JP6009243B2 - 炭酸飲料用ボトル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(数1)Si含有率[%]={(Si含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数1において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。
(数1)Si含有率[%]={(Si含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数1において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。
本発明に係る炭酸飲料用ボトルの製造方法では、前記炭酸飲料用ボトルの高さをhとしたとき、1/2hにおける胴部の平均肉厚が0.33mm以下であることが好ましい。
(数1)Si含有率[%]={(Si含有量[atomic%(at.%、原子%)])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数1において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。
(数2)C含有率[%]={(C含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数2において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。
(数3)O含有率[%]={(O含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数3において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。
(数4)BIF=[薄膜未形成のプラスチックボトルの酸素透過度]/[薄膜を形成した炭酸飲料用ボトルの酸素透過度]
条件(1)測定範囲を95〜105eVとする。
条件(2)測定範囲を120〜150eVとする。
Siピークが、Si‐Si結合又はSi‐H結合のいずれが主要であるかは、条件(1)及び条件(2)でXPS分析を行うことで確認することができる。すなわち、条件(1)では、SiとSiとの結合エネルギーのピーク出現位置に、ピークを有し、条件(2)では、SiとSiとの結合エネルギーのピーク出現位置に、ピークを有さないことで、SiピークがSi‐H結合を示すと確認できる。これによって、BIFを、例えば6以上とすることができる。
(数5)体積増加率[%]={(V2−V1)/V1}×100
まず、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放する。反応室12には、上部チャンバ15を外した状態で、下部チャンバ13の上部開口部からプラスチックボトル11が差し込まれて、収容される。この後、位置決めされた上部チャンバ15が降下し、上部チャンバ15につけられた原料ガス供給管23とそれに固定された発熱体18がプラスチックボトルの口部21からプラスチックボトル11内に挿入される。そして、上部チャンバ15が下部チャンバ13にOリング14を介して当接することで、反応室12が密閉空間とされる。このとき、下部チャンバ13の内壁面とプラスチックボトル11の外壁面との間隔は、ほぼ均一に保たれており、かつ、プラスチックボトル11の内壁面と発熱体18との間の間隔も、ほぼ均一に保たれている。
次いでベント(不図示)を閉じたのち、排気ポンプ(不図示)を作動させ、真空バルブ8を開とすることにより、反応室12内の空気が排気される。このとき、プラスチックボトル11の内部空間のみならずプラスチックボトル11の外壁面と下部チャンバ13の内壁面との間の空間も排気されて、真空にされる。すなわち、反応室12全体が排気される。そして反応室12内が必要な圧力、例えば1.0〜100Paに到達するまで減圧することが好ましい。より好ましくは、1.4〜50Paである。1.0Pa未満では、排気時間がかかる場合がある。また、100Paを超えると、プラスチックボトル11内に不純物が多くなり、バリア性の高い容器を得ることができない場合がある。大気圧から、1.4〜50Paに到達するように減圧すると、適度な真空圧とともに、大気、装置及び容器に由来する適度な残留水蒸気圧を得ることができ、簡易にバリア性のある薄膜を形成できる。
次に発熱体18を、例えば通電することで発熱させる。図3に示す装置では、発熱体18には、接続部26a,26b及び配線19を介して、ヒータ電源20が接続されている。ヒータ電源20によって発熱体18に電気を流すことで、発熱体18が発熱する。なお、本発明は、発熱体18の発熱方法に限定されない。発熱体18は、原料ガス供給管23の側面に沿って配置され、ガス吹き出し孔17xに設けた絶縁セラミックス部材35で支持される。発熱体18の材料は、例えば、Mo(モリブデン),W(タングステン),Zr(ジルコニウム),Ta(タンタル),V(バナジウム),Nb(ニオブ),Hf(ハフニウム)の群の中から選ばれる一つ又は二つ以上の金属元素を含む材料である。より好ましくは、Mo,W,Zr,Taの群の中から選ばれる一つ又は二つ以上の金属元素を含む材料である。発熱体18の発熱温度は、1550〜2400℃とする。より好ましくは、1700〜2100℃である。1550℃未満では、原料ガスを効率的に分解することができず、成膜に時間がかかり作業効率に劣る。2400℃を超えると、発熱温度が過剰となり、不経済である。また、発熱体18の材料によっては変形する場合がある。プラスチックボトルへの熱ダメージが懸念される。
