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JP6040966B2 - 信号処理装置 - Google Patents
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Description

本発明は、プログラム可能な半導体装置を用いて信号処理を行う技術に関する。
従来、構成データによって回路構成が規定されるプログラム可能な半導体装置を用いて、種々の機能を実現する信号処理を行う技術が知られている。このプログラム可能な半導体装置では、宇宙線等に起因したソフトエラー等により、プログラム可能な半導体装置が備えるメモリ素子に記録されているデータの論理が反転する現象、すなわち「1」から「0」に、又は「0」から「1」に変化する現象が生じ得る。これにより、エラーを含んだデータがプログラム可能な半導体装置から出力されることが有り得る。
エラーを含んだデータがプログラム可能な半導体装置から出力されることを抑制するためには、プログラム可能な半導体装置が冗長性のある構成を有していることが望ましい。特許文献1には、プログラム可能な半導体装置の内部に、それぞれ独立に同一のデータ処理を行う2つのロジックブロックを備え、各ロジックブロックにより生成されたデータを比較し、誤りが無いと判定したデータを出力する技術が提案されている。
特開2013−219473号公報
しかしながら、上記のように、プログラム可能な半導体装置又はこれを用いた装置を冗長性のある構成とすることは、スペース、重量、及びコストの増加に繋がるという問題があった。また、冗長性のある構成とすることは、消費電力の増加、装置内部の温度上昇による最高作動温度の低下に繋がるという問題があった。かといって、冗長性のない構成とした場合、ソフトエラー等によりエラーを含んだデータがプログラム可能な半導体装置又はこれを用いた装置から出力されるおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するために、冗長性を有する構成とすることなく、プログラム可能な半導体装置を用いた装置から誤ったデータが出力されることを抑制する技術を提供することを目的としている。
本発明の一側面は、信号処理装置であって、演算手段と、処理手段と、異常検出手段とを備える。演算手段は、記録手段に記録されている構成データにより回路構成が規定されるよう構成され、回路構成に基づく演算の結果として演算信号を出力する。処理手段は、演算信号に基づく処理信号を出力する。異常検出手段は、演算手段における回路構成に異常が生じていることを検出する。
ここで特に、処理手段は、演算信号を取得してから、異常検出手段の検出結果を取得した後に、検出結果に応じて処理信号を出力する。
このような構成によれば、異常検出手段の検出結果に応じて処理信号が出力されるため、当該信号処理装置の後段に接続される装置等に、回路構成に異常が生じた状態における処理信号がそのまま出力されることが抑制される。すなわち、冗長性を有する構成とすることなく、エラーを含んだデータが当該信号処理装置から後段の装置等へ出力されることを抑制することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態の信号処理システム及び信号処理装置の構成を示すブロック図。 信号処理装置の処理部が実行する信号出力処理のフローチャート。 実施形態の信号処理装置の効果を説明する図。 従来装置の問題点を説明する図。 他の実施形態の車両制御システム及び信号処理装置の構成を示すブロック図。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1に示す信号処理システム1において、信号処理装置20は、入力装置10及び対象装置30と通信可能に接続されており、入力装置10から入力された入力信号に基づく出力信号を対象装置30へ出力する装置である。信号処理装置20としては、例えば、車両のブレーキ機構の制御を行うブレーキ制御装置として機能するものの様に、車両に搭載される制御装置が挙げられる。信号処理装置20がブレーキ制御装置として機能するものである場合、信号処理システム1はブレーキ機構を制御するブレーキ制御システムであり、入力装置10の一例として車両前方を撮像するカメラが挙げられ、対象装置30の一例として車両のブレーキ機構が挙げられる。
信号処理装置20は、演算部40と外部記録部50と処理部60とを備える。一例として、演算部40、外部記録部50及び処理部60は、同一のプリント回路基板(PCB)上に構成されている。なお、例えば演算部40、外部記録部50及び処理部60は、全部又は一部を同一のチップ内に構成されていてもよい。
