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JP6069210B2 - 疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出するシステム並びに方法、及び、プロセッサシステムに当該方法を実行させるコンピュータプログラム - Google Patents
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JP6069210B2 - 疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出するシステム並びに方法、及び、プロセッサシステムに当該方法を実行させるコンピュータプログラム - Google Patents

疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出するシステム並びに方法、及び、プロセッサシステムに当該方法を実行させるコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本願発明は、疾患活動性を判断するシステムおよび方法に関し、特に、光学的測定を行って疾患活動性を判断するシステムおよび方法に関する。
関節リウマチ(RA)は多くの人々を悩ます、最も頻繁に起こる慢性的なリウマチ性疾患の1つである。この自己免疫疾患は、関節の慢性的な炎症を引き起こし、時間をかけて関節を破壊し、その柔軟性を奪う。
一般的に関節リウマチは、その進行段階毎に異なる治療が行われる。まず患者は鎮痛剤の処方を受け、その後、多くの場合、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による治療が続く。治療の最終段階においては、関節の不必要な炎症を開始させる、またはそのような炎症を維持する身体の免疫システムの機能の働きを弱めるべく、生物学的治療法または免疫療法が用いられる。最終的な手段として手術が行われ、極端な結果としては、人工関節が組み入れられるか、または懸案の関節の手術による強化が行われる。特に、免疫療法および手術治療は非常に高いコストがかかり、患者毎に一年あたり1万ドルもかかり得る。さらに、治療の後の方の段階に用いられる薬は、重度の副作用も伴い得る。関節リウマチは進行性疾患なので、早期の診断および早期の治療開始によって、副作用の発症、および治療に伴う高いコストの発生を遅らせることが出来る。患者に適用する治療の決定に際し、医師は、例えば炎症の関節の数および重症度など、疾患活動性を検討する。よって、疾患活動性の意味深く直観的な診断基準を設定することにより、適切な治療法を判断するための分析および決定プロセスを簡素化し、迅速化することが可能となるであろう。関節リウマチの疾患活動性には異なる複数の定義が存在し、DAS28、Health Assessment Questionnaireなど、その多くは複合的な指標である。本願発明の範囲において、関節の炎症レベルが疾患活動性の重要な指標である。
関節リウマチおよび多くの他の炎症疾患または癌疾患において、患部の血管の数および特性が変化させられ、例えば患部である関節などにおいて、異なる還流または還流の動的な変化が引き起こされる。例えばこのことは非標的蛍光染料または他の造影剤の時間依存測定を用いて示されてきた。しかし、リウマチ専門医および他の医師による臨床診療において、造影剤の投与は実現可能性の低いものである。さらに造影剤は高コストであり、健康に対し有害であるか、免疫反応が引き起こされ得る。
WO2010/064202A2は、関節の状態の光学的検出を行うデバイスおよび方法に関する。少なくとも一方が診断対象の関節である2つの異なる位置において局所的に光の減衰が検出される。ここで血液から発せられる信号が、患者の血圧のパルスにより起こる周期的な強度変化に起因する、光の減衰の他の源により生じる信号と区別される。炎症の関節は正常な関節とは異なる還流および酸素化を示すので、動的なスペクトル挙動が異なる。
しかし医療専門家は、測定されたスペクトルの分析に長い時間をかけることは出来ない。特に、関節のスペクトルは疾患活動性に関する情報を含むが、活動性のレベルは、測定されたスペクトルから直接的に明らかとなるものではない。代わりに医療専門家は、疾患活動性を明白かつ定量的に示す単一の値として表される、診断を行う際の拠り所となる基準を必要としている。
従来技術に関する上述したような不利な点および課題を踏まえ、本願発明は、現在の疾患状態および/または将来的な疾患の進行の分析を改善して、医師による診断、および治療法に関する決定を支援するべく、光学的測定を行って、疾患活動性を単一の値で判断するシステムおよび方法を提供することを目的とする。
本目的は、独立請求項に記載の特徴により解決される。
本願発明は、疾患活動性が、例えば関節など患部の灌流の動的な変化に関連し、身体部位の灌流を変化させつつ光学的測定を行うことにより、疾患活動性の評価を行うことが可能であるという考えに基づく。得られたデータに基づき特徴が抽出され、単一の値か、またはスカラー値として疾患活動性を判断出来るよう、抽出された特徴が組み合わせられる。よって、疾患のレベルを推定することが出来る定量的な基準を容易かつ自動的に提供することが出来、医療専門家はこの定量的な基準を、診断を行う際の検討材料とすることが出来る。
本願発明の第1の態様は、2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出し、特徴を用いて、単一の値またはスカラー値として疾患活動性を判断する制御ユニットを備える、対象部位の疾患活動性を判断するシステムを提供する。2以上の異なる灌流条件下で検出された光強度は、導出された特徴を用いて疾患活動性と関連付けられてもよい。光の強度は、対象部位で反射した光、および/または対象部位を透過した光と関連し得る。
