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JP6076954B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents
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JP6076954B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
例えば半導体デバイスなどの製造プロセスでは、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)に対して成膜処理やエッチング処理などの各種処理が行われる。そして、これら成膜処理やエッチング処理では、ウェハ面内で均一な処理が行われる必要がある。
ウェハに均一な処理を行うためは、ウェハを載置台に適切に載置する必要がある。このため、載置台には、例えばウェハの反り抑制や面内温度の均一化を目的として、静電チャックやクランプが用いることが試みられている。しかしながら、載置台に静電チャックを用いた場合、上記目的を達成するためには、当該静電チャックに高電圧を印加する必要がある。かかる場合、静電チャックからウェハを脱離させようとしても、ウェハに電荷が残留して脱離不良となるおそれがある。また、載置台にクランプを用いた場合、ウェハ近傍にクランプする機構を配置することによってウェハ処理への影響があり、あるいはパーティクルや異物が発生するおそれがある。
そこでウェハに均一な処理を行うため、例えば特許文献1に記載された成膜装置では、載置台を回転させながら、載置台に載置されたウェハの表面に膜を成長させることにより、膜厚の均一化を図っている。また、載置台の表面には固体膜が形成されており、固体膜の表面の表面粗さは、固体膜を形成する前の載置台の表面の表面粗さよりも大きくなっている。具体的には、表面粗さとして算術平均粗さ(以下、「Ra」という。)が用いられ、固体膜のRaが大きくなっている。このように載置台(固体膜)のRaを大きくすることにより、載置台の回転によるウェハの位置ずれの抑制を図っている。
特開2014−33162号公報
しかしながら、発明者らが調べたところ、特許文献1に記載された方法のように、単に載置台の表面のRaを調整しただけでは、載置台の表面とウェハの裏面との間に生じる摩擦力を十分に大きくできない場合があることが分かった(この理由については、後述において詳細に説明する)。そして、成膜装置では、成膜した膜の応力によりウェハが反る場合があり、摩擦力は特に小さくなってしまう。
このように摩擦力が小さい状態で載置台を回転させると、ウェハと載置台の回転が一致しない場合がある。かかる場合、膜厚分布の均一性を向上させるために定めた、ウェハの運転パターンの再現性が得られなくなり、精度よく均一性を向上させることができなくなる。また、ウェハの位置ずれが発生し、搬送不良を起こす可能性もある。したがって、ウェハ処理を適切に行うことができず、改善の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、載置台に基板を適切に載置して、当該基板に対する処理を適切に行うことを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板を処理する基板処理装置であって、基板を載置する載置台と、前記載置台を回転させる回転機構と、を有し、前記載置台は、当該載置台の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力が、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上になるように、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力が最適化されていることを特徴としている。
載置台の表面と基板の裏面との間の摩擦力を算出するには、例えばアモントン・クーロンの摩擦法則に基づくモデルを用いた考え方もあれば、凝着摩擦に基づくモデルを用いた考え方もある。これらの考え方には、真実接触面積を考えるか否かの違いがいある。アモントン・クーロンの摩擦法則では、真実接触面積を考えないので、摩擦力を変化させるパラメータは表面粗さのみとなる。この場合、摩擦係数を大きくするためには、表面の凹凸形状の斜面を急傾斜にする必要があるので、特許文献1に記載された方法ではRaを大きくしていると推察される。一方、凝着摩擦では、真実接触面積を考えており、特許文献1に記載されたようにRaを大きくすると摩擦力を大きくできない。このため、上記課題で述べたとおり、単に載置台の表面のRaを大きくしただけでは、摩擦力を十分に大きくできない場合がある。
