JP6028655B2 - 鋼材の鋼種判定方法 - Google Patents
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Description
鋼種とは、鋼材の組成によって分けられる区分を意味し、鋼種毎に組成範囲が定められる。鋼材は、その組成によっていずれかの鋼種に分類される。
また、鋼材の鋼種判定には、判定しようとする鋼材の鋼種が、判定時に搬送されることが予定されている鋼種(以下、適宜、この判定時に搬送されることが予定されている鋼種を予定鋼種という)と同一であるか否かを判定することや、判定しようとする鋼材の鋼種が搬送ラインで搬送され得る全ての鋼種のうちのいずれの鋼種であるかを判定することが含まれる。
火花試験とは、例えば、鋼材にグラインダーを押し当て、発生する火花の形状や色等に基づき鋼種を判定する方法である。また、蛍光X線分析とは、鋼材にX線を照射し、X線を照射された鋼材から発生する蛍光X線の波長や強度に基づいて鋼種判定する方法である。
しかしながら、上記の火花試験単独又は蛍光X線分析単独では判定可能な鋼種の範囲が狭い。このため、特に、多鋼種の鋼材が同一の搬送ラインで搬送される場合には、十分な鋼種の判定精度が得られない場合がある。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、鋼種を自動的に判定することができるものの、判定できる鋼種の範囲は従来の火花試験と同等であるため、鋼種の判定精度を高めることは困難である。
しかしながら、特許文献2に記載された方法では、従来から分析できる元素における分析精度が高まるものの、判定できる鋼種の範囲は従来の蛍光X線分析と同等であるため、鋼種の判定精度を高めることは困難である。
しかし、同一の鋼材について火花試験及び蛍光X線分析の双方を施せば、火花試験で炭素量が判定でき、蛍光X線分析でCr量とMo量を判定できる。従って、炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼の鋼種が予定鋼種である場合に、炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼の鋼材が混入するときにも、Mo鋼の鋼材が混入するときにも、この混入した鋼材の鋼種は予定鋼種でないと判定できる。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、搬送ラインを搬送される鋼材の鋼種を判定する方法であって、前記搬送ラインにおいて搬送される鋼材に火花試験及び蛍光X線分析を順次施す分析ステップと、前記分析ステップによって得られた火花試験及び蛍光X線分析の結果に基づいて前記鋼材の鋼種を判定する判定ステップとを含み、前記搬送ラインにおける前記火花試験を施す箇所と前記蛍光X線分析を施す箇所との間において、前記搬送ラインへの鋼材の搬入及び前記搬送ラインからの鋼材の搬出を行わず、前記鋼種を判定する鋼材が、炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼、1Cr鋼及びBBS鋼のうちのいずれかである場合、前記判定ステップは、以下の第1ステップと第2ステップとを含むことを特徴とする鋼材の鋼種判定方法を提供する。
(1)第1ステップ
前記鋼材に対する火花試験の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼及び1Cr鋼を含む第1の鋼種群、又は、BBS鋼のいずれか一方に分類すると共に、前記鋼材に対する蛍光X線分析の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、炭素鋼、又は、1Cr鋼及びBBS鋼を含む第2の鋼種群のいずれか一方に分類する。
(2)第2ステップ
前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第1の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき炭素鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼であると判定する。前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第1の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき第2の鋼種群に分類された場合、前記鋼材の鋼種は1Cr鋼であると判定する。前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づきBBS鋼に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき第2の鋼種群に分類された場合、前記鋼材の鋼種はBBS鋼であると判定する。
また、前述のように、火花試験によれば、炭素量の判定は容易であるものの合金元素の種類及び量の判定は困難であるのに対し、蛍光X線分析によれば、炭素量の判定は困難であるものの合金元素の種類及び量の判定は容易である。本発明によれば、火花試験及び蛍光X線分析の双方の結果を用いて鋼種を判定するため、鋼種判定できる鋼種の範囲が広くなり、鋼種の判定精度が高くなる。
なお、本発明において、火花試験と蛍光X線分析とは、いずれを先に施しても良い。
