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JP6022340B2 - 水硬性粉体の製造方法 - Google Patents
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JP6022340B2 - 水硬性粉体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水硬性粉体の製造方法、該製造方法により得られる水硬性粉体、及び水硬性粉体の製造に用いられる粉砕用添加剤組成物に関する。
水硬性化合物、例えばポルトランドセメントクリンカー、高炉スラグ等を粉砕して種々の水硬性粉体が製造されている。例えば、ポルトランドセメントは、石灰石、粘土、鉄滓等の原料を焼成して得られたクリンカーに適量の石膏を加え、粉砕して製造される。その際、粉砕効率を上げるために、ジエチレングリコールやトリエタノールアミンなどの粉砕助剤が用いられている。粉砕工程においては水硬性化合物をできるだけ能率良く所望の粒径にすることが望ましい。このため、従来、粉砕工程において粉砕助剤を使用することが行われている。
特許文献1には、凝固点0℃以下のアルカノールアミン存在下で水硬性化合物を粉砕する工程を有する水硬性粉体の製造方法が提案され、粉砕効率が向上し、水硬性組成物の硬化時の圧縮強度を向上できることが開示されている。
特許文献2には、特定の組成のクリンカー基剤及び特定のトリアルカノールアミンを含有する強化混合セメントが開示され、トリアルカノールアミンがクリンカーと相互磨砕してもよいことが記載されている。
特許文献3には、アミン及びアリールヒドロキシ化合物を反応させることによって生成された塩を含有する添加剤の存在下で、粒状スラグを磨砕してその粒度を減少させる方法が提案されている。
特許文献4には、高性能減水剤を添加したコンクリートのセメント分に対し、所定量の多価フェノール類を添加するコンクリートのワーカビリティ改良法が開示されている。
特開2012−36077号公報 特開平3−183647号公報 特開昭57−118053号公報 特開昭57−175765号公報
水硬性粉体の生産性の向上、コンクリート二次製品の生産性向上及びコンクリート硬化体の強度向上等の理由により、水硬性粉体の製造方法では、水硬性化合物の粉砕性と得られる水硬性粉体を用いた水硬性組成物の硬化時の圧縮強度の双方において、さらなる向上が望まれる。
本発明の課題は、水硬性化合物の粉砕効率を向上する、即ち、所望の粒径に到達するまでの時間を短縮することができる効果を維持しつつ、得られる水硬性組成物の硬化時の圧縮強度、特に水硬性粉体が水に接してから1日後、7日後の圧縮強度を向上させるセメント等の水硬性粉体が得られる水硬性粉体の製造方法を提供することである。1日後の圧縮強度は、コンクリート二次製品の生産サイクルに関連する脱型可能な時間の指標となる。
本発明は、レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程を有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である、水硬性粉体の製造方法に関する。
また、本発明は、レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕とを含有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である、水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物に関する。
また、本発明は、上記本発明の製造方法で得られた水硬性粉体に関する。
本発明の水硬性粉体の製造方法により、水硬性化合物の粉砕工程において、良好な粉砕効率が維持でき、更に得られる水硬性組成物の硬化時の圧縮強度が向上する水硬性粉体が得られる。
本発明の水硬性粉体の製造方法は、レゾルシノール((A)成分)とアルカノールアミン((B)成分)との存在下、(A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が1/99以上、35/65以下において、水硬性化合物を粉砕することに特徴を有し、水硬性化合物の粉砕効率を向上させ、得られる水硬性組成物の硬化時の圧縮強度を向上させるという効果を奏する。このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明では、水硬性化合物の粉砕時にレゾルシノールとアルカノールアミンが特定の比率で存在することで、レゾルシノールがアルカノールアミンの粉砕効果を阻害せず、粉砕により生じる水硬性粉体表面近傍に本発明のレゾルシノールが存在し、水硬性粉体の凝集を抑制するため、更に粉砕効率が向上するものと推定される。
本発明のレゾルシノールは、水硬性粉体の鉱物の一成分であるC3Sの水和生成物、例えば水酸化カルシウム等の結晶を緻密化することで、接水から1日後の圧縮強度を向上させると推定される。更に、レゾルシノールの適度なキレート作用により、C3Aの水和反応、すなわち、エトリンガイトからモノサルフェートへの移行を促進し、接水から1日及び7日後の圧縮強度を向上させると推定される。したがって、レゾルシノールは、C3S及びC3Aの両者の水和率向上に対し、相乗的効果が得られ、更に粉砕時に存在させることで、水硬性粉体の表面近傍に存在することとなり、各鉱物に対して効率的に水和反応を促進し、水硬性化合物に対し非常に少ない添加量でも効果が発現するものと推定される。
本発明の水硬性粉体の製造方法は、レゾルシノール((A)成分)と、アルカノールアミン((B)成分)との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程を有する。
