以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。また、プリント基板の一面に沿い、互いに直交関係にある方向をX方向、Y方向とする。したがって、一面に沿う方向とは、X方向及びY方向により規定される面に沿う方向である。また、一面に直交する方向、すなわちプリント基板の厚み方向をZ方向とする。また、明確化する意図で、平面図において、電子部材の電極、はんだ、及びプリント基板のランドに、ハッチングを付与している。
(第1実施形態)
図1及び図2に示すように、回路基板10は、プリント基板11、電子部品12、及びはんだ13を備えている。
先ず、回路基板10について、特徴部分を除く概略構成を説明する。
プリント基板11は、樹脂などの電気絶縁材料を用いて形成された絶縁基材20と、該絶縁基材20に配置された配線と、を有している。
配線の層数は特に限定されるものではない。配線は、絶縁基材20におけるプリント基板11の一面11a側の表面に少なくとも配置されていれば良い。したがって、一面11aのみに配線が配置された片面基板、一面11a及び一面11aと反対の裏面に、配線が配置された両面基板、さらには絶縁基材20の内部にも配線が配置された多層基板、のいずれも採用することができる。
配線のうち、プリント基板11の一面11aに配置された配線は、電子部品12の電極31がリフローはんだ付けされるランド21を有している。このランド21を含む配線は、例えば銅などの金属箔をパターニングすることで、形成されている。なお、図1及び図2では、一面11aに配置された配線として、ランド21のみを図示している。また、2端子の電子部品12に対応する一対のランド21を示している。
対をなすランド21は、X方向に、所定の間隔を有しつつ並んで配置されている。対をなすランド21の形状は、特に限定されるものではない。同一パターンとしても良いし、異なるパターンとしても良い。本実施形態の対をなすランド21は、X方向及びY方向により規定される面内において、外形輪郭が略同一パターンの矩形状となっている。
また、プリント基板11は、孔部22を有している。この孔部22の詳細については後述する。
電子部品12は、表面実装型の電子部品であり、上記したランド21を含む配線などとともに、回路を形成するものである。また、電子部品12は、本体部30と電極31を有しており、本体部30には、少なくとも1つの素子が形成されている。本実施形態では、本体部30がセラミックを基材としており、電子部品12がチップ部品となっている。このようなチップ部品としては、チップコンデンサ、チップ抵抗、多連チップ抵抗、多連チップコンデンサなどがある。
図1及び図2に示す電子部品12は、上記したように2端子の電子部品となっている。そして、略直方体状の本体部30において、X方向における両端の外面に、電極31が配置されている。詳しくは、本体部30の外面のうち、一面11aに対向する対向面30a、対向面30aと反対の裏面30b、及び側面30cにわたって、電極31が配置されている。また、各電極31は、本体部30に構成された素子と電気的に接続されている。
また、本体部30は、突起部32を有している。この突起部32の詳細については後述する。
はんだ13は、プリント基板11の一面11a上に電子部品12が配置された状態で、ランド21と電極31との間に介在されている。このはんだ13により、対応するランド21と電極31が、電気的且つ機械的に接続されている。図2に示すように、本実施形態では、電極31における対向面30aの部分とランド21との間に、はんだ13が介在されている。また、電極31における側面30cの部分にも、はんだ13のフィレットが形成されている。
次に、本実施形態の特徴部分であるプリント基板11の孔部22と、電子部品12の突起部32について説明する。なお、図1では、便宜上、孔部22を二点鎖線で示し、突起部32を破線で示している。
孔部22は、プリント基板11の一面11aに開口し、Z方向に所定の深さをもって形成されている。また、孔部22は、配線の配置されていない絶縁基材20の部分に形成されている。このような孔部22は、ドリルなどの機械加工、レーザ光の照射、基板成形時のプレスなどにより形成することができる。