しかしながら、本発明によれば、火花試験及び蛍光X線分析の双方の結果に基づき第2ステップを実行することにより、鋼種を判定する鋼材を3種類の鋼種(炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼、1Cr鋼及びBBS鋼)に弁別することが可能である。
(1)第3ステップ
前記鋼材に対する火花試験の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼及び炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼を含む第3の鋼種群、又は、炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼のいずれか一方に分類すると共に、前記鋼材に対する蛍光X線分析の結果に基づき、前記鋼材の鋼種は、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼及びCr−Mo鋼のうちのいずれか一つに分類する。
(2)第4ステップ
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきMo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はMo鋼であると判定する。前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCu−Ni−Mn鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はCu−Ni−Mn鋼であると判定する。前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCu−Ni鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はCu−Ni鋼であると判定する。前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCr−Mo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼であると判定する。前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCr−Mo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼であると判定する。
しかしながら、本発明によれば、火花試験及び蛍光X線分析の双方の結果に基づき第3ステップを実行することにより、鋼種を判定する鋼材を5種類の鋼種(Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼、炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼及び炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼)に弁別することが可能である。
前記所定の判定基準は、同一鋼種であっても火花試験や蛍光X線分析の結果にバラツキが生じることを考慮し、同一の鋳造ロットの鋼材であるか否かに関わらず、各鋼種毎に多数の鋼材の火花試験や蛍光X線分析の結果のバラツキから決定される場合が多い。
前述した所定の判定基準に基づく異材判定では、判定対象鋼材の鋼種が予定鋼種と同一である限り、たとえ判定対象鋼材が予定された鋳造ロットとは異なる鋳造ロットから混入した鋼材であったとしても、異材と判定されないことになる。
しかしながら、鋼材毎の製造履歴を明確にする要求が増加している昨今の状況に鑑みれば、たとえ判定対象鋼材の鋼種が予定鋼種と同一であったとしても、判定対象鋼材が予定された鋳造ロットとは異なる鋳造ロットから混入した鋼材であるか否かを判定することが望ましい。
すなわち、本発明は、搬送ラインを搬送される鋼材の鋼種を判定する方法であって、前記搬送ラインにおいて搬送される鋼材に火花試験及び蛍光X線分析を順次施す分析ステップと、前記分析ステップによって得られた火花試験及び蛍光X線分析の結果に基づいて前記鋼材の鋼種を判定する判定ステップとを含み、前記搬送ラインにおける前記火花試験を施す箇所と前記蛍光X線分析を施す箇所との間において、前記搬送ラインへの鋼材の搬入及び前記搬送ラインからの鋼材の搬出を行わず、前記搬送ラインで、鋳造ロットを搬送単位として鋼材を搬送することが予定されている場合、前記判定ステップにおいては、前記分析ステップによって得られた判定対象である前記鋼材(以下、判定対象鋼材という)の火花試験の結果が、前記搬送されることが予定された鋳造ロットの鋼種(以下、予定鋼種という)について予め決められた所定の範囲長を有する第1の火花試験判定基準内にあるか否かと、前記分析ステップによって得られた前記判定対象鋼材の蛍光X線分析の結果が、前記予定鋼種について予め決められた所定の範囲長を有する第1の蛍光X線分析判定基準内にあるか否かとに基づいて、前記判定対象鋼材の鋼種が前記予定鋼種と同一であるか否かを判定し、前記判定ステップで前記判定対象鋼材の鋼種が前記予定鋼種と同一であると判定された場合に、当該判定対象鋼材と同一の搬送単位で搬送された鋼材のうち、最初に前記予定鋼種と同一であると判定された鋼材(以下、基準鋼材という)の前記火花試験の