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JP6004780B2 - 蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法 - Google Patents
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JP6004780B2 - 蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法 - Google Patents

蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、住宅の室内空間における蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法に関するものである。
床暖房においては、室内側の放熱量を高めるために、床暖房パネルの下に断熱層を形成することが一般的であるが、このような構成においては、床暖房パネルへの温水の供給を止めた場合に床表面温度が急激に下がり、早朝などには部屋全体の温度が低下してしまうという問題があった。このため、床暖房パネルと断熱層との間に蓄熱層を介在させることで、温度の低下を抑える蓄熱式床暖房システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−273775号公報
しかしながら、上述の蓄熱式床暖房システムにおいては、温水の供給時間を設定する制御部分の性能は、蓄熱式であることが考慮されていないものであった。蓄熱式床暖房システムは、蓄熱式でない床暖房システムと比較して温水などの熱媒体の供給を抑えることができるものであるが、制御部分の性能が蓄熱式であることを考慮していないものであった場合には、蓄熱式の床暖房システムにおいて必要である熱量を超えて、無駄な熱量が投入されていた。以上より、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入をすることができる蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法が求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入をすることができる蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る蓄熱式床暖房システムは、熱媒体によって加熱を行う熱媒体循環層、及び、少なくとも熱媒体循環層から放出される熱を蓄える蓄熱層を備える床と、床が設けられる室内の目標温度T1を設定する温度設定手段と、室内の測定温度T2を測定する温度測定手段と、目標温度T1と測定温度T2とを比較し、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいか否かを判定する比較手段と、所定の時間間隔で設定された一のサイクルにおける、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間を設定する供給時間設定手段と、供給時間設定手段による設定に基づいて、熱媒体循環層に熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、を備え、供給時間設定手段は、比較手段により測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいと判定された場合には、一のサイクル内において熱媒体供給時間を0としサイクル内の全ての時間を熱媒体供給停止時間として設定すること、を特徴とする。
この蓄熱式床暖房システムでは、目標温度T1と測定温度T2とを比較することにより算出される値T3に基づいて、一サイクルにおける熱媒体供給時間を設定することができる。また、目標温度T1と測定温度T2とを比較することにより算出される値T3が所定の閾値である熱媒体供給閾値よりも大きい場合には、一サイクル中において熱媒体供給を行わないように制御することができる。熱媒体供給閾値として、一サイクル中であれば熱媒体供給を全停止するように制御しても蓄熱層に蓄熱された熱だけで設定温度を維持できる値に設定することにより、使用者が不快を感じることなく、一サイクル中の熱媒体供給を全停止することが可能となる。このように、一サイクル中の熱媒体供給を全停止するように制御することにより、無駄な熱量投入を抑制することができる。以上より、本発明に係る蓄熱式床暖房システムによれば、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入をすることができる蓄熱式床暖房システムを提供することができる。
