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JP6064191B2 - ヒートシンク及びヒートシンクの製造方法 - Google Patents
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JP6064191B2 - ヒートシンク及びヒートシンクの製造方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、放熱性に優れ製造の容易なヒートシンク及びヒートシンクの製造方法に関する。
大規模集積回路(LSI)や IC、パワートランジスタなどの各種デバイスやこれらのデバイスを搭載した電子機器などでは、デバイスの高出力化に伴って稼動時に発生する熱量が増大している。そして、発生した熱を充分に放熱させることができないと、デバイスにおける能力が低下してしまい、電子機器における応答性の遅延や誤動作を招いてしまう虞が生じる。これを解決するための手段の一つとして、増大する熱量を効率的に放熱することが求められている。
また、近年では各種デバイスの小型化や電子機器の小型化に伴って、より効率的に放熱を行えることの要求が高まっている。放熱を効率的に行うには、デバイス自体にヒートシンクを設けた構成だけでは不十分であり、より放熱面積の広いヒートシンクを用いて冷却を行うことが必要になる。
ヒートシンクの性能を高めるために、放熱面の表面積を広く構成することが行われており、この構成としては、一般的に、金属板の表面にフィンと呼ばれる板を複数枚平行に立設した構成や、棒状の突起を複数本互いに接触しないように立設した構成が採用されている。
最も一般的なヒートシンクは、モールド成形によって製造されている。モールド成形では、通常、多数の凹凸が形成された成形型に素材を注入することによって製造している。そのため、例えば、成形型によって形成する多数の凹凸が、小さな凹凸形状に構成されていた場合や、凹凸間の間隔が狭く構成されている場合などでは、注入した素材を多数の凹凸を備えた状態のままで成形型から剥離させることが、困難になってしまう場合がある。
また、金属材料に対して高圧力を加えて行う押出成形によって、多数のフィンや多数の棒状突起を備えたヒートシンクを製造することも従来から行われている。しかし、押出し成形で多数のフィンや棒状突起を成形するには、特に、隣接するフィン間の間隔や隣接する棒状突起間の間隔を狭く構成する場合などでは、金属材料を押出すための押圧力として非常に高い押圧力を用いなければならず、押出装置の大型化や製造コストの増大を招いてしまう問題があった。
このような問題点を解決するための製造方法として、金属板における一方の面に対してパンチなどの押圧工具を用いて押圧し、金属板の他方の面側を隆起させることで、突起を形成する方法が提案されている。押圧工具で押圧した面とは反対側の面に突起を形成する製造方法としては、放熱器及びその製造方法(特許文献1参照)や金属板における突起構造及び突起加工方法(特許文献2参照)などが提案されている。
特許文献1や特許文献2に記載された発明では、金属板に対してパンチを圧入した側の面にはパンチで押圧した跡となる凹部が形成されることになる。このようなパンチを用いて突起を形成する製造方法を用いてヒートシンクを製造した場合には、パンチを圧入した側の面に残される凹部によって、冷却対象の部品とヒートシンクとの接触面積が減少することになる。しかも、凹部内に存在する空気の熱伝導率が低いため、ヒートシンク全体としての放熱効率が低くなってしまうという問題点が生じる。
このようなヒートシンク全体としての放熱効率が低くなってしまうという問題を解決するため、本願出願人は、既に、エンボス金属板及びその製造方法(特許文献3参照)を提案している。特許文献3の発明では、金属板における一方側の面に多数本の棒状部材を圧入し、棒状部材を圧入した面とは反対側の面から金属板を構成している部材を突出させて、多数の突起を形成する構成になっている。
この発明では、棒状部材を圧入した面とは反対側の面には、金属板と同じ材質からなる多数の突起を形成することができ、棒状部材を圧入した面には、ダイスを用いたときのような凹部を生じさせずに、圧入した棒状部材を残存させておくことができる。これによって、冷却対象となる部材との接触面には、棒状部材が配設されることになるので、ヒートシンクと冷却対象となる部材との接触面積を減少させることがない。そして、ヒートシンクとしての放熱効果を増大させることができる。
しかも、棒状部材を構成している金属としては、金属板とは異なる材質の金属を用いることができるので、棒状部材の金属としては、金属板よりも熱伝導率の大きな金属を使用することができる。これによって、冷却対象となる部材側に接触する面には、熱伝導率の大きな金属で構成した棒状部材を配設させておくことができるので、熱伝導の速度を速めて放熱効率を高めることができる。そして、放熱効果の高いヒートシンクを得ることができる。
また、金属板自体を熱伝導率の大きな金属を用いて構成した場合には、高価な金属を大量に使用しなければならず、ヒートシンクとしての価格を上昇させてしまうことになる。しかし、特許文献3のように棒状部材だけに熱伝導率の大きな金属を用いた場合には、一部だけにおいて高価な金属を使用することが可能になるので、ヒートシンクとしての価格の上昇を抑えておくことができる。
特開平10−51168号公報 特開2003−230931号公報 特開2011−251338号公報