[(A)成分]
(A)成分はレゾルシノールであり、市販のものを用いることができる。
(A)成分であるレゾルシノールの存在量は、粉砕効率を向上、すなわち粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、粉砕に用いられる原料の水硬性化合物100質量部に対して、0.0001質量部以上が好ましく、0.0010質量部以上がより好ましく、0.0020質量部以上が更に好ましく、0.004質量部以上が更に好ましく、0.005質量部以上が更に好ましい。また、レゾルシノールの存在量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対して、0.04質量部以下が好ましく、0.02質量部以下がより好ましく、0.015質量部以下が更に好ましく、0.012質量部以下が更に好ましく、0.008質量部以下が更に好ましく、0.007質量部以下が更に好ましい。
レゾルシノールの存在量は、粉砕効率を向上、すなわち粉砕到達時間を低減する観点から、水硬性化合物100質量部に対して、好ましくは0.0010〜0.015質量部、より好ましくは0.0020〜0.012質量部、更に好ましくは0.0020〜0.008質量部、更に好ましくは0.005〜0.007質量部である。
また、レゾルシノールの存在量は、1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対して、好ましくは0.0010〜0.04質量部、より好ましくは0.0020〜0.02質量部、更に好ましくは0.004〜0.015質量部、更に好ましくは0.008〜0.012質量部である。
レゾルシノールの存在量は、粉砕効率を向上、すなわち粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対して、好ましくは0.0020〜0.015質量部、更に好ましくは0.004〜0.012質量部、更に好ましくは0.004〜0.008質量部、更に好ましくは0.005〜0.007質量部である。
[(B)成分]
(B)成分は、アルカノールアミンである。アルカノールアミンは単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
アルカノールアミンは、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、炭素数5以上、9以下であることが好ましく、炭素数5以上、6以下であることがより好ましい。
また、アルカノールアミンは、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水酸基を2個又は3個有する3級のアルカノールアミンであることが好ましく、水酸基を2個有する3級のアルカノールアミンであることがより好ましい。
アルカノールアミンは、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、炭素数5以上、9以下、更に6以下であり、且つ水酸基を2個又は3個、更に2個有する3級のアルカノールアミンであることがより好ましい。
アルカノールアミンの凝固点は、粉砕用添加剤としての製剤化を容易にする観点から、60℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、20℃以下が更に好ましい。凝固点は、凝固点測定(JIS K0065)の値を用いることができる。なお、JIS K0065による凝固点が明確でない場合、融点測定(JIS K0064)及び流動点測定(JIS K2269)の少なくとも何れか一方の値を凝固点と見なしてよい。
アルカノールアミンは、粉砕用添加剤としての製剤化を容易にする観点から、水溶性であることが好ましく、25℃における水100gへの溶解度が好ましくは20g以上、より好ましくは40g以上、更に好ましくは60g以上である。
アルカノールアミンとしては、N−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−プロピルジエタノールアミン及びN−イソプロピルジエタノールアミンからなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。アルカノールアミンとしては、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、好ましくはN−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくN−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン及びトリエタノールアミンからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはN−メチルジエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミンからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはN−メチルジエタノールアミンである。
(B)成分の存在量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対し、0.010質量部以上が好ましく、0.012質量部以上がより好ましく、0.015質量部以上が更に好ましく、0.020質量部以上が更に好ましい。また、(B)成分の存在量は、同様の観点から、水硬性化合物100質量部に対し、0.20質量部以下が好ましく、0.10質量部以下がより好ましく、0.08質量部以下が更に好ましく、0.05質量部以下が更に好ましい。