本実施形態では、孔部22が、一面11aのみに開口する未貫通の孔となっており、X方向に並んで配置された対をなすランド21の対向領域内に、各ランド21と離れて形成されている。また、孔部22は、X方向及びY方向により規定される面内の開口形状が略真円形状とされ、Z方向において開口面積が一定とされている。したがって、孔部22内の空間は、略円柱状となっている。また、一例として、本実施形態では、真円の中心が、対をなすランド21の対向領域における中心とほぼ一致するように、孔部22が形成されている。なお、図2に示す符号23は、孔部22における一面11a側の開口端を示している。本実施形態では、開口端23(角部)の角度が、ほぼ直角となっている。
一方、突起部32は、本体部30の一部として一体的に構成されており、本体部30の対向面30aからプリント基板11に向けて突出し、Z方向に延設されている。このような突起部32は、エッチングやX方向に長さの異なる板の積層などにより形成することができる。突起部32は、孔部22に挿入されるとともに、挿入された状態で、孔部22を有するプリント基板11に接触して、プリント基板11に支持される。この突起部32は、孔部22内に配置される挿入部33と、孔部22の外に配置され、ランド21と電極31との間に所定の間隔H1を確保するスペーサ部34と、を有している。この間隔H1は、所謂スタンドオフ高さである。
本実施形態では、挿入部33が孔部22に挿入配置された状態で、突起部32の先端面32aが、孔部22の壁面をなす底面22a及び側面22bのうち、底面22aに接触し、これにより突起部32、ひいては電子部品12がプリント基板11に支持されている。そして、この接触状態で、Z方向において一面11aと同一位置を境界とし、境界よりも電極31側がスペーサ部34、反対側が挿入部33となっている。
また、突起部32は、電極31から露出された本体部30の部分に、各電極31と離れて形成されている。すなわち、X方向に並んで配置された対をなす電極31の対向領域内に、各電極31と離れて形成されている。突起部32は、X方向及びY方向により規定される面に沿う断面形状が略真円形状とされ、Z方向において断面積が一定とされている。したがって、突起部32は、略円柱状となっている。また、一例として、本実施形態では、真円の中心が、本体部30の中心と一致するように、突起部32が形成されている。このように、突起部32の断面形状は、孔部22の開口形状と相似となっている。また、製造公差内で寸法がばらついても、挿入部33が孔部22に挿入配置されるように、断面真円をなす突起部32の断面積は、開口形状が真円をなす孔部22の開口面積よりも若干小さく設けられている。
孔部22の深さ及び突起部32のZ方向の長さは特に限定されるものではない。孔部22の深さは、突起部32の一部を挿入可能な深さであれば良い。本実施形態では、一例として、孔部22の深さが数百μmとなっている。一方、突起部32のZ方向の長さは、先端面32aが孔部22の底面22aに接触し、且つ、対向面30aに配置された電極31の下面とランド21との間に所定の間隔H1が確保されるように設定されれば良い。本実施形態では、挿入部33の長さは孔部22の深さと一致する。したがって、スペーサ部34の長さにより、電極31の対向面30aの部分とランド21との間に所定の間隔H1が確保される。このため、スペーサ部34の長さは、対向面30aにおける電極31の厚みとランド21の厚みの和に、例えば20μm以上加味した長さに設定されることが好ましい。本実施形態では、スペーサ部34の長さが、50μm〜150μm程度となっている。
また、孔部22の開口面積及び突起部32の断面積も特に限定されるものではない。しかしながら、挿入部33に対して孔部22が大きすぎると、両者の間の隙間が大きくなり、その分、位置ズレ可能な領域も大きくなる。したがって、製造公差を考慮して、挿入部33を孔部22に挿入配置でき、且つ、隙間ができるだけ小さくなるように、孔部22の開口面積及び突起部32の断面積が設定されることが好ましい。本実施形態では、孔部22の内径が1.5mm、突起部32の直径が1.4mmとなっている。
なお、上記した回路基板10の製造方法について簡単に説明する。
先ず、孔部22を有するプリント基板11と、突起部32を有する電子部品12をそれぞれ準備する。そして、プリント基板11のランド21上に、はんだペーストを塗布する。