特許文献3の発明のように、金属板に棒状部材を圧入したときには、棒状部材と棒状部材を圧入した金属板の面との間には、隙間が形成されることになる。特に、棒状部材の金属板への圧入を順番に行っていく場合には、後から圧入した棒状部材によって先に圧入した棒状部材の周囲に形成されていた隙間が広がってしまう傾向にある。
即ち、後から圧入した棒状部材によって、先に圧入した棒状部材の周囲においても金属流動が生じる。そして、先に圧入した棒状部材の周囲では、後から圧入した棒状部材側に向かって引っ張られながら金属流動が生じることになる。
その結果、金属板において先に圧入した棒状部材の周囲に生じていた隙間は、後から圧入した棒状部材によって更に広がってしまう傾向にある。このように、先に圧入した棒状部材の隣接した位置において、後から棒状部材が圧入されると、先に圧入した棒状部材の周囲に生じていた隙間が、より広がってしまうことになる。
特許文献3の発明では、圧入された棒状部材がヒートシンクの裏面側に配された構成に
なっているので、棒状部材と金属板の面との間に隙間が形成されていても、この隙間によってヒートシンクにおける放熱効果に対して与える影響は少ないものになっている。しかし、棒状部材をヒートシンクの表面側から突出させた構成の場合には、ヒートシンクとしての放熱効果をより向上させておくためには、隙間の問題を解決しておくことが必要になる。
本願発明は、圧入した棒状部材の周囲に発生する隙間の問題を解決するものであって、特許文献3の発明を更に改良させることを課題にしている。しかも、棒状部材(本願発明では、突起体としている。)をヒートシンクの表面側から立設させた構成において、放熱効率が高く製造コストが安価なヒートシンク及びこのヒートシンクの製造方法の提供を課題にしている。
本願発明の課題は、請求項1〜4に記載したヒートシンク及び請求項5、6に記載したヒートシンクの製造方法において達成することができる。
即ち、本願発明のヒートシンクでは、金属基板の表面に、金属材料からなる棒状の突起体が多数本圧入され、前記各突起体は、一端部側が前記金属基板の表面から突出した状態で、互いに離間して配設され、
前記各突起体の他端部を前記金属基板の表面側から圧入したときに、前記金属基板の表面側において前記各突起体の周囲に生じた隙間が、少なくとも前記他端部側を被覆していた被覆金属を溶融固化した金属で埋められていることを最も主要な特徴にしている。
また、本願発明のヒートシンクでは、前記被覆金属の融点が、前記各突起体の融点及び前記金属基板の融点よりも低いことを主要な特徴にしている。
更に、本願発明のヒートシンクでは、前記突起体が、前記金属基板よりも熱伝導率の大きな金属材料から構成されていることを主要な特徴にしている。
更にまた、本願発明のヒートシンクでは、前記各突起体の圧入が、前記金属基板を塑性変形させながら、前記各突起体の他端部に形成した螺旋溝を前記金属基板内に向かって回転させつつ捻じ込んだ圧入であることを主要な特徴にしている。
本願発明のヒートシンクの製造方法では、金属基板の表面側から、前記金属基板よりも熱伝導率の大きな金属材料からなる多数本の棒状の突起体を、互いに離間した配置関係で圧入すること、
前記突起体の少なくとも他端部側が被覆金属で被覆された突起体を用いること、前記被覆金属として、前記各突起体の融点及び前記金属基板の融点よりも低い融点の被覆金属を用いること、前記各突起体の一端部側が前記金属基板の表面から突出した状態で、前記各突起体の他端部を前記金属基板の表面に圧入すること、
前記金属基板の表面に圧入した前記各突起体の被覆金属を加熱すること、前記各突起体を前記金属基板に圧入したときに、前記金属基板の表面側において前記各突起体の周囲に生じた隙間を、溶融した前記被覆金属で埋め、前記隙間を埋めた前記溶融した被覆金属を固化させること、を他の最も主要な特徴にしている。
また、本願発明のヒートシンクの製造方法では、前記ヒートシンクを構成する多数本の棒状の突起体を複数の組に組分けし、最初に一つの組を構成する前記各突起体を同時に前記金属基板に圧入すること、次に、最初に圧入した組に隣接させて次に圧入する組を構成する複数本の前記突起体を同時に前記金属基板に圧入すること、
これを順次繰り返して、最初に圧入した組を中心として、先に圧入した組に隣接させてその次に圧入する組を構成する複数本の前記突起体を同時に前記金属基板に圧入していくこと、を主要な特徴としている。
発明が解決しようとする課題の欄において上述したように、突起体を順番に金属基板の表面側に圧入していくと、突起体の周囲には隙間が形成される。そして、この隙間としては先に圧入した突起体の周囲に形成された隙間は、後から圧入された突起体によって、隙間の大きさがより広く構成されることになる。
そこで、本願発明では、各突起体の少なくとも他端部側を被覆金属で被覆している。そして、各突起体を他端部側から金属基板の表面に圧入した後に、この被覆金属を溶融させ、溶融させた被覆金属で隙間内を埋めている。隙間内が、溶融した被覆金属で埋められた後に、溶融していた被覆金属を固化させている。
被覆金属の被覆方法としては、例えば、メッキ加工や塗布加工、浸漬加工等によって突起体に被覆金属を被覆することができる。あるいは、例えば、金属パイプや金属カラーを突起体に被せることで、突起体に被覆金属を被覆することもできる。金属パイプや金属カラーを突起体に被せる場合には、突起体を金属基板に圧入する前に被せておくことも、突起体を金属基板に圧入した後から突起体に被せていくこともできる。
