以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、撮像装置の一例であるカメラ10の模式断面図である。カメラ10は、レンズユニット20及びカメラボディ30を備える。カメラボディ30には、レンズユニット20が装着される。レンズユニット20は、その鏡筒内に、光軸22に沿って配列された光学系を備え、入射する被写体光束をカメラボディ30の撮像ユニット40へ導く。被写体光束が撮像チップ100へ入射する方向をz軸方向と定める。撮像チップ100の長手方向をx軸方向、短手方向をy軸方向と定める。被写体光束が撮像チップ100へ向かう方向をz軸プラス方向と定める。図1においては、紙面手前へ向かう方向をx軸プラス方向、紙面下方へ向かう方向をy軸プラス方向、紙面右方へ向かう方向をz軸プラス方向と定める。
カメラボディ30は、レンズマウント24に結合されるボディマウント26の後方にメインミラー32及びサブミラー33を備える。特に断らない限り、後方とは、z軸プラス方向を表す。メインミラー32は、レンズユニット20から入射した被写体光束の光路中に進出した進出位置と、被写体光束から退避する退避位置との間で回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32に対して回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32とともに進出位置に進出し、メインミラー32とともに退避位置に退避する。
メインミラー32が進出位置にある場合、レンズユニット20を通じて入射した被写体光束の一部はメインミラー32に反射されてピント板80に導かれる。ピント板80は、撮像ユニット40が有する撮像チップ100の撮像面と共役な位置に配されて、レンズユニット20の光学系が形成した被写体像を可視化する。ピント板80に形成された被写体像は、ペンタプリズム82及びファインダ光学系84を通じてファインダ86から観察される。
メインミラー32が進出位置にある場合、メインミラー32に入射した被写体光束の一部は、メインミラー32のハーフミラー領域を透過しサブミラー33に入射する。サブミラー33は、ハーフミラー領域から入射した光束を合焦光学系70に向かって反射する。合焦光学系70は、入射光束を焦点検出センサ72に導く。焦点検出センサ72は、検出結果をCPU51へ出力する。
ピント板80、ペンタプリズム82、メインミラー32及びサブミラー33は、構造体としてのミラーボックス60に支持される。メインミラー32及びサブミラー33が退避位置に退避し、シャッタユニット38の先幕及び後幕が開状態となれば、レンズユニット20を通過する被写体光束は、撮像チップ100の撮像面に到達する。
撮像ユニット40の後方には、基板62及び背面表示部88が順次配置される。背面表示部88としては、液晶パネル等を適用できる。背面表示部88の表示面は、カメラボディ30の背面に現れる。背面表示部88は、撮像チップ100からの出力信号から生成される画像を表示する。
基板62には、CPU51、ASIC52等の電子回路が実装される。CPU51は、カメラ10の全体の制御を担う。撮像チップ100の出力信号は、フレキシブルプリント基板等を介してASIC52へ出力される。ASIC52は、撮像チップ100から出力された出力信号を処理する。
図2は、撮像ユニット40の模式断面図を、向き調節部200とともに示す。撮像ユニット40は、撮像チップ100と、実装基板120と、フレーム140と、カバーガラス160とを有する。
撮像チップ100は、画素領域101と回路領域102とを含んで構成される。画素領域101は、例えば撮像チップ100の中央部分に形成される。画素領域101は、受光した被写体像を光電変換する光電変換素子を複数有し、撮像面を形成する。回路領域102は、撮像チップ100の画素領域101周辺に形成される。回路領域102は、光電変換によって得られた画素信号の信号処理を行う処理回路を有する。処理回路は、アナログ信号である画素信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を含む。
