な分析・考察・計画を元にした描画を進める。繰り返しになるが、目的は図画・描画の上達ではなく、視空間構成計画能力の向上を目的としている。
本発明に関する視空間構成計画能力は、視空間的な対象を正確に知覚・認識・理解・記憶するための体系立てられた分析・思考・計画・戦略立ての方略であり、それは視空間的な構成計画によって達成される。人間の視覚的な知覚・認識・記憶は驚くほど曖昧で脆弱なものであり、正確に観察をして分析をするためには、様々な生物学的な認知的制約を乗り越える必要がある。人間は、見たものをカメラのように脳に記録化することができない。よって、対象のどこに、どのように注意を向けて、対象をパッケージングやマッピングして把握(観察)できるかどうかが重要であり、そのための体系立てられた方略の学習が目的の達成に欠かせない。
「学ぶは真似るが基点となる」という通念があるくらい、学習においてお手本は重要である。しかしながら、美術の時間で描画の初等学習の説明や、デモンストレーションを論理的かつ体型立てられて学習した人はまずいないのではないかと考える。学習指導要領でも、子どもの個性を活かすといい、あまり具体的かつ論理的な指導や説明は好ましくはないというようなニュアンスの記載がされている。しかしながら、このアプローチは、個性を尊重しているようで個人差を無視している。例えるなら、足し算ができない子どもに分数の計算をやらせても仕方がないのである。日本教育は基本的にボトムアップ式の底上げ型学習が理念であるが、ことのほか描画に関して言えば、底上げは考慮していないし、プルアップ式のつり上げ型学習も行なっていない。他教科に比べて学習システムの完成度が低いように思われる。
本発明のメソッドは既存のメソッドの弱点をリストアップし、それを体系立てて初心者でもできるような方略にしたものである。本発明のメソッドのポイントとなる特徴を挙げるとすると、以下の(A)〜(D)が考えられる。
(A)各課題の描画の進め方に関する詳しい説明つきのデモンストレーション映像があり、それをステップ毎に小分けにして、トレーニングを進めていく(意図や計画の理解、共感、ミラーニューロンの機能)。
(B)スモール・ステップアップ方式で、生物学的な機序を踏まえた上で、具体的な図示・言語・記号による説明で注意の焦点を明確に誘導し、学習を円滑化する(注意と視覚野の活性と抑制)。
(C)論理的かつ科学的に体系化された戦略・方略を、主目標・副目標といった視空間的な目標設定を計画性をもって学習できるように工夫している(前頭極と展望記憶と文脈記憶、副目標と主目標の相互作用)。
(D)図画の誤差を数値化(mm単位、ピクセル単位)して、どこがどのようにずれているのかが客観的に分かる採点システムを導入しており、それにより学習者のレベルや特徴などが容易に把握でき、改善のポイントが明確にできる。
以下、実施形態を用いて、本発明の視空間構成計画能力の能力開発システムを説明する。
図6は本発明の一実施形態として、視空間構成計画能力における能力開発システムを構築するコンピュータの電気的構成を概略的に示している。
同図に示すように、本実施形態におけるコンピュータは、バス10を介して互いに接続された中央処理装置(CPU)11と、リードオンリメモリ(ROM)12と、ランダムアクセスメモリ(RAM)13と、ハードディスク駆動装置(HDD)14と、音声処理部15と、画像処理部16と、入出力インタフェース17と、ディスク駆動装置18とを備えたコンピュータ及びこれを作動させるプログラムから構成される。
音声処理部15はスピーカ19に接続されており、画像処理部16はタッチパネル式ディスプレイ20に接続されている。入出力インタフェース17にはタッチパネル式ディスプレイ20及びプリンタ21が接続されている。ディスク駆動装置18はブルーレイディスク/デジタルバーサタイルディスク/コンパクトディスク(BR/DVD/CD)22が装着可能となっている。
CPU11は、ROM12に記憶されているオペレーションシステム(OS)やブートプログラム等の基本プログラムに従ってRAM13に記憶されているプログラムを実行して本実施形態の処理を行なう。また、CPU11は、RAM13、HDD14、音声処理部15、画像処理部16、入出力インタフェース17、及びディスク駆動装置18の動作を制御する。
RAM13はコンピュータのメインメモリとして使用され、HDD14やディスク駆動装置18から転送されたプログラムやデータを記憶する。また、RAM13は、プログラム実行時の各種データが一時的に記憶されるワークエリアとしても使用される。
HDD14には、プログラム及びデータがあらかじめ記憶されている。
音声処理部15は、CPU11の指示に従って種々の音声を再生するための処理を行い、スピーカ19へその音声信号を出力する。
画像処理部16は、CPU11の指示に従って2次元グラフィック処理を行い、画像データを生成する。生成された画像データは、タッチパネル式ディスプレイ20に出力される。
入出力インタフェース17は、タッチパネル式ディスプレイ20及びプリンタ21とCPU11又はRAM13との間のデータのやり取りを制御する。
ディスク駆動装置18は、CPU11の指示に従って、セットされたBR/DVD/CD22からプログラムやデータを読出し、RAM13へ転送する。また、セットされたBR/DVD/CD22へプログラムやデータの書き込みをすることも可能である。
このような構成のコンピュータにおいて、CPU11は、作動時は、まず、RAM13内にプログラム記憶領域、データ記憶領域及びワークエリアを確保し、HDD14又は外部からプログラム及びデータを取り込んで、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域に格納する。次いで、このプログラム記憶領域に格納されたプログラムに基づいて、図7a〜図7cに示す処理を実行する。CPU11がこれら図7a〜図7cのプログラムを実行することによって、図8に概略的に示すごとき能力開発システムが構築される。
即ち、図8に示すように、本実施形態の能力開発システムは、タッチパネル式ディスプレイ20で構成され、課題画像に関して表示及び入力が可能な課題画像領域と表示及び学習者による入力が可能な表示部30及び入力部31と、RAM13及びHDD14によって構成され、複数の課題画像及びその他のデータを記憶する記憶部32と、CPU11によって構成される演算部33とを備えるように構築される。
ここで、演算部33は、記憶部32に記憶されている複数の課題画像から学習者によって選択された模写すべき課題画像及び課題画像の課題画像用基準点をこの記憶部32から読み出して表示部30の課題画像領域に表示する課題画像表示手段33aと、課題画像表示手段33aによって表示された課題画像の交点(他の実施形態においては、端、頂点及び/又は傾きの大きい位置であり得る)へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段33bと、学習者によって記入された複数のマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線記入要求手段33cと、練習用画像領域に表示され課題画像用基準点とは縮尺が異なる練習画像用基準点に基づき、課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線記入要求手段33dと、学習者によって記入された練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段33eと、学習者によって記入された練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段33fと、学習者の要求により、誤差チェックを行い、記入した練習画像領域における垂直補助線及び水平補助線に所定値以上の誤差がある場合に誤差が発生していることを通知する誤差チェック手段33gと、作成された練習画像と課題画像との誤差を検出して採点する採点手段33hとを備えるように構築される。
練習画像補助線記入要求手段33dは、練習画像用基準点から垂直補助線の長さ及び水平補助線の長さを決めて少なくとも1つの垂直補助線及び少なくとも1つの水平補助線の記入を学習者に要求する長さ決定及び垂直水平補助線記入要求手段33dと、学習者によって決定した長さに基づいて、練習画像の外枠の記入を学習者に要求する外枠記入要求手段33dと、学習者によって記入された外枠内で必要とする垂直補助線及び水平補助線の追加を学習者に要求する補助線追加記入要求手段33dとを備えるように構築される。