制御ユニットは、1以上の予め定められた波長、または2以上の予め定められた波長の検出された光強度から特徴を導出してよい。
システムは、
対象部位において血液灌流を変化させる灌流操作手段と、
対象部位に光を照射する照射部と、
対象部位で反射した光、および/または対象部位を透過した光の少なくともいずれか一方の強度を検出する検出部と
をさらに備えてよい。
このことにより、制御ユニットへ提供される画像またはデータを取得することが可能となる。
照射部は、1以上の波長または2以上の波長の光で対象部位を照射してよい。2つの波長を用いることにより正確性を向上させられる。
本願発明の一態様は、例えば圧力カフなど、対象部位または身体部位の灌流を変化させる灌流操作手段を備える、疾患活動性を判断するシステムを提供する。光学測定を行うべく、2以上の異なる波長の光を対象部位に照射する照射部が備えられ、局所的な灌流の動的な変化が光学的測定により観察され得る。照射部は、例えば多色光または白色光などの異なる波長の光を同時に発することが出来てもよく、若しくは、各時点において異なる波長の光を順次発することが出来てもよい。さらにシステムは、光の減衰、つまり、対象部位で反射した光、および/または対象部位を透過した光の強度を判断する検出部を備える。その後、制御ユニットは、2以上の異なる灌流条件下での2以上の予め定められた波長に関して、時間と関連してプロットされた透過強度および/または反射強度のグラフから、パラメータまたは特徴を抽出出来る。ここで、照射部によって発せられる光の波長、および/または検出部により検出される波長は、特徴抽出に用いられる予め定められた波長を含んでよい。抽出された特徴に基づき、制御ユニットは疾患活動性を判断できる。この目的で、制御ユニットは例えば数学演算を実行することにより、予め定められたアルゴリズムに基づいて、導出された特徴を組み合わせるのが好ましい。
他の実施形態において、灌流操作手段は、対象部位において血液灌流を周期的に、または繰り返し変化させる。血液灌流は、予め定められた時間、対象部位の血液の流れを遮り、その後解放することにより変化させられる。したがって、灌流条件は最大限に保持された血液と遮られず流れる血液とに関連し、これらによって最大減衰および最小減衰が観察される。周期的な灌流操作を行った場合、1つの灌流操作サイクル内で2つの異なる時点を選択することにより、2つの異なる灌流条件が選択されることとなる。周期的な変化を用いれば、検出された強度曲線の分析が容易になる。
一実施形態において、照射部は対象部位を白色光または多色光で照射することが出来る。この目的で、照射部は広いスペクトル範囲を有する光源を有してよい。この場合、例えば検出器の前方で光学フィルタを用いることにより、若しくは二色の要素または格子を複数の検出器素子と共に用いて反射光および/または透過光をいくつかの要素に分けることにより、波長選択を検出器側で行う必要がある。
しかし代替的な好ましい実施形態において、照射部は異なる波長を選択することが出来る。よって、照射部による光の照射は、対象部位に各時点で異なる波長の光を順次照射できるよう、切り替えが可能であってよい。単色光を用いて照射を行った場合、つまり、照射側で波長選択が行われた場合、広帯域検出器を用いてもよい。この場合、照射部は、レーザまたはLEDなどの複数の単色光源を備えてよく、一方、広帯域検出器は、例えばCCDまたはフォトダイオードなど広いスペクトル感度を有する任意の検出器によって実現されてよい。本実施形態は、データ品質、設定構成、およびコストの面で好ましい。特に、高コストかつ複雑な波長選択が検出側で不要となる。
好ましくは、疾患活動性の判断を行うべく特徴を抽出し、処理するのに用いられる2以上の予め定められた波長は、疾患活動性を判断するのに最も重要な波長として判断された波長に対応する。よって光学的測定をこれらの波長でのみ行えばよく、これにより、全ての考え得る波長で測定を行う場合と比較し、検査に要する時間が短縮され、分析されるデータの量が低減される。さらに、重要な少数の波長のみを光学的測定に用いれば必要とされる部材の数が減少するので、システムコストも減少する。波長の重要性は、検査される疾患、または、検査される疾患に関わる特定の対象部位、つまり身体部位に依存してよい。
一実施形態において、特徴抽出に用いられる予め定められた波長は、近赤外領域、または赤外領域の波長である。例えば、分析に用いられる予め定められた波長、および通常はこれに等しい照射に用いられる波長は、約586±10nm、約638±10nm、約666±10nm、約808±10nm、835±10nm、および約864±10nmの6つの波長を含んでよい。さらにコンパクト化が可能な実施形態において、分析に用いられる予め定められた波長および/または照射に用いられる波長は、約666±10nm、808±10nm、約835±10nm、および約864±10nmの4つの波長を含んでよい。好ましい実施形態において、分析に用いられる予め定められた波長および/または照射に用いられる波長は、約666±10nm、および約808±10nmの2つの波長を含んでよい。したがって、例示的に直前の実施形態を参照すると、特徴抽出は、例えば666±10nmおよび/または808±10nmの波長で記録された強度曲線に基づいて実行されるのが好ましい。しかし特徴抽出に用いられる予め定められた波長および/または抽出された特徴から疾患活動性を導出する予め定められたアルゴリズムは、患者の身体部位の灌流に影響を与える一般的にはいかなる疾患であってもよい、評価される疾患に合わせて選択されてよい。
