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JP6053368B2 - シート冷却装置及び画像形成装置 - Google Patents
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JP6053368B2 - シート冷却装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において未定着トナー画像を加熱・加圧定着させる対象としての紙繊維等からなるシートを冷却するためのシート冷却装置に関する。
従来、電子写真装置、静電記録装置などの画像形成装置においては、記録材としてのシート上にトナー画像を形成し、これを定着装置において加熱、加圧して定着させることによりシート上に画像を形成している。このような画像形成装置における定着装置としては、内部にヒータを有する定着ローラに加圧ローラを圧接して圧接ニップ部(定着ニップ部)を形成し、この圧接ニップ部にて加熱、加圧して定着を行うローラ定着方式が採用されている。
このローラ定着方式の定着装置では、熱をトナー及びシートに付加するので、シートに含まれた水分が圧接ニップ部及び圧接ニップ部を通過した後に蒸発する。そして、シートの水分量の変化とシートにかかるストレスで波打ち及びカールが発生する。
シートを繊維のレベルで見ると、シートは短い繊維どうしが絡み合って構成されており、繊維内部または繊維どうしの間には水分が含まれ、繊維と水は水素結合を生じる。定着工程においてシートに熱が加わると、シート内部の水分が蒸発し繊維どうしで水素結合が生じ変形する。シートを放置していると環境から吸湿し、繊維どうしの水素結合が再び切り離される。しかし、一部の繊維間には水分が入っていかず、それにより変形が維持される。
変形のパターンは、シートの表裏の伸縮差で変形するものと、シートの中央部と端部での伸縮差で起きるものがあり、これらの変形によりシートの波打ちまたはカールが生じる。
この問題を解決するために、以下のようにシートを冷却する構成が開示されている。
特許文献1によると、定着手段によって像が定着されたシートの搬送方向における湾曲と逆方向に湾曲した湾曲部を備えている。さらに、ベルト部材により搬送されているシートを、湾曲部を含む領域でベルト部材を介して冷却する冷却体と、シートを冷却体の湾曲部側に押し当てる押当部材とを備えている。
特許文献2によると、定着装置から搬送方向に並置したベルト冷却ローラに良好な熱伝導性を有する無端状ベルト部材を張架した構成となっている。そして、定着装置で加熱されたシートをベルトローラ間に張架された無端状ベルト部材に接触させて冷却し、さらに、シートで加熱された無端状ベルト部材をベルト冷却ローラで冷却するようにしている。
特開2009−161347号公報 特開2009−175260号公報
しかしながら、上記従来技術のうち、特許文献1に開示された技術では、ベルト部材のテンションの増大やベルト部材の冷却体への接触負荷により摩耗劣化の深刻化につながるおそれがある。
特許文献2に開示された技術では、無端状ベルト部材とベルト冷却ローラの接触領域がせまいため、連続通紙枚数が多大になるにつれ、無端状ベルト部材への熱伝達が低減してしまうおそれがある。
そこで、本発明の目的は、冷却ベルトと冷却ベルト内面に接触させた部材の磨耗を低減させ、耐久性を向上させるとともに、良好な冷却性を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は、シートの未定着トナー像を加熱して定着するための定着装置を通過したシートを搬送しながら冷却するためのシート冷却装置において、第一の冷却ローラと、前記第一の冷却ローラの搬送方向下流に配置された第一の懸架部材と、に懸架された第一のエンドレスベルトと、前記第一の冷却ローラの搬送方向下流に配置された第二の冷却ローラと、前記第二の冷却ローラの搬送方向上流に配置された第二の懸架部材と、に懸架された第二のエンドレスベルトと、を有し、前記第一のエンドレスベルトを介して前記第一の冷却ローラの周面に前記第二のエンドレスベルトを巻き付けるように前記第二の懸架部材を配置するとともに、前記第二のエンドレスベルトを介して前記第二の冷却ローラの周面に前記第一のエンドレスベルトを巻き付けるように前記第一の懸架部材を配置して、前記第一のエンドレスベルトと前記第二のエンドレスベルトとの間にS字形状のシート搬送経路に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、冷却ローラを用いることにより、固定式のものに比べて、ベルトとの摩擦による搬送抵抗を著しく低減できるので、ベルト、シートの搬送を安定させるとともに駆動負荷をも低減することができる。
また、冷却ローラの周面に沿ってS字形状の搬送経路を形成することにより、シート搬送経路全域にわたりベルトと各冷却ローラを接触することができるため、シートの冷却効率を高めることができる。
また、S字形状の搬送経路を形成することにより、略直線形状の搬送経路に比べて、装置全体の小型化を図ることができるとともに、シートに対するカール付け効果を得ることによるカールの制御、波うち低減を図ることができる。
第1実施形態のシート冷却装置を示す断面図。 シート冷却装置を有する画像形成装置を示す断面図。 第1実施形態の冷却ベルトユニットを示す外観図。 第1実施形態の冷却ベルトユニットを示す外観図。 第1実施形態のシート冷却装置を示す外観図。 (a)(b)第1実施形態の冷却ローラを示す側面図。 (a)(b)第1実施形態の冷却ローラを示す部分断面図。 第1実施形態の冷却ローラを示す外観図。 第1実施形態の冷却ローラを示す外観図。 第1実施形態の冷却ローラを示す外観図。 第1実施形態の冷却ローラを示す外観図。 第1実施形態の冷却ローラを示す断面図。 (a)(b)第2実施形態のシート冷却装置を示す断面図。 第2実施形態のシート冷却装置を示す外観図。 第2実施形態のシート冷却装置を示す外観図。 第2実施形態のシート冷却装置を示す側面図。 第2実施形態のシート冷却装置を示す側面図 第2実施形態の冷却ニップ切替動作を示すフローチャート。 第2実施形態の冷却ニップ切替動作を制御する制御部を示すブロック図。 第2実施形態の冷却ニップ切替動作を示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1実施形態〕
図1〜図12を用いてシート冷却装置及びシート冷却装置を有する画像形成装置について説明する。
