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JP6007704B2 - 蓄電池システム、及び充電量算出方法 - Google Patents
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JP6007704B2 - 蓄電池システム、及び充電量算出方法 - Google Patents

蓄電池システム、及び充電量算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、並列に接続された複数の蓄電池の充電量を算出する算出部を有する蓄電池システム、及びその充電量算出方法に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、当該車両の原動機となる電動機(モータ)への供給電力を蓄える蓄電池が搭載されている。そして、蓄電池の充電量(SOC)を算出する方法として、例えば、特許文献1の充電率推定方法が知られている。特許文献1の充電率推定方法は、車両が無負荷状態である時の電圧を所定時間毎に測定し、その測定電圧を用いて開回路電圧の時間特性を近似する4次以上の指数減衰関数の係数を決定し、その係数に基づき算出される開回路電圧の収束値から充電率を推定する。
特開2005−43339号公報
特許文献1の充電率推定方法では、電圧の測定をある程度長時間(例えば、6時間程度)に亘って行わないと、蓄電池の充電率を推定することができない。つまり、特許文献1の充電率推定方法は、長時間の電圧測定や、その結果を計算式に反映させるなど、充電率を推定するために複雑な処理を要する。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、蓄電池の充電量を容易に算出することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、種類の異なる蓄電池を並列に接続した電池部と、蓄電池間を流れる電流を計測する電流計測部と、前記電流計測部の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測する時間計測部と、前記蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を記憶する記憶部と、前記時間計測部が計測した計測時間と前記算出用情報をもとに、前記蓄電池の充電量を算出する算出部と、を備えたことを要旨とする。
これによれば、時間計測部が計測する時間と算出用情報をもとに蓄電池の充電量を算出するので、蓄電池の充電量を容易に算出することができる。つまり、電流の向きが変化するまでの時間の計測によって充電量を算出するので、処理を簡素化できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蓄電池システムにおいて、前記算出用情報は、蓄電池の充放電に伴って所定量の電流が流れた場合の前記蓄電池の充電量データと、前記所定量の電流が流れた後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間データと、を対応付けたマップデータであり、前記算出部は、前記マップデータから前記計測時間に相当する時間データに対応付けられた充電量データを抽出することにより、前記蓄電池の充電量を算出することを要旨とする。
請求項2の発明によれば、記憶部に算出用情報としてマップデータを予め記憶しておき、そのマップデータをもとに蓄電池の充電量を算出するので、蓄電池の充電量を容易に算出することができる。つまり、複雑な演算処理やその演算のために多くの情報を取得する必要がないので、処理を簡素化できる。
請求項に記載の発明は、並列に接続された種類の異なる蓄電池の充電量を算出する充電量算出方法であって、蓄電池間を流れる電流の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測し、その計測された時間と前記蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を用いて前記蓄電池の充電量を算出することを要旨とする。これによれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項3に記載の充電量算出方法において、前記算出用情報は、蓄電池の充放電に伴って所定量の電流が流れた場合の前記蓄電池の充電量データと、前記所定量の電流が流れた後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間データと、を対応付けたマップデータであり、前記マップデータから計測された時間に相当する時間データに対応付けられた充電量データを抽出することにより、前記蓄電池の充電量を算出することを要旨とする。これによれば、請求項2に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、蓄電池の充電量を容易に算出することができる。