疾患活動性を評価すべく、制御ユニットは導出された特徴が入力される予め定められた関数を用いてよい。当該関数は、例えば臨床検査から得られるデータに対する、回帰分析、線形判別分析、分散分析、または部分最小二乗法判別分析などによって決められてよい。追加的に、または代替的に回帰ベクトルが求められ、疾患活動性の判断に用いられてよい。回帰ベクトルは、異なる特徴毎に、疾患活動性の正確な判断に関わるそれらの信頼性、または当該判断へのそれらの影響に従って重み付けを行う重み付け係数を含んでよい。さらに回帰ベクトルは、特徴ベクトルに含まれてもよい、患者、環境、および/またはキャリブレーションパラメータ毎の重み付け係数を含んでよい。これらのパラメータは、例えば、患者の体重または年齢、室温などに関連してもよい。好ましくは疾患活動性は、回帰ベクトルと、予め定められた波長毎、および異なる灌流条件毎に導出された特徴を含む特徴ベクトルとの内積を用いて判断される。この場合、特徴ベクトルは、予め定められた波長の数と灌流条件の数との積に等しい列数を有する列ベクトルに対応してよい。
好ましい実施形態において、システムは照射および/または特徴抽出に用いるのに適した波長を判断する。この目的で制御ユニットは、複数の異なる波長で得られた光学データを疾患活動性を示す単一の値へ関連付けることが可能となるような1以上の回帰ベクトルを求める。光学データは異なる疾患活動性を示す複数の患者グループから得てもよく、この場合、疾患活動性は、従来の方法によっても判断される。回帰ベクトルは、回帰ベクトルと、患者の光学データから導出される特徴を含む特徴ベクトルとの内積が、従来の方法で決定される患者の疾患活動性に近似するように、回帰分析、線形判別分析、分散分析、または部分最小二乗法判別分析などによって求めてよい。その後、回帰ベクトルのスペクトルにおける極値に対応する波長を選択することにより、最も重要かつ信頼性の高い波長が選択される。求められた回帰ベクトルは、異なる波長と関連してプロットされる。患者の以後の検査においてはこれらの波長を用いて、照射およびデータ分析が行われる。さらに、上述したように、求められた回帰ベクトルを用いて疾患活動性を判断することが出来る。
他の好ましい実施形態において、制御ユニットは以下の数式を用いて疾患活動性を判断する。 疾患活動性=−1.32x(第1の時点tにおける約666±10nmの照射波長での正規化された透過強度)−27.2x(第1の時点tにおける約808±10nmの照射波長での正規化された透過強度)+5.98x(第2の時点tでの約666±10nmの照射波長での正規化された透過強度)−23.8x(第2の時点tでの約808±10nmの照射波長での正規化された透過強度)ここでtおよびtは異なる時点である。つまり周期的に灌流を変化した場合、tおよびtは異なる灌流条件AおよびBに対応する。例えば、圧力カフを灌流操作手段として用いた場合、条件Aはカフの膨張前の第1の時点tに関連し得、条件Bはカフの膨張後の第2の時点tに関連し得る。よって、この場合、条件AおよびBはそれぞれ、遮られない血流および遮られた血流に関連する。上述の数式は、重み付け係数(−1.32、−27.2、5.98、−23.8)を含む予め定められた回帰ベクトルと、それぞれ異なる2つの時点t、tで約666±10nmおよび808nm±10nmで検出された強度を含む特徴ベクトルとの内積と見なすことが出来る。この数式の重み付け係数は、約666±10nm、および約808±10nmの波長での臨床検査の一式のデータへ回帰分析または判別分析を適用することによって予め求められてもよい。
疾患活動性の判断に用いる特徴として、強度曲線から、最大強度、最小強度、強度振幅、強度差、ドリフト、低下時間、変曲点、数学演算により求められる他の任意のパラメータ、またはこれらの任意の組み合わせを導出してもよい。代替的に、または追加的に、測定された強度曲線またはその一部にフィッティングを行うことにより得られるフィットパラメータを用いて、疾患活動性を判断してもよい。
疾患活動性は、関節リウマチ(RA)の疾患活動性など、炎症性疾患の状態を示す炎症レベルに関するものであってよい。しかしシステムは、癌など、身体部位または対象部位の血液灌流に影響を及ぼす他の疾患の疾患活動性を判断するのに用いられてもよい。この場合においては、腫瘍の周囲の血液灌流が変化させられる。この際、診断される疾患毎に、または身体部位毎に、特徴抽出に用いられる予め定められた波長が選択されてよい。ここで、異なる身体部位毎に生理的な要素が考慮に入れられてもよく、これにより、異なる光学的性質が得られることとなる。さらに、回帰ベクトルが用いられる場合、疾患または患部に依存して、回帰ベクトルも選択されてよい。疾患活動性が関節リウマチに関するものである場合、診断される対象部位または身体部位は、関節であるのが好ましく、特に手または足の関節であるのが好ましい。
他の好ましい実施形態において、光学的測定は例えば異なる複数の関節など、患者の身体の異なる複数の位置に対して行われる。これらの手段により、患者の総合的な疾患状態を判断することが出来る。さらに、測定結果のキャリブレーションを行うべく、基準部位が選択されてもよい。よって、脂肪または関節の大きさなどが例として挙げられる吸収層の厚さなど患者の特定の特性を考慮に入れてもよい。
本願発明の他の態様は、対象部位の疾患活動性を判断する方法を提供する。当該方法は、
2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出する段階と、
特徴を用いて、単一の値またはスカラー値として疾患活動性を判断する段階と
を備える。
検出された光強度から特徴を導出する段階は、1以上の予め定められた波長、または2以上の予め定められた波長の検出された光強度から特徴を導出する段階を有してよい。
方法は、
対象部位において血液灌流を変化させる段階と、
対象部位に光を照射する段階と、
対象部位で反射した光、および対象部位を透過した光の少なくともいずれか一方の強度を検出する段階と
をさらに備えてよい。
対象部位に光を照射する段階は、対象部位に2以上の波長の光を照射する段階を有してもよい。
