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JP6007757B2 - プロジェクター - Google Patents
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JP6007757B2 - プロジェクター - Google Patents

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Description

本発明は、プロジェクターに関するものである。
従来、スクリーン等の被投写面に、画像を投写表示するプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、リアプロジェクションテレビにおいて、筐体に内蔵されたプロジェクターを用い、スクリーンの背面側にスクリーンの法線方向に対して傾いた方向から画像表示を行う例が記載されている。以下の説明においては、「被投写面の法線方向に対して傾いた方向から画像を投写表示する表示形式」を、「斜め投写」と称することがある。
特開2007−47767号公報
斜め投写は、スクリーンの正面から画像表示を行うプロジェクターにおいても、通常の仕様態様において行われている。例えば、机上に設置したプロジェクターは、壁面のスクリーンに対して、斜め投写により画像表示を行う。
スクリーン正面から画像表示を行うプロジェクターにおいて、斜め投写を実現する場合、従来は、開口率の大きい投写光学系を用い、画像光の光線束の主軸が投写光学系の内部を斜めに透過する構成(第1の構成)や、内蔵される投写光学系自体を投写方向(斜め方向)に傾斜させる構成(第2の構成)を採用していた。
しかし、これらの構成を採用するプロジェクターでは、採用する構成に起因して、装置の薄型化が困難となっていた。すなわち、第1の構成においては、投写光学系の直径が大きくなってしまうこと、第2の構成においては、筐体内において投写光学系を傾斜させることにより、筐体内において投写光学系を配置するために必要な空間が広がってしまい、装置が厚く大型化してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、被投写面の法線方向に対して傾いた方向から良好な画像を投写表示可能でありながら、薄型化されたプロジェクターを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、光源と、前記光源から射出された光を変調する光変調素子と、前記光変調素子から射出された前記光が入射する光路長制御素子と、前記光路長制御素子から射出された前記光が入射する投写光学系と、前記投写光学系から射出された前記光が入射する偏角プリズムと、を備え、前記偏角プリズムに入射する前記光の中心軸を第1の中心軸とし、前記偏角プリズムから射出される前記光の中心軸を第2の中心軸としたとき、前記第2の中心軸は前記第1の中心軸に対して傾斜しており、前記光路長制御素子の光路長は、前記第1の中心軸と前記第2の中心軸とを含む平面内において、前記第1の中心軸に対する前記第2の中心軸の傾斜側に向かって漸次長くなっているプロジェクターを提供する。
画像光の光路内に光透過性を有する部材を配置すると、当該部材の光路長に対応して画像光の光路長が延長される。そのため、本発明の構成のように投写光学系の入射側において光路長制御素子を配置すると、投写光学系へ入射する画像光の光路長が延長されることとなる。すなわち、投写光学系の入射側において、光変調素子と投写光学系との間の光路長が延長されることとなる。
このとき、偏角プリズムに入射する光の中心軸を第1の中心軸とし、偏角プリズムから射出される光の中心軸を第2の中心軸とすると、第2の中心軸は第1の中心軸に対して傾斜しており、光路長制御素子の光路長は、第1の中心軸と前記第2の中心軸とを含む平面内において、第1の中心軸に対する第2の中心軸の傾斜側に向かって漸次長くなっている。光路長制御素子に入射する画像光の光路長は、光路長制御素子の光路長に対応して延長されるため、光変調素子と投写光学系との間において延長される光路長は、第2の中心軸の傾斜側に向かって漸次長くなる。すると、投写光学系の入射側においては、投写光学系の物体面の位置に配置される光変調素子を傾斜させて配置した状態と光学的に同様の状態となり、光変調素子の像が結像される位置(投写光学系の像面)が、光路長制御素子により延長された光路長に応じて変化する。その結果、本発明のプロジェクターにおいては、像面の傾斜を補正することができる。
