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JP6079567B2 - 排気浄化装置の制御方法 - Google Patents
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Description

本発明は、選択触媒還元フィルターよりも上流側の排気通路にNOセンサーを配した排気浄化装置の制御方法に関する。
内燃機関から排出される排気に対する環境への影響をできるだけ少なくするため、排気中に含まれる有害成分を捕捉または吸着したり、あるいは無害化する触媒装置を組み込んだ排気浄化装置が知られている。例えば、排気中の粒子状物質や窒素酸化物、すなわちNOを無害化するための選択触媒還元フィルター、すなわちSCRF(Selective Catalytic Reduction Filter)を用いた排気浄化装置が知られている。これは、SCRFよりも上流側の排気通路内に尿素を含む還元剤を連続的に供給し、SCRFによってNOを還元して無害な窒素と水とに分解するものである。この場合、適切な量の還元剤を排気通路に供給する必要があるため、排気通路を流れる排気に含まれるNOの量を検出するNOセンサーが組み込まれ、このNOセンサーからの検出情報に基づいて還元剤の供給量を制御するようにしている。また、このSCRFにおいては、排気中の炭素質や炭化水素成分を含む粒子状物質、すなわちPM(Particulate Matter)も同時に捕捉されるため、捕捉されたPMを定期的に燃焼させて二酸化炭素と水とに分解し、SCRFを再生させる必要がある。
上述した従来の排気浄化装置においては、NOセンサーをSCRFタイプの触媒コンバーターよりも排気通路の下流側に配置したもの以外に、特許文献1に示すようにNOセンサーをSCRFよりも排気通路の上流側に配したものも知られている。
特開2007−170383号公報
特許文献1に開示されているように、NOセンサーをSCRFよりも排気通路の上流側に配した排気浄化装置においては、車両の運転状況によってNOセンサーが多量のHCを含む排気にさらされてしまうことがある。例えば、NOセンサーが活性化していない内燃機関の冷態始動時にSCRFの再生処理が開始されると、NOセンサーが配された排気通路に内燃機関から多量のHC成分が流れることとなる。また、SCRFを再生するための燃料の添加中に内燃機関の運転を停止した場合も同様に、排気通路に多量のHC成分が残留してしまうこととなる。
このような状況にてNOセンサーが活性化すると、その周囲に介在する多量のHC成分によってNOセンサーの出力異常が発生したり、これが異常発熱してしまう可能性があった。結果として、NOセンサーの誤作動に加え、最悪の場合にはNOセンサーの故障を招いてしまう。
本発明の目的は、SCRFよりも排気通路の上流にNOセンサーを配した排気浄化装置において、常に信頼性の高いNO濃度を検出できるようにした制御方法を提供することにある。
本発明は、排気通路の途中に組み込まれて内燃機関からの排気に含まれるNOを浄化するためのSCRFと、このSCRFを再生するために当該SCRFよりも上流側から前記排気通路を流れる排気に燃料を添加するための燃料添加手段と、この燃料添加手段と前記SCRFとの間の前記排気通路を流れる排気に含まれるNOの濃度を検出するNOセンサーとを有する排気浄化装置の制御方法であって、前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性の有無を判定するステップと、前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性があると判断した場合、前記燃料添加手段から燃料を添加するステップと、NOセンサーが活性状態にあるか否かを判定するステップと、NOセンサーが活性状態にないと判定した場合、前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性があると判断した場合であっても、前記NOセンサーが活性状態にあると判定されるまで、前記燃料添加手段から燃料を添加するステップを停止するステップとを具えたことを特徴とする。