(B)成分の存在量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010〜0.20質量部、より好ましくは0.012〜0.10質量部、更に好ましくは0.012〜0.08質量部、更に好ましくは0.015〜0.08質量部、更に好ましくは0.020〜0.05質量部である。
[(A)成分/(B)成分の質量比]
本発明の水硬性粉体の製造方法では、(A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)は、1/99以上、35/65以下である。粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、(A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)は、5/95以上、更に8/92以上、更に10/90以上、更に15/85以上が好ましく、そして、30/70以下、更に25/75以下が好ましい。
[(A)成分と(B)成分の存在量]
(A)成分と(B)成分の合計の存在量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対して、0.010質量部以上が好ましく、0.012質量部以上がより好ましく、0.015質量部以上が更に好ましく、0.020質量部以上が更に好ましく、0.025質量部以上が更に好ましい。また、(B)成分の存在量は、同様の観点から、水硬性化合物100質量部に対し、0.24質量部以下が好ましく、0.12質量部以下がより好ましく、0.10質量部以下が更に好ましく、0.060質量部以下が更に好ましく、0.040質量部以下が更に好ましい。
(A)成分と(B)成分の合計の存在量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010〜0.24質量部、より好ましくは0.012〜0.12質量部、更に好ましくは0.015〜0.10質量部、更に好ましくは0.020〜0.060質量部、更に好ましくは0.025〜0.040質量部である。
[水硬性化合物]
水硬性化合物とは、水と反応して硬化する性質をもつ物質、及び単一物質では硬化性を有しないが2種以上を組み合わせると水を介して相互作用により水和物を形成し硬化する化合物をいう。一般に、水硬性化合物はアルカリ土類金属の酸化物とSiO2、Al23、Fe23、TiO2、P25、ZnOなどの酸化物が常温又は水熱条件下で水和物を形成する。水硬性化合物の成分は、例えば、セメントでは、成分として3CaO・SiO2(C3S:エーライト)、2CaO・SiO2(C2S:ビーライト)、3CaO・Al23(C3A:カルシウムアルミネート)、4CaO・Al23・Fe23(C4AF:カルシウムアルミノフェライト)を含んでいる。水硬性化合物としては、例えば、セメントに含有される鉱物(C3S、C2S、C3A、C4AF)、スラグ、フライアッシュ、石灰石、鉄滓、石膏、アルミナ、焼却灰、生石灰、消石灰等が挙げられ、水硬性粉体の原料として用いることができる。
[水硬性粉体の製造方法]
(A)成分及び(B)成分を存在させて粉砕を行うには、水硬性化合物、例えばクリンカーを含む原料に(A)成分及び(B)成分を添加して行うことが好ましい。添加する方法としては、所定比率で(A)成分及び(B)成分を含有する液状物、好ましくは水溶液を、滴下、噴霧等により供給する方法が挙げられる。(A)成分及び(B)成分は、それぞれを液状物、好ましくは水溶液として、別々に水硬性化合物に添加しても良いし、両者を混合した後に水硬性化合物に添加してもよい。水硬性化合物を含む原料への(A)成分及び(B)成分の添加は、最終的に使用される全量を一括で添加してもよいし、分割して添加してもよい。また、連続的又は間欠的に添加してもよい。
本発明の製造方法は、水硬性粉体の生産性を向上させる観点から、下記の工程(I)−1及び工程(I)−2を含むことが好ましい。
工程(I)−1:水硬性化合物と(A)成分及び(B)成分を混合する工程
工程(I)−2:工程(I)−1で得られた混合物を粉砕する工程
また、工程(I)−1は、水硬性粉体の生産性を向上させる観点から、更に下記の工程(I)−11及び工程(I)−12を含むことが好ましい。
工程(I)−11:(A)成分及び(B)成分を混合して粉砕用添加剤組成物を得る工程
工程(I)−12:工程(I)−11で得られた粉砕用添加剤組成物と水硬性化合物を混合する工程
工程(I)−11は、下記の工程(I)−11’でもよく、粉砕用添加剤組成物と水硬性化合物と均一に混合する観点から、工程(I)−11’が好ましい。
工程(I)−11’:(A)成分、(B)成分及び水を混合して粉砕用添加剤組成物を得る工程
なお、粉砕用添加剤組成物の好ましい態様については、後述する。
本発明において、水硬性化合物の粉砕に使用される粉砕装置は、特に限定されないが、例えばセメントなどの粉砕で汎用されているボールミルを挙げることができる。該装置の粉砕媒体(粉砕ボール)の材質は、被粉砕物(例えばセメントクリンカーの場合、カルシウムアルミネート)と同等又はそれ以上の硬度を有するものが望ましく、一般に入用可能な市販品では、例えば鋼、ステンレス、アルミナ、ジルコニア、チタニア、タングステンカーバイド等を挙げることができる。
水硬性粉体としてポルトランドセメントを得る場合、例えば、ポルトランドセメントは、石灰石、粘土、鉄さい等の原料を焼成して得られた水硬性化合物であるクリンカー(セメントクリンカーとも言い、石膏が入っている場合もある。)を予備粉砕し、適量の石膏を加え、仕上粉砕して、ブレーン値2500cm2/g以上の比表面積を有する粉体として製造される。本発明に係る(A)成分及び(B)成分は、前記水硬性化合物、好ましくはクリンカー粉砕の際の粉砕用添加剤組成物として、好適には仕上粉砕での粉砕用添加剤組成物として用いられる。