第1の実施形態における蓄電池システムの構成を示すブロック図。 充電後の各蓄電池の充電量を説明する説明図。 電流の向きか変わる時間を説明する説明図。 充電中に各蓄電池に流れる電流量を示すグラフ。 充電中に各蓄電池に流れる電流量を示すグラフ。 充電中に各蓄電池に流れる電流量を示すグラフ。 充電後に流れる還流電流の電流量を示すグラフ。 充電後に流れる還流電流の電流量を示すグラフ。 充電後に流れる還流電流の電流量を示すグラフ。 充電量を算出するためのマップデータを説明する説明図。 充電量の算出処理を示すフローチャート。 第2の実施形態における蓄電池システムの構成を示すブロック図。 充電後に流れる還流電流の電流量を示すグラフ。 充電後に流れる還流電流の電流量を示すグラフ。 (a),(b)は充電量を算出するためのマップデータを説明する説明図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図11にしたがって説明する。
図1に示すように、EVやPHVなどの車両10には、当該車両10に搭載された電力供給対象となる負荷11への供給電力を蓄える電池部12を有する蓄電池システム13が搭載されている。負荷11は、車両10の原動機となる電動機(モータ)や、補機類などである。また、本実施形態の電池部12は、複数の蓄電池を並列に接続して構成される。より詳しくは、種類の異なる蓄電池を並列に接続して構成される。本実施形態では、種類の異なる蓄電池として、第1の蓄電池となる鉛蓄電池Pbと、第2の蓄電池となるニッケル水素電池Niと、が並列に接続されている。なお、電池部12を構成する各蓄電池は、同一種類の単電池を組電池化したものである。
蓄電池システム13は、算出部としての制御部14と、記憶部15と、時間計測部16と、を有するコントローラ17を備えている。制御部14は、所定の演算処理を行うECU(エレクトロニックコントロールユニット)などのコンピュータで構成される。記憶部15は、蓄電池の充電量を算出するための制御プログラムや、算出用情報としてのマップデータなどの各種情報を記憶する。時間計測部16は、時間を計測するタイマで構成される。
また、蓄電池システム13は、外部電源18に接続される図示しない充電用プラグを介して供給される電力を充電用の電力に変換して充電する充電器19を備えている。充電器19は、コントローラ17に接続されており、当該コントローラ17によって制御される。また、蓄電池システム13は、鉛蓄電池Pbに流れる電流を計測する第1の電流計測部としての電流計20と、ニッケル水素電池Niに流れる電流を計測する第2の電流計測部としての電流計21と、を備えている。電流計20,21は、コントローラ17に接続されており、計測結果をコントローラ17に送信する。
本実施形態の蓄電池システム13では、記憶部15に記憶されている充電量算出用のマップデータMDを用いて、充放電後の各蓄電池の充電量(SOC)を算出する。マップデータMDは、シミュレーション結果をもとに事前に作成されている。SOC(State Of Charge )は、蓄電池の容量に対して充電されている充電量を比率で表したものである。
本実施形態で説明するシミュレーションでは、複数種類(本実施形態では3種類)の充電電流(所定量の電流に相当する)を、所定時間、流したときの各蓄電池の充電量を算出する。なお、充電量を算出する際には、充電開始時の各蓄電池の充電量を一定量に調整する。また、上記シミュレーションでは、充電後の無負荷状態時に蓄電池間に流れる還流電流の測定を行う。無負荷状態とは、電流を流していない状態である。しかし、蓄電池を並列に接続した場合は、電気的に無負荷状態としても、個々の蓄電池には電流が流れている場合がある。このときに流れる電流が、還流電流である。つまり、種類の異なる蓄電池は、その内部抵抗が相違している。このため、充放電時において各蓄電池へ入出力される電流量も内部抵抗の相違によって異なる。その結果、電気的に無負荷状態にすると、蓄電池間の電圧を平衡化させるために蓄電池間において前述した還流電流が流れる。この還流電流は、それぞれの蓄電池が本来の電位に戻るまで流れる。
本実施形態で説明するシミュレーションにおいて還流電流の測定では、電流の流れる方向が変化するまでの時間を計測する。電流の流れる方向は、無負荷状態となる直前に流れていた電流によって異なる。つまり、還流電流は、無負荷状態となった時に、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niにおいて、電圧の高い蓄電池側から電圧の低い蓄電池側へ流れる。例えば、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niは、その内部抵抗を比較した場合、ニッケル水素電池Niの内部抵抗の方が鉛蓄電池Pbの内部抵抗に比して小さい。このため、充電時に流す充電電流は、ニッケル水素電池Ni側へ流れ易い。その結果、充電後の無負荷状態では、ニッケル水素電池Niから鉛蓄電池Pbへ向けて還流電流が流れる。そして、還流電流は、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niの電圧が均衡してくると向きが変化する。そして、本実施形態では、上記したシミュレーションの結果をもとに、図10に示すようなマップデータMDを事前に作成して記憶部15に記憶する。