本願発明の他の態様は、疾患活動性を判断する方法を提供する。この方法において、対象部位において血液灌流が変化させられ、その際、対象部位には2以上の波長の光が照射される。2以上の異なる灌流条件下で、反射光および/または透過光の強度が検出され、検出された強度曲線から特徴が導出される。特徴抽出を行うべく、予め定められた波長の強度曲線が選択される。これらの予め定められた波長は疾患活動性を信頼性高く判断するのに最も重要な波長に関連するのが好ましい。導出された特徴は疾患活動性を判断するのに用いられる。例えば、疾患活動性が単一の値として得られるよう、予め定められたアルゴリズムを用いて特徴が組み合わせられる。これらの手段により、疾患の重症度を示す単一の値が医師に示され、これにより医師は、以後施す治療を容易に決定出来る。
本願発明の他の態様は、プロセッサシステムに、2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出する段階と、特徴を用いて、疾患活動性を判断する段階とを実行させるコンピュータプログラム製品を提供する。
図1は、本願発明に係る、疾患活動性を判断するシステムを示す。 図2は、図1のシステムを動作させて得られる強度曲線を示す。 図3は、本願発明の第1実施形態に係る、疾患活動性を判断するためのフロー図を示す。 図4は、本願発明の第2実施形態に係る、疾患活動性を判断するためのフロー図を示す。 図5は、本願発明の第3実施形態に係る、疾患活動性を判断するためのフロー図を示す。 図6は、本願発明の第4実施形態に係る、疾患活動性を判断するためのフロー図を示す。 図7は、本願発明に係るシステムを設定するためのフロー図を示す。 図8は、2つの回帰ベクトルが波長と関連してプロットされたスペクトルを示す。
図1は本願発明に係るシステムを示す。システムは、照射部200、検出部300、および制御ユニット400を備える。一実施形態において、照射部200は、それぞれ所望される波長の光を発する1以上、または2以上の、LEDまたはレーザダイオードなどの単色光源を備える。所望される波長の光は、患者の身体部位、または対象部位10に照射され、検出部300が透過光を検出する。適切な媒介物を用いて、対象部位10と、照射部200または検出部300との光学的なカップリングを行ってもよい。本実施形態において、検出部300は例えばCCDまたはフォトダイオードなどの広帯域検出器を備える。検出された信号は処理および分析を行うべく制御ユニット400へ送られる。制御ユニット400は照射部200または検出部300の制御も行ってもよい。
例えば、照射部200は所望される波長の光を発する1つの単色光源を備える。当該波長は、身体部位または対象部位のスペクトル吸収特性に対応するよう選択することが出来る。他の例において、照射部200はそれぞれ所望される波長の光を発する2以上の単色光源を備える。当該波長はそれぞれ、身体部位または対象部位の異なるスペクトル吸収特性に対応するよう選択することが出来る。これにより、測定された信号から得ることのできる情報量を増やすことが出来る。光の2以上の波長に基づくシステムに関して本明細書で説明する特徴は同様に、光の1つの波長に基づくシステムに適用することも可能である。
代替的な実施形態において、照射部200は白色光を発する広帯域光源を備える。本実施形態において検出部300は、多層誘電体フィルタ、吸収フィルタ、音響光学フィルタなどの光学フィルタを用いることなどにより、異なる波長を区別する。代替的に、二色の要素または格子を複数の検出器素子と組み合わせて用いることにより、透過光を異なる波長毎にいくつかの要素に分割することも可能である。さらに他の代替的な実施形態において、反射光を検出する反射モードでシステムを動作させてもよい。ここで、検出部300および照射部200を組み合わせてもよい。
以下に、第1実施形態に係るシステムを説明する。本実施形態に係るシステムは透過モードで動作し、異なる複数の波長の単色光を発する照射部200を備えるが、この構成に限定はされない。よって、システムの他の言及される実施形態を、同様の方法で採用することも可能である。さらに以下においては、関節リウマチの疾患活動性を判断するシステムについて説明する。よって診断される対象部位10は、指の関節などの関節に関連する。しかし、本願発明は任意の身体部位の灌流に影響を及ぼす他の疾患にも適用することが出来る。
患者の検査の際、医師は、例えば666nmおよび808nmなど、対象部位10に照射する光の、1以上の特定の波長を選択する。検出部300により透過光を検出し、結果的に得られる、特定の波長の強度曲線が経時的に記録される。光学的測定の間、圧力カフなどの灌流操作手段100を用いて、照射される対象部位10の血液灌流を変化させられる。灌流操作手段100を動作させると、血液が対象部位10に溜められ、透過光の減衰が最大となり、つまり、透過光の強度が最小となる。同様に、灌流操作手段100が解放されると、遮られていた血液が対象部位10から流れ出し、透過光の減衰および透過光の強度がそれぞれ元の値に戻る。
図2は、特定の波長λ、および対象部位10の特定の位置xに関し、光透過測定で得られる強度曲線I(λ,t,x)を示す。光学的測定において、対象部位10が選択された波長λの光で照射され、対象部位10を透過する光の強度を検出部300により継続的に検出する。光学的測定の間、予め定められた時点t、t(矢印を参照)において圧力カフ100が膨張および収縮させられ、血流が遮られ、また解放される。遮った場合には、測定が行われる対象部位10においてより多くの血液が存在し、光の透過量が減少し、つまり、低下した強度Iminが得られる。図2に示すように、記録された強度曲線I(λ,t,x)から異なる複数のパラメータまたは特徴を抽出することが出来る。例えば、血液が遮られることなく流れている場合であっても、透過強度にドリフトが見られ得る。示されるように、ドリフトは、強度曲線の平坦部と水平線との間の角度と定義することが出来る。さらに、最大強度Imaxまたは最小強度Iminの値、および圧力カフ100の膨張および収縮前の強度間の相対的な差、つまり最大強度からの低下の割合(低下率)を抽出することが出来る。さらに、強度が、例えば最大強度Imaxと最小強度Iminとの間の差の80%など、強度振幅の予め定められた割合だけ低下する時間間隔を示す低下時間Tdropを求めることが出来る。さらに、フィット関数により強度曲線の一部のフィッティングを行ってもよい。その後、例えばImin_fit、指数時定数τなどフィットパラメータを、疾患活動性を判断する特徴として用いることが出来る。表1は特徴の例を示す。圧力カフ100が収縮された場合に強度曲線から、および周期的な膨張−収縮サイクルから、同様のパラメータを抽出することが出来る。