本発明の水硬性粉体の製造方法では、原料、用途等により、適当な粒径の粉体が得られるよう、粉砕の条件を調整すればよい。一般に、比表面積、ブレーン値が、好ましくは2500〜5000cm2/g、より好ましくは3000〜4000cm2/g、また、好ましくは2500cm2/g以上、より好ましくは3000cm2/g以上、そして、好ましくは5000cm2/g以下、より好ましくは4000cm2/g以下の粉体となるまで、水硬性化合物、例えばクリンカーの粉砕を行うことが好ましい。目的のブレーン値は、例えば粉砕時間を調整することにより得ることができる。粉砕時間を長くするとブレーン値が大きくなり、短くするとブレーン値が小さくなる傾向がある。
水硬性組成物中の空気量増大現象による強度低下を抑制する観点から、更に消泡剤を併用することができる。また、消泡剤を、水硬性化合物の粉砕時に存在させることで、得られる水硬性粉体の表面に消泡剤を均一に分布させ、前記抑制効果をより効果的に発現させることもできる。すなわち、(A)成分、(B)成分及び消泡剤との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程を有する、水硬性粉体の製造方法により、所望の粒径に到達するまでの時間を短縮することができる。すなわち、消泡剤の使用により、更に粉砕効率が良く、また、空気量増大現象による水硬性組成物の圧縮強度低下を抑制できる。
消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤及びエーテル系消泡剤が好ましく、シリコーン系消泡剤ではジメチルポリシロキサンがより好ましく、脂肪酸エステル系消泡剤ではポリアルキレングリコール脂肪酸エステルがより好ましく、エーテル系消泡剤ではポリアルキレングリコールエーテルがより好ましい。
本発明の製造方法により得られた水硬性粉体を用いた水硬性組成物は硬化時の圧縮強度が向上されたものとなる。水硬性粉体としては、ポルトランドセメント、高炉スラグ、アルミナセメント、フライアッシュ、石灰石、石膏等が挙げられる。
本発明の製造方法により得られた水硬性粉体は、コンクリート構造物やコンクリート製品の材料として用いることができる。本発明の製造方法により得られた水硬性粉体を用いたコンクリートは、接水から1日後の圧縮強度が向上するので、例えば、本発明の製造方法により得られた水硬性粉体に、接水後の初期材齢強度が低い水硬性粉体(高炉スラグ、フライアッシュ、石灰石等)を配合・置換しても、本発明未実施の水硬性粉体を用いた場合と比較して、同等以上の、接水から1日後の圧縮強度を得ることが出来る、等の利点を有する。
本発明の水硬性粉体の製造方法は、水硬性組成物の製造方法や水硬性組成物の硬化体の製造方法に組み込むことができる。
例えば、
レゾルシノール((A)成分)と、アルカノールアミン((B)成分)との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程であって、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である工程(I)、並びに
工程(I)で得られた水硬性粉体と水とを混合して水硬性組成物を得る工程(II)、
を有する水硬性組成物の製造方法が挙げられる。この製造方法では、工程(I)は、前記工程(I)−1及び工程(I)−2、又は前記工程(I)−11及び工程(I)−12、又は前記工程(I)−11’及び工程(I)−2を含むことができる。
また、例えば、
レゾルシノール((A)成分)と、アルカノールアミン((B)成分)との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程であって、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である工程(I)、
工程(I)で得られた水硬性粉体と水とを混合して水硬性組成物を得る工程(II)、並びに
工程(II)で得られた水硬性組成物を硬化させる工程(III)、
を有する水硬性組成物の硬化体の製造方法が挙げられる。この製造方法では、工程(I)は、前記工程(I)−1及び工程(I)−2、又は前記工程(I)−11及び工程(I)−12、又は前記工程(I)−11’及び工程(I)−2を含むことができる。
[粉砕用添加剤組成物]
本発明は、レゾルシノール((A)成分)と、アルカノールアミン((B)成分)とを含有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である、水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物を提供する。前記工程(I)−11や前記工程(I)−11’で得られた粉砕用添加剤組成物が、この粉砕用添加剤組成物であってもよい。
粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、(A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)は、5/95以上、更に8/92以上、更に10/90以上、更に15/85以上が好ましく、そして、30/70以下、更に25/75以下が好ましい。
本発明の粉砕用添加剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、(A)成分及び(B)成分以外の成分を含有してもよい。(A)成分及び(B)成分以外の成分としては、グリセリン、グリセリンのエチレンオキサイド付加物等の粉砕助剤や前記のような消泡剤等が挙げられる。
(A)成分と(B)成分の合計の含有量は、粉砕到達時間を低減する観点並びに1日後及び7日後の圧縮強度を向上させる観点から、粉砕用添加剤組成物の水を除いた全成分中、60質量%以上、更に80質量%以上、更に90質量%以上が好ましく、そして、100質量%以下が好ましい。かかる含有量は、実質的に100質量%が更に好ましく、100質量%が更に好ましい。