採点手段33hは、練習画像用基準点に縮尺を合わせて課題画像を重畳し、作成された練習画像における交点(他の実施形態においては、端、頂点及び/又は傾きの大きい位置であり得る)と、重畳した課題画像における対応する交点(他の実施形態においては、端、頂点及び/又は傾きの大きい位置であり得る)との距離的差分の総和を検出する誤差検出手段33hを備えるように構築される。
以下、図7a〜図7c、図9、及び図10a〜図10cを参照して本実施形態における能力開発システムの具体的な処理内容を詳細に説明する。
能力開発システムが起動されると、実際には、最初にテストモードが実行され、その後、本来のトレーニングモードが実行される。テストモードは、トレーニングを行なう学習者にこの能力開発システムのおおまかな操作及び動作を理解させるために行われるものであり、内容としては、トレーニングモードの一部を省略して簡略化したものであるため、詳細な説明はここでは行なわない。
課題画像表示手段
トレーニングモードが起動されると、まず、トレーニングを行なう学習者に対して課題画像の選択が要求される(図7aのステップS1)。記憶部32であるHDD14には、課題の難易度に応じた複数の課題画像が格納されており、学習者は、表示部30であるタッチパネル式ディスプレイ20に表示された難易度に応じた複数の課題画像から1つの画像を入力部31であるタッチパネル式ディスプレイ20にスタイラスペン又は指でタッチすることにより、選択を行なう。同様に、難易度に応じた課題条件を選択する。即ち、基準を点で設定すること及び基準点の難易度を選択し、課題画像への書き込みがありか無しかの選択を行なう。
課題画像としては、斜線及び非直角の交線を主に含む画像である。本実施形態では、図10a(A)に示すごとき課題画像を選択するものとする。この課題画像は、ほぼ斜線で構成された図形であり、交線部分がほぼ非直角(鋭角又は鈍角)であり直角の交線部分がほとんどない図形である。このため、図形を回転させても、全ての線が水平線にも垂直線にもならない。
このような課題画像を用いることの科学的根拠として、(1)斜線効果、及び(2)頭頂葉による、大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識がある。
(1)斜線効果:斜線は、垂直線や水平線の場合に比して、知覚・認識・記憶の精度が低いことが知られている。これは、神経科学の電気生理学実験やfMRI(機能的磁気共鳴画像法)による実験から、人間においてはもちろん、サルや猫でも共通に見られ、生物学的な基盤に共通した視知覚の法則である。このため、課題画像として、ほぼ斜線で構成された図形を用いている。
(2)頭頂葉による、大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識:三次元世界の視空間的な知覚・認識は、頭頂葉で行われる。単純な線画でも、遠近法などの三次元性が知覚できる(絵画的手がかりがある)のは、頭頂間溝のCIP領域(頭頂間溝外側壁後方部)のニューロン機能によるものである。このように、絵画、図画及び描画において頭頂葉の機能は中核をなしていると考えられ、頭頂葉の障害で図画の位置関係がバラバラになり、知覚できなくなったという症例が数多く報告されている。
次いで、課題画像の選択がなされたかどうかが判別される(図7aのステップS2)。課題画像の選択がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、その選択された課題画像50を表示部30であるタッチパネル式ディスプレイ20に表示する(図7aのステップS3)。
図9はこの時点におけるタッチパネル式ディスプレイ20の表示内容の一例を示している。画面40内には、課題画像50を表示する課題画像領域40a、練習画像を表示する練習画像領域40b、課題画像の難易度を表示する課題難易度領域40c、課題条件の難易度を表示する条件難易度領域40d、課題に取り組んでいる時間を表示する時間表示領域40e、戻りのアイコン40f、次へのアイコン40g、マッピングイメージ作成用のペン(複数色)のアイコン40h、練習画像作成用のペン(黒色)のアイコン40i、消しゴムツール用のアイコン40j、画像回転ツール用のアイコン40k、マッピングイメージ表示・消去用のアイコン40l、ヒント・アドバイスを表示するためのボタン40m、課題に関する一連の描画プロセスのデモンストレーション(動画)を表示するためのボタン40n、途中段階における誤差チェックを行なうためのボタン40o、指導・手順に関するコメント、ヒントに関するコメント及び途中チェックの結果に関するコメントの表示領域40p、並びに課題の終了・採点モードへの移行のためのボタン40qが表示される。
なお、本トレーニングモードは、完全にフリーハンドで図画を描いていくものであり、従って、ツールには直線ツールや四角形などの図形ツールは一切ない。これにより、実際に紙で描くときと同じ条件で、トレーニングができるようにしている。
図10a(B)は、選択された課題画像50をタッチパネル式ディスプレイ20に表示する、図7aのステップS3におけるタッチパネル式ディスプレイ20の表示内容を示しており、簡略化して課題画像領域40a及び練習画像領域40bのみを表している。なお、以後の図10a(C)、図10b(D)〜(F)及び図10c(G)〜(I)の表示も同様である。
図10a(B)においては、左側に課題画像領域40aが、右側に練習画像領域40bが示されている。ただし、課題の内容によっては課題画像領域及び練習画像領域の位置が、左右又は上下に変更されることがある(例えば、横長の課題画像であれば、課題画像領域を上に、練習画像領域を下に配置する)。課題画像50及び練習画像には、図10a(B)に示すように、課題画像50の2つの基準点(課題画像用基準点)51と、練習画像の2つの基準点(練習画像用基準点)52がそれぞれ表示されている。2つの基準点(課題画像用基準点)51の間隔と、2つの基準点(練習画像用基準点)52の間隔とは、課題画像50と練習画像との縮尺が異なるため、互いに異なっている。これにより練習画像の縮尺が課題画像の縮尺に対して異なり難易度が増大するように構成されている。
課題画像を基に、模写が苦手な人間が練習画像を好き勝手に描くと、小さく描きすぎたり、大きく描きすぎて練習画像領域に収まりきらなかったりすることが、たびたび見受けられる。これに対して、図10a(B)のごとく基準点が表示されていると、描画空間に一定の制約が生じ、学習手順の指導やアドバイスが円滑に運ぶようになる。学習効果を高めるためにも、一定の制約が必要であり、それにより学習効果が高まるようになる。
また、基準となる制約にも複数のスタイルと難易度があり、それを変えることで、同じ図画課題でもはるかに模写の難易度を変えることができる。縮尺が課題と異なり、基準の条件が変われば、全体と部分(基準やそこから派生した部分)の空間的な位置関係を把握し、マッピングすることが不可欠となる。これにより、視空間的な戦略や計画性といった高次の認知活動である視空間構成計画能力を効果的に学習できるようになる。従って、本実施形態による視空間構成計画能力における能力開発システムは、自然な視知覚の機序に即した視空間的なストラテジー型の学習法と言える。以上の点が、単純作業型のドリル型学習(部分のみをバラバラに書きつなげる方法)であるグリッドメソッドとの決定的な違いである。
このような縮尺を異ならせることの科学的根拠、注意点として、(1)頭頂葉による、大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識、(2)縮尺の相違による難易度、(3)ストラテジー型学習の脳の神経回路がある。
(1)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識:前述した内容と同様である。
(2)縮尺の相違による難易度:等倍模写であれば、課題の横にスライドして図画の長さや幅をおおよそ把握できるので比較的簡単に模写できるが、課題画像と縮尺の異なる図画を描画することは、等倍の図画を模写する場合よりはるかに高い難易度となる。そのため、美術の歴史の中でも、下書きを簡単かつ機械的に拡大するための道具や方法が、数多く考案されている。グリッドメソッドも、下絵の拡大法として活用されたものである。
