JP6020187B2 - 熱伝導性複合シート - Google Patents
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Description
特開平06−291226号公報:特許文献1では、アルミニウム箔の片面もしくは両面に熱伝導性物質を含むゲル状シリコーン樹脂組成物を積層させているが、この樹脂組成物は十分な粘着性を有しておらず、ICチップに実装した際に、剥離するおそれがある。特に、スマートフォンやタブレットPC、ウルトラブックなどの電子端末は携帯することを想定しており、大きな振動や、落下による衝撃があった場合にも、剥離しないことが必要となる。
即ち、上記面内の熱伝導性に優れた熱伝導層の少なくとも片面に熱伝導性粘着層を有する熱伝導性複合シートをICチップと熱伝導性粘着層が接するように実装すれば、ICチップから発生した熱が熱伝導性粘着層を介し、素早く熱伝導層に伝わり、該熱伝導層は面内方向に高い熱伝導性を有しているため、直ちに熱を拡散させ、また熱伝導性粘着層がICチップとよく密着するため、実使用を考えた際の衝撃や落下でも熱伝導性複合シートがICチップから脱離する可能性が低いことを見出し、本発明をなすに至った。
〔1〕
面方向の熱伝導率が20〜2,000W/mKであるアルミニウム箔及び銅箔から選ばれる熱伝導層の少なくとも片面に、0.4W/mK以上の熱伝導率を有する熱伝導性粘着層を積層させてなり、室温下、25mm幅、厚み100μmの前記熱伝導性粘着層の片面をアルミニウム板に当て、質量2kgのゴムローラーで圧着して接着後10分間養生し、次いでアルミニウム板と接着されていない熱伝導性粘着層の他方の片面を基材に同様に接着させ、JIS Z 0237に準じて、熱伝導性粘着層の一端を前記アルミニウム板から引き剥がし、引き剥がした部分から引張り試験機を用い、引張り速度300mm/minにて180°方向に前記アルミニウム板から熱伝導性粘着層を引き剥がし、この引き剥がしに要した力(熱伝導性粘着層の剥離接着強度)が2.0N/cm以上である熱伝導性複合シート。
〔2〕
熱伝導性粘着層のポリマーマトリックスが、シリコーンゴム及び/又はシリコーン樹脂であることを特徴とする〔1〕記載の熱伝導性複合シート。
〔3〕
熱伝導性粘着層が、
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(b)熱伝導性充填剤:200〜4,000質量部、
(c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(a)成分中のアルケニル基に対する(c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子のモル比が0.5〜5.0となる量、
(d)白金系化合物:白金系元素量で(a)成分の0.1〜1,000ppm、
(f)シリコーン樹脂:50〜500質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物の硬化物であることを特徴とする〔2〕記載の熱伝導性複合シート。
〔4〕
熱伝導性粘着層が、
(b)熱伝導性充填剤:100〜3,000質量部、
(f)シリコーン樹脂:100質量部、
(g)有機過酸化物系化合物:有機過酸化物換算で0.1〜2質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物の硬化物であることを特徴とする〔2〕記載の熱伝導性複合シート。
〔5〕
シリコーン樹脂(f)が、R1 3SiO1/2単位(R1は非置換又は置換の1価炭化水素基を示す)(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)との共重合体であって、M単位とQ単位との比(M/Q)がモル比として0.5〜1.5である〔3〕又は〔4〕記載の熱伝導性複合シート。
〔6〕
更に、表面処理剤(h)として、(h−1)下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物及び/又は(h−2)下記一般式(2)で表される、分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:(a)成分又は(a)成分を含まない場合は(f)成分100質量部に対して全(h)成分が0.01〜50質量部となる量を含有してなる〔3〕〜〔5〕のいずれかに記載の熱伝導性複合シート。
R 2 a R 3 b Si(OR 4 ) 4-a-b (1)
(式中、R 2 は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、R 3 は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、R 4 は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0,1又は2であり、a+bは1〜3の整数である。)
〔7〕
熱伝導層の厚みが、0.01〜2.0mmであることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の熱伝導性複合シート。
〔8〕
熱伝導性粘着層の厚みが、0.03〜0.3mmであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の熱伝導性複合シート。
本発明の熱伝導性複合シートは、面方向の熱伝導率が20〜2,000W/mKである熱伝導層の少なくとも片面に、0.4W/mK以上の熱伝導率を有する熱伝導性粘着層を積層させてなるものである。
熱伝導層の面方向の熱伝導率は、20〜2,000W/mKであり、好ましくは100〜2,000W/mKであり、より好ましくは200〜2,000W/mKである。熱伝導層の面方向の熱伝導率が低いと、熱拡散性が得られない。
このような面方向の熱伝導率を有する熱伝導層としては、例えば、グラファイトシート、アルミニウム箔、銅箔などが挙げられる。なお、熱伝導層の面方向の熱伝導率は、サーモウェーブアナライザーにより熱拡散率を測定し、熱拡散率から熱伝導率を算出することにより測定することができる。