このように構成することで、隙間が被覆金属で埋められたヒートシンクを得ることができる。隙間を被覆金属で埋めておくことによって、金属基板と突起体との間での熱伝導も良好になる。また、固化した被覆金属によって、金属基板に圧入した突起体と金属基板との間での接着効果を奏させることができ、金属基板に対する突起体の固定状態を向上させることができる。
被覆金属で被覆しておく突起体の部位としては、金属基板に圧入される突起体の少なくとも他端部側の部位を被覆しておくことが望ましく、突起体の全体を被覆金属で被覆しておくことも可能であるが、熱伝導率が小さな被覆金属を被覆させる場合には、少なくとも隙間に面した突起体の周囲の部位だけを被覆金属で被覆しておくことが望ましい構成になる。
本願発明では、被覆金属としては、突起体の外表面に金属層を被覆させた構成であれば良く、被覆金属における融点としては、各突起体を構成している金属材の融点及び金属基板を構成している金属材の融点よりも低い融点にしておくことができる。
このように構成しておくことにより、多数本の突起体を圧入した金属基板全体を加熱しても、加熱温度を調整することで、被覆金属だけを溶融させることができる。そして、各突起体の周囲に形成された隙間内に溶融させた被覆金属を流入させることができる。
本願発明では、突起体を金属基板よりも熱伝導率の大きな金属材料を用いて構成することができる。
このように構成することによって、突起体から放熱される熱量を増大させることができ、多数本の突起体を備えたヒートシンクとしての放熱効果を高めることができる。
金属基板としては、熱伝導率が大きなアルミニウム材やアルミニウム合金材などを用いて構成することができる。突起体としては、金属基板と同様にアルミニウム材やアルミニウム合金材などを用いて構成することも、アルミニウム材やアルミニウム合金材などよりも高価であるが、熱伝導率が更に大きな金属である、例えば、銅などを用いて構成することができる。また、被覆金属としては、単価などを度外視すれば、金や銀などの高価で熱伝導率の大きな金属を用いることができるが、単価を考慮するとスズ材やハンダ材などを用いておくことができる。
本願発明では、突起体を金属基板に圧入する圧入方法としては、突起体の一端部を押圧して、突起体の他端部側が金属基板に機械的に押し込まれる圧入方法を採用することができる。また、金属基板に圧入される突起体の他端部に螺旋溝を形成しておき、この螺旋溝を金属基板内に向かって回転させつつ捻じ込むことで、金属基板に塑性変形を生じさせながら突起体を金属基板に圧入させる圧入方法を採用することもできる。
このようにして、本願発明では、突起体を機械的に直接金属基板に押し込む圧入方法を採用することも、金属基板において塑性変形を生じさせながら突起体を捻じ込んでいく圧入方法を採用することもできる。そして、突起体を強固に金属基板に固定することができる。
本願発明では、ヒートシンクを構成する多数本の棒状の突起体を複数の組に組分けすることができる。そして、複数の組を順次、先に圧入した組に続けて、次に圧入する組を先に圧入した組に隣接させて金属基板に圧入することができる。このとき、それぞれの組を金属基板に圧入するときには、各組をそれぞれ構成している複数本の突起体を同時に金属基板に圧入させることができる。
そして、最初に一つの組を金属基板に圧入したときには、次に金属基板に圧入する組としては、最初に圧入した組の一方側に隣接させた一つの組又は最初に圧入した組の両側に隣接させた二つの組を金属基板に圧入することができる。二つの組を金属基板に圧入するときには、この二つの組を同時に金属基板に圧入することができる。
最初の組に続いて最初の組の一方側に一つの組を金属基板に圧入したときには、その次に圧入する組としては、最初に圧入した他方側に隣接させて金属基板に圧入することができる。そして、この次に圧入する組としては、最初に圧入した組の一方側に隣接させて圧入した組に隣接させて金属基板に圧入することができる。
また、最初に圧入した組に続けて二つの組を金属基板に圧入したときには、その次に圧入する二つの組を、最初に圧入した組に続けて圧入した二つの組に隣接させて金属基板に圧入させることができる。
これを順次繰り返すことによって、最初に圧入した組を中心としながら、先に圧入した組に隣接させてその次に圧入する組を金属基板に圧入していくことができる。
このような圧入を順次繰り返して行うことによって、多数の突起体を金属基板に圧入させることができる。このようにしてヒートシンクを製造することにより、ランダムに各突起体を金属基板に圧入していった場合に比べて、各突起体の周囲に形成される隙間の大きさが、金属基板の表面の各部位においてバラバラな大きさになるのを防止しておくことができる。
しかも、多数の突起体を効率的に作成することができ、ヒートシンクの製造を効率的に行うことができる。その結果、ヒートシンクの製造単価を低減させることができる。
しかも、隙間を埋めるために隙間内に流入させる溶融した被覆金属の量を、金属基板の表面全体において略均一にさせておくことができるので、各突起体における被覆金属の被覆層の厚さを均一に形成しておいても、溶融した被覆金属で隙間が完全に埋められていない状態が生じるのを確実に防止しておくことができる。
金属基板に圧入された多数本の突起体の配列としては、格子状の配列、千鳥状の配列、放射状の配列、螺旋状の配列などの各種配列を採用することができる。また、複数本の突起体を一塊として、一塊にした複数本の突起体を島のように金属基板に散りばめて配設し
た構成を採用することもできる。