実装基板120には、撮像チップ100がCOB(Chip On Board)実装されている。具体的には、撮像チップ100は、LGA(Land Grid Array)、BGA(Ball Grid Array)、接着剤等で実装基板120に実装されている。実装基板120は、撮像チップ100が実装された実装面である第1面121と、第1面121の反対側の面である第2面122とを有する。実装基板120は、一例として、撮像チップ100が実装されるコア基板である。具体的には、実装基板120は、複数の配線層と、配線層と配線層の間を絶縁する絶縁層と、芯層とを有する。実装基板120の厚みは、例えば全体として0.8mmから3.0mmである。一例として、芯層は、配線層と配線層により挟まれる。なお、芯層は、絶縁層と絶縁層により挟まれてもよい。実装基板120として、ニッケルと鉄の合金(例えば42alloy、56alloy)、銅、アルミニウム等の金属を芯層に用いたメタルコア基板や、エポキシ系樹脂等の樹脂を芯層に用いた樹脂コア基板を挙げることができる。なお、実装基板120は、芯層を含まなくてもよい。実装基板120として、例えばセラミック等で構成された基板を挙げることができる。
フレーム140は、撮像チップ100を環囲する。フレーム140の材料としてアルミニウム、真鍮、鉄、ニッケル合金等の金属を用いることができる。また、フレーム140の材料として樹脂を用いることもできる。フレーム140の材料として、金属と樹脂がインサート成形された材料を用いることもできる。フレーム140の材料として金属又は金属と樹脂がインサート成形された材料を用いることで、フレームから効率よく放熱することができる。
カバーガラス160は、撮像チップ100を封止する。カバーガラス160の材料としてホウケイ酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、耐熱ガラス等を用いることができる。カバーガラス160は、フレーム140に固着される。
実装基板120と、フレーム140と、カバーガラス160とによって、密封空間が形成される。撮像チップ100は、密封空間内に配置される。
実装基板120の第2面122には、電子部品が実装される。具体的には、電子部品は、配線層である第2面122に実装される。電子部品としては、コンデンサ、レジスタ、抵抗等を例示することができる。電子部品は、撮像チップ100に電力を供給する電源回路等を構成する。電子部品が実装された配線層の配線パターンと電子部品とは、はんだ等を介して電気的に接続される。
第2面122には、さらにコネクタが実装されてもよい。コネクタは、例えばフレキシブルプリント基板に接続される。この場合には、撮像チップ100から出力信号として出力された画素信号は、ビア等を介してコネクタへ出力される。コネクタに出力された画素信号は、フレキシブルプリント基板を介して、外部の処理回路の一例としてのASIC52へ出力される。
実装基板120は、構造体220に対して固定される。構造体220としては、カメラボディ30、ミラーボックス60等を例示することができる。なお、図2では、構造体220を模式的に示している。実装基板120は、撮像チップ100の撮像面の向きを調節する向き調節部200を介して構造体220に固定される。後述するように、撮像チップ100の撮像面は、反り調整工程によって反りが軽減された状態にある。撮像ユニット40は、撮像チップ100の撮像面が光軸22に対して実質的に直交するように、向き調節部200によって撮像面の向きが調節された状態で構造体220に組み付けられている。
向き調節部200は、一例として、実装基板120の第2面122において撮像面の中心位置に対応する位置を中心とした複数の位置に一端が固定された位置調節部210を有する。一例として、位置調節部210は、撮像面の中心位置に対応する位置を中心とする矩形の4つの頂点位置に固定される。位置調節部210が設けられた位置を頂点とする矩形は、撮像チップ100の撮像面を形成する矩形と相似であってもよい。位置調節部210の一端は、実装基板120の芯層に固定されていてもよい。
位置調節部210の他端は、構造体220に固定される。例えば、位置調節部210の他端は、構造体220にネジ止め等によって組み付けられる。撮像ユニット40と構造体220との間の距離は、対応する位置調節部210によって定まる。位置調節部210のそれぞれの長さlは、撮像チップ100の撮像面が光軸22に対して実質的に直交するように調節されている。これにより、撮像ユニット40は、撮像チップ100の撮像面が光軸22に対して実質的に直交するように、撮像面の向きが調節された状態で構造体220に組み付けられる。
図3は、反り調整システム390の一例を模式的に示す。
反り調整システム390は、撮像ユニット40と、反り調整装置380とを備える。反り調整装置380は、撮像チップ100の反りを調整する。具体的には、反り調整装置380は、撮像チップ100の撮像面の反りを調整する。反り調整装置380は、調整器具360と、制御部340とを有する。調整器具360は、実装基板120に対して固定される固定部310と、アクチュエータ320と、固定部310に対してアクチュエータ320を支持する支持部330とを含む。制御部340は、アクチュエータ320の動作を制御する。制御部340は、アクチュエータ320へ電力を供給して、アクチュエータ320を駆動する。具体的には、アクチュエータ320は、実装基板120に対して固定された固定部310を基準として、アクチュエータ320が有する変位部を変位させる。