本発明の水硬性化合物用の粉砕用添加剤組成物は、水溶液等の水を含有する組成物、好ましくは水溶液の形態とすることができる。その場合、水硬性化合物と均一に混合する観点及び経済性の観点から、水溶液中の(A)成分と(B)成分の合計の含有量は、1質量%以上、更に10質量%以上、更に20質量%以上が好ましく、そして、99質量%以下、更に90質量%以下、更に80質量%以下、更に50質量%以下、更に45質量%以下、更に40質量%以下が好ましい。
経済性の観点から、(A)成分と(B)成分の合計の含有量が50質量%以上、更に60質量%以上、そして、90質量%以下、更に80質量%以下の水溶液を調製しておき、使用時に、水等で希釈して、粉砕時に水硬性化合物と均一に混合する観点から、(A)成分と(B)成分の合計の含有量が10質量%以上、更に20質量%以上、そして、45質量%以下、更に40質量%以下の水溶液として用いることが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の水硬性粉体の製造方法、水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物、水硬性組成物の製造方法、或いは水硬性組成物の硬化体の製造方法を開示する。
<1> レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程を有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である、水硬性粉体の製造方法。
<2> (A)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対して、好ましくは0.0001質量部以上、より好ましくは0.0010質量部以上、更に好ましくは0.0020質量部以上、更に好ましくは0.004質量部以上、更に好ましくは0.005質量部以上であり、また、好ましくは0.04質量部以下、より好ましくは0.02質量部以下、更に好ましくは0.015質量部以下、更に好ましくは0.012質量部以下、更に好ましくは0.008質量部以下、更に好ましくは0.007質量部以下である、前記<1>記載の水硬性粉体の製造方法。
<3> (A)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対して、好ましくは0.0020〜0.015質量部、より好ましくは0.004〜0.012質量部、更に好ましくは0.004〜0.008質量部、更に好ましくは0.005〜0.007質量部である、前記<1>又は<2>記載の水硬性粉体の製造方法。
<4> (B)成分が、炭素数5以上、9以下、更に6以下のアルカノールアミンである、前記<1>〜<3>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<5> (B)成分が、水酸基を2個又は3個有する3級のアルカノールアミン、更に水酸基を2個有する3級のアルカノールアミンである、前記<1>〜<4>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<6> (B)成分が、炭素数5以上、9以下、更に6以下であり、且つ水酸基を2個又は3個、更に2個有する3級のアルカノールアミンである、前記<1>〜<5>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<7> (B)成分が、N−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−プロピルジエタノールアミン及びN−イソプロピルジエタノールアミンからなる群から選ばれる1種以上である、前記<1>〜<6>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<8> (B)成分の凝固点が、60℃以下、更に40℃以下、更に20℃以下である、前記<1>〜<7>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<9> アルカノールアミンの25℃における水100gへの溶解度が、好ましくは20g以上、より好ましくは40g以上、更に好ましくは60g以上である、前記<1>〜<8>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<10> (B)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010質量部以上、より好ましくは0.012質量部以上、更に好ましくは0.015質量部以上、更に好ましくは0.020質量部以上であり、また、好ましくは0.20質量部以下、より好ましくは0.10質量部以下、更に好ましくは0.08質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以下である、前記<1>〜<9>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<11> (B)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010〜0.20質量部、より好ましくは0.012〜0.10質量部、更に好ましくは0.012〜0.08質量部、更に好ましくは0.015〜0.08質量部、更に好ましくは0.020〜0.05質量部である、前記<1>〜<10>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<12> (A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