また、本発明に係る蓄熱式床暖房システムにおいて、供給時間設定手段は、蓄熱層の蓄熱性能が高いほど熱媒体供給時間を短く設定し、熱媒体供給停止時間を長く設定することが好ましい。蓄熱性能が高い場合は、温度の下がり方が遅いため、短い熱媒体供給時間であっても設定温度を維持することができる。従って、蓄熱性能が高いほど熱媒体供給時間を短く設定することで、無駄な熱量投入を抑制することができる。すなわち、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入が行える。
また、本発明に係る蓄熱式床暖房システムにおいて、熱媒体供給閾値を設定する閾値設定手段を更に備え、閾値設定手段は、蓄熱層の蓄熱性能が高いほど熱媒体供給閾値を小さく設定することが好ましい。蓄熱性能が高い場合は、温度の下がり方が遅いため、熱媒体供給閾値を小さい値とした場合、すなわち測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が小さい場合に熱媒体供給を行わないように制御しても、設定温度を維持することができる。従って、蓄熱性能が高いほど熱媒体供給閾値を小さくすることで、無駄な熱量投入を抑制することができる。すなわち、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入が行える。
また、本発明に係る蓄熱式床暖房システムにおいて、熱媒体循環層に投入する熱量を設定する投入熱量設定手段を更に備え、投入熱量設定手段は、蓄熱層の蓄熱性能が高く、且つ、測定温度T2が低いほど投入熱量を多く設定し、蓄熱層の蓄熱性能が低く、且つ、測定温度T2が高いほど投入熱量を少なく設定することが好ましい。蓄熱式床暖房システムの起動時に必要となる投入熱量は、蓄熱層の蓄熱性能が高く測定温度T2が低いほど多く必要となるところ、そのような蓄熱性能及び測定温度T2に応じて適正に熱量投入を行うことができる。
また、本発明に係る蓄熱式床暖房システムの制御方法は、室内の目標温度T1を設定する温度設定ステップと、室内の測定温度T2を測定する温度測定ステップと、目標温度T1と測定温度T2とを比較し、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいか否かを判定する比較ステップと、所定の時間間隔で設定された一のサイクルにおける、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間を設定する供給時間設定ステップと、供給時間設定ステップにおける設定に基づいて、熱媒体によって加熱を行う熱媒体循環層に熱媒体を供給する熱媒体供給ステップと、を備え、供給時間設定ステップにおいては、比較ステップにより測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいと判定された場合には、一のサイクル内において熱媒体供給時間を0としサイクル内の全ての時間を熱媒体供給停止時間として設定すること、を特徴とする。この蓄熱式床暖房システムの制御方法は、上述の蓄熱式床暖房システムと同様な効果を奏することができる。
本発明によれば、蓄熱性能に応じて適正な熱量投入をすることができる蓄熱式床暖房システム及び蓄熱式床暖房システムの制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システムの制御処理内容を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システムのサイクル運転イメージである。
以下、図面を参照して蓄熱式床暖房システムの実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システムの概略構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る蓄熱式床暖房システム1は、床10と、システム全体の制御を行う制御部20と、室内空間の目標温度を設定する温度設定部31と、室内空間の温度を測定する温度測定部32と、暖房用水を供給する暖房用水器41と、を備えている。
床10は、暖房用水(熱媒体)を流通させるものであり、床暖房の機能を備えたものである。床10は、床仕上層11と、床暖房パネル12と、ALCパネル13と、断熱層14と、を備えている。
床仕上層11は、使用者が足元から熱を直接感じ取る床仕上げ材である。床仕上層11として、寄木等からなる木質フローリングや、床暖房用畳、ビニル床などが用いられる。
床暖房パネル12は、床仕上層11の下部に設置されており、熱媒体によって床仕上層11を加熱する熱媒体循環層である。床暖房パネル12は配管を備えており、当該配管を流れる熱媒体の効果によって放熱し、床仕上層11を暖めるとともに室内を暖める。床暖房パネル12には床仕上層11と分離しているものと、床仕上層11と一体化しているものと、がある。また、熱媒体には、例えば温水が用いられる。
