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JP6027376B2 - 燃料添加構造 - Google Patents
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本発明は、燃料添加弁により排気系路内を流れる排気ガスに燃料を添加するようにした燃料添加構造に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤分と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策として、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが行われている。
前記パティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態にあっては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ないため、酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタが採用されている。
このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるが、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの前段に再生用の酸化触媒を別途配置し、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階で前記酸化触媒より上流側の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタを積極的に強制再生することが行われている。
つまり、パティキュレートフィルタより上流側で添加された燃料が前段の酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
この種の燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を追加することで排気ガス中に燃料を添加するのが一般的である。
ただし、このようにポスト噴射で燃料添加を行うと、燃料とエンジンオイルと煤分とHCガスとが高温高圧環境下で混ざり合うことでHC重合が起こり易くなり、EGRクーラの出口等における急激な温度低下を伴う箇所でタール状の粘度の高い重合物が生成され、この重合物が吸気系や動弁系に悪影響を及ぼす虞れがあったため、ターボチャージャのタービンより下流の排気系路の途中に燃料添加弁を装備し、該燃料添加弁により燃料を排気系路内に直噴することで燃料添加を行うことも既に提案されている。
尚、本発明と同様に燃料添加弁により排気系路内を流れる排気ガスに燃料を添加するようにした燃料添加構造に関連する先行技術文献情報としては、例えば、下記の特許文献1等が既に存在している。
特開2011−252438号公報
しかしながら、前述の如き燃料添加弁による直噴方式を採用する場合、その噴射口を排気ガスの流れの上流側に向けてしまうと、煤分を含む排気ガスが前記噴射口に対し正面から勢い良く吹き付けて該噴射口が煤分により閉塞し易くなってしまうため、排気ガスの流れ方向に対し斜め下流側へ燃料を噴射するようにしているのが通常であるが、このように排気ガスの流れ方向に対し斜め下流側へ燃料を噴射すると、排気ガスの流れと同じ向きに燃料が噴射されることになって、該燃料が円滑に排気ガスの流れに乗って微細化や拡散が起こらないまま進んでしまい、燃料添加弁から添加した燃料の蒸発と分散が良好に進まないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、燃料添加弁からの添加燃料の蒸発と分散を従来より促進し得る燃料添加構造を提供することを目的としている。
本発明は、バタフライ型の弁体により排気系路を開閉する排気ブレーキのハウジングに前記弁体に向け燃料を噴射し得るよう燃料添加弁を設け、前記弁体に全開時の傾動位置で前記燃料添加弁からの噴射燃料を衝突させて上流側へ跳ね返し得るよう反射部を設けたことを特徴とする燃料添加構造、に係るものである。
本発明は、排気系路の途中に燃料添加弁を取り付け且つ該燃料添加弁から排気系路内を流れる排気ガスに燃料を添加するようにした燃料添加構造であって、排気系路における燃料添加弁の取付位置に前記排気系路の内側から外側に向けて窪む噴霧ポケットを形成し、該噴霧ポケット内に前記燃料添加弁のノズル部を貫通配置して排気ガスの流れ方向に対し斜め下流側へ燃料を噴射し得るように構成すると共に、前記排気系路内における噴霧ポケットと対峙する位置に排気ガスの流れを噴霧ポケット側へ偏向させて該噴霧ポケット内に上流側へ還流する渦流を形成し且つ燃料添加弁のノズル部からの噴射燃料を衝突させて上流側へ跳ね返すスロープ部を設けたことを特徴とするものである。
尚、燃料の蒸発と分散が促進されると、燃料がHCガスとなって良好に分散した状態で酸化触媒に到り、該酸化触媒にて効果的に酸化反応を起こして効率良く排気ガスを昇温することが可能となるので、パティキュレートフィルタの強制再生を極力少ない時間のうちに完了することが可能となる。