図2は、本実施形態の画像形成装置の一例であるカラー電子写真プリンタ500の断面図であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。本実施形態では、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。記録材としてのシートは、トナー像が形成されるものである。シートの具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート状のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用などがある。
図2に示すプリンタ500は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部510を備えている。各画像形成部では、シートに形成するための各色ごとのトナー像を形成する。各画像形成部では、像担持体としての感光ドラム511が、帯電ローラ512によって予め帯電される。その後、感光ドラム511は、レーザスキャナ513によって潜像を形成される。潜像は、現像器514によってトナー像になる。感光ドラム511のトナー像は、中間転写体としての中間転写ベルト531に順次重ねて転写される。
一方、記録材としてのシートPは、給送カセット520から1枚ずつ送り出されてレジストローラ対523に送り込まれる。レジストローラ対523は、シートPを一旦受け止めて、シートが斜行している場合、その斜行を補正して真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対523は、中間転写ベルト531上のトナー像と同期を取って、シートPを中間転写ベルト531と二次転写ローラ535との間に送り込む。中間転写ベルト531上のカラーのトナー像は、転写手段としての二次転写ローラ535によってシートPに一括して転写される。
その後、シートPの未定着トナー像Tは、定着装置100によって加熱加圧されることでシートPに定着される。定着装置100を通過した後、シートPは、シート冷却装置としての冷却装置101内にて搬送されながら冷却され、フェイスアップ(トナー像が上側)で排出トレイ565に排出される。
図1、図3及び図4を用いて、定着装置100と、シート冷却装置としての冷却装置101について説明する。まず図1を用いて定着装置100について説明し、次いで図1、図3及び図4を用いて冷却装置101について説明する。
図1に示すように、定着装置100は、定着部材としての定着ローラ110と加圧部材としての加圧ローラ111を有している。定着ローラ110は、内部のハロゲンヒータ(図示せず)が発する熱をシートP上のトナー像Tに付与するとともにシートPを加圧ローラ111とともに搬送する。定着ローラ110は、例えば外径56mm、内径50mmのアルミニウム円筒管からなる金属製コアを有し、金属製コア内にハロゲンヒータを内蔵させたものである。さらに定着ローラ110は、金属製コアの表面に、例えば厚さ2mm、硬度(アスカC)45゜のシリコンゴムからなる弾性層を、さらに弾性層の表層にPFAもしくはPTFE耐熱離型層を被覆したものである。
加圧ローラ111は、シートPを定着ローラ110とともに搬送する。加圧ローラ111もまた例えば外径56mm、内径50mmのアルミニウム円筒管からなる金属性コアを有するものである。さらに加圧ローラ111は、金属製コアの表面に、例えば厚さ2mm、硬度(アスカC)45゜のシリコンゴムからなる弾性層を、さらに弾性層の表層にPFAもしくはPTFE耐熱離型層を被覆したものである。
定着装置100は、定着ローラ110と加圧ローラ111とにより図1に示す定着ニップ(圧接ニップ)Nを形成している。
感光ドラム511と転写ローラ535によって定着装置100へと搬送されたシートPは、定着ローラ110と加圧ローラ111の定着ニップNへ進入する。定着ローラ110と加圧ローラ111により形成される定着ニップN内にて加熱、加圧されることによって未定着トナー像TがシートPに定着される。画像が定着されたシートPは図1に示すように上排出ガイド501、下排出ガイド502の間を案内される。
定着装置100から排出されたシートPは、ガイド501,502により冷却装置101に案内され、冷却装置101によって搬送されながら冷却されて定着装置100で加えられた熱が除去される。
図1に示すように上排出ガイド501、下排出ガイド502の間を案内されたシートPは、冷却装置101において、シートPの表面及び裏面にそれぞれ当接しつつ挟持、搬送するための冷却ベルト302,202の間に送り込まれる。
冷却ベルト302,202はシートの面に接触して搬送するエンドレスベルト(無端状のベルト部材)である。なお、冷却ベルト302,202は、熱伝導性に優れた材質ならば良く、ポリイミドフィルム、ニッケル電鋳フィルム、ポリエチレンフィルム、等の薄板を形成できるものであれば良い。
第二のエンドレスベルトとしての冷却ベルト202は、シートPの裏面に接触しつつ摩擦搬送する。この冷却ベルト202は、図1に示すように、第二の冷却ローラとしての冷却ローラ201と、第二の懸架部材としてのベルト加圧ローラ204,205及びテンションローラ203の外周に架け渡されている。冷却ベルト202は、テンションローラ203により張力を与えられている。
冷却ローラ201は、後述する第一の冷却ローラとしての冷却ローラ301の搬送方向下流に配置されている。第二の懸架部材としてのベルト加圧ローラ204,205及びテンションローラ203は、冷却ローラ201の搬送方向上流に配置されている。
冷却ベルト202、冷却ローラ201、ベルト加圧ローラ204,205、テンションローラ203は、図3に示すように独立した冷却ベルトユニット200を構成している。
冷却ローラ201は、図3〜図5に示すように、冷却ベルトユニット200のフレームを構成する前側板210、奥側板220により冷却ローラベアリング211を介して回転可能に支持されている。前側板210、奥側板220はステー206の両端部に接続、固定されることにより冷却ベルトユニット200のフレームを形成している。ステー206の上端部206aは図1に示すように冷却装置101の搬送ニップの出口部Cから排出されるシートPの下面側を案内する排出ガイドを兼ねている。
図3,図6(a),図7(a)に示すように、冷却ローラ201の一方の冷却ローラベアリング211に隣接する外側には、冷却ローラ駆動ギア201Gが固定されている。さらに冷却ローラ駆動ギア201Gに隣接する外側でかつ奥側板220の外側面には、冷却ローラ201の内部空洞から冷却ファン290へ冷却風を案内するための冷却ダクト291が設けられている。冷却ダクト291は、冷却ローラ201の回転を阻害しないよう同軸上に冷却ローラ駆動ギア201Gに非接触にて接続、固定されている。冷却ファン290は冷却ダクト291のさらに外側面に固定されている。すなわち、冷却ファン290は、冷却ローラ201の内部に冷却風を流すために、冷却ローラ201の回転軸方向における一方の端部に設けられている。