また、このような像面の傾斜は、光変調素子を傾斜させることによっても実現可能である。しかし、本発明のプロジェクターにおいては、光変調素子を傾斜させる必要がないため、光変調素子に対する光源からの光照射にムラが生じにくく、輝度ムラのない良好な画像を形成し表示することができる。
したがって、このような構成のプロジェクターによれば、被投写面の法線方向に対して傾いた方向から良好な画像を投写表示可能でありながら、薄型化されたプロジェクターを提供することができる。
本発明の一態様においては、前記光路長制御素子の前記光が入射する面と前記光路長制御素子の前記光が射出する面との間の距離は、前記傾斜側に向かって漸次大きくなっている構成としてもよい。
この構成によれば、光路長制御素子の形状を変更することにより、容易に光路長制御素子の光路長の制御が可能であるため、設計が容易となる。
本発明の一態様においては、前記光路長制御素子は、前記平面における断面が矩形を呈し、前記光路長制御素子の屈折率は、前記傾斜側に向かって漸次大きくなっている構成としてもよい。
この構成によれば、光路長制御素子の厚みにより光路長を調整する構成と比べ、光路長制御素子自体を小型、薄型の構成とすることができるため、プロジェクターの小型化に寄与することができる。
本発明の一態様においては、前記光路長制御素子は、前記光路長制御素子に対する入射光の光線軸と、前記光路長制御素子から射出される射出光の光線軸と、がなす角が、最も小さくなる姿勢で配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、光路長制御素子の下流側において、光学系の配置空間の広がりを抑制することができ、装置の小型化に寄与することができる。
本発明の一態様においては、前記光路長制御素子および前記偏角プリズムが、前記光の光路上から退避可能に設けられている構成としてもよい。
この構成によれば、斜め投写の要否に応じて、光路長制御素子および偏角プリズムを使い分けることができ、画像投写の状態に応じて適切な装置構成を選択することができる。
本実施形態のプロジェクター100を示す概略断面図である。 プロジェクター100の機能について説明する模式図である。 投写画像の輝度分布についてのシミュレーション結果を示す図である。 投写画像の輝度分布についてのシミュレーション結果を示す図である。 投写画像の輝度分布についてのシミュレーション結果を示す図である。 光路長制御素子50の姿勢について説明する説明図である。 光路長制御素子50および偏角プリズム70の説明図である。 実施形態の変形例に係るプロジェクター200を示す概略断面図である。
以下、図1〜図8を参照しながら、本発明の実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
図1は、本実施形態のプロジェクター100を示す概略断面図である。図1に示すように、本実施形態のプロジェクター100は、光源10と、ピックアップレンズ20と、偏光変換素子30と、液晶ライトバルブ(光変調素子)40と、光路長制御素子50と、投写レンズ(投写光学系)60と、偏角プリズム70と、を有している。
プロジェクター100は、投写レンズ60の光軸と交差する方向(偏角プリズム70へ入射する光の中心軸から傾斜した方向)に画像光を射出し、画像表示を行う。偏角プリズム70へ入射する光の中心軸を第1の中心軸ax1とし、偏角プリズム70から射出される光の中心軸を第2の中心軸ax2とする。
なお、以下の説明においては、第1の中心軸ax1と直交する平面をxy平面、第1の中心軸ax1と第2の中心軸ax2とを含む平面をyz平面とするxyz座標系を採用して、適宜説明する。すなわち、第1の中心軸ax1と平行な方向がz方向である。なお、図1においては投写レンズ60の光軸を図示していないが、投写レンズ60の光軸は第1の中心軸ax1と一致している。
光源10は、固体光源を用いることができる。光源10は、たとえば発光ダイオードであり、赤色光、緑色光及び青色光を含む白色光(光源光)を射出する。このような光源10を用いることにより、プロジェクター100の小型化を図ることができる。
ピックアップレンズ20は、光源10の中心から射出された光が入射され、略平行化して射出するコリメート光学系である。ピックアップレンズ20は、光源10から射出される光線束の中心軸上に配置されている。
偏光変換素子30は、ピックアップレンズ20から入射する光Lの偏光状態を、所定の方向に偏光した直線偏光に変換するものである。
液晶ライトバルブ40は、例えば、反射型カラーフィルター方式を採用する透過型液晶パネルである。液晶ライトバルブ40は、一対のガラス基板に、反射型カラーフィルター、液晶素子等が挟持され、一対のガラス基板の外側面に、それぞれ偏光板が接合されて構成されている。本実施形態のプロジェクター100では、液晶ライトバルブ40を1枚のみ有する単板式を採用している。単板式とすることにより、色光毎に液晶ライトバルブを用いる3板式に比べて、プロジェクター100を小型化することができる。