更に、本発明においては、排気ブレーキのハウジングに燃料添加弁を設けているので、燃料添加弁の噴射口周囲にデポジットが形成して排気ブレーキの作動範囲内まで成長したとしても、排気ブレーキが作動する度に弁体が傾動してデポジットと干渉し、これによりデポジットが切り崩されて更なる成長が阻止されることになる。
上記した本発明の燃料添加構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、燃料添加弁からの燃料を排気ブレーキの弁体の反射部に衝突させて上流側へ跳ね返すことにより排気ガスの流れに対し対向流として混ぜることができ、排気ガスの流れに正面からぶつけることで前記燃料の蒸発と分散を著しく促進することができる。
(II)本発明の請求項に記載の発明によれば、燃料添加弁の噴射口周囲におけるデポジットの排気ブレーキの作動範囲内まで及ぶ成長を阻止することができるので、燃料添加弁の装着部分を分解して清掃するといった面倒な清掃作業の頻度を大幅に減らすことができ、その清掃作業に要する労力と時間を削減して作業負担の大幅な軽減化を図ることができる。
本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。 デポジットの形成について説明する断面図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図中1は排気系路、2は該排気系路1の途中に介装された排気ブレーキを示し、この排気ブレーキ2は、傾動軸3を中心に傾動するバタフライ型の弁体4により排気系路1を開閉するようになっている。
また、前記排気ブレーキ2のハウジング5には、前記弁体4に向け燃料Fを噴射し得るよう燃料添加弁6が設けられており、前記弁体4には、全開時の傾動位置(図1に示す排気ガス7の流れに沿う傾動位置)で前記燃料添加弁6からの噴射燃料Fを衝突させて上流側へ跳ね返し得るよう反射部8が設けられている。
即ち、この反射部8は、排気ガス7の流れ方向に対し傾斜角θの勾配で徐々に燃料添加弁6側に近づくような傾斜面8aを備えており、この傾斜面8aに前記燃料添加弁6からの噴射燃料Fが衝突して上流側へ跳ね返されるようになっている。
尚、図2は燃料添加弁6の噴射口周囲に形成されるデポジット10について説明したもので、宅配便やコンビニエンスストア等への商品を配送する運搬車両等のように、短時間の走行を挟んで停車を繰り返すような運行形態の車両にあっては、排気ガス7の温度が低く且つ流れも遅い運転状態が間欠的に連続することになるため、燃料添加弁6の噴射口周囲に燃料Fの粒と煤分とが結びついて堆積することで筒状のデポジット10が形成されるが、図2中に弁体4の傾動軌跡9として示す排気ブレーキ2の作動範囲内まで前記デポジット10が成長した際には、排気ブレーキ2が作動する度に弁体4が傾動してデポジット10と干渉することになる。
而して、以上のように燃料添加構造を構成すれば、排気ブレーキ2が非作動の状態で弁体4が全開時の傾動位置にある場合に、燃料添加弁6からの噴射燃料Fが前記弁体4の反射部8に衝突して上流側へ跳ね返されることで排気ガス7の流れに対し対向流として混ざり、排気ガス7の流れに正面からぶつかることで蒸発と分散が著しく促進されることになる。
尚、燃料Fの蒸発と分散が促進されると、燃料FがHCガスとなって良好に分散した状態で酸化触媒に到り、該酸化触媒にて効果的に酸化反応を起こして効率良く排気ガス7を昇温することが可能となるので、パティキュレートフィルタの強制再生を極力少ない時間のうちに完了することが可能となる。
また、排気ブレーキ2のハウジング5に燃料添加弁6を設けているので、燃料添加弁6の噴射口周囲にデポジット10が形成して排気ブレーキ2の作動範囲内まで成長したとしても、排気ブレーキ2が作動する度に弁体4が傾動してデポジット10と干渉し、これによりデポジット10が切り崩されて更なる成長が阻止されることになる。
従って、上記形態例によれば、燃料添加弁6からの燃料Fを排気ブレーキ2の弁体4の反射部8に衝突させて上流側へ跳ね返すことにより排気ガス7の流れに対し対向流として混ぜることができ、排気ガス7の流れに正面からぶつけることで前記燃料Fの蒸発と分散を著しく促進することができ、また、燃料添加弁6の噴射口周囲におけるデポジット10の排気ブレーキ2の作動範囲内まで及ぶ成長を阻止することができるので、燃料添加弁6の装着部分を分解して清掃するといった面倒な清掃作業の頻度を大幅に減らすことができ、その清掃作業に要する労力と時間を削減して作業負担の大幅な軽減化を図ることができる。
尚、本発明の燃料添加構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 排気系路
2 排気ブレーキ
4 弁体
5 ハウジング
6 燃料添加弁
7 排気ガス
8 反射部
9 傾動軌跡
10 デポジット
F 燃料

Claims (1)

  1. バタフライ型の弁体により排気系路を開閉する排気ブレーキのハウジングに前記弁体に向け燃料を噴射し得るよう燃料添加弁を設け、前記弁体に全開時の傾動位置で前記燃料添加弁からの噴射燃料を衝突させて上流側へ跳ね返し得るよう反射部を設けたことを特徴とする燃料添加構造。
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