調整器具360は、実装基板120の第2面122に取り付けられる。具体的には、固定部310及びアクチュエータ320が第2面122に取り付けられる。固定部310及び支持部330は、例えば金属で形成されている。反り調整装置380が実装基板120に取り付けられた状態において、アクチュエータ320は、第1面121に垂直な方向に実装基板120を変位させる。第1面121に垂直な方向は、実質的にz軸方向に対応する。アクチュエータ320は、例えばリニアアクチュエータである。アクチュエータ320としては、ピエゾアクチュエータ、ステッピングモータ等であってもよい。
撮像チップ100は、実装基板120の第1面121に固定されている。撮像チップ100は、例えば接着剤105により実装基板120の第1面121に接着されている。なお、撮像チップ100は、実装基板120の第1面121に複数の箇所で固定されていてもよい。撮像チップ100は、例えば接着剤105により実装基板120の第1面121に複数の箇所で接着されている。
図4は、反り調整装置380を実装基板120に取り付ける取付部の一例を模式的に示す。実装基板120には、固定部310を取り付けるための固定部用取付部410と、アクチュエータ320が有する変位部を取り付けるための変位部用取付部420とを有する。
固定部用取付部410は、実装基板120の第2面122において、撮像チップ100の撮像面の中心位置に対応する位置に設けられている。固定部用取付部410は、固定部310の先端に嵌合する凸部である。なお、固定部用取付部410は、固定部310の先端が嵌合される凹部であってもよい。固定部用取付部410は、実装基板120の芯層に設けられていてもよい。
変位部用取付部420は、アクチュエータ320の変位部の先端に嵌合する凸部である。なお、変位部用取付部420は、アクチュエータ320の変位部の先端が嵌合される凹部であってもよい。変位部用取付部420は、実装基板120の芯層に設けられていてもよい。変位部用取付部420は、実装基板120に複数設けられている。具体的には、変位部用取付部420は、実装基板120において撮像面の中心位置に対応する位置を中心とした複数の位置に設けられている。一例として、変位部用取付部420は、撮像面の中心位置に対応する位置を中心とする矩形の4つの頂点位置に設けられている。変位部用取付部420が設けられた位置を頂点とする矩形は、撮像チップ100の撮像面を形成する矩形と相似であってもよい。なお、実装基板120には、変位部用取付部420が少なくとも1つ設けられていればよい。
制御部340は、反り調整装置380の調整器具360が取り付けられた状態において、アクチュエータ320を駆動して、アクチュエータ320のそれぞれの変位部のz軸方向の位置を独立に制御する。
撮像チップ100の端部のz軸方向の位置が、撮像面の中央位置のz軸方向の位置に対してz軸マイナス方向にある場合、制御部340は、アクチュエータ320のそれぞれの変位部をz軸プラス方向に変位させる。これにより、実装基板120において変位部用取付部420が設けられた位置にz軸プラス方向の力がかかり、固定部用取付部410が設けられた位置にz軸マイナス方向の力がかかる。したがって、実装基板120の端部におけるz軸マイナス方向の反りが軽減される。
撮像チップ100及び実装基板120は、塑性を有する。したがって、アクチュエータ320から加わる力が除かれても、撮像チップ100及び実装基板120の反りが軽減された状態で保持される。
撮像ユニット40は、反り調整装置380により撮像チップ100の撮像面の反りが軽減された後に、図2に示すように構造体220に組み付けられる。そのため、反り調整装置380によって反りが軽減された後、向き調節部200によって光軸22に対する撮像面の向きが調節される。そのため、撮像面が平坦でないことや撮像面が光軸22に対して直交しないことに起因する影響を小さくすることができる。
図5は、反り調整システムの他の例を模式的に示す。反り調整システム590は、撮像ユニット500と、反り調整装置580とを有する。撮像ユニット500において、撮像ユニット40の各部と同様の構成を有する部材には同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。図6は、撮像ユニット500とともに調整器具560を模式的に示す斜視図である。
