JP6012908B2 - 中継装置 - Google Patents
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Description
本発明は、リングネットワークを構成する中継装置に関する。
産業分野において、イーサネット(登録商標)化が進んでおり、FA(Factory Automation)機器をつなぐネットワーク(以下、FAネットワーク)がイーサネットにより構築されるようになってきている。FAネットワークでは、高速かつ高精度なモーション制御を実現する場合、それぞれのノードや中継装置において、特に時刻同期用のフレームは、遅延揺らぎが無い様に固定遅延で転送することが要求される場合がある。
上記システムにおいては、フレームを一旦メモリに蓄積してから転送するストア&フォワード方式の転送制御を行う装置が適用できない。これは、フレーム長が可変長であるイーサネットフレームは、フレームの長さによって、転送遅延が異なってしまうからである。
リング状のネットワークであるリングネットワークにおいても同様の問題が存在する。すなわち、リングネットワークを構成している各装置が固定遅延での転送が可能な場合でも、障害が発生した装置や通信回線の位置により、時計回りや反時計回りの転送される方向によって遅延時間が異なる場合が発生する。
リングネットワークにおける上記問題を解決する従来技術として、特許文献1に記載された発明がある。特許文献1に記載された発明においては、マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続され、マスタ局はスレーブ局に対して、時計回りと反時計回りの二つの経路を介してそれぞれ所定の同期フレームを周期的に送信し、スレーブ局は、スレーブクロックと、二つの経路毎に同期有効区間を設定する同期有効区間設定部と、同期フレームの受信終了時刻が前記同期有効区間に含まれる場合にのみ当該同期フレームによってスレーブクロックを補正する同期補正部を備えることで、同期を行っている。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、マスタノードやスレーブノード自体が時刻同期を行っており、イーサネットスイッチ等の通信装置を介するような構成のネットワークに対して適用することができない、という問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、リングネットワークにおいて時刻同期を実現する中継装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、リングネットワークを構成する中継装置であって、他の中継装置によりリングネットワーク外からリングネットワーク内の右回りの経路へ転送された特定のフレームを受信した場合に当該フレームを保持する第1のキューと、前記他の中継装置によりリングネットワーク外からリングネットワーク内の左回りの経路へ転送された特定のフレームを受信した場合に当該フレームを保持する第2のキューと、前記他の中継装置から自身までの前記右回りの経路におけるフレーム転送時間と前記他の中継装置から自身までの前記左回りの経路におけるフレーム転送時間とに基づいて、前記第1のキューまたは前記第2のキューに対し、保持しているフレームに遅延を与えてから出力するよう指示を与える遅延調整部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる中継装置によれば、リングネットワークにおいて経路切り替えが発生してもフレームの転送遅延時間が変化しないため、時刻同期が可能なリングネットワークを実現できる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる中継装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる中継装置を含んで構成された通信システムの一例を示す図である。
図1は、本発明にかかる中継装置を含んで構成された通信システムの一例を示す図である。
図1に示した通信システムにおいて、スイッチ装置11〜スイッチ装置16は、リングネットワーク1を構成している。これらのスイッチ装置は、本発明にかかる中継装置に相当し、イーサネットケーブルを介して他のスイッチ装置と接続されている。スイッチ装置11にはマスタノード21がイーサネットケーブルを介して接続されている。同様に、スイッチ装置12にはスレーブノード22が、スイッチ装置13にはスレーブノード23が、スイッチ装置14にはスレーブノード24が、それぞれイーサネットケーブルを介して接続されている。マスタノード21は、システム全体のマスタ時刻を持ち、定期的に時刻同期用のフレームを送信するノードである。スレーブノード22〜スレーブノード24は、リングネットワーク1を介して、固定遅延転送により送られてくるマスタノード21からの時刻同期用のフレームを受信すると、受信したフレームに含まれているマスタ時刻の情報を使用してマスタノード21と時刻同期を行う。