奥側板220の外側面には図3,図5に示すように冷却ローラ駆動ギア201Gに噛み合うように駆動入力ギア292が回転可能に支持されていて図示しない駆動源である駆動モータからの駆動力の伝達を受ける。
ベルト加圧ローラ204,205は、図3,図5に示すように、それぞれベアリング213,223を介して加圧アーム212,222により回転可能に支持される。そして、加圧アーム212,222は、前側板210、奥側板220の側面に一体で形成された加圧アーム支持軸210b,220bにより揺動可能に支持されている。
前側板210、奥側板220の外側面に一体で形成された加圧バネ座面210c,220cと加圧アーム212,222の間には圧縮コイル方式の加圧バネ214,224が挿入されていて加圧アーム212,222を押し上げる方向に付勢している。このため、複数の第二の懸架部材のうち加圧アーム212,222に支持されたベルト加圧ローラ204,205は、冷却ベルト302,202を介して冷却ローラ301に加圧されることになる。ここでは、複数設けられた第二の懸架部材のうち2つのローラ204,205が冷却ローラ301に加圧される構成を例示したが、これに限定されるものではなく、少なくとも一つの懸架部材が冷却ローラに加圧されるであれば良い。
前側板210、奥側板220の外側面にはそれぞれ冷却ベルト202にテンションを付与するためのベルトテンショナ215,225が配置されている。テンションローラ203の両端部を回転可能に支持しているテンションローラ軸受218,228は内部が矩形形状に空洞化されているテンショナホルダ216,226の空洞内壁に図1の水平方向にスライド可能に支持されている。またテンションローラ軸受218,228はテンショナホルダ216,226の空洞内壁の一方に一端が掛けられた引張りコイル方式のテンションバネ217,227の他の一端が掛けられていて引張り付勢される。これにより、図1,図5に示すように冷却ベルトユニット200,300が冷却ベルト202,302を介して当接、加圧された状態において、テンションローラ203は回転可能に支持されながら、冷却ベルト202にテンションを付与することになる。
さらに、テンションローラ203を支持するための前側板210、奥側板220の外側面には、前側板310、奥側板320を揺動自在に支持するためのユニット支持軸210d,220dが一体にて形成されている。前側板310、奥側板320は、冷却ベルト302を内部に含むもう一方の冷却ベルトユニットである冷却ベルトユニット300のフレームを構成する。
また、前側板210、奥側板220の外側面の最上部には、ユニット加圧バネ係合部210a,220aが、図3に示されるように、前側板210、奥側板220と一体にて形成されている。このユニット加圧バネ係合部210a,220aは、図5に示す冷却ベルトユニット200,300を互いに加圧するための圧縮コイル方式のユニット加圧バネ280,281の下側一端を掛けるために設けられている。
第一のエンドレスベルトとしての冷却ベルト302は、シートPの表面に接触しつつ摩擦搬送する。この冷却ベルト302は、図1に示すように、第一の冷却ローラとしての冷却ローラ301と、第一の懸架部材としてのベルト加圧ローラ303,304及びテンションローラ305の外周に架け渡されている。冷却ローラ301は、テンションローラ305により張力を与えられている。
冷却ローラ301は、前述した第二の冷却ローラとしての冷却ローラ201の搬送方向上流に配置されている。第一の懸架部材としてのベルト加圧ローラ303,304及びテンションローラ305は、冷却ローラ301の搬送方向下流に配置されている。
冷却ベルト302、冷却ローラ301、ベルト加圧ローラ303,304、テンションローラ305は、図4に示すように独立した冷却ベルトユニット300を構成している。
冷却ローラ301は、図4に示すように、冷却ベルトユニット300のフレームを構成する前側板310、奥側板320により冷却ローラベアリング311を介して回転可能に支持されている。前側板310、奥側板320はステー306の両端部に接続、固定されることにより冷却ベルトユニット300のフレームを形成している。
図4,図6(b),図7(b)に示すように、奥側板320の外側面には、冷却ローラ301の内部空洞から冷却ファン390へ冷却風を案内するための冷却ダクト391が冷却ローラ301の回転を阻害しないよう同軸上に非接触にて接続、固定されている。冷却ファン390は冷却ダクト391のさらに外側面に固定されている。すなわち、冷却ファン390は、冷却ローラ301の内部に冷却風を流すために、冷却ローラ301の回転軸方向における一方の端部に設けられている。
ベルト加圧ローラ303,304は図4,図5に示すようにそれぞれベアリング313,323を介して加圧アーム312,322により回転可能に支持されている。加圧アーム312,322は前側板310、奥側板320の側面に一体で形成された加圧アーム支持軸310b,320bにより揺動可能に支持されている。
前側板310、奥側板320の外側面に一体で形成された加圧バネ座面310c,320cと加圧アーム312,322の間には圧縮コイル方式の加圧バネ314,324が挿入されていて加圧アーム312,322を押し下げる方向に付勢している。このため、複数の第一の懸架部材のうち加圧アーム312,322に支持されたベルト加圧ローラ303,304は、冷却ベルト302,202を介して冷却ローラ201に加圧されることになる。ここでは、複数設けられた第一の懸架部材のうち2つのローラ303,304が冷却ローラ201に加圧される構成を例示したが、これに限定されるものではなく、少なくとも一つの懸架部材が冷却ローラに加圧されるであれば良い。
前側板310、奥側板320の外側面にはそれぞれ冷却ベルト302にテンションを付与するためのベルトテンショナ315,325が配置されている。テンションローラ305の両端部を回転可能に支持しているテンションローラ軸受318,328は内部が矩形形状に空洞化されているテンショナホルダ316,326の空洞内壁に図1の水平方向にスライド可能に支持されている。またテンションローラ軸受318,328はテンショナホルダ316,326の空洞内壁の一方に一端が掛けられた引張りコイル方式のテンションバネ317,327の他の一端が掛けられていて引張り付勢される。これにより、図1,図5に示すように、冷却ベルトユニット200,300が冷却ベルト202,302を介して当接、加圧された状態において、テンションローラ305は、回転可能に支持されながら、冷却ベルト302にテンションを付与することになる。
