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JP6071836B2 - 電子写真装置用トナー - Google Patents
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JP6071836B2 - 電子写真装置用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真装置用トナーに関し、詳しくは、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置に用いられる電子写真装置用トナーに関する。
電子写真方式を利用した複写機などの電子写真装置においては、トナーに配合されている樹脂成分や、定着ローラのコーティング材料(シリコーンオイルなど)などが、定着装置で高温に加熱されることによって蒸発し揮発性有機化合物(VOC:volatile organic compounds)が発生する。
このVOCは臭気などが不快であったり、健康を損なう恐れがあるため、ドイツの環境ラベル制度であるブルーエンジェルマーク(BAM)などで排出量が厳しく規制されており、電子写真装置からのVOCの排出を削減することが必要である。
そこで、これらVOCの問題を解決するため、トナーに香料や活性炭を添加した電子写真乾式現像剤(特許文献1)や、定着からの排気ダクト内に、VOCを除去するフィルターを配置した画像形成装置(特許文献2)などが提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されているように、トナーに香料や活性炭を添加したとしても、VOCの排出を充分に削減することはできない。しかも、トナーに活性炭を添加するとトナーが着色するため、カラートナーには使用することができないという問題もある。
また、特許文献2では、長期間使用するとフィルターが経時劣化するおそれがあるため、VOCの発生を長期間抑制するという点では、改良の余地がある。
特開平4−338970号公報 特開2007−264549号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、電子写真装置からのVOCの発生を長期間抑制することができる、電子写真装置用トナーの提供をその目的とする。
本発明者は、電子写真装置からのVOCの発生を長期間抑制することができる、電子写真装置用トナーについて鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、火山灰土壌が長期間、風化することによって生成した多孔質・非結晶性のシリカ・アルミナ系鉱物であるアロフェンに着目し、これを分級、粉砕して粒子状アロフェンとし、これをトナー粒子中に単に含有(内添)させるのではなく、トナー粒子の表面に付着(外添)させると、粒子状アロフェンの多孔質の細孔によりVOCを吸着し得るのではないかと想起した。そして、粒子状アロフェンの体積平均粒子径および外添量(添加量)について実験を重ねた結果、体積平均粒子径0.5μm以下の粒子状アロフェンを、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上の割合で外添してなるトナー粒子を使用することにより、電子写真装置からのVOCの発生を長期間抑制することができることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、トナー粒子の表面に、体積平均粒子径0.5μm以下の粒子状アロフェンが付着してなり、前記粒子状アロフェンの添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上である電子写真装置用トナーを要旨とする。
本発明によれば、定着時にトナーや定着部材から発生するVOCは、トナー粒子の表面に外添させた粒子状アロフェンの多孔質の細孔に吸着されるため、電子写真装置からのVOCの発生を長期間抑制することができ、排気ダクト内にVOCを除去するフィルターを配置する必要もなくなる。しかも、粒子状アロフェンは無色透明に近いため、活性炭のようにトナーを着色させることがなく、トナーの色相を変化させることもない。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
本発明の電子写真装置用トナーは、トナー粒子の表面に、体積平均粒子径0.5μmの粒子状アロフェンが付着(外添)してなり、前記粒子状アロフェンの添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上0.2質量部以下であり、前記粒子状アロフェンはアロフェンを含む火山灰土壌を用いて作製されたものであることが特徴である。
〔粒子状アロフェン〕
本発明で使用する粒子状アロフェン(以下、適宜「アロフェン」と略す。)は、体積平均粒子径が0.5μm以下であることが必要である。アロフェンの体積平均粒子径が大きすぎると、トナー粒子への付着力が小さく、トナー粒子の表面からアロフェンが脱離するため、トナーのVOCの吸着能力が劣ることがある。
一方、前記アロフェンの体積平均粒子径が小さすぎると、アロフェンの表面積が大きくなり、トナー帯電に影響を与える傾向がみられるため、アロフェンの体積平均粒子径の下限は、0.2μm以上であることが好ましい。
本発明において、前記アロフェンの体積平均粒子径は0.5μm以下であることが必要であり、好ましくは0.2〜0.5μmの範囲内である。
なお、前記アロフェンの体積平均粒子径は、例えば、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA−920)などを用いて測定することができる。
前述したように、アロフェンは、火山灰土壌が長期間、風化することによって生成した多孔質・非結晶性のシリカ・アルミナ系鉱物である。所望の体積平均粒子径の粒子状アロフェンを得るには、アロフェンを含む原材料を、必要に応じて分級もしくは粉砕、分級して粒径を調整する必要がある。