液晶ライトバルブ40が有する2枚の偏光板は、例えば透過軸が互いに直交する構成(クロスニコル配置)となっている。
反射型カラーフィルターは、画素毎に設けられたRフィルター、Gフィルター、Bフィルターで構成されている。Rフィルターは、赤色光を透過させ、他の色光を反射する。Gフィルターは、緑色光を透過させ、他の色光を反射する。Bフィルターは、青色光を透過させ、他の色光を反射する。反射型カラーフィルターは、Bayer配列の色配列構造を採用することができるが、これに限定されるものではない。
液晶素子は、カラーフィルターとガラス基板の間に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、ポリシリコンTFTをスイッチング素子とし、与えられた画像情報に応じて、入射した直線偏光の偏光方向を変調する。
液晶ライトバルブ40では、偏光変換素子30から射出される直線偏光が入射側の偏光板を透過する。偏光板を透過した直線偏光はカラーフィルターに入射し、入射した領域のフィルターに応じた色光のみがカラーフィルターを透過する。カラーフィルターを透過した色光は、液晶素子を通過することによって、偏光方向が画像情報に応じて変調され、偏光方向が変調された色光が射出側の偏光板から射出される。したがって、液晶ライトバルブ40では、偏光変換素子30から射出される直線偏光が変調され、画像情報に応じて変調された色光(以下、画像光と称することがある)が射出される。
光路長制御素子50は、液晶ライトバルブ40にて変調された画像光の光路上に配置されている。光透過性を有する屈折率nの材料を形成材料とし、X軸方向に垂直な断面視において台形を呈している。すなわち、光路長制御素子50において画像光が入射する面51と画像光が射出する面52とは、互いに平行ではなく、面51に対して面52が傾いている。詳しくは、光路長制御素子50では、+y方向に面51と面52との間の距離が漸次大きくなっている。
投写レンズ60は、光路長制御素子50から射出される画像光を拡大投写し、スクリーン等の被投写面で画像を形成する。すなわち、投写レンズ60の物体面(または物体面に共役な面)には液晶ライトバルブ40が配置され、像面にはスクリーン等の被投写面が位置している。
偏角プリズム70は、投写レンズ60から射出される画像光を屈折させ、偏角プリズム70の射出側において、偏角プリズム70への入射方向に対して傾斜した方向に画像光を射出する機能を有している。つまり、第2の中心軸ax2は、第1の中心軸ax1に対して傾斜している。
プロジェクター100は、偏角プリズム70を有することにより、画像光をy方向に斜め投写することができる。例えば、机上に設置したプロジェクター100から、斜め上方に向けて画像光を投写し、表示画像の中心を観察者の視点の高さと同程度の高さとすることで、視認しやすい画像表示を実現することができる。
本実施形態のプロジェクター100は、以上のような構成を有している。
図2は、プロジェクター100の機能について説明する模式図である。図2(a)は、光路長制御素子50を有さないプロジェクター100Xについての説明図であり、図2(b)は、本実施形態のプロジェクター100についての説明図である。図2においては、図1における光源10、ピックアップレンズ20および偏光変換素子30については省略して図示している。
図2(a)に示すように、光路長制御素子50を有さないプロジェクター100Xにおいては、液晶ライトバルブ40で形成された画像光は、投写レンズ60および偏角プリズム70を介することでy方向に屈折して結像し、投写画像を形成する。その際、投写画像が結像する投写レンズ60の像面S1は、+y側が−z方向に傾斜したものとなる。
このような結像状態の投写画像では、xy平面におけるy方向のいずれかの位置においてピントを合わせたとしても、他の位置においてはピントが合わないこととなる。すなわち、プロジェクター100を机上に設置して画像表示を行う場合、机上の設置面がxz平面であることとすると、例えばxy平面と平行な壁面における被投写面に対しては、高品質な画像表示が困難となる。
対して、図2(b)に示すように、光路長制御素子50を有するプロジェクター100においては、以下の理由により、ピントズレのない良好な画像表示を行うことができる。