さらに、テンションローラ305を支持するための前側板310、奥側板320の外側面には、前側板210、奥側板220側面のユニット支持軸210d,220dにより前側板310、奥側板320が揺動可能に支持されるための軸受310d,320dが保持されている。前側板210、奥側板220は、冷却ベルト202を内部に含むもう一方の冷却ベルトユニットである冷却ベルトユニット200のフレームを構成する。
また前側板310、奥側板320の外側面の最上部には、ユニット加圧バネ280,281の上側一端を掛けるためのユニット加圧バネ係合部310a,320aが一体にて形成されている。このユニット加圧バネ280,281は、図4,図5に示す冷却ベルトユニット200,300を互いに加圧するために設けられている。
冷却ベルトユニット200,300は、前側板210、奥側板220側面のユニット支持軸210d,220dが前側板310、奥側板320側面に保持された軸受310d,320dに嵌合する。加圧バネ280,281の付勢力により冷却ローラ201,301は冷却ベルト202,302を介して図1の点Bにおいて当接することになる。
このため冷却ベルト302,202は、図1に示すように最初に当接する当接点Aから冷却ローラ201、301が当接する当接点Bを経由した後に、離間が開始される当接点Cにかけて全域(太線表示)において接触している。このため、シートPが送り込まれると、シートPは表面及び裏面が冷却ベルト302,202とそれぞれ面接触して摩擦搬送される。この面接触によりシートPが持つ熱が冷却ベルト302,202に伝わり、冷却ローラ201,301を介して放熱される。
更に、冷却ベルト202,302をそれぞれ懸架する各冷却ローラ201,301を互いに加圧するとともに、シート搬送経路である搬送パスの形状を図1太線に示すようにS字形状に配置する。具体的には、冷却ローラ301の周面に冷却ベルト202を巻き付けるようにベルト加圧ローラ205,204を配置し、冷却ローラ201の周面に冷却ベルト302を巻き付けるようにベルト加圧ローラ303,304を配置する。これにより、冷却ローラ301の周面から冷却ローラ201の周面に沿って冷却ベルト202,302を当接したS字形状の搬送パスを形成することができる。またS字形状の冷却搬送パスの経路長を画像形成装置500において使用できる最大長さのシート長に略一致させる。これにより、搬送パス全域にわたり冷却ベルト202,302と各冷却ローラ201,301とにシートPを面接触させながら冷却ベルト202,302とシートPを搬送させることができる。そのため、シートの冷却効率を著しく高めることができるとともに画像形成装置としての生産性を向上させることができる。
冷却ローラ201,301は、放熱効果の高い部材(ここではアルミ)で形成されるとともに図1,図7(a)、図7(b)に示すように内部が空洞である。また冷却ローラ201,301は、それぞれ空洞の内壁に突起状の複数の放熱フィン201a,301aが形成されている。複数の放熱フィン201a,301aは、それぞれ冷却ローラ201,301の回転軸方向に螺旋形状に形成されている。これにより、冷却ローラ201,301は、空洞内壁のパイプ形状の表面積よりも表面積が広くなっており、この結果、放熱効果が高まっている。
さらに冷却ローラ201,301の内部空洞の空間に図7に示すように冷却ファン290,390による冷却風が流れることにより冷却装置101外への放熱が促進される。
また前記螺旋形状の放熱フィン201a,301aは、冷却ローラ201,301の回転にともない内部に冷却風を生ぜしめる。冷却ローラ201,301のそれぞれの放熱フィン201a,301aは、図7(a)、7(b)に示すように、螺旋の進行方向が軸方向において互いに逆方向になっている。このため、冷却ローラ201と冷却ローラ301の回転方向が互いに異なっているにも関わらず、冷却ローラ201,301の回転にともなう放熱フィン201a,301aによる冷却風は、ともに冷却ファン290,390の冷却風の風向と一致している。このため冷却ファン290,390による冷却風は阻害されることなく流れることになる。
冷却ローラ201が、その一端側に固定された冷却ローラ駆動ギア201Gが図示しない駆動源である駆動モータからの駆動力を受けた駆動入力ギア292からの駆動伝達により、図1に示すように反時計回り方向に回転する。これにより、冷却ベルト202が図1に示す矢印方向に摩擦駆動されるとともにベルト加圧ローラ204,205、テンションローラ203も従動して回転する。さらに冷却ベルト302が冷却ベルト202からの摩擦駆動により図1に示す矢印方向に駆動、搬送されることによりベルト加圧ローラ303,304、テンションローラ305が従動して回転する。
図1に示す冷却ローラ201,301により形成される挟持搬送パスである当接点Aから当接点Cまでの経路長は、本シート冷却装置を用いる画像形成装置500において使用できる最大長さのシートP(例えばA3サイズのシート)の長さ等に略一致させておく。これにより、装置全体の小型化を阻害することなく、シートPの冷却効率を最大限に維持することができる。例えばA3サイズは297mm×420mmであるので、当接点Aから当接点Cまでの経路長を約400mm〜450mm程度に設定することが望ましい。
本発明者らは、定着ローラ110表層の設定温度が180℃、加圧ローラ111表層の設定温度が100℃、環境温度23℃、環境湿度50%という条件のもとでシート冷却に関する実験を行った。具体的な実験の一例としては、この条件下で、坪量70〜80g程度でかつ内部水分量約6%程度になじませた普通用紙であるシートPを搬送速度300〜500mm/sec程度で搬送するという実験を行った。そして、定着ニップNを通過した直後のシートPの表面温度が約90℃前後に加熱されていると同時に内部水分量が約4%程度に低下するという実験結果を得た。
このとき定着ニップ部N内で加熱、加圧されたシートPは、加圧ローラ111より高温である定着ローラ110からの熱をより多く受けて、定着ローラ110側であるシートPの上面側が加圧ローラ111側であるシートPの下面側より大きく繊維が伸びる。これにより、結果としてシートPは下方向のカール(以下、下カールと呼称する)が発生する。また周囲を繊維構造として拘束されているシートPの幅方向中央部より、片側を拘束されずに空気中との間に水分移動が発生しやすい幅方向端部付近の水分量がより低下する。このため、シートPの繊維が伸びやすいことにより、結果としてシートPの端部表面形状が上下方向に波を打ったように変形してしまう現象(以下、波うちと呼称する)が発生する。