なお、本発明で使用する粒子状アロフェンの形状は、球状に限定されるものではなく、半球状などであっても差し支えない。
本発明におけるトナー粒子表面へのアロフェンの添加量(外添量)は、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上であることが必要である。アロフェンの添加量が少なすぎると、VOCの吸着能力が劣る。
一方、アロフェンは多孔質で、吸湿しやすい材料であるため、アロフェンの添加量が多すぎると、雰囲気湿度の影響を受けやすくなり、トナーの帯電量が所望する値より変化する傾向がみられる。そのため、アロフェンの添加量の上限は、前記トナー粒子100質量部に対して0.2質量部以下が好ましい。
本発明における前記アロフェンの添加量(外添量)は、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上であることが必要であり、好ましくは0.01〜0.2質量部の範囲内、特に好ましくは0.1〜0.2質量部の範囲内である。
本発明の電子写真装置用トナーは、通常、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法、重合法などの方法で製造することができるが、粉砕分級法が好ましい。この粉砕分級法では、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、ワックス、磁性体(磁性粉)などの各トナー成分を、ヘンシェルミキサーなどの混合機で予め混合したものを、二軸押出機などの混練装置を用いて混練し、冷却した後、粉砕し分級してトナー粒子を製造することができる。
前記トナー粒子の体積平均粒子径は、5〜20μmの範囲内が好ましい。前記体積平均粒子径は、例えば、マルチサイザー3(ベックマンコールター社製)を用いて測定することができる。
つぎに、前記のようにして得られたトナー粒子に、外添剤として体積平均粒子径0.5μm以下の粒子状アロフェン、および必要に応じてその他の外添剤を添加することにより、目的とする電子写真装置用トナーを得ることができる。
〔結着樹脂〕
前記結着樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などがあげられるが、熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
(熱可塑性樹脂)
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂があげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記スチレン系樹脂は、スチレン単量体の単独重合体であっても、スチレン単量体と共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもあってもよい。前記共重合モノマーとしては、例えばp−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物があげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させてもよい。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、2価または3価以上のアルコール成分と、2価または3価以上のカルボン酸成分とを縮重合もしくは共縮重合したものなどがあげられる。
前記2価または3価以上のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンの3価以上のアルコール類があげられる。
また、前記2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価以上のカルボン酸、これらの酸無水物またはこれらの低級アルキルエステルなどが用いられ、例えば、マレイン酸、フマール酸(フマル酸)、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸のアルキルまたはアルケニルコハク酸などの2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸の3価以上のカルボン酸などがあげられる。
(熱硬化性樹脂)
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、アネート系樹脂などがあげられ、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂があげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
〔着色剤〕
前記着色剤としては、例えば、黒色顔料、黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、白色顔料があげられる。前記黒色顔料としては、例えば、アセチレンブラック、ランブラック(油煙)、アニリンブラックなどのカーボンブラックがあげられる。前記黄色顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキなどがあげられる。前記橙色顔料としては、例えば、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGKなどがあげられる。前記赤色顔料としては、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどがあげられる。前記紫色顔料としては、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあげられる。前記青色顔料としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどがあげられる。前記緑色顔料としては、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンGなどがあげられる。前記白色顔料としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトなどがあげられる。