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の火花試験判定基準を決定し、前記判定対象鋼材の前記火花試験の結果が前記第2の火花試験判定基準外であれば、前記判定対象鋼材は前記予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定すると共に、前記基準鋼材の前記蛍光X線分析の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の蛍光X線分析基準を決定し、前記判定対象鋼材の前記蛍光X線分析の結果が前記第2の蛍光X線分析基準外であれば、前記判定対象鋼材は前記予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定する鋳造ロット判定ステップを更に含み、前記第2の火花試験判定基準の範囲長は、前記予定鋼種の同一鋳造ロット内での火花試験の結果のバラツキのみを考慮して、前記第1の火花試験判定基準の範囲長よりも小さくなるように予め決定され、前記第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長は、前記予定鋼種の同一鋳造ロット内での蛍光X線分析の結果のバラツキのみを考慮して、前記第1の蛍光X線分析判定基準の範囲長よりも小さくなるように予め決定されていることを特徴とする鋼材の鋼種判定方法としても提供される。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係る鋼材の鋼種判定方法について、鋼材が鋼管である場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明が適用される鋼材は鋼管に限るものではなく、棒鋼や鋼板等でも構わない。
本実施形態に係る鋼種判定方法では、判定対象である鋼管の鋼種が予定鋼種(搬送されることが予定されている鋼種)であるか否かの判定を行う。
図1に示すように、本実施形態に係る鋼種判定システム1は、鋼管Kを搬送する搬送ラインLと、火花試験部2と、火花試験演算制御部21と、蛍光X線分析部3と、蛍光X線演算制御部31と、総合演算制御部4と、マーキング部5とを備える。また、鋼種判定システム1は、総合演算制御部4からの指示に基づいて火花試験部2や蛍光X線分析部3などの動作を制御する総合PLC(Programmable Logic Controller)6と、総合PLC6からの指示に基づいて搬送ラインLの動作を制御する搬送PLC7とを備える。なお、図1では、搬送ラインLによって、先頭の鋼管K1が火花試験部2の位置に搬送されており、その後に2番目の鋼管K2、及び3番目の鋼管K3が続いて搬送されている状態を示しており、鋼管K3の後にも複数の鋼管K(図示せず)が続いて搬送されている。また、本実施形態では、火花試験部2が蛍光X線分析部3よりも搬送ラインLの搬送方向上流側に設けられているが、火花試験部2及び蛍光X線分析部3のいずれが搬送方向上流側に設けられてもよい。
火花試験では、炭素と一部の合金元素の含有量しか検出できないので、第1鋼種リストでの鋼種の分類の区分は、搬送ラインLで搬送される全ての予定鋼種の分類の区分と同一ではない。第1鋼種リストでは、一部の予定鋼種は、複数の予定鋼種を含むグループ(鋼種群)に分類される。
蛍光X線分析では、炭素量が判定できないので、第2鋼種リストでの鋼種の分類の区分は、搬送ラインLで搬送される全ての予定鋼種の分類の区分と同一ではない。第2鋼種リストでは、一部の予定鋼種は、複数の予定鋼種を含むグループ(鋼種群)に分類される。
図2に示すように、搬送ラインLで搬送される鋼種(予定鋼種)は、炭素鋼、BBS鋼、低合金鋼、及び中・高合金鋼に大きく分類される。ここで、炭素鋼、BBS鋼、低合金鋼、及び中・高合金鋼は、それぞれ合金の組成によって定められた鋼種名であり、BBS鋼は、JIS G 4805で定められた鋼種SUJ2に準拠した鋼種である。
さらに、炭素鋼は、Vが添加されておらず、炭素量(質量%)(以下、炭素量(質量%)を括弧付きの記号[C]で表す)が、[C]≦0.10、0.10<[C]≦0.20、0.20<[C]≦0.25、0.25<[C]≦0.30、0.30<[C]≦0.40、又は0.40<[C]≦0.50の6種類の炭素鋼と、Vが添加されており炭素量が、[C]≦0.30、又は0.30<[C]である2種類のV添加鋼とに分類される。
また、低合金鋼は、1Cr鋼、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼、[C]≦0.20のCr−Mo鋼、又は[C]>0.20のCr−Mo鋼に分類される。1Cr鋼、Mo鋼、Cu−Ni鋼、Cu−Ni−Mn鋼、及びCr−Mo鋼とは、それぞれ合金の組成によって定められた鋼種名である。
中・高合金鋼は、Ni鋼、2Cr鋼、2Cr−W鋼、5Cr鋼、9Cr鋼、又は9Cr−W鋼に分類される。Ni鋼、2Cr鋼、2Cr−W鋼、5Cr鋼、9Cr鋼、及び9Cr−W鋼とは、それぞれ合金の組成によって定められた鋼種名である。
一方、図2に示すように、火花試験の結果から分類できる鋼種のリストである第1鋼種リストでは、炭素鋼(ただし、0.10<[C]≦0.20の炭素鋼を除く)及びBBS鋼における鋼種の分類の区分は、予定鋼種の分類の区分と同じである。