次いで、電子部品12を、図示しないマウント装置によりピックアップし、電極31が対応するランド21の直上に位置するように、電子部品12をプリント基板11に対して位置決めする。そして、この位置決め状態で、電子部品12をプリント基板11に近づけ、突起部32を孔部22に挿入させるとともに、対向面30aに配置された電極31の下面がランド21上のはんだペーストに接触するように、電子部品12をプリント基板11上に配置する。
次いで、リフローを実施し、はんだ13により、ランド21と電極31を、電気的且つ機械的に接続する。以上により、上記した回路基板10を得ることができる。
なお、突起部32の先端面32aと孔部22の底面22aとは、電子部品12をプリント基板11上に配置する際に接触しても良い。また、電子部品12をプリント基板11上に配置する際には接触せず、リフロー時にはんだ13が溶融し、電子部品12が自重で沈み込んだ時点で接触しても良い。
次に、本実施形態に係る回路基板10、換言すればプリント基板11に対する電子部品12のはんだ付け構造、について、特徴部分の作用効果を説明する。
上記したように、本実施形態では、プリント基板11が孔部22を有し、電子部品12が、孔部22に挿入される突起部32を有している。この突起部32は、孔部22に挿入された状態で、孔部22の底面22aに接触してプリント基板11に支持される。そして、突起部32は、孔部22に挿入配置される挿入部33だけでなく、孔部22の外に配置され、ランド21と電極31との間に所定の間隔H1を確保するスペーサ部34も有している。したがって、突起部32の先端面32aが底面22aに接触した状態で、所望のスタンドオフ高さを確保することができる。
また、本実施形態では、突起部32の挿入部33が、孔部22に挿入配置される。したがって、リフローはんだ付けの際に、はんだ13が溶融し、外力の印加などによって電子部品12が、X方向及びY方向により規定される面に沿って移動しようとしても、移動方向において隙間分移動すると、挿入部33が孔部22の側面22bに接触し、それ以上の移動が抑制される。このように、突起部32がアンカーの様に機能するため、孔部22に突起部32が挿入配置されない従来の構成に較べて、リフロー時の位置ズレ、特に一面11aに沿う任意の一方向への移動である並進ズレ、を抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、電子部品12の位置ズレを抑制することができる。したがって、所定の間隔H1が確保されながらも、位置ズレにともなって、ランド21と電極31との間に介在されるはんだ13が減少するのを抑制することができる。このため、プリント基板11と電子部品12との線膨張係数差による応力がはんだ13に作用しても、十分な厚みを有するはんだ13によって、応力を吸収することができる。そして、従来よりもはんだ寿命(はんだ13の接続信頼性)を向上することができる。
(第2実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した回路基板10と共通する部分についての説明は割愛する。
図3及び図4に示すように、孔部22の開口形状が矩形状となっている。また、矩形の一例として、孔部22の開口形状が、Y方向を長手、X方向を短手とする長方形となっている。また、第1実施形態同様、開口面積はZ方向において一定とされ、孔部22内の空間が略四角柱状となっている。
一方、突起部32の断面形状は、孔部22の開口形状と相似する矩形状となっている。また、その断面積はZ方向において一定とされており、突起部32が略四角柱状となっている。そして、挿入部33が孔部22に挿入配置されるように、断面矩形をなす突起部32の断面積は、開口形状が矩形をなす孔部22の開口面積よりも若干小さく設けられている。本実施形態では、X方向及びY方向により規定される面内において、突起部32の中心と孔部22の中心を一致させた状態で、突起部32と孔部22との間の隙間が全周でほぼ均一(ただし、矩形の角部を除く)となる。
なお、突起部32は、図3に示すように、Y方向において本体部30の一端から他端まで形成されている。一方、孔部22は、Y方向において、本体部30を跨いで本体部30の外まで延設されている。
このように、本実施形態では、孔部22の開口形状と、突起部32の断面形状が、略矩形の相似形状となっている。