本実施形態による視空間構成計画能力における能力開発システムは、図画・描画力の向上自体が目的ではなく、視空間構成計画能力における能力開発を目的としているため、その能力に最も適したこのような課題と方法論を採用している。
(3)ストラテジー型学習の脳の神経回路:OECD教育研究革新センター(CERI)の報告によると、ストラテジー型学習の方が、ドリル型学習よりも、より正確な理解を可能とし、その理解を他にも応用することができるとされている。この結果から、ドリル型学習の神経回路は、ストラテジー型学習の神経回路と比較して効率が悪いと考えられる。異なる指導法によって効率の異なる神経回路が形成される可能性があるという事実は、いかに指導法が重要であるかということが言える。
課題画像マーク記入要求手段
図10a(B)のごとく課題画像50、基準点51及び52が表示された場合、又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、学習者に対して課題画像50にマークを記入することが要求される(図7aのステップS4)。
学習者は、表示部30であるタッチパネル式ディスプレイ20に表示された課題画像50における各交点にスタイラスペン又は指でタッチすることにより、その交点にマーク53を記入する。
練習画像領域にいきなり描画を始めるのではなく、課題画像の視空間的特徴を分析・記録化し、マッピングのイメージを描いていく(課題画像へのマッピングのリハーサルを行なう)。その際、まず、課題画像である図形の、「端、交点、頂点、又は傾きの変化の激しいポイント」に小さなマークをつけていく。マッピングイメージ(視空間構成計画の設計図にあたるもの)は、練習画像に使用する実線(黒)では描かず、マッピングイメージ用のツール(赤など数色)を用いて描く。なお、このマッピングイメージは、最終的な採点の前に、マッピングイメージ表示・消去用のアイコン40lで消すことができ、成果としての図画を見易くすることができる。
人は視覚世界をよく見て、記憶できているようで、実際は、詳細部分をほとんど見ていないし、記憶もできていない。極一部の注意が向いた部分を高解像度で見られるのみで、その周辺部分の視野は解像度が低く、それらの視覚情報を元にして、これまでの脳の視覚データから推測の視覚世界を作り上げているのである。このため、人の視覚世界の知覚・認識を踏まえると、正確に模写させるためには、どのように具体的な、かつ方略の意図やその先の目標を踏まえた的確な注意の指示ができるかどうかが重要である。よく見ろ、集中しろといっても、多くの人は漠然と見ているだけであり、正確かつ緻密な視空間的情報を認識・理解・分析・記憶することは極めて難しい。日常生活の視知覚や認識の精度や注意のレベルと、正確な観察に要求される精度と注意のレベルには、大きな差がある。よって、スモール・ステップアップ方式を用い、ステップ毎に、具体的かつ明示的、視覚的、言語的に、的確に指示を出すことによって、必要な部分に注意を集め、方略の戦略や意図を把握できるようにしている。このように、本実施形態による視空間構成計画能力における能力開発システムは、マッピングのリハーサルを重要視しており、そこを丁寧かつ慎重に指導することで、ミスが少なく、確実なステップアップを可能とする効率的な学習を成立させているのである。
このようなマークを記入することの科学的根拠、注意点として、(1)テクストン、(2)変化盲と選択盲(注意と意識・記憶)、(3)心的イメージと視空間ワーキングメモリ、(4)注意と脳活性の変化がある。
(1)テクストン:ユレシュ(Julesz)は、知覚心理学や計算科学の知見を総括し、テクスチャを構成する部分的な要素(テクストン)として、線の色、太さ、方向、端、線の交差部分を、意識的に注意を向けなくても目に飛び込んでくると報告している。
(2)変化盲と選択盲(注意と意識・記憶):変化盲は、視覚対象の変化に対して人間は驚くほど鈍感で、いかに世界をよく見ることが難しいかを示している。これは、自分が選択した対象でも、変化したことに気づけない程である(選択盲)。
(3)心的イメージと視空間ワーキングメモリ:イメージというと頭の中で自由に描けて、記憶しておけるような印象があるが、科学的にはイメージとは非常に曖昧で、イメージの持続時間も記憶できる量も少ないことが分かっている。
(4)注意と脳活性の変化:注意を向けた空間や属性に相当する脳領域が賦活し、その代わり、それ以外の脳領域の活性が抑制される。また、苧阪らは、トップダウンの意識が視覚的注意機能に影響を与えることを、fMRIを用いて脳活動の変化の記録から、その一連の機構を明らかにしている。
課題画像補助線記入要求手段
次いで、マークの記入がなされたかどうかが判別される(図7aのステップS5)。マークの記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、次に、課題画像50に補助線を記入することが要求される(図7aのステップS6)。
学習者は、タッチパネル式ディスプレイ20上に表示された課題画像50について、スタイラスペン又は指を用いて、複数の垂直補助線54及び複数の水平補助線55を記入する。この場合、図10b(D)に示すように、各垂直補助線54及び各水平補助線55が課題画像50に記入された少なくとも1つのマーク53を通過するように記入する。
本実施形態の課題画像50は、難易度が低いためと方略を学習してもらうためとから、各垂直補助線54及び各水平補助線55が複数のマーク53を通過しているが、難易度が上がると、完全一致で各垂直補助線54及び各水平補助線55を引けることの方が少なくなり、その場合、2点又は複数点の平均をとった間に、垂直補助線54及び水平補助線55を引くこととなる。あくまでも補助線であるので図画の描画のヒントとなるような機能が満たせれば目的は十分達成できる。
次いで、図示したマッピングの辺と辺との長さを見比べて、その比が、1:1、1:2、又は、1:1:1などといった認識しやすい長さの対比関係が見込めるところに、その数字を記録する(手順のマッピングも複数パターンある)。このように記録することで、後の練習領域の描画の際に、トップダウンでの注意を向けるポイントが明確になり、描画の精度が高まる。ここで、垂直・水平のマッピングの補助線だけを描くかということに関して、生物学的な根拠がある。斜線は垂直・水平線に比べて、知覚・認識・記憶の精度が悪く、マッピングの補助線として活用するには、あまり効率が良くないし、斜線を描き加えると、画面が煩雑になってしまい、かえって不都合となる。また、後々の線(辺)の長さの比較・分析だけでなく、四角形の面積での比較・分析の時にも、斜線で構成された三角形や菱形などよりも、はるかに正確に比較ができる。課題画像へのマッピングが終わったら、練習画像領域にも課題画像と同じマッピングを再現するための手順を考え、プロセスをイメージ(想像)する。
このような補助線を記入することの科学的根拠、注意点として、(1)斜線効果、(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識、(3)頭頂葉と計算及び算数、(4)注意と脳活性の変化、(5)網膜地図と心的イメージがある。
(1)斜線効果:前述した内容と同様である。
(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識:前述した内容と同様である。
(3)頭頂葉と計算及び算数:数の処理を遂行しているのは、頭頂葉の頭頂間溝である。
(4)注意と脳活性の変化:前述した内容と同様である。
(5)網膜地図と心的イメージ:実際に見ていなくても、(目を閉じてイメージを想像するなど)そのイメージに対応する脳領域が賦活する。そのイメージの形が、視覚野のニューロンの賦活の分布にも同じように現れることが明らかとなっている。ただし、実際に目で見た場合と、目を閉じてイメージした場合とでは、目で見た場合の方が、一般的に視覚野の活性度合いは大きく、イメージも明瞭であると報告されている。
練習画像補助線記入要求手段(長さ決定及び垂直水平補助線記入要求手段)