また、多数本の突起体としては、等間隔に配設することも不等間隔に配設することもできる。そして、金属基板に圧入された多数本の突起体の配置構成としては、ヒートシンクを使用する用途に応じてその用途に適した適宜の配置構成を採用することができる。
多数本の突起体は、長尺状の棒体を所定寸法毎に切断することで連続的に製造することができる。そして、長尺状の棒体は、例えば、金属材をノズルから押し出し成形することによって形成することができる。このように構成することによって、効率的に突起体を製造することができる。
また、突起体の他端部に形成した螺旋溝としては、突起体の他端部に対して切削加工を施すことによって形成することも、他端部に対して転造を施して螺旋溝を形成することもできる。あるいは、鋳造によって螺旋溝を有した突起体を成形することもできる。更には、他の螺旋溝を形成する形成方法を用いて、突起体の他端部に螺旋溝を形成することもできる。
ヒートシンクを示す斜視図である。(実施例) 図1のII−II断面図である。(実施例) 圧入した突起体の断面を示す概略断面図である。(実施例) 突起体の周囲に形成される隙間を示す概略断面図である。(実施例) 突起体の周囲に形成された隙間に被覆金属が充填された状態を示す概略断面図である。(実施例) 突起体の他の配置関係を示すヒートシンクの斜視図である。(実施例) ヒートシンクの製造方法を示す概略断面図である。(実施例) ヒートシンクの他の製造方法を示す概略断面図である。(実施例)
本願発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係わるヒートシンクとしては、本願発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらの形状、構成を採用することができるものである。
また、本願発明に係るヒートシンクは、電子機器等用いられるヒートシンクに限定されるものではなく、車両や建設機械、船舶等において熱源を効率的に放熱させることが必要なところに用いられるヒートシンクとして好適に適用することができるものである。そのため、本願発明は、以下に説明する実施例の構成に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
以下、図面に基づいて本願発明の好適な実施例を説明する。図1には、本願発明に係るヒートシンク1の斜視図を示している。ヒートシンク1は、金属基板2の表面2aに多数本の突起体3を圧入した構成になっている。
尚、図1には、金属基板2の表面2aに多数本の突起体3を圧入して構成したヒートシンク1の構成を示しているが、本願発明に係るヒートシンク1の大きさや形状に係る構成、金属基板2に圧入された突起体3の本数、突起体3の断面形状は、図示例で示した構成に限定されるものではない。ヒートシンク1を用いる対象物に応じて適宜の大きさや形状、突起体3の圧入本数や断面形状を設定することができる。
また、図1では、多数本の突起体3が格子状に配列された構成を示しているが、図6に示すように多数本の突起体3を千鳥状に配列した構成にすることもできる。そして、多数本の突起体3の配置構成としては、ヒートシンク1としての放熱効果を高めることができる配置構成なら適宜の配置構成を採用することができる。
即ち、金属基板2に圧入された多数本の突起体3の配置構成としては、格子状に配列した構成、千鳥状に配列した構成、放射状に配列した構成、螺旋状に配列した構成などの各種配置構成を採用することができる。また、複数本の突起体3を一塊として、一塊にした複数本の突起体を島のように金属基板2に散りばめて配設することもできる。
そして、多数本の突起体3としては、等間隔に配設した構成にすることも不等間隔に配設した構成にすることもできる。このように、金属基板2に圧入された多数本の突起体3の配置構成としては、ヒートシンク1を使用する用途に応じてその用途に適した適宜の配置構成を採用することができる。
また、突起体3の形状としては、図1では円柱状の形状を示しているが、即ち、突起体3の横断面形状が円形状である突起体3を示しているが、本願発明は、この構成に限定されるものではなく、突起体の横断面形状が、楕円形状、矩形形状、星型等の断面を有する突起体であっても好適に適用することができる。
また、金属基板2に圧入した突起体3の高さ方向の形状が、均一の横断面形状に形成されている構成例を示しているが、横断面形状が、高さ方向に沿って変化する形状に形成された突起体であっても、更に、突起体3の高さ方向の外周面において、外方向に向かって突出した複数の突出片を備えた形状に形成された突起体であっても、本願発明に係る突起体3として好適に適用することができる。
多数本の突起体3を同時に一度で金属基板2に圧入させるためには、大型の圧入装置が必要になる。そこで本願発明では、大型の圧入装置を用いることなく、多数本の突起体3を金属基板2に圧入させる方法を採用した。
即ち、図1に示したヒートシンク1の構成を製造する場合について説明すると、最初に、単列に5本並んだ突起体3aを同時に圧入し、次に、5本の突起体3aと並んで配設される単列に5本並んだ突起体3b,3cを同時に圧入している。その後、単列に5本並んだ突起体3d,3eを突起体3b,3cに隣接させて同時に圧入していくことで、5列5行の格子状に25本の突起体3が圧入されたヒートシンク1を構成している。
