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JP6068896B2 - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents
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Description

本発明は、画像処理装置およびプログラムに関する。
従来から、画像の領域分割のために、画像のエッジを検出する技術が種々提案されている。
Wei-Ying Ma, et al. "EdgeFlow: A Technique for Boundary Detection and Image Segmentation" IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING, VOL9, NO.8, AUGUST 2000
しかし、従来の技術では、例えば、ユーザがエッジと認識していない部分からエッジを検出する場合や、ユーザがエッジと認識している部分でエッジが欠ける場合があり、エッジの検出精度になお改善の余地があった。
本発明の一例としての画像処理装置は、入力画像を取得する取得部と、ベクトル生成部と、エッジ検出部と、設定部と、分割部と、を有する。ベクトル生成部は、入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを各方向で求める。また、ベクトル生成部は、確率場およびエネルギー場を用いて注目画素のエッジフローベクトルを生成する。エッジ検出部は、入力画像の各位置でそれぞれ生成したエッジフローベクトルを合成し、合成後のエッジフローベクトルが画像内で対向する位置から入力画像のエッジ画素を検出する。設定部は、注目画素の周方向に第1範囲と、第1範囲よりも確率場が大きい第2範囲とを設定する。分割部は、第2範囲を複数の領域に分割する。そして、ベクトル生成部は、複数の領域でそれぞれエッジフローベクトルを生成する。
本発明の一例としての画像処理装置は、入力画像を取得する取得部と、ベクトル生成部と、エッジ検出部と、決定部と、を有する。ベクトル生成部は、入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを各方向で求める。また、ベクトル生成部は、確率場およびエネルギー場を用いて注目画素のエッジフローベクトルを生成する。エッジ検出部は、入力画像の各位置でそれぞれ生成したエッジフローベクトルを合成し、合成後のエッジフローベクトルが画像内で対向する位置から入力画像のエッジ画素を検出する。決定部は、注目画素から第1距離の画素と、注目画素から第1距離とは異なる第2距離の画素とを決定する。そして、ベクトル生成部は、注目画素から第1距離の画素を用いて得られた第1エッジフローベクトルと、注目画素から第2距離の画素を用いて得られた第2エッジフローベクトルとを生成する。
本発明によれば、エッジの検出精度をより改善することができる。
一の実施形態での画像処理装置の構成例を示す図 (a):入力画像の例を示す図、(b):領域情報の例を示す図、(c):出力画像の例を示す図 一の実形態における領域分割処理の例を示す流れ図 (a),(b):部分領域の統合処理例を示す図 エッジ検出処理のサブルーチンの例を示す流れ図 確率場およびエネルギー場の説明図 エッジフローベクトルの生成例を示す図 (a)〜(d):エッジフローベクトルの合成処理の概要図 (a)〜(c):エッジフローベクトルの合成処理の説明図 (a):垂直方向のエッジV(x,y)の求め方を示す図、(b):水平方向のエッジH(x,y)の求め方を示す図 (a),(b):エッジ画素の補間の例を示す図 (a),(b):特徴的処理1でのゼロクリップ処理例の説明図 特徴的処理2の第1処理におけるエッジフローベクトルの生成例を示す図 第1処理での作用例を示す図 特徴的処理2の第2処理におけるエッジフローベクトルの生成例を示す図 第2処理での作用例を示す図 (a),(b):特徴的処理3での補間処理の説明図 (a),(b):エッジ画素の端点からエッジ画素の延長方向を求める第1の例を示す図 (a)〜(e):テンプレートの例を示す図 (a),(b):エッジ画素の端点からエッジ画素の延長方向を求める第2の例を示す図 特徴的処理4での補間エッジの接続先の探索例を示す図 (a),(b):特徴的処理5での処理例の説明図 画像処理の一例(注目領域の削除)を示す図 画像処理の一例(注目領域の移動)を示す図 画像処理の一例(注目領域へのフィルタ処理)を示す図 タグ情報の付与の例を示す図 認識対象の抽出処理の一例を示す図 立体画像復元時の対応点の探索例を示す図 画像の類否判定の例を示す図 画像の圧縮処理の例を示す図 動きベクトルの演算例を示す図 他の実施形態での撮像装置の構成例を示す図
<一の実施形態での画像処理装置の構成例>
図1は、一の実施形態での画像処理装置の構成例を示す図である。一の実施形態では、画像処理装置の一例として、エッジフロー(EdgeFlow)ベクトルを用いたエッジ検出処理で入力画像の領域分割処理を行うコンピュータを説明する。
画像処理装置11は、入出力I/F12と、画像蓄積部13と、バンドパス処理部14と、ベクトル生成部15と、エッジ検出部16と、統合処理部17と、領域情報蓄積部18と、画像処理部19と、CPU20と、プログラム記憶部21を備える。
画像処理装置11の入出力I/F12には、入力デバイス22(キーボード、ポインティングデバイスなど)と、出力デバイス23(モニタ、プリンタなど)と、データ読込部24とが接続されている。データ読込部24は、領域分割処理の対象となる入力画像のデータや、プログラムを外部から読み込むときに用いられる。データ読込部24は、例えば、着脱可能な記憶媒体からデータを取得する読込デバイス(光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスクの読込装置など)や、公知の通信規格に準拠して外部装置と通信を行う通信デバイス(USBインターフェース、LANモジュール、無線LANモジュールなど)である。
入出力I/F12は、入力デバイス22やデータ読込部24からのデータを受け付けるとともに、出力デバイス23に対して画像のデータを出力する。
画像蓄積部13は、入力画像のデータを記憶する記憶媒体である。なお、図2(a)は入力画像の一例を示す図である。画像蓄積部13の入力画像のデータは、CPU20の制御により、バンドパス処理部14および画像処理部19に出力される。
バンドパス処理部14は、入力画像に対してバンドパスフィルタ処理を施す。なお、バンドパス処理部14の出力はベクトル生成部15に接続されている。
ベクトル生成部15は、入力画像の注目画素のエッジフローベクトルを生成する。なお、ベクトル生成部15の出力はエッジ検出部16に接続されている。