、好ましくは5/95以上、より好ましくは8/92以上、更に好ましくは10/90以上、更に好ましくは15/85以上であり、また、好ましくは30/70以下、より好ましくは25/75以下である、前記<1>〜<11>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<13> (A)成分と(B)成分の合計の存在量が、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010質量部以上、より好ましくは0.012質量部以上、更に好ましくは0.015質量部以上、更に好ましくは0.020質量部以上、更に好ましくは0.025質量部以上であり、また、好ましくは0.24質量部以下、より好ましくは0.12質量部以下、更に好ましくは0.10質量部以下、更に好ましくは0.060質量部以下、更に好ましくは0.040質量部以下である、前記<1>〜<12>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<14> (A)成分と(B)成分の合計の存在量が、水硬性化合物100質量部に対し、好ましくは0.010〜0.24質量部、より好ましくは0.012〜0.12質量部、更に好ましくは0.015〜0.10質量部、更に好ましくは0.020〜0.060質量部、更に好ましくは0.025〜0.040質量部である、前記<1>〜<13>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
<15> 下記の工程(I)−1及び工程(I)−2を含む、前記<1>〜<14>の何れか記載の水硬性粉体の製造方法。
工程(I)−1:水硬性化合物と(A)成分及び(B)成分を混合する工程
工程(I)−2:工程(I)−1で得られた混合物を粉砕する工程
<16> 工程(I)−1が、下記の工程(I)−11及び工程(I)−12を含む、前記<15>記載の水硬性粉体の製造方法。
工程(I)−11:(A)成分及び(B)成分を混合して粉砕用添加剤組成物を得る工程
工程(I)−12:工程(I)−11で得られた粉砕用添加剤組成物と水硬性化合物を混合する工程
<17> 工程(I)−1が、下記の工程(I)−11’及び工程(I)−12を含む、前記<15>記載の水硬性粉体の製造方法。
工程(I)−11’:(A)成分、(B)成分及び水を混合して粉砕用添加剤組成物を得る工程
工程(I)−12:工程(I)−11で得られた粉砕用添加剤組成物と水硬性化合物を混合する工程
<18> (A)成分と(B)成分の合計の含有量が、粉砕用添加剤組成物の水を除いた全成分中、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、また、好ましくは100質量%以下である、前記<16>又は<17>記載の水硬性粉体の製造方法。
<19> (A)成分と(B)成分の合計の含有量が、粉砕用添加剤組成物の水を除いた全成分中、好ましくは実質的に100質量%、より好ましくは100質量%である、前記<16>〜<18>のいずれか記載の水硬性粉体の製造方法。
<20> (A)成分と(B)成分の合計の含有量が、粉砕用添加剤組成物中、1質量%以上、更に10質量%以上、更に20質量%以上であり、そして、99質量%以下、更に90質量%以下、更に80質量%以下、更に50質量%以下、更に45質量%以下、更に40質量%以下である、前記<16>〜<19>のいずれか記載の水硬性粉体の製造方法。
<21> レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕とを含有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である、水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物。
<22> (A)成分と(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、好ましくは5/95以上、より好ましくは8/92以上、更に好ましくは10/90以上、更に好ましくは15/85以上であり、また、好ましくは30/70以下、より好ましくは25/75以下である、前記<21>記載の水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物。
<23> (A)成分と(B)成分の合計の含有量が、粉砕用添加剤組成物の水を除いた全成分中、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、また、好ましくは100質量%以下であり、更に好ましくは実質的に100質量%である、前記<21>又は<22>記載の水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物。
<24> 形態が水溶液である、前記<21>〜<23>のいずれか記載の水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物。
<25> 水溶液中の(A)成分と(B)成分の合計の含有量が、1質量%以上、更に10質量%以上、更に20質量%以上が好ましく、そして、99質量%以下、更に90質量%以下、更に80質量%以下、更に50質量%以下、更に45質量%以下、更に40質量%である、前記<24>記載の水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物。
<26> レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程であって、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である工程(I)、並びに
