JP6066754B2 - 音響ダンパ、燃焼器およびガスタービン並びに音響ダンパのターゲット周波数変更方法 - Google Patents
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Description
音響ダンパでは、発生する燃焼振動の周波数をターゲットとして、音響管の長さを決定する。一般的に、特定の振動数fで気体振動する振動気体が導入される所定の管長Lの音響管と、音響管の内部の振動気体の音速Cとが、f∽C/Lを満足するように音速Cを可変する。つまり、燃焼振動は全負荷条件で厳しくなる場合が多いため、全負荷時の車室温度から決まる音速(C∽√T、但し、T:温度)に対してターゲット周波数となるように音響管の管長Lを検討している。
さらに、特許文献3の技術は音響ダンパではないが、ヘルムホルツ共振器や4分の1波長管の体積や長さを制御装置により調整して、ターゲット周波数を燃焼振動周波数に合わせることが行われているものもある。
すなわち、多孔質金属などの設置により振動数のずれに対してロバストな構造としても、周波数が大きくずれてくるとほとんど吸音効果は得られず、燃焼振動を低減することが困難であるという問題があった。
実績が十分にないガスタービンでは燃焼振動の発生周波数の予測が困難であり、ターゲット周波数からずれた周波数の燃焼振動が発生することがある。このような場合、従来は発生した燃焼振動周波数をターゲットとし、音響管の長さを再検討し、別の音響ダンパを新たに製作する必要があり、コストと手間がかかるという問題があった。
このように、簡単に音響通路の管長を調整することが可能であり、複雑な可変機構を必要としないことから、調整にかかる時間や手間を低減できるという利点がある。
また、一度、音響ダンパを作成した後でも、ターゲット周波数を容易に変更することができる。
さらに、第1管部を複数段の流路に形成することで、音響通路の管長を長くすることができるとともに、複数の第2管部を第1管部に挿入する構成とすることができるので、幅広い調整を行うことができる。しかも、複数の第2管部は、前述と同様に簡単に着脱が可能であるので、調整作業を効率的に行うことができる。
また、本発明の音響ダンパのターゲット周波数変更方法は、燃焼器に連通する第1流路を有する第1管部と、該第1管部に着脱可能に挿入されて、該挿入された状態で前記第1流路の少なくとも一部と重なる第2流路を有する第2管部と、前記第2管部に一体に設けられ、前記第2流路の延在方向の一部を閉塞する第1閉塞部と、を有する音響ダンパのターゲット周波数変更方法であって、前記第2管部を前記第1管部から取り外す工程と、該工程の後に、前記第2管部における前記第1閉塞部とは異なる位置に、前記第2流路の延在方向の一部を閉塞する第2閉塞部を設ける工程と、該工程の後に、前記第2管部を前記第1管部に挿入する工程と、を含むことを特徴としている。
図1に示すように、本第1の実施の形態による音響ダンパD1を付設した燃焼器を具備したガスタービンの上半分を断面で示した概略構成図、図2は、その燃焼器部分の概略構成を示す断面図である。また、図1および図2中の「(D2〜D6)」は、第2〜第6の実施の形態による音響ダンパを示していて、これら音響ダンパD2〜D6については、後に詳述する。
圧縮機2は、空気取入口5から取り込んだ空気を圧縮し、この圧縮された高温・高圧の圧縮空気を燃焼器3へ送出するように構成されている。
燃焼器3は、圧縮機2からの圧縮空気と燃焼器3に供給された燃料とを混合して燃焼して高温・高圧の燃焼ガスを生成し、この生成された高温・高圧の燃焼ガスは、タービン4に向けて噴射されるように構成されている。
タービン4は、周知のタービンと同様に静翼と動翼とを有していて、燃焼器3から供給されてくる燃焼ガスにより動翼の回転軸を回転させ、この回転軸の回転により、圧縮機2および図示しない発電機などの負荷を駆動できるように構成されている。
図3に示すように、本実施の形態では、音響管本体10に対して分離管20が挿入により着脱可能であるので、燃焼振動の発生周波数がターゲット周波数と異なった場合には、分離管20を音響管本体10から取り外し、分離管20に設けられる閉塞部22の位置を変えてから、再び分離管20を音響管本体10に挿入することで、音響ダンパ本体の形状、すなわち音響通路の管長を変更することができる。これにより、ターゲット周波数を容易に調整することができ、燃焼振動を低減することができる。
また、一度、音響ダンパD1を作成した後でも、ターゲット周波数を容易に変更することができる。
図9に示すように、第2の実施の形態による音響ダンパD2は、上述した第1の実施の形態による音響ダンパD1よりも全体の管厚を大きく取ることを可能とした構造である。
すなわち、音響管本体10Aは、内面10dが長さ方向の全体にわったって面一で、且つ一定厚であって同一断面積となっており、第1の実施の形態のような段差部10c(図3参照)が形成されていない構成となっている。
分離管20Aは、音響管本体10のAに挿入された状態で、音響管本体10Aの第1流路の全長にわたって同一断面積で延在している。音響管本体10Aと分離管20Aとは、双方のフランジ15、23同士のみを溶接やボルト接合等により接合されているので、管の周面同士は接合されていない状態となっている。
図11に示すように、第3の実施の形態による音響ダンパD3は、上述した第1の実施の形態の変形例であって、1箇所の折り返し部を有する音響管本体10Bに適用したものである。