本発明においては、例えば内燃機関の始動直後に燃料添加手段から燃料を添加する必要性がある場合であっても、NOセンサーが活性状態になるまでは燃料の添加が行われない。燃料添加手段から燃料を添加する必要性があるのは、一般的にはSCRFの再生処理が該当する。これに加え、燃料添加手段として独立した燃料添加弁を用いた場合には、この燃料添加弁の機能維持のための定期的な燃料添加処理も含まれる。
本発明における排気浄化装置の制御方法において、燃料添加手段から燃料を添加するステップの実行中にイグニッションキースイッチがオフとなった場合、燃料添加手段から燃料を添加するステップを停止し、さらにその後に内燃機関の運転を停止するステップをさらに具えることができる。
また、燃料添加手段から燃料を添加するステップの実行中にイグニッションキースイッチがオフとなった場合、NOセンサーに対する通電を一定時間維持した後、NOセンサーに対する通電を停止するステップをさらに具えることができる。
燃料添加手段が独立した燃料添加弁に加え、内燃機関の排気行程中に燃焼室に燃料を噴射するための燃料噴射弁を含むものであってよい。排気浄化装置が燃料添加手段とNOセンサーとの間の排気通路の途中に組み込まれた酸化触媒コンバーターをさらに具えることができる。さらに、排気浄化装置がNOセンサーと選択還元触媒フィルターとの間の排気通路に還元剤を添加するための還元剤添加弁を具えることができる。
本発明の排気浄化装置の制御方法によると、燃料添加手段から燃料を添加する必要性があったとしても、NOセンサーが活性化するまでは燃料添加を停止することで、NOセンサーの周囲をHC成分のほとんどない状態に維持することができる。この結果、NOセンサーの活性化後に検出されるNO濃度に高い信頼性を持たせることが可能であり、NOセンサーの故障などを未然に防止することもできる。
本発明を圧縮点火方式の多気筒内燃機関が搭載された車両に応用した一実施形態のシステム概念図である。 図1に示した実施形態における主要部の制御ブロック図である。 図1に示した実施形態において、イグニッションキースイッチがオンに切り替わった後の主要部の変化を模式的に表すタイムチャートである。 図1に示した実施形態において、イグニッションキースイッチがオフに切り替わった後の主要部の変化を模式的に示すタイムチャートである。 図1に示した実施形態において、イグニッションキースイッチがオフに切り替わった後の主要部の変化を模式的に示すタイムチャートである。 図1に示した実施形態において、イグニッションキースイッチがオンに切り替わった後の制御手順を表すフローチャートである。 図1に示した実施形態において、イグニッションキースイッチがオフに切り替わった後の制御手順を表すフローチャートである。
本発明を圧縮点火方式の多気筒内燃機関が搭載された車両に適用した一実施形態について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、要求される特性に応じてその構成を自由に変更することが可能である。例えば、ガソリンやアルコールまたはLNG(液化天然ガス)などを燃料としてこれを点火プラグにて着火させる火花点火方式の内燃機関に対しても本発明は有効である。
本実施形態におけるエンジンシステムの主要部を模式的に図1に示し、その主要部の制御ブロックを概略的に図2に示す。なお、図1にはエンジン10の吸排気のための動弁機構や消音器の他に、このエンジン10の補機として一般的な排気ターボ式過給機やEGR装置なども省略されている。また、エンジン10の円滑な運転のために必要とされる各種センサー類もその一部が便宜的に省略されていることに注意されたい。
本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油またはバイオ燃料あるいはこれらの混合燃料を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室10a内に直接噴射することにより、自然着火させる自着火方式、すなわち圧縮点火式の多気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。