そこで、発明者らはさらに鋭意検討を行い、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力の3つのパラメータを最適化すれば、摩擦力を基板に作用する力以上に大きくできることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力が最適化された載置台を用いる。かかる場合、載置台の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力を上記のように大きくできるので、例えば載置台が回転する場合でも、基板と載置台の回転を一致させることができ、基板の最適な運転パターンの再現性を向上させることができる。また、載置台に対する基板の位置ずれも抑制することができる。したがって、載置台に基板を適切に載置して、当該基板に対する処理を適切に行うことができる。
前記載置台は、当該載置台に印加される所定の電圧によって基板を静電吸着し、前記所定の電圧は、前記載置台による基板の静電吸着を停止する際、少なくとも基板に残留する電荷が脱離異常を起こさない電圧であってもよい。なお、脱離異常を起こさないとは、載置台から基板が脱離する際に脱離不良が生じない状態であることを意味する。
前記基板処理装置は、前記載置台に載置された基板の裏面において、当該載置台と接触していない部分を支持する支持部をさらに有していてもよい。
かかる場合、前記支持部は、当該支持部の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力が、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上になるように、表面粗さ及び表面硬度が最適化されていてもよい。
前記基板処理装置は、前記載置台を収容する処理容器と、前記処理容器の内部の雰囲気を所定の真空度まで減圧する減圧機構と、をさらに有していてもよい。
別な観点による本発明は、載置台を回転させながら、当該載置台に載置された基板を処理する基板処理方法であって、前記載置台は、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力が最適化され、前記載置台の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力を、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上にして、当該載置台に基板が載置されることを特徴としている。
前記載置台に印加される所定の電圧によって基板が静電吸着され、前記所定の電圧は、前記載置台による基板の静電吸着を停止する際、少なくとも基板に残留する電荷が脱離異常を起こさない電圧であってもよい。
前記載置台に載置された基板は、当該載置台と接触していない部分を支持部によって支持されてもよい。
かかる場合、前記支持部は、表面粗さ及び表面硬度が最適化され、前記支持部の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力を、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上にして、当該支持部に基板が支持されてもよい。
前記載置台に載置された基板の処理は、減圧雰囲気下で行われてもよい。
本発明によれば、載置台に基板を適切に載置して、当該基板に対する処理を適切に行うことができる。
本実施の形態にかかるプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 載置台の概略を示す縦断面図である。 載置台の概略を示す平面図である。 載置台に対して基板が凸型に変形した場合に、当該基板を載置台で載置する様子を示す説明図である。 載置台に対して基板が凹型に変形した場合に、当該基板を載置台で載置する様子を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる載置台の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態にかかる載置台の概略を示す縦断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理装置としてのプラズマ処理装置1の構成の概略を示す縦断面図である。プラズマ処理装置1は、基板としてのウェハWの表面(上面)に対してプラズマCVD(Chemical Vapor Deposiotion)処理を行う成膜装置である。なお、以下に示す実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