前記着色剤の配合量は、前記結着樹脂100質量部に対して、2〜20質量部の範囲内であることが好ましく、5〜15質量部の範囲内であることがより好ましい。
〔電荷制御剤〕
前記電荷制御剤は、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を著しく向上させ、耐久性や安定性に優れた特性などを得るために配合されるものである。すなわち、トナーを正帯電させて現像に供する場合には、正帯電性の電荷制御剤を添加し、負帯電させて現像に供する場合には、負帯電性の電荷制御剤を添加することができる。
前記正帯電性の電荷制御剤としては、例えば、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディーブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩があげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのなかでも、より迅速な帯電の立ち上がり性が得られる観点から、ニグロシン化合物が好ましく用いられる。
また、前記正帯電性の電荷制御剤としては、第四級アンモニウム塩、カルボン酸塩、カルボキシル基などの官能基を有する、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂を使用することもできる。
一方、前記負帯電性を示す電荷制御剤としては、有機金属錯体、キレート化合物などが好ましく、具体例としては、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロムなどがあげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのなかでも、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましい。
前記電荷制御剤の配合量は、前記結着樹脂100質量部に対して、1.5〜15質量部の範囲内であることが好ましく、1.5〜8質量部の範囲内であることがより好ましく、1.5〜7質量部の範囲内であることが特に好ましい。
なお、前記電荷制御剤を使用せずに、電荷制御作用の一部を結着樹脂に持たせるようにしてもよく、例えば、前記結着樹脂の一部として、カチオン性またはアニオン性の極性基を有する共重合体を用いることも可能である。前記カチオン性極性基としては、例えば、第一級、第二級または第三級アミノ基、第四級アンモニウム基、アミド基、イミノ基、イミド基、ヒドラジノ基、グアニジノ基、アミジノ基などの塩基性窒素含有基があげられる。前記アニオン性極性基としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸などの極性基があげられる。前記電荷制御作用を一部に持つ樹脂としては、例えば、カチオン性またはアニオン性極性基含有単量体を、他の単量体ないし樹脂とランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などの手段で重合させた樹脂があげられる。
〔ワックス(離型剤)〕
前記ワックスは、定着性や耐オフセット性を向上させるために使用され、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックスなどがあげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。このようなワックスを使用することにより、オフセット性や像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)をより効率的に防止することができるようになる。
前記ワックスの配合量は、前記結着樹脂100質量部に対して、1〜10質量部の範囲内であることが好ましい。
〔外添剤〕
本発明の電子写真装置用トナーにおいては、前記アロフェンとともに、アロフェン以外の外添剤を併用しても差し支えない。このような外添剤としては、例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどの無機金属酸化物があげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの外添剤でトナー粒子の表面を処理することにより、トナーの流動性、保存安定性、クリーニング性などを向上させることができる。
また、前記無機金属酸化物に加えて、シリカ(コロイダルシリカ、疎水性シリカ)などの流動性および研磨性を付与するための微粒子(通常、平均粒子径が1.0μm以下)を外添することもできる。
これらの外添剤の配合量は、前記トナー粒子100質量部に対して、0.2〜100質量部の範囲内であることが好ましい。なお、感光体との摩擦抵抗を低減させるために、例えば、ステアリン酸亜鉛などの外添剤を、前記トナー粒子100質量部に対して、0.01〜0.5質量部の範囲内で配合しても差し支えない。
本発明の電子写真装置用トナーは、あらゆる種類の静電潜像現像用トナーに適用することができ、具体的には、1成分現像剤、2成分現像剤を問わず適用することができる。
〔キャリヤ〕
本発明の電子写真装置用トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。前記キャリヤとしては、磁性キャリアを用いるのが好ましい。
前記磁性キャリヤとしては、例えば、磁性体粒子や、磁性体粒子を樹脂で被覆したいわゆるコーティングキャリヤなどがあげられる。