次いで、垂直補助線及び水平補助線の記入がなされたかどうかが判別される(図7aのステップS7)。垂直補助線及び水平補助線の記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、練習画像に関して、補助線長さを決定し記入することが要求される(図7bのステップS8)。
タッチパネル式ディスプレイ20上の課題画像領域に表示された基準点51に対する練習画像領域に表示された基準点52が、唯一分かっている図画の相対距離となるので、学習者は、その相対距離を基準にして、課題画像領域に描いたマッピングイメージを再現していく。まずは、練習画像領域の基準点52同士を垂直線56で繋ぐ。本実施形態は、課題画像が簡単であるため、この線がそのまま垂直補助線56として機能する。
マッピングの補助線は、あらかじめ基準点を考慮した上での戦略で描くことが重要である。主目標はあくまでも、練習画像領域の基準点52のみから、いかに図画を模写するかであるので、これを踏まえた上での副目標の設定、つまり垂直線及び水平線だけで構築されたマッピングイメージを作ることが重要である。図画の視空間的なマッピングを行い、どのような手順を経て正確に構成できるかを分析し、計画・戦略を立てていく。主目標(図画)のための副目標(設計図や補助線のマッピング)の設定といった、順序立ての方略を考える。これらの一連の視空間的な高次認知活動が、視空間構成計画能力である。
次いで、基準点52同士を結ぶ垂直補助線56の長さ及び記入がなされたかどうかが判別される(図7bのステップS9)。垂直補助線の記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、練習画像に関して、水平補助線57の長さを決定し記入することが要求される(図7bのステップS10)。
図10b(E)に示すように、この水平補助線57の長さの決定は、先ほど描いた垂直補助線56の長さを用いて、その比から水平補助線57の長さを算出するものである。できるだけ相対距離の短い二辺を用いて比をとることが、精度の高い図画の描画につながるため、この例では、水平補助線57の右半分の長さを、垂直補助線56の1/3の長さに等しく、即ち、両者の比を1:1でとり、中心から右及び左へと同じ長さの水平補助線57を描く。できるだけ短い線で、確実に正確だと分かっている基準を元にして描き進めることが重要である。長さの比較の際は、ペンと指を使用し比率を計測しても良い。ものさしなどの定量的な道具を使うことは、目測の精度を高めることができないため、禁止している(ものさし等の道具を使うと、道具の使い方のみが上達し、効果的な頭の使い方(視空間構成計画能力の学習効果)は上達しないと、予備研究の伝統的なグリッドメソッドとの比較から実証されている)が、初心者の初期のトレーニングにおいては、簡単な相対距離の目測であっても、精度が低いので、物や指、手を使った測定は有効な学習の手助けとなる。なお、プロの画家であっても、風景画を描くときなどは、鉛筆の先から親指の先までを建物の横幅や縦幅に合わせ、それを基準に街並みの縦横の長さを測る。人物画でも、同様の手法を用いて、顔の縦横の長さを基準にそれ以外の人体の長さを測る。基準を限られたシンプルなツールでいかに代用するかによって、複雑な視覚対象でも十分正確に把握することが可能である。
このような練習画像側に垂直補助線及び水平補助線を記入することの科学的根拠、注意点として、(1)斜線効果、(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識、(3)頭頂葉と計算及び算数、(4)注意と脳活性の変化、(5)網膜地図と心的イメージ、(6)人間の知の基盤である前頭極(AREA10)の機能(前頭極と展望記憶と文脈記憶、副目標と主目標の相互作用)がある。
(1)斜線効果:前述した内容と同様である。
(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識:前述した内容と同様である。
(3)頭頂葉と計算及び算数:前述した内容と同様である。
(4)注意と脳活性の変化:前述した内容と同様である。
(5)網膜地図と心的イメージ:前述した内容と同様である。
(6)人間の知の基盤である前頭極(AREA10)の機能(前頭極と展望記憶と文脈記憶、副目標と主目標の相互作用):動物の中で最も人間が発達している脳領域である前極前頭皮質が、他の前頭前野の領域と異なっている特徴的な機能としては、いくつかの副目標の先に主目標があるような課題(主目標と副目標には相互関係があることが前提)を行なわせたとき、主目標を意識している間、左右の前極前頭皮質だけが特異的に賦活することが実験から分かった。現在ある課題を遂行しながらその先の課題を意識するという計画立てや論理立てに必要な機能を担っていると考えられる。
練習画像補助線記入要求手段(外枠記入要求手段)
次いで、水平補助線57の長さ及び記入がなされたかどうかが判別される(図7bのステップS11)。水平補助線57の記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、練習画像に関して、外枠を記入することが要求される(図7bのステップS12)。
マッピングの垂直補助線56及び水平補助線57の長さが決まり、記入がされた後、マッピングイメージの外枠となる矩形の垂直補助線58及び水平補助線59を(中心の基準線と平行及び垂直となるように)注意を払いながら描く。この例では、図10b(F)に示すように、6つのマスで分割された面の1つ1つを、左の課題画像の該当する部分と見比べて、角度、長さ及び面積の比を確認する。
その後、外枠の垂直補助線58及び水平補助線59の記入がなされたかどうかが判別される(図7bのステップS13)。外枠の記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、次の補助線追加の要求が行われる。
誤差チェック手段
しかしながら、基本設計図となるこの段階で、大きな誤差(ミス)があると、後のステップで誤差がますます大きくなり、全面的に修正していかなければならないこととなる。そのため、このマッピングの途中段階で、学習者が、タッチパネル式ディスプレイ20に表示されている、途中段階における誤差チェックを行なうためのボタン40oを押し、大きなミスがあれば、その部分を指摘してくれる機能を活用することが望ましい。この途中段階における誤差チェックは、このボタン40oを押すことにより、図11に示す処理ルーチンが起動する。
まず、その途中段階におけるチェックポイントの誤差を算出する(図11のステップS30)。次いで、この算出した誤差が比較的大きい規定値より大きいかどうかが判別される(図11のステップS31)。大きいと判別した場合(YESの場合)、比較的、大雑把な指摘(例えば、課題画像を面積的に4等分した場合の、右上のマスの部分が誤差が大きいです等の指摘)をタッチパネル式ディスプレイ20に表示する(図11のステップS32)。ここでは、学習者に誤差ポイントを探させるようにする。正確に誤差のポイントを指摘してしまうと、学習効果が望めないと考えられる。誤差を探すという行為自体が、視空間構成計画能力における能力開発に有効なためである。具体的には、課題画像のチェックポイント(交点、端、傾点)は、全て、XY軸でプログラム上、数値化されているため、例えば、ミリ単位かピクセル単位かは別として、(X,Y)=(18,25)というように課題のある採点ポイントが規定されている場合、学習者の記入した図画が(X,Y)=(20,60)というような、課題画像の値とはあまりに大きな誤差が発見できた場合にこれを指摘する。大きな誤差を一箇所指摘すると、それを基準に、練習画像を修正しなければならないため、図画の修正を図ることができる。
なお、このような途中段階における誤差チェックは、学習者がボタン40oを押したときのみ起動するのではなく、マッピングの途中の重要な位置で自動的に起動されるように構成しても良い。例えば、大枠である基礎マッピングの完成時など、次のステップに進む際のアイコン40gがクリックされたときに、途中でのアドバイスチェックのコメントを強制的に発生させるようにしておいても良い。