燃焼室10aにそれぞれ臨む吸気ポート12aおよび排気ポート12bが形成されたシリンダーヘッド12には、吸気ポート12aを開閉する吸気弁13aおよび排気ポート12bを開閉する排気弁13bを含む図示しない動弁機構が組み込まれている。燃焼室10aの上端中央に臨む先の燃料噴射弁11もまた、これら吸気弁13aおよび排気弁13bに挟まれるようにシリンダーヘッド12に組み付けられている。燃料噴射弁11から燃焼室10a内に供給される燃料の量および噴射時期は、運転者によるアクセルペダル14の踏み込み量を含む車両の運転状態に基づいてECU(Electronic Control Unit)15により制御される。アクセルペダル14の踏み込み量は、アクセル開度センサー16により検出され、その検出情報がECU15に出力される。
ECU15は、周知のワンチップマイクロプロセッサーであり、図示しないデータバスにより相互接続されたCPU,ROM,RAM,不揮発性メモリーおよび入出力インターフェースなどを含む。本実施形態におけるECU15は、アクセル開度センサー16や後述する各種センサー類などからの情報に基づき、車両の運転状態を判定する運転状態判定部15aと、燃料噴射設定部15bと、燃料噴射弁駆動部15cとを有する。燃料噴射設定部15bは、運転状態判定部15aでの判定結果に基づいて燃料噴射弁11からの燃料の噴射量や噴射時期を設定する。燃料噴射弁駆動部15cは、燃料噴射設定部15bにて設定された量の燃料が設定された時期に燃料噴射弁11から噴射されるように、燃料噴射弁11の作動を制御する。
シリンダーヘッド12の吸気ポート12aに接続する吸気管17は、吸気ポート12aと共に吸気通路17aを画成する。吸気管17の上流側には、エアーフローメーター18が取り付けられ、これによって検出された吸気流量に関する情報がECU15に出力される。ECU15は、エアーフローメーター18からの検出情報などに基づき、燃料噴射弁11からの燃料の噴射量の補正を行う。エアーフローメーター18よりも下流側の吸気管17には、吸気通路17aの開度を調整するためのスロットル弁19とこれを駆動するためのスロットルアクチュエーター20とが設けられている。
先のECU15は、スロットル開度設定部15dと、アクチュエーター駆動部15eとをさらに有する。スロットル開度設定部15dは、アクセルペダル14の踏み込み量に加え、先の運転状態判定部15aでの判定結果に基づいてスロットル弁19の開度を設定する。アクチュエーター駆動部15eは、このスロットル弁19がスロットル開度設定部15dにて設定された開度となるように、スロットルアクチュエーター20の作動を制御する。
ピストン21aが往復動するシリンダーブロック21には、連接棒21bを介してピストン21aが連結されるクランク軸21cの回転位相、つまりクランク角を検出してこれをECU15に出力するクランク角センサー22が取り付けられている。ECU15の運転状態判定部15aは、このクランク角センサー22からの情報に基づき、クランク軸21cの回転位相やエンジン回転数の他に車両の走行速度などを実時間で把握する。
排気ポート12bに連通するようにシリンダーヘッド12に連結される排気管23は、排気ポート12bと共に排気通路23aを画成する。下流端側に取り付けられた図示しない消音器よりも上流側の排気管23には、燃焼室10a内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化するための排気浄化装置24が取り付けられている。本実施形態における排気浄化装置24は、SCRF24aと、還元剤添加弁24bと、ディーゼル用酸化触媒コンバーター、すなわちDOC(Diesel Oxidation Catalyst)24cと、燃料添加弁24dとを含む。これらは排気通路23aの下流側から順に配されているが、DOC24cおよびSCRF24a以外の他の触媒コンバーターを排気浄化エレメントとして排気浄化装置24にさらに組み入れることも可能である。
SCRF24aは、周知のように排気中のPMを捕捉すると共に排気中のNOを還元して無害化させる機能を持つ。還元剤添加弁24bは、NOを還元するための尿素含有水をSCRF24aに向けて連続的に供給するものである。DOC24cは、燃焼ガスを生成して下流側に配されたSCRF24aを適切な反応温度に維持する一方、SCRF24aに捕捉されて堆積したPMを定期的に燃焼させ、これによってSCRF24aの再生処理を行うためのものである。