プラズマ処理装置1は、図1に示すように処理容器10を有している。処理容器10は、天井面が開口した略円筒形状を有し、当該天井面開口部には後述するラジアルラインスロットアンテナ40が配置されている。また、処理容器10の側面にはウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口にはゲートバルブ(図示せず)が設けられている。そして、処理容器10はその内部を密閉可能に構成されている。なお、処理容器10にはアルミニウム又はステンレス鋼等の金属が用いられ、処理容器10は電気的に接地されている。
処理容器10内の底部には、ウェハWを表面(上面)に載置させる円筒形状の載置台20が設けられている。載置台20の詳細な構造の説明は後述する。
載置台20の裏面側には、載置台20を回転させる回転機構21が設けられている。回転機構21は、支柱22と回転駆動部23を有している。支柱22は、載置台20の裏面を支持し、処理容器10の底面を貫通して設けられている。回転駆動部23は、処理容器10の外部において支柱22の下端に設けられている。この回転駆動部23の稼働により、支柱22を介して載置台20が回転する。
載置台20の下方には、載置台20上に置かれたウェハWを適宜昇降させる昇降機構30が設けられている。昇降機構30は、昇降ピン31、プレート32、支柱33、及び昇降駆動部34を有している。昇降ピン31は、プレート32の表面に例えば3本設けられ、載置台20の表面に突出自在に構成されている。プレート32は、処理容器10の底面を貫通する支柱33の上端に支持されている。支柱33の下端には、処理容器10の外部に配置された昇降駆動部34が設けられている。この昇降駆動部34の稼動により、載置台20を貫通している3本の昇降ピン31が昇降し、昇降ピン31の上端が載置台20の表面から上方に突出した状態と、昇降ピン31の上端が載置台20の内部に引き込まれた状態とに切り替えられる。なお、本実施の形態では、昇降ピン31が、本発明の支持部として機能する。
処理容器10の天井面開口部には、プラズマ生成用のマイクロ波を供給するラジアルラインスロットアンテナ40(radial line slot antenna)が設けられている。ラジアルラインスロットアンテナ40は、マイクロ波透過板41、スロット板42、遅波板43、及びシールド蓋体44を有している。
マイクロ波透過板41は、例えばOリング等のシール材(図示せず)を介して、処理容器10の天井面開口部に密に設けられている。したがって、処理容器10の内部は気密に保持される。マイクロ波透過板41には誘電体、例えば石英、Al、AlN等が用いられ、マイクロ波透過板41はマイクロ波を透過させる。
スロット板42は、マイクロ波透過板41の表面であって、載置台20と対向するように設けられている。スロット板42には、マイクロ波を透過させる複数のスロットが形成され、スロット板42はアンテナとして機能する。スロット板42には、導電性を有する材料、たとえば銅、アルミニウム、ニッケル等が用いられる。
遅波板43は、スロット板42の表面に設けられている。遅波板43には低損失誘電体材料、例えば石英、Al、AlN等が用いられ、遅波板43はマイクロ波の波長を短縮する。
シールド蓋体44は、遅波板43の表面において、遅波板43とスロット板42を覆うように設けられている。シールド蓋体44の内部には、例えば冷却媒体を流通させる円環状の流路45が複数設けられている。流路45を流れる冷却媒体によって、マイクロ波透過板41、スロット板42、遅波板43、シールド蓋体44が所定の温度に調節される。
シールド蓋体44の中央部には同軸導波管50が接続されている。同軸導波管50は、内部導体51と外部導体52を有している。内部導体51は、スロット板42と接続されている。内部導体51の下端部は円錐形に形成され、その径がスロット板42側に向かって拡大するテーパ形状を有している。この下端部により、スロット板42に対してマイクロ波を効率よく伝播するようになっている。
同軸導波管50には、マイクロ波を所定の振動モードに変換するモード変換器53、矩形導波管54、マイクロ波を発生するマイクロ波発生器55が同軸導波管50側からこの順で接続されている。マイクロ波発生器55は、所定周波数、例えば2.45GHzのマイクロ波を発生させる。