練習画像領域に一気に垂直補助線及び水平補助線を描いてから、精度をチェックするのは学習効果を落とす可能性が高く、従って、ステップをできるだけ小分けにし、各ステップを終える都度、図画の視空間的精度をチェックしていくことが重要である。このほうが、ミスも少なく、たとえミスをした場合でも容易に修正が可能となる。1つのステップに多くのことを詰め込み過ぎると、場合によっては、その大部分を修正しなくてはならないケースも出てきて、学習者のモチベーションを極度に下げてしまい、このような負の感情や気持ちは学習効果を著しく落としてしまう。
このような練習画像側に外枠を記入することの科学的根拠、注意点として、(1)斜線効果、(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識、(3)頭頂葉と計算及び算数、(4)注意と脳活性の変化、(5)学習と情動、記憶と情動がある。
(1)斜線効果:前述した内容と同様である。
(2)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識:前述した内容と同様である。
(3)頭頂葉と計算及び算数:前述した内容と同様である。
(4)注意と脳活性の変化:前述した内容と同様である。
(5)学習と情動、記憶と情動:学習において感情や情動は、大きく影響する。ポジティブな感情や気持ちの伴った情報などは、効果的に記憶できるが、ネガティブな感情の伴った情報は、記憶の効率が悪い。脳の記憶は、解剖学的に神経ネットワークが形成されるほど物理的変化のあるものであり、学習や行為・行動・思考・計画などあらゆる人間活動や知的活動の基盤となる。よって、いかにネガティブな感情のレッテル付けを抑えて学習できるかどうかが教育において重要なテーマである。
練習画像補助線記入要求手段(補助線追加記入要求手段)
次に、練習画像に関して、補助線を追加記入することが要求される(図7bのステップS14)。
これにより、学習者は、図10c(G)に示すように、図7bのステップS8〜S13で記入された垂直補助線56及び58並びに水平補助線57及び59により区分けされた6つのマスを基に、垂直補助線60及び61並びに水平補助線62を追加する。
本実施形態の視空間構成計画能力における能力開発システムの基本的なマッピングのアプローチは、トップダウンの具体的な指示により、全体及び部分間の視点のフォーカス移動を、正確かつ効果的に促すための生物学的な機序に基づいた方略をとっている。よって、課題の進行は、「大(全体)から小(部分)」へと徐々に移行しつつ、各ステップでは視空間的精度を高めるための方略をとっている。即ち、外枠の記入から補助線の追加記入という手順でマッピングを進めることが重要である。例えば、マッピングの四角形内の複数の線を、垂直線は、四角形内の上から描き進め、水平線は四角形内の左側から描き進めたとする。このようなプロセスで描き進めた場合、本能力開発システムが提唱する方法よりもはるかに精度の低い位置関係の図画となるケースが予備研究で明らかとなっている。
その理由として、部分から全体のフォーカスの移行を、本能力開発システムの場合(この図画の場合)、4分割された小さなマスの中でのマッピングで済むのに対し、左から又は上から順に線を描いていく場合、マッピングの外枠である一番大きな四角形内でマッピングをすることとなるからである。
本実施形態の視空間構成計画能力における能力開発システムの場合、部分・全体のフォーカスの移動が小さく相対距離もより正確に把握できるため、精度が高まる。これは、折り紙を何の手順を踏まずに、直感で縦に4等分に折ることが難しいが、一度半分に折ってから、さらに半分に折るという方が、簡単で合理的な処理であることに似ているかもしれない。
このような練習画像側に垂直補助線及び水平補助線を追加することの科学的根拠、注意点として、(1)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識、(2)頭頂葉と計算及び算数、(3)注意と脳活性の変化、(4)子どもの脳の発達とワーキングメモリ、(5)全体と部分との視覚的フォーカスの移行がある。
(1)頭頂葉の大きさ、長さ、量、数、比率、角度の知覚・認識効果:前述した内容と同様である。
(2)頭頂葉と計算、算数:前述した内容と同様である。
(3)注意と脳活性の変化:前述した内容と同様である。
(4)子どもの脳の発達とワーキングメモリ:ワーキングメモリとは、脳の一時的なメモ帳のようなもので、暗算や電話番号の一時的な記憶などの、極めて短期間の作業用の記憶である。子どもは脳の発達の個人差が多く、ワーキングメモリも大人に比べると容量が小さい。子どもの学習では、いかにワーキングメモリの容量を多く使わずに、思考・計画といった高次知的活動の教育ができるかが鍵となる。
(5)全体と部分との視覚的フォーカスの移行:全体と部分とへ、同時に注意を向けることはできない。全体・部分にフォーカスを合わせるときは脳の活性領域も変化する。本能力開発システムは、図画の全体と部分の双方を高い精度で模写できるような構成計画の方略である。
練習画像マーク記入要求手段
次いで、補助線の追加記入がなされたかどうかが判別される(図7bのステップS15)。補助線の追加記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、練習画像に関して、マークを記入することが要求される(図7cのステップS16)。
これにより、学習者は、図10c(H)に示すように、課題画像のマッピングイメージと見比べながら、練習画像のマッピングイメージ上にも、目印として打った点を描き込む。この練習画像に描くマーク記入の作業は、慣れてくれば不要であり、追加の補助線だけでも充分であるかもしれない。しかしながら、今回は初心者の最初の取り組みということを想定しているため、指導上の注意のフォーカスを定め、図画の誤差をできる限り抑えるために、マッピングの記録を細かく残すことで、その後の実践における図画描画の精度を高めている。また、マッピングの記録をできるだけ多く残すことで、途中段階での誤差やミスが分かるので、後日、どこでミスをしたのかを振り返るときに、発見のチャンスを高めることにもつながる。
このような練習画像にマークを記入することの科学的根拠、注意点として、(1)注意と脳活性の変化、(2)子どもの脳の発達とワーキングメモリがある。
(1)注意と脳活性の変化:前述した内容と同様である。
(2)子どもの脳の発達とワーキングメモリ:前述した内容と同様である。
次いで、マークの記入がなされたかどうかが判別される(図7cのステップS17)。マークの記入がなされた場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている次へのアイコン40gをクリックした場合、最終的な練習画像を作成することが要求される(図7cのステップS18)。
この場合、学習者は、マッピングイメージではなく最終的な図画の描画を行なうので、タッチパネル式ディスプレイ20の練習画像作成用のペン(黒色)のアイコン40iを押して、描画線の色(黒)を変更する。次いで、学習者は、図10c(I)に示すように、マッピングの補助線の上に打ったマーク同士を線で繋ぐ。その後、学習者は、図画の最終チェックを行い、問題ないと判断したら、タッチパネル式ディスプレイ20のマッピングイメージ表示・消去用のアイコン40lを押して、赤の補助線を消す。これにより、課題画像と自分で描いた練習画像の黒線の図画のみが残る。なお、このアイコン40lをもう一度押すと、先ほどまでのマッピングイメージが再度現れるように構成されている。
採点手段
次いで、練習画像作成終了かどうかが判別される(図7cのステップS19)。練習画像作成が終了した場合(YESの場合)又は学習者がタッチパネル式ディスプレイ20に表示されている課題の終了・採点モードへの移行のためのボタン40qを押した場合、採点モードに移行し、トレーニングプログラムモードが終了する。
このようなトレーニングを重ねることにより、学習者は、課題画像への細かいマッピングイメージの作業が簡略化でき、頭の中だけでの心的イメージでマッピングイメージを構築できるようになる。これにより、課題画像領域には何も描かずに、いきなり練習画像から描画を始めることも可能となる。
本能力開発システムは、普段の三次元世界の視覚情報対象についても、特徴、規則性、及び類似したものの中からの相違点を抽出し、意識的かつ言語的及び記号的に表現できるようにすることを目的としたものである。これができてこそ、視空間構成計画能力は、描画や図画にとどまらない多くの高次な知的活動の応用展開が可能となる。その副次的に描画能力も向上するのである。