この後、原料ガス33として、例えば、一般式(化1)で表される有機シラン系化合物を供給する。化1において、Cnに相当する炭化水素構造における炭素間の結合は、単結合、二重結合又は三重結合のいずれでもよい。より好ましくは直鎖状の構造である。また、水素含有量の少ない二重結合又は三重結合を有することが好ましい。例えば、n=2のときは、Cnの態様例は、C‐C間が単結合である態様(C2H4),C‐C間が二重結合である態様(C2H2),C‐C間が三重結合である態様(C2)である。n=3のときは、Cnの態様例は、C‐C間が単結合である態様(C3H6),C‐C間が単結合及び二重結合である態様(C3H4),C‐C間が単結合及び三重結合である態様(C3H2)である。具体的には、一般式(化1)で表される有機シラン系化合物は、例えば、ビニルシラン(H3SiC2H3)、ジシラブタン(H3SiC2H4SiH3)、ジシリルアセチレン(H3SiC2SiH3)、2‐アミノエチルシラン(H3SiC2H4NH2)である。この中で、ビニルシラン、ジシラブタン又はジシリルアセチレンであることが好ましい。
(化1)H3Si‐Cn‐X
化1において、nは2又は3であり、XはSiH3,H又はNH2である。
原料ガス33が発熱体18と接触すると化学種34が生成される。この化学種34が、プラスチックボトル11の内壁に到達することで、ガスバリア薄膜を堆積することになる。成膜工程において発熱体18を発熱させて原料ガスを発熱体18に吹き付ける時間(以降、成膜時間ということもある。)は、1.0〜20秒であることが好ましく、より好ましくは、1.0〜8.5秒である。成膜時の真空チャンバ内の圧力は、例えば1.0〜100Paに到達するまで減圧することが好ましい。より好ましくは、1.4〜50Paである。
薄膜が所定の厚さに達したところで、原料ガス33の供給を止め、反応室12内を再度排気した後、図示していないリークガスを導入して、反応室12を大気圧にする。この後、上部チャンバ15を開けてプラスチックボトル11を取り出す。
プラスチックボトルとして、500mlのPET製のプラスチックボトル(高さ206mm、胴外径64mm、口部外径24.9mm、口部内径21.6mm、1/2hにおける胴部の平均肉厚290μm及び樹脂量22.8g)の内表面に、図3に示す成膜装置を用いてガスバリア薄膜を形成した。プラスチックボトルを真空チャンバ6内に収容し、1.0Paに到達するまで減圧した。次いで、発熱体18として、φ0.5mm、長さ44cmのモリブデンワイヤーを2本用い、発熱体18に直流電流を24V印加し、2000℃に発熱させた。その後、ガス流量調整器24aから原料ガスとしてビニルシランを、バルブ開度を調整しながら供給し、プラスチックボトルの内表面にガスバリア薄膜を、膜厚が10nmになるまで堆積させた。なお、膜厚は、触針式段差計(型式:α‐ステップ、ケーエルエーテン社製)を用いて測定した値である。
実施例1において、ガスバリア薄膜の膜厚を5nmに変更した以外は、実施例1に準じて炭酸飲料用ボトルを得た。
実施例1において、発熱体18に印加する直流電流を調整して発熱温度を1550℃とした以外は、実施例1に準じて炭酸飲料用ボトルを得た。
実施例1において、発熱体18に印加する直流電流を調整して発熱温度を2200℃とした以外は、実施例1に準じて炭酸飲料用ボトルを得た。
実施例1において、原料ガスとして、ビニルシランに替えて、1,4‐ジシラブタンとした以外は、実施例1に準じて炭酸飲料用ボトルを得た。
プラスチックボトルとして、実施例1で使用したプラスチックボトルと同種のものを用い、その内表面に、特許文献6の図1に示したプラズマCVD法による製造装置を用いて13.56MHzの高周波電圧を印加させてプラズマを発生させることによって、DLC薄膜を形成した。膜厚は、20nmであった。
実施例1において、ガスバリア薄膜の膜厚を2nmに変更した以外は、実施例1に準じて炭酸飲料用ボトルを得た。
プラスチックボトルとして、実施例1で使用したプラスチックボトルと同種のものを用い、その内表面に、図3に示す成膜装置を用いてガスバリア薄膜として、AlOx薄膜を形成した。プラスチックボトルを真空チャンバ6内に収容し、1.0Paに到達するまで減圧した。次いで、発熱体18として、φ0.5mm、長さ43cmのモリブデンワイヤーを2本用い、発熱体18に直流電流を8.2V印加し、1100℃に発熱させた。その後、ガス流量調整器24aから原料ガスとしてジメチルアルミイソプロポキシド及びガス流量調整器24bからキャリアガスとして窒素ガスを、バルブ開度を調整しながら、バブリング法で供給し、プラスチックボトルの内表面にAlOx薄膜を、膜厚が10nmになるまで堆積させた。
比較例3において、ガス流量調整器24aを1本増設し、ガス流量調整器24aから原料ガスとしてジメチルアルミイソプロポキシド及びテトラキスジメチルアミノチタニウムを用いた以外は、比較例3に準じて薄膜を形成した。薄膜は、AlOx−TiOx薄膜であり、膜厚は10nmであった。
実施例1において、原料ガスとして、ビニルシランに替えて、モノメチルシランとした以外は、実施例1に準じて薄膜を形成した。
薄膜未形成の実施例1で使用したプラスチックボトルと同種のプラスチックボトルを参考例1とした。
実施例1〜5、比較例5で形成した薄膜の表面をXPS装置(型式:QUANTERASXM、PHI社製)を用いて分析した。薄膜表面の構成元素の比率を表1に示す。XPS分析の条件は、次の通りである。