かかる構成により、マイクロ波発生器55により発生されたマイクロ波は、矩形導波管54、モード変換器53、同軸導波管50を順次伝播し、ラジアルラインスロットアンテナ40内に供給され、遅波板43で圧縮され短波長化され、スロット板42で円偏波を発生させた後、スロット板42からマイクロ波透過板41を透過して処理容器10内に放射される。このマイクロ波により処理容器10内では処理ガスがプラズマ化し、このプラズマによりウェハWのプラズマ処理が行われる。
処理容器10内には、上シャワープレート60と下シャワープレート61が、載置台20の上部に設けられている。これら上シャワープレート60と下シャワープレート61は、例えば石英管などからなる中空の管材で構成されている。上シャワープレート60と下シャワープレート61には、載置台20上のウェハWに対してガスを供給する複数の開口部(図示せず)が分布して設けられている。
上シャワープレート60には、処理容器10の外部に配置されたプラズマ生成ガス供給源62が、配管63を介して接続されている。プラズマ生成ガス供給源62には、プラズマ生成用のガスとして例えばArガスなどが貯留されている。このプラズマ生成ガス供給源62から、配管63を通じて、上シャワープレート60内にプラズマ生成ガスが導入され、処理容器10内に均一に分散された状態で、プラズマ生成ガスが供給される。
下シャワープレート61には、処理容器10の外部に配置された処理ガス供給源64が、配管65を介して接続されている。処理ガス供給源64には、成膜される膜に応じた処理ガスが貯留されている。例えばウェハWの表面にSiN膜を成膜する場合には、処理ガスとしてTSA(トリシリルアミン)、Nガス、Hガスなどが貯留され、SiO膜を成膜する場合には、TEOSなどが貯留される。この処理ガス供給源64から、配管65を通じて、下シャワープレート61内に処理ガスが導入され、処理容器10内に均一に分散された状態で、処理ガスが供給される。
処理容器10の底面には、処理容器10の内部の雰囲気を減圧する減圧機構70が設けられている。減圧機構70は、例えば真空ポンプを備えた排気部71が、排気管72を介して処理容器10の底面に接続された構成を有している。排気部71は、処理容器10内の雰囲気を排気して、所定の真空度まで減圧することができる。
次に、上述した載置台20の詳細な構造について説明する。載置台20には、例えばAlN等が用いられる。
図2及び図3に示すように載置台20の表面には、第1の接触領域100と第2の接触領域101が形成されている。第1の接触領域100は、載置台20の外周部において、平面視で円環状に形成されている。第2の接触領域101は、載置台20の中心部において、平面視で円形状に形成されている。
本実施の形態では、載置台20に載置するウェハWは、成膜した膜の応力によって反っている。第1の接触領域100と第2の接触領域101は、このように反ったウェハWが接触する領域である。すなわち、例えば図4に示すようにウェハWに引張応力が作用し、ウェハWが上方に凸状に反り、載置台20に対してウェハWが凸型に変形する場合、ウェハWの外周部が第1の接触領域100と接触する。また、例えば図5に示すようにウェハWに圧縮応力が作用し、ウェハWが下方に凸状に反り、載置台20に対してウェハWが凹型に変形する場合、ウェハWの中心部は第2の接触領域101と接触する。
載置台20には、当該載置台20を厚み方向に貫通する貫通孔102が例えば3箇所に形成されている。貫通孔102には、昇降ピン31が挿通して設けられている。
載置台20の内部には、静電チャック用の電極103が設けられている。電極103は、処理容器10の外部に設けられた直流電源104に接続されている。この直流電源104により載置台20の表面にジョンソン・ラーベック力を生じさせて、ウェハWを載置台20上に静電吸着することができる。
また、載置台20の内部には、例えば冷却媒体を流通させる温度調節機構105が設けられている。温度調節機構105は、処理容器10の外部に設けられ、冷却媒体の温度を調整する液温調節部106に接続されている。そして、液温調節部106によって冷媒媒体の温度が調節され、載置台20の温度を制御でき、この結果、載置台20上に載置されたウェハWを所定の温度に維持できる。
なお、載置台20には、RFバイアス用の高周波電源(図示せず)が接続されていてもよい。高周波電源は、ウェハWに引き込むイオンのエネルギーを制御するのに適した一定の周波数、例えば13.56MHzの高周波を所定のパワーで出力する。
以上のように構成された載置台20は、ウェハWを載置した状態で、回転機構21によって回転する。そこで、載置台20に対するウェハWの位置ずれを抑制し、ウェハWと載置台20の回転を一致させるため、ウェハWの裏面と載置台20の表面との間に生じる摩擦力をウェハWに作用する力以上、すなわち角加速度や載置のずれによって生じる慣性力以上に大きくする。以下では、このように摩擦力を大きくするための載置台20の構成について、さらに詳細に説明する。