エッジ検出部16は、入力画像の各位置でそれぞれ生成したエッジフローベクトルを合成し、合成後のエッジフローベクトルが画像内で対向する位置から入力画像のエッジ画素を検出する。そして、エッジ検出部16は、入力画像からエッジ画素に囲まれた閉空間(部分領域)を抽出する。なお、エッジ検出部16の出力は統合処理部17に接続されている。
統合処理部17は、入力画像から抽出された複数の部分領域のうち、画像の特徴が類似する隣接領域を統合する。そして、統合処理部17は、入力画像の領域分割結果を示すエッジ画像(領域情報)を出力する。なお、図2(b)は、図2(a)に対応する領域情報の一例を示す図である。
領域情報蓄積部18は、上記の領域情報を記憶する記憶媒体である。なお、領域情報蓄積部18の領域情報は、CPU20の制御により画像処理部19に出力される。
画像処理部19は、領域情報による境界線を入力画像に重畳して出力画像を生成する。また、画像処理部19は、領域情報を用いて、入力画像の部分領域ごとに各種の画像処理(例えば、領域別のぼかし処理、領域別のタグ情報の付与、画像分割、被写体抽出を伴う画像合成など)を施すこともできる。なお、図2(c)は、図2(a),(b)に対応する出力画像の一例を示す図である。
CPU20は、プログラムの実行により画像処理装置11の動作を統括的に制御するプロセッサである。
プログラム記憶部21は、CPU20の実行するプログラムや、プログラムの実行に必要となる各種のデータを記憶する。例えば、プログラム記憶部21は、ハードディスクや不揮発性の半導体メモリなどの記憶媒体である。
ここで、図1に示す画像処理装置11内の機能ブロックは、ハードウェア的には任意のプロセッサ、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたプログラムによって実現される。例えば、バンドパス処理部14、ベクトル生成部15、エッジ検出部16、統合処理部17、画像処理部19は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよく、またはCPU20によって処理されるプログラムモジュールであってもよい。なお、画像蓄積部13および領域情報蓄積部18は、同一のメモリ上に確保されている複数の記憶領域であってもよい。
<領域分割処理の説明>
図3は、一の実施形態における領域分割処理の例を示す流れ図である。図3の流れ図の処理は、ユーザからの指示を受け付けたときに、CPU20がプログラムを実行することによって開始される。
ステップ#101:画像処理装置11は、データ読込部24を介して入力画像を取得する。入力画像のデータは、CPU20の制御により画像蓄積部13に記録される。
ステップ#102:バンドパス処理部14は、バンドパスフィルタにより、入力画像のノイズ成分を除去する。例えば、#102のバンドパス処理部14は、入力画像にローパスフィルタ処理を施す。
ステップ#103:ベクトル生成部15およびエッジ検出部16は、入力画像のエッジ検出処理を実行する。なお、一の実施形態におけるエッジ検出処理の動作については後述する。
ステップ#104:統合処理部17は、部分領域の統合処理を実行する。そして、統合処理部17は、入力画像の領域分割結果を示す領域情報を出力する。
ここで、#104での統合処理は、公知の領域統合のアルゴリズムを用いて行われる。例えば、統合処理部17は、入力画像から抽出された複数の部分領域について、或る部分領域とその周辺の部分領域との類似度を算出する。この類似度は、例えば画像の輝度・色差などの特徴を用いて算出される。そして、統合処理部17は、算出した類似度の高い隣接領域を1つの領域に統合する。かかる統合処理を繰り返すことで、エッジ検出処理で細分化された部分領域のうち、画像の特徴が類似する隣接領域が1つにまとまるので、ユーザの感覚に近い領域分割結果を得ることができる。
図4は、部分領域の統合処理例を示す図である。図4(a)は、薔薇の花を撮影した画像に対してエッジ検出処理を施した状態を示している。図4(a)では、個々の薔薇の花びらがそれぞれ独立した部分領域として抽出されている。一方、図4(b)は、図4(a)の画像に対して部分領域の統合処理を施した状態を示している。図4(b)では、色の類似する薔薇の花びらの部分領域が統合され、薔薇の花全体が1つの領域として抽出されている。
ステップ#105:画像処理部19は、領域分割処理の結果を出力する。
例えば、画像処理部19は、領域情報による境界線を入力画像に重畳して出力画像を生成する。そして、CPU20は、出力画像を出力デバイス23に表示させる。また、画像処理部19は、領域情報を用いて、入力画像の部分領域ごとに選択的に画像処理を施してもよい。なお、#105での画像処理の例は後述する。以上で、図3の流れ図の説明を終了する。
<エッジ検出処理の説明>
次に、エッジ検出処理(図3の#103)のサブルーチンの例を説明する。
以下の説明では、理解の便宜のため、まず図5の流れ図に沿って、エッジフローベクトルを用いた一般的なエッジ検出処理の概要を説明する。その後に、一の実施形態での特徴的処理について詳述する。
ステップ#201:ベクトル生成部15は、入力画像のうちからエッジフローベクトルを求める注目画素を指定する。一例として、#201でのベクトル生成部15は、入力画像の左上隅を起点として1行ずつ左から右の順で、全ての画素を順次注目画素に指定する。
ステップ#202:ベクトル生成部15は、注目画素(#201)の各方向で、画像の変化の方向を示す確率場と、画像の変化の強さを示すエネルギー場とをそれぞれ求める。
図6は、確率場およびエネルギー場の説明図である。ベクトル生成部15は、注目画素から一定距離の円周上に等間隔をあけて複数個の周辺画素(標本点)をサンプリングする。以下の例では、注目画素s(x,y)から周辺画素までの距離をrと定義する。また、周辺画素は、注目画素s(x,y)を中心として45°間隔で8個設定する。注目画素s(x,y)の右側に位置する周辺画素の角度をθ0と定義し、θ0から反時計回りで各周辺画素の角度をθ1〜θ7と定義する。
このとき、或る周辺画素F(s,r,θi)は、エネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r,θi)の集合として表現できる(F(s,r,θi)=(P(s,r,θi),E(s,θi)))。ただし、iは0〜7の整数である。
エネルギー場E(s,θi)は、画像の変化の強さ(エッジのエネルギーの大きさ)を示す。なお、注目画素を中心に180°回転した位置にある周辺画素同士のエネルギー場Eは等しくなる(すなわち、E(s,θ)=E(s,θ+π))。
確率場P(s,r,θi)は、距離rが離れた画素から、エネルギーの方向(θまたはθ+π)を決定する確率の値である。なお、確率場Pの値は、注目画素を中心に180°回転した位置にある周辺画素同士で正規化され、P(s,r,θ)+P(s,r,θ+π)=1の関係にある。