熱伝導性粘着層の熱伝導率は、0.4W/mK以上であることが必要で、好ましくは0.6W/mK以上である。熱伝導率が低いとICチップから発生した熱を熱伝導層に素早く伝えることができない。なお、熱伝導性粘着層の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法を用いて測定することができる。
ここで、剥離接着強度は、室温(25℃)下、25mm幅で熱伝導性粘着層の片面をアルミニウム板に当て、質量2kgのゴムローラーで圧着して接着後10分間養生し、熱伝導性粘着層の反対側の面をPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの基材に同様にして接着させ、JIS Z 0237に準じて、その一端の熱伝導性粘着層をアルミニウム板から引き剥がし、引き剥がした部分を引張り試験機を用い、引張り速度300mm/minにて180°方向に前記アルミニウム板から熱伝導性粘着層を引き剥がし、引き剥がしに要した力とする。
ポリマーマトリックスは1種類に限らず、2種類以上を組み合わせてもよい。
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(b)熱伝導性充填剤:200〜4,000質量部、
(c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(a)成分中のアルケニル基に対する(c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子のモル比が0.5〜5.0となる量、
(d)白金系化合物:白金系元素量で(a)成分の0.1〜1,000ppm、
(f)シリコーン樹脂:50〜500質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物(I)や、
(b)熱伝導性充填剤:100〜3,000質量部、
(f)シリコーン樹脂:100質量部、
(g)有機過酸化物系化合物:有機過酸化物換算で0.1〜2質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物(II)を挙げることができる。
(a)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上、好ましくは2〜100個有するオルガノポリシロキサンであり、付加反応硬化型組成物における主剤(ベースポリマー)である。通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなるのが一般的であるが、これは分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。
(b)成分である熱伝導性充填剤としては、非磁性の銅やアルミニウム等の金属、アルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、ジルコニア、亜鉛華等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化硼素等の金属窒化物、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化ケイ素等一般に熱伝導性充填剤とされる物質を用いることができる。熱伝導性充填剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(c)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を1分子中に2個以上、好ましくは2〜100個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、(a)成分に対する架橋剤として作用する成分である。即ち、後述する(d)成分である白金系化合物の存在下で、(c)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が、ヒドロシリル化反応により(a)成分中のアルケニル基に付加し、架橋結合を有する三次元網状構造を有する架橋硬化物を生成する。
また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの重合度(ケイ素原子の数)は、2〜100、特に2〜50であることが好ましい。
(d)成分の白金系化合物は、(a)成分中のアルケニル基と(c)成分中のケイ素原子に結合した水素原子との付加反応を促進させ、本発明の組成物を三次元網状構造の架橋硬化物に変換するために配合される触媒成分である。
(e)成分の反応制御剤は、必要により配合される成分で、(d)成分の存在下で進行する(a)成分と(c)成分の付加反応であるヒドロシリル化反応の速度を調整するためのものである。このような(e)成分の反応制御剤は、通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応抑制剤の中から適宜選択することができる。その具体例としては、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、3−ブチン−1−オール、エチニルメチリデンカルビノール等のアセチレン化合物、窒素化合物、有機りん化合物、硫黄化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。これらの付加反応抑制剤は、1種単独で使用することも2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(f)成分のシリコーン樹脂は、シリコーン熱伝導性組成物を硬化させた硬化物表面に粘着性を付与する作用を有する。このような(f)成分の例としては、R1 3SiO1/2単位(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)の共重合体であって、M単位とQ単位の比(モル比)M/Qが0.5〜1.5、好ましくは0.6〜1.4、更に好ましくは0.7〜1.3であるシリコーン樹脂が挙げられる。上記M/Qが上記範囲であると所望の粘着力が得られる。この場合、必要に応じ、R1 2SiO2/2単位(D単位)やR1SiO3/2単位(T単位)を含んでいてもよいが、これらD単位及びT単位の配合は15モル%以下、特に10モル%以下が好ましい。