撮像ユニット500において、撮像チップ100は、撮像面の中心位置に対応する箇所で実装基板120に固定されている。撮像チップ100は、撮像チップ100の端部に対応する箇所では実装基板120に固定されていない。撮像チップ100は、実装基板120の第1面121において撮像面の中心位置に対応する箇所で、例えば接着剤105により接着されている。
反り調整装置580は、撮像チップ100の反りを調整する。具体的には、反り調整装置580は、撮像チップ100の撮像面の反りを調整する。反り調整装置580は、調整器具560と、アクチュエータ570と、制御部540とを有する。調整器具560は、実装基板120に対して固定される固定部510と、変位部520と、固定部510に対して変位部520を支持する支持部530とを含む。アクチュエータ570は、変位部520の位置を変位させる。制御部540は、アクチュエータ570の動作を制御する。制御部540は、アクチュエータ570へ電力を供給して、アクチュエータ570を駆動する。具体的には、アクチュエータ570は、実装基板120に対して固定された固定部510を基準として、変位部520の位置を変位させる。
撮像ユニット500において、実装基板120には、反り調整装置580が有する固定部510を取り付けるための固定部用取付部610が設けられる。撮像チップ100には、変位部用取付部620が設けられる。
実装基板120には、貫通孔622が形成されている。撮像チップ100には、貫通孔622に挿入される変位部用取付部620が設けられる。変位部用取付部620は、一端が撮像チップ100に固定され、変位部用取付部620の他端が貫通孔622から突出する。変位部用取付部620は、雌ネジ部である。
固定部510及び支持部530は、例えば金属で形成されている。調整器具560が撮像ユニットに取り付けられた状態において、変位部520は、実装基板120の第1面121に垂直な方向に変位する。変位部520は、変位部520は、変位部用取付部620の雌ネジ部に嵌合する雄ネジ部である。変位部520は、アクチュエータ570によって回転されて、変位部用取付部620に対してz軸プラス方向に変位できる。また、雄ネジ部材である変位部520は、z軸マイナス方向にも変位できる。アクチュエータ570としては、ステッピングモータ等を例示することができる。なお、変位部用取付部620が雄ネジ部であってもよいし、変位部520が雌ネジ部であってもよい。
変位部用取付部620は、実装基板120に複数設けられている。具体的には、変位部用取付部620は、実装基板120において撮像面の中心位置に対応する位置を中心とした複数の位置に設けられている。一例として、変位部用取付部620は、撮像面の中心位置に対応する位置を中心とする矩形の4つの頂点位置に設けられている。変位部用取付部620が設けられた位置を頂点とする矩形は、撮像チップ100の撮像面を形成する矩形と相似であってもよい。なお、実装基板120には、変位部用取付部620が少なくとも1つ設けられていればよい。
制御部540は、反り調整装置580の調整器具560が取り付けられた状態において、アクチュエータ570を駆動して、変位部520のz軸方向の位置を独立に制御する。
z軸方向の位置について、撮像チップ100の端部が、撮像チップ100の撮像面の中央位置に対してz軸マイナス方向に位置している場合、制御部540は、変位部520のそれぞれがz軸プラス方向に変位する方向に変位部520を回転させるようアクチュエータ570を制御する。これにより、撮像チップ100において変位部用取付部620が設けられた位置にz軸プラス方向の力がかかり、固定部用取付部610が設けられた位置に対応する位置にz軸マイナス方向の力がかかる。したがって、撮像チップ100の端部におけるz軸マイナス方向の反りが軽減される。
反り調整装置580により撮像チップ100の反りを軽減させ、調整器具560を撮像ユニット500から取り外した後、実装基板120に形成された貫通孔622は、シール材で封止されてもよい。
撮像ユニット40において、調整器具360の変位部を取り付ける取付位置は、上述した4箇所に限られない。調整器具360の変位部を取り付ける取付位置は、1以上の任意の位置に配置できる。また、固定部310を取り付ける取付位置は、1以上の任意の位置に配置してもよい。撮像チップ100に生じることが予測される反りやうねり等の形状に応じて、変位部及び固定部310の取付位置を決定してもよい。撮像ユニット500において、調整器具560の変位部を取り付ける取付位置は、上述した4箇所に限られない。調整器具560の変位部を取り付ける取付位置は、1以上の任意の位置に配置できる。また、固定部510を取り付ける取付位置は、1以上の任意の位置に配置してもよい。撮像チップ100に生じることが予測される反りやうねり等の形状に応じて、変位部及び固定部510の取付位置を決定してもよい。