前記条件のもとでは、例えばシートPの先端部及び後端部に発生する下カール量が10〜15mm、幅方向端部の波うち高さが1.5〜2mm程度になる場合がある。
冷却ベルト302,202により形成される冷却搬送パスである当接点Aから当接点C(図1太線表示)までの経路の中で、シートPはまず、当接点Aから当接点Bまでの間で冷却ローラ301の曲率による第一の湾曲パスを通過する。そしてシートPは、続けて当接点Bから当接点Cまでの間で冷却ローラ201の曲率による第二の湾曲パスを通過する。当接点Aから当接点Cまでの冷却搬送パスにおいて、冷却開始直後であるためにより高温である当接点Aから当接点Bまでの間で、シートPは冷却ローラ301の曲率による上方向の第一の湾曲パスを通過する。このため、第一の湾曲パスでは、シートPは、冷却過程後半である当接点Bから当接点Cまでの冷却ローラ201の曲率による下方向の第二の湾曲パスによるカール補正効果よりも、より効果的にカールが矯正される。
当接点Aから当接点Cまでの経路長を前述したように約400mm〜450mm程度に設定する。この場合、ニップ部Nを通過し、さらに上排出ガイド501、下排出ガイド502の間を通過したシートPは、冷却搬送パスである当接点Aから当接点Cにおいてその上面側が冷却ローラ301、下面側が冷却ローラ201により30℃〜50℃程度に冷却される。同時に、当接点Aから当接点Bまでの間でシートPは冷却ローラ301の曲率による上方向の湾曲パスの曲率により上方向へカール矯正されることになり、シートPの先端部及び後端部に発生する下カール量が0〜5mmに改善する。
またシートPが冷却されることにより急激な水分量低下を阻止することができ、結果的にシート内部の水分量が4.5〜5%程度に改善され、シートの幅方向端部の波うち高さが0.5〜0.8mm程度に改善することができる。
また冷却ローラ201,301は図8,図9に示す構成の冷却ローラ401にしてもよい。
図8,図9において、402は熱均一化部材であるヒートパイプであり、冷却ローラ401の内部に設けられている。ヒートパイプ402の一方の端部には図9示すようにアルミやステンレス等の比較的熱伝達性が良好である材料で形成された放熱フィン402aが固定されている。
冷却ローラ401内部には冷却ファン490により冷却風を流すための空洞部が形成されているとともに、複数のヒートパイプ402が放熱フィン402aを冷却ファン490側に向けて保持されている。このように冷却ローラ401内部に熱均一化部材であるヒートパイプを設けることにより、例えばA4サイズのシートの縦方向の連続搬送のような場合にも、冷却ローラ401の幅方向の搬送領域内と領域外との温度差を極力低減できる。このため、冷却性能をより損ない難くなるという効果が期待できる。
上記構成の他にも、例えば図10,図11,図12に示すような構成の冷却ローラ601にしてもよい。
図10,図11,図12において、630は熱均一化部材であるヒートパイプの表層にPFA耐熱離型層を被覆した複数のヒートパイプローラであり、冷却ローラ601の内部に設けられている。ヒートパイプローラ630の一方の端部には図11に示すようにアルミやステンレス等の比較的熱伝達性が良好である材料で形成された放熱フィン630aが固定されている。
ヒートパイプローラ630の両端部は図10,図11に示すように放熱フィン630aが冷却ファン690側に向くように軸受631を介して冷却ダクト691,692によりそれぞれ回転可能に支持されている。冷却ダクト691,692の側面には多数のダクト孔が形成されている。
図12に示すようにヒートパイプローラ630は内部が円形状に空洞化された冷却ローラ601の内壁に内接するように配置されている。このため冷却ローラ601の回転時には各ヒートパイプローラ630は冷却ローラ601の内壁面との摩擦により従動回転することになる。この場合にも冷却ローラ401と同様の効果が期待できる。
以上説明したように、ヒートシンク構造を成すとともに冷却ベルト202,302の搬送とともに回転可能な冷却ローラ201,301を用いることにより、固定式のものに比べて、冷却ベルト202,302との摩擦による搬送抵抗を著しく低減できる。このため、冷却ベルト202,302、シートPの搬送を安定させることができ、駆動負荷、電力をも低減することができる。
また冷却ベルト202,302との摺動による冷却ローラ201,301表面の摩耗等の耐久劣化もほとんど発生しないことから、冷却ローラ201,301と冷却ベルト202,302等の各部材表面間の熱伝達性も安定する。このため、シート冷却装置としての冷却性能、耐久信頼性を著しく向上することができる。
この結果、例えばアルミ材で形成された冷却ローラ201,301の表面に摩耗劣化低減のためにアルマイト処理のような表面処理を施すことは特に必要としない。また同様に冷却ローラ201,301の表面に摺動抵抗及び摩耗劣化低減のためにフッ素樹脂系のような低摩擦抵抗性を有する表面処理を施すことは特に必要としない。このため、冷却ローラ201,301と冷却ベルト202,302等の各部材表面間の熱伝達性を損なうことなく、部品コストをアップさせることもない。そのため例えばアルミ材等の良好な放熱冷却性を生かすことが可能となる。また冷却ベルト202,302表面の摩耗劣化進行による強度低下もほとんど生じることがないので、例えばポリイミド材料を用いた場合でもより厚みを薄くすることができるので冷却ローラ201,301との間の熱伝達性を向上させることができる。
また前述したように、冷却ベルト202,302をそれぞれ懸架する各冷却ローラ201,301を加圧するとともに、ベルト加圧ローラにより対向する冷却ローラに巻き付けることで、搬送パス形状を図1太線に示すようにS字形状に配置する。またS字形状の冷却搬送パスの経路長を画像形成装置500において使用できる最大長さのシート長に略一致させる。これにより、搬送パス全域にわたり冷却ベルト202,302と各冷却ローラ201,301とシートPを面接触させながら冷却ベルト202,302とシートPを搬送させることができる。そのため、シートの冷却効率を著しく高めることができるとともに画像形成装置としての生産性を向上させることができる。
また略直線形状の冷却搬送パスと比較してS字形状の屈曲パスとすることにより、装置全体の小型化を図ることができるとともに、シートに対するカール矯正効果を得ることによるカールの低減、波うち低減を図ることができる。
〔第2実施形態〕
図13〜図20を用いてシート冷却装置としての冷却装置102について説明する。前述した第1実施形態と同じ構成の部分については説明を省略する。