以下、シミュレーション結果の具体例を説明する。
充電後の各蓄電池(鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Ni)の充電量は、電流積算量から算出することができる。電流積算量は、充電時に蓄電池へ流れる電流量と時間の積算によって算出できる。
図2に示すように、充電電流をIa,Ib,Ic[A]とした場合の鉛蓄電池Pbのそれぞれの充電量は、PD1,PD2,PD3となる。充電電流は、IaよりもIbが大きく、IbよりもIcが大きい。そして、鉛蓄電池Pbへ流れる電流量は、図4〜図6に符号「Pb」を付した一点鎖線で示すように、充電電流の大きさに比例して大きくなる。その結果、異なる充電電流を同一時間の間、鉛蓄電池Pbへ流した場合は、充電電流が大きいほど鉛蓄電池Pbの充電量も多くなる。つまり、図2に示す鉛蓄電池Pbの充電量は、PD1よりもPD2が多く、PD2よりもPD3が多くなる。これにより、鉛蓄電池Pbにおける充電電流と充電量の対応付けができる。なお、各充電電流Ia,Ib,Icは、例えば100[A]、150[A]、200[A]に設定される。
また、図2に示すように、充電電流をIa,Ib,Ic[A]とした場合のニッケル水素電池Niのそれぞれの充電量は、ND1,ND2,ND3となる。そして、ニッケル水素電池Niへ流れる電流量は、図4〜図6に符号「Ni」を付した実線で示すように、充電電流の大きさに比例して大きくなる。その結果、異なる充電電流を同一時間の間、ニッケル水素電池Niへ流した場合は、充電電流が大きいほどニッケル水素電池Niの充電量も多くなる。つまり、図2に示す充電量は、ND1よりもND2が多く、ND2よりもND3が多い。これにより、ニッケル水素電池Niにおける充電電流と充電量の対応付けができる。
なお、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niの内部抵抗は、鉛蓄電池Pbよりもニッケル水素電池Niの方が小さい。つまり、ニッケル水素電池Niは、鉛蓄電池Pbよりも電流が流れ易い。このため、図4〜図6に示すように、同一の充電電流とした場合であっても、鉛蓄電池Pbよりもニッケル水素電池Niの方が流れる電流量が大きくなる。これにより、充電電流を流す時間を同一時間とした場合、その時間内における鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niの充電量は、鉛蓄電池Pbよりもニッケル水素電池Niの方が多くなる。
そして、蓄電池の充電後、無負荷状態になると、蓄電池間には還流電流が流れる。還流電流の向きが変化する時間は、充電時に各蓄電池へ流した充電電流の大きさと、その充電電流を流した時間に依存して変化する。すなわち、図3に示すように、還流電流の向きが変化する時間[s]は、充電電流Ia,Ib,Ic毎に時間T1,T2,T3となる。
還流電流の向きが変化する時間[s]は、充電電流Ia,Ib,Icに応じて、図7〜図9に示すように異なる。図7〜図9において、符号「Pb」を付した一点鎖線は鉛蓄電池Pb側の還流電流の変遷を示し、符号「Ni」を付した実線はニッケル水素電池Ni側の還流電流の変遷を示す。これらの図から理解できるように、充電後は、ニッケル水素電池Niから鉛蓄電池Pbへ向けて還流電流が流れる。そして、その還流電流の向きは、時間の経過によって鉛蓄電池Pbからニッケル水素電池Niへ向けて流れる方向に変化する。また、還流電流の向きが変化する時間[s]は、図7〜図9に示すように、充電電流が大きいほど長くなる。つまり、図3に示す時間T1〜T3は、時間T1よりも時間T2が長く、時間T2よりも時間T3が長い。なお、時間T1,T2,T3は、90[s]、150[s]、180[s]程度の時間となる。
このようなシミュレーション結果をまとめると、図10に示すマップデータMDを作成することができる。上記のシミュレーション結果では、蓄電池に対して充電電流を変更して流した場合に充電電流毎の各蓄電池の充電量が算出されているとともに、充電電流毎に還流電流の向きが変化する時間が算出されている。このため、還流電流の向きが変化する時間は、充電電流と対応することから、その充電電流を流した場合の各蓄電池の充電量とも対応することになる。したがって、図10に示すように、蓄電池毎に、図2に示す充電量と、図3に示す還流電流の向きが変化する時間と、を対応付けたマップデータMDを作成することができる。本実施形態では、図2に示す充電量が、蓄電池の充電に伴って所定量の電流が流れた場合の蓄電池の充電量データとなる。また、本実施形態では、図3に示す還流電流の向きが変化する時間が、所定量の電流が流れた後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間データとなる。
以下、制御部14によって蓄電池の充電量を算出する手順を、図11にしたがって説明する。