ここで、図5に示すように、X方向及びY方向により規定される面内において、断面矩形状の突起部32における挿入部33の中心をC1とする。そして、この中心C1に孔部22の中心を一致させた状態で、中心C1周り、すなわち中心C1を通るZ方向に沿う軸周り、の挿入部33の回転半径の最大値をL1、中心C1から孔部22の側面22bまでの最短距離をL2とする。すると、Z方向において、挿入部33が配置される範囲内の所定位置で、L1>L2を満たすように、孔部22及び突起部32が形成されている。
本実施形態では、上記したように、孔部22内の空間が略四角柱状とされ、突起部32が略四角柱状とされており、孔部22の開口形状と突起部32の断面形状が、孔部22のZ方向全域で、相似となっている。したがって、Z方向において、挿入部33が配置される範囲内のあらゆる位置で、L1>L2の関係を満たしている。
詳しくは、図5に示すように、断面矩形状の挿入部33において、中心C1から矩形の角部までの長さが、挿入部33の回転半径の最大値L1となる。図5では、回転半径L1による挿入部33の回転の軌跡を破線で示している。一方、開口形状が、Y方向を長手、X方向を短手とする矩形状の孔部22において、中心C1からY方向に平行な側面22bまでの長さが、中心C1から孔部22の側面22bまでの最短距離L2となる。したがって、L1>L2の関係を満たしている。なお、孔部22において、中心C1からX方向に平行な側面22bまでの長さL3(>L2)についても、L1>L3の関係を満たしている。このため、電子部品12が中心C1周りに回転しようとしても、僅かに回転した状態で、挿入部33の矩形角部が孔部22の側面22bに接触し、回転が抑制される。
なお、X方向及びY方向により規定される面に沿う任意の一方向に電子部品12が移動しようとしても、移動方向において隙間分移動すると、挿入部33が孔部22の側面22bに接触し、それ以上の移動が抑制される。したがって、並進ズレも抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、孔部22及び突起部32により、並進ズレだけでなく、回転方向の位置ズレも抑制することができる。したがって、所定の間隔H1が確保されながらも、位置ズレにともなって、ランド21と電極31との間に介在されるはんだ13が減少するのを、より効果的に抑制することができる。特に、回転方向の位置ズレも抑制することができるため、はんだ寿命をより向上することができる。
また、図3〜図5に示したように、孔部22と突起部32が1組あれば、回転方向の位置ズレを抑制することができる。したがって、回転方向のズレを抑制しつつ、回路基板10の体格を小型化することもできる。
なお、回転方向の位置ズレを抑制できる孔部22と突起部32の組み合わせは、上記例に限定されるものではない。挿入部33の中心C1に孔部22の中心を一致させた状態で、Z方向において、挿入部33が配置される範囲内の所定位置で、L1>L2を満たすように、孔部22及び突起部32が形成されていれば良い。例えば、Z方向の一部のみで、L1>L2を満たすようにしても良い。
上記関係を満たすものであれば、孔部22の開口形状及び突起部32の断面形状は、矩形に限定されるものではない。真円形状を除く形状、例えば楕円、矩形以外の多角形状などを採用することもできる。また、同じ形状(例えば矩形)であっても、相似でない形状を採用することもできる。さらには、異なる形状の組み合わせも可能である。
図6は、異なる形状の組み合わせを示す第1変形例である。図6では、孔部22の開口形状が正方形とされ、突起部32の断面形状が楕円となっている。しかしながら、L1>L2を満たしているため、回転方向の位置ズレを抑制することができる。
ただし、図6に二点鎖線で示すように、回転半径の最大値L1が同じであり、孔部22の開口形状と相似の断面形状(正方形)を有する突起部32と対比すると、相似形状としたほうが、孔部22内において挿入部33が配置されていない部分、すなわち隙間が小さくなる。したがって、X方向及びY方向により規定される面内において、電子部品12がランダムに移動(例えば並進ズレと回転方向の位置ズレの組み合わせ)したとしても、その移動量を少ないものとすることができる。すなわち、相似形状とすると、はんだ寿命をより向上することができる。
(第3実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した回路基板10と共通する部分についての説明は割愛する。