まず、光路長制御素子50の光路長について説明する。光路長制御素子50のある1点に入射した光が光路長制御素子50の内部を通過する経路上での、光路長制御素子50の屈折率nと通過距離との積が、光路長制御素子50のある1点での光路長制御素子50の光路長として定義される。しかし、その定義による光路長は、光路長制御素子50のある1点での、面51と面52との距離dと屈折率nとの積(n×d)で近似することができる。従って、本明細書では、光路長制御素子50のある1点での距離dと屈折率nとの積(n×d)を、光路長制御素子50のある1点での光路長とする。
光の光路内に透明部材を配置すると、透明部材の光路長に応じて光の光路長が延長される。そのため、プロジェクター100の構成のように投写レンズ60の入射側において光路長制御素子50を配置すると、投写レンズ60へ入射する画像光の光路長が、光路長制御素子50の光路長に対応して延長されることとなる。すなわち、液晶ライトバルブ40と投写レンズ60との間の光路長が延長される。
また、光路長制御素子50では、面51に対して面52が傾いて設けられていることにより、+y方向に光路長が漸次長くなっている。そのため、光路長制御素子50に入射する画像光は、y方向における光路長制御素子50に対する光の入射位置に応じ、延長される光路長が異なっている。
具体的には、光路長制御素子50の光路長は、第1の中心軸ax1と第2の中心軸ax2とを含む平面内において、第1の中心軸ax1に対する第2の中心軸ax2の傾斜側(+y方向)に向かって漸次長くなっている。また、画像光のうち光路長制御素子50においてn×dが相対的に大きい部分を透過した光の光路長は、画像光のうち光路長制御素子50においてn×dが相対的に小さい部分を透過した光の光路長よりも大きく延長される。したがって、画像光の光路長の延長量は、第1の中心軸ax1に対する第2の中心軸ax2の傾斜側(+y方向)に向かって漸次長くなる。その結果、投写レンズ60の射出側においては、液晶ライトバルブ40(投写レンズ60の物体面)の像を結像する位置(投写レンズ60の像面)が、光路長制御素子50により延長された光路長に応じて変化することとなる。
すなわち、図2(c)に示すように、投写レンズ60に対しては、液晶ライトバルブ40が−z方向に後退した状態(図中、符号40Xで示す)と光学的に同様の状態となる。また、光路長制御素子50は、+y方向に光路長が漸次長くなっているため、仮想的な液晶ライトバルブ40Xは、図2(c)に示すように+y側(相対的に光路長が長い側)がより−z方向に後退するように傾斜した姿勢となる。
ここで、投写レンズ60においては、図2(b)に示す像面S2において物体面の倒立像が得られる。また、投写レンズ60に対して物体面が遠ざかると、像面S2は投写レンズ60に近づくように位置が変動する。
したがって、光路長制御素子50を配置したプロジェクター100の像面S2は、光路長制御素子50を有さないプロジェクター100Xの像面S1と比べ、画像光が光路長制御素子50において光路長が相対的に長い領域を通過する−y側の方が、+y側よりも大きく−z方向に傾く。これにより、像面S2のxy平面からの傾きを小さくする(像面の傾斜を補正する)ことができ、xy平面と平行な壁面における被投写面において、ピントズレの少ない良好な画像表示が可能となる。
このような光路長制御素子50は、形状を変更することにより面51と面52との距離を調整し、容易に光路長制御素子の光路長の制御が可能であるため、光路長の設計が容易である。
また、図2を用いた説明において、プロジェクター100では、光路長制御素子50を用いることで、液晶ライトバルブ40が傾斜した場合と同様の状態を作り出している旨の説明を行ったが、実際に液晶ライトバルブを傾斜させて構成したプロジェクターと比べると、プロジェクター100の方がより高品質な画像表示が可能である。
すなわち、液晶ライトバルブを傾斜させると、液晶ライトバルブに対して平行光を入射したときに照明ムラが生じ、投写画像の品質を低下させてしまうおそれがあるが、プロジェクター100のように光路長制御素子50を用いた場合には、そのようなおそれがない。
図3から図5は、プロジェクターで表示する投写画像の輝度分布についてのシミュレーション結果を示す図である。各図において(a)はシミュレーションを行ったモデルを示す概略図であり、(b)はシミュレーション結果を示す図である。各図(b)においては、シミュレーション結果として得られる画像の輝度を、黒〜白の階調表示で示している。各図(b)においては、白ほど明るい領域であり、黒に近づくほど暗い領域であることを示している。
なお、シミュレーションは、照明設計解析ソフトウェア「LightTools7.2.0」(Synopsys社製)を用いて行った。
図3は、図3(a)に示すような、プロジェクター100が有する光路長制御素子50および偏角プリズム70のいずれも有さないプロジェクター100Yについてのシミュレーション結果である。プロジェクター100Yでは、図3(b)に示すように、投写画像の中心a1の周囲において縦方向(y方向)で同様の輝度の領域が広がっている。