しかしながら、0.10<[C]≦0.20の炭素鋼、低合金鋼、及び中・高合金鋼における鋼種の分類の区分は、予定鋼種の分類の区分と同じではない。第1鋼種リストでは、0.10<[C]≦0.20の炭素鋼は1Cr鋼と弁別できずに同じグループ(第1の鋼種群)に分類される。また、第1鋼種リストでは、低合金綱は、1Cr鋼と0.10<[C]≦0.20の炭素鋼とが含まれる第1の鋼種群と、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼及び[C]≦0.20のCr−Mo鋼を含むグループ(第3の鋼種群)と、[C]>0.20のCr−Mo鋼とに分類される。さらに、第1鋼種リストでは、中・高合金鋼は、中・高合金鋼であること以上には分類されない。
蛍光X線分析の結果から分類できる鋼種のリストである第2鋼種リストでは、中・高合金鋼における鋼種の分類の区分は、予定鋼種の分類の区分と同じである。
しかしながら、炭素鋼、BBS鋼及び低合金鋼における鋼種の分類の区分は、予定鋼種の分類の区分と同じではない。第2鋼種リストでは、炭素鋼は、炭素鋼であること以上には分類されない。また、第2鋼種リストでは、BBS鋼は1Cr鋼と弁別できずに同じグループ(第2の鋼種群)に分類される。さらに、第2鋼種リストでは、低合金鋼は、1CrとBBS鋼とが含まれる第2の鋼種群と、Mo鋼と、Cu−Ni−Mn鋼と、Cu−Ni鋼と、Cr−Mo鋼とに分類される。
本実施形態では、以下のようにして、鋼種判定が行われる。
図1に示す搬送PLC7は、総合演算制御部4からの指示に基づいて、搬送ラインLを駆動させて先頭の鋼管K1を火花試験部2に搬送する。
火花試験部2は、鋼管K1に火花試験を施し、火花の撮像画像を火花試験演算制御部21に送信する。火花試験演算制御部21は、火花試験部2から送信された火花の撮像画像から、火花データを採取し、採取した火花データを総合演算制御部4に送信する。総合演算制御部4は、火花データを受信すると、火花試験完了の信号を総合PLC6に送信する。火花試験完了の信号を受信した総合PLC6は、搬送PLC7に搬送ラインLを駆動させて鋼管K1を蛍光X線分析部3に搬送すると同時に鋼管K2を火花試験部2に搬送する。蛍光X線分析部3は、鋼管K1にX線を照射し、これにより鋼管K1から発生する蛍光X線を検出し、この検出した蛍光X線に応じた電気信号を蛍光X線演算制御部31に送信する。蛍光X線演算制御部31は、蛍光X線分析部3から送信された電気信号に基づいて各合金元素の含有量を演算する。そして、蛍光X線演算制御部31は、演算した各合金元素の含有量データを総合演算制御部4に送信する。このようにして、鋼材に火花試験と蛍光X線分析が施される(分析ステップ)。
総合演算制御部4は、受信した鋼管Kの予定鋼種が、記憶している予定鋼種のリストに含まれている否かを判断する(図3のステップS01)。
受信した鋼管Kの予定鋼種が、記憶している予定鋼種のリストに含まれていない場合には、総合演算制御部4は、受信した鋼管Kの予定鋼種が新たな予定鋼種である旨の警報を発すること等によってオペレータに報知する。オペレータは、その新たな予定鋼種を総合演算制御部4が記憶している予定鋼種のリストに追加すると共に、以下に説明する鋼種判定のロジックを、新たに追加した鋼種も判定できるように変更する(図3のステップS02)。以下に説明する鋼種判定のロジックは、受信した鋼管Kの予定鋼種が総合演算制御部4に記憶されている予定鋼種のリストに含まれている場合を例に挙げて説明する。
(a)第1判定鋼種が炭素鋼のいずれか(例えば、[C]≦0.10など)であり、第2判定鋼種が炭素鋼である。
(b)第1判定鋼種がBBS鋼であり、第2判定鋼種が第2の鋼種群(BBS鋼、又は1Cr鋼)である。
(c)第1判定鋼種が第1の鋼種群(0.10<[C]≦0.20の炭素鋼、又は1Cr鋼)であり、第2判定鋼種が第2の鋼種群(BBS鋼、又は1Cr鋼)である。
(d)第1判定鋼種が第3の鋼種群(Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni、又は[C]≦0.20のCr−Mo鋼)であり、第2判定鋼種がMo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、又はCr−Mo鋼のいずれかである。
(e)第1判定鋼種が[C]>0.20のCr−Mo鋼であり、第2判定鋼種がCr−Mo鋼である。
(e)第1判定鋼種が中・高合金鋼であり、第2判定鋼種が中・高合金鋼のいずれか(例えば、Ni鋼など)である。
総合演算制御部4は、第1判定鋼種が炭素鋼のいずれか、又はBBS鋼であるか否かを判定する(図3のステップS4)。なお、第1判定鋼種が第1の鋼種群(0.10<[C]≦0.20の炭素鋼、又は1Cr鋼)である場合に、第2判定鋼種が炭素鋼であれば(前述した(a)のケース)、この第1判定鋼種は炭素鋼のいずれかであると判定し、第2判定鋼種が第2の鋼種群(BBS鋼、又は1Cr鋼)であれば(前述した(c)のケース)、この第1判定鋼種は炭素鋼のいずれでもないと判定する(低合金綱であると判定する)。
第1判定鋼種が炭素鋼のいずれか、又はBBS鋼である場合には、総合演算制御部4は、第1判定鋼種が予定鋼種と同一であるか否かを判定する(図3のステップS5)。なお、第1判定鋼種が第1の鋼種群(0.10<[C]≦0.20の炭素鋼、又は1Cr鋼)である場合には、予定鋼種が0.10<[C]≦0.20の炭素鋼であれば、第1判定鋼種が予定鋼種と同一であると判定する。