演算部40は、フィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)41を備える。FPGA41は、構成データ(コンフィグレーションデータともいう)に従って回路構成が規定されるプログラマブルロジックデバイス(PLD)の一種である。FPGA41は、構成記録部411、異常検出部412及び回路構成部413等を備える。
構成記録部411は、構成データを記録する記録装置である。回路構成部413は、複数の論理セルで構成され、構成記録部411に記録されている構成データに従ってこれら論理セルを組み合わせることで、各種回路機能を実現できるように構成されている。異常検出部412は、構成記録部411に記録されている構成データに、ソフトエラー等によるエラーが生じているか否かを検出する機能を有する回路である。異常検出部412は、構成データに従って回路構成が規定される回路構成部413とは別個に、FPGA41に備えられている。
FPGA41は、入力信号に対して回路構成部413による演算を実行した結果として得られる演算信号を、処理部60へ出力する。また、FPGA41は、異常検出部412による、構成データにおけるエラーの検出結果であるエラー検出信号を、処理部60へ出力する。
外部記録部50は、構成データが予め記録されている記録装置であり、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリを備える。
ここで、FPGA41が備える機能について説明する。
FPGA41は、処理部60からのダウンロード指示に従って、外部記録部50に記録されている構成データを読み出して、FPGA41内部の構成記録部411に記録させる機能を備える。一例として、FPGA41は、所定の単位長(nビット)のデータをひと纏まりとして(以下、この纏まりをフレームという)、フレーム毎に、すなわちフレーム単位で構成データの読み出しを行う。FPGA41は、読み出したフレーム単位の構成データに、誤り訂正符号(ECC)によるECCデータ(kビット)を付加し、ECCデータを付加したデータ(n+kビット)を、構成記録部411に順番に記録する。誤り訂正符号(ECC)としては、ハミング符号や巡回符号等が適用される。
また、FPGA41は、異常検出部412により実現されるエラー検出機能を備える。エラー検出機能は、構成記録部411に記録されている構成データにおけるエラーを検出する機能である。異常検出部412は、所定の周期で、構成記録部411に記録されているフレーム単位の構成データと、この構成データに対するECCデータとを入力として、所定の演算を行うことにより、入力としたフレーム単位の構成データにエラーが生じていることを演算結果が示す場合に、エラー検出信号として論理値「1」を出力するよう構成されている。
異常検出部412は、構成記録部411に記録されている構成データ全てに対して、フレーム単位で順番に、前述の所定の演算を繰り返し実行するため、構成データの全てに対して前述の演算を実行し終える迄には、時間を要する。以下では、異常検出部412によって、構成データの全てに対してエラーを検出するための演算を実行するのに要する時間を、最大検出所要時間というものとする。
処理部60は、CPU61、ROM62、及びRAM63を備える周知のマイクロコンピュータを構成要素として備え、ROM62に予め記録されたプログラムに従って、各種機能を実現する処理を実行する。処理部60は、例えばダウンロード指示を演算部40へ出力し、演算部40に構成データを読み込ませる処理を実行する。また、処理部60は、対象装置30へ出力信号を出力する信号出力処理を実行する。
[2.処理]
処理部60(CPU61)が実行する信号出力処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお、図2に示す処理は、例えば信号処理システム1が起動している間、繰り返し実行される。
まず、処理部60は、演算部40(FPGA41)から演算信号が出力されたか否かを判断する(S10)。ここで、処理部60は、演算信号が出力されていないと判断した場合、演算部40から演算信号が出力されるまで待機する。一方、処理部60は、演算信号が出力されたと判断した場合、処理をS20へ移行させる。
次に、処理部60は、演算部40から出力された演算信号を取得する(S20)。
続いて、処理部60は、S20で演算信号を取得してからの経過時間が所定の待機時間以上であるか否かを判断する(S30)。ここで、処理部60は、経過時間が待機時間未満であった場合、経過時間が待機時間以上となるまで待機する。一方、処理部60は、経過時間が待機時間以上であった場合、S40へ処理を移行させる。待機時間は、構成データにエラーが生じてから該エラーについてのエラー検出信号が異常検出部412によって出力されるまでの時間に応じた時間に設定される。ここでは、待機時間は、最大検出所要時間以上の所定の値に設定されている。