ALC(Autoclaved Light weight Concrete)パネル13は、床暖房パネル12の下部に設置されており、床暖房パネル12から放出される熱を蓄える蓄熱層である。ALCパネル13は、床暖房パネル12に熱媒体が供給されなくなった後、すなわち床暖房パネル12からの放熱が抑えられたときに、蓄えた熱を室内側に供給することによって、床表面温度の下がり方を遅くする。また、ALCパネル13は、日射の熱を蓄えることもできる。なお、ALCとは軽量気泡コンクリートのことであり、重量が軽く断熱性も高いコンクリートである。なお、ALCパネルの他、コンクリートスラブなども蓄熱層として適用可能である。
断熱層14は、ALCパネル13の下部に設置されており、ALCパネル13の下側への放熱を大幅に減少するものである。断熱層14がALCパネル13の下側への放熱を減少させることにより熱効率が向上し、省エネルギー化が図られる。断熱層14には、鉱物系断熱材、プラスチック系断熱材などが適しており、例えばフェノールフォーム、グラスウール、ロックウール、硬質ウレタンフォームなどが挙げられる。
制御部20は、蓄熱式床暖房システム1の制御を行う電子制御ユニットであり、例えばCPUを主体として構成され、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などを備えている。
制御部20は、比較部21と、供給時間設定部22と、閾値設定部23と、投入熱量設定部24と、を有している。
比較部21は、一定の時間間隔で、温度設定部31が設定した目標温度T1と温度測定部が測定した測定温度T2とを比較する比較手段であり、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいか否かを判定する機能を有する。
供給時間設定部22は、所定の時間間隔で設定された一のサイクルにおける、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間を設定する供給時間設定手段としての機能を有する。ここで、一サイクルは例えば20分のように決まっており、暖房用水器41により熱媒体が供給される時間である熱媒体供給時間と、熱媒体の供給が停止される時間である熱媒体供給停止時間と、からなる。蓄熱式床暖房システム1が稼働されている間は当該サイクルが繰り返される。供給時間設定部22による熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間の設定は、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間の組みあわせが決まっている複数の熱媒体供給制御パターンから適切なパターンが選択されることにより行われる。例えば、所定の時間(一サイクル)が20分と設定されている場合であれば、パターン1:熱媒体供給時間(8分)熱媒体供給停止時間(12分)、パターン2:熱媒体供給時間(10分)熱媒体供給停止時間(10分)、のように設定される。供給時間設定部22は、比較部21により算出した、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が大きいほど、一サイクルにおける熱媒体供給時間を短く設定し、熱媒体供給停止時間を長く設定する機能を有する。例えば、供給時間設定部22は、値T3が大きいほど、熱媒体供給時間の短いパターンを選択する。
また、供給時間設定部22は、比較部21により算出した、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が熱媒体供給閾値よりも大きい場合には、所定時間内において熱媒体供給時間を設定せず、所定時間すべてを熱媒体供給停止時間として設定するパターン(パターン0)を選択する機能を有する。
また、供給時間設定部22は、ALCパネル13の蓄熱性能が高いほど、熱媒体供給時間を短く設定し、熱媒体供給停止時間を長く設定する機能を有する。
閾値設定部23は、熱媒体供給閾値を設定する閾値設定手段としての機能を有する。熱媒体供給閾値とは、一サイクル中の熱媒体供給を全停止するか否かを決定する値である。ここで、熱媒体供給閾値として、一サイクル中であれば熱媒体供給を全停止してもALCパネル13に蓄熱された熱だけで設定温度を維持できる値に設定することが好ましい。熱媒体供給閾値は、例えば1.0℃〜2.2℃に設定することが好ましく、2.4℃に設定することがより好ましい。また、閾値設定部23は、蓄熱層であるALCパネル13の蓄熱性能が高いほど熱媒体供給閾値を小さく設定することが好ましい。