一例として、#202でのベクトル生成部15は、各周辺画素でのエネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r,θi)の組み合わせを、以下の手順で求めればよい。なお、周辺画素が8つの場合、エネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r,θi)はそれぞれ8つずつ求められることとなる。
ここで、座標(x,y)での画素値をI(x,y)と定義し、座標(x,y)でのガウシアンをG(x,y)と定義する。また、G(x,y)のx方向への1次偏微分をGD(x,y)と定義する(GD(x,y)=dG(x,y)/dx)。また、導関数GD(x,y)をθだけ回転させた関数をGD(x,y,θ)=GD(x’,y’)と定義する。ただし、x’=xcosθ+ysinθであり、y’=−xsinθ+ycosθである。
このとき、エネルギー場E(s,θi)の値は、式(1)で求めることができる。
E(s,θi)=|I(x,y)*GD(x,y,θi)| …(1)
また、Err(s,r,θi)=|I(x+rcos(θi),y+rsin(θi))*G(x,y)−I(x,y)*G(x,y)|のとき、確率場P(s,r,θi)の値は、式(2)で求めることができる。
P(s,r,θi)=Err(s,r,θi)/(Err(s,r,θi)+Err(s,r,θi+π)) …(2)
ステップ#203:ベクトル生成部15は、確率場およびエネルギー場を用いて注目画素のエッジフローベクトルを生成する。
図7は、エッジフローベクトルの生成例を示す図である。まず、ベクトル生成部15は、サンプリングする周辺画素を変化させつつ、所定角度(例えば180°)の範囲内での確率場の総和をそれぞれ求める。そして、ベクトル生成部15は、上記の確率場の総和が最も大きくなる範囲(画像の変化の大きい方向Θ(s))を求める。また、ベクトル生成部15は、画像の変化の大きい方向Θ(s)について、エネルギー場の値からエッジフローベクトルを求める。
一例として、#203でのベクトル生成部15は、式(3)により、画像の変化の大きい方向Θ(s)を求めればよい。
Θ(s)=argmax_{θ}Σ_{A}P(s,r,θ’)
ただし、A={θ’|θ≦θ’<θ+π} …(3)
また、#203でのベクトル生成部15は、式(4)により、エッジフローベクトルFLを求めればよい。
FL=Σ_{B}E(s,θ’)exp(jθ’)
ただし、B={θ’|Θ(s)≦θ’<Θ(s)+π} …(4)
ステップ#204:ベクトル生成部15は、全注目画素でエッジフローベクトルの生成が完了したか否かを判定する。なお、図8(a)は入力画像の一例であり、図8(b)は図8(a)におけるエッジフローベクトルの初期状態を示す図である。なお、図8は、非特許文献1の図4を引用したものである。
ここで、上記要件を満たす場合(YES側)には、#205に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、ベクトル生成部15は#201に戻って、次の画素を注目画素に指定して上記動作を繰り返す。
ステップ#205:エッジ検出部16は、入力画像の各位置でそれぞれ生成したエッジフローベクトルを各ベクトルの方向に伝搬させて合成する。そして、エッジ検出部16は、合成すべきエッジフローベクトルがなくなって静定するまで、上記の合成処理を反復する。なお、図8(c)は、図8(b)からエッジフローベクトルを合成して静定した状態を示す図である。
ここで、図9を参照しつつ、エッジフローベクトルの合成処理を説明する。図9(a)は、画像の上下方向に延長するエッジ近傍でのエッジフローベクトルの初期状態を示している。#205の合成処理ではエッジフローベクトルを各ベクトルの方向に伝搬させる。このとき、ベクトル同士が対向する位置ではエッジフローベクトルが動かない。第1回目の合成処理では、エッジ近傍に位置する第1のエッジフローベクトルは動かず、第2のエッジフローベクトルおよび第3のエッジフローベクトルはエッジの方向に向かって移動する。そして、第1のエッジフローベクトルと第2のエッジフローベクトルとが合成される(図9(b)参照)。その後、第2回目の合成処理では、合成後の第1のエッジフローベクトルは動かず、第3のエッジフローベクトルはエッジの方向に向かって移動する。そして、第1のエッジフローベクトルと第3のエッジフローベクトルとが合成される(図9(c)参照)。かかる合成処理により、エッジ近傍のベクトルにパワーが集中することとなる。
ステップ#206:エッジ検出部16は、合成後のエッジフローベクトルを用いて入力画像のエッジ画素を検出する。例えば、#206のエッジ検出部16は、以下の(A1)〜(A3)の処理によってエッジ画素を検出すればよい。
(A1)エッジ検出部16は、合成後のエッジフローベクトルが対向する位置を対象として、垂直方向および水平方向のエッジの大きさをそれぞれ求める。
図10(a)は、垂直方向のエッジV(x,y)の求め方を示す図であり、図10(b)は、水平方向のエッジH(x,y)の求め方を示す図である。例えば、エッジフローベクトルFL(x,y)の水平成分をa(x,y)、垂直成分をb(x,y)と定義したとき、エッジ検出部16は、式(5)により垂直方向のエッジV(x,y)を求め、式(6)により水平方向のエッジH(x,y)を求めればよい。
V(x,y)=|b(x,y)−b(x,y+1)| …(5)
H(x,y)=|a(x,y)−a(x+1,y)| …(6)
(A2)エッジ検出部16は、上記のV(x,y)およびH(x,y)を用いて、上記の各位置でのエッジ強度を求める。例えば、エッジ検出部16は、式(7)により、V(x,y)およびH(x,y)のユークリッドノルムからエッジ強度(edgeNorm(x,y))を求めればよい。
edgeNorm(x,y)=√(V(x,y)^2+H(x,y)^2) …(7)
(A3)エッジ検出部16は、各位置でのエッジ強度(edgeNorm(x,y))の値と閾値edgeTH1とを比較する。そして、エッジ検出部16は、エッジ強度の値が閾値edgeTH1を超える画素(edgeNorm(x,y)>edgeTH1)を、エッジ画素として検出する。
なお、エッジ検出部16は、エッジ画素か否かを示すフラグedgeBIN(x,y)を各画素で生成する。エッジ検出部16は、エッジ画素の位置ではedgeBIN(x,y)の値を「1」とし、エッジ画素以外の位置ではedgeBIN(x,y)の値を「0」とする。エッジ検出部16は、edgeBIN(x,y)の値を参照することで、エッジ画素の位置を2値化したエッジ画像を得ることができる。なお、図8(d)は、入力画像(図8(a))にエッジ画像を重畳させた例を示している。
ステップ#207:エッジ検出部16は、エッジ画像に対して、それぞれ公知の細線化処理およびスパイクノイズ除去処理を施す。なお、#207の処理は適宜省略してもよい。
ステップ#208:エッジ検出部16は、エッジ画像のエッジ画素を連結して、入力画像からエッジ画素で囲まれた閉空間(部分領域)を抽出する。このとき、エッジ検出部16は、必要に応じて閉空間を形成していないエッジを、近傍のエッジ画素に連結されるように補間する。ここで、図11(a)は、エッジ画素の補間前の例を示す図であり、図11(b)は、エッジ画素の補間後の例を示す図である。図11(a)でエッジが欠けている部分(破線で示す)は、図11(b)においてエッジが補間されている。