シートPの裏面に接触しつつ摩擦搬送するための第二のエンドレスベルトとしての冷却ベルト702及び冷却ローラ701、第二の懸架部材としてのベルト加圧ローラ704,705、テンションローラ703は独立した冷却ベルトユニット700を構成している。この冷却ベルトユニット700の構成は前述した第1実施形態の冷却ベルトユニット200と同様であるので説明を省略する。
第一のエンドレスベルトとしての冷却ベルト802は、シートPの表面に接触しつつ摩擦搬送する。この冷却ベルト802は、図13(a),図13(b)に示すように、第一の冷却ローラとしての冷却ローラ801と、第一の懸架部材としてのベルト加圧ローラ803及びテンションローラ804の外周に架け渡されている。冷却ベルト802は、テンションローラ804により張力を与えられている。冷却ベルト802、冷却ローラ801、ベルト加圧ローラ803、テンションローラ804は独立した冷却ベルトユニット800を構成している。
冷却ローラ801は第1実施形態の図7に示す冷却ローラ301と同一の構成であり、冷却ベルトユニット800のフレームを構成する前側板810、奥側板820への支持方法もまた同様である。
ベルト加圧ローラ803は、図14,図15,図16,図17に示すように、それぞれベアリング813,823を介して加圧アーム812,822により回転可能に支持されている。加圧アーム812,822は前側板810、奥側板820の側面に一体で形成された加圧アーム支持軸810b,820bにより揺動可能に支持されている。
前側板810、奥側板820の外側面に一体で形成された加圧バネ座面810c,820cと加圧アーム812,822の間には、圧縮コイル方式の加圧バネ814,824が挿入されていて、加圧アーム812,822を押下げる方向に付勢している。そのため、加圧アーム812,822に支持されたベルト加圧ローラ803は対向する冷却ローラ701に対して冷却ベルト802,702を介して加圧される。
前側板810、奥側板820の外側面には、それぞれ冷却ベルト802にテンションを付与するためのベルトテンショナ815,825が配置されている。一方側のベルトテンショナ825は、図17に示すように奥側板820の外側面に配置されている。これとは対向側のベルトテンショナ815は、図14に示すように前側板810の外側面に、奥側板820のベルトテンショナ825と対称形状として配置されている。ベルトテンショナ815,825は、テンションローラ804の両端部を回転可能に支持しているテンションローラ軸受818,828が、内部が矩形形状に空洞化されているテンショナホルダ816,826の空洞内壁にスライド可能に支持された構成である。また、テンションローラ軸受818,828は、テンショナホルダ816,826の空洞内壁の一方に一端が掛けられた引張りコイル方式のテンションバネ817,827の他の一端が掛けられている。テンションローラ軸受818,828が引張り付勢されることにより、テンションローラ804は回転可能に支持されながら、冷却ベルト802にテンションを付与することになる。
前側板810、奥側板820の外側面には、それぞれテンショナホルダ816,826を図16,図17に示す矢印Y1,Y2方向に揺動可能に支持するためのテンショナホルダ支持軸810f,820fが一体にて形成されている。テンショナホルダ816,826は、それぞれテンショナホルダ支持軸810f,820fを中心に揺動可能である。これにより、テンションローラ軸受818,828を介して支持されているテンションローラ804は、図13(a)に示す冷却ローラ701へ当接する位置から、図13(b)に示す冷却ローラ701から離間する位置までの間を往復移動することが可能である。
すなわち、冷却ベルト802を懸架するための複数の懸架部材のうち、シートの搬送方向下流のテンションローラ804は、対向する冷却ローラ701に対して接近又は離間するように移動可能に設けられている。そして、このテンションローラ804の移動により冷却ベルト802,702との当接範囲の最下流部におけるニップ長さを任意に変更することができる。以下、具体的に説明する。
図14,図15に示すように前側板810、奥側板820により軸受902,906を介して回転可能に支持されているカム軸900の両端部近傍でかつ前側板810、奥側板820の外側には同形状のカム901,905が同位相で固定されている。さらにカム905の外側にはカム軸900を回転駆動するためのパルスモータを用いたカム駆動モータ903が奥側板820の外側に配置されている。これによりカム901,905はカム軸900の回転にともない図16,図17に示す矢印X1,X2方向に揺動することが可能である。
図15に示すように、奥側板820の外側面のカム905の上方にはカム905の角度位置を検知するためのカムセンサ904が配置されている。
カム駆動モータ903が図17に示す矢印X2方向(時計回り方向)に回転を開始すると、カム軸900に固定されたカム901,905もまた同方向に回転する。カム905の一端に一体で形成された検知フラグ部905aが図17に示すようにカムセンサ904の検知スリット904a間に達すると、カム901,905が図17に示す上限位置にあることが検知される。
前側板810、奥側板820の外側面には、それぞれバネフックピン810e,820eが一体で形成されている。テンショナホルダ816,826の一端には、それぞれバネフック孔816a,826aが一体で形成されている。バネフックピン810e,820eとバネフック孔816a,826aとの間には、引張りコイル方式の押上げバネ906,907が掛けられていて、テンショナホルダ816,826を上方に押上げるように付勢している。このため、テンショナホルダ816,826は押上げバネ906,907の付勢力によりその上面がそれぞれカム901,905の円弧面に図16,図17に示すように当接することになる。
以上説明した構成により、カム駆動モータ903の回転駆動によりカム901,905を介してテンショナホルダ816,826、及びテンショナホルダ816,826により回転可能に支持されているテンションローラ804の上下位置を可変制御する。このテンションローラ804を上昇させる制御の流れを図18に示す。
図13(a)に示すようにテンションローラ804が冷却ローラ701へ当接する位置から図17において矢印X2方向(時計回り方向)にカム駆動モータ903が回転を開始すると(図18のS181)、カム901,905のカム面が上昇する。それにともない、テンショナホルダ816,826が押上げバネ906,907の付勢力により上昇する。よってテンショナホルダ816,826により回転可能に支持されているテンションローラ804がテンショナホルダ支持軸810f,820fをそれぞれ中心に図17に示す矢印Y2方向に上昇する。そして、カム905がカムセンサ904により検知されると(S182)、カム駆動モータ903は停止する(S183)。このとき、テンションローラ804が上限位置に達する。