投入熱量設定部24は、暖房用水器41によって床暖房パネル12に供給される熱媒体の熱量を設定する投入熱量設定手段としての機能を有する。投入される熱量は、各種条件に基づいて設定可能であるが、例えば、ALCパネル13の蓄熱性能や測定温度T2に応じて設定投入熱量を設定することができる。本実施形態に係る蓄熱式床暖房システム1の起動時には、冷えた床10を速やかに温めるために、連続的に床暖房パネル12に熱媒体を供給する制御を行うことが可能であるが、投入熱量設定部24は、その際の投入熱量をALCパネル13の蓄熱性能及び測定温度T2に応じて設定できる。具体的には、ALCパネル13の蓄熱性能が高く測定温度T2が低いほど投入熱量は多く設定され、蓄熱層の蓄熱性能が低く測定温度T2が高いほど投入熱量は少なく設定される。投入熱量設定部24は、熱媒体の流量及び温度を調節することで熱量を設定することができる。
温度設定部31は、室内の目標温度T1を設定する温度設定手段としての機能を有する。温度設定部31は、温度設定リモコン31aと温度設定装置31bとからなる。使用者が温度設定リモコン31aを操作して目標温度T1を選択し、信号を送信し、屋内の壁などに設置された温度設定装置31bが信号を受信して目標温度T1が設定される。温度設定部31は、設定した目標温度T1を制御部20に送信する。
温度測定部32は、温度センサにより室内の測定温度T2を測定する温度測定手段としての機能を有する。温度測定部32は、測定した測定温度T2を制御部20に送信する。
暖房用水器41は、投入熱量設定部24からの設定内容に基づいて床暖房パネル12の配管に熱媒体を供給する熱媒体供給手段としての機能を有する。暖房用水器41はガス給湯器であり、例えば高効率熱源機やヒートポンプを用いることができる。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システム1の動作について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システム1の制御処理内容を示すフローチャートである。なお、図2に示す制御処理が開始される前段階で、閾値設定部23による熱媒体供給閾値と投入熱量設定部24による投入熱量の設定は完了している必要がある。
図2に示すように、最初に、温度設定部31は室内の目標温度T1を設定する(ステップS10、温度設定ステップ)。設定する目標温度T1は、使用者が温度設定リモコン31aにより指定した内容に従って決められる。次に、温度測定部32が室内の測定温度T2を測定する(ステップS11、温度測定ステップ)。
次に、比較部21により、温度設定部31が設定した目標温度T1と温度測定部32が測定した室内の測定温度T2が比較される(ステップS12、比較ステップ)。比較部21は、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3を算出する。
供給時間設定部22は、S12における比較の結果、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が熱媒体供給閾値である2.4℃よりも大きいか否かの判断を行う(ステップS13、供給時間設定ステップ)。当該比較の結果、「測定温度T2−目標温度T1=値T3」が2.4℃よりも大きいと判断された場合には、供給時間設定部22は、一サイクル中における熱媒体供給時間を設定しない「パターン0」を選択する(ステップS14、供給時間設定ステップ)。「パターン0」が設定されたサイクル内においては、熱媒体供給はされないため、蓄熱式床暖房システム1の制御処理は終了する。
一方で、ステップS13における比較の結果、「測定温度T2−目標温度T1=値T3」が2.4℃以下であると判断された場合には、供給時間設定部22は、複数のパターンから熱媒体供給時間が設定されないパターンである「パターン0」以外のパターンを選択する(ステップS15、供給時間設定ステップ)。この場合に選択されるパターンは、「測定温度T2−目標温度T1=値T3」に基づいて、当該値T3が小さい程、熱媒体供給時間を長くするパターンが設定される。
S15において、「パターン0」以外のパターンが設定された場合には熱媒体の供給が必要となるため、暖房用水器41はS15において供給時間設定部22が設定したパターンの熱媒体供給時間に従って熱媒体を供給する(ステップS16、熱媒体供給ステップ)。以上が蓄熱式床暖房システム1の制御処理内容である。なお、当該制御処理は、繰り返し実施される。
次に、図3を参照して、蓄熱式床暖房システムのサイクル運転について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システムのサイクル運転イメージである。