そして、CPU20は、#208の処理の後、図3の#104の処理に復帰する。以上で、図5の流れ図の説明を終了する。次に、一の実施形態での特徴的処理を詳述する。なお、後述する特徴的処理は、必ずしも全て行う必要はなく、1ないし複数の特徴的処理を選択的に行うようにしてもよい。
<一の実施形態での特徴的処理1>
例えば、図12(a)に示すように、画像の階調が緩やかに変化するグラデーションの部分では、僅かな階調変化を捉えたパワーの小さいエッジフローベクトルが生成される。上記のエッジフローベクトルにより、グラデーションの途中で不自然なエッジが検出される場合がある。
上記の対策として、#202において、ベクトル生成部15は、所定の方向の確率場およびエネルギー場の大きさが閾値未満であるときに、所定の方向の確率場およびエネルギー場の値を別の値に置換して処理する。例えば、ベクトル生成部15は、所定の方向の確率場およびエネルギー場の大きさが閾値未満であるときに、所定の方向の確率場およびエネルギー場の値を強制的にゼロに置換する(確率場およびエネルギー場のゼロクリップ処理)。
例えば、一の実施形態でのベクトル生成部15は、所定の方向のErr(s,r,θ)の値と、所定の方向に対して反対方向のErr(s,r,θ+π)の値とがいずれも閾値TH未満の場合、これらの方向の確率場およびエネルギー場の値を強制的にゼロに置換する。すなわち、Err(s,r,θ)<0かつErr(s,r,θ+π)<0のとき、E(s,θ)=E(s,θ+π)=0かつP(s,r,θ)=P(s,r,θ+π)=0とする。このとき、F(s,r,θ)=F(s,r,θ+π)=0となる。
上記のゼロクリップ処理を行うことで、図12(b)に示すように、グラデーションの途中でエッジフローベクトルが生成されなくなる。かかる特徴的処理1によれば、ユーザがエッジと認識していない部分からエッジが検出される可能性が低減するので、エッジの検出精度が改善し、エッジ検出の結果をユーザの認識により近づけることができる。
<一の実施形態での特徴的処理2>
一般的なエッジフローベクトルによるエッジ検出処理では、1つの注目画素について1つのエッジフローベクトルが生成される。上記の場合には、画像の変化が最も強くなる方向のみエッジフローベクトルが生成されるため、注目画素の近傍にエッジを検出すべき箇所が複数存在するときに、画像の変化が最も強くなる方向以外は境界が欠けてしまう。
上記の対策として、#202、#203において、ベクトル生成部15は1つの注目画素につき複数のエッジフローベクトルを生成する。例えば、ベクトル生成部15は、以下に示す第1処理および第2処理の少なくとも一方を実行することで、1つの注目画素から複数のエッジフローベクトルを生成する。勿論、第1処理と第2処理を組み合わせて実行してもかまわない。
(第1処理の説明)
図13は、第1処理におけるエッジフローベクトルの生成例を示す図である。第1処理において、各周辺画素でのエネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r,θi)を求めるまでの処理は、#202と同様である。第1処理でのベクトル生成部15は、画像の変化の大きい方向Θ(s)の範囲を周方向に複数の領域に分割し、各領域でそれぞれエッジフローベクトルを生成する。なお、以下の説明では、第1処理において、画像の変化の大きい方向Θ(s)を3つに分割する例を説明する。
例えば、第1処理でのベクトル生成部15は、式(8)により、画像の変化の大きい方向Θ(s)を求める。
Θ(s)=argmax_{θ}Σ_{A}P(s,r,θ’)
ただし、A={θ’|θ≦θ’<θ+1.5π} …(8)
また、第1処理でのベクトル生成部15は、式(9)〜式(11)により、エッジフローベクトルFL1〜FL3をそれぞれ求めればよい。
FL1=Σ_{B1}E(s,θ’)exp(jθ’)
ただし、B1={θ’|Θ(s)≦θ’<Θ(s)+2β} …(9)
FL2=Σ_{B2}E(s,θ’)exp(jθ’)
ただし、B2={θ’|Θ(s)+2β≦θ’<Θ(s)+4β} …(10)
FL3=Σ_{B3}E(s,θ’)exp(jθ’)
ただし、B3={θ’|Θ(s)+4β≦θ’<Θ(s)+6β} …(11)
つまり、上記の式(8)〜式(11)の例では、ベクトル生成部15は、270°の刻みで、確率場の総和が最も大きくなる範囲(画像の変化の大きい方向Θ(s))を求める。そして、ベクトル生成部15は、画像の変化の大きい方向Θ(s)の範囲を周方向に3分割し、それぞれの領域でエネルギー場の値からエッジフローベクトルを生成している。なお、分割する領域は空間的に連続している必要はなく、周方向に離れていてもよい。
図14は、上記の第1処理での作用例を示す図である。上記の第1処理では、1つの注目画素につき複数のフローベクトルが生成される。注目画素の周辺に境界が複数存在する場合には、複数のフローベクトルでそれぞれ異なる境界のエッジが検出される。したがって、上記の第1処理では、エッジ検出処理のときにエッジの欠けが生じる可能性が低減するので、エッジの検出精度が改善し、エッジ検出の結果をユーザの認識により近づけることができる。
なお、画像の変化の大きい方向Θ(s)の分割数は3つに限定されず、分割数を適宜変更してもよい。また、上記の式(8)の領域Aの範囲は270°に限定されず、任意に設定することが可能である。
(第2処理の説明)
図15は、第2処理におけるエッジフローベクトルの生成例を示す図である。第2処理でのベクトル生成部15は、異なる複数の標本点を利用して複数の確率場およびエネルギー場を求める。例えば、ベクトル生成部15は、注目画素と周辺画素との距離を相違させて確率場およびエネルギー場を複数組求める。そして、ベクトル生成部15は、異なる距離の確率場およびエネルギー場からそれぞれエッジフローベクトルを生成する。
例えば、第2処理でのベクトル生成部15は、注目画素s(x,y)を中心として45°間隔で、注目画素s(x,y)からr1離れた8つの第1周辺画素と、注目画素s(x,y)からr2離れた8つの第2周辺画素とをそれぞれサンプリングする。なお、図15の例では、r1>r2である。
ベクトル生成部15は、8つの第1周辺画素について、エネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r1,θi)をそれぞれ求め、上記の確率場およびエネルギー場を用いてエッジフローベクトルFL1を生成する。同様に、ベクトル生成部15は、8つの第2周辺画素について、エネルギー場E(s,θi)および確率場P(s,r2,θi)をそれぞれ求め、上記の確率場およびエネルギー場を用いてエッジフローベクトルFL2を生成する。なお、上記の確率場、エネルギー場およびエッジフローベクトルFL1,FL2は、上記の式(1)〜式(4)により求めればよい。