図4は、図4(a)に示すような、光路長制御素子50を用いずに液晶ライトバルブ40を傾斜させてなるプロジェクター100Zについてのシミュレーション結果である。プロジェクター100Zでは、図4(b)に示すように、投写画像の中心a2がプロジェクター100Yの投写画像の中心a1よりも+y側に移動しており、斜め上方に投写表示可能となっていることが分かる。しかし、プロジェクター100Zでは、投写画像の中心a2の周囲において+y側ほど輝度が低下しており、縦方向(y方向)で輝度ムラが生じていることが分かる。
図5は、図5(a)に示すような、本実施形態のプロジェクター100についてのシミュレーション結果である。プロジェクター100では、図5(b)に示すように、投写画像の中心a3がプロジェクター100Yの投写画像の中心a1よりも+y側に移動しており、斜め上方に投写表示可能となっていることが分かる。また、プロジェクター100では、投写画像の中心a3の周囲において、図4(b)で認められた輝度ムラが解消しており、図3(b)と同様に縦方向(y方向)で同様の輝度の領域が広がっていることが分かる。
すなわち、本実施形態のプロジェクター100では、光路長制御素子50を用いて光路長を制御しているため、液晶ライトバルブ40を実際に傾けた構成と比べ、輝度ムラの小さい良好な画像を表示することができる。
また、光路長制御素子50は、光路長制御素子50に対する入射光の光線軸と、光路長制御素子50から射出される射出光の光線軸と、がなす角が、最も小さくなる姿勢で配置されている。
図6は、光路長制御素子50の姿勢について説明する説明図である。まず、図6(a)のように、光路長制御素子50の面51がxy平面と平行である場合を想定する。図6(a)においては、光路長制御素子50への入射光の光線軸を符号PL1、射出光の光線軸を符号PL2で示している。
この場合、図6(a)に示すように、入射光である画像光が面51の法線方向から入射する場合には、射出光の光線軸PL2は、面52において屈折し、入射光の光線軸PL1に対して角度θ1傾斜することとなる。
対して、図6(b)のように、面51がxy平面と交差するように、+y側が+z側に傾斜している場合を想定する。図6(b)においては、光路長制御素子50への入射光の光線軸を符号PL3、射出光の光線軸を符号PL4で示している。
この場合、図6(b)に示すように、入射光である画像光が面51の法線方向に対して角度θ2で入射する場合には、画像光は、面51および面52において屈折する。結果として、射出光の光線軸PL4が、入射光の光線軸PL3となす角度が図6(a)の角度θ1よりも小さくなる。
本実施形態のプロジェクター100では、図6(b)に示す光路長制御素子50のように、入射光の光線軸PL3と射出光の光線軸PL4とがなす角が最も小さくなる姿勢で光路長制御素子50が配置されている。そのため、光路長制御素子50の下流側における光学系の配置空間の広がりを抑制することができ、装置の小型化に寄与することができる。
なお、プロジェクター100においては、図7に示すように、光路長制御素子50および偏角プリズム70が、画像光の光路上から退避可能に設けられているとよい。このような構成とすることで、斜め投写が必要な場合には、光路長制御素子50および偏角プリズム70を光路上に配置し、斜め投写が不要な場合には、光路長制御素子50および偏角プリズム70を光路上から退避させるという使い分けが可能となる。すなわち、斜め投写の要否に応じて、光路長制御素子50および偏角プリズム70を使い分けることができ、画像投写の状態に応じて適切な装置構成を選択することができる。
光路長制御素子50および偏角プリズム70は、x方向に平行移動して退避することとすると、プロジェクター100の厚みを抑制することができるため、好ましい。
なお、図7では光路長制御素子50および偏角プリズム70がx方向に平行移動することとして示したが、光路上から退避可能であれば他の構成も採用可能である。例えば、光路長制御素子50および偏角プリズム70が、下端に設定されたx軸に平行な回動軸まわりを回動自在に設けられ、z軸方向に回動して90°倒れることで光路上から退避する構成としても構わない。
以上のような構成のプロジェクター100によれば、被投写面の法線方向に対して傾いた方向から良好な画像を投写表示可能でありながら、薄型化されたプロジェクターを提供することができる。
なお、本実施形態においては、光路長制御素子50を用いたが、これに限らない。図8は、本実施形態の変形例に係るプロジェクター200を示す概略断面図であり、図1に対応した図である。