スイッチ装置12にはリング閉塞ポート30が設定されている。このリング閉塞ポート30は、ITU−T G.8032で規定されているイーサネットリングプロテクション(ERP)における閉塞ポートである。この閉塞ポートからはユーザフレームが転送されない。すなわち、図1に示したリングネットワーク1の論理的な構成は、図2に示したものとなる。この場合、例えばマスタノード21とスレーブノード23は、点線で示した通信経路41を介して通信を行う状態となる。
ここで、例えば、図3に示したような障害40、すなわち、スイッチ装置13とスイッチ装置14との間で回線障害が発生した場合、新たなリング閉塞ポート31およびリング閉塞ポート32が設定されるとともにリング閉塞ポート30が解除される。その結果、障害発生後のリングネットワーク1の論理的な構成は図4に示したものとなる。また、マスタノード21とスレーブノード23は、図2に示した通信経路41を介した通信が継続できないため、図4において点線で示した通信経路42を介して通信するように切り替わる。
次に、スイッチ装置13の構成について説明する。なお、ここでは一例としてスイッチ装置13について説明するが、他のスイッチ装置についても同様である。
図5は、スイッチ装置13の構成要素のうち、マスタノード21に向けて送信するフレームを処理する各構成要素(送信処理部)の一例を示す図である。図5に示したように、送信処理部は、遅延調整キュー201および205と、固定遅延キュー202および206と、通常キュー203および207と、読出制御部204および208と、遅延調整部209とを備える。
遅延調整キュー201は、スレーブノード23から入力されたマスタノード21向けの固定遅延フレーム(すなわち、自身に接続されているスレーブノード23とマスタノード21の間で送受信される固定遅延フレーム)をキューイングする。固定遅延キュー202は、リングネットワークを構成している他のスイッチ装置から入力された固定遅延フレームをキューイングする。通常キュー203は、スレーブノード23から入力されたフレームのうち、固定遅延で転送する必要が無いフレーム(以下、通常フレームと称する)をキューイングする。読出制御部204は、遅延調整キュー201、固定遅延キュー202および通常キュー203から所定の順番でフレームを読み出して時計回り側(スイッチ装置12)へ出力する。以上が時計回りに転送するフレームを処理する構成要素である。
遅延調整キュー205は、スレーブノード23から入力されたマスタノード21向けの固定遅延フレームをキューイングする。固定遅延キュー206は、リングネットワークを構成している他のスイッチ装置から入力された固定遅延フレームをキューイングする。通常キュー207は、通常フレームをキューイングする。読出制御部208は、遅延調整キュー205、固定遅延キュー206および通常キュー207から所定の順番でフレームを読み出して反時計回り側(スイッチ装置14)へ出力する。以上が反時計回りに転送するフレームを処理する構成要素である。
遅延調整部209は、遅延調整キュー201および遅延調整キュー205に対して遅延時間の設定を行い、時計回りの経路と反時計回りの経路のいずれの経路でフレームが転送された場合においても遅延時間が固定となるように(マスタノード21に到達するまでの遅延時間が同じになるように)調整する。
図6は、スイッチ装置13の構成要素のうち、マスタノード21から送信されたフレームを処理する各構成要素(受信処理部)の一例を示す図である。図6に示したように、受信処理部は、フレーム転送部301および302と、遅延調整キュー303および304と、通常キュー305と、読出制御部306と、遅延調整部307とを備える。
フレーム転送部301は、時計回りの経路からフレームを受信する(スイッチ装置14からフレームを受信する)。受信したフレームが配下のスレーブノード23宛ての場合、固定遅延フレームと通常フレームのいずれかを判別し、固定遅延フレームであれば遅延調整キュー303に転送し、通常フレームであれば通常キュー305に転送する。また、受信したフレームがスレーブノード23宛てではない場合、時計回りの経路へ転送する(スイッチ装置12へ転送する)。一方、フレーム転送部302は、反時計回りの経路からフレームを受信する(スイッチ装置12からフレームを受信する)。受信したフレームが配下のスレーブノード23宛ての場合、固定遅延フレームと通常フレームのいずれかを判別し、固定遅延フレームであれば遅延調整キュー304に転送し、通常フレームであれば通常キュー305に転送する。また、受信したフレームがスレーブノード23宛てではない場合、反時計回りの経路へ転送する(スイッチ装置14へ転送する)。