ウェハWと載置台20との間に生じる摩擦力を算出するには、例えばアモントン・クーロンの摩擦法則に基づくモデルを用いた考え方もあれば、凝着摩擦に基づくモデルを用いた考え方もある。例えばアモントン・クーロンの摩擦法則に基づく考え方の場合、摩擦力は下記式(1)によって導出される。また、凝着摩擦(介在物を介して生じる摩擦)に基づく考え方の場合、摩擦力は下記式(2)によって導出される。
F=μ・N ・・・・(1)
F=s・A=s・N/H ・・・・(2)
但し、F:摩擦力、μ:摩擦係数、N:垂直抗力、s:せん断強さ、A:真実接触面積、H:表面硬度
そこで、発明者らがさらに鋭意検討した結果、載置台20において、表面粗さ、表面硬度、及びウェハWを吸着する力の3つのパラメータを最適化すれば、摩擦力をウェハWに作用する力以上に大きくできることを見出した。
先ず、1つ目のパラメータである、表面粗さについて説明する。例えば物造りにおいて、表面粗さは表面状態を管理する指標として確立されており、計測も容易であるため、当該表面粗さをパラメータとして用いる。そして、表面粗さとしては、真実接触面積と相関の高い表面粗さのパラメータが用いられる。例えば算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRz等を用いることができる。また、本実施の形態では、第1の接触領域100の表面粗さと第2の接触領域101の表面粗さは同一である。
次に、2つ目のパラメータである、表面硬度について説明する。例えば上記式(2)に従えば、表面硬度は小さくする必要がある。すなわち、接触領域100、101の表面硬度を小さくするのがよい。具体的には、例えば接触領域100、101の材料を変更し、あるいは接触領域100、101の表面に膜を形成することにより、載置台20の表面硬度10.4(GPa)より、接触領域100、101の表面硬度を小さくする。接触領域100、101の材料にAlを用いれば、表面硬度を6.0(GPa)にできる。接触領域100、101にAlを溶射すれば、表面硬度を9.8(GPa)にできる。接触領域100、101にYを溶射すれば、表面硬度を5.8(GPa)にできる。接触領域100、101にYFを溶射すれば、表面硬度を2.9(GPa)にできる。
最後に、3つ目のパラメータである、ウェハWを吸着する力について説明する。例えば上記式(1)、(2)に従えば、載置台20の垂直抗力を大きくする必要がある。ウェハWの自重は変更できないので、例えばウェハWを吸着する力を大きくして、ウェハWの見かけの荷重を大きくし、載置台20の垂直抗力を大きくするのがよい。
上述したように、載置台20に高電圧を印加してウェハWを静電吸着すると、載置台20からウェハWを脱離させようとしても、ウェハWに電荷が残留して脱離不良となるおそれがある。このため、載置台20でウェハWを吸着する際には、載置台20に低電圧を印加する。具体的には、この所定の低電圧は、載置台20によるウェハWの吸着を停止する際(すなわち、電圧の印加を停止する際)、少なくともウェハWに残存する電荷が、載置台20からウェハWが脱離する際の脱離異常を起こさない電圧である。かかる場合、上述した脱離不良が生じない。
以上のように載置台20において、表面粗さ、表面硬度、及びウェハWを吸着する力の3つのパラメータを、プラズマ処理の処理条件に応じて最適化する。そして、ウェハWと載置台20との間の摩擦力をウェハWに作用する力以上に大きくする。
なお、例えば図5に示したようにウェハWに圧縮応力が作用し、載置台20に対してウェハWが凹型に変形した場合、第2の接触領域101と接触するウェハWの中心部以外の部分において、ウェハWの裏面と昇降ピン31を接触させてもよい。そうすると、ウェハWの裏面が昇降ピン31と接触する分、ウェハWに作用する摩擦力を大きくすることができる。なお、本実施の形態では、昇降ピン31が、本発明の支持部として機能する。
かかる場合、昇降ピン31の先端部31aについても、上記載置台20と同様に、その表面粗さ及び表面硬度の2つのパラメータを、プラズマ処理の処理条件に応じて最適化するのが好ましい。そうすると、ウェハWの裏面と先端部31aの表面との間に生じる摩擦力を大きくして、ウェハWに作用する摩擦力をさらに大きくすることができる。
なお、昇降ピン31は、例えばバネ(図示せず)によって支持され、当該バネの弾性力によってウェハWの重量と同等の力で支持するように構成されていてもよい。また、載置台20と昇降ピン31の温度が同じになるように、昇降ピン31には比熱の小さい材料を用い、特に先端部31aには熱伝導性の高い材料を用いるのが好ましい。