図7及び図8に示すように、本実施形態の特徴は、突起部32における少なくとも挿入部33の一部が、一面11a及びZ方向に対して傾斜する傾斜面35を有し、Z方向において、電極31から遠ざかるほど先細りとなる先細り形状をなしていることにある。図7及び図8に示す回路基板10は、第2実施形態に示した回路基板10とほぼ同じ構造となっている。異なる点は、第2実施形態に示した、孔部22に相似する略四角柱状の突起部32に対し、先端面32aから挿入部33の途中の位置まで傾斜面35が設けられている点である。
Z方向において、傾斜面35の一端は先端面32aに連結され、他端は突起部32(挿入部33)の側面32bに連結されており、傾斜面35は、X方向及びZ方向に対してそれぞれ所定の鋭角をもって傾斜している。本実施形態の傾斜面35は、略45の角度をもって傾斜している。また、Y方向において、挿入部33の一端から他端まで延設されている。このような傾斜面35が、挿入部33のうち、X方向の一端側のみに形成されている。そして、略四角柱状の突起部32に対し、先端面32aから挿入部33の途中の位置まで傾斜面35が設けられ、これにより、挿入部33における先端面32aから一部分が、電極31から遠ざかるほど断面積が小さくなる先細り形状となっている。
このように、先細り形状をなす突起部32を採用すると、図9に示すように、電子部品12をマウント装置によりプリント基板11に位置決めする際に、孔部22の中心に対して、傾斜面35を有する側に挿入部33の中心C1がずれても、傾斜面35が孔部22の開口端23に接触する。したがって、突起部32の位置を修正し、挿入部33を孔部22内に誘導して挿入することができる。なお、図9に示す符号13aは、はんだペーストである。
なお、突起部32を先細り形状とすると、孔部22の大きさを変えずに、上記した位置ズレ修正の効果を奏することができる。したがって、回路基板10の体格を小型化することもできる。
なお、傾斜面35の形成位置は、上記例に限定されるものではない。X方向において、図8と反対の端部側に形成されても良い。また、Y方向における端部に傾斜面35が形成されても良い。以下に、先細り形状に関する変形例を示す。
図10及び図11に示す第2変形例では、図8に示す突起部32に対し、X方向の一端側だけでなく、他端側にも傾斜面35が設けられている。そして、先端面32aから挿入部33の途中の位置まで、相対する部分が対称的に傾斜してテーパ形状をなしている。これによれば、マウントする際の位置ズレの許容度(修正可能量)をより大きくすることができる。なお、Y方向において、両端に傾斜面35を設けても良いことはいうまでもない。
図12に示す第3変形例では、略四角柱状の突起部32に対し、X方向の両端、及び、Y方向に両端に、それぞれ傾斜面35が設けられ、これにより、突起部32が先細り形状となっている。隣り合う側面32bの傾斜面35は連結しており、先細り部分が台形錘状となっている。このように、中心C1周りの全周に傾斜面35が設けられている。これよれば、X方向及びY方向に沿う面内において、いずれの方向に位置ズレが生じても、位置ズレを修正することができる。なお、図12のXI-XI線に沿う断面は、図11と一致する。
図13に示す第4変形例では、突起部32ではなく、孔部22において、突起部32が挿入される側の開口端23から所定の範囲の部分が、電極31から遠ざかるほど開口面積が小さくなる先細り形状となっている。図13では、第2実施形態に示した開口形状が矩形の孔部22に対し、開口端23に面取りを施され、傾斜面24が設けられている。また、X方向の両側に傾斜面24が設けられており、この傾斜面24により、開口端23からZ方向に所定の範囲の部分が、先細り形状となっている。これによっても、上記した先細り形状の突起部32同様の効果を奏することができる。また、単純に孔部22のZ方向全長において、開口面積を大きくする構造に較べて、電子部品12の位置ズレ可能範囲を狭くすることができる。なお、図13では、X方向の両側に傾斜面24を設けているが、片側のみに傾斜面24を設けても良い。また、Y方向において傾斜面24を設けても良い。
なお、第1実施形態に示す断面真円状の突起部32に、上記した傾斜面35を設けても良い。例えば先端から所定位置までを円錐状としても良い。この場合も、マウント時の位置ズレを修正することができる。また、同様に開口形状が真円状の孔部22に、上記した傾斜面24を設けても良い。