Figure 0006069210
図3は、本願発明の第1実施形態に係る、疾患活動性を判断する方法を示す。1以上の対象部位10において、1以上の選択された波長に関し強度曲線I(λ,t,x)を記録した後(S10)、第1データ処理ステップにおいて、測定された強度曲線I(λ,t,x)の補正またはキャリブレーションを行う(S20)。例えば、光源、およびメモリ内に格納される他のシステム特性を用いて、測定により得られたデータのキャリブレーションを行う。また、導関数を求める、オフセット信号または平均信号を減算する、信号の標準偏差により除算する、または他の数学演算など、他の処理ステップを実施してもよい。さらに、信号からノイズを取り除くべく、強度曲線に電子フィルタリングを適用してもよい。しかし、状況によっては、前処理ステップ(S20)は必須ではない。結果的に得られる補正後の強度曲線Icorr(λ,t,x)により、上述したような様々な特徴またはパラメータF(λ,x)、・・・、F(λ,x)を導出することが出来る(S30)。例えば、抽出された特徴F(λ,x)・・・、F(λ,x)は、特定の時点または特定の灌流条件で得られる強度に関連してよい。ステップS10、S20、およびS30は選択された全ての波長λに関して実施される。いくつかの対象部位10、つまりいくつかの関節に対して測定が行われる場合、これらのステップS10、S20、およびS30が異なる複数の位置xに関して繰り返される。その後、特徴F(λ,x)、・・・、F(λ,x)を関数、またはいわゆる特徴演算に組み込み(S40)、疾患活動性を判断する(S50)。疾患活動性は任意の基準に基づいて定量化してもよい。基準の例としては、関節炎に関する1から5の数値であり、1は炎症がないことを示し、2はわずかに炎症があることを示し、3は中等度の炎症を示し、4は炎症を示し、5は重度の炎症を示す。特徴演算の第1の例として、以下に数式(1)を示す。
Figure 0006069210
この数式(1)において、Aはxを参照位置とした場合の位置xにおける炎症レベルであり、Cは予め定められた定数であり、ImaxおよびIminはそれぞれ、波長λ、λおよび位置x、xでの最大強度および最小強度である。よって、測定された強度曲線I(λ,t,x)から導出される特徴F(λ,x)、・・・、F(λ,x)を用いて、位置毎の炎症レベルまたは疾患活動性に関する単一の値Aを求めることが出来る。なお数式(1)は一例に過ぎない。よって他の数学演算も用いることが出来る。本実施形態の変形例において、平均炎症レベルAavを計算するべく特徴演算は複数のxから得られるデータを含んでもよい。これらの位置xは手の関節など測定される身体部位の関節の位置に関連する。
図4は、患者の疾患活動性を判断する他の方法のフロー図を示す。ステップS10〜S50は図2に示す第1実施形態と同じである。しかし本実施形態においては、追加の患者パラメータが測定または判断され(S41)、特徴演算において検討される(S40)。例えばこのことは、数式(1)の定数Cに追加の患者パラメータを含めることにより実現することが出来る。代替的に、これらのパラメータは特徴Fとして含まれる。例えば、追加の患者パラメータは、例えば年齢、性別、ボディマスインデックス、血圧、心拍数、若しくは炎症の関節の数または分散など、患者の現在の生理的状況に関するものであってよい。これらの追加の患者パラメータは、臨床検査値を求めるのとは異なり、複雑な測定を要さないのが好ましい。よって、データ取得を必要としない光学的測定または臨床検査値を用いて炎症レベルまたは疾患活動性を評価する非常に単純かつ正確な方法が提供される。
他の実施形態において、図5に示すように方法は、機器のキャリブレーション(S21)、および環境要因に基づくキャリブレーション(S22)をさらに備える。機器のキャリブレーションは、例えば基準白色光スペクトルを設定する、専用の自動キャリブレーションモードで行ってもよい。ここでファントムを用いてもよい。これらの手段により、透過に関する絶対測定を行うことが出来る。代替的に、若しくは追加的に、室温、相対湿度、および大気圧などの環境要因を考慮してもよい。装置のキャリブレーションパラメータおよび環境要因を用いて前処理ステップを行い(S20)、その後、特徴抽出を行ってもよい(S30)。しかし、例えば数式(1)の定数Cを補正することにより、ステップS40の特徴演算の調整を行うことも可能である。
慢性疾患の多くの場合においてそうであるように患者が長期にわたって治療を受けている場合、患者の病歴を記録してもよい。言い換えると、測定された強度曲線I(λ,t,x)から特徴を抽出した後(S30)、これらの特徴F(λ,x)、・・・、F(λ,x)をメモリに格納してよい(S42)。その後、患者の以後の検査において病歴を検討し、これにより疾患の進行を検討することが出来る。患者の病歴O(λ,x)、・・・・、O(λ,x)に関して重要なパラメータを特徴演算に用いてもよく(S40)、例えば、病歴に含まれる特徴を数式(1)の定数Cに含めてもよい。これにより、実際の値を病歴に含まれる値と比較することが出来る。疾患活動性を導出した後(S50)、疾患活動性を患者の病歴として格納してもよい。これらの手段により、疾患の進行をより正確に追跡することが出来、将来的な疾患の進行をより正確に予測することが出来る。