燃料添加弁24dは、DOC24cに向けて燃料を供給し、DOC24cでの触媒反応を利用してこれを燃焼させるためのものであり、排気通路23aを流れる排気に燃料を添加するための本発明における燃料添加手段として機能する。この本発明の燃料添加手段として、エンジン10の燃料噴射弁11を利用することも可能であり、この場合にはエンジン10の排気行程時に燃料噴射弁11から燃焼室10aに燃料を噴射させる必要がある。エンジン10の燃料噴射弁11を本発明の燃料添加手段として用いた場合、燃料添加弁24dを省略することも可能である。この燃料添加弁24dは、基本的な構成が通常の燃料噴射弁11と同じものであり、通電時間を制御することによって、任意の量の燃料を任意の時間間隔で排気通路23aにパルス状に供給することができるようになっている。燃料添加弁24dから排気通路23aに供給される1回あたりの燃料の量は、エアーフローメーター18によって検出される吸入空気量および空燃比を含む車両の運転状態に基づき、ECU15の燃料添加設定部15fにより設定される。ECU15の燃料添加弁駆動部15gは、燃料添加設定部15fにて設定された量の燃料が設定された周期で燃料添加弁24dから噴射されるように、燃料添加弁24dの作動を制御する。
ECU15の運転状態判定部15aは、燃料添加弁24dから排気通路23aへの燃料の添加の必要性の有無も判定する。より具体的には、次の3つの場合、ECU15の運転状態判定部15aは燃料添加弁24dから排気通路23aへと燃料を添加する必要があると判定する。すなわち、DOC24cの床温を一定範囲に維持する場合およびSCRF24aの再生処理を行う場合および燃料添加弁24d自体の定期的なメンテナンスを行う場合である。
還元剤添加弁24bも先の燃料添加弁24dと同様に基本的な構成が通常の燃料噴射弁11と同じであり、通電時間を制御することによって、任意の量の還元剤を任意の時間間隔で排気通路23aにパルス状に供給することができるようになっている。還元剤添加弁24bから排気通路23aに供給される1回あたりの還元剤の量は、ECU15の還元剤添加設定部15hにより設定される。これは、後述するNOセンサー25からの検出情報に加え、エアーフローメーター18によって検出される吸入空気量および空燃比を含む車両の運転状態に基づいて設定される。ECU15の還元剤添加弁駆動部15iは、還元剤添加設定部15hにて設定された量の還元剤が設定された周期で還元剤添加弁24bから噴射されるように、還元剤添加弁24bの作動を制御する。
DOC24cと還元剤添加弁24bとの間の排気通路23aには、ここを流れる排気中のNOの濃度を検出してこれをECU15に出力するNOセンサー25が配されている。ECU15の還元剤添加設定部15hは、このNOセンサー25により検出される排気中のNO濃度に基づき、還元剤添加弁24bからの還元剤の添加量をより正確にフィードバック制御することができる。
ECU15のNOセンサー駆動部15jは、NOセンサー25に対する通電のオン/オフをイグニッションキースイッチ26のオン/オフ動作に連動して制御する。ただし、図5に示すように、燃料添加弁24dから排気通路23aに燃料を添加している状態でイグニッションキースイッチ26が時刻tにてオフになった場合、これから一定時間経過した時刻tにてNOセンサー25に対する通電を停止するようにしている。これにより、活性状態にあるNOセンサー25の検出エレメントの周囲に介在する排気中のHC成分を熱分解させ、NOセンサー25を再活性化させた場合のその誤作動を防止することができる。
図5は、エンジン回転数と、NOセンサー25の周囲のHC濃度と、NOセンサー25の温度と、燃料の添加状態と、NOセンサー25に対する通電状態と、イグニッションキースイッチ26のオン/オフ状態との関係を模式的に示している。時刻tにてイグニッションキースイッチ26がオフ状態となり、これに伴って排気通路23aへの燃料添加を停止すると共にエンジン10の運転を直ちに停止した場合を破線で示している。これに対し、本実施形態では時刻tにてNOセンサー25に対する通電を停止していることを示しており、この間はNOセンサー25が活性状態に維持されていることを理解されよう。