前記磁性体粒子の材料としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性体金属、およびそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライトなどの鉄系酸化物、およびそれらの混合物をあげることができる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記磁性体粒子の被覆用樹脂としては、例えばメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンなどのシリコーン系樹脂;フッ化ビニリデン、テトラフロロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、モノクロロトリフロロエチレン、モノクロロエチレン、トリフロロエチレンなどのフッ素系樹脂;メチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル系樹脂;スチレン、クロロスチレン、メチルスチレンなどのスチレン系樹脂;スチレン−アクリル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド系樹脂などがあげられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂が、耐久性、耐スペント性の点で好ましい。
前記キャリヤの体積平均粒子径は、通常、20〜100μmの範囲内である。キャリヤの平均粒子径は、例えば、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所社製、LA−920)などを用いて測定することができる。
前記キャリヤの見掛け密度は、キャリアの組成や表面構造によって異なるが、通常、2.4×10〜3.0×10kg/mの範囲内である。
本発明の電子写真装置用トナーを2成分現像剤として用いる場合、トナーの含有量は、2成分現像剤の重量に対して、通常、1〜20重量%の範囲内であり、好ましくは3〜15重量%の範囲内である。2成分現像剤におけるトナーの含有量を前記範囲内とすることにより、適度な画像濃度を維持し、トナー飛散の抑制によって画像形成装置内部の汚染や転写紙等へのトナーの付着を抑制することができる。
また、本発明の電子写真装置用トナーは、非磁性1成分現像剤や、トナー粒子に磁性体(磁性粉)を含有させて磁性1成分現像剤として使用することもできる。前記磁性体材料としては、前記磁性キャリヤに使用する磁性体材料と同様の材料を使用することができる。
本発明の電子写真装置用トナーは、トナー粒子の表面に粒子状アロフェンを付着(外添)させているため、磁性トナーを製造する場合でも、粒子状アロフェンが磁性体(磁性粉)などにより粉砕されるおそれがなく、VOCの吸着機能を充分に発揮することができる。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔アロフェンaの作製〕
アロフェンを含む原材料(火山灰土壌)と、水とを混合し、静置沈降させた後、上澄み液を乾燥、粉砕してアロフェンを得た。このアロフェンをさらに粉砕、分級して、体積平均粒子径0.2μmの粒子状のアロフェンa(実施例用)を作製した。
なお、体積平均粒子径の測定には、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA−920)を使用した。
〔アロフェンb,cの作製〕
前記アロフェンaの作製に準じて、体積平均粒子径が異なる粒子状のアロフェンb(実施例用)およびアロフェンc(比較例用)をそれぞれ作製した(表1参照)。
Figure 0006071836
〔トナー粒子(トナー原粉)Aの作製〕
結着樹脂(スチレン−アクリル系樹脂)100質量部、ワックス(離型剤)4質量部、着色剤(カーボンブラック)12質量部および電荷制御剤(ニグロシン)1質量部を、ヘンシェルミキサー混合機を用いて分散混合し、二軸混練機で溶融混練してドラムフレーカーで冷却した。つぎに、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕し、風力分級機を用いて分級して、体積平均粒子径が7.0μmで、10μm以上が2.0体積%、3μm以下が1.0体積%のトナー粒子(トナー原粉)Aを作製した。
〔実施例1〕
トナー粒子A100質量部に、アロフェンa(表1参照)0.10質量部、シリカ粒子(日本アエロジル社製、REA200)0.5質量部、酸化チタン粒子(テイカ社製、JR−405)1.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで、3000rpm、10分間混合し、トナーを作製した。
〔実施例2〜4、比較例1,2〕
実施例1のアロフェンの種類、添加量を、下記の表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして各種トナーを作製した。なお、比較例1は、アロフェンを添加しなかった。
Figure 0006071836
前記で得た実施例1〜4および比較例1,2のトナーを用いて、下記の基準に従い、VOC濃度を算出し、評価を行った。その結果を、前記表2に示した。
〔VOC濃度の測定〕
複合機(京セラドキュメントソリューションズ社製、「TASKalfa 4500i」)に、実施例1〜4および比較例1,2で作製したトナーをセットして、換気可能な容積5mのチャンバー内に設置し、15m/hで換気しながら画像形成を連続20分間行った後、画像形成を行わない待機状態で80分間放置した。つぎに、チャンバー内の空気を0.1L/minの速度でテナックス管に捕集し、テナックス管に吸着された気体成分をガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS装置)を用いて分析した。そして、n−ヘキサンとn−ヘキサデカンの間に現れる有機ガス成分を定量してVOC濃度を算出し、評価した。評価は、VOC濃度が150μg/m以上のものを×、VOC濃度が150μg/m未満のものを○とした。
前記表2の結果から、実施例1〜4は、体積平均粒子径0.5μm以下のアロフェンを使用し、かつ、このアロフェン添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上であるため、VOC濃度が低く、VOCの発生を長期間抑制することができた。