以下に、本願発明に係るシステムおよび方法において、照射および分析に用いられる光の波長をどのように選択するか、図7および8を参照し説明する。最初に、臨床検査を行う。この臨床検査において、例えば測定に係る設定などに関して将来的に行われる患者の検査と同じ検査条件下で、異なる疾患活動性を有する患者P1、・・・、Pからなるグループの光学データを収集する。患者の疾患活動性を、後に本願発明により判断される疾患活動性と比較を行うべく、従来の手段により基準疾患活動性Aref(P)、・・・、Aref(P)として判断する。例えば、基準疾患活動性Aref(P)、・・・、Aref(P)を、臨床検査値などを用いて医師が判断する。上述した例と同じく、複数の異なる波長λ、...、λで、圧力カフ100が定期的に膨張および収縮させられる予め定められた時間間隔の間に各患者Pに関して透過スペクトルを測定する。これにより、数式(2)に示すように、各患者に関するデータの2次元マトリックスが得られる。
Figure 0006069210
ここで、異なる複数の波長λでの強度曲線I(λ)が各列内に列挙され、異なる時点tはマトリックスの行に対応する。その後、例えば時点t、tなど特定の時点tを選択する(S310)。次のステップS320において、選択された時点において異なる複数の波長での強度曲線から導出される特徴を含む特徴ベクトルF(P)を、患者Pi毎に判断する。前述したように、これらの特徴は、選択された時点での透過強度Iλi,tiに関連してよい。これらの時点t、tはそれぞれ、膨張の直前および収縮の直前に関連してもよい。この場合、膨張の直前および収縮の直前の時点において記録された対応する強度はそれぞれ、最大強度および最小強度に関連してよい。特徴ベクトルは、数式(3)に示すように1次元ベクトルである。
Figure 0006069210
前述した例において、導出された特徴Fλi,tiは強度Iλi,tiに関連する。以下の数式(4)の条件が全ての患者P1、・・・、Pに関して満たされるような回帰ベクトルRを見つけ出すべく、各患者に関する基準疾患活動性Aref(P)と共に特徴ベクトルF(P)を用いる。
Figure 0006069210
よって、文章で表現すると、回帰ベクトルRと特徴ベクトルF(P)との内積が全ての患者Pに関して従来の手段で判断される基準疾患活動性Aref(P)に近似するか、ほぼ等しくなる回帰ベクトルRを見つける。回帰ベクトルRは、部分最小二乗法判別分析コンピュータモデルなど標準的な回帰分析ツールをデータへ適用することにより自動的に導出が可能である。しかし、後に患者の疾患活動性を判断する際に、導出された回帰ベクトルRを使用する場合、回帰ベクトルRを求めるのに用いた複数の波長で収集される光学データが必要となる。収集するデータの量、および用いる波長の数を少なくするべく(S340)、情報を多く含む波長が選択される。これらの波長は、対象信号を表すか、または干渉信号を補償するので、回帰ベクトルRが大きな絶対振幅を有する、つまり、回帰ベクトルRのスペクトルにおける極値が位置する波長に対応する。
図8は2つの回帰ベクトルR(t)、R(t)のスペクトルを示す。この例において、例えば圧力カフ100の膨張の前および後の時間にそれぞれ対応して、2つの異なる時点t、tが選択される。その後、対応する回帰ベクトルR(t)、R(t)が求められ、光学的測定に用いられる波長と関連してプロットされる。このスペクトルから、表2に示すように、情報を多く含む6つの波長を例示的に選択する。
Figure 0006069210
表中の波長は、±10nmの正確性で示されている。これらの波長λ、・・・、λを選択した後、選択された波長λ、・・・、λおよび選択された時点t、tでの透過強度のみを含む新たな特徴ベクトルF(P)が患者毎に生成される。その後、ステップS330〜350を繰り返し、次のサイクルにおいては4つの波長λ、・・・、λが選択される。表3はこれらの波長の例を示す。
Figure 0006069210
所望される数n*の波長に到達するまで、ステップS330〜S350のサイクルが繰り返される。しかし、これらのn*の波長で導出される光学データは、疾患活動性Aを信頼性高く、かつ正確に判断するのに十分なものでなければならない(S360)。透過を記録するには順次個別の波長の光を照射し、広帯域モノクロ検出器を用いるのがコストおよび設計の面で有利であるので、システムの設定完了後には、2つの波長λ、λのみを用いるのが好ましい。表4は、時点t(膨張前)およびt(膨張後)でのこれらの波長λ、λ、および対応する回帰ベクトルの値を示す。
Figure 0006069210
この設定方法を用いれば、公知の疾患活動性に関する値に関連付けられた一式の公知のスペクトルを利用する回帰ベクトルを用いることにより、少数の最も重要な波長を選択することが出来る。よって、検査の段階で記録されるデータの量を減らすことが出来、分析を単純化および迅速化出来る。
さらに求められた回帰ベクトルRは、数式(1)の代わりに数式(5)に従って、例えば表4の2つの波長に関して疾患活動性を判断する後の患者検査で用いてもよい。
Figure 0006069210
=−1.32*(膨張前の約666±10nmでの透過強度)−27.2*(膨張前の約808±10nmでの透過強度)+5.98*(膨張後の約666±10nmでの透過強度)−23.8*(膨張後の約808±10nmでの透過強度)。
したがって、疾患活動性の診断は、2つの波長での、および灌流変化周期の2つの時点での関節または他の対象部位10における透過を測定することにより行うことが出来る。
1つの波長のみを用いることにより、低コスト化を実現できる。例えば、選択する波長は、808±10nmまたは666±10nmとしてもよい。