図16は、上記の第2処理での作用例を示す図である。一般に、注目画素と標本点との距離を変えると、両者の差分から求まる画像の変化の向きも相違することが多い。例えば、図16のように、直線距離の異なる2つのL字状の境界が注目画素の周囲に存在する場合を考える。このとき、注目画素と標本点との距離が短ければ、注目画素から比較的近い方の境界に向けてエッジフローベクトルが生成される。同様に、注目画素と標本点との距離が長ければ、注目画素から比較的遠い方の境界に向けてエッジフローベクトルが生成される。異なる距離の確率場およびエネルギー場から複数のエッジフローベクトルを生成することで異なる境界のエッジが検出される。したがって、上記の第2処理では、エッジ検出処理のときにエッジの欠けが生じる可能性が低減するので、エッジの検出精度が改善し、エッジ検出の結果をユーザの認識により近づけることができる。
なお、注目画素から周辺画素の距離を3種類以上設定し、それぞれエッジフローベクトルを求めてもよい。
<一の実施形態での特徴的処理3>
上記のエッジ画素の検出(#206)では、エッジ強度を閾値処理してエッジ画素を検出する。そのため、エッジ画像のノイズを抑制できる一方で、境界として本来検出されるべき画素が欠けてしまう場合がある。
上記の対策として、#206において、エッジ検出部16は、画素のエッジ強度と近傍のエッジ画素の有無とに基づいて補間処理を行う。
図17は特徴的処理3での補間処理の説明図であって、図17(a)は補間処理前の状態を示し、図17(b)は補間処理後の状態を示す。エッジ画素はedgeBIN(x,y)=1であり、非エッジ画素はedgeBIN(x,y)=0である。また、非エッジ画素のうち、エッジ強度が第1閾値edgeTH1以下で、かつ第2閾値edgeTH2以上である画素(edgeTH2≦edgeNorm(x,y)≦edgeTH1)を図中黒色で示す。なお、第2閾値edgeTH2は、第1閾値edgeTH1よりも低い値であり、相対的に小さいエッジを検出できる程度の値に設定される。
追加処理例3でのエッジ検出部16は、エッジ強度が第2閾値以上である非エッジ画素のうち、エッジ画素に隣接する画素のedgeBIN(x,y)を「0」から「1」に置換する。これにより、エッジ強度が第2閾値以上である非エッジ画素はエッジ画素に変更される。上記のように、エッジ画素に隣接し、かつある程度のエッジ強度を有する画素をエッジ画素として扱うことで、連続する境界のエッジが欠ける可能性が低減し、エッジの検出精度が改善する。
<一の実施形態での特徴的処理4>
エッジ画素を検出した後に、閉空間を形成するためにエッジ画素を連結して補間をするとき(#208)、エッジの端点から最短距離を結ぶように補間を行うと画像のエッジが不自然に接続されることがある。
上記の対策として、#208において、エッジ検出部16は、エッジの端点からエッジ画素の延長方向を求める。そして、エッジ検出部16は、閉空間を形成するために端点に接続される補間エッジの位置を延長方向に基づいて決定する。
(エッジ画素の延長方向の求め方)
第1の例として、エッジ検出部16は、端点の画素位置と、端点から延長して所定距離離れたエッジ画素の画素位置との変化からエッジの延長方向を求めればよい。図18は、エッジ画素の端点からエッジ画素の延長方向を求める一例を示す図である。図18の例では、エッジ検出部16は、端点から2画素離れたエッジ画素の画素位置の変化から、エッジの延長方向を求める。なお、図18では、水平方向(x方向)の右移動を正の値とし、垂直方向(y方向)の上移動を正の値で表現する。
ここで、図18(a)の場合、端点から2画素離れたエッジ画素から端点までの移動量は、x方向に2画素分、y方向に−1画素分である。図18(a)の場合、エッジの延長方向はatan(1/−2)=333°となる。
また、図18(b)の場合、端点から2画素離れたエッジ画素から端点までの移動量は、x方向に0画素分、y方向に−2画素分である。図18(b)の場合、エッジの延長方向はatan(2/0)=270°となる。
また、第2の例として、エッジ検出部16は、エッジ画素のパターンと延長方向との対応関係を示すテンプレートを用いたマッチング処理により、エッジ画素の延長方向を求めてもよい。
図19(a)〜(e)は、エッジの延長方向(角度)がそれぞれ360°,333°,315°,297°,270°のテンプレートの例を示す。図19のテンプレートは、3×3画素のサイズであって、端点から2画素分のエッジ画素の連結パターンを示している。図19のテンプレートにおいて、「1」はエッジ画素を示し、「0」は非エッジ画素を示す。また、各テンプレートで端点の位置は周囲にハッチングをして示す。なお、各々のテンプレートは、エッジの延長方向(角度)の情報を予め対応付けした状態で、例えばプログラム記憶部21に記憶されている。
図20は、テンプレートを用いた延長方向の求め方を示す図である。エッジ検出部16は、エッジ画像とテンプレートとのマッチングを実行し、端点から2画素分のエッジ画素と合致するテンプレートを探索する。そして、エッジ検出部16は、エッジ画像と合致したテンプレートからエッジの延長方向(角度)を求めればよい。
例えば、図20(a)の場合、端点から2画素分のエッジ画素のパターンは、図19(b)のテンプレートと合致する。そのため、図20(a)の場合はエッジの延長方向が333°となる。また、例えば、図20(b)の場合、端点から2画素分のエッジ画素のパターンは、図19(e)のテンプレートと合致する。そのため、図20(b)の場合はエッジの延長方向が270°となる。
(補間エッジの位置の決定方法)
そして、エッジ検出部16は、エッジの端点から補間エッジの接続先を探索するときに、エッジの延長方向に位置するエッジ画素を優先して探索を行う。図21は、補間エッジの接続先の探索例を示す図である。例えば、エッジ検出部16は、以下の(B1)〜(B3)の処理を行えばよい。
(B1)まず、エッジ検出部16は、エッジの延長方向に沿った直線上に位置するエッジ画素を探索する(図21(a)参照)。そして、上記の直線上にエッジ画素が存在する場合、エッジ検出部16は、検出されたエッジ画素を補間エッジの接続先として決定する。
(B2)次に、上記(B1)で補間エッジの接続先が検出できない場合、エッジ検出部16は、上記(B1)の直線を中心として、端点から所定角度の範囲に位置するエッジ画素を探索する(図21(b)参照)。そして、上記の範囲内にエッジ画素が存在する場合、エッジ検出部16は、検出されたエッジ画素を補間エッジの接続先として決定する。なお、上記の範囲から複数のエッジ画素が検出された場合、エッジ検出部16は、エッジの延長方向の直線と、端点およびエッジ画素を結ぶ直線のなす角度が最も小さくなるエッジ画素か、端点からの直線距離が最も小さくなるエッジ画素を補間エッジの接続先として決定すればよい。