充放電後、制御部14は、時間計測部16に時間の計測を開始させる。また、制御部14は、電流計20,21の計測結果として、鉛蓄電池Pb側の電流量とニッケル水素電池Ni側の電流量をそれぞれ取得する(ステップS10)。また、制御部14は、取得した電流量をもとに還流電流の向きが変化したか否かを判定する(ステップS11)。
そして、制御部14は、還流電流の向きが変化したことを検出した場合はステップS11を肯定判定してステップS12に移行する。一方、制御部14は、還流電流の向きが変化したことを検出していない場合はステップS11を否定判定してステップS10に移行し、ステップS10からの処理を繰り返す。
ステップS12に移行した制御部14は、時間計測部16の計測結果として時間、すなわち還流電流の向きが変化した時間を取得する。次に、制御部14は、記憶部15に記憶してあるマップデータMDを参照する(ステップS13)。そして、制御部14は、ステップS12で取得した時間をもとにマップデータMDから各蓄電池の充電量(SOC)を取得する(ステップS14)。例えば、制御部14は、時間T1を取得している場合、マップデータMDから、鉛蓄電池Pbの充電量としてPD1を取得するとともに、ニッケル水素電池Niの充電量としてND1を取得する。このように時間をもとにマップデータMDから充電量を取得することにより、制御部14は、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niの充電量を算出する。つまり、上記の処理により、時間を計測するという簡便な処理により、蓄電池の充電量が算出(推定)される。
次に、本実施形態の蓄電池システム13の作用を説明する。
記憶部15には、シミュレーションで事前に算出した各蓄電池の充電量と還流電流の向きが変化する時間を対応付けたマップデータMDが記憶されている。このため、制御部14は、各蓄電池の充電量を算出する場合、蓄電池間を流れる電流を各電流計20,21の計測結果をもとに監視する。そして、制御部14は、各電流計20,21の計測結果をもとに還流電流の向きが変化したことを検出した場合、時間計測部16から時間を取得する。つまり、このとき取得した時間が、還流電流の向きが変化した時間となる。そして、制御部14は、取得した時間と記憶部15のマップデータMDをもとに、各蓄電池(鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Ni)の充電量を算出する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)時間計測部16が計測する時間と算出用情報(マップデータMD)をもとに蓄電池(鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Ni)の充電量を算出するので、蓄電池の充電量を容易に算出することができる。つまり、電流の向きが変化するまでの時間を計測すれば良く、処理を簡素化できる。
(2)記憶部15にマップデータMDを予め記憶しておき、そのマップデータMDをもとに蓄電池(鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Ni)の充電量を算出するので、蓄電池の充電量を容易に算出することができる。つまり、複雑な演算処理やその演算のために多くの情報を取得する必要がないので、処理を簡素化できる。
(3)また、マップデータMDを使用するので、データの更新や変更などを容易に行うことができる。また、マップデータMDから充電量を算出するので、取得したデータによって生じ得る演算誤差などの影響を受けることなく、より精度の高い充電量を算出することができる。
(4)本実施形態の充電量算出方法を用いることで、種類の異なる蓄電池を並列接続した電池部12を有する蓄電池システム13を構築しても、各蓄電池の充電量を容易に、かつ精度良く算出することができる。つまり、蓄電池システム13を構築する場合に要求される仕様に柔軟に対応可能な電池部12を構成することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態を図12〜図15にしたがって説明する。
なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
図12に示すように、本実施形態の蓄電池システム13は、鉛蓄電池Pbとニッケル水素電池Niの間の電圧を計測する電圧計測部としての電圧計22を備えている。電圧計22は、コントローラ17に接続されており、計測結果をコントローラ17に送信する。
図13及び図14に示すように、充電後の無負荷状態時に蓄電池間に流れる還流電流の流れる向きが変化するまでの時間Txは、充電を行う前の蓄電池の初期充電量(初期SOC)などの要因で、異なる充電電流で充電した場合であっても同一時間となる場合がある。このため、本実施形態では、上記のように時間Txが同一時間となる場合でも、充電量(SOC)を算出し得るように構成されている。