図7は、他の形態における撮像ユニット700とともに光学ユニット770を模式的に示す斜視図である。撮像ユニット700において、撮像ユニット40の各部と同様の構成を有する部材には同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。図8は、撮像ユニット700とともに光学ユニット770を模式的に示す断面図である。
撮像ユニット700は、フレーム740を有する。フレーム740は、ブラケット750に固着される。フレーム740は、ネジ742によりブラケット750に締結される。フレーム740は、撮像面の中心からx軸マイナス方向に離れた端部近傍における2点がネジ742によってネジ止めされる。
光学ユニット770は、マスクゴム772と、光学素子774と、押さえ部材780とを含む。光学素子774は、光学ローパスフィルタ776と、赤外カットフィルタ778とを含む。光学ローパスフィルタ776及び赤外カットフィルタ778は、z軸プラス方向に、光学ローパスフィルタ776及び赤外カットフィルタ778の順で配置されている。なお、光学ローパスフィルタを構成する複数の光学層のうち一部の光学層の機能をカバーガラス160に含めてもよい。
押さえ部材780は、ネジ782によりブラケット750にネジ止めされる。押さえ部材780は、光学素子774をマスクゴム772を介して撮像ユニット700に押さえ付けた状態で固定する。光学素子774は、押さえ部材780をブラケット750にネジ止めする場合に押さえ部材780から加わるz軸プラス方向の力により、撮像ユニット700に押さえ付けられる。
押さえ部材780は一対の平坦部788を有する。押さえ部材780は、平坦部788においてネジ782によりブラケット750にネジ止めされる。これにより、光学ユニット770が撮像ユニット700に組み付けられる。
光学ユニット770が撮像ユニット700に組み付けられた場合、押さえ部材780の平坦部788は、x軸方向に沿ったフレーム740の2辺それぞれに沿って配置される。押さえ部材780の平坦部788がネジ782でネジ止めされる位置の間隔L1は、撮像ユニット700を製造した場合に生じることが予測されるz軸方向の反り量に基づいて定める。
図9は、撮像チップ100においてz軸方向に生じる反りを模式的に示す。一例として、反り量Δは、撮像チップ100の撮像面の中心のz軸方向における位置と、撮像チップ100の撮像面の中心からx軸方向に離れた端部のz軸方向における位置との差で表される。撮像チップ100、実装基板120、カバーガラス160及びフレーム740を有する撮像ユニット700に反りが生じた場合であっても、押さえ部材780の平坦部788をブラケット750に固定したことで、ブラケット750に締結されたフレーム740の反りが矯正されることで、実装基板120の反りが矯正され、ひいては撮像チップ100の反りが矯正される。反り量Δが大きいほど、押さえ部材780の平坦部788のネジ止め位置の間隔L1を広くとる。反り量Δが小さいほど、押さえ部材780の平坦部788のネジ止め位置の間隔L1を狭くとる。例えば、反り量ΔがΔaの場合は、押さえ部材780の平坦部788のネジ止め位置の間隔L1をAとする。反り量ΔがΔaよりも大きいΔbの場合は、押さえ部材780の平坦部788のネジ止め位置の間隔L1をAよりも長いBとする。
反り量Δは、撮像ユニット700の製造前に予め評価されている。例えば、反り量Δは、押さえ部材780の設計前に実験的に算出される。平坦部788におけるネジ止め位置の間隔L1は、反り量Δに基づいて決定される。平坦部788におけるネジ止め位置の間隔L1を長くするほど、撮像チップ100におけるより大きな反りを矯正することができる。具体的には、平坦部788におけるネジ止め位置の間隔L1を長くするほど、撮像チップ100の反りが矯正される。よって、反り量Δが大きいほど、間隔L1は長くする。押さえ部材780の設計においては、反り量Δに基づいて、ネジ782を挿入するネジ穴の位置が決定される。
撮像チップ100の反りはフレーム740の反りと相関があるので、撮像チップ100の反り量Δに代えてフレーム740の反り量を評価して、フレーム740の反り量に基づいてネジ止め位置の間隔L1を決定してもよい。撮像チップ100の反りは実装基板120の反りと相関があるので、撮像チップ100の反り量Δに代えて実装基板120の反り量を評価して、実装基板120の反り量に基づいてネジ止め位置の間隔L1を決定してもよい。