このように、頭の中の心的イメージだけで対象の正確な視空間的マッピングができるようになることが目標の1つであり、この能力が一般的には観察力や洞察力、視覚的な分析能力と言われるものの知的基盤に貢献することができる。
このような描画することの科学的根拠、注意点として、(1)網膜地図と心的イメージと想像、(2)人間の知の基盤である前頭極(AREA10)の機能(前頭極と展望記憶と文脈記憶、副目標と主目標の相互作用)、(3)方略の長期記憶化やチャンキングに伴う自動化がある。
(1)網膜地図と心的イメージと想像:前述した内容と同様である。
(2)人間の知の基盤である前頭極(AREA10)の機能(前頭極と展望記憶と文脈記憶、副目標と主目標の相互作用):前述した内容と同様である。
(3)方略の長期記憶化やチャンキングに伴う自動化:何度も反復して学習した内容であったり、いくつかの情報をパッケージにして効果的に記憶を構成することで、ワーキングメモリの容量オーバーにならずに、複雑な認知活動であっても頭の中だけで処理することができるようになる。例を挙げれば、頭の中でそろばんを弾いて桁数の多い計算を暗算するようなケースが当てはまる。この際、闇雲に複雑な認知活動を繰り返しているだけでは、いつまでたってもチャンキングによる自動化はほとんど成立しない。よって、いかに分かりやすくシンプルに体系立てられた戦略や方略で学習するかが、効率的にチャンキングによる自動化を達成するポイントとなる。
採点モードでは、まず、図12に示すように、タッチパネル式ディスプレイ20上において、練習画像64上に縮尺を調整して基準点を合わせた課題画像50が重畳される(図7cのステップS20)。
次いで、学習者に対して、基準画像50の採点ポイントP1〜P11を練習画像64の対応する採点ポイントP1′〜P11′までそれぞれドラッグするように要求がなされる(図7cのステップS21)。なお、採点ポイントとして、本実施形態では、交点が用いられているが、その他に、画像の端、頂点又は傾きの大きい位置を用いても良い。
次いで、このドラッグにより、各採点ポイントの距離的差分(誤差)が例えばP1(x、y)−P1′(x′、y′)から検出され、その誤差の総和が算出される(図7cのステップS22)。
その後、その採点結果が出力される(図7cのステップS23)。採点結果としては、誤差の総和をそのまま出力しても良いし、その総和に応じてランキングや評価を行なっても良い。この採点結果は、HDD14に、日時、学習回数及び課題画像情報等と共に学習者毎に記憶され、また、要望に応じてプリンタ21に出力されて印刷される。
以下、本実施形態の能力開発システムによる学習効果の検証結果について説明する。
検証は、18〜23歳の大学生36人を被験者(美術系やデザイン系ではない一般的な文系の大学生)とし、12人ずつの以下の3つの群に分けた。(a)トレーニングを全く行なわず、模写描画の数値化課題の慣れや練習効果を調べた群、(b)既存の美術教育で使用されているグリッドメソッド(機械的なドリル型学習の描画法)によりトレーニングを行なった群、及び(c)本実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった群。
検証トレーニングを始める前に、3つの群の全員に描画数値化課題のトレーニング前テスト(描画数値化課題のテストは、見本課題のアウトラインのみを模写)を受けさせた。次に、(b)及び(c)のトレーニング群は、1日2時間、合計10時間(そのうちプログラムの概要説明と描画方略説明に約2時間)の5日間の介入実験を行なった(休憩時間は練習時間には入れていない)。検証トレーニング後に3つの群の全員にトレーニング後テストを実施し、トレーニングの効果を検証した。これらの前後の数値化テスト(2日)とトレーニング(5日)との一連の介入実験は、10日以内に全て実施した。トレーニング前後の描画数値化課題の見本には、描き込みができない状態にして、模写をさせた。
トレーニングは、見本の線画の模写を中心に行なった。使用したトレーニング課題画像は、トレーニング前後の描画の数値化課題と類似しない課題や単純な図形の組み合わせの課題を使用した。これは、数値化課題に類似した課題でトレーニングを行なってしまうと、慣れや学習による向上の可能性が生じてしまい、本実施形態のメソッドの有効性を主張できなくなるためである。即ち、どのような課題にも適用できる視空間構成計画能力を体得できたかどうかを明らかにするには、数値化課題とは異なるトレーニング課題で学習する必要があるためである。
具体的には、図13に示すような3種類の異なるスタイルの課題画像を使用した。左右非対称課題として、同図(A)に示すような「風景」及び同図(B)に示すような「松」を使用し、左右対称課題として同図(C)に示すような「人物」の上半身の絵を使用した。これらの課題画像の輪郭線のみを描画した。描画の数値化は、各課題の線の角度勾配の基点(角、端、交点)のX、Y座標(mm)をとり、トレーニング前後の値の変化で、各群の学習効果を検討した。課題の難易度は、数値化ポイントの数や基準の取りにくさから、ある程度推定できる。被験者の課題の結果を見る限り、「風景」<「松」<「人物」の順で模写が難しくなっている。線の基点のポイントが増えるほど、一箇所のズレや線の歪みが、後々の絵の位置関係に大きく響いてくるため、より正確で的確な視空間構成計画能力が必要とされるためであると考えられる。
トレーニングを全く行なわない群(a)における「風景」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図14に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が150.250、標準誤差が11.980であり、トレーニング後は平均値が162.000、標準誤差が13.476であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が150.250、標準偏差が41.499であり、トレーニング後は平均値が162.000、標準偏差が46.683であった。トレーニングを全く行なわない群(a)における「松」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図15に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が388.917、標準誤差が25.101であり、トレーニング後は平均値が388.000、標準誤差が23.038であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が388.917、標準偏差が86.952であり、トレーニング後は平均値が388.000、標準偏差が79.804であった。トレーニングを全く行なわない群(a)における「人物」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図16に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が592.000、標準誤差が60.531であり、トレーニング後は平均値が567.000、標準誤差が60.579であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が592.000、標準偏差が209.684であり、トレーニング後は平均値が567.000、標準偏差が209.851であった。