尚、最初に単列に5本並んだ突起体3aを同時に圧入し、次に単列に5本並んだ突起体3bを圧入し、その次に単列に5本並んだ突起体3cを圧入し、以下順次、単列に5本並んだ突起体3d、単列に5本並んだ突起体3eの順番で圧入しておくこともできる。
図1のII−II断面図である図2に示すように、金属基板2の表面2a側に圧入された各突起体3(3a〜3e)は、各突起体3の全長を圧入せずに、各突起体3の他端部4側を金属基板2の表面2a側から圧入して、一端部側を金属基板2の表面から立設させている。
機械的圧入方式でヒートシンク1を製造する場合は、突起体3を構成する金属材の硬度が金属基板2を構成する金属材の硬度よりも高いことが望ましい構成になるが、同じ金属材で金属基板2と突起体3とを構成しておくこともできる。また、ヒートシンク1としての放熱効果を高めておくためには、金属基板2及び突起体3を構成する金属材として、熱伝導率が高い金属材を用いることが好適である。
このような条件を考慮すると、金属基板2としては、アルミニウム材やアルミニウム合金を用いて構成し、突起体3をアルミニウムよりも熱伝導率が大きく硬さも大きな銅材や銅合金で構成しておくことができる。そして、突起体3の金属基板2への圧入を良好にし、ヒートシンク1としての放熱効果をより高めておくことができる。
金属基板2を構成する金属材と突起体3を構成する金属材とを異ならせた構成について説明を行ったが、金属基板2と突起体3とを同じ金属材を用いて構成しておくこともできる。
図7、図8には、金属基板2の表面2aに5本の突起体3を同時に圧入する圧入方法の構成例を示している。図7では、突起体3を金属基板2に圧入したときに、金属基板2の裏面2b側から金属基板2を構成している金属が突出しないようにした圧入方法を示している。また、図8は、突起体3を金属基板2に圧入したときに、金属基板2の裏面2bから金属基板2を構成している金属が突出して突出部18を形成した圧入方法を示している。
図7、図8で示した圧入方法では、金属基板2としては、例えば、ビッカース硬度がHv40〜70程度のアルミニウム板を用い、突起体3としては、金属基板2の用いたアルミニウム板よりもビッカース硬度が高い銅材を用いた構成例を示している。そして、突起体3としては、直径1.2mmで高さが2mmの円柱形状の銅柱に構成している。
そして、金属基板2内に圧入される突起体3の他端部4(図2参照)側に被覆金属を被覆しておくことができる。被覆金属としては、スズ材やハンダ材等を用いて被覆しておくことができる。被覆金属を被覆する被覆方法としては、例えば、メッキ加工や塗布加工、浸漬加工等によって突起体に被覆金属を被覆することができる。
あるいは、例えば、金属パイプや金属カラーを突起体に被せることで、突起体に被覆金属を被覆することもできる。金属パイプや金属カラーを突起体3に被せる場合には、突起体3を金属基板2に圧入する前に被せておくことも、突起体3を金属基板2に圧入した後において突起体3に被せることもできる。
金属基板2、突起体3及び被覆金属として上記構成を備えた場合には、突起体3の1本当たりに対して約120kg以上の押圧力を用いることにより、突起体3を金属基板2に圧入することができる。
尚、図7、図8の説明で示した金属基板2、突起体3及び被覆金属の構成、突起体3に対する押圧力は、例示であって、本願発明は、上記構成に限定されるものではない。
最初に図7による機械的圧入法について説明する。図7(a)に示すように、固定された下型15の上面15a上に金属基板2を載置する。下型15の上面は平坦に形成されており、金属基板2の裏面2bを面接触状態で支持しておくことができる。下型15の上部には、複数の貫通孔14を有する中型13が配設されており、中型13は、下型15に向かって上下方向に摺動可能に配されている。各貫通孔14内には、それぞれ突起体3が収納されている。
中型13の上部には、上下方向に沿って摺動可能な上型11が配されており、上型11には、中型13に形成した複数の貫通孔14に対応した複数本のプランジャー12が、上型11と一体的に摺動するように配されている。各プランジャー12をそれぞれ貫通孔14内に挿入させて、上型11を下降させて押し下げることで、中型13を降下させることができる。
尚、中型13が上型11に連動して上下方向に摺動する旨の説明を行ったが、中型13を上型11とは独立させて上下方向に摺動させることもできる。
そして、中型13の下面13aが金属基板2の表面2aに当接して、中型13と下型15との間に金
属基板2を挟持した状態から、図7(b)に示すように、上型11を更に降下させると、各プランジャー12はそれぞれの貫通孔14内を摺動して更に降下することができる。各突起体3に当接しているそれぞれのプランジャー12の押圧力によって、各突起体3は金属基板2の表面2a側から圧入されることになる。
このとき、金属基板2は中型13と下型15とによって上下方向への移動が規制されるため、突起体3の圧入によって膨張した堆積分は、金属基板2の前後左右方向に振り向けられることになる。即ち、膨張した堆積分は、金属流動によって金属基板2の前後左右方向に流動することになり、流動した金属は、金属基板2の前後左右方向に向かって広がることになる。そして、金属基板2の外形形状としては、複数の突起体3を圧入する前に比べて大きな外形形状になる。
図7(c)に示すように、金属基板2に複数の突起体3を圧入した後に、中型13及び上型11を引き上げると、複数の突起体3を圧入した金属基板2を得ることができる。引き続いて複数の突起体3を次に金属基板2に圧入するため、上型11に設けた各プランジャー12の位置が、次の突起体3を圧入する位置に移動するように構成しておくことができる。