押さえ部材780は、平坦部788に代えて又は平坦部788に加えて、y軸方向に沿ったフレーム740の2辺それぞれに沿って配置される平坦部を有し、当該平坦部がブラケット750にネジ止めする。平坦部788のネジ止め間隔を定める場合と同様に、y軸方向に沿って配置される平坦部のネジ止め位置の間隔を、撮像面の中心からy軸方向に離れた端部における反り量に基づいて決定してもよい。
図10は、他の形態における撮像ユニット1000を模式的に示す斜視図である。撮像ユニット1000において、撮像ユニット700の各部と同様の構成を有する部材には同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。撮像ユニット1000は、固定部1010を更に備える。固定部1010は、x軸方向に沿ったフレーム740の1辺に沿う位置において、ブラケット750に固定される。
固定部1010は、平坦部1018を有する。固定部1010は、平坦部1018においてネジ1012によりブラケット750にネジ止めされる。押さえ部材780に関連して説明したように、固定部1010によっても、撮像チップ100の反りを軽減することができる。固定部1010をネジ止めする間隔L2を調節することにより、撮像チップ100の反りの矯正度合いを調整することができる。間隔L2は、反り量Δが大きいほど、長くする。この場合、反り量Δに応じて、押さえ部材780のネジ止め間隔L1及び固定部1010のネジ止め間隔L2の双方を決定してもよい。反り量Δに応じて、固定部1010のネジ止め間隔L2のみを決定してもよい。また、固定部1010のネジ止め間隔L2が反り量Δに基づいて決定される場合に、押さえ部材780のネジ止め間隔L1により矯正される反り量を考慮して、間隔L2を決定してもよい。
固定部1010の平坦部1018には、5つのネジ穴1014が形成されている。反り量Δが小さいほど、ネジ止めされる間隔L2を狭くする。例えば、反り量Δが小さい場合は、ネジ穴1014a及びネジ穴1014eをネジ止めすることなく、ネジ穴1014b及びネジ穴1014dでネジ止めする。このように、ネジ止めされる複数のネジ穴1014の位置を、反り量Δに応じて選択する。
ネジ穴1014a及びネジ穴1014eでネジ止めすることに加えて、ネジ穴1014cをネジ止めすることで、撮像チップの反りをより矯正することができる。このように、反り量Δに応じて、ネジ止めされるネジ穴1014の数を選択する。なお、反り量Δに応じてネジ止めされるネジ穴1014の数及び位置を選択してもよい。また、反り量Δを測定した値に応じて、ネジ止めの間隔L2、ネジ止めする位置、ネジ止めする数を選択してもよい。例えば、撮像チップ100の反り量Δを撮像ユニット700の製造後に測定して、測定した反り量Δに基づいて、いずれのネジ穴1014でネジ止めするかを撮像ユニット700の個体毎に選択することが可能となる。
撮像ユニット1000においては、x軸方向に沿うフレーム740の一辺に沿って固定部1010を設ける場合について説明した。同様の固定部は、撮像チップ100の側部に沿う方向に設けるのであれば、ブラケット750のどの位置で固定してもよい。同様の固定部は、y軸方向に沿う撮像チップ100の二辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、y軸方向に沿う撮像チップ100の二辺それぞれに沿って2つ設けてもよい。同様の固定部は、撮像チップ100の四辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、撮像チップ100の四辺それぞれに沿って4つ設けてもよい。また、同様の固定部は、フレーム740の側部に沿ってブラケット750に固定してもよい。同様の固定部は、フレーム740の側部に沿った方向に設けるのであれば、ブラケット750のどの位置で固定してもよい。同様の固定部は、x軸方向に沿うフレーム740の少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、x軸方向に沿うフレーム740の他の一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、x軸方向に沿うフレーム740の二辺それぞれに沿って2つ設けてもよい。同様の固定部は、y軸方向に沿うフレーム740の二辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、y軸方向に沿うフレーム740の二辺それぞれに沿って2つ設けてもよい。同様の固定部は、フレーム740の四辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の固定部は、フレーム740の四辺それぞれに沿って4つ設けてもよい。