(B3)さらに、上記(B2)で補間エッジの接続先が検出できない場合、エッジ検出部16は、上記(B1)の直線を中心として、上記(B2)よりも広い角度の範囲でエッジ画素を探索する(図21(c)参照)。そして、上記の範囲内にエッジ画素が存在する場合、エッジ検出部16は、検出されたエッジ画素を補間エッジの接続先として決定すればよい。
上記の処理によれば、閉空間を形成するときに、エッジの延長方向に近いエッジ画素ほど補間エッジの接続先に決定されやすくなる。したがって、閉空間を形成するときに画像のエッジが比較的自然な状態で接続されるので、最終的なエッジの検出精度を改善することができる。
<一の実施形態での特徴的処理5>
エッジ画素を検出した後に閉空間を形成するとき(#208)、近傍に別のエッジが存在しないエッジは消去することが好ましい一方で、1つの境界を断続的に検出しているエッジは連結して補間することが好ましい。
そのため、図22に示すように、#208において、エッジ検出部16は、エッジ検出部16は、エッジの長さが閾値未満で所定範囲内に他のエッジ画素がない場合には、ノイズとみなしてエッジ画素を削除する。また、エッジ検出部16は、エッジの長さが閾値未満で所定範囲内に他のエッジ画素がある場合にはエッジ画素と他のエッジ画素とを連結して補間する。
上記の処理により、ノイズのエッジが他のエッジに不自然に連結される場合や、逆に検出されるべきエッジが過剰に除去される場合が回避されるので、最終的なエッジの検出精度を改善することができる。
<領域情報を用いた画像処理の例>
次に、領域情報を用いた画像処理(#105)について詳述する。例えば、#105でのCPU20は、以下の(1)〜(8)の画像処理を画像処理部19に実行させることができる。
(1:塗り絵用の元画像の生成)
例えば、CPU20は、領域情報(エッジ画像)を塗り絵用の元画像として出力してもよい。なお、画像処理部19は、必要に応じて線幅の正規化やスパイクノイズ除去などの処理をエッジ画像に施して塗り絵用の元画像を生成してもよい。
(2:注目領域のレタッチ)
画像処理部19は、入力画像の注目領域に対してレタッチを施してもよい。
一例として、画像処理部19は、注目領域の被写体を削除するとともに、削除で欠損した部分を補間する処理を行ってもよい(図23参照)。ここで、画像の補間は、周囲の領域の画素値で単純に補間してもよいが、例えば、河合紀彦 他,「パターン類似度に基づくエネルギー最小化による画像修復」 電子情報通信学会 技術研究報告,PRMU2006-106,Dec.2006に開示の手法を適用してもよい。上記の処理により、領域分割の結果を用いて後処理工程で入力画像の被写体を選択的に削除できるので、ユーザにとって好ましい画像を得ることができる。
また、他の一例として、画像処理部19は、注目領域の被写体の位置を移動させる処理を行ってもよい(図24参照)。この場合、画像処理部19は、注目領域の被写体の位置をユーザの操作に応じて画像内で移動させる。そして、画像処理部19は、注目領域の被写体を移動先の位置に合成するとともに、画像の欠損部分(注目領域の移動元)を補間する。上記の処理により、領域分割の結果を用いて後処理工程で入力画像上の被写体の位置を調整できるので、ユーザにとって好ましい画像を得ることができる。
また、他の一例として、画像処理部19は、注目領域の被写体に対して選択的にフィルタ処理を施してもよい。図25は、注目領域の被写体(人物)にぼかしフィルタをかけた例を示している。なお、注目領域に施すフィルタは、例えばノイズ除去フィルタ、エッジ強調フィルタ、モザイクフィルタなどであってもよい。上記の処理により、領域分割の結果を用いて後処理工程で入力画像上の任意の部分に所望の画像効果を付与できるので、ユーザにとって好ましい画像を得ることができる。
(3:注目領域へのタグ情報の付与)
画像処理部19は、ユーザの指定した注目領域に対してタグ情報(メタデータ)を付与してもよい(図26参照)。タグ情報は、例えば、注目領域の属性(人名、山、建物等)やユーザのコメントを記述したテキスト情報や、領域の画像サイズ、画像のデータ量、色情報、入力画像上での領域の位置、などの画像情報を含む概念である。タグ情報のうち、テキスト情報は例えばユーザによって入力され、画像情報は例えば画像処理装置11によって生成される。なお、上記のタグ情報は、例えば、画像検索のツールや、ユーザのメモとして使用することができる。
一の実施形態では、領域分割の結果を用いて注目領域を簡単に指定できるので、ユーザは所望の被写体の領域に効率よくタグ情報を付与できる。
(4:認識対象の抽出処理)
画像処理部19は、領域分割の結果を用いて、入力画像から所定の認識対象を抽出する処理を実行してもよい。この場合、画像の特徴により認識対象か否かを判別する識別器を画像処理部19に予め準備する。上記の識別器は、例えば、ニューラルネットワークによる識別モデルや、サポートベクターマシンなどの公知のパターン認識手段で構成される。そして、画像処理部19は、入力画像の各領域をそれぞれ識別器に入力し、領域毎に認識対象であるか否かを判定する。そして、画像処理部19は、認識対象と判定された領域を示す表示を入力画像に重畳させて表示装置に表示させる。なお、画像内での認識対象の有無や認識対象の位置の情報は、例えば、画像のシーン認識や、類似画像の検索に用いることもできる。
図27は、認識対象の抽出処理の一例を示す図である。図27では、看板を認識対象とする識別器を用いて、入力画像から看板に対応する領域を抽出し、その抽出結果の画像を表示する例を示している。なお、識別器による認識対象は上記に限定されることなく適宜変更することができる。例えば、識別器は、文字、バーコードや、特定種類の被写体(金網など)を認識対象とするものであってもよい。
一の実施形態では、領域分割の結果を用いて領域毎に認識対象を判定することで、効率よく認識対象の抽出を行うことができる。
(5:立体画像復元時の対応点の探索)
各々の撮影位置が異なる複数の画像から立体画像を復元するときに、画像処理部19は、領域分割の結果を用いて画像間の対応点を探索してもよい。
図28は、立体画像復元時の対応点の探索例を示す図である。一般に立体画像を復元するときには、撮影位置の異なる画像間でそれぞれ対応点を求め、対応点間の位置変化から被写体の三次元形状を推定する。図28の例では、画像処理部19は、例えば色成分ヒストグラムのマッチング等の公知の手法によって、2画像間で同じ物体の領域を探索する。そして、画像処理部19は、2画像間の同じ物体の領域から対応点を探索する。一の実施形態では、領域分割の結果を用いて、対応する物体の範囲内から対応点を探索するので、画像全体から対応点を探索する場合と比べて、効率よく対応点を探索できる。
(6:画像の類否判定)
また、画像処理部19は、領域分割の結果を用いて2画像間の類否を判定してもよい。
図29は、画像の類否判定の例を示す図である。ここで、類否判定の基準となる入力画像を基準画像と称し、類否を判定される入力画像を処理対象画像と称する。なお、基準画像および処理対象画像には、それぞれ領域分割処理が施されることを前提とする。