よって本願発明によれば、疾患活動性および疾患の経過の判断を、複雑な、労働力および時間の面でコストの高い検査を要することなく、非常に正確かつ信頼性の高い方法で行うことが出来る。さらに医師は、患者の病歴、他の疾患、副作用のリスクなど他の情報のうち、診断結果を導き出す際に考慮することが出来る疾患活動性を示す単一の値を得ることが出来る。よって、治療法の決定およびワークフローの効率性を改善することが出来る。疾患活動性の判断を光学データに基づき行うので、光学的測定のみが必須となる。このことは患者および医師にとって好都合である。なぜなら、光学的測定は痛みまたは不快感を伴うことのない医療行為によって容易に行うことが出来るからである。
本願発明は、特に本願発明を実施するよう適合された媒体上または媒体中のコンピュータプログラムなど、コンピュータプログラムに適用することも可能である。例えばそのようなコンピュータプログラムは、本明細書で説明するように、2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出する段階と、特徴を用いて疾患活動性を判断する段階とをプロセッサシステムに実行させる命令を備えてよい。プログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、コード中間ソース、部分的にコンパイルされた形式などのオブジェクトコード、または本願発明に係る方法を実施する際に用いるのに適した任意の他の形態のものであってよい。そのようなプログラムは多くの異なるアーキテクチャ設計を有し得る。例えば、本願発明に係る方法またはシステムの機能を実装するプログラムコードは、1以上のサブルーチンに細分化されてもよい。これらのサブルーチンへ機能を分散させる多くの異なる方法は、当業者にとって自明である。複数のサブルーチンは共に1つの実行可能ファイルに格納され、自己完結型プログラムを形成してもよい。そのような実行可能ファイルは、例えばプロセッサ命令、および/またはインタプリタ命令(例えば、Java(登録商標)インタプリタ命令)などのコンピュータ実行可能命令を含んでよい。代替的に、1以上の、または全てのサブルーチンは、1以上の外部ライブラリファイルに格納されてもよく、例えば実行時において、静的または動的にメインプログラムと関連付けられてもよい。メインプログラムは複数のサブルーチンのうち1以上に対する1以上のコールを有する。複数のサブルーチンは互いのコールも有していてもよい。コンピュータプログラム製品に関する実施形態は、本明細書で説明する方法のうち1以上に含まれる各段階に対応するコンピュータ実行可能命令を備える。これらの命令はサブルーチンに細分化されてもよく、および/または、静的または動的に関連付けられ得る1以上のファイルに格納されてもよい。コンピュータプログラム製品に関する他の実施形態は、本明細書で説明するシステムおよび/または製品のうち1以上に含まれる各手段に対応するコンピュータ実行可能命令を備える。これらの命令はサブルーチンに細分化されてもよく、および/または、静的または動的に関連付けられ得る1以上のファイルに格納されてもよい
コンピュータプログラムの媒体は、プログラムを保持することのできる任意のエンティティまたはデバイスであってよい。例えば、媒体は、CD−ROMおよび半導体ROMなどが例として挙げられるROMなどの記憶媒体、またはフラッシュドライブまたはハードディスクなどの磁気記録媒体であってよい。さらに媒体は、電気ケーブルまたは光ケーブル、若しくは無線または他の手段により伝達され得る電気信号または光信号などの伝達可能な媒体であってよい。そのような信号を用いてプログラムが実装された場合、媒体はそのようなケーブル、若しくは他のデバイスまたは手段によって構成されてもよい。代替的に、媒体はプログラムが埋め込まれた集積回路であってよい。当該集積回路は、関連する方法を実行するよう、または当該関連する方法の実施で用いられるよう適合されている。本明細書で説明する機能ユニットは、専用の電子回路などハードウェアエンティティを用いて実装してもよい。
上述した実施形態は本願発明を限定することを目的としておらず、当業者であれば添付の請求項の範囲から逸脱することなく多くの代替的な実施形態を思い付くことが可能である。請求項において括弧内に含まれる参照符号は、請求項の範囲を限定することを目的として用いられてはいない。「備える」といった動詞、およびその活用形は、請求項に記載された要素または段階以外の他の要素または段階が存在する可能性を除外しない。要素に先行する「1つの」といった冠詞は、当該要素が複数存在する可能性を除外しない。本願発明は、幾つかの別個の要素を備えるハードウェアを用いて実施することも可能であり、適切にプログラムされたコンピュータを用いて実施することも可能である。いくつかの手段を列挙する装置に関する請求項において、これらの手段のいくつかをハードウェアの同一の部材を用いて実装してもよい。特定の構成を異なる複数の従属請求項に記載したが、このことは、これらの構成を有利に組み合わせることが出来ないといったことを意味するものではない。

Claims (21)

  1. 2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出し、前記特徴を演算して、予め定められた回帰ベクトルを用いて疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出する制御ユニットを備える、対象部位の疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出するシステム。
  2. 前記制御ユニットは、1以上の予め定められた波長、または2以上の予め定められた波長の前記検出された光強度から前記特徴を導出する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記対象部位において血液灌流を変化させる灌流操作手段と、