遅延調整キュー303は時計回りの経路で送信されてきた固定遅延フレームをキューイングし、遅延調整キュー304は反時計回りの経路で送信されてきた固定遅延フレームをキューイングする。通常キュー305は通常フレームをキューイングする。
読出制御部306は、遅延調整キュー303、遅延調整キュー304および通常キュー305から所定の順番でフレームを読み出してスレーブノード23へ出力する。遅延調整部307は、遅延調整キュー303および304に対して遅延時間の設定を行い、マスタノード21からのフレームが時計回りの経路と反時計回りの経路のいずれの経路で転送されてきた場合においても遅延時間が固定となるように調整する。
なお、説明の便宜上、送信処理部と受信処理部がそれぞれ遅延調整部を備えることとしたが、送信処理部と受信処理部の外部に遅延調整部を1つだけ設け、1つの遅延調整部が送信処理部の遅延調整キュー201,205および受信処理部の遅延調整キュー303,304に対して、フレームに与える遅延時間を指示するようにしてもよい。
次に、本実施の形態にかかるスイッチ装置の動作について説明する。一例として、スイッチ装置13の動作を説明する。ここで、スイッチ装置13は、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11が時計回りにフレームを送信した場合の自身までの遅延時間(スイッチ装置11がフレームを送信してから自身に到達するまでの遅延時間)およびスイッチ装置11が反時計回りにフレームを送信した場合の遅延時間を予め分かっているものとして説明を行う。なお、スイッチ装置11が時計回りにフレームを送信した場合のスイッチ装置13までの遅延時間とスイッチ装置13が反時計回りにフレームを送信した場合のスイッチ装置11までの遅延時間は同じである。スイッチ装置13は、リングネットワークを構築した場合やリングネットワークを構成するスイッチ装置の数が変動した場合、故障したスイッチ装置を交換した場合など、遅延時間が変化すると予測される場合に、遅延時間測定用の制御フレームを各経路において送受信し、各経路における遅延時間を測定する。本実施の形態では、スイッチ装置13からスイッチ装置11までの時計回りの経路における遅延時間を2μs、反時計回りの経路における遅延時間を4μsとする。
この場合、時計回りの経路における遅延時間の方が反時計回りの経路における遅延時間よりも2μs短い。そのため、図5に示した送信処理部において、遅延調整部209は、スレーブノード23から入力されたフレームのうち、時計回りの経路でマスタノード21へ送信する固定遅延フレームを受け取って保持する遅延調整キュー201に対して、2μsの固定遅延転送を指示する。すなわち、2μsの遅延を付加してから出力するよう指示する。遅延調整キュー205に対しては遅延の付加を指示しない。一方、図6に示した受信処理部において、遅延調整部307は、反時計回りの経路で転送されてきたフレームを受け取って保持する遅延調整キュー304に対して、2μsの固定遅延転送を指示する。
これにより、スイッチ装置13は、スレーブノード23から送信されたフレームがマスタノード21へ到達するまでの遅延時間を、転送経路によらず固定化できる。また、マスタノード21から送信されたフレームがスレーブノード23へ到達するまでの遅延時間を、転送経路によらず固定化できる。
図2に示した構成のネットワークにおいて、スレーブノード23から送出される固定遅延フレームは、マスタノード21に対して4μsで転送される。一方、図4に示した障害発生時の状態において、スレーブノード23から送出される固定遅延フレームは、スイッチ装置13の遅延調整キュー201にて2μsの遅延を追加されるため、マスタノード21に対して反時計回りと同じ4μsで転送される状態となる。また、マスタノード21からスレーブノード23への固定遅延フレームは、通常の状態(障害が発生する前の図2に示した状態)においては、時計回りでスイッチ装置13まで到達し、この場合の遅延時間は4μsとなる。一方、障害発生時(図4に示した状態)においては、2μsの遅延時間でスイッチ装置13までフレームが到達し、遅延調整キュー304にて2μsの遅延を追加することで、同じ4μsの転送時間となる。