音響管本体10Bには、第1流路11を複数段(ここでは2段)からなる流路11A、11Bに形成する折り返し部10eが設けられている。音響管本体10Bは、上下2段の流路11A、11Bが仕切り壁16によって画成されている。
分離管20Bは、上下2段の流路11A、11Bのうち一方の流路(ここでは下段流路11B)で管軸方向の一端側(紙面で左側)に重なるように音響管本体10Bに挿入されている。
上段流路11Aには管軸方向で折り返し部10eとは反対側に開口部12が設けられ、下段流路11Bには折り返し部10eとは反対側が終端となっている。
分離管20Bは、下段流路11Bにおける薄肉部14の減肉厚と同厚の肉厚を有し、折り返し部10eに上段流路11Aに通じる開口穴20cが設けられている。つまり、分離管20Bが音響管本体10に挿入された状態で、上段流路11A、下段流路11B、及び分離管20B内の流路21が連通している。また、音響ダンパD3は、分離管20Bが挿入された状態で、流路11の内面は全線にわたって段差のない均一な断面積となっている。
図14及び図15に示すように、第4の実施の形態による音響ダンパD4は、上述した第3の実施の形態による音響ダンパD3(図11参照)と同様に1箇所の折り返し部10eを有する音響管本体10Cと、上述した第2の実施の形態による音響ダンパD2と同様で流路11の全長にわたって延在する分離管20Cと、から構成されている。
図17に示すように、第5の実施の形態による音響ダンパD5は、2箇所の折り返し部10e、10fを有する音響管本体10Dと、2つの分離管20D、20Eを備えている。
この場合、2つの分離管20D、20E同士が管軸方向で互いに異なる方向から音響管本体10Dに挿入され、双方が段方向に並列した状態で設けられている。
図20及び図21に示すように、第6の実施の形態による音響ダンパD6は、上述した第5の実施の形態において、ターゲット振動数のずれに対してロバストにするために、中段に位置する分離管20E内の延在方向の任意の位置に多孔質金属25を抵抗として着脱可能に設置した構成となっている。この多孔質金属25は、ポーラス状の金属、すなわち、多数の小孔が形成されている金属からなる。多孔質金属25の最適な位置は音響管の長さが変化すると変わるため、その音響管の長さの変化に合わせて適宜な位置に変化させることが好ましい。
3 燃焼器
10、10A〜10D 音響管本体(第1管部)
10c 段差部
10d 内面
10e、10f 折り返し部
11、11A〜11C 流路
12 開口部
13 通常部
13a 内面
14 薄肉部
14a 内面
15 第1着脱フランジ
20、20A〜20E 分離管(第2管部)
21 流路
22、24 閉塞部
23 第2着脱フランジ
25 多孔質金属
Claims (8)
- 燃焼器に付設される音響ダンパ本体を備えた音響ダンパであって、
前記音響ダンパ本体は、
前記燃焼器に連通する第1流路を有する第1管部と、
該第1管部に着脱可能に挿入されて、該挿入された状態で前記第1流路の少なくとも一部と重なる第2流路を有する第2管部と、
前記第2管部に一体に設けられ、前記第2流路の延在方向の一部を閉塞する閉塞部と、
を備え、
前記第1管部には、第1流路を複数段からなる流路に形成する折り返し部が設けられ、
前記第2管部は、前記複数段の流路のうち少なくとも一段の流路に重なるように前記第1管部に挿入されていることを特徴とする音響ダンパ。 - 前記第1管部に前記第2管部が挿入された状態で、
前記第2管部における前記第1管部の挿入開口側の一端と、前記第1管部と、が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の音響ダンパ。 - 前記第1管部は、前記第2管部の挿入側に薄肉部が設けられ、
前記第2管部は、前記薄肉部に挿入可能で、かつ前記薄肉部を形成する減肉厚と同じ厚さ寸法に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の音響ダンパ。 - 前記第2管部は、前記第1管部に挿入された状態で、前記第1流路の全長にわたって同一断面積で延在することを特徴とする請求項1又は2に記載の音響ダンパ。
- 前記第2管部には、延在方向の任意の位置に多孔質金属が着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の音響ダンパ。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の音響ダンパを付設したことを特徴とする燃焼器。
- 請求項6に記載の燃焼器を具備したことを特徴とするガスタービン。
- 燃焼器に連通する第1流路を有する第1管部と、該第1管部に着脱可能に挿入されて、該挿入された状態で前記第1流路の少なくとも一部と重なる第2流路を有する第2管部と、前記第2管部に一体に設けられ、前記第2流路の延在方向の一部を閉塞する第1閉塞部と、を有する音響ダンパのターゲット周波数変更方法であって、
前記第2管部を前記第1管部から取り外す工程と、
該工程の後に、前記第2管部における前記第1閉塞部とは異なる位置に、前記第2流路の延在方向の一部を閉塞する第2閉塞部を設ける工程と、
該工程の後に、前記第2管部を前記第1管部に挿入する工程と、
を含む音響ダンパのターゲット周波数変更方法。
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