これに対して、比較例1は、アロフェンを外添していないため、VOC濃度が著しく高く、VOCの発生を全く抑制することができなかった。
また、アロフェンの体積平均粒子径が大きすぎる比較例2は、トナー粒子への付着力が小さく、トナー粒子の表面からアロフェンが脱離し、VOCの吸着能力が劣るため、VOC濃度が高く、VOCの発生を長期間抑制することができなかった。
このことから、VOCの発生を長期間抑制するには、体積平均粒子径0.5μm以下のアロフェンを使用し、かつ、このアロフェン添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上が必要であることが確認できた。
なお、実施例3と実施例4とを用いて画像確認を行った結果、アロフェンの含有量が0.2質量部の実施例3は、アロフェンの含有量が0.2質量部を超える実施例4に比べて、トナー帯電性が優れていた。すなわち、トナー帯電性の点から、アロフェンの含有量は、0.2質量部以下が好ましいことがわかった。
〔磁性トナー粒子(磁性トナー原粉)Bの作製〕
着色剤(カーボンブラック)に代えて、磁性粉を配合した以外は、トナー粒子Aと略同様にして、磁性トナー粒子(磁性トナー原粉)Bを作製した。すなわち、結着樹脂(スチレン−アクリル系樹脂)100質量部、磁性粉(フェライト)80質量部、ワックス(離型剤)4質量部および電荷制御剤(ニグロシン)1質量部を、ヘンシェルミキサー混合機を用いて分散混合し、二軸混練機で溶融混練してドラムフレーカーで冷却した。つぎに、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕し、風力分級機を用いて分級して、体積平均粒子径が7.0μmで、10μm以上が2.0体積%、3μm以下が1.0体積%の磁性トナー粒子(磁性トナー原粉)Bを作製した。
〔実施例5〕
トナー粒子(トナー原粉)Aに代えて磁性トナー粒子(磁性トナー原粉)Bを使用した以外は、実施例1と同様にして、トナーを作製した。すなわち、磁性ナー粒子B100質量部に、アロフェンa(表1参照)0.10質量部、シリカ粒子(日本アエロジル社製、REA200)0.5質量部、酸化チタン粒子(テイカ株式会社製、JR−405)1.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで、3000rpm、10分間混合し、磁性トナーを作製した。
〔実施例6〜8、比較例3,4〕
実施例5のアロフェンの種類、添加量を、下記の表3に示すように変更した以外は、実施例5と同様にして各種磁性トナーを作製した。なお、比較例3は、アロフェンを添加しなかった。
Figure 0006071836
前記で得た実施例5〜8および比較例3,4のトナーを用いて、下記の基準に従い、VOC濃度を算出し、評価を行った。その結果を、前記表3に示した。
〔VOC濃度の測定〕
複合機(京セラドキュメントソリューションズ社製、「TASKalfa 4500i」)に代えて、複合機(京セラドキュメントソリューションズ社製、「TASKalfa 520i」)を使用した以外は、前記VOC濃度の測定と同様にして、VOC濃度を測定した。すなわち、複合機(京セラドキュメントソリューションズ社製、「TASKalfa 520i」)に、実施例5〜8および比較例3,4で作製した磁性トナーをセットして、換気可能な容積5mのチャンバー内に設置し、15m/hで換気しながら画像形成を連続20分間行った後、画像形成を行わない待機状態で80分間放置した。つぎに、チャンバー内の空気を0.1L/minの速度でテナックス管に捕集し、テナックス管に吸着された気体成分をGC−MS装置を用いて分析した。そして、n−ヘキサンとn−ヘキサデカンの間に現れる有機ガス成分を定量してVOC濃度を算出し、評価した。評価は、VOC濃度が150μg/m以上のものを×、VOC濃度が150μg/m未満のものを○とした。
前記表3の結果から、実施例5〜8は、体積平均粒子径0.5μm以下のアロフェンを使用し、かつ、このアロフェン添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上であるため、VOC濃度が低く、VOCの発生を長期間抑制することができた。
これに対して、比較例3は、アロフェンを外添していないため、VOC濃度が著しく高く、VOCの発生を全く抑制することができなかった。
また、アロフェンの体積平均粒子径が大きすぎる比較例4は、トナー粒子への付着力が小さく、トナー粒子の表面からアロフェンが脱離し、VOCの吸着能力が劣るため、VOC濃度が高く、VOCの発生を長期間抑制することができなかった。
このことから、VOCの発生を長期間抑制するには、体積平均粒子径0.5μm以下のアロフェンを使用し、かつ、このアロフェン添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上が必要であることが確認できた。
なお、実施例7と実施例8とを用いて画像確認を行った結果、アロフェンの含有量が0.2質量部の実施例7は、アロフェンの含有量が0.2質量部を超える実施例8に比べて、トナー帯電性が優れていた。すなわち、トナー帯電性の点から、アロフェンの含有量は、0.2質量部以下が好ましいことがわかった。
本発明の電子写真装置用トナーは、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置用のトナーとして使用することができる。

Claims (2)

  1. トナー粒子の表面に、体積平均粒子径0.5μmの粒子状アロフェンが付着してなり、前記粒子状アロフェンの添加量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上0.2質量部以下であり、
    前記粒子状アロフェンはアロフェンを含む火山灰土壌を用いて作製されたものであることを特徴とする電子写真装置用トナー。
  2. トナー粒子中に磁性体を含有する請求項1記載の電子写真装置用トナー。
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