例えば、蓄熱式床暖房システム1の一サイクルが20分であり、熱媒体供給制御パターンとして、パターン1:熱媒体供給時間(8分)熱媒体供給停止時間(12分)、パターン2:熱媒体供給時間(10分)熱媒体供給停止時間(10分)、パターン0:熱媒体供給時間(0分)熱媒体供給停止時間(20分)が設定されているとする。当初、「測定温度T2−目標温度T1=値T3」が比較的小さく、供給時間設定部22により、サイクルAではパターン2が選択されている。そして、サイクルBのパターンを決定する際の「測定温度T2−目標温度T1=値T3」が前回よりも大きくなっており、サイクルBではパターン1が選択されている。そして、サイクルCのパターンを決定する際の「測定温度T2−目標温度T1=値T3」が熱媒体供給閾値(2.4℃)よりも大きかったことから、サイクルCではパターン0が選択されている。このように、各サイクル毎に測定温度T2−目標温度T1を比較することで、最適な熱媒体供給制御パターンを選択する。なお、パターン0が選択され続けた場合には、熱媒体供給が止まった状態(熱媒体供給時間が0分)のサイクルが続くこととなる。
次に本発明の実施形態に係る蓄熱式床暖房システム1の作用・効果について説明する。
この蓄熱式床暖房システム1では、比較部21が目標温度T1と測定温度T2とを比較することにより算出される値T3に基づいて、一サイクルにおける熱媒体供給時間を設定することができる。また、目標温度T1と測定温度T2とを比較することにより算出される値T3が所定の閾値である熱媒体供給閾値よりも大きい場合には、一サイクル中において熱媒体供給を行わないように制御することができる。本実施形態では、熱媒体供給閾値は、一サイクル中であれば熱媒体供給を全停止するように制御してもALCパネル13に蓄熱された熱だけで設定温度を維持できる値に設定されているため、使用者が不快を感じることなく、一サイクル中の熱媒体供給を全停止するように制御できる。一サイクル中の熱媒体供給を全停止するように制御することにより、必要となる熱量を超えた無駄な熱量投入抑制することができる。
また、供給時間設定部22が、ALCパネル13の蓄熱性能が高いほど熱媒体供給時間を短く設定し、熱媒体供給停止時間を長く設定することにより、無駄な熱量投入を抑制することができ、蓄熱性能に応じた適正な熱量投入を行うことができる。
また、熱媒体供給閾値を設定する閾値設定部23を更に備え、閾値設定部23が、ALCパネル13の蓄熱性能が高いほど熱媒体供給閾値を小さく設定することで、より無駄な熱量投入を防止することができる。
また、床暖房パネル12に投入する熱量を設定する投入熱量設定部24を更に備え、投入熱量設定部24は、ALCパネル13の蓄熱性能が高く、且つ、測定温度T2が低いほど投入熱量を多く設定し、ALCパネル13の蓄熱性能が低く、且つ、測定温度T2が高いほど投入熱量を少なく設定することにより、蓄熱性能及び測定温度T2に応じて適正な熱量投入を行うことができる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例である床10は、床暖房パネル12の裏面にALCパネル13を敷設し、その下に断熱機能を持つ材料(発砲リスチレンフォーム)を敷設した。一方で、比較例である床10は、床暖房パネル12の裏面に断熱機能を持つ材料(発砲リスチレンフォーム)を敷設した。室温が20℃になるように制御機器の設定を行った。比較例では、起動時の高温の運転時間(ホットダッシュ時間)を60分とした。その際の暖房用水器41の熱媒体の温度は80℃に設定した。比較例では、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3に応じて熱媒体供給制御パターンを選択するように制御し、最も熱媒体供給時間が短いパターンとして、「パターン1(熱媒体供給時間8分)」を設定した。その際の暖房用水器41の熱媒体の温度は40℃に設定した。実施例では、起動時の高温の運転時間(ホットダッシュ時間)を30分とした。また、比較例において選択可能なパターンに加えて、測定温度T2から目標温度T1を引いた値T3が3℃を超えた場合には一サイクルの熱媒体供給を全停止する制御(「パターン0」を選択)を行った。その他の条件は比較例と同様である。
実施例、比較例、ともに一日のうち6−9時と17−24時に床暖房を運転し、これを一週間続け、総投入熱量と、室温、床表面温度を比較した。その結果、室温、床表面温度とも実施例(ALCパネル13あり)が比較例(ALCパネル13なし)に比べて高い水準を保った。さらに、総投入熱量は実施例(ALCパネル13あり)が比較例(ALCパネル13なし)に比べて13%低かった。
[実施例2]