また、傾斜面24,35の形状は、Z方向における単位長さ当たりの変化量、例えばX方向における幅の変化量、が一定の形状に限定されるものではない。例えば、電極31に近づくほど変化量が大きい傾斜や、電極31から遠ざかるほど変化量が大きい傾斜、を採用することもできる。すなわち、傾斜面24,35として曲面も採用することができる。
(第4実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した回路基板10と共通する部分についての説明は割愛する。
図14及び図15に示すように、本実施形態の特徴は、孔部22及び突起部32の両方が、先細り形状をなしていることにある。
図14及び図15では、上記した第2変形例と第4変形例を組み合わせた構造となっている。すなわち、X方向において、突起部32の両側に傾斜面35が設けられている。また、同じくX方向において、孔部22の両側に傾斜面24が設けられている。
これによれば、図16(a)に比較例として示す突起部32のみに傾斜面35が設けられた構造に較べて、図16(b)に示すように、マウントする際の位置ズレの許容度(修正可能量)をより大きくすることができる。
なお、Y方向において、突起部32の両側に傾斜面35が設けられるとともに、孔部22の両側に傾斜面24が設けられた構成としても、同様の効果を奏することができる。
また、図17に示す第5変形例のように、X方向において、突起部32の両側に傾斜面35が設けられるとともに、孔部22の両側に傾斜面24が設けられ、Y方向において、突起部32の両側に傾斜面35が設けられるとともに、孔部22の両側に傾斜面24が設けられた構成としても良い。これによれば、これよれば、X方向及びY方向に沿う面内において、いずれの方向においても、マウントする際の位置ズレの許容度をより大きくすることができる。なお、図17のXV-XV線に沿う断面は、図15と一致する。
(第5実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した回路基板10と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態では、挿入部33が孔部22に挿入配置された状態で、孔部22の傾斜面24と突起部32の傾斜面35が相対する。そして、孔部22の傾斜面24と突起部32の傾斜面35との接触部位が、一面11aに沿う第1方向において突起部32の先端を間に挟むように、又は、一面11aに沿う面内において、突起部32の先端を取り囲むように、設けられることを特徴とする。
具体例として示す図18及び図19において、孔部22は、開口端23から所定範囲の部分であって、相対する壁面の部分が、対称的に傾斜してテーパ形状をなしている。孔部22は、X方向の両側に傾斜面24を有しており、この傾斜面24同士が連結し、孔部22の形状が、くさび形状(V字状)となっている。なお、このような孔部22が、Y方向において、本体部30とのオーバーラップ領域の一端から他端まで形成されている。
一方、突起部32は、少なくとも挿入部33の一部であって、相対する部分が、対称的に傾斜してテーパ形状をなしている。その一例として、図18及び図19では、突起部32が、X方向の両側に傾斜面35を有しており、この傾斜面35同士がX方向において中心C1で連結し、突起部32の形状が、くさび形状(V字状)となっている。なお、傾斜面35は、突起部32の先端から挿入部33とスペーサ部34の境界まで形成されている。そして、このような突起部32が、Y方向において、本体部30の一端から他端まで形成されている。また、本実施形態では、孔部22の開口端23における開口形状及び開口面積と、境界における断面形状及び断面積がそれぞれ一致し、孔部22の開口端23におけるX方向の開口幅と、突起部32の太い側の端部におけるX方向の幅がほぼ一致している。なお、突起部32の太い側の端部は、本実施形態では挿入部33とスペーサ部34の境界と一致している。一方、突起部32の細い側の端部とは、突起部32の傾斜面35が設けられた部分のうち、先端側の端部であり、本実施形態では先端である。
