JP6077684B2 - 電子線滅菌方法 - Google Patents
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Description
上面、下面及び4つの側面をもつ六面体からなる被照射物(P)を電子線照射により滅菌する方法であって、
前記被照射物の上面、下面及び1側面を被照射面として、3台の電子加速器(31、32、33)の各照射窓(31a、32a、33a)がこれら3つの被照射面にそれぞれ対向するように略平行に位置する電子線照射領域(Z)を利用し、
前記被照射物の第1の挟持部を挟持する第1工程と、
前記被照射物を挟持したまま一方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第1の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第2工程と、
前記被照射物を挟持したまま水平方向に90°回転する第3工程と、
前記被照射物を挟持したまま逆方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第2の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第4工程と、
前記被照射物の前記第1の挟持部を開放すると共に前記第4工程で電子線照射された第2の挟持部を挟持する第5工程と、
前記被照射物を挟持したまま一方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第3の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第6工程と、
前記被照射物を挟持したまま水平方向に90°回転する第7工程と、
前記被照射物を挟持したまま逆方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第4の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第8工程と、
前記被照射物の前記第2の挟持部を開放する第9工程とを備え、
前記被照射物の全表面を前記第1工程〜第9工程に沿って滅菌することを特徴とする。
第1工程は、図11において、上述のように、ローラコンベア51の作動により搬入用パスボックス71の2つのシャッタ73a、25aを介して搬送されてきたパッケージPが位置決めシリンダ60(図示しない)の作動で定位置に固定され、リニアモータテーブル41の作動による可動テーブル41bのX軸方向後進(パッケージPの搬送方向後方への移動)に伴い、チャック部材45が所定の位置に移動する。この位置でパッケージPがチャック部材45のチャック45bによって角部位P5を挟持される(図8参照)。その後のシリンダ60の作動については上述した。
第2工程は、図12において、パッケージPが角部位P5をチャック部材45に挟持された状態で、リニアモータテーブル41の作動による可動テーブル41bのX軸方向前進(パッケージPの搬送方向前方への移動)に伴い、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面(図示上側の半分)と側面P13の全表面が電子線照射領域Z内を通過する。本第2工程においては、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面と側面P13の全表面が滅菌される。
第3工程は、図13において、パッケージPが角部位P5をチャック部材45に挟持された状態で、回転部材43が回転軸43bをθ軸方向正転(時計回り)に90°回転し、チャック部材45に挟持されたパッケージPを回転軸43bの回りに水平方向に90°回転する。このことにより、パッケージPの側面P13に隣接する側面P14が電子線照射領域Z内を通過できる位置になる。
第4工程は、図14において、パッケージPが角部位P5をチャック部材45に挟持された状態で、リニアモータテーブル41の作動による可動テーブル41bのX軸方向後進(パッケージPの搬送方向後方への移動)に伴い、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面(図示上側の半分)と側面P14の全表面が電子線照射領域Z内を通過する。本第4工程においては、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面と側面P14の全表面が滅菌される。
第5工程は、図15及び図16において、パッケージPがチャック部材45に挟持された状態からチャック部材46に挟持された状態に受け渡しを行う。具体的には、まず、図15において、パッケージPが角部位P5をチャック部材45に挟持された状態で、回転部材43が回転軸43bをθ軸方向正転(時計回り)に45°回転する。次に、リニアモータテーブル42の作動による可動テーブル42bのX軸方向後進(パッケージPの搬送方向後方への移動)に伴い、チャック部材46が所定の位置に移動する。この位置でパッケージPが角部位P6をチャック部材46のチャック46bによって挟持される。
第6工程は、図17において、パッケージPが角部位P6をチャック部材46に挟持された状態で、リニアモータテーブル42の作動による可動テーブル42bのX軸方向後進(パッケージPの搬送方向後方への移動)に伴い、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面(図示上側の半分)と側面P15の全表面が電子線照射領域Z内を通過する。本第6工程においては、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面と側面P15の全表面が滅菌される。
第7工程は、図18において、パッケージPが角部位P6をチャック部材46に挟持された状態で、回転部材44が回転軸44bをθ軸方向正転(時計回り)に90°回転して、チャック部材46に挟持されたパッケージPを回転軸44bの回りに水平方向に90°回転する。このことにより、パッケージPの側面P15に隣接する側面P16が電子線照射領域Z内を通過できる位置になる。
第8工程は、図19において、パッケージPが角部位P6をチャック部材46に挟持された状態で、リニアモータテーブル42の作動による可動テーブル42bのX軸方向前進(パッケージPの搬送方向前方への移動)に伴い、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面(図示上側の半分)と側面P16の全表面が電子線照射領域Z内を通過する。本第8工程においては、パッケージPの上面P11及び下面P12それぞれの少なくとも2分の1の表面と側面P16の全表面が滅菌される。
第9工程は、図20において、パッケージPが角部位P6をチャック部材46に挟持された状態で、リニアモータテーブル42の作動による可動テーブル42bのX軸方向前進(パッケージPの搬送方向前方への移動)に伴い、パッケージPが搬出用のローラコンベア52の端部まで移動する。ここで、チャック部材46のチャック46bが角部位P6を開放することにより、パッケージPは、チャック部材46からローラコンベア52に受け渡しされる。