本発明においては、これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が好ましい。また、R1は全てが同一であっても異なっていてもよい。R1は、耐溶剤性等の特殊な特性を要求されない限り、コスト、その入手のし易さ、化学的安定性、環境負荷等の観点から、全てメチル基であることが好ましい。
有機過酸化物によるシリコーン組成物の硬化反応は、分子鎖末端(片末端又は両末端)及び分子鎖非末端のどちらか一方又はその両方にビニル基等のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンを有機過酸化物系化合物存在下でラジカル重合させることにより起こる。(g)有機過酸化物系化合物を上記シリコーン熱伝導性組成物(II)に用いる場合、上記(f)成分としては、1分子中に2個以上のビニル基、アリル基等のアルケニル基を有するものを用いることが好ましい。(g)成分である有機過酸化物系化合物としては、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイドが挙げられる。有機過酸化物系化合物は、光や熱に弱く、不安定であること、固体の有機過酸化物化合物を組成物に分散させるのが困難であることから、有機溶媒に希釈されたり、シリコーン成分に分散させた状態で用いられる場合が多い。
熱伝導性粘着層を構成するシリコーン熱伝導性組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、上記成分以外の成分を添加することができる。
R2 aR3 bSi(OR4)4-a-b (1)
(式中、R2は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、R3は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0,1又は2であり、a+bは1〜3の整数である。)
C6H13Si(OCH3)3
C10H21Si(OCH3)3
C12H25Si(OCH3)3
C12H25Si(OC2H5)3
C10H21Si(CH3)(OCH3)2
C10H21Si(C6H5)(OCH3)2
C10H21Si(CH3)(OC2H5)2
C10H21Si(CH=CH2)(OCH3)2
C10H21Si(CH2CH2CF3)(OCH3)2
なお、シリコーン熱伝導性組成物を成形する硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物や有機過酸化物硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよい。
本発明の熱伝導性複合シートは、例えば上記シリコーン熱伝導性組成物を、熱伝導層上にコーティングし、硬化させて熱伝導性粘着層とすることにより得られる。コーティング方法としては、バーコーター、ナイフコーター、コンマコーター、スピンコーター等を用いて、熱伝導層上に液状の組成物を薄膜状に塗布する方法が挙げられるが、本発明においてはこれらの方法に限定されるものではない。
(熱伝導層)
アルミニウム箔:厚み50μm、面方向の熱伝導率237W/mK
銅箔:厚み30μm、面方向の熱伝導率398W/mK
黒鉛由来のグラファイトシート:厚み100μm、面方向の熱伝導率600W/mK
下記に示す材料を用い、表1に示す組成で組成物イ〜ホを得た。なお、材料の混練にはプラネタリーミキサーを用いた。
(a−1)25℃における動粘度が600mm2/sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
(a−2)25℃における動粘度が30,000mm2/sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
(b−1)平均粒径10μmの酸化アルミニウム粉末
(b−2)平均粒径1μmの酸化アルミニウム粉末
5質量%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液
付加反応制御剤として、エチニルメチリデンカルビノール
(f−1):実質的に、Me3SiO0.5単位(M単位)とSiO2単位(Q単位)のみからなるシリコーン樹脂(M/Qモル比は1.15)のトルエン溶液(不揮発分60%;25℃における動粘度30mm2/s)
(f−2):実質的に、Me3SiO0.5単位(M単位)とSiO2単位(Q単位)のみからなるシリコーン樹脂(M/Qモル比は0.85)のトルエン溶液(不揮発分70%;25℃における動粘度30mm2/s)
(f−3):KR−101−10(シリコーン樹脂粘着剤、信越化学工業(株)製)
ナイパーBMT−K40(ジベンゾイルパーオキサイドの40質量%キシレン溶液、日本油脂(株)製)
レーザーフラッシュ法を用いて測定した。
室温(25℃)下、120℃で10分間の条件で硬化させた25mm幅、厚み100μmの組成物イ〜ホの硬化物層の片面を厚さ1mmのアルミニウム板に当て、質量2kgのゴムローラーで圧着して接着後10分間養生し、次いで上記アルミニウム板と接着されていない組成物イ〜ホの硬化物層の他方の片面を厚さ0.1mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに同様に接着させ、JIS Z 0237に準じて、熱伝導性粘着層の一端を上記アルミニウム板から引き剥がし、引き剥がした部分から引張り試験機を用い、引張り速度300mm/minにて180°方向に前記アルミニウム板から組成物イ〜ホの硬化物層を引き剥がし、この引き剥がしに要した力(熱伝導性粘着層の剥離接着強度)をそれぞれ測定した。
表2に示す材料を用いて熱伝導性複合シートを作製した。上記で得られた組成物イ〜ホに対して、トルエンを適量添加し、この溶液を熱伝導層上にスペーサーを用いてコーティングし、80℃,10分でトルエンを揮発させ、続いて120℃,10分で硬化させた。
熱伝導層の熱伝導性粘着層を積層させた側を表面とし、その反対の面を裏面とした。裏面に積層させる場合も同様に、コーティング成形を行なった。実施例4の場合、組成物イをアルミニウム箔に塗工した後に、アルミニウム箔の裏面にPCS−CR−10(フェイズチェンジマテリアル、信越化学工業(株)製)をラミネートして得た。