次に、以上のように構成されたプラズマ処理装置1で行われるウェハWのプラズマ処理について説明する。
先ず、処理容器10内に搬入されたウェハWは、昇降ピン31によって載置台20上に載置される。このとき、直流電源104をオンにして載置台20の電極103に直流電圧を所定の低電圧で印可し、載置台20によってウェハWを吸着する。
その後、処理容器10内を密閉した後、減圧機構70によって、処理容器10内の雰囲気を所定の圧力、例えば400mTorr(=53Pa)に減圧する。さらに、上シャワープレート60から処理容器10内にプラズマ生成ガスを供給すると共に、下シャワープレート61から処理容器10内にプラズマ成膜用の処理ガスを供給する。
このように処理容器10内にプラズマ生成ガスと処理ガスが供給される際、マイクロ波発生器55を作動させ、当該マイクロ波発生器55において、例えば2.45GHzの周波数で所定のパワーのマイクロ波を発生させる。そして、マイクロ波透過板41の下面に電界が発生し、プラズマ生成ガスがプラズマ化され、さらに処理ガスがプラズマ化されて、その際に発生した活性種によって、ウェハW上に成膜処理がなされる。こうして、ウェハWの表面に所定の膜が形成される。
ウェハWにプラズマ成膜処理を行っている間、回転機構21によって載置台20を回転させる。このように載置台20に載置されたウェハWを回転させることにより、当該ウェハWに対してウェハ面内で均一な成膜処理が行われ、所定の膜が均一な膜厚で形成される。
また、載置台20を回転させて、ウェハWに角加速度や載置のずれによって生じる慣性力がかかっても、ウェハWの裏面と載置台20の表面との間に生じる摩擦力が上記力以上であるので、ウェハWと載置台20の回転を一致させることができ、ウェハWの最適な運転パターンの再現性を向上させることができる。また、載置台20に対するウェハWの位置ずれも抑制することができ、ウェハWの搬送不良を抑制することができる。
その後、所定の膜が成長し、ウェハWに所定の膜厚の膜が形成されると、プラズマ生成ガス及び処理ガスの供給と、マイクロ波の照射とが停止される。その後、ウェハWは処理容器10から搬出されて、一連のプラズマ成膜処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、表面粗さ、表面硬度、及びウェハWを吸着する力が最適化された載置台20を用いているので、ウェハWの裏面と載置台20の表面との間に生じる摩擦力をウェハWに作用する力以上に大きくすることができる。このため、プラズマ処理において載置台20が回転しても、ウェハWと載置台20の回転を一致させることができ、また載置台20に対するウェハWの位置ずれも抑制することができる。したがって、載置台20にウェハWを適切に載置して、当該ウェハWに対するプラズマ処理を適切に行うことができる。
また、図5に示したように載置台20に対してウェハWが凹型に変形した場合、ウェハWの裏面と昇降ピン31を接触させるので、当該ウェハWに作用する摩擦力を大きくすることができる。さらに、昇降ピン31の先端部31aにおいて、表面粗さ及び表面硬度を最適化しているので、ウェハWに作用する摩擦力をさらに大きくすることができる。
なお、以上の実施の形態では、図4に示したように載置台20に対してウェハWが凸型に変形する場合と、図5に示したように載置台20に対してウェハWが凹型に変形する場合を想定して、載置台20に第1の接触領域100と第2の接触領域101を形成した。しかしながら、例えばウェハWはウェハ面内で波打っている場合もあるし、平坦な場合もあり、すなわち載置台20の表面においてウェハWの接触箇所が特定できない場合もある。そこで、図7に示すように載置台20の表面全面に接触領域200を形成してもよい。接触領域200は、上記接触領域100、101と同様に、その表面粗さ及び表面硬度が最適化されて形成される。
本実施の形態でも、上記実施の形態と同様の効果を享受でき、すなわち、ウェハWの裏面と載置台20の表面との間に生じる摩擦力を大きくして、載置台20にウェハWを適切に載置することができる。しかも、例えば載置台20の電極103を省略して、接触領域200のみで摩擦力を大きくする場合、載置台20の材料にAlN等を用いる必要がなく、プラズマ処理装置1の製造コストを大幅に低廉化することができる。
また、以上の実施の形態では、マイクロ波を用いたプラズマ処理を例にとって説明したが、これに限定されず、高周波電圧を用いたプラズマ処理についても本発明を適用できるのは勿論である。さらに、以上の実施の形態では、本発明を成膜処理を行うプラズマ処理に適用していたが、本発明は、成膜処理以外の基板処理、例えばエッチング処理やスパッタリングを行うプラズマ処理にも適用できる。