本実施形態では、還流電流の流れる向きが変化する時の蓄電池間の電圧を電圧計22によって計測し、その計測結果を、充電量の算出に加味している。蓄電池間の電圧は、図13及び図14に示すように、蓄電池間を流れる還流電流の大小によって変化する。例えば、図13に示すように最大電流I1の還流電流が流れる場合の電圧V1と、図14に示すように最大電流I1よりも大きい最大電流I2の還流電流が流れる場合の電圧V2を比較すると、最大電流I2の還流電流が流れる場合の方が電圧は大きくなる。このため、本実施形態では、無負荷状態時に流れる還流電流の大小に応じて電圧が変化することに着目し、還流電流の向きが変化する時間とその時の電圧をもとに各蓄電池の充電量を算出し得るようにマップデータMDを構築している。
図15(a),(b)に示すように、本実施形態のマップデータMD1,MD2は、各蓄電池の充電量に対して、還流電流の流れる向きが変化するまでの時間Ta1〜Tanとその時の電圧V1〜Vnを対応付けている。なお、図15(a)に示すマップデータMD1は鉛蓄電池Pbの充電量を示すマップデータであり、図15(b)に示すマップデータMD2はニッケル水素電池Niの充電量を示すマップデータである。そして、これらのマップデータMD1,MD2は、事前にシミュレーションを行い、その結果をもとに構築している。つまり、初期充電量を異ならせた状態で所定の充電電流を流して充電し、その時の還流電流の向きが変化する時間と電圧を抽出する。そして、上記の抽出を複数の充電電流で行い、その結果をもとに、時間Ta1〜Tan、電圧V1〜Vn、及び充電量Pb1−1〜Pbn−n,Ni1−1〜Nin−nを対応付けることでマップデータMD1,MD2を構築する。なお、マップデータMD1,MD2における電圧V1〜Vnが電圧データとなる。
以下、本実施形態の蓄電池システム13の作用を説明する。
制御部14は、記憶部15に記憶しているマップデータMD1,MD2を用いて各蓄電池の充電量を算出する。つまり、制御部14は、充放電後、時間計測部16に時間の計測を開始させるとともに、各電流計20,21の計測結果をもとに還流電流の向きが変化したか否かを判定する。そして、制御部14は、還流電流の向きが変化したことを検出すると、その時の時間を時間計測部16から取得するとともに、その時の蓄電池間の電圧を電圧計22から取得する。これにより、制御部14は、取得した時間と電圧をもとにマップデータMD1,MD2から各蓄電池の充電量(SOC)を取得する。例えば、制御部14は、時間T1と電圧V1を取得している場合、マップデータMD1から鉛蓄電池Pbの充電量としてPb1−1を取得するとともに、マップデータMD2からニッケル水素電池Niの充電量としてNi1−1を取得する。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(4)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(5)還流電流の向きが変化する時間Txが同一の場合であっても、マップデータMD1,MD2をもとに還流電流の向きが変化した時の時間とその時の蓄電池間の電圧から各蓄電池の充電量を容易に算出することができる。したがって、充電量を算出する場合には時間と電圧を計測すれば良いので、処理を簡素化することができる。また、充電量の算出精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態で説明したマップデータMDは、充電時のシミュレーション結果をもとに作成されているが、同様に放電時のシミュレーション結果をもとにマップデータを作成することもできる。そして、これらのマップデータを記憶部15に記憶しておくことで、充放電後の蓄電池の充電量を算出することができる。
○ 実施形態で説明したマップデータMDは、3種類の充電電流をもとに作成されているが、4種類以上の充電電流をもとに作成しても良い。
○ 時間を係数として、演算式を用いて充電量を算出しても良い。
○ 蓄電池の組み合わせを変更しても良い。例えば、鉛蓄電池Pbとリチウムイオン電池を組み合わせても良い。また、鉛蓄電池Pbとキャパシタを組み合わせても良い。
○ 3種類以上の蓄電池を並列に接続した電池部12に変更しても良い。例えば、鉛蓄電池Pbと、ニッケル水素電池Niと、リチウムイオン電池とを並列に接続しても良い。
○ 蓄電池システム13は、EVやPHVなどの車両10に限らず、蓄電池の電力で電動機を駆動させる、例えばフォークリフトなどの産業用車両に搭載しても良い。また、蓄電池システム13は、車載用に限らず、定置用に具体化しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)蓄電池に蓄えられた電力によって負荷を駆動させる車両に搭載されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の蓄電池システム。