なお、本実施の形態で説明したスイッチ装置13の動作は、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11において遅延調整を行わない場合の動作である。そのため、スイッチ装置13は、スイッチ装置11へフレームを送信する場合およびスイッチ装置11からフレームを受信した場合の双方において遅延時間調整を行う構成としている。スイッチ装置11が遅延時間を調整する機能を有している場合、スイッチ装置13は、固定遅延フレームの送信処理または受信処理のいずれかにおいて遅延時間を調整すればよい。例えば、上述した2μsの遅延付加をスイッチ装置11が固定遅延フレームの受信処理において行う場合、スイッチ装置13は、フレームの送信処理においては遅延時間を調整しないようにする。ただし、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11が遅延調整を行う場合、スレーブノードが接続されている各スイッチ装置までの遅延時間を管理し、フレーム送信先のスイッチ装置ごとに異なる値の遅延を与える必要があり、処理が複雑になるとともに負荷も大きくなる。そのため、スレーブノードが接続されている各スイッチ装置が、送信時および受信時ともに遅延調整を行うようにするのが望ましい。
スイッチ装置13について説明したが、スレーブノードが接続されているその他のスイッチ装置(スイッチ装置12、14など)についても同様である。
このように、本実施の形態のスイッチ装置は、固定遅延フレームを時計回りで送信した場合および反時計回りで送信した場合のリングネットワークにおける遅延時間の差の情報を予め保持しておき、固定遅延フレームの転送経路に応じて遅延調整を行うこととした。具体的には、遅延が小さい経路で固定遅延フレームを送信する場合および遅延が小さい経路で固定遅延フレームを受信した場合において、遅延を付加することとした。これにより、リングネットワークにおいて障害が発生して経路切り替えを実施した場合でも、固定遅延フレームの固定遅延転送を継続することができる。また、従来の技術においては、マスタノードやスレーブノード自体にて時刻同期のための動作を行っていたが、イーサネットスイッチ等の通信装置を介した場合でも固定遅延転送が可能となり、時刻同期を実現できる。
なお、各スレーブノードが個別に管理しているローカル時刻とマスタノードが管理しているマスタ時刻の同期を実現する場合、各スイッチ装置は、マスタノードが各スレーブノード宛に送信した時刻同期用フレームを固定遅延転送すればよい。すなわち、各スイッチ装置は、少なくとも、自身に接続しているスレーブノードへ転送する時刻同期用フレームを受信した場合に遅延調整を行うようにすればよい。
本実施の形態では時刻同期用のフレームを固定遅延転送する場合を想定して説明したが、本実施の形態は時刻同期用のフレーム以外のフレームを固定遅延転送する場合にも適用可能である。
実施の形態2.
実施の形態1では、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11が各経路(時計回りの経路、反時計回りの経路)における転送遅延時間を予め分かっていることを前提として説明を行ったが、次に、動的に転送遅延時間を取得して固定遅延転送を実現する実施形態について説明する。なお、通信システムの全体構成は実施の形態1と同様とする(図1参照)。
実施の形態1では、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11が各経路(時計回りの経路、反時計回りの経路)における転送遅延時間を予め分かっていることを前提として説明を行ったが、次に、動的に転送遅延時間を取得して固定遅延転送を実現する実施形態について説明する。なお、通信システムの全体構成は実施の形態1と同様とする(図1参照)。
図7は、マスタノード21が接続されているスイッチ装置11の主要部の一例を示す図である。なお、スイッチ装置11は、実施の形態1で説明したスイッチ装置13が備えていた送信処理部や受信処理部(図5および図6参照)と同様の構成要素を当然ながら具備しているが、図7においては、説明を簡単化するために記載を省略している。図7においては、動的に転送遅延時間を取得する動作に関連する構成要素のみを示している。
図7に示したように、スイッチ装置11は、転送遅延時間を取得するための構成として、同期用フレームスヌープ部402、遅延計測部403およびスイッチ部404を備えている。同期用フレームスヌープ部402は、フレームを受信するごとに、受信したフレームをスヌーピングしてスレーブノード宛の同期用フレームか否かを確認する。遅延計測部403は、同期用フレームスヌープ部402におけるスヌーピング結果に基づいて各経路における遅延時間を計測する。スイッチ部404は、他のスイッチ装置との間でフレームを送受信する。例えば、後述する遅延計測リクエストや遅延計測アンサーなどを送受信する。
図7に示したスイッチ装置11において、マスタノード21が接続されているポート(図示せず)は、マスタノード21が定期的に送信する同期用フレーム401を受信するものとする。この場合、同期用フレームスヌープ部402は、マスタノード21が自身(スイッチ装置11)に接続され、かつ同期用フレーム401が定期的に送信されていることを検知する。同期用フレームスヌープ部402は、マスタノード21から同期用フレーム401が定期的に送信されていることを検知すると、その旨を遅延計測部403へ通知する。この通知を受けた遅延計測部403は、スイッチ部404に対して、遅延時間を計測するフレームを受信したら自身へ転送するよう指示する。