次に、処理部60は、構成データにエラーが生じているか否かを判断する(S40)。ここでは、エラー検出信号を取得し、エラー検出信号が論理値「1」である場合に、構成データにエラーが生じたことを表していると判断する。すなわち、処理部60は、エラー検出信号が論理値「1」である場合にS70へ処理を移行させ、論理値「0」である場合にS50へ処理を移行させる。
構成データにエラーが生じていない場合(S40:NO)に移行するS50では、処理部60は、演算部40から出力された演算信号に基づいて対象処理信号を生成する(S50)。ここでは一例として、処理部60は、演算信号に基づいて所定の演算を実行して対象処理信号を生成するものとする。次に、処理部60は、生成した対象処理信号を出力信号として対象装置30へ出力し(S60)、処理をS10へ移行させ、以降の処理を繰り返し実行する。
構成データにエラーが生じていた場合(S40:YES)に移行するS70では、処理部60は、演算部40から出力された演算信号が誤っているものとして、構成データにエラーが検出されなかった場合にS40で生成される対象処理信号とは異なる、エラー対応信号を生成する。ここでは、処理部60は、当該信号処理装置20が処理信号の出力を停止する状態に相当するように、エラー対応信号を生成する。つまり、当該信号処理装置20からの出力信号が出力されていない状態を示す所定の信号、例えば論理値「0」が所定期間継続するような信号、をエラー対応信号として生成する。次に処理部60は、生成したエラー対応信号を出力信号として対象装置30へ出力する(S70)。そして、S10へ処理を移行させ、以降の処理を繰り返す。
[3.作動]
本実施形態の信号処理装置20の作動を図3を用いて説明する。信号処理装置20では、信号処理システム1の作動中に構成データにエラーが生じると(時刻t1)、検出所要時間Tk後に、異常検出部412によってエラー検出信号が処理部60へ出力される。
前述のように、構成データはフレーム単位で構成記録部411に記録されており、異常検出部412は、フレーム単位で順番にエラー検出を行うため、構成データどの箇所にエラーが生じたかによって、又、エラーが生じた時に異常検出部412が構成データのどのフレームを対象としてエラー検出を行っていたかによって、検出所要時間Tkは、異なる値となる。
処理部60は、所定の待機時間(ここでは、最大検出所要時間以上に定められている)Tw経過後に、エラー検出信号の検出結果に応じて、対象処理信号又はエラー対応信号のいずれかを出力信号として出力する。すなわち、仮に構成データにエラーが生じたとしても、誤った結果ではなく、例えば出力信号が出力されていないことを示すような補完した結果を出力し、信号処理システム1としての動作が継続される。
[4.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
[4A]異常検出部412の検出結果を取得した後に、具体的には待機時間の経過後に、異常検出部412の検出結果に応じて出力信号が出力されるため、信号処理装置20の後段に接続される対象装置30等に、演算部40(FPGA41)の回路構成に異常が生じた状態における出力信号がそのまま出力されることが抑制される。待機時間とは、演算部40の回路構成に異常が生じてから該異常が異常検出部412によって検出されるまでの時間に応じた時間をいう。これにより、信号処理装置20を冗長性を有する構成とすることなく、エラーを含んだデータが後段の装置等へ出力されることを抑制することができる。
これに対し、本実施形態と異なり、異常検出部412の検出結果を取得した後(すなわち待機時間の経過後)に異常検出部412の検出結果に応じた出力信号を出力せず、構成データにエラーが生じたことを表すエラー検出信号を異常検出部412より受信してから出力停止を行うような比較例では、図4に示すように、異常検出部412の検出結果を受信して出力停止を行う前に誤った結果が出力されるおそれがある。構成データにエラーが生じてからエラー検出信号が検出されるまでには、処理部60(CPU61)での処理時間以上に時間を要する場合が有り得るからである。
[4B]構成データは複数のフレームから構成され、該フレーム毎に構成記録部411に記録されている。異常検出部412は、構成記録部411に記録されている構成データについてフレーム毎に該フレームに異常が生じているか否かを検出するエラー検出を行い、異常が生じているフレームが検出されたことを演算部40における回路構成に異常が生じていることとする。処理部60は、構成記録部411に記録されている所定のフレームの全て、本実施形態では構成データにおけるフレームの全てに対して異常検出部412によるエラー検出が行われるために要する時間を最大検出所要時間として、待機時間が最大検出所要時間以上の所定の値に設定されている。すなわち、本実施形態によれば、構成データにおけるフレームの全てに対してエラー検出が行われた後に、この検出結果に応じて出力信号が出力されるため、誤った出力信号の出力をより抑制することができる。
