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JP6051182B2 - 建具 - Google Patents
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本発明は建具に関し、さらに詳しくは、金属製の網材を用いることにより防犯性を高めた網戸を備える建具に関する。
一般に住宅等に設置される窓には、室内と室外とを遮断するガラス戸と、虫等の侵入を防ぎつつ外気を室内に流通させる網戸とが備えられている。ガラス戸にはクレセント錠などの施錠機構が設けられ、ガラス戸を閉状態で施錠することにより窓から不審者等が侵入することを防ぐ構造となっている。
ガラス戸解放時における防犯性が考慮された網戸としては、例えば下記特許文献1に開示されているように、金属製の網材が用いられた網戸や、錠が設けられた網戸等が知られている。
特開2010−053646号公報
しかし、特許文献1のような網戸においても、不審者等の侵入を阻止しているのは実質的に網戸の枠体に設けられた縦桟や横桟などの格子である。つまりこれは網材が張設された格子障子ともいえる。このような網材が張設された格子障子は一般的な網戸と比べ通風性および眺望性に劣る。
また一般に、格子障子に設けられた格子は人の手が入る程度の間隔を有することが多く、施錠が可能な格子障子であっても格子の隙間から手を回して開錠されてしまうおそれがある。そのため、外から手が届きにくい位置に格子障子の錠を設けたり、特許文献2のように開錠方法を複雑にしたりするなど、特殊な施錠機構が必要となる。一方で格子障子の格子の間隔を人の手や指が入らない程度に詰めた場合、単位面積あたりの開口率が著しく低下してしまい、通風性および眺望性との両立が困難となる。また、いずれの格子障子についても、小さな虫の侵入を防ぐためには別途網材を張設する必要がある。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、剛性を有する金属製の網材が張設された施錠可能な網戸を用いることにより、不審者の侵入等を防ぎつつ、別途格子や特殊な施錠機構を備える必要のない建具を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の建具は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、前記窓枠内に支持される障子と、前記窓枠内に支持され、剛性を有する金属製の網材が張設された網戸と、前記網戸を閉位置で固定する錠と、を備え、前記網材の網目は0.7mm乃至10.0mmの範囲内であることを要旨とする。
剛性を有し、手や指を挿し入れることができない程度の網目を有する網材が張設された網戸を閉位置で施錠することにより、別途格子を設けることなく、不審者等が網戸を破壊して室内に侵入することを阻止できる。
また、前記網材は鋼またはステンレス鋼からなり、前記網材の線径は0.6mm乃至1.2mmであること構成としても良い。
切断が困難な線材を用いることにより、網戸の防犯性をさらに高めることができる。
また、前記窓枠内には二枚の前記障子が引き違い可能に支持され、前記網戸の閉位置側の一の前記障子を開放した状態で、前記網戸および他の前記障子を閉位置で固定する錠を備え、前記網戸には戸尻側の縦框よりも戸先側に錠または錠受けが取り付けられる構成としても良い。
本発明にかかる網戸は破壊が困難であるため、室外側から手を回せない位置に網戸の錠を配したり、複雑な施錠機構を用いたりする必要がなく、網戸の施錠手段や施錠位置について自由度の高い建具を提供することできる。
また、前記網戸は前記窓枠内の最も外側に支持される構成としても良い。
本発明にかかる網戸は一般的なガラス戸よりも頑丈であるため、網戸を最も外側に配すことにより障子の一部を常に保護することができる。
また、前記網材はSUS316からなり、前記障子は二枚のガラスが中間膜により接着された合わせガラスを用いたガラス戸である構成としても良い。
一般的な手段によっては破断不能な網材を備え、また、障子には防犯性に優れた合わせガラスを用いることにより、建具全体における脆弱性を排除し、優れた防犯性を備えた建具を提供することができる。
また、前記窓枠は、室内側に配設される第一の窓枠と、室外側に配設される第二の窓枠と、が連結されてなり、前記第二の窓枠の下枠は短手方向断面が矩形状の中空構造となっており、前記第二の窓枠の下枠の室内側の側面は前記第一の窓枠の下枠の室外側の側面と接触している構成としても良い。
第二の窓枠が第一の窓枠の側面に接触していることにより、第二の窓枠にかかる荷重が第一の窓枠側にも分散され、第二の窓枠が支持可能な重量を大きくすることができる。これは腰高窓など、地面を利用して荷重を支持することができない窓枠において特に有効である。また、広く一般に流通している引き違いサッシ窓に本発明における第二の窓枠を増設することにより、短期間かつ低コストで安定した品質の建具を提供することが可能となる。
本発明にかかる建具によれば、不審者の侵入等を防ぎつつ、別途格子や特殊な施錠機構を備える必要のない建具を提供することができる。