図8は、スレーブノード23が接続されているスイッチ装置13の主要部の一例を示す図である。図7と同様に、実施の形態1で説明した送信処理部や受信処理部(図5および図6参照)と同様の構成要素については、説明を簡単化するために記載を省略している。
図8に示したように、スイッチ装置13は、スイッチ部501、同期用フレームスヌープ部503および遅延計測部504を備えている。この図8と図7を比較すれば明らかなように、スイッチ装置13とスイッチ装置11の基本構成は同じである。ただし、各構成要素の動作は異なる。すなわち、各スイッチ装置は、マスタノードが接続されている場合とスレーブノードが接続されている場合とで異なる動作を実行する。
スレーブノード23が接続されているスイッチ装置13において、スイッチ部501は、マスタノード21から送信された同期用フレームを時計回りの経路または反時計回りの経路から受信すると、同期用フレームスヌープ部503に転送する。同期用フレームスヌープ部503は、スイッチ部501から同期用フレームを受け取ると、遅延計測部504に対して遅延時間の計測を指示する。遅延計測部504は、遅延時間の計測指示を受けると、図9に示したシーケンスに従い、マスタノード21と接続されたスイッチ装置11との間の遅延時間を計測する。すなわち、遅延計測部504は、スイッチ装置11との間で、図9のシーケンスに従い、遅延時間計測のためのフレームを送受信する。具体的には、遅延計測リクエストを送信し、これに対する応答として遅延計測アンサーを受信する。図9のシーケンスに従ったフレーム送受信は、時計回りの経路および反時計回りの経路の双方において行う。この時、同期用フレームスヌープ部503は、遅延計測部504における遅延時間計測が完了するまで、同期用フレーム502をスレーブノード側へ転送しないように制御する。遅延計測部504は、遅延時間の計測が完了するとその旨を同期用フレームスヌープ部503へ通知し、この通知を受けた同期用フレームスヌープ部503は、スレーブノード側への同期用フレーム502の転送動作を再開する。
遅延計測部504による遅延時間の計測動作について、図9を用いて詳しく説明する。
図9に示したように、まず、スイッチ装置13の遅延計測部504は、ローカル時刻(T0)を保持するとともに、このローカル時刻(T0)の情報を付与したフレームを遅延計測リクエストとしてスイッチ装置11へ送信する。次に、遅延計測リクエストを受信したスイッチ装置11において、遅延計測部403が、内部処理時間(Tm)を付与したフレームを遅延計測アンサーとして返送する。なお、スイッチ装置11は、遅延計測リクエストを受信した方向へ遅延計測アンサーを送信する。すなわち、時計回りの経路で遅延計測リクエストを受信した場合、スイッチ装置11は、反時計回りの経路で遅延計測アンサーを送信する。例えば、スイッチ装置11は、スイッチ装置13からの遅延計測リクエストをスイッチ装置12経由で受信した場合、遅延計測アンサーをスイッチ装置12経由で返送する。スイッチ装置13の遅延計測部504は、遅延計測アンサーを受信すると、受信時刻(T1)を確認し、次の式(1)に従って遅延時間Tdを算出する。遅延計測部504は、算出した遅延時間Tdを遅延調整部209および遅延調整部307(図5,図6参照)に通知して保持させる、または、図示を省略している記憶部で保持させる。遅延計測部504が遅延時間Tdを保持しておき、遅延調整部209や遅延調整部307からの要求に応じて通知するようにしても構わない。
Td=(Ts−Tm)/2=(T1−T0−Tm)/2 …(1)
Td=(Ts−Tm)/2=(T1−T0−Tm)/2 …(1)
遅延計測部504は、時計回りの経路および反時計回りの経路の双方について、遅延時間Tdを算出する。
このように、本実施の形態によれば、スイッチ装置は、マスタノードを自動検出し、時計回りの経路および反時計回りの経路の双方における遅延時間を測定するようにしたので、リング構成のネットワークにおいて障害が発生した場合でも、固定遅延転送を実現することができる。
また、本実施の形態で説明した遅延時間Tdの計測動作を一定周期で行うことで、実施の形態1ではできなかった遅延時間Tdの更新が可能となり、仮に遅延時間が変化しても固定遅延転送を継続することができる。
なお、本実施の形態を実現するために、リング閉塞ポート30は、同期用フレームについてはイーサネットリングの制御用フレームと同様に転送を行い、マスタノードが接続されたスイッチ装置は、リングを一周してきた同期用フレームを受信するとこれを廃棄する。