    前記対象部位に光を照射する照射部と、
    前記対象部位で反射した光、および前記対象部位を透過した光の少なくともいずれか一方の強度を検出する検出部と
    をさらに備える、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記照射部は、1以上の波長または2以上の波長の光で前記対象部位を照射する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記照射部は、前記2以上の予め定められた波長の光で前記対象部位を順次照射する、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記検出部は異なる複数の波長を区別する手段を有する、請求項3から5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記灌流操作手段は、前記対象部位において前記血液灌流を周期的に変化させる、請求項3から6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記1以上の予め定められた波長または2以上の予め定められた波長は、前記疾患活動性を示す前記単一の値または前記スカラー量を算出するのに最も重要な波長として判断された波長に対応する、請求項2に記載のシステム。
  9. 前記1以上の予め定められた波長または2以上の予め定められた波長は、
    666±10nmの1つの波長、
    666±10nmおよび808±10nmの2つの波長、
    666±10nm、808±10nm、835±10nm、および864±10nmの4つの波長、または
    586±10nm、638±10nm、666±10nm、808±10nm、835±10nm、および864±10nmの6つの波長
    を含む、請求項2に記載のシステム。
  10. 前記制御ユニットは前記回帰ベクトルと特徴ベクトルとの内積を用いて前記疾患活動性を示す前記単一の値または前記スカラー量を算出し、
    前記特徴ベクトルは、1以上の予め定められた波長の前記光強度の曲線、または2以上の予め定められた波長の前記光強度の曲線から導出される前記特徴を少なくとも含む、請求項1からのいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記制御ユニットは数式
    疾患活動性=−1.32*(条件Aで666±10nmの透過)−27.2*(条件Aで808±10nmの透過)+5.98*(条件Bで666±10nmの透過)−23.8*(条件Bで808±10nmの透過)
    を用いて前記疾患活動性を示す前記単一の値または前記スカラー量を算出し、
    前記条件Aは灌流操作手段により調整される遮られない血流に対応し、前記条件Bは前記灌流操作手段により調整される遮られた血流に対応する、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 前記光強度の曲線から導出される前記特徴は、最大強度、最小強度、ドリフト、強度振幅、低下時間、変曲点、およびフィットパラメータのうち少なくともいずれか1つ、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記疾患活動性は、関節炎、がん、および前記対象部位の血液灌流に影響を及ぼす疾患のうち少なくとも1つを含む疾患の活性状態を示す、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記対象部位は関節を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 2以上の対象部位に対し光学的測定が実行される、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム。
  16. 前記制御ユニットは、
    複数の異なる波長を用いて、異なるレベルの疾患活動性を有する複数の患者に関して測定された強度を分析することにより、前記疾患活動性を示す少なくとも1つの前記回帰ベクトルを求め、
    前記回帰ベクトルのスペクトルにおける複数の極値に対応する前記2以上の予め定められた波長を選択する、請求項2に記載のシステム。
  17. 2以上の異なる灌流条件下で対象部位において検出された光強度から特徴を導出する段階と、
    前記特徴を演算して、予め定められた回帰ベクトルを用いて疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出する段階と
    を備える、対象部位の疾患活動性を示す単一の値またはスカラー量を算出する方法。
  18. 前記検出された光強度から特徴を導出する段階は、1以上の予め定められた波長、または2以上の予め定められた波長の前記検出された光強度から前記特徴を導出する段階を有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記対象部位において血液灌流を変化させる段階と、
    前記対象部位に光を照射する段階と、
    前記対象部位で反射した光、および前記対象部位を透過した光の少なくともいずれか一方の強度を検出する段階と
    をさらに備える、請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記対象部位に光を照射する段階は、2以上の波長の光で前記対象部位を照射する段階を有する、請求項19に記載の方法。
  21. プロセッサシステムに請求項17または18に記載の前記方法を実行させるコンピュータプログラム。
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