本実施形態におけるサッシ窓を室内側から見た外観図である。 本実施形態における網戸の横方向断面図である。 本実施形態における網戸の縦方向断面図である。 本実施形態における金網の折曲部の部分拡大図である。 本実施形態におけるサッシ窓の横方向断面図である。 本実施形態におけるサッシ窓の縦方向断面図である。 網戸を中央レールに配置したサッシ窓を室内側から見た外観図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明における障子や網戸の「戸先」とは、障子や網戸を閉位置に置いたときに窓枠の縦枠に当接する側をいい、「戸尻」とはその反対側をいう。
図1は本実施形態におけるサッシ窓1を室内側から見た外観図である。サッシ窓1は住宅等の壁開口部に設置される建具であり、上枠41、下枠42、および左右の縦枠43が枠組みされたアルミ製の窓枠4と、下枠42に形成された三本のレールに摺動可能に支持された二枚の障子31、32および網戸2と、を備える。尚、窓枠4に用いられる金属材はアルミに限られず、ステンレス等、他の金属材を用いることもできる。
窓枠4の三本のレールには、室内側から順に二枚の障子である内障子31、外障子32、および網戸2が引き違い可能に支持されている。
内障子31および外障子32はそれぞれ、上框311、321、下框312、322、戸尻框313、323、および戸先框314、324が枠組みされたアルミ製の框体にガラスが装着されたガラス戸である。
網戸2は上框21、下框22、戸尻框23、および戸先框24が枠組みされた框体に、剛性を有するステンレス製の網材である金網6が張設されたものである。本実施形態における金網6は、線径0.8mmのSUS316の線材を網目の目合いが1.5mmとなるよう平織りしたものである。金網の強度を重視する場合は本実施形態における金網6を用いることが好適であるが、必要とされる防犯性能や許容されるコストに応じてSUS304等、他のステンレス鋼や、スチール、チタン、アルミ、銅、真鍮、インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)など他の金属材を用いることもできる。
金網6に剛性を持たせつつ通風性や眺望性との両立を図るためには、金網6の線径は0.6mm乃至1.2mmの範囲内とすることが望ましい。金網6の網目は、人の手や指が挿し入れられない目合いとする必要があるため10.0mm以下とすることが望ましい。一方、例えば高度な防虫性能が要求される場合など、網目を可能な限り小さくする必要がある場合における目合いは、前述の線径の範囲や通風性および眺望性との両立を考慮すると、0.7mm以上とすることが現実的である。
内障子31の戸先框314、外障子32の戸先框324、および網戸2の戸先框24にはそれぞれ鎌錠51、52、および53が設けられており、窓枠4の左右の縦枠43のこれら鎌錠に対応する位置には錠受けが設けられている。網戸2、内障子31、外障子32全てに鎌錠が設けられていることにより、網戸2の閉位置側の一の障子である内障子31を開放した状態で、網戸2と他の障子である外障子32を施錠することが可能とされている。
鎌錠51、52、および53はいずれも、室内側に設けられたサムターンを指で挟んで回動させることにより鎌錠が出没する一般的な構造のものである。線径0.8mmのSUS316の線材が平織りされた網材6を破断することは困難であり、また、網目が1.5mmであることから、手や指のみならず一般的な工具も網目から挿し入れることができない。よって、網戸2の戸先框24にサムターンを設けても防犯性が損なわれず、複雑な施錠機構を用いる必要もない。
上記施錠機構は一例であり、その他、例えば内障子31と外障子32とをクレセント錠で施錠可能とし、外障子32と網戸2とを押し出し方式のロック片やファスナーロック等の補助錠により施錠可能とする構成でも良い。要は内障子31と外障子32の両方を閉塞した状態で内障子31および外障子32を摺動不能に固定することができ、また、網戸2と外障子32を閉塞し内障子31を開放した状態で網戸2および外障子32を摺動不能に固定できればよく、施錠方法が手動によるものか自動によるものかも問わない。
図2は網戸2の横方向断面図、図3は網戸2の縦方向断面図、図4は金網6の折曲部61の部分拡大図である。金網6は網戸2の厚み方向において見付方向室外側の開口部を塞ぐよう張設されている。窓枠2の框体は断面矩形状の中空部材からなる。戸尻框23の室内側の側面には煙返し65が形成されており、煙返し65が外障子32の対応する煙返しと係合することにより気密性および防犯性が高められている。本実施形態における網戸2の框体はアルミ製であるが、ステンレス等、他の金属材を用いても良い。
図4に示されるように、金網6は端部が折り曲げられることにより形成された折曲部61を有している。折曲部61の内角側には短手方向の断面が矩形状の第一の挟持部材62が配設され、折曲部61の外角側には短手方向の断面が略L字状の第二の挟持部材63が折曲部61の外角側を覆うように配設されることにより、折曲部61はその全面がこれら第一の挟持部材62および第二の挟持部材63により挟持されている。折曲部61は金網6の全周に渡って形成されており、第一の挟持部材62および第二の挟持部材63も、図2および図3にその一部が示されるように矩形状の枠体となっている。
第一の挟持部材62および第二の挟持部材63は金網6と同じ種類の金属材であるSUS304からなる。折曲部61が第一の挟持部材62および第二の挟持部材63に挟持された状態で、これらが同じくSUS304製のTRXねじ64により網戸2の框体に固定されている。