以上のように、本発明にかかる中継装置は、リングネットワークにおいてフレームの固定遅延転送を実現する場合に有用である。
11,12,13,14,15,16 スイッチ装置、21 マスタノード、22,23,24 スレーブノード、30,31,32 リング閉塞ポート、40 障害、41,42 通信経路、201,205,303,304 遅延調整キュー、202,206 固定遅延キュー、203,207,305 通常キュー、204,208,306 読出制御部、209,307 遅延調整部、301,302 フレーム転送部、401,502 同期用フレーム、402,503 同期用フレームスヌープ部、403,504 遅延計測部、404,501 スイッチ部。
Claims (7)
- リングネットワークを構成する中継装置であって、
他の中継装置によりリングネットワーク外からリングネットワーク内の右回りの経路へ転送された特定のフレームを受信した場合に当該フレームを保持する第1のキューと、
前記他の中継装置によりリングネットワーク外からリングネットワーク内の左回りの経路へ転送された特定のフレームを受信した場合に当該フレームを保持する第2のキューと、
前記他の中継装置から自身までの前記右回りの経路におけるフレーム転送時間と前記他の中継装置から自身までの前記左回りの経路におけるフレーム転送時間とに基づいて、前記第1のキューまたは前記第2のキューに対し、保持しているフレームに遅延を与えてから出力するよう指示を与える遅延調整部と、
を備えることを特徴とする中継装置。 - 前記他の中継装置が前記右回りの経路へ前記特定のフレームを送信してから前記第1のキューに格納され、前記第1のキューから出力されるまでの所要時間を第1の所要時間とし、前記他の中継装置が前記左回りの経路へ前記特定のフレームを送信してから前記第2のキューに格納され、前記第2のキューから出力されるまでの所要時間を第2の所要時間としたとき、
前記遅延調整部は、前記第1の所要時間と前記第2の所要時間が同じになるよう、前記第1のキューまたは前記第2のキューに指示を与えることを特徴とする請求項1に記載の中継装置。 - 前記第1のキューおよび前記第2のキューは、マスタ時刻を管理しているマスタノードが送信元であり、かつ固定遅延で転送する必要があるフレームを保持することを特徴とする請求項1または2に記載の中継装置。
- 自身がリングネットワーク内の右回りの経路へ転送し、前記他の中継装置がリングネットワーク外へ転送する特定のフレームをリングネットワーク外から受信した場合に当該フレームを保持する第3のキューと、
自身がリングネットワーク内の左回りの経路へ転送し、前記他の中継装置がリングネットワーク外へ転送する特定のフレームをリングネットワーク外から受信した場合に当該フレームを保持する第4のキューと、
を備え、
前記遅延調整部は、前記他の中継装置から自身までの前記右回りの経路におけるフレーム転送時間と前記他の中継装置から自身までの前記左回りの経路におけるフレーム転送時間とに基づいて、さらに、前記第3のキューまたは前記第4のキューに対し、保持しているフレームに遅延を与えてから出力するよう指示を与える、
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の中継装置。 - 前記第3のキューに前記特定のフレームが格納されてから前記右回りの経路へ送信され、前記他の中継装置に到達するまでの所要時間を第3の所要時間とし、前記第4のキューに前記特定のフレームが格納されてから前記左回りの経路へ送信され、前記他の中継装置に到達するまでの所要時間を第4の所要時間としたとき、
前記遅延調整部は、前記第3の所要時間と前記第4の所要時間が同じになるよう、前記第3のキューまたは前記第4のキューに指示を与えることを特徴とする請求項4に記載の中継装置。 - 前記第3のキューおよび前記第4のキューは、マスタ時刻を管理しているマスタノードを宛先とし、かつ固定遅延で転送する必要があるフレームを保持することを特徴とする請求項4または5に記載の中継装置。
- フレーム転送時間測定用のフレームの宛先に前記他の中継装置を設定して前記右回りの経路および前記左回りの経路へ送信し、当該フレーム転送時間測定用のフレームを前記右回りの経路へ送信した時刻および前記左回りの経路へ送信した時刻と、当該フレーム転送時間測定用のフレームに対する応答フレームを前記右回りの経路で受信した時刻および前記左回りの経路で受信した時刻とに基づいて、前記他の中継装置から自身までの前記右回りの経路におけるフレーム転送時間および前記他の中継装置から自身までの前記左回りの経路におけるフレーム転送時間を算出する遅延時間計測部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の中継装置。
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