第1判定鋼種が予定鋼種と同一である場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種である、すなわち異材ではないと判定し、その旨を上位コンピュータ8に送信する。一方、第1判定鋼種が予定鋼種と同一でない場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種でない、すなわち異材であると判定し、その旨をマーキング部5によって鋼管Kにマーキングさせると共に、その旨を上位コンピュータ8に送信する。
予定鋼種が炭素鋼やBBS鋼であるときのように、予定鋼種の分類の区分と第1鋼種リストの分類の区分とがほぼ同一である場合には、第1判定鋼種が予定鋼種と同一であるか否かによって、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種であるか否かを判定することになる。
第1判定鋼種が炭素鋼、又はBBS鋼でない場合、総合演算制御部4は、第1判定鋼種が中・高合金鋼であるか否かを判定する(図3のステップS6)。第1判定鋼種が中・高合金鋼である場合には、総合演算制御部4は、第2判定鋼種が予定鋼種と同一であるか否かを判定する(図3のS7)。第2判定鋼種が予定鋼種と同一である場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種である、すなわち異材ではないと判定し、その旨を上位コンピュータ8に送信する。一方、第2判定鋼種が予定鋼種と同一でない場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種でない、すなわち異材であると判定し、その旨をマーキング部5によって鋼管Kにマーキングさせると共に、その旨を上位コンピュータ8に送信する。
予定鋼種が中・高合金鋼であるときのように、予定鋼種の分類の区分と第2鋼種リストの分類の区分とが同一である場合には、第2判定鋼種が予定鋼種と同一であるか否かによって、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種であるか否かを判定することになる。
第1判定鋼種が炭素鋼、BBS鋼、及び中・高合金鋼のいずれでもない場合、つまり低合金鋼のいずれかである場合には、以下の(i)〜(iii)のようにして鋼種を判定する(図3のS8)。
一方、第1判定鋼種が第3の鋼種群であり、なお且つ、第2判定鋼種が、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、及びCu−Ni鋼のいずれでもない場合(すなわち、第2判定鋼種がCr−Mo鋼である場合)、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が[C]≦0.20のCr−Mo鋼であると判定し、予定鋼種が[C]≦0.20のCr−Mo鋼であるか否かを判定する。予定鋼種が[C]≦0.20のCr−Mo鋼である場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種である、すなわち異材ではないと判定し、その旨を上位コンピュータ8に送信する。一方、予定鋼種が[C]≦0.20のCr−Mo鋼でない場合には、総合演算制御部4は、判定対象である鋼管Kの鋼種が予定鋼種ではない、すなわち異材であると判定し、その旨をマーキング部5によって鋼管Kにマーキングさせると共に、その旨を上位コンピュータ8に送信する。
また、火花試験単独では、[C]>0.20のCr−Mo鋼を他の4種類の鋼種(Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼、[C]≦0.20のCr−Mo鋼)から弁別できるものの、4種類の鋼種同士は同一の鋼種(第3の鋼種群)に分類され、弁別できない。一方、蛍光X線分析単独では、[C]≦0.20のCr−Mo鋼と[C]>0.20のCr−Mo鋼とが同一の鋼種(Cr−Mo鋼)に分類され、両者の弁別ができない。しかしながら、火花試験及び蛍光X線分析の双方の結果に基づき鋼種を判定することにより、判定対象である鋼管Kの鋼種を5種類の鋼種(Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼、[C]≦0.20のCr−Mo鋼、[C]>0.20のCr−Mo鋼)に弁別することが可能である。
本実施形態に係る鋼種判定システム1によれば、同一の鋼管Kに対して火花試験及び蛍光X線分析の双方が施され、火花試験部2と蛍光X線分析部3との間に鋼管Kが搬入されることや、火花試験部2と蛍光X線分析部3との間から鋼管Kが搬出されることがない。このため、鋼管Kの搬入・搬出に起因して、火花試験によって判定された第1判定鋼種と蛍光X線分析によって判定された第2判定鋼種とが誤って紐付けられることがなく、同一の鋼管Kに対する適正な第1判定鋼種及び第2判定鋼種を用いて鋼種を判定できる。
より具体的には、判定対象鋼管Kに火花試験を施すことによって得られた火花データを、第1鋼種リストに含まれる各鋼種毎に予め決められた所定の判定基準と対比し、前記火花データが所定の判定基準内にあれば、その判定基準を有する鋼種が第1判定鋼種であると判定する。また、判定対象鋼管Kに蛍光X線分析を施すことによって得られた蛍光X線分析データを、第2鋼種リストに含まれる各鋼種毎に予め決められた所定の判定基準と対比し、前記蛍光X線分析データが所定の判定基準内にあれば、その判定基準を有する鋼種が第2判定鋼種であると判定する。そして、前述のように、第1判定鋼種及び第2判定鋼種に基づき、判定対象鋼管Lの鋼種を判定し、これが予定鋼種と同一であるか否かを判定する。なお、第1判定鋼種及び第2判定鋼種の判定基準は、予定鋼種を含む搬送ラインLで搬送される全ての鋼種の判定基準に即して予め決められている。