このテンションローラ804が上限位置に達した状態を図13(b),図17に示す。また本実施形態のシート冷却装置のブロック図を図19に示す。なお、図19に示すように、制御手段としてのCPU910は、カムセンサ904からの信号に応じて、モータコントローラ911、モータドライバ912を介してカム駆動モータ903の動作を制御する。
図13(b)に示すように、冷却ベルト702,802は当接点Aから当接を開始して冷却ローラ701,801の当接点B、ベルト加圧ローラ803と冷却ローラ701との当接点Cを経由した後に、当接点D´を最後に冷却ベルト702,802は離間する。このときシートPは矢印E´方向に排出されることになる。ベルト加圧ローラ803との当接点Cから最後の当接点D´までのニップ長さはN2である。
例えばテキスト画像等のトナーの量が少ない場合と比較して、シートPの上面にのっているトナーTの量がはるかに多い写真画像等を、特に質量、剛性が低い薄紙に定着させる場合等がある。この場合には、定着ニップ部N内でトナーTと定着ローラ110表層の密着が強固であり、定着ローラ110表層から剥離されるまでの間に下カールとは逆の上カールが発生する場合がある。
またシートPの質量が約70g〜80g程度の一般的な普通紙と比較して、定着装置100からより多く熱量を受ける厚紙やコート紙では、定着装置100を通過した後でもより高温を保ちやすい。また質量が同等のシートでかつ定着装置100を通過した後のシートPの温度が同等でも、剛性の低いシートは内部の水分が外部に抜けやすく、より波うちが顕著になる傾向がある。
このように図13(b)に示す冷却ベルト702,802の当接範囲、すなわち当接点Aから当接点D´までのシートPの冷却過程では、シートPの冷却能力が十分でない場合や、またシートPの下カール付与が十分でない場合がある。この場合には、以下のようにテンションローラ804の位置を冷却ローラ701に向けて下降させる。このテンションローラ804を下降させる制御の流れを図20に示す。
図17において矢印X2方向とは逆方向(図16の矢印X1方向)すなわち反時計回り方向にカム駆動モータ903が回転を開始すると(図20のS201)、カム901,905のカム面が下降する。それにともない、テンショナホルダ816,826及びテンションローラ804がテンショナホルダ支持軸810f,820fを中心に押上げバネ906,907の付勢力に抗して図16の矢印X1方向に下降し始める。カム駆動モータ903への入力パルスのカウントを開始して(S202)、任意の既定値に達したら(S203)、カム駆動モータ903の回転を停止する(S204)。カム駆動モータ903への入力パルスの既定値を最大に設定した場合に、図13(a)に示すようにテンションローラ804は冷却ベルト702,802を介して冷却ローラ701へ当接する。
このとき図13(a)に示すように、冷却ベルト702,802は、当接点Aから当接を開始してテンションローラ804と冷却ローラ701の当接点Dまでの経路(太線表示)において冷却ベルト702,802は面接触することになる。このときシートPは矢印E方向に排出されることになる。ベルト加圧ローラ803との当接点Cから最後の当接点Dまでのニップ長さはN1である。このニップ長さN1は、図13をみてもわかる通り、前述した当接点D´までのニップ長さN2より長い。
このように、冷却ベルト702,802が、図13(a)、図13(b)に示すように、当接点Aから冷却ローラ701、801が当接する当接点Bを経由した後に、離間する当接点Dまたは当接点D´にかけての経路(太線表示)全域において接触している。このため、冷却装置にシートPが送り込まれると、シートPは表面及び裏面は冷却ローラ801,701の周面に沿った冷却ベルト702,802とそれぞれ面接触して摩擦搬送される。この面接触によりシートPが持つ熱が冷却ベルト702,802に伝わり、冷却ローラ701、801を介して放熱される。
冷却ローラ701、801は、第1実施形態と同様に内部が空洞であり、また複数の放熱フィンが螺旋形状に空洞内壁に形成され、パイプ形状の表面積よりも表面積が広くなっている。この結果、放熱効果が高まっている。
さらに冷却ローラ701、801の内部空洞の空間に冷却ファン790,890による冷却風が流れることにより冷却装置102外への放熱が促進されることも第1実施形態と同様である。
また、冷却ローラ701,801のそれぞれの放熱フィンは図7(a)、図7(b)に示すように、螺旋の進行方向が逆になっている。このため、冷却ローラ701,801の回転方向が互いに異なっているにも関わらず、放熱フィン20による自冷風はともに冷却ファン790,890の冷却風の風向と一致している。このため冷却ファン790,890による冷却風は阻害されることなく流れることもまた第1実施形態と同様である。
以上説明したシート冷却装置102の構成、動作により、上記実施形態の効果に加えて、以下の効果が得られる。すなわち、本実施形態によれば、冷却ベルト702,802との当接範囲の最下流部におけるベルト加圧ローラ803との当接点Cから最後の当接点DまたはD´までのニップ長さを、上限N1から下限N2までの範囲で任意に選択(変更)することができる。そのため、シートPの質量、サイズ、紙種、設置環境、定着温度等により最適な波うち、カール補正が可能となる。
なお、前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。また、中間転写体を使用し、該中間転写体に担持されたトナー像をシートに一括して転写する画像形成装置に限定されるものでもない。シート担持体を使用し、該シート担持体に担持されたシートに各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置におけるシート冷却装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また、前述した実施形態では、第一、第二の冷却ローラ、第一、第二のエンドレスベルト、及び第一、第二の懸架部材がそれぞれ同じ構成、材質を有すると説明したが、これに限定されない。例えば、シートのカール補正の目的で、一方の冷却ローラは内部を空洞で、複数の放熱フィンを螺旋形状に空洞内壁に形成するのに対して、他方の冷却ローラを、一方の冷却ローラの径よりも小さな径を有する中実の金属棒で形成するようにしてもよい。