撮像ユニット1000においては、固定部1010をブラケット750に固定することで、撮像チップ100の反りを矯正する場合について説明した。しかし、同様の固定部をフレーム740に固定してもよい。同様の固定部をフレーム740に固定することによっても、撮像チップ100の反りを矯正できる。
図11は、他の形態における撮像ユニット1100の模式的に示した断面図である。撮像ユニット1100は、固定部1110を有する点で、撮像ユニット1000と異なる。固定部1110は、U字形状を有する点で、固定部1010と異なる。固定部1110は、少なくとも3箇所の平坦部分を有する。固定部1110は、プレス板であってよい。
固定部1110は、第1平坦部1111と、第1平坦部1111の両端に設けられた第2平坦部1112とを有する。第1平坦部1111は、第2平坦部1112の位置よりz軸マイナス方向の位置するように形成されている。2つの第2平坦部1112は、ブラケット750に接着された状態でブラケット750にネジ止めされる。
第1平坦部1111において更にネジ止めされることにより、反りを更に強く矯正することができる。例えば、ネジ穴1114a及びネジ穴1114eでネジ止めすることに加えて、ネジ穴1114cでネジ止めすることにより、z軸マイナス方向のより矯正することができる。図10に関連して説明したように、反り量Δの予測値又は反り量Δの測定値に基づいて、いずれのネジ穴1114でネジ止めするかを選択してもよい。
固定部1110においては、ネジ穴1114を3つ以上設ける場合について説明した。ネジ穴1114の他の例としては、ネジを挿入できる幅を少なくとも有するスリット等を例示できる。
図12は、z軸プラス方向の反りが矯正された撮像ユニット1100を模式的に示す断面図である。撮像ユニット1100において撮像面の中心からx軸方向に離れた端部におけるz軸プラス方向の反りを矯正する場合、第1平坦部1111とブラケット750との間に、スペーサ1200を挿入する。第1平坦部1111とブラケット750との間にスペーサ1200が挿入された状態で固定部1110とブラケット750とがネジ止めされることで、x軸方向におけるブラケット750の中心を含む箇所がスペーサ1200によりz軸プラス方向に変位する。そのため、撮像チップ100が端部においてz軸プラス方向に反っている場合、その反りを矯正することができる。スペーサ1200には、モールド板等を例示することができる。
図10に関連して固定部1010の配置について説明したように、撮像ユニット1100においても、固定部1110と同様の固定部は、x軸方向又はy軸方向に沿うフレーム740の4辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けられてよい。
撮像ユニット1100においては、固定部1110をブラケット750に固定することで、撮像チップ100の反りを矯正する場合について説明した。しかし、同様の固定部を、フレーム740に固定してもよい。同様の固定部をフレーム740に固定することによっても、撮像チップ100の反りを矯正できる。
図13は、撮像ユニット1300の模式的に示す断面図である。図14は、フレーム740を含むz軸に直交する断面で撮像ユニット1300を切断した断面図である。図14は、撮像ユニット1300を模式的に示す断面図である。
変形部1350は、軸部材1310と、ノブ部材1320と、フック部材1330とを有する。軸部材1310及びフック部材1330は、例えばインサート成形によりフレーム740の内部に形成される。軸部材1310の一端は、フレーム740に固定されている。具体的には、フレーム740に固定するためのフック部を有する。ノブ部材1320は、軸部材1310の他端に設けられ、ノブ部材1320に嵌合するネジ部を有する。
軸部材1310は、x軸方向に沿うフレーム740の2辺に沿って設けられる。軸部材1310は、湾曲した状態でフレーム740の内部に設けられる。例えば、軸部材1310は、x軸方向の中央のz軸方向の位置が、軸部材1310の両端部のz軸方向の位置とは異なる状態で、フレーム740の内部に設けられる。図14に示す例では、軸部材1310は、x軸方向の中央のz軸方向の位置が、軸部材1310の両端部のz軸方向の位置よりz軸プラス方向に位置する状態で、フレーム740の内部に設けられる。