図8に示すプロジェクター200は、図1に示すプロジェクター100が有する光路長制御素子50の代わりに、光路長制御素子55を有している。光路長制御素子55は、X軸方向に垂直な断面視矩形を呈し、第1の中心軸ax1から+y方向に屈折率が漸次大きくなっている。
このような光路長制御素子55は、面56と面57との距離をdとしたとき、屈折率nと距離dとの積(n×d)で表される光路長を有する。光路長制御素子55においては、屈折率nが漸次大きくなっていることから、第1の中心軸ax1から+y方向に光路長が漸次長くなっている。そのため、上述の光路長制御素子50と同様に、画像光の光路長の延長量は、y方向における光路長制御素子55に対する光の入射位置に応じ、第1の中心軸ax1に対する第2の中心軸ax2の傾斜側(+y方向)に向かって漸次長くなっている。
また、光路長制御素子55は、光路長制御素子55に対する入射光の光線軸と、光路長制御素子55から射出される射出光の光線軸と、がなす角が、最も小さくなる姿勢で配置されている。光路長制御素子55においては、面56は面57と平行となっており、面56と面57とが、xy平面と平行となるように設けられている。
このような光路長制御素子55では、光路長制御素子50のように厚みにより光路長を調整する構成と比べ、光路長制御素子自体を小型、薄型の構成とすることができるため、プロジェクターの小型化に寄与することができる。
このような構成のプロジェクター200によっても、被投写面の法線方向に対して傾いた方向から良好な画像を投写表示可能でありながら、薄型化されたプロジェクターを提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
上述の実施形態におけるプロジェクターは、机上に設置した状態から、斜め上方に向けて画像光を投写し、表示画像の中心を観察者の視点の高さと同程度の高さとすることで、視認しやすい画像表示を実現することができるものとして説明したが、これに限らない。例えば、偏角プリズム70による偏角方向を、+y方向ではなくx方向とすることで、机上に設置した状態から、水平方向に画像光を斜め投写し、被投写面に画像表示するようなプロジェクターとすることも可能である。
このような構成のプロジェクターを用いると、被投写面と観察者との間にプロジェクターを配置することなく、被投写面に画像表示を行うことができ、設置されたプロジェクターにより視野を遮ることなく、視認しやすい画像表示を実現することができる。
10…光源、40…液晶ライトバルブ(光変調素子)、50,55…光路長制御素子、51,52,56,57…面、60…投写レンズ(投写光学系)、70…偏角プリズム、100,100X,100Y,100Z,200…プロジェクター、a1,a2,a3…中心、ax1…第1の中心軸、ax2…第2の中心軸、PL1,PL3…入射光の中心軸、PL2,PL4…射出光の中心軸

Claims (5)

  1. 光源と、
    前記光源から射出された光を変調する光変調素子と、
    前記光変調素子から射出された前記光が入射する光路長制御素子と、
    前記光路長制御素子から射出された前記光が入射する投写光学系と、
    前記投写光学系から射出された前記光が入射する偏角プリズムと、を備え、
    前記偏角プリズムに入射する前記光の中心軸を第1の中心軸とし、前記偏角プリズムから射出される前記光の中心軸を第2の中心軸としたとき、前記第2の中心軸は前記第1の中心軸に対して傾斜しており、
    前記光路長制御素子の光路長は、前記第1の中心軸と前記第2の中心軸とを含む平面内において、前記第1の中心軸に対する前記第2の中心軸の傾斜側に向かって漸次長くなっているプロジェクター。
  2. 前記光路長制御素子の前記光が入射する面と前記光路長制御素子の前記光が射出する面との間の距離は、前記傾斜側に向かって漸次大きくなっている請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記光路長制御素子は、前記平面における断面が矩形を呈し、
    前記光路長制御素子の屈折率は、前記傾斜側に向かって漸次大きくなっている請求項1に記載のプロジェクター。
  4. 前記光路長制御素子は、前記光路長制御素子に対する入射光の光線軸と、前記光路長制御素子から射出される射出光の光線軸と、がなす角が、最も小さくなる姿勢で配置されている請求項1から3のいずれか1項に記載のプロジェクター。
  5. 前記光路長制御素子および前記偏角プリズムが、前記光の光路上から退避可能に設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクター。
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