また、本発明は、プラズマ処理以外の処理にも適用でき、すなわち載置台に載置された基板に対する処理であれば、任意の処理に適用できる。さらに、本発明は、載置台上の基板を回転させながら処理を行う基板処理に限定されるものではないが、上述したように基板を回転させながら行う基板処理に特に有用となる。
また、本発明のプラズマ処理で処理される基板は、半導体ウェハ、有機EL基板、FPD(フラットパネルディスプレイ)用の基板等のいずれのものであってもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 プラズマ処理装置
10 処理容器
20 載置台
21 回転機構
30 昇降機構
31 昇降ピン
31a 先端部
70 減圧機構
100 第1の接触領域
101 第2の接触領域
103 電極
200 接触領域
W ウェハ

Claims (10)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を載置する載置台と、
    前記載置台を回転させる回転機構と、を有し、
    前記載置台は、当該載置台の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力が、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上になるように、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力が最適化されていることを特徴とする、基板処理装置。
  2. 前記載置台は、当該載置台に印加される所定の電圧によって基板を静電吸着し、
    前記所定の電圧は、前記載置台による基板の静電吸着を停止する際、少なくとも基板に残留する電荷が脱離異常を起こさない電圧であることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記載置台に載置された基板の裏面において、当該載置台と接触していない部分を支持する支持部をさらに有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 前記支持部は、当該支持部の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力が、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上になるように、表面粗さ及び表面硬度が最適化されていることを特徴とする、請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記載置台を収容する処理容器と、
    前記処理容器の内部の雰囲気を所定の真空度まで減圧する減圧機構と、をさらに有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 載置台を回転させながら、当該載置台に載置された基板を処理する基板処理方法であって、
    前記載置台は、表面粗さ、表面硬度、及び基板を吸着する力が最適化され、
    前記載置台の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力を、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上にして、当該載置台に基板が載置されることを特徴とする、基板処理方法。
  7. 前記載置台に印加される所定の電圧によって基板が静電吸着され、
    前記所定の電圧は、前記載置台による基板の静電吸着を停止する際、少なくとも基板に残留する電荷が脱離異常を起こさない電圧であることを特徴とする、請求項に記載の基板処理方法。
  8. 前記載置台に載置された基板は、当該載置台と接触していない部分を支持部によって支持されることを特徴とする、請求項又はに記載の基板処理方法。
  9. 前記支持部は、表面粗さ及び表面硬度が最適化され、
    前記支持部の表面と基板の裏面との間に生じる摩擦力を、載置台の回転における角加速度と、載置台に対する基板の載置のずれとによって基板に生じる慣性力以上にして、当該支持部に基板が支持されることを特徴とする、請求項に記載の基板処理方法。
  10. 前記載置台に載置された基板の処理は、減圧雰囲気下で行われることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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