[4C]異常検出部412によって異常が検出された場合、異常が検出されなかった場合に出力する対象処理信号とは異なるエラー対応信号を出力信号として出力する。これにより、信号処理装置20が対象装置30の制御を行うものである場合、例えば前述のように、信号処理装置20がブレーキ機構制御装置であり、信号処理システム1が前述のようにブレーキ機構制御システムであるような場合に、異常検出部412によりエラーが検出された場合と検出されなかった場合とで、より安全性に配慮した制御を行うことができる。
[4D]処理部60は、構成データにエラーが検出された場合に、信号処理装置20から出力信号が出力されていないことを示す信号をエラー対応信号として、対象装置30へ出力する。従って、信号処理装置20の後段の対象装置30へ、エラーを含んだ出力信号が出力されることが抑制される。
[4E]FPGA41は、構成データを記録させる構成記録部411を備え、構成記録部411に記録された構成データを書き換え可能に構成されている。これにより、演算部40(FPGA41)は、異なる種々の機能を実現することができる。
なお、第1実施形態では、演算部40(FPGA41)が演算手段の一例に相当し、外部記録部50が記録手段の一例に相当し、処理部60が処理手段の一例に相当し、FPGA41が備える異常検出部412が異常検出手段の一例に相当し、構成記録部411が構成記録手段の一例に相当する。また、S30、S40、S70が、処理手段としての処理の一例に相当する。また、出力信号が処理信号の一例に相当し、エラー対応信号が異常検出時信号に対応する。また、構成記録部411に記録されている構成データにおけるフレームの全てが、構成記録手段に記録されている所定の複数の構成単位(構成記録手段に記録されている構成単位の全て)、の一例に相当し、最大検出所要時間が判定所要時間の一例に相当する。また、異常検出部412により実現されるエラー検出が構成単位異常検出の一例に相当する。
[5.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
[5A]上記実施形態では、処理部60は、演算信号に基づいて所定の演算を実行して生成した対象処理信号を出力信号として対象装置30へ出力したが、これに限るものではない。例えば、処理部60は、演算信号と同一の信号を出力信号として対象装置30へ出力してもよい。また例えば、処理部60は、出力信号の出力を停止してもよい。この場合、処理部60は、図2に示す信号出力処理におけるS70及びS80に代えて、出力信号の出力を停止する処理を実行する。
[5B]上記実施形態では、処理部60は、演算信号に基づいて所定の演算を実行して生成した対象処理信号を出力信号として対象装置30へ出力した(S60)が、これに限るものではない。例えば、前述のように信号処理装置20がブレーキ制御装置として機能するものである場合、出力信号は、異常検出部412によって異常が検出された場合の演算の結果が真の結果であることの尤度に基づいて生成されるものであってもよい。すなわち、例えば演算部40が、カメラから入力された車両前方を撮像した画像を表す画像データを入力信号とし、撮像された画像の範囲内に歩行者が存在することを表す信号を演算信号として出力するよう構成されているような場合、処理部60は、エラー検出信号が構成データのエラーを表す信号ではない場合(S40:NO)、演算信号の尤度が大きいものとして、ブレーキを作動させる信号を対象処理信号として、該対象処理信号を出力信号として対象装置30であるブレーキ機構に出力してもよい。また、処理部60は、エラー検出信号が構成データのエラーを表す信号である場合(S40:YES)、演算信号の尤度が小さいものとして、ブレーキをいつでも作動可能なようにブレーキの油圧を高める信号をエラー対応信号として、該エラー対応信号を出力信号として対象装置30であるブレーキ機構に出力してもよい。これにより、対象装置30を、演算結果の確からしさに応じて制御することができる。
[5C]上記実施形態では、演算部40にFPGA41が用いられていたが、これに限らず、FPGA以外のプログラマブルロジックデバイスを用いても良い。例えば、再構成可能な回路要素として、アナログのオペアンプ、抵抗、コンデンサなどで構成され、指定するデータに応じてアナログ回路を再構成可能な集積回路である、フィールドプログラマブルアナログアレイ(FPAA)等を用いてもよい。また、演算部40に用いられるプログラマブルロジックデバイスは、動作中に構成内容を変更できないデバイスだけでなく、動作中に構成内容を変更可能なデバイス(Dynamic Reconfigurable Device)であってもよい。また、演算部40に用いられるプログラマブルロジックデバイスは、ルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)ごとに構成内容を変更可能とするものであってもよく、演算器(ALU)や演算処理装置(PE:Processing Element)ごとに構成内容を変更可能とするものであってもよい。