ノブ部材1320を回転させることにより、軸部材1310に対して、x軸に沿う方向に力が加わる。軸部材1310に対して軸部材1310を縮ませる方向の力が加わった場合、すなわち軸部材1310を大きく湾曲させた場合、軸部材1310の中央部がz軸プラス方向に変位する。そのため、フレーム740には、x軸方向の中央においてz軸プラス方向に変位させる力が働く。軸部材1310に対して軸部材1310を延ばす方向の力が加わった場合、すなわち軸部材1310を小さく湾曲させた場合、軸部材1310の中央部がz軸マイナス方向に変位する。そのため、フレーム740には、x軸方向の中央においてz軸マイナス方向に変位させる力が働く。
よって、撮像チップ100の反り量Δに応じて、ノブ部材1320を回転させることで、撮像チップ100の反りを矯正することができる。例えば、反り量Δに基づいて決定された回転方向及び回転量に従って、ノブ部材1320を回転させることで、撮像チップ100の反りを矯正することができる。図10等に関連して説明したように、反り量Δの予測値又は反り量Δの測定値に基づいて、ノブ部材1320の回転量及び回転方向を決定してもよい。反り量Δの測定値に基づいて、ノブ部材1320の回転量及び回転方向を決定することで、撮像ユニット1300の固体毎に反りを矯正することができる。
撮像ユニット1300においては、変形部1350をx軸方向に沿うフレーム740の二辺に沿って設ける場合について説明した。同様の変形部は、x軸方向に沿うフレーム740の二辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の変形部は、y軸方向に沿うフレーム740の二辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の変形部は、y軸方向に沿うフレーム740の二辺それぞれに沿って2つ設けてもよい。同様の変形部は、フレーム740の四辺のうちの少なくとも一辺に沿って設けてもよい。同様の変形部は、フレーム740の四辺それぞれに沿って4つ設けてもよい。
撮像ユニット1300においては、フレーム740に変形部1350を設ける場合を例示した。なお、変形部1350と同様の変形部は、ブラケット750に設けてもよい。同様の変形部は、任意の方向に沿って設けることができる。例えば、同様の変形部は、撮像チップ100の矩形の辺に沿って設けてもよいし、撮像チップ100の矩形の対角方向に沿って設けることができる。
撮像ユニット1300においては、軸部材1310を含む変形部を例示した。変形部の他の例として、軸部材1310に代えて板状の板部材を適用してもよい。
軸部材1310や板部材をフレーム740に設けることで、撮像チップ100に生じた反りを矯正することが可能となるだけでなく、撮像チップ100で生じた熱を外部へより効率的に放出することが可能となる。
上述した実施形態は、以下のように変形することができる。実装基板120は、1つの基板で構成されていてもよいし、複数の基板で構成されていてもよい。実装基板120が複数の基板で構成する場合は、複数の基板間をLGA(Land Grid Array)やBGA(Ball Grid Array)等で実装されてもよい。撮像チップ100は、実装基板120とフレーム140とカバーガラス160とで形成された密封空間内に配置したが、これに限らず、フレームが一体成型された実装基板120とカバーガラス160とで形成された密封空間内に配置してもよい。
撮像ユニット700に対して反り調整装置380を適用してもよい。この場合、押さえ部材780による撮像チップ100の反りの矯正に加えて、反り調整装置380によって撮像チップ100の反りを更に矯正できる。反り調整装置380に代えて、反り調整装置580を撮像ユニット700に適用してもよい。同様に、撮像ユニット1000、撮像ユニット1100及び撮像ユニット1300のいずれの撮像ユニットにも、反り調整装置380又は反り調整装置580を適用できる。この場合、固定部1010、固定部1110、変形部1350による撮像チップ100の反りの矯正に加えて、反り調整装置380や反り調整装置580によって撮像チップ100の反りを更に矯正できる。
以上の説明では、主として、撮像チップ100において生じる反りやうねりなどの表面形状に応じて撮像チップ100を変形させて、撮像チップ100の撮像面を平坦化する場合について説明した。しかし、上述した反りやうねりの矯正以外にも、撮像チップ100を変形させることで、撮像チップ100の撮像面に望ましい形状を持たせることもできる。例えば、撮像チップ100を変形させることで、撮像チップ100の撮像面に、光学系の像面湾曲に対応した湾曲形状を持たせることもできる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。