N …定着ニップ部
P …シート
100 …定着装置
101,102 …冷却装置
110 …定着ローラ
111 …加圧ローラ
200,300 …冷却ベルトユニット
201,301 …冷却ローラ
201a,301a …放熱フィン
202,302 …冷却ベルト
203 …テンションローラ
204,205 …ベルト加圧ローラ
290 …冷却ファン
291 …冷却ダクト
302,202 …冷却ベルト
303,304 …ベルト加圧ローラ
305 …テンションローラ
390 …冷却ファン
391 …冷却ダクト
401 …冷却ローラ
402 …ヒートパイプ
402a …放熱フィン
490 …冷却ファン
500 …プリンタ
501 …上排出ガイド
502 …下排出ガイド
510 …画像形成部
565 …排出トレイ
601 …冷却ローラ
630 …ヒートパイプローラ
690 …冷却ファン
691,692 …冷却ダクト
700 …冷却ベルトユニット
701 …冷却ローラ
702 …冷却ベルト
703 …テンションローラ
704,705 …ベルト加圧ローラ
800 …冷却ベルトユニット
801 …冷却ローラ
802 …冷却ベルト
803 …ベルト加圧ローラ
804 …テンションローラ
901,905 …カム
903 …カム駆動モータ
904 …カムセンサ
904a …検知スリット
905a …検知フラグ部
910 …CPU
911 …モータコントローラ
912 …モータドライバ

Claims (15)

  1. シートの未定着トナー像を加熱して定着するための定着装置を通過したシートを搬送しながら冷却するためのシート冷却装置において、
    第一の冷却ローラと、前記第一の冷却ローラの搬送方向下流に配置された第一の懸架部材と、に懸架された第一のエンドレスベルトと、
    前記第一の冷却ローラの搬送方向下流に配置された第二の冷却ローラと、前記第二の冷却ローラの搬送方向上流に配置された第二の懸架部材と、に懸架された第二のエンドレスベルトと、を有し、
    前記第一のエンドレスベルトを介して前記第一の冷却ローラの周面に前記第二のエンドレスベルトを巻き付けるように前記第二の懸架部材を配置するとともに、前記第二のエンドレスベルトを介して前記第二の冷却ローラの周面に前記第一のエンドレスベルトを巻き付けるように前記第一の懸架部材を配置して、前記第一のエンドレスベルトと前記第二のエンドレスベルトとの間にS字形状のシート搬送経路に形成したことを特徴とするシート冷却装置。
  2. 前記第一の懸架部材は複数設けられ、前記複数の第一の懸架部材のうち少なくとも一つの懸架部材が、前記第一のエンドレスベルトを介して前記第の冷却ローラに加圧されることを特徴とする請求項1に記載のシート冷却装置。
  3. 前記複数の第一の懸架部材のうち搬送方向下流の懸架部材を第二の冷却ローラに対して接近又は離間するように移動可能に設けて、前記懸架部材の移動により前記第一のエンドレスベルトと前記第二のエンドレスベルトとの当接範囲の最下流部におけるニップ長さを変更することを特徴とする請求項2に記載のシート冷却装置。
  4. 前記第二の懸架部材は複数設けられ、前記複数の第二の懸架部材のうち少なくとも一つの懸架部材が、前記第二のエンドレスベルトを介して前記第の冷却ローラに加圧されることを特徴とする請求項1に記載のシート冷却装置。
  5. 前記第一、第二の冷却ローラうち少なくとも一方は内部が空洞であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  6. 前記空洞の内壁に突起状の放熱フィンが一体に設けられることを特徴とする請求項5に記載のシート冷却装置。
  7. 前記放熱フィンは前記第一、第二の冷却ローラの回転軸方向に螺旋形状に形成され、当該冷却ローラの回転にともない内部に冷却風を生ぜしめることを特徴とする請求項6に記載のシート冷却装置。
  8. 前記空洞を有する冷却ローラの回転軸方向における少なくとも一方の端部に前記冷却ローラの内部に冷却風を流すための冷却ファンを設けるとともに、前記冷却ローラの回転にともなう冷却風と前記冷却ファンによる冷却風の風向が一致することを特徴とする請求項7に記載のシート冷却装置。
  9. 前記空洞を有する冷却ローラは、前記空洞に前記冷却ローラの回転軸方向の熱均一化のために回転可能に支持された少なくとも一つのヒートパイプローラを備えることを特徴とする請求項5乃8のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  10. 前記ヒートパイプローラは前記冷却ローラの内壁に当接され、前記冷却ローラの回転にともない同方向に従動して回転することを特徴とする請求項9に記載のシート冷却装置。
  11. 前記第一のエンドレスベルトと、前記第二のエンドレスベルトは、シートの搬送方向と直交する方向の幅方向において、シートの全域と接触することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  12. 第一のエンドレスベルトを備える第一冷却ベルトユニットと、
    第二のエンドレスベルトを備える第二冷却ベルトユニットとを備え、
    第一冷却ベルトユニットと第二冷却ベルトユニットは、一端で回動可能に支持され、他端で互いに付勢されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  13. 前記第二の冷却ローラを回転させる駆動モータを備え、前記第二の冷却ローラを回転させることにより、前記第二のエンドレスベルトを回転させ、前記第二のエンドレスベルトと前記第一のエンドレスベルトとの摩擦力により前記第一のエンドレスベルトは回転することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  14. 前記シート搬送経路のシート搬送方向の長さは、冷却装置に適用可能なシートのシート搬送方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシート冷却装置。
  15. シートにトナー像を形成する画像形成部と、定着部材と加圧部材との間の定着ニップ部で前記シートを挟持搬送してシートの未定着トナー像を加熱して定着するための定着装置と、前記定着装置を通過したシートを冷却するための請求項1乃至14のいずれか1項に記載のシート冷却装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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