[5D]上記実施形態では、待機時間が最大検出所要時間以上の所定の値に設定されていたが、待機時間の値はこれに限るものではない。例えば、外部記録部50に記録されている構成データにおけるフレームのうち、所定の複数のフレーム(例えば所定の回路構成を規定するフレーム)についてのみエラー検出を行うようにし、このエラー検出の所要時間以上の所定の値に待機時間を設定してもよい。
[5E]上記実施形態では、信号処理装置20の一例として、車両のブレーキ制御装置として機能する例を挙げたが、信号処理装置20は、これに限るものではなく、種々の機能を実現するものであってよい。
一例として、信号処理装置20を、図5に示すような車両制御システム2に適用してもよい。車両制御システム2は、入力装置11と対象装置31と信号処理装置20とを備え、入力装置11を利用して車両の周囲に存在する各種対象物を検出し、その検出結果から取得する各種情報に基づき、対象装置31を利用して各種車両制御を実行するシステムである。
対象装置31は、車両におけるボディ系、パワートレイン系、シャーシ系の制御対象の挙動を制御する複数の装置を備えるものである。その制御対象には、操舵装置(電動パワーステアリング等)311、スピーカ312、ディスプレイ313、制動装置(ブレーキ等)314、駆動装置(アクセル等)315、灯火類316、エンジン317が少なくとも含まれていてよい。また、対象装置31を構成する各装置は、車両の走行状態に応じて制御対象の挙動を制御する他、信号処理装置20からの指令(出力信号)によって制御対象の挙動を制御することにより、操舵制御、エンジン制御、車両灯火制御、車線逸脱警報(LDW:Lane Departure Warning)制御、衝突回避制御、及び、速度警報、追突警報、車間警報等の各種警報制御、等の周知の車両制御を実行するものであってよい。
入力装置11は、車両の周囲に存在する各種対象物を検出する装置であり、例えば、画像センサ111及びレーダセンサ112を備えていてもよい。レーダセンサ112としては、ミリ波レーダ113及びレーザレーダ114を備えていてもよい。
ここで、信号処理装置は、図示していないが、演算部を入力装置毎に備える構成であってもよい。すなわち、例えば信号処理装置は、画像センサ111から出力される撮像画像を表す画像データを入力信号として撮像画像内の所定の対象物の検出結果を演算信号として出力するような画像センサ111用の演算部と、レーダセンサ112から取得した情報を入力信号として例えば車両前方の対象物の検出結果を演算信号として出力するようなレーダセンサ112用の演算部と、をそれぞれ備えていても良い。画像センサ111による対象物の検出結果の一例としては、対象物の位置、高さ、横幅等が挙げられる。また、レーダセンサ112による検出結果の一例としては、車両からの距離、車両との相対速度等が挙げられる。なお、対象物の一例としては、先行車両、先行歩行者、先行物、静止車両、静止歩行者、静止物、対向車両、対向歩行者、対向物、車線、道路標識、交通信号等が挙げられる。
また、例えば、画像センサ111と前述の画像センサ111用の演算部とが一体に構成されていてもよく、レーダセンサ112と前述のレーダセンサ112用の演算部とが一体に構成されていてもよい。
また、このように一体に構成された入力装置と演算部とが、車両において高温となる環境に設置されていてもよい。例えば、一体に構成された画像センサ111と画像センサ111用の演算部とが、車室内のフロントガラスのルームミラー付近に設置されていてもよい。また例えば、一体に構成されたレーダセンサ112とレーダセンサ112用の演算部とが、エンジン317が収容されているエンジンルーム前方に設置されていてもよい。本実施形態の信号処理装置では、演算部が冗長系を有する構成となっていないため、すなわち画像センサ111用の演算部、レーダセンサ112用の演算部が冗長系を有する構成となっていないため、冗長系を有する従来構成と比べて消費電力を低減させることができる。言い換えれば、これらの演算部の作動による温度上昇は、冗長系を有する従来構成と比べて抑制されている。つまり、本実施形態の信号処理装置は、高温環境における装置内部の温度上昇による最高作動温度の低下を、抑制することができる。
[5F]上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
[5G]本発明は、前述した信号処理装置20、及び信号処理システム1、車両制御システム2の他、当該信号処理装置20を機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、制御方法など、種々の形態で実現することができる。