(ロ)第1の蓄電池と、前記第1の蓄電池に並列に接続されるとともに、前記第1の蓄電池とは異なる種類の第2の蓄電池と、前記第1の蓄電池へ流れる電流を計測する第1の電流計測部と、前記第2の蓄電池へ流れる電流を計測する第2の電流計測部と、前記第1の電流計測部及び前記第2の電流計測部の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測する時間計測部と、前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を記憶する記憶部と、前記時間と前記算出用情報をもとに、前記第1の蓄電池及び前記第2の蓄電池の充電量を算出する算出部と、を備えたことを特徴とする蓄電池システム。
(ハ)第1の蓄電池と、前記第1の蓄電池に並列に接続されるとともに、前記第1の蓄電池とは異なる種類の第2の蓄電池と、前記第1の蓄電池へ流れる電流を計測する第1の電流計測部と、前記第2の蓄電池へ流れる電流を計測する第2の電流計測部と、前記第1の電流計測部及び前記第2の電流計測部の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測する時間計測部と、前記電流の向きが変化した時の各蓄電池間の電圧を計測する電圧計測部と、前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を記憶する記憶部と、前記時間、前記電圧、及び前記算出用情報をもとに、前記第1の蓄電池及び前記第2の蓄電池の充電量を算出する算出部と、を備えたことを特徴とする蓄電池システム。
(ニ)第1の蓄電池と、前記第1の蓄電池に並列に接続されるとともに前記第1の蓄電池とは異なる種類の第2の蓄電池の充電量を算出する充電量算出方法であって、前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池に流れる電流の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測し、その計測時間と前記蓄電池の充電量を算出すための算出用情報を用いて前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の充電量を算出することを特徴とする充電量算出方法。
(ホ)第1の蓄電池と、前記第1の蓄電池に並列に接続されるとともに前記第1の蓄電池とは異なる種類の第2の蓄電池の充電量を算出する充電量算出方法であって、前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池に流れる電流の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測するとともに前記電流が変化した時の各蓄電池間の電圧を計測し、計測時間、電圧及び前記蓄電池の充電量を算出すための算出用情報を用いて前記第1の蓄電池と前記第2の蓄電池の充電量を算出することを特徴とする充電量算出方法。
Pb…鉛蓄電池、Ni…ニッケル水素電池、T1〜T3…時間、MD,MD1,MD2…マップデータ、12…電池部、13…蓄電池システム、14…制御部、15…記憶部、16…時間計測部、20,21…電流計、22…電圧計。

Claims (4)

  1. 種類の異なる蓄電池を並列に接続した電池部と、
    蓄電池間を流れる電流を計測する電流計測部と、
    前記電流計測部の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測する時間計測部と、
    前記蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を記憶する記憶部と、
    前記時間計測部が計測した計測時間と前記算出用情報をもとに、前記蓄電池の充電量を算出する算出部と、を備えたことを特徴とする蓄電池システム。
  2. 前記算出用情報は、蓄電池の充放電に伴って所定量の電流が流れた場合の前記蓄電池の充電量データと、前記所定量の電流が流れた後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間データと、を対応付けたマップデータであり、
    前記算出部は、前記マップデータから前記計測時間に相当する時間データに対応付けられた充電量データを抽出することにより、前記蓄電池の充電量を算出する請求項1に記載の蓄電池システム。
  3. 並列に接続された種類の異なる蓄電池の充電量を算出する充電量算出方法であって、
    蓄電池間を流れる電流の計測結果をもとに、充電後又は放電後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間を計測し、その計測時間と前記蓄電池の充電量を算出するための算出用情報を用いて前記蓄電池の充電量を算出することを特徴とする充電量算出方法。
  4. 前記算出用情報は、蓄電池の充放電に伴って所定量の電流が流れた場合の前記蓄電池の充電量データと、前記所定量の電流が流れた後の無負荷状態時に蓄電池間を流れる電流の向きが変化するまでの時間データと、を対応付けたマップデータであり、前記マップデータから前記計測時間に相当する時間データに対応付けられた充電量データを抽出することにより、前記蓄電池の充電量を算出する請求項に記載の充電量算出方法。
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