折曲部61の内角側に第一の挟持部材62が配設され、金網6が第一の挟持部材62に掛止されていることにより、室外側から金網6に加えられる力に対して、金網6自体の剛性が金網6の固定力に転換され、金網6を框体から強引に外すことが困難となっている。金網6が上記効果を発揮するためには少なくとも、金網6に外力が加えられても折曲部61の基本的な形状が維持される程度の剛性を備えた線材が用いられている必要がある。
本実施形態においては折曲部61を用いて金網6を強固に固定しているが、そのほかにも、折曲部61を形成することなく、金網6の端部を第一の挟持部材62に溶接するという方法もある。
図5はサッシ窓1の横方向断面図、図6はサッシ窓1の縦方向断面図である。サッシ窓1の窓枠4は、二本のレールを有する窓枠である第一の窓枠4aが室内側に配設され、一本のレールを有する第二の窓枠4bが室外側に配設され、これら第一の窓枠4aと第二の窓枠4bとがねじにより連結された構造となっている。本実施形態におけるサッシ窓1は腰高窓であり、第一の窓枠4aは住宅等の外壁に支持されているが、第二の窓枠4bは外壁よりも外側に位置しており外壁には支持されていない。尚、本実施形態における内障子31および外障子32のガラスには、二枚のガラスが樹脂からなる中間膜で接着された合わせガラスを複層構造としたものが用いられており、内障子31および外障子32がサッシ窓1における防犯上の脆弱性となることが防止されている。さらに、内障子31および外障子32よりも頑丈な網戸2が窓枠4の最も外側に配設されていることにより、内障子31または外障子32の室外側の面が常に網戸2により保護されている。
図6に示されるように、第二の窓枠4bの下枠41bは短手方向断面が矩形状の中空構造となっている。下枠41bの室内側の側面は第一の窓枠4aの下枠41aの室外側の側面と接触している。かかる構造により第二の窓枠4bにかかる荷重が第一の窓枠4a側にも分散され、第二の窓枠4bはより大きな重量を支持可能とされている。本発明における網戸2は金属材が多く用いられ通常の網戸よりも重量が大きいが、第二の窓枠4bが上記構造であることにより支持することが可能となっている。
本実施形態における第二の窓枠4bの下枠41bの室内側の側面は、第一の窓枠4aの下枠41aの網戸レールを迂回しつつ下枠41aの側面に接触しているため断面視段状に形成されているが、下枠41aの網戸レールを切除し、下枠41bの室内側の側面全面を下枠41aの側面に接触させる構造としても良い。
尚、図7に示すように、網戸2の配設位置は室外側のレールに限られず、中央のレールに配設しても良い。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 サッシ窓
2 網戸
21 上框
22 下框
23 戸尻框
24 戸先框
31 内障子
311 内障子31の上框
312 内障子31の下框
313 内障子31の戸尻框
314 内障子31の戸先框
32 外障子
321 外障子32の上框
322 外障子32の下框
323 外障子32の戸尻框
324 外障子32の戸先框
4 窓枠
4a 第一の窓枠
41a 第一の窓枠4aの下枠
4b 第二の窓枠
41b 第一の窓枠4bの下枠
41 窓枠4の上枠
42 窓枠4の下枠
43 窓枠4の左右の縦枠
51、52、53 鎌錠
6 金網
60 網固定部材
61 折曲部
62 第一の挟持部材
63 第二の挟持部材
65 煙返し

Claims (5)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、
    前記窓枠内に支持される障子と、
    前記窓枠内に支持され、剛性を有する金属製の網材が張設された網戸と、
    前記網戸を閉位置で固定する錠と、を備え、
    前記網材の網目は0.7mm乃至10.0mmの範囲内であり、
    前記窓枠は、室内側に配設される第一の窓枠と、室外側に配設される第二の窓枠と、が連結されてなり、
    前記第二の窓枠の下枠は短手方向断面が矩形状の中空構造となっており、
    前記第二の窓枠の下枠の室内側の側面は前記第一の窓枠の下枠の室外側の側面と接触していることを特徴とする建具。
  2. 前記網材は鋼またはステンレス鋼からなり、
    前記網材の線径は0.6mm乃至1.2mmであることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記窓枠内には二枚の前記障子が引き違い可能に支持され、
    前記網戸の閉位置側の一の前記障子を開放した状態で、前記網戸および他の前記障子を閉位置で固定する錠を備え、
    前記網戸には戸尻側の縦框よりも戸先側に錠または錠受けが取り付けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建具。
  4. 前記網戸は前記窓枠内の最も外側に支持されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建具。
  5. 前記網材はSUS316からなり、
    前記障子は二枚のガラスが中間膜により接着された合わせガラスを用いたガラス戸であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の建具。
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