グリッドメソッドによりトレーニングを行なった群(b)における「風景」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図17に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が153.083、標準誤差が11.768であり、トレーニング後は平均値が141.833、標準誤差が12.308であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が153.083、標準偏差が40.764であり、トレーニング後は平均値が141.833、標準偏差が42.636であった。グリッドメソッドによりトレーニングを行なった群(b)における「松」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図18に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が419.500、標準誤差が24.932であり、トレーニング後は平均値が394.667、標準誤差が17.696であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が419.500、標準偏差が86.367であり、トレーニング後は平均値が394.667、標準偏差が61.300であった。グリッドメソッドによりトレーニングを行なった群(b)における「人物」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図19に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が565.583、標準誤差が51.658であり、トレーニング後は平均値が553.417、標準誤差が31.834であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が565.583、標準偏差が178.949であり、トレーニング後は平均値が553.417、標準偏差が110.275であった。
本実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった群(c)における「風景」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図20に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が135.417、標準誤差が10.665であり、トレーニング後は平均値が86.583、標準誤差が4.456であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が135.417、標準偏差が36.943であり、トレーニング後は平均値が86.583、標準偏差が15.436であった。本実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった群(c)における「松」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図21に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が392.917、標準誤差が35.123であり、トレーニング後は平均値が312.167、標準誤差が20.854であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が392.917、標準偏差が121.670であり、トレーニング後は平均値が312.167、標準偏差が72.241であった。本実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった群(c)における「人物」の課題画像に関するトレーニング前後の採点結果が、図22に示されている。同図(A)は平均値+標準誤差を表しており、トレーニング前は平均値が579.917、標準誤差が61.276であり、トレーニング後は平均値が405.167、標準誤差が34.540であった。同図(B)は平均値+標準偏差を表しており、トレーニング前は平均値が579.917、標準偏差が212.268であり、トレーニング後は平均値が405.167、標準偏差が119.651であった。
図14、図17及び図20を互いに比較して、図15、図18及び図21を互いに比較して、さらに、図16、図19及び図22を互いに比較して明らかのように、「風景」、「松」及び「人物」のいずれの課題画像に関しても、本実施形態の能力開発システムを使用してトレーニングを行なった群(c)は、トレーニング前後の数値の差が大きく、高い学習効果を得られることが分かった。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10 バス
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 HDD
15 音声処理部
16 画像処理部
17 入出力インタフェース
18 ディスク駆動装置
19 スピーカ
20 タッチパネル式ディスプレイ
21 プリンタ
22 BR/DVD/CD
30 表示部
31 入力部
32 記憶部
33 演算部
33a 課題画像表示手段
33b 課題画像マーク記入要求手段
33c 課題画像補助線記入要求手段
33d 練習画像補助線記入要求手段
33e 練習画像マーク記入要求手段
33f 練習画像作成要求手段
33g 誤差チェック手段
33h 採点手段
33h 誤差検出手段
33d 長さ決定及び垂直水平補助線記入要求手段
33d 外枠記入要求手段
33d 補助線追加記入要求手段
40 画面
40a 課題画像領域
40b 練習画像領域
40c 課題難易度領域
40d 条件難易度領域
40e 時間表示領域
40f 戻りのアイコン
40g 次へのアイコン
40h マッピングイメージ作成用のペン(複数色)のアイコン
40i 練習画像作成用のペン(黒色)のアイコン
40j 消しゴムツール用のアイコン
40k 画像回転ツール用のアイコン
40l マッピングイメージ表示・消去用のアイコン
40m ヒント・アドバイスを表示するためのボタン
40n デモンストレーション(動画)を表示するためのボタン
40o 途中段階における誤差チェックを行なうためのボタン
40p コメントの表示領域
40q 課題の終了・採点モードへの移行のためのボタン
50 課題画像
51、52 基準点
53、63 マーク
54、56、58、60、61 垂直補助線
55、57、59、62 水平補助線
64 練習画像
P1〜P11 基準画像の採点ポイント
P1′〜P11′ 練習画像の採点ポイント

Claims (14)

  1. 斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、前記表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、前記表示部、前記入力部及び前記記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えており、
    前記演算部は、前記記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び該課題画像の課題画像用基準を該記憶部から読み出して前記表示部の前記課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、該課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、前記練習用画像領域に表示され前記課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、前記課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、前記課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段とを備えていることを特徴とする視空間構成計画能力における能力開発システム。
  2. 前記練習画像補助線要求手段が、前記練習画像用基準から垂直補助線の長さ及び水平補助線の長さを決めて少なくとも1つの垂直補助線及び少なくとも1つの水平補助線の記入を学習者に要求する長さ決定要求手段と、学習者によって決定した長さに基づいて、練習画像の外枠の記入を学習者に要求する外枠記入要求手段と、学習者によって記入された外枠内で必要とする垂直補助線及び水平補助線の追加を学習者に要求する補助線追加要求手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の能力開発システム。
  3. 前記演算部が、学習者が記入した練習画像領域における垂直補助線及び水平補助線に所定値以上の誤差がある場合に、誤差が発生していることを通知する誤差発生通知手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の能力開発システム。