したがって、挿入部33が孔部22に挿入配置された状態で、図19に示すように、孔部22の傾斜面24と突起部32の傾斜面35が相対する。そして、図20に示すように、突起部32のテーパ角度をθ1、孔部22のテーパ角度をθ2とすると、θ1>θ2を満たして、孔部22及び突起部32が形成されている。
ところで、孔部22の傾斜面24と突起部32の傾斜面35とを相対させる場合、θ1<θ2とすると、Y軸方向周りに電子部品12(突起部32)が回転可能であるため、電子部品12が所定の位置に固定されにくく、位置ズレが生じやすい。また、θ1=θ2とすると、製造公差内で、テーパ角度θ1,θ2がばらつくため、上記した位置ズレが起こり得る。
これに対し、本実施形態では、θ1>θ2となっている。また、本実施形態では、孔部22の開口端23におけるX方向の開口幅と、突起部32の太い側の端部におけるX方向の幅がほぼ一致している。このため、孔部22の開口端23が、X方向の両側において、突起部32の傾斜面35における太い側の端部と接触する。そして、孔部22の壁面のうち、開口端23よりもX方向において中心C1に近い部分は、突起部32と非接触となる。また、突起部32のうち、太い側の端部よりもX方向において中心C1に近い部分は、孔部22の壁面と非接触となる。このように本実施形態では、X方向において、突起部32の先端(突起頂部)を間に挟んで、凹部22の壁面と突起部32との接触部位が存在する。詳しくは、Y方向に延びる接触部位が、X方向において突起部32を間に挟むように存在する。このため、凹部22の壁面及び突起部32がともに傾斜面24,35を有しつつも、電子部品12がプリント基板11に安定的に配置される。したがって、電子部品12の位置ズレを抑制し、ひいては、はんだ寿命を向上することができる。本実施形態では、突起部32がくさび形状となっているため、X方向において、突起部32の先端と突起部32の中心C1が一致する。
なお、孔部の傾斜面24と突起部の傾斜面35が相対し、孔部22の傾斜面24と突起部32の傾斜面35との接触部位が、一面11aに沿う第1方向において突起部32の先端を間に挟むように、又は、一面11aに沿う面内において、突起部32の先端を取り囲むように、設けられる構成は、上記例に限定されるものではない。
傾斜面24,35の形成範囲は、例えばX方向において、傾斜面35における太い側の端部の位置と、孔部22の開口端23の位置が一致する形成範囲に限定されるものではない。例えばX方向において、傾斜面35における太い側の端部の位置を、突起部32のくさび形状の中心C1に対して、開口端23よりも外側としても良い。この場合、突起部32の傾斜面35の途中部分に、開口端23が接触することとなる。また、開口端23よりも中心C1に近い位置としても良い。この場合、傾斜面22の途中に、傾斜面35における太い側の端部が接触することとなる。また、傾斜面24,35を、Y方向の両側に設けても良い。
さらには、X方向の両側及びY方向の両側に傾斜面35を設け、例えば突起部32の先細り形状の部分を、四角錘状としても良い。例えば孔部22内の空間も四角錘状とし、孔部32のほうが突起部32よりも小さいものとすると、開口端23に対し、その全周で傾斜面35が接触することとなる。この場合も、一面11aに沿う面内において、突起部32の先端を取り囲むように、接触部位が設けられるため、電子部品12の位置ズレを抑制し、ひいては、はんだ寿命を向上することができる。
また、突起部32の先端からZ方向に所定の範囲を半球状とし、孔部22内の空間を円柱状とし、開口端23における真円の半径を、半球の半径よりも小さいものとしても良い。この場合、真円状の開口端23に対し、その全周で傾斜面35が接触することとなる。この場合も、一面11aに沿う面内において、突起部32の先端を取り囲むように、接触部位が設けられるため、電子部品12の位置ズレを抑制し、ひいては、はんだ寿命を向上することができる。
また、突起部32の先細り形状の部分を三角錘状とし、孔部22内の空間を円柱状とし、開口端23に、突起部32の傾斜面35が接触する構成としても良い。この場合、一面11aに沿う面内において、突起部32の先端を取り囲むように、接触部位が3箇所存在することとなる。これによっても、電子部品12の位置ズレを抑制し、ひいては、はんだ寿命を向上することができる。
(第6実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した回路基板10と共通する部分についての説明は割愛する。