実施例である床10及び比較例である床10はともに、床暖房パネル12の裏面にALCパネル13を敷設し、その下に断熱機能を持つ材料(発砲リスチレンフォーム)を敷設した。実施例である床10は、起動時のホットダッシュ時間を30分、サイクル運転の間隔を20分とし、一サイクルにおいて熱媒体供給を行わないように制御する(パターン0)熱媒体供給閾値(2.4℃)を設けた。一方で、比較例である床10は、起動時のホットダッシュ時間を60分、サイクル運転の間隔を20分とし、一サイクルにおいて熱媒体供給を行わないように制御する熱媒体供給閾値を設けず、最低でも熱媒体供給時間を8分(パターン1)確保した。
実施例、比較例、ともに1月〜3月の期間の投入熱量を比べた。その結果、上記期間全体の積算投入熱量はそれぞれ、実施例で3753.7MJ、比較例で5369.4MJとなった。実施例では、比較例と比べて総投入熱量を34%減らすことができることがわかった。
1…蓄熱式床暖房システム、10…床、11…床仕上層、12…床暖房パネル、13…ALCパネル、14…断熱層、20…制御部、21…比較部、22…供給時間設定部、23…閾値設定部、24…投入熱量設定部、31…温度設定部、32…温度測定部、41…暖房用水器。

Claims (4)

  1. 熱媒体によって加熱を行う熱媒体循環層、及び、少なくとも前記熱媒体循環層から放出される熱を蓄える蓄熱層を備える床と、
    前記床が設けられる室内の目標温度T1を設定する温度設定手段と、
    前記室内の測定温度T2を測定する温度測定手段と、
    前記目標温度T1と前記測定温度T2とを比較し、前記測定温度T2から前記目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいか否かを判定する比較手段と、
    所定の時間間隔で設定された一のサイクルにおける、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間を設定する供給時間設定手段と、
    前記供給時間設定手段による設定に基づいて、前記熱媒体循環層に前記熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、を備え、
    前記供給時間設定手段は、前記比較手段により前記測定温度T2から前記目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいと判定された場合には、前記一のサイクル内において前記熱媒体供給時間を0としサイクル内の全ての時間を前記熱媒体供給停止時間として設定するとともに、前記蓄熱層の蓄熱性能が高いほど前記熱媒体供給時間を短く設定し、前記熱媒体供給停止時間を長く設定すること、
    を特徴とする蓄熱式床暖房システム。
  2. 前記熱媒体供給閾値を設定する閾値設定手段を更に備え、
    前記閾値設定手段は、
    前記蓄熱層の蓄熱性能が高いほど前記熱媒体供給閾値を小さく設定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の蓄熱式床暖房システム。
  3. 前記熱媒体循環層に投入する熱量を設定する投入熱量設定手段を更に備え、
    前記投入熱量設定手段は、
    前記蓄熱層の蓄熱性能が高く、且つ、前記測定温度T2が低いほど前記投入熱量を多く設定し、
    前記蓄熱層の蓄熱性能が低く、且つ、前記測定温度T2が高いほど前記投入熱量を少なく設定すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の蓄熱式床暖房システム。
  4. 蓄熱式床暖房システムの制御方法であって、
    室内の目標温度T1を設定する温度設定ステップと、
    前記室内の測定温度T2を測定する温度測定ステップと、
    前記目標温度T1と前記測定温度T2とを比較し、前記測定温度T2から前記目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいか否かを判定する比較ステップと、
    所定の時間間隔で設定された一のサイクルにおける、熱媒体供給時間及び熱媒体供給停止時間を設定する供給時間設定ステップと、
    前記供給時間設定ステップにおける設定に基づいて、熱媒体によって加熱を行う熱媒体循環層に熱媒体を供給する熱媒体供給ステップと、を備え、
    前記供給時間設定ステップにおいては、前記比較ステップにより前記測定温度T2から前記目標温度T1を引いた値T3が、熱媒体供給閾値よりも大きいと判定された場合には、前記一のサイクル内において前記熱媒体供給時間を0としサイクル内の全ての時間を前記熱媒体供給停止時間として設定するとともに、前記熱媒体循環層から放出される熱を蓄える蓄熱層の蓄熱性能が高いほど前記熱媒体供給時間を短く設定し、前記熱媒体供給停止時間を長く設定すること、
    を特徴とする蓄熱式床暖房システムの制御方法。
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