(1)上記実施形態においては、加速電圧が40〜70kVの範囲で調整可能な小型低エネルギー電子加速器を採用して、SAL≦10−6の滅菌レベルを保証するものであるが、これに限るものではなく、加速電圧が更に高い電子加速器を採用してチャックスライド装置によるパッケージの移動速度を調整することにより、種々の滅菌レベルを保証することができる。例えば、更に高い加速電圧で作動することにより、SAL≦10−12の滅菌レベルを保証することも可能である。
(2)上記実施形態においては、パッケージの上面及び下面は、いずれも全表面が電子線照射領域内を2回通過している。これに対して、パッケージの全側面は、電子線照射領域内を1回通過している。従って、パッケージの全表面に照射される電子線の吸収線量を同程度とするため、パッケージの上面及び下面に電子線を照射する電子加速器の出力をパッケージの側面に電子線を照射する電子加速器の出力より下げて作動するようにしてもよい。このことにより、パッケージの上面及び下面に電子線を照射する電子加速器の使用限界(寿命)を長くすることができる。
(3)上記実施形態においては、電子線照射装置本体の外壁部にステンレス製金属板を採用するものであるが、これに限るものではなく、電子加速器の加速電圧を高く作動する場合も考慮して、電子線照射装置本体の外壁部にステンレス製金属板に替えて鉛板を採用するようにしてもよい。
(4)上記実施形態においては、チャックスライド装置のX軸方向の移動にリニアモータテーブルを採用するが、これに限るものではなく、回転モータとギヤ機構などによる移動を採用するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では説明していないが、電子線照射装置の電子線照射室の室内を連設される無菌作業室の内部より負圧にすることにより、無菌作業室の無菌状態をより安定に維持することができる。
(6)上記実施形態においては、Wシャッタ方式を採用する。すなわち、搬入用パスボックスの第1の搬入口と第2の搬入口、及び、搬出用パスボックスの第1の搬出口と第2の搬出口がいずれもパッケージの搬送方向に一直線上に並ぶように配置して、各搬入口と搬出口にはそれぞれシャッタを設けている。このように配置された各搬入口と搬出口の各シャッタが同時に開放することのないように制御して、電子線照射装置内で発生するX線が外部に漏えいしないようにしている。しかし、各パスボックスの搬入口と搬出口の配置は、これに限るものではなく、一般的なWクランク方式を採用するようにしてもよい。すなわち、搬入用パスボックスの第1の搬入口と第2の搬入口、及び、搬出用パスボックスの第1の搬出口と第2の搬出口がそれぞれ直交するように配置する。このように配置された各搬入口の間、及び、各搬出口の間のパッケージの搬送方向が2回に亘って90度屈曲することにより、電子線照射装置内で発生するX線が外部に漏えいしないようにする。
(7)上記実施形態においては、パッケージを挟持したチャックスライド装置のチャック爪が電子線照射領域内を通過しないように稼動する。しかし、これに限るものではなく、チャック爪が電子線照射領域内を通過して、この部位の滅菌が常時行われるようにしてもよい。この場合には、チャック爪がパッケージを挟持しない状態で電子線照射領域内を通過するようにして、チャック爪のパッケージに接する部位が滅菌されるようにすることが好ましい。
(8)上記実施形態においては、パッケージの上面及び下面のうち約半分の面積が電子線照射領域内を通過するように稼動して、チャックスライド装置のチャック爪が電子線照射領域内を通過することがない。しかし、これに限るものではなく、電子加速器の照射窓の幅を広くして、パッケージの上面及び下面の全面に電子線を照射するようにしてもよい。この場合には、チャックスライド装置のチャック爪は、常に電子線照射領域内を通過して滅菌される。
22…電子線照射室、23…減圧室、24…機械室、25…搬入口、26…搬出口、
21、21a〜21e…外壁部、23a、23b…隔壁部、
23c、23d…スライド開口部、25a、26a…シャッタ、
30…電子線発生装置、31、32、33…電子加速器、
31a、32a、33a…照射窓、40…チャックスライド装置、
41、42…リニアモータテーブル、41a、42a…ベッド、
41b、42b…可動テーブル、43、44…回転部材、43a、44a…回転架台、
43b、44b…回転軸、45、46…チャック部材、45a、46a…支持部、
45b、46b…チャック爪、50…搬送装置、51、52…ローラコンベア、
60…位置決めシリンダ、61、62…シリンダ、61a、62a…架台、
71、72…パスボックス、73…搬入口、74…搬出口、
73a、74a…シャッタ、61b、62b…伸縮支柱、61c、62c…固定爪、
P…パッケージ、P1…タブ、P2…上面シール、P3〜P6…角部位、
P11…上面、P12…下面、P13〜P16…側面、θ…回転方向、X…移動方向、
Z…電子線照射領域。
Claims (1)
- 上面、下面及び4つの側面をもつ六面体からなる被照射物を電子線照射により滅菌する方法であって、
前記被照射物の上面、下面及び1側面を被照射面として、3台の電子加速器の各照射窓がこれら3つの被照射面にそれぞれ対向するように略平行に位置する電子線照射領域を利用し、
前記被照射物の第1の挟持部を挟持する第1工程と、
前記被照射物を挟持したまま一方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第1の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第2工程と、
前記被照射物を挟持したまま水平方向に90°回転する第3工程と、
前記被照射物を挟持したまま逆方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第2の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第4工程と、
前記被照射物の前記第1の挟持部を開放すると共に前記第4工程で電子線照射された第2の挟持部を挟持する第5工程と、
前記被照射物を挟持したまま一方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第3の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第6工程と、
前記被照射物を挟持したまま水平方向に90°回転する第7工程と、
前記被照射物を挟持したまま逆方向へ移動して当該被照射物の上面及び下面それぞれの少なくとも2分の1の表面と第4の側面の全表面が前記電子線照射領域内を通過する第8工程と、
前記被照射物の前記第2の挟持部を開放する第9工程とを備え、
前記被照射物の全表面を前記第1工程〜第9工程に沿って滅菌することを特徴とする電子線滅菌方法。
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