  4. 前記課題画像用基準が複数の課題画像用基準点で規定されており、前記練習画像用基準が前記複数の課題画像用基準点間の間隔とは異なる間隔を有する複数の練習画像用基準点で規定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の能力開発システム。
  5. 前記演算部が、前記作成された練習画像と前記課題画像との誤差を検出して採点する採点手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の能力開発システム。
  6. 前記採点手段が、前記練習画像用基準に縮尺を合わせて前記課題画像を重畳し、作成された練習画像における端、交点、頂点又は傾きの大きい位置と、重畳した課題画像における対応する端、交点、頂点又は傾きの大きい位置との距離的差分の総和を検出する誤差検出手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の能力開発システム。
  7. 斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、前記表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、前記表示部、前記入力部及び前記記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータにより、視空間構成計画能力における能力開発を行なう方法であって、
    前記記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び該課題画像の課題画像用基準を該記憶部から読み出して前記表示部の前記課題画像領域に表示する課題画像表示手順と、該課題画像表示手順によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手順と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手順と、前記練習用画像領域に表示され前記課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、前記課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手順と、学習者によって記入された前記練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、前記課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手順と、学習者によって記入された前記練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手順とを備えていることを特徴とする視空間構成計画能力における能力開発方法。
  8. 前記練習画像補助線要求手順が、前記練習画像用基準から垂直補助線の長さ及び水平補助線の長さを決めて少なくとも1つの垂直補助線及び少なくとも1つの水平補助線の記入を学習者に要求する長さ決定要求手順と、学習者によって決定した長さに基づいて、練習画像の外枠の記入を学習者に要求する外枠記入要求手順と、学習者によって記入された外枠内で必要とする垂直補助線及び水平補助線の追加を学習者に要求する補助線追加要求手順とを備えていることを特徴とする請求項7に記載の能力開発方法。
  9. 学習者が記入した練習画像領域における垂直補助線及び水平補助線に所定値以上の誤差がある場合に、誤差が発生していることを通知する誤差発生通知手順をさらに備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の能力開発方法。
  10. 前記課題画像用基準が複数の課題画像用基準点で規定されており、前記練習画像用基準が前記複数の課題画像用基準点間の間隔とは異なる間隔を有する複数の練習画像用基準点で規定されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の能力開発方法。
  11. 前記作成された練習画像と前記課題画像との誤差を検出して採点する採点手順をさらに備えていることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の能力開発方法。
  12. 前記採点手順が、前記練習画像用基準に縮尺を合わせて前記課題画像を重畳し、作成された練習画像における端、交点、頂点又は傾きの大きい位置と、重畳した課題画像における対応する端、交点、頂点又は傾きの大きい位置との距離的差分の総和を検出する誤差検出手順を備えていることを特徴とする請求項11に記載の能力開発方法。
  13. 斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、前記表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、前記表示部、前記入力部及び前記記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータを、
    前記記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び該課題画像の課題画像用基準を該記憶部から読み出して前記表示部の前記課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、該課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、前記練習用画像領域に表示され前記課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、前記課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、前記課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段として機能させるための視空間構成計画能力における能力開発プログラム。
  14. 斜線及び非直角の交線を主に含む課題画像を課題画像領域に、学習者による練習画像を練習画像領域にそれぞれ表示可能な表示部と、前記表示部に表示すべき内容を入力可能な入力部と、複数の課題画像をあらかじめ記憶している記憶部と、前記表示部、前記入力部及び前記記憶部に電気的に接続されている演算部とを備えたコンピュータを、
    前記記憶部に記憶されている複数の課題画像から選択された模写すべき課題画像及び該課題画像の課題画像用基準を該記憶部から読み出して前記表示部の前記課題画像領域に表示する課題画像表示手段と、該課題画像表示手段によって表示された課題画像の端、交点、頂点及び/又は傾きの大きい位置へのマークの記入を学習者に要求する課題画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された少なくとも1つのマークを各垂直補助線及び各水平補助線が通過するように、複数の垂直補助線及び複数の水平補助線の記入を学習者に要求する課題画像補助線要求手段と、前記練習用画像領域に表示され前記課題画像用基準とは縮尺が異なる練習画像用基準に基づき、前記課題画像の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線に対応する複数の垂直補助線及び複数の水平補助線を練習画像領域に記入することを学習者に要求する練習画像補助線要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域の複数の垂直補助線及び複数の水平補助線上の、前記課題画像のマークと対応する位置へのマークの記入を学習者に要求する練習画像マーク記入要求手段と、学習者によって記入された前記練習画像領域のマーク間を線で繋ぎ、練習画像を作成することを学習者に要求する練習画像作成要求手段として機能させるための視空間構成計画能力における能力開発プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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