図21及び図22に示すように、本実施形態の特徴は、対応する突起部32と孔部22の組を、複数有することにある。
図21及び図22に示す例では、X方向において対をなすランド21の間に、第1実施形態同様、略円柱形状の空間を有する孔部22が、X方向に2つ並んで形成されている。このように、プリント基板11に2つの孔部22が形成されている。
一方、本体部30のうち、電極31から露出された部分に、第1実施形態同様、略円柱形状の突起部32が、X方向に2つ並んで形成されている。このように、電子部品12の本体部30に、2つの突起部32が形成されている。すなわち、突起部32と孔部22を、2組有している。
このように、突起部32と孔部22を複数組有する構成としても、並進ズレだけでなく、回転方向の位置ズレを抑制することができる。したがって、はんだ寿命を、より向上することができる。
なお、突起部32と孔部22の組数は上記例に限定されるものではない。3組以上有しても良い。また、複数組の配置もX方向に沿う配置に限定されるものではない。X方向及びY方向により規定される面内において、任意位置に配置することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
プリント基板11に実装される電子部品12の端子数は上記例に限定されるものではない。3端子以上の電子部品12を採用することもできる。
孔部22は、未貫通の孔に限定されるものではない。例えば図23の第6変形例に示すように、孔部22として、プリント基板11を貫通する貫通孔を採用することもできる。図23では、開口面積がZ方向において一定の孔部22となっている。また、突起部32は、第5実施形態同様、X方向の両側に傾斜面35を有しており、この傾斜面35同士が連結し、突起部32の形状が、くさび形状(V字状)となっている。また、傾斜面35は、スペーサ部34の一部まで形成されている。そして、X方向において、孔部22の幅よりも、傾斜面35におけるスペーサ部34側の端部での幅のほうが広くなっている。このため、突起部32の傾斜面35が、X方向における両側で、孔部22の開口端23に接触し、両端の接触部位の間に、突起部32の先端が位置する。これにより、電子部品12がプリント基板11に支持される。
孔部22の開口面積はZ方向で一定に限定されるものではない。例えば図24の第7変形例に示すように、開口端23から所定の範囲が先細り形状、すなわち傾斜面24を有する形状としても良い。図24では、第6変形例に対し、孔部22の形状を変更している。図24では、第5実施形態同様、θ1>θ2となっているので、傾斜面24を有しつつも、X方向の両側で、傾斜面35が開口端23に接触し、両端の接触部位の間に、突起部32の先端が位置する。したがって、電子部品12の位置ズレを抑制し、ひいては、はんだ寿命を向上することができる。なお、未貫通の孔部22についても適用することができる。
図25の第8変形例に示すように、プリント基板11が、一面11aから電子部品12に向けて突出する突起部25を有し、電子部品12の本体部30が、対向面30aに開口し、突起部25の一部が挿入される孔部36を有する構成としても良い。図25では、第5実施形態の構成において、突起部と孔部を逆の配置としている。したがって、突起部25が、X方向の両側に傾斜面26を有しており、この傾斜面26同士が連結し、突起部25の形状が、くさび形状(V字状)となっている。なお、傾斜面26は、先端から挿入部27とスペーサ部28の境界まで形成されている。また、孔部36がX方向の両側に傾斜面37を有しており、この傾斜面37同士が連結し、孔部36の形状が、くさび形状(V字状)となっている。そして、突起部25のテーパ角度θ1が、孔部36のテーパ角度θ2よりも大きくなっている。このため、X方向の両側で、傾斜面26の境界側の端部が、孔部36の開口端38に接触し、両端の接触部位の間に、突起部25の先端が位置する。したがって、第5実施形態同様の効果を奏することができる。
図26の第9変形例に示すように、共通の孔部22に、複数の電子部品12の突起部32が挿入される構成としても良い。図26では、第5実施形態同様、孔部22及び突起部32がくさび形状をなしている。なお、このような複数の電子部品12で孔部22を共通とする構成は、上記した第6実施形態以外の構成において適用することができる。