前述した所定の判定基準に基づく異材判定では、判定対象鋼管Kの鋼種が予定鋼種と同一である限り、たとえ判定対象鋼管Kが予定された鋳造ロットとは異なる鋳造ロットから混入した鋼管Kであったとしても、異材と判定されないことになる。
しかしながら、鋼管K毎の製造履歴を明確にする要求が増加している昨今の状況に鑑みれば、たとえ判定対象鋼管Kの鋼種が予定鋼種と同一であったとしても、判定対象鋼管Kが予定された鋳造ロットとは異なる鋳造ロットから混入した鋼管Kであるか否かを判定することが望ましい。
そして、総合演算制御部4は、判定対象鋼管Kの鋼種が予定鋼種と同一であると判定した場合に、当該判定対象鋼管Kと同一の搬送単位で搬送された鋼管Kのうち、最初に予定鋼種と同一であると判定された鋼管K(以下、基準鋼管という)の火花試験の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の火花試験判定基準を決定し、判定対象鋼管Kの火花試験の結果が第2の火花試験判定基準外であれば、判定対象鋼管Kは予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定する。また、総合演算制御部4は、基準鋼管Kの蛍光X線分析の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の蛍光X線分析基準を決定し、判定対象鋼管Kの蛍光X線分析の結果が第2の蛍光X線分析基準外であれば、判定対象鋼管Kは予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定する。
例えば、基準鋼管Kについてのある火花総数の測定値がY個である場合には、火花総数についての第2の火花試験判定基準は、(Y−α)個〜(Y+α)個に決定される。2本目以降の判定対象鋼管Kについての火花総数の測定値がこの第2の火花試験判定基準外であれば、当該判定対象鋼管Kは、予定された鋳造ロットの鋼管ではない、すなわち基準鋼管Kと同一の鋳造ロットの鋼管ではないと判定する。第2の火花試験判定基準の範囲長(2α)は、例えば、同一鋳造ロット内での鋼管Kの火花総数のバラツキ(標準偏差)の6倍とされる。第2の火花試験判定基準の範囲長(2α)は、各火花データ毎に決定される。
例えば、基準鋼管Kについてのある合金元素Yの分析値がZ質量%である場合には、合金元素Yについての第2の蛍光X線分析判定基準は、(Z−β)質量%〜(Z+β)質量%に決定される。2本目以降の判定対象鋼管Kについての合金元素Yの分析値がこの第2の火花試験判定基準外であれば、当該判定対象鋼管Kは、予定された鋳造ロットの鋼管ではない、すなわち基準鋼管Kと同一の鋳造ロットの鋼管ではないと判定する。第2の火花試験判定基準の範囲長(2β)は、例えば、同一鋳造ロット内での鋼管Kの組成のバラツキ(標準偏差)の6倍とされる。第2の火花試験判定基準の範囲長(2β)は、各合金元素毎に決定される。
図4に示すように、第1の火花試験判定基準は、予定されている鋳造ロットの違いに関係なく、一定の値に設定される。図4(a)に示す例では、火花総数についての第1の火花試験判定基準が50〜3500個(範囲長:3450個)に設定され、図4(b)に示す例では、破裂火花率についての第1の火花試験判定基準が10〜32%(範囲長:22%)に設定されている。
図4に示す例では、火花総数についての第2の火花試験判定基準の範囲長(2α)は420個、破裂火花率についての第2の火花試験判定基準の範囲長(2α)は10.8%に決定されており、それぞれ、第1の火花試験判定基準の範囲長よりも小さい値である。
なお、上記の判定は、全ての火花データについて実施するのが好ましいものの、任意の火花データに対して行うことも可能である。また、各鋳造ロットの1本目の鋼管Kが異材であると判定された場合には、2本目以降で最初に異材ではないと判定された鋼管Kの火花データを基準として第2の火花試験判定基準を決定すればよい。
図5に示すように、第1の蛍光X線分析判定基準は、予定されている鋳造ロットの違いに関係なく、一定の値に設定される。図5(a)に示す例では、Mnについての第1の蛍光X線分析判定基準が0.45〜1.15質量%(範囲長:0.70質量%)に設定され、図5(b)に示す例では、Moについての第1の蛍光X線分析判定基準が0.06〜1.10質量%(範囲長:1.04質量%)に設定され、図5(c)に示す例では、Niについての第1の蛍光X線分析判定基準が0.21〜3.00質量%(範囲長:2.79質量%)に設定され、図5(d)に示す例では、Crについての第1の蛍光X線分析判定基準が0.00〜1.65質量%(範囲長:1.65質量%)に設定されている。
図5に示す例では、Mnについての第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長(2β)は0.18質量%、Moについての第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長(2β)は0.24質量%、Niについての第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長(2β)は0.86質量%、Crについての第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長(2β)は0.24質量%に決定されており、それぞれ、第1の蛍光X線分析判定基準の範囲長よりも小さい値である。