図4に示した突起体3aを圧入した後に、突起体3b,3cを同時に圧入する場合には、突起体3b用のプランジャー12を備えた上型11と突起体3c用のプランジャー12を備えた上型11とを一対設けておき、それぞれの上型11、11が図7(c)における紙面の表裏方向に沿って互いに離間する方向に連動して移動する構成にしておくことができる。
また、図4に示した突起体3aを圧入した後に、突起体3b,3cを順番に圧入する場合には、突起体3a用のプランジャー12を備えた上型11を図7(c)における紙面の表裏方向に沿って移動する構成にしておくことができる。
そして、図4に示す突起体3aを圧入した後に、突起体3b,3cを同時に圧入するか個別に圧入していくのかに応じて、一対の上型11,11におけるそれぞれのプランジャー12又は上型11のプランジャー12を次に圧入する突起体3b,3cの圧入に対応した位置に移動させることで、上述した圧入操作を行うことができる。この圧入操作を必要回数繰り返して行うことにより、所望本数の突起体3を備えたヒートシンク1を得ることができる。
この圧入方法以外にも、例えば、下型15上に載置した金属基板2の位置を移動させて、複数の突起体3を順次圧入していく圧入方法を採用することもできる。また、従来から公知の圧入方法を用いて、複数の突起体3を金属基板2に圧入していくこともできる。
次に、図8に示した機械的圧入法について説明する。図8では、図7で用いた部材と同じ構成の部材に付いては、同じ部材符号を用いることでその部材の説明を省略する。図8(a)に示すように、固定された下型20の上面20a上に金属基板2を載置する。下型20の上面は平坦に形成されており、金属基板2の裏面2bを面接触状態で支持しておくことができる。そして、下型20には、複数の貫通孔16が形成されており、各貫通孔16内には、受け治具17が摺動自在に配設されている。
図8(a)に示すように、下型20の上面20a上に金属基板2を載置する。このとき、下型20の各貫通孔16内に配した受け治具17の上面は、金属基板2の裏面2bに当接した状態になっている。
図8(b)に示すように、上型11に設けた複数本のプランジャー12によって各突起体3を押圧すると、各突起体3は金属基板2の表面2a側から圧入される。このとき、金属基板2の裏面2b側では、各突起体3の圧入に伴って金属基板2を構成している金属が下方に突出し
て突出部18が形成される。各突出部18の突出量がそれぞれ均等の突出量となるようにするため、各受け治具17が設けられており、各突出部18の突出量に応じて各受け治具17は一体的に上下方向に摺動することができる構成になっている。
図8(c)に示すように、金属基板2の表面2a側に複数の突起体3を圧入して、裏面2b側に複数の突出部18を突出させた後に、中型13及び上型11を引き上げると共に、受け治具17を押し上げることによって、複数の突起体3が圧入した金属基板2を得ることができる。このとき各突起体3の一端部側は、金属基板2の表面2aから立設された状態に配されている。
このようにして形成された複数の突起体3を圧入した金属基板2に対して、図7での圧入方法と同様に、上型11を紙面の表裏方向に沿って移動させることを必要回数繰り返して行うことで、あるいは上型11に設けた複数本のプランジャー12に対する金属基板2の載置位置を移動させることにより、所望本数の突起体3を備えたヒートシンク1を得ることができる。
所望本数の突起体3を金属基板2に圧入することができるようにするため、下型20には最終的に圧入する突起体3の総本数に対応した数の貫通孔16が形成されている。そして、受け治具17としては、全ての貫通孔16に受け治具17を配設しておくことも、上型11のプランジャー12に対応した位置に配されている貫通孔16のみに受け治具17を配設しておくこともできる。
そして、金属基板2に突出部18が形成されても、突出部18は貫通孔16内に収納させておくことができるので、金属基板2の裏面2bを下型20の上面20a上に面接触状態で載置させておくことができる。
図8に示した圧入方法では、突起体3を金属基板2に圧入しても、圧入に伴って膨張した堆積分は、金属基板2の裏面2bからの突出部18となって消費されることになる。このため、図8で示した圧入方法は、図7に示した圧入方法よりも多少複雑な構成になるが、突起体3を金属基板2に圧入した前後においても、金属基板2の外形寸法に生じる変化は少ないというメリットがある。
そして、図8(d)に示すように、金属基板2の裏面2bから突出した突出部18を除去することにより、突出部18のないヒートシンク1を得ることができる。また、ヒートシンク1として、突出部18を有した形状で使用する場合には、突出部18を削除することが必要なくなる。
次に、図3〜図5を用いて、金属基板2の表面2aに圧入した突起体3の周囲に形成される隙間、この隙間を突起体3の他端部4側を被覆した被覆金属を溶融固化させた金属6で埋める構成について説明する。
尚、図3〜図5において、金属基板2に圧入して行く順番に従って突起体3a〜3cを用いて説明を行う。即ち、最初に突起体3aを圧入し、次に突起体3b、3cを同時に圧入している。突起体3b、3cを同時に圧入する代わりに、次に突起体3bを圧入し、その次に突起体3cを圧入させることもできる。そして、図3〜図5に示した各突起体3a〜3cは、図1、図2に示すように横単列に配した複数本の突起体3a〜3cをそれぞれ代表させている。また、隙間5の形状を分かり易く図示するため、隙間5の大きさを誇張した状態で図示している。