表3に示す材料を用いて熱伝導性複合シートを作製した。比較例1,3は実施例と同様にして、比較例6は組成物イ〜ホに代えてPCS−CR−10(信越化学工業(株)製)を用いた以外は実施例と同様にして熱伝導性複合シートを作製した。
また、比較例4は熱伝導層のみであり、比較例5はTC−20CG(信越化学工業(株)製、一般的な熱伝導性シート、厚さ0.2mm、熱伝導率1.7W/mK)を用い、比較例2は、組成物イにトルエンを適量添加し、フッ素処理PETフィルム上に溶工し、80℃で10分間乾燥した後に120℃で10分間加熱硬化させる方法により、厚み200μmの組成物イの硬化物層のみからなる熱伝導性シートを作製した。
得られた熱伝導性複合シートに対して、100℃一定になるように制御された15mm×15mm角の熱源を400g荷重を掛けて、熱伝導性粘着層に接触させた。接触させてから1分後の、熱源の端部から5mm離れた点の熱伝導性粘着層表面の温度を測定した。
比較例1のように、熱伝導率が高くても粘着性が低いと、実装の際に剥がれ落ちる可能性がある。比較例2のように熱伝導層を持たないと、面方向の熱伝導性が著しく悪くなり、十分な熱拡散性が得られない。比較例3のように粘着層に十分な熱伝導性がないと、熱源からの熱を素早く熱伝導層に伝えることができず、十分な熱拡散性が得られない。比較例4のように、熱伝導性粘着層を持たないと熱源との接触が悪くなり、熱源からの熱が熱伝導層にスムーズに伝わらず、十分な熱拡散性が得られない。比較例5のように、熱伝導層を持たず、更に粘着性を有していないと、十分な熱拡散性が得られないし、すぐに熱源から剥がれてしまう。比較例6のように信越化学工業(株)製のPCS−CR−10(粘着性なし)の熱伝導層と積層させると、熱源との接触がよく、熱拡散性は得られるが、十分な接着強度が得られない。
Claims (8)
- 面方向の熱伝導率が20〜2,000W/mKであるアルミニウム箔及び銅箔から選ばれる熱伝導層の少なくとも片面に、0.4W/mK以上の熱伝導率を有する熱伝導性粘着層を積層させてなり、室温下、25mm幅、厚み100μmの前記熱伝導性粘着層の片面をアルミニウム板に当て、質量2kgのゴムローラーで圧着して接着後10分間養生し、次いでアルミニウム板と接着されていない熱伝導性粘着層の他方の片面を基材に同様に接着させ、JIS Z 0237に準じて、熱伝導性粘着層の一端を前記アルミニウム板から引き剥がし、引き剥がした部分から引張り試験機を用い、引張り速度300mm/minにて180°方向に前記アルミニウム板から熱伝導性粘着層を引き剥がし、この引き剥がしに要した力(熱伝導性粘着層の剥離接着強度)が2.0N/cm以上である熱伝導性複合シート。
- 熱伝導性粘着層のポリマーマトリックスが、シリコーンゴム及び/又はシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の熱伝導性複合シート。
- 熱伝導性粘着層が、
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(b)熱伝導性充填剤:200〜4,000質量部、
(c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(a)成分中のアルケニル基に対する(c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子のモル比が0.5〜5.0となる量、
(d)白金系化合物:白金系元素量で(a)成分の0.1〜1,000ppm、
(f)シリコーン樹脂:50〜500質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物の硬化物であることを特徴とする請求項2記載の熱伝導性複合シート。 - 熱伝導性粘着層が、
(b)熱伝導性充填剤:100〜3,000質量部、
(f)シリコーン樹脂:100質量部、
(g)有機過酸化物系化合物:有機過酸化物換算で0.1〜2質量部
を含有してなるシリコーン熱伝導性組成物の硬化物であることを特徴とする請求項2記載の熱伝導性複合シート。 - シリコーン樹脂(f)が、R1 3SiO1/2単位(R1は非置換又は置換の1価炭化水素基を示す)(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)との共重合体であって、M単位とQ単位との比(M/Q)がモル比として0.5〜1.5である請求項3又は4記載の熱伝導性複合シート。
- 更に、表面処理剤(h)として、(h−1)下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物及び/又は(h−2)下記一般式(2)で表される、分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:(a)成分又は(a)成分を含まない場合は(f)成分100質量部に対して全(h)成分が0.01〜50質量部となる量を含有してなる請求項3〜5のいずれか1項に記載の熱伝導性複合シート。
R 2 a R 3 b Si(OR 4 ) 4-a-b (1)
(式中、R 2 は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、R 3 は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、R 4 は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0,1又は2であり、a+bは1〜3の整数である。)
(式中、R 5 は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。) - 熱伝導層の厚みが、0.01〜2.0mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性複合シート。
- 熱伝導性粘着層の厚みが、0.03〜0.3mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱伝導性複合シート。
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