工程(I)で得られた水硬性粉体と水とを混合して水硬性組成物を得る工程(II)、を有する水硬性組成物の製造方法。
<27> レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程であって、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である工程(I)、
工程(I)で得られた水硬性粉体と水とを混合して水硬性組成物を得る工程(II)、並びに
工程(II)で得られた水硬性組成物を硬化させる工程(III)、
を有する水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<粉砕時又は粉砕後に添加した成分>
・レゾルシノール:和光純薬工業(株)製
・フェノール:シグマアルドリッチジャパン社製
・N−メチルジエタノールアミン:日本乳化剤(株)製、アミノアルコールMDA(凝固点−21℃)
・トリエタノールアミン:東京化成工業(株)製(凝固点22℃)
・トリイソプロパノールアミン:和光純薬工業(株)製(凝固点48〜52℃)
<粉砕用添加剤組成物の製造>
(A)成分と(B)成分は、(A)成分と(B)成分と水とを含有する粉砕用添加剤組成物として用いた。実施例の組成物は水溶液であった。
表1の実施例1−1〜1−5、表2の実施例2−1〜2−3、表3の実施例3−1及び実施例4−1、表5の実施例8−1〜8−7に示す(A)成分、(B)成分及び水を、(A)成分及び(B)成分が表に記載の質量比になるように、25℃にて混合し、固形分濃度30質量%の水溶液として粉砕用添加剤組成物を得た。
いずれの粉砕用添加剤組成物も濁り等はなく、均一な水溶液が得られた。
また、実施例1−4の粉砕用添加剤組成物については、固形分濃度50質量%の水溶液である粉砕用添加剤組成物も調製した。この粉砕用添加剤組成物も濁り等はなく、均一な水溶液であった。
表1の比較例1−7、比較例1−9及び比較例1−11、表2の比較例2−5、表4の比較例5−2、比較例6−3及び比較例7−2、表5の比較例8−2及び8−3についても、同様に行い、固形分濃度30質量%の粉砕用添加剤組成物水溶液を得た。比較例5−2、比較例6−3及び比較例7−2の粉砕用添加剤組成物は、固形分濃度30質量%では、濁りが発生し、均一な水溶液の粉砕用添加剤組成物は得られなかったが、強制撹拌後、懸濁状態のまま試験に供した。
<水硬性粉体の製造>
[水硬性化合物]
(1)クリンカー
成分が、CaO:約65%、SiO2:約22%、Al23:約5%、Fe23:約3%、MgO他:約3%(質量基準)となるように、石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料等を組み合わせて焼成したものを、クラッシャー及びグラインダーにより一次粉砕して得た、普通ポルトランドセメント用クリンカー(3.5mmふるい通過物)を用いた。
なお、上記成分は、C3Sが62.7質量%、C2Sが16.1質量%、C3A8.5質量%、C4AFが8.4質量%である。
(2)二水石膏
試薬特級(和光純薬工業社製)を用いた。
[配合量]
・クリンカー:1000g
・二水石膏:52.7g(水硬性粉体中5.0質量%相当)
・粉砕用添加剤組成物:クリンカー100質量部に対する各成分の固形分添加量がそれぞれ表1〜5に記載の量になるように、30質量%濃度の粉砕用添加剤組成物を配合した。
[粉砕方法]
容量18リットル、外径300mmのステンレスポットに、水硬性化合物及び粉砕用添加剤組成物を入れ、ボールミル「AXB−15」(株式会社セイワ技研製)を用い、粉砕した。ステンレスボールは30mmφ(呼び1・1/4)を30個、20mmφ(呼び3/4)を70個の合計100個のボールを使用し、ボールミルの回転数は40rpmとした。粉砕開始から60分、70分、80分後に、粉砕物を一部取り出し、ブレーン値を測定した。
<試験例1(粉砕到達時間)>
粉砕到達時間は、目標ブレーン値を3300±100cm2/gに到達するまでの時間とした。粉砕開始から60分、70分、80分後のサンプルについてブレーン値を測定し、目標ブレーン値3300cm2/gに達する時間をマイクロソフト社製マイクロソフトエクセル2003の二次回帰式により求めた。その時間を最終到達時間(粉砕到達時間)として粉砕を終了した。
[ブレーン値の測定方法]
ブレーン値の測定は、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)に定められるブレーン空気透過装置を使用した。
結果を表1〜5に示す。この試験での粉砕到達時間の相違は、実機レベルではより大きな差となってあらわれる。粉砕到達時間が短いほど、粉砕性に優れる。
<試験例2(圧縮強度)>
セメントの物理試験方法(JIS R 5201)附属書2(セメントの試験方法−強さの測定)に従って、圧縮強度を測定した。結果を表1〜5に示す。
用いたセメントは、前記で得られたブレーン値3300±100cm2/gのものである。
表1の比較例1−1〜1−6、比較例1−8及び比較例1−10、表2の比較例2−1〜2−4、表3の比較例3−2及び比較例4−2、表4の比較例5−1、比較例6−2及び比較例7−1については、粉砕後に表に示す所定量の添加剤を添加した。
コンクリート製品や構造物の製造の観点から、圧縮強度が大きいほど優れる。
Figure 0006022340
1) 比較例1の粉砕到達時間との差である。
2) 比較例1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、1−8又は1−10の圧縮強度を100とした時の圧縮強度である(同じ試験群でこれらの比較例の圧縮強度を100として実施例又は他の比較例と対比する。すなわち、試験群1−6は比較例1−6、試験群1−7は比較例1−8、試験群1−8は比較例1−10の圧縮強度を、それぞれ100として他の比較例と対比する。)。