図3に示すように、金属基板2の表面2aに突起体3aを圧入し、突起体3aの他端部4側を金属基板2内に潜り込ませると、突起体3aの周囲と金属基板2の表面2a側との間には、隙間5aが形成される。この隙間5aは、突起体3aが金属基板2の表面2aから圧入されると、突起体3aの圧入に伴って金属基板2を構成している金属が流動して、形成されるものと考えられる

そして、隙間5aとしては、噴火口の外周縁のように周囲が多少盛り上がった形状に形成される。
図4に示すように、突起体3aに隣接して突起体3b、3cを金属基板2の表面2aに圧入すると、後から圧入した突起体3b、3cの周囲と金属基板2の表面2a側との間にも、隙間5b,5cとが形成される。隙間5bは、突起体3b、3cの周囲において先に圧入した突起体3a側に形成され、隙間5cは先に圧入した突起体3aから離れた部位における突起体3b、3cの周囲に形成される。
そして、先に圧入した突起体3aに周囲に形成されていた隙間5aの内で、後から圧入した突起体3b、3c側に形成されていた隙間5aは、突起体3b、3cの圧入に伴って突起体3b側及び突起体3c側に金属流動が生じて引っ張られることになり、隙間5aの大きさが広く形成されていくことになる。また、突起体3a側から突起体3b側及び突起体3c側への金属流動に伴って、突起体3b、3cの周囲に形成される隙間5b,5cは、隙間5bの方が隙間5cよりも多少狭く形成される傾向にある。
尚、突起体3aと突起体3b、3cとの間隔と、突起体3a及び突起体3b、3cの外形寸法、突起体3a,3b,3cの材質、金属基板2の材質等によっては、各隙間5a〜5cの大きさが、殆ど変らない大きさになっていることも、突起体3b、3cの周囲に形成される隙間5bと隙間5cとが同じ大きさの隙間になっている場合もある。
このように、金属基板2の表面2a側に突起体3a,3b,3cを圧入していくと、圧入した各突起体3a,3b,3cの周囲には、隙間5(5a〜5c)が形成されていくことになる。
本願発明に係る実施例では、最初に圧入した突起体3aに近いほうから順次突起体3aから離れるようにして、残りの突起体3b,3cを圧入しているので、残りの突起体3b,3cが圧入される金属基板2の部位は、突起体の圧入に伴って塑性変形がそれほど生じていない部位になっている。そのため、残りの突起体3b,3cを容易に金属基板2の表面2a側から圧入させることができる。
仮に、図4における突起体3bと突起体3cとが圧入された後に、この突起体3bと突起体3cとの間の部位に突起体3aを圧入すると、突起体3bと突起体3cとの間の部位は、突起体3bと突起体3cとの圧入によって塑性変形に伴う金属硬化した状態になっているので、金属硬化した部位に圧入される突起体3aを所望量金属基板2内に圧入させるには、大きな押圧力を必要とする。しかし、本願発明では、先に圧入した突起体によって塑性変形がそれ程生じていない部位に、次の突起体を圧入しているので、突起体を圧入させるための押圧力としては、それ程大きな押圧力を必要としない。
図示を省略しているが、各突起体3a〜3cの他端部4側には、被覆金属が被覆されている。被覆金属を被覆しておく他端部4側としては、圧入した突起体3において金属基板2の表面2aから多少上方の部位までの領域を設定することができる。そして、溶融固化する被覆金属の肉厚や被覆する面積としては、隙間5を埋めることができる量となるように構成しておくことができる。
各突起体3a〜3cを金属基板2の表面2a側から圧入した後に、被覆金属が溶融するように加熱を加えると、被覆金属が溶融して各隙間5a〜5c内に流入することができる。そして、各隙間5a〜5c内に流入した溶融した被覆金属が固化すると、図5で示すように各隙間5a〜5cは溶融固化した金属6で埋められることになる。
尚、図5では、各隙間5a〜5cの形状及び溶融固化した金属6の状態を分かり易く示すた
め、それぞれを誇張した状態で図示している。
図5に示すように、各隙間5a〜5cが溶融固化して金属6によって埋められることによって、各隙間5a〜5c内に存在していた空気層よりも熱伝導率の高い被覆金属で隙間5a〜5cを埋めることができ、隙間5a〜5cがない状態のヒートシンク1を得ることができる。このようにして、放熱効率が高く製造コストが安価なヒートシンクを得ることができる。また、溶融固化した被覆金属は、突起体3と金属基板2との固定状態を更に強固にする接着機能も奏することができる。
上記説明では、各突起体3を直接金属基板2に圧入する構成について説明を行ったが、本願発明に係る各突起体3の圧入としては、直接的な圧入方法以外にも、突起体3の他端部4に図示せぬ螺旋溝を形成しておき、この螺旋溝を金属基板2内に向かって回転させつつ捻じ込む圧入方法を採用することもできる。
この捻じ込むことによる圧入方法では、突起体3を金属基板2に塑性変形を生じさせながら捻じ込むことにより、突起体3を金属基板2内に圧入させることができる。突起体3の他端部4に形成した螺旋溝(不図示)としては、突起体3の他端部4に対して切削加工を施すことによって形成することも、他端部4に対して転造を施して螺旋溝を形成することもできる。あるいは、鋳造によって螺旋溝を有した突起体3を成形することもできる。更には、他の螺旋溝を形成する形成方法を用いて、突起体3の他端部4に螺旋溝を形成しておくこともできる。