図29の例では、まず、基準画像の注目領域を、処理対象画像の各領域とマッチングするマッチング処理を画像処理部19が実行する。このマッチング処理では、画像処理部19は、対比する2領域の相関の高さを示す評価値を求めるものとする。基準画像の注目領域と処理対象画像の領域とが合致する場合、画像処理部19は相対的に高い評価値を算出する。例えば、上記の領域間のマッチング処理は、例えばコーナーを特徴量とするマッチングや、色成分ヒストグラムによるマッチングなどの公知の手法を適用できる。
ここで、画像処理部19は、領域のサイズや画像の差違に応じて、上記の評価値を重み付けする。例えば、面積の大きい領域ほど画像の類否に大きな影響を与えるため、画像処理部19は、マッチングする領域の面積が大きいほど評価値の重み係数を大きくする。また、基準画像の注目領域の位置と、処理対象画像で対応する領域の位置とが画像上で乖離している場合、物体の位置ズレを画像の類否に反映させるため、画像処理部19は領域位置の乖離量の大きさに応じて評価値の重み係数を小さくする。
また、画像処理部19は、マッチング処理のときに、比較する領域の一方に対して、拡大、縮小、回転などの幾何学的変換を行ってもよい。上記の幾何学的変換により領域のマッチングが成功した場合、物体のサイズや向きの違いを画像の類否に反映させるため、画像処理部19は幾何学的変換の度合いの大きさに応じて評価値の重み係数を小さくする。
画像処理部19は、基準画像の全ての領域を順次注目領域に指定し、処理対象画像の領域とのマッチング処理で算出された評価値をそれぞれ求める。そして、画像処理部19は、求めた評価値による演算結果(例えば、領域ごとに算出した評価値の積算値をパラメータとする値)が閾値以上の場合には処理対象画像が基準画像に類似すると判定し、求めた評価値による演算結果が閾値未満の場合には処理対象画像が基準画像に類似しないと判定する。
図29の例において、処理対象画像1のように基準画像と類似する画像は、基準画像と多くの領域が合致するため評価値の演算結果は高い値を示す。一方、処理対象画像2のように、基準画像と大きく異なる画像は、基準画像とほとんどの領域が合致しないため、評価値の演算結果は低い値を示す。よって、一の実施形態では、上記の評価値の演算結果により、基準画像との総合的な類否を判定できる。
(7:画像圧縮)
また、画像処理部19は、領域分割の結果を用いて、分割された領域単位で画像の圧縮率を変化させてもよい。例えば、画像処理部19は注目領域の画像の圧縮率を低くし、注目領域以外の画像の圧縮率を高くしてもよい(図30参照)。上記の場合には、ユーザが注目する主要被写体の情報を保持しつつ、画像全体のデータ量を効率よく削減することができる。なお、画像の圧縮率は、ユーザの指定や、ROI(Region of Interest)の領域内での注目度の平均値や、領域内での高周波数成分の量に応じて変更してもよい。
(8:動きベクトルの演算)
また、画像処理部19は、領域分割の結果を用いて、動画撮影時に分割された領域単位で被写体の動きベクトルを求めてもよい(図31参照)。上記の場合には、通常のブロックよりも大きなサイズの領域単位でマッチングを行うことでマッチングの回数を少なくできる。また、領域の面積や形状の特徴を考慮してマッチングを行うことで、フレーム間で大きな動きがある場合にも誤検出のおそれを低減させることができる。
<他の実施形態の説明>
図32は、他の実施形態での撮像装置の構成例を示す図である。他の実施形態は、上記の一の実施形態の画像処理装置11を電子カメラ31に実装した例であって、電子カメラ31の撮像部33から画像処理装置が入力画像を取得する。
電子カメラ31は、撮影レンズ32と、撮像部33と、画像処理エンジン34と、第1メモリ35および第2メモリ36と、記録I/F37と、操作部38とを備えている。ここで、撮像部33、第1メモリ35、第2メモリ36、記録I/F37および操作部38は、それぞれ画像処理エンジン34と接続されている。
撮像部33は、撮影レンズ32によって結像された被写体の像を撮像(撮影)するモジュールである。例えば、撮像部33は、光電変換を行う撮像素子と、アナログ信号処理を行うアナログフロントエンド回路と、A/D変換およびデジタル信号処理を行うデジタルフロントエンド回路とを含んでいる。
画像処理エンジン34は、電子カメラ31の動作を統括的に制御するプロセッサである。例えば、画像処理エンジン34は、撮影モードにおいて、ユーザの撮影指示入力に応じて、画像を撮像部33に撮像させる。また、画像処理エンジン34は、プログラムの実行により、一の実施形態の画像処理装置11におけるバンドパス処理部14、ベクトル生成部15、エッジ検出部16、統合処理部17、画像処理部19、CPU20として動作する。
第1メモリ35は、画像のデータ等を一時的に記憶するメモリであって、例えば揮発性の記憶媒体であるSDRAMである。この第1メモリ35は、一の実施形態の画像処理装置11における画像蓄積部13、領域情報蓄積部18として動作する。
第2メモリ36は、画像処理エンジン34の実行するプログラム等を記憶するメモリであって、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。この第2メモリ36は、一の実施形態の画像処理装置11におけるプログラム記憶部21として動作する。
記録I/F37は、不揮発性の記憶媒体39を接続するためのコネクタを有している。そして、記録I/F37は、コネクタに接続された記憶媒体39に対して画像のデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体39は、例えば、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードである。なお、図32では記憶媒体39の一例としてメモリカードを図示する。
操作部38は、ユーザの操作を受け付ける複数のスイッチを有している。この操作部38は、例えば、記録用の静止画像の撮影指示を受け付けるレリーズ釦などを含む。
以下、他の実施形態での電子カメラ31の動作例を簡単に説明する。一例として、他の実施形態での領域分割処理は、被写体検出や、オートフォーカス(AF)のAF領域検出の前処理として実行される。
他の実施形態の電子カメラ31では、撮像部33が画像を撮影する。これにより、図3の#101の処理に相当する入力画像の取得が行われる。なお、入力画像は、ユーザの撮影指示に応じて取得された静止画像であってもよく、撮影モード下で所定の時間間隔ごとに取得される観測用の画像(スルー画像)であってもよい。
そして、画像処理エンジン34は、図3の#102〜#105の処理を実行し、入力画像の領域分割を行う。なお、画像処理エンジン34は、#103のエッジ検出処理において、図5の#201〜#208の処理と、上記の特徴的処理1〜5の少なくとも1つとを実行する。かかる他の実施形態においても、上記の一の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
<実施形態の補足事項>