Figure 0006022340
1) 比較例2−1、2−2、1−4、2−3又は2−4の粉砕到達時間との差である(同じ試験群でこれらの比較例の粉砕到達時間を基準として実施例又は他の比較例との差を求める。すなわち、試験群2−4は比較例2−4の粉砕到達時間との差を求める。)。
2) 比較例2−1、2−2、1−4、2−3又は2−4の圧縮強度を100とした時の圧縮強度である(同じ試験群でこれらの比較例の圧縮強度を100として実施例又は他の比較例と対比する。すなわち、試験群2−4は比較例2−4の圧縮強度を100として他の比較例と対比する。)。
Figure 0006022340
1) 比較例1−1、3−1又は4−1の粉砕到達時間との差である(同じ試験群でこれらの比較例の粉砕到達時間を100として実施例又は他の比較例と対比する。)。
2) 比較例1−4、3−2又は4−2の圧縮強度を100とした時の圧縮強度である(同じ試験群でこれらの比較例の圧縮強度を100として実施例と対比する。)。
表1〜表3から明らかなように、本発明の粉砕用添加剤組成物により(A)成分と(B)成分の存在下で水硬性化合物を粉砕した場合は、粉砕到達時間が短く、粉砕性に優れていることがわかる。
また、(A)成分のレゾルシノールを粉砕時に添加することが、粉砕後に添加するよりも、1日後及び7日後の圧縮強度の向上に効果的であることが解る。さらに、実施例1−4と比較例1−10の対比から明らかなように、レゾルシノールを粉砕後に添加した場合、1日後の圧縮強度を粉砕時に添加した場合と同等にするには、添加量が10倍以上必要であることがわかる。
Figure 0006022340
1) 比較例3−1、5−1、6−1、1−1又は7−1の粉砕到達時間との差である(同じ試験群でこれらの比較例の粉砕到達時間を基準として実施例又は他の比較例との差を求める。すなわち、すなわち、試験群3は比較例3−1、試験群5は比較例5−1、試験群6は比較例6−1、試験群1−4は比較例1−1、試験群7は比較例7−1の粉砕到達時間との差を求める。)。
2) 比較例3−2、5−1、6−2、1−4又は7−1の圧縮強度を100とした時の圧縮強度である(同じ試験群でこれらの比較例の圧縮強度を100として実施例又は他の比較例と対比する。すなわち、試験群5は比較例5−1、試験群7は比較例7−1の圧縮強度を、それぞれ100として他の比較例と対比する。)。
表4から明らかなように、本発明の(A)成分及び(B)成分以外の組み合わせで化合物を粉砕時に添加しても、圧縮強度の向上効果、すなわち、粉砕後に添加した場合の圧縮強度に対する粉砕時に添加した場合の圧縮強度の比は十分には向上せず、本発明の(A)成分及び(B)成分を粉砕時に共存させることで優れた効果が得られることがわかる。比較例5−1と比較例5−2の結果、及び比較例3−2と実施例3−1の結果の対比から、フェノールよりもレゾルシノールの方が、(B)成分と併用して粉砕時に添加することで得られる圧縮強度向上の効果が高いことがわかる。同様に、比較例7−1と比較例7−2の結果、及び比較例1−4と実施例1−4の結果の対比から、フェノールよりもレゾルシノールの方が、(B)成分と併用して粉砕時に添加することで得られる圧縮強度向上の効果が高いことがわかる。
Figure 0006022340
表5から明らかなように、本発明の(A)成分と(B)成分を所定の質量比で粉砕時に用いることで、粉砕到達時間が維持もしくは短縮でき、且つ圧縮強度が向上することがわかる。

Claims (4)

  1. レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕との存在下で、水硬性化合物を粉砕する工程を有し、
    前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下であって、
    前記(A)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対して、0.0001質量部以上、0.04質量部以下であり、
    前記(B)成分の存在量が、水硬性化合物100質量部に対して、0.010質量部以上、0.20質量部以下である
    水硬性粉体の製造方法。
  2. 前記(B)成分が、炭素数5以上、9以下で水酸基を2個又は3個有する3級のアルカノールアミンである、請求項記載の水硬性粉体の製造方法。
  3. 前記(B)成分が、N−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−プロピルジエタノールアミン及びN−イソプロピルジエタノールアミンからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1又は2記載の水硬性粉体の製造方法。
  4. レゾルシノール〔以下、(A)成分という〕と、アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕とを含有し、前記(A)成分と前記(B)成分の質量比((A)成分/(B)成分)が、1/99以上、35/65以下である水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物であって、
    水硬性化合物を粉砕する際に、前記(A)成分の量が、水硬性化合物100質量部に対して、0.0001質量部以上、0.04質量部以下、前記(B)成分の量が、水硬性化合物100質量部に対して、0.010質量部以上、0.20質量部以下となるように使用される、水硬性化合物の粉砕用添加剤組成物
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