なお、上記の判定は、全ての合金元素の分析値について実施するのが好ましいものの、任意の合金元素の分析値に対して行うことも可能である。また、各鋳造ロットの1本目の鋼管Kが異材であると判定された場合には、2本目以降で最初に異材ではないと判定された鋼管Kの合金元素の分析値を基準として第2の火花試験判定基準を決定すればよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る鋼材の鋼種判定方法について説明する。
本実施形態に係る鋼材の鋼種判定方法は、判定しようとする鋼管Kの鋼種が搬送ラインLで搬送され得る全ての鋼種のうちのいずれの鋼種であるかを判定する方法である。
すなわち、本実施形態に係る鋼種判定方法では、予定鋼種と同一であるか否かの判定を行わずに、第1判定鋼種及び第2判定鋼種に基づき、判定対象である鋼管Kの鋼種が搬送ラインLで搬送される全ての鋼種のリスト(図2)に含まれるいずれの鋼種に該当するかを判定する。
従い、予定鋼種と同一であるか否かの判定を行わないという点を除いては、第1の実施形態と同様の判定ロジックになるため、ここでは、その詳細な説明を省略する。
また、火花試験部2で火花試験を施すためにグラインダー等で削った鋼管Kの箇所について、蛍光X線分析部3で蛍光X線分析を施すようにしてもよい。このようにすれば、鋼管Kの表面の酸化スケール等が除去されているので、蛍光X線分析の分析精度が高くなる。
さらに、総合演算制御部4がディスプレイやスピーカー等の報知手段を具備するものとし、この報知手段で判定結果を報知するようにしてもよい。
2・・・火花試験部
21・・・火花試験演算制御部
3・・・蛍光X線分析部
31・・・蛍光X線演算制御部
4・・・総合演算制御部
5・・・マーキング部
L・・・搬送ライン
Claims (3)
- 搬送ラインを搬送される鋼材の鋼種を判定する方法であって、
前記搬送ラインにおいて搬送される鋼材に火花試験及び蛍光X線分析を順次施す分析ステップと、
前記分析ステップによって得られた火花試験及び蛍光X線分析の結果に基づいて前記鋼材の鋼種を判定する判定ステップとを含み、
前記搬送ラインにおける前記火花試験を施す箇所と前記蛍光X線分析を施す箇所との間において、前記搬送ラインへの鋼材の搬入及び前記搬送ラインからの鋼材の搬出を行わず、
前記鋼種を判定する鋼材が、炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼、1Cr鋼及びBBS鋼のうちのいずれかである場合、
前記判定ステップは、
前記鋼材に対する火花試験の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼及び1Cr鋼を含む第1の鋼種群、又は、BBS鋼のいずれか一方に分類すると共に、前記鋼材に対する蛍光X線分析の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、炭素鋼、又は、1Cr鋼及びBBS鋼を含む第2の鋼種群のいずれか一方に分類する第1ステップと、
前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第1の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき炭素鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.10質量%を超え0.20質量%以下である炭素鋼であると判定し、
前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第1の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき第2の鋼種群に分類された場合、前記鋼材の鋼種は1Cr鋼であると判定し、
前記第1ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づきBBS鋼に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づき第2の鋼種群に分類された場合、前記鋼材の鋼種はBBS鋼であると判定する第2ステップと、
を含むことを特徴とする鋼材の鋼種判定方法。 - 搬送ラインを搬送される鋼材の鋼種を判定する方法であって、
前記搬送ラインにおいて搬送される鋼材に火花試験及び蛍光X線分析を順次施す分析ステップと、
前記分析ステップによって得られた火花試験及び蛍光X線分析の結果に基づいて前記鋼材の鋼種を判定する判定ステップとを含み、
前記搬送ラインにおける前記火花試験を施す箇所と前記蛍光X線分析を施す箇所との間において、前記搬送ラインへの鋼材の搬入及び前記搬送ラインからの鋼材の搬出を行わず、
前記鋼種を判定する鋼材が、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼、炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼及び炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼のうちのいずれかである場合、