上記の特徴的処理3〜5は、エッジフローベクトルによるエッジ検出処理に限定されず、例えば微分フィルタ等による他の公知のエッジ検出処理に組み合わせることもできる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
11…画像処理装置、12…入出力I/F、13…画像蓄積部、14…バンドパス処理部、15…ベクトル生成部、16…エッジ検出部、17…統合処理部、18…領域情報蓄積部、19…画像処理部、20…CPU、21…プログラム記憶部、22…入力デバイス、23…出力デバイス、24…データ読込部

Claims (14)

  1. 入力画像を取得する取得部と、
    前記入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを各方向で求め、前記確率場および前記エネルギー場を用いて前記注目画素のエッジフローベクトルを生成するベクトル生成部と、
    前記入力画像の各位置でそれぞれ生成した前記エッジフローベクトルを合成し、合成後の前記エッジフローベクトルが画像内で対向する位置から前記入力画像のエッジ画素を検出するエッジ検出部と、
    前記注目画素の周方向に第1範囲と、前記第1範囲よりも前記確率場が大きい第2範囲とを設定する設定部と、
    前記第2範囲を複数の領域に分割する分割部と、を有し、
    前記ベクトル生成部は、前記複数の領域でそれぞれ前記エッジフローベクトルを生成する画像処理装置。
  2. 入力画像を取得する取得部と、
    前記入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを各方向で求め、前記確率場および前記エネルギー場を用いて前記注目画素のエッジフローベクトルを生成するベクトル生成部と、
    前記入力画像の各位置でそれぞれ生成した前記エッジフローベクトルを合成し、合成後の前記エッジフローベクトルが画像内で対向する位置から前記入力画像のエッジ画素を検出するエッジ検出部と、
    前記注目画素から第1距離の画素と、前記注目画素から前記第1距離とは異なる第2距離の画素とを決定する決定部と、を有し、
    前記ベクトル生成部は、前記注目画素から前記第1距離の画素を用いて得られた第1エッジフローベクトルと、前記注目画素から前記第2距離の画素を用いて得られた第2エッジフローベクトルとを生成する画像処理装置。
  3. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記注目画素から第1距離の画素と、前記注目画素から前記第1距離とは異なる第2距離の画素とを決定する決定部を有し、
    前記ベクトル生成部は、前記注目画素から前記第1距離の画素を用いて得られた第1エッジフローベクトルと、前記注目画素から前記第2距離の画素を用いて得られた第2エッジフローベクトルとを生成する画像処理装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像処理装置において
    前記エッジ検出部のエッジ検出結果を用いて領域分割された画像に対して、画像処理を施す画像処理部をさらに有する画像処理装置。
  5. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像を用いて塗り絵用の元画像を生成する画像処理装置。
  6. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像に対して、注目領域の被写体の削除、注目領域の被写体の移動、注目領域への局所的なフィルタ処理の少なくとも1つを行う画像処理装置。
  7. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像の注目領域に対して、タグ情報を付与する画像処理装置。
  8. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像を用いて、所定の認識対象を抽出する画像処理装置。
  9. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像を用いて、立体画像を復元するときの対応点を探索する画像処理装置。
  10. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、それぞれ領域分割された基準画像および処理対象画像を領域単位でマッチングして、前記基準画像に対する前記処理対象画像の類否を判定する画像処理装置。
  11. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像に対して、領域単位で圧縮率を変化させた画像圧縮を行う画像処理装置。
  12. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記領域分割された画像を用いて、領域単位で動きベクトルを求める画像処理装置。
  13. 入力画像を取得する処理と、
    前記入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを求め、前記確率場および前記エネルギー場を用いて前記注目画素のエッジフローベクトルを生成するベクトル生成処理と、
    前記入力画像の各位置でそれぞれ生成した前記エッジフローベクトルを合成し、合成後の前記エッジフローベクトルが画像内で対向する位置から前記入力画像のエッジ画素を検出するエッジ検出処理と、
    前記注目画素の周方向に第1範囲と、前記第1範囲よりも前記確率場が大きい第2範囲とを設定する設定処理と、
    前記第2範囲を複数の領域に分割する分割処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記ベクトル生成処理では、前記複数の領域でそれぞれ前記エッジフローベクトルを生成するプログラム。
  14. 入力画像を取得する処理と、
    前記入力画像の注目画素につき、画像の変化の方向を示す確率場と画像の変化の強さを示すエネルギー場とを求め、前記確率場および前記エネルギー場を用いて前記注目画素のエッジフローベクトルを生成するベクトル生成処理と、
    前記入力画像の各位置でそれぞれ生成した前記エッジフローベクトルを合成し、合成後の前記エッジフローベクトルが画像内で対向する位置から前記入力画像のエッジ画素を検出するエッジ検出処理と、
    前記注目画素から第1距離の画素と、前記注目画素から前記第1距離とは異なる第2距離の画素とを決定する決定処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記ベクトル生成処理では、前記注目画素から前記第1距離の画素を用いて得られた第1エッジフローベクトルと、前記注目画素から前記第2距離の画素を用いて得られた第2エッジフローベクトルとを生成するプログラム。
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