1…信号処理システム1 20…信号処理装置 40…演算部 41…FPGA 411…構成記録部 412…異常検出部 413…回路構成部 50…外部記録部 60…処理部 61…CPU 62…ROM 63…RAM。

Claims (11)

  1. 記録手段(50)に記録されている構成データにより回路構成が規定されるよう構成され、前記回路構成に基づく演算の結果として演算信号を出力する演算手段(40)と、
    前記演算信号に基づく処理信号を出力する処理手段(60)と、
    前記演算手段における回路構成に異常が生じていることを検出する異常検出手段(412)と、
    を備え、
    前記処理手段は、前記演算信号を取得してから、前記異常検出手段の検出結果を取得した後に、前記検出結果に応じて前記処理信号を出力する
    ことを特徴とする信号処理装置(20)。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置であって、
    前記処理手段は、前記演算信号を取得してから、前記回路構成に異常が生じている場合に該異常が生じてから前記異常検出手段によって前記異常が検出されるまでの時間に応じた待機時間の経過後に、前記検出結果に応じて前記処理信号を出力する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項2に記載の信号処理装置であって、
    前記構成データは複数の構成単位を備え、
    前記演算手段は、前記記録手段に記録されている前記構成データを前記構成単位毎に記録する構成記録手段(411)を備え、
    前記異常検出手段は、前記構成記録手段に記録されている前記構成データについて前記構成単位毎に該構成単位に異常が生じているか否かを検出する構成単位異常検出を行い、異常が生じている前記構成単位が検出されたことを前記回路構成に異常が生じていることとし、
    前記処理手段は、前記構成記録手段に記録されている所定の複数の前記構成単位に対して前記異常検出手段による前記構成単位異常検出が行われるために要する時間を判定所要時間として、前記待機時間を前記判定所要時間以上とする
    ことを特徴とする信号処理装置。
  4. 請求項3に記載の信号処理装置であって、
    前記判定所要時間は、前記構成記録手段に記録されている前記構成単位の全てに対して前記異常検出手段による前記構成単位異常検出が行われるために要する時間である
    ことを特徴とする信号処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の信号処理装置であって、
    前記処理手段は、前記異常検出手段によって異常が検出された場合、前記処理信号の出力を停止する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の信号処理装置であって、
    前記処理信号を出力することによって制御の対象となる対象装置の制御を行い、
    前記処理手段は、前記異常検出手段によって異常が検出された場合、異常が検出されなかった場合に出力する信号とは異なる異常検出時信号を前記処理信号として出力する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  7. 請求項6に記載の信号処理装置であって、
    前記異常検出時信号は、前記異常検出手段によって異常が検出された場合の演算の結果が真の結果であることの尤度に基づいて生成される
    ことを特徴とする信号処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の信号処理装置であって、
    前記演算手段は、前記構成データを記録させる構成記録部を備え、前記構成記録部に記録された前記構成データを書き換え可能なプログラマブルロジックデバイス(PLD)である
    ことを特徴とする信号処理装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の信号処理装置であって、
    前記演算手段は、前記異常検出手段を備える
    ことを特徴とする信号処理装置。
  10. 請求項9に記載の信号処理装置であって、
    前記演算手段、前記処理手段、及び前記記録手段のうち、少なくとも2つは、同一のチップ内に構成されていることを特徴とする信号処理装置。
  11. 請求項10に記載の信号処理装置であって、
    前記演算手段、前記処理手段、及び前記記録手段は、全てが同一のチップ内に構成されていることを特徴とする信号処理装置。
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