前記判定ステップは、
前記鋼材に対する火花試験の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼及び炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼を含む第3の鋼種群、又は、炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼のいずれか一方に分類すると共に、前記鋼材に対する蛍光X線分析の結果に基づき、前記鋼材の鋼種を、Mo鋼、Cu−Ni−Mn鋼、Cu−Ni鋼及びCr−Mo鋼のうちのいずれか一つに分類する第3ステップと、
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきMo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はMo鋼であると判定し、
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCu−Ni−Mn鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はCu−Ni−Mn鋼であると判定し、
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCu−Ni鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種はCu−Ni鋼であると判定し、
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき第3の鋼種群に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCr−Mo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.20質量%以下のCr−Mo鋼であると判定し、
前記第3ステップにおいて、前記鋼材の鋼種が、前記火花試験の結果に基づき炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼に分類され、なお且つ、前記蛍光X線分析の結果に基づきCr−Mo鋼に分類された場合、前記鋼材の鋼種は炭素量が0.20質量%を超えるCr−Mo鋼であると判定する第4ステップと、
を含むことを特徴とする鋼材の鋼種判定方法。 - 搬送ラインを搬送される鋼材の鋼種を判定する方法であって、
前記搬送ラインにおいて搬送される鋼材に火花試験及び蛍光X線分析を順次施す分析ステップと、
前記分析ステップによって得られた火花試験及び蛍光X線分析の結果に基づいて前記鋼材の鋼種を判定する判定ステップとを含み、
前記搬送ラインにおける前記火花試験を施す箇所と前記蛍光X線分析を施す箇所との間において、前記搬送ラインへの鋼材の搬入及び前記搬送ラインからの鋼材の搬出を行わず、
前記搬送ラインでは鋳造ロットを搬送単位として鋼材を搬送することが予定されており、
前記判定ステップにおいては、前記分析ステップによって得られた判定対象である前記鋼材(以下、判定対象鋼材という)の火花試験の結果が、前記搬送されることが予定された鋳造ロットの鋼種(以下、予定鋼種という)について予め決められた所定の範囲長を有する第1の火花試験判定基準内にあるか否かと、前記分析ステップによって得られた前記判定対象鋼材の蛍光X線分析の結果が、前記予定鋼種について予め決められた所定の範囲長を有する第1の蛍光X線分析判定基準内にあるか否かとに基づいて、前記判定対象鋼材の鋼種が前記予定鋼種と同一であるか否かを判定し、
前記判定ステップで前記判定対象鋼材の鋼種が前記予定鋼種と同一であると判定された場合に、当該判定対象鋼材と同一の搬送単位で搬送された鋼材のうち、最初に前記予定鋼種と同一であると判定された鋼材(以下、基準鋼材という)の前記火花試験の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の火花試験判定基準を決定し、前記判定対象鋼材の前記火花試験の結果が前記第2の火花試験判定基準外であれば、前記判定対象鋼材は前記予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定すると共に、前記基準鋼材の前記蛍光X線分析の結果を基準として所定の範囲長を有する第2の蛍光X線分析基準を決定し、前記判定対象鋼材の前記蛍光X線分析の結果が前記第2の蛍光X線分析基準外であれば、前記判定対象鋼材は前記予定された鋳造ロットの鋼材ではないと判定する鋳造ロット判定ステップを更に含み、
前記第2の火花試験判定基準の範囲長は、前記予定鋼種の同一鋳造ロット内での火花試験の結果のバラツキのみを考慮して、前記第1の火花試験判定基準の範囲長よりも小さくなるように予め決定され、
前記第2の蛍光X線分析判定基準の範囲長は、前記予定鋼種の同一鋳造ロット内での蛍光X線分析の結果のバラツキのみを考慮して、前記第1の蛍光X線分析判定基準の範囲長よりも小さくなるように予め決定されていることを特徴とする鋼材の鋼種判定方法。
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