このようにして、本願発明では、突起体3を機械的に直接金属基板2内に押し込む圧入方法を採用することも、金属基板2において塑性変形を生じさせながら突起体3を捻じ込んでいく圧入方法を採用することもできる。そして、突起体3を強固に金属基板2に対して固定することができる。
突起体3を金属基板2に捻じ込む方法としては、突起体3を一本ずつ捻じ込んでいく捻じ込み方法を採用することも、同時に複数本の突起体3を捻じ込む捻じ込み方法を採用することもできる。
同時に複数本の突起体3を同時に捻じ込むには、同時に捻じ込まれる各突起体3を把持して回転と押圧力とを与えるそれぞれの捻じ込み工具間において、互いに干渉が生じないように、同時に捻じ込む突起体3間の間隔を広げて配設しておくことが必要になる。そして、捻じ込まれた突起体3間のスペースに、次に同時に捻じ込む複数の突起体3を位置させることにより、隣接する突起体3間の間隔を狭めた状態で、順次複数の突起体3を捻じ込んでいくことができる。
本願発明では、ヒートシンク1の全体を、熱伝導率が大きな同一の金属で形成する場合に比べて、突起体3だけを金属基板2よりもより熱伝導率の大きな金属を用いて構成することができるので、ヒートシンク1を安価に製造できることができ、しかも高い放熱効率を有するヒートシンク1を構成することができる。
また、本願発明では、金属基板2に突起体3を圧入する上において、多数の突起体3を一度に押圧してヒートシンクを製造する方法に比べて、多数本の突起体3を効率よく圧入することができるので、圧入に要する押圧力を低く構成しておくことができる。これにより、ヒートシンク1の製造コストを低減させることができる。このため、放熱装置などの技術分野において、本願発明は大いに貢献することができるものである。
尚、上述の説明では、複数本の突起体3を同時に金属基板2に圧入する構成において、圧
入した突起体3の周囲に形成された隙間5を、突起体3を被覆していた被覆金属を溶融させた溶融金属で埋める構成について説明を行った。しかし、突起体3を一本ずつ金属基板2に圧入した場合でも、圧入した突起体3の周囲には隙間5が形成される。そのため、本願発明は、複数本の突起体3を同時に金属基板2に圧入する場合に限定されるものではなく、突起体3を一本ずつ金属基板2に圧入した場合に対しても、好適に適用することができる。
本願発明は、ヒートシンクの製造に対して好適に適用することができる。
1・・・ヒートシンク、2・・・金属基板、3、3a〜3e・・・突起体、5、5a、5b、5c・・・隙間、6・・・溶融固化した金属、11・・・上型、12・・・プランジャー、13・・・中型、15・・・下型、18・・・突出部、20・・・下型。

Claims (6)

  1. 金属基板の表面に、金属材料からなる棒状の突起体が多数本圧入され、
    前記各突起体は、一端部側が前記金属基板の表面から突出した状態で、互いに離間して配設され、
    前記各突起体の他端部を前記金属基板の表面側から圧入したときに、前記金属基板の表面側において前記各突起体の周囲に生じた隙間が、少なくとも前記他端部側を被覆していた被覆金属を溶融固化した金属で埋められていることを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記被覆金属の融点が、前記各突起体の融点及び前記金属基板の融点よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記突起体が、前記金属基板よりも熱伝導率の大きな金属材料から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートシンク。
  4. 前記各突起体の圧入が、前記金属基板を塑性変形させながら、前記各突起体の他端部に形成した螺旋溝を前記金属基板内に向かって回転させつつ捻じ込んだ圧入であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒートシンク。
  5. ヒートシンクの製造方法であって、
    金属基板の表面側から、前記金属基板よりも熱伝導率の大きな金属材料からなる多数本の棒状の突起体を、互いに離間した配置関係で圧入すること、
    前記突起体の少なくとも他端部側が被覆金属で被覆された突起体を用いること、
    前記被覆金属として、前記各突起体の融点及び前記金属基板の融点よりも低い融点の被覆金属を用いること、
    前記各突起体の一端部側が前記金属基板の表面から突出した状態で、前記各突起体の他端部を前記金属基板の表面に圧入すること、
    前記金属基板の表面に圧入した前記各突起体の被覆金属を加熱すること、
    前記各突起体を前記金属基板に圧入したときに、前記金属基板の表面側において前記各突起体の周囲に生じた隙間を、溶融した前記被覆金属で埋め、前記隙間を埋めた前記溶融した被覆金属を固化させること、
    を特徴とするヒートシンクの製造方法。
  6. 前記ヒートシンクを構成する多数本の棒状の突起体を複数の組に組分けし、最初に一つの組を構成する前記各突起体を同時に前記金属基板に圧入すること、
    次に、最初に圧入した組に隣接させて次に圧入する組を構成する複数本の前記突起体を同時に前記金属基板に圧入すること、
    これを順次繰り返して、最初に圧入した組を中心として、先に圧入した組に隣接させてその次に圧入する組を構成する複数本の前記突起体を同時に前記金属基板に圧入していくこと、
    を特徴とする請求項5に記載のヒートシンクの製造方法。
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