X線源:単色化Al(1486.6ev)
検出領域:100μmφ
スパッタ条件:Ar+1.0kv
実施例及び比較例の炭酸飲料用ボトル並びに参考例1のプラスチックボトルに、それぞれガスボリュームを4に調整した炭酸水500mlを充填、炭酸飲料用ボトルで使用するプラスチック製耐圧キャップで密封して38℃で5日間保存した。ガスボリュームの調整は、クエン酸重曹法で行った。ガスボリュームの測定は、炭酸ガス圧測定器(型式GVA500A、京都電子社製)で行った。
まず、クリープ試験に先行して、実施例及び比較例で得られたボトルの満注容量を測定し、炭酸水を充填前の炭酸飲料用ボトルの満注容量(V1)とした。次に、クリープ試験を行った後、炭酸水を排出して、洗浄及び乾燥したボトルの満注容量(V2)を測定した。そして、体積増加率を数5から求めた。各実施例及び比較例において、サンプル数(n)は3個とした。結果を表2に示す。参考例のボトルについても同様に体積増加率を求めた。
実施例及び比較例で得られたボトルについて、クリープ試験前後の次に示す各寸法の変化量をノギスで測定した。クリープ試験前のボトルの寸法は、炭酸水を充填する前の空の状態で測定した。クリープ試験後のボトルの寸法は、炭酸水を排出して、洗浄及び乾燥した空の状態で測定した。寸法の測定箇所は、底面から141mm地点(以降、A点という。)の胴部の外径、底面から87mm地点(以降、B点という。)の胴部の外径、底面から30mm地点(以降、C点という。)の胴部の外径及び高さhの4箇所とした。参考例のボトルについても同様に寸法変化量を求めた。結果を表3に示す。
各炭酸飲料用ボトルについて、クリープ試験前後の酸素透過度をそれぞれ測定した。クリープ試験前のボトルの酸素透過度は、炭酸水を充填する前の空の状態で測定した。クリープ試験後のボトルの酸素透過度は、炭酸水を排出して、洗浄及び乾燥した空の状態で測定した。酸素透過度は、酸素透過度測定装置(型式:Oxtran 2/20、Modern Control社製)を用いて、23℃、90%RHの条件にて測定し、測定開始から24時間コンディショニングし、測定開始から72時間経過後の値とした。各実施例及び比較例において、サンプル数(n)は3個とした。参考例のボトルについても同様に酸素透過度を求めた。結果を表4に示す。
各炭酸飲料用ボトルについて、BIFを数4から求めた。結果を表4に示す。
8 真空バルブ
11 プラスチック容器
12 反応室
13 下部チャンバ
14 Oリング
15 上部チャンバ
16 ガス供給口
17 原料ガス流路
17x ガス吹き出し孔
18 発熱体
19 配線
20 ヒータ電源
21 プラスチック容器の口部
22 排気管
23 原料ガス供給管
24a,24b 流量調整器
25a,25b,25c バルブ
26a,26b 接続部
27 冷却水流路
33 原料ガス
34 化学種
35 絶縁セラミックス部材
40a,40b 原料タンク
41a,41b 出発原料
90 炭酸飲料用ボトル
91 プラスチックボトル
92 ガスバリア薄膜
100 成膜装置
Claims (4)
- プラスチックボトルと該プラスチックボトルの表面に設けたガスバリア薄膜とを備える炭酸飲料用ボトルにおいて、
前記ガスバリア薄膜は、発熱体CVD膜であり、かつ、構成元素として珪素(Si),炭素(C),酸素(O)及び水素(H)を含有し、かつ、(数1)で表されるSi含有率が、40.1%以上であるSi含有層を有し、
前記ガスバリア薄膜の膜厚が、5nm以上であり、
ガスボリュームを4に調整した炭酸水を充填、密封して38℃で5日間保存後の体積増加率が、3.40%未満であることを特徴とする炭酸飲料用ボトル。
(数1)Si含有率[%]={(Si含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数1において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。 - 前記炭酸飲料用ボトルの高さをhとしたとき、1/2hにおける胴部の平均肉厚が0.33mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭酸飲料用ボトル。
- プラスチックボトルと該プラスチックボトルの表面に設けたガスバリア薄膜とを備える炭酸飲料用ボトルの製造方法において、
発熱体CVD法によって、構成元素として珪素(Si),炭素(C),酸素(O)及び水素(H)を含有し、かつ、(数1)で表されるSi含有率が、40.1%以上であるSi含有層を有し、かつ、膜厚が5nm以上の前記ガスバリア薄膜を前記プラスチックボトルの表面に形成する形成工程を含み、
前記ガスバリア薄膜を備える前記炭酸飲料用ボトルにガスボリュームを4に調整した炭酸水を充填、密封して38℃で5日間保存後の当該炭酸飲料用ボトルの体積増加率が、3.40%未満であることを特徴とする炭酸飲料用ボトルの製造方法。
(数1)Si含有率[%]={(Si含有量[atomic%])/(Si,O及びCの合計含有量[atomic%])}×100
数1において、Si,O又はCの含有量は、Si,O及びCの3元素の内訳における含有量である。 - 前記炭酸飲料用ボトルの高さをhとしたとき、1/2hにおける胴部の平均肉厚が0.33mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の炭酸飲料用ボトルの製造方法。
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