ECU15のNOセンサー活性化判定部15kは、NOセンサー駆動部15jからの情報、つまりNOセンサー25に対する通電開始の情報に基づき、NOセンサー25が活性化、すなわちその最低活性温度T以上に昇温したか否かを判定する。この判定操作は、NOセンサー25に対する電力供給量に基づき、排気温や排気流速などを加味して行われる。このNOセンサー活性化判定部15kでの判定結果は、燃料添加弁駆動部15gに出力される。燃料添加弁駆動部15gは、NOセンサー25が活性状態ではないとNOセンサー活性化判定部15kが判定した場合、燃料添加弁24dを作動させない。より具体的には、図3に示す時刻tにて燃料を添加する必要があると判断した場合であっても、燃料添加弁駆動部15gはNOセンサー25が活性状態にあるとNOセンサー活性化判定部15kが判定する時刻tまでは、燃料添加弁24dを作動させない。これにより、NOセンサー25によって検出されるNO濃度は、常にNOセンサー25が活性化した後となり、高い信頼性の検出情報を得ることができる。
図3は、排気温と、NOセンサー25の温度と、燃料の添加状態と、燃料添加の必要性の有無と、NOセンサー25に対する通電状態との関係を模式的に示している。時刻tにてイグニッションキースイッチ26オンとなり、NOセンサー25に対する通電が開始され、時刻tにて燃料添加の必要性が生じた場合、従来では排気温がTELまで昇温した時刻t'で燃料添加が開始される。これに対し、本実施形態においては、NOセンサー25が最低活性温度Tに達した時刻tにて燃料添加を開始することを示している。
先のECU15の運転状態判定部15aは、エンジン10の継続的な運転状態に基づいてSCRF24aに捕捉されるPMの堆積量を算出し、ECU15はPMの堆積量が所定値に達した時点でSCRF24aの再生処理を開始する。具体的には、PMの堆積量に応じてDOC24cから高温の排気がSCRF24aに供給されるように、SCRF24aを通過する排気流量に応じた燃料添加弁24dからの単位時間当たりの燃料の添加量が燃料添加設定部15fにて設定される。なお、上述した排気流量はエアーフローメーター18からの吸気流量で代用することができる。また、SCRF24aの上流側および下流側の排気通路23aに圧力センサーを配し、これら圧力センサーによって検出される差圧に基づいてSCRF24aの再生処理を制御することも可能である。
次に、本実施形態における排気浄化装置24の制御手順を図6および図7を参照しながら説明すると、S11のステップにてイグニッションキースイッチ26のオン操作があってエンジン10の始動がなされると、一連の処理が開始される。すなわち、S12のステップにてNOセンサー25に対する通電を開始し、S13のステップにて燃料添加の必要性の有無が判定され、ここで燃料添加の必要性があると判断されるまでS13のステップが繰り返される。このS13のステップにて燃料添加の必要性があると判断した場合には、S14のステップに移行する。そして、NOセンサー25の温度TSがその最低活性温度T以上であるか否かを判定し、ここでNOセンサー25の温度TSが最低活性温度T以上となるまでS14のステップが繰り返される。このS14のステップにてNOセンサー25の温度TSが最低活性温度T以上である、すなわちNOセンサー25が活性化していると判断した場合には、S15のステップに移行する。そして、燃料添加弁24dから排気通路23aへの燃料の添加を開始し、燃料添加フラグをセットする。このように、NOセンサー25を活性化させた後に燃料の添加を開始することにより、NOセンサー25によって検出されるNO濃度の信頼性を確保することができる。
S15のステップに続き、S16のステップにて燃料添加の必要性がなくなったか否かを判定し、ここで、燃料添加の必要性がないと判断されるまでS16のステップが繰り返される。このS16のステップにて燃料添加の必要性がない、すなわちSCRF24aの再生処理や燃料添加弁24dの定期的な作動ならびにDOC24c,SCRF24aの床温制御の必要がないと判断した場合には、S17のステップに移行する。そして、燃料添加弁24dからの燃料の添加を停止すると共に燃料添加フラグをリセットした後、前述したS13以降のステップをイグニッションキースイッチ26がオフとなるまで繰り返される。
一方、S11のステップでのイグニッションキースイッチ26のオン操作以降、上述した図6の処理と並行して図7に示す処理が実施される。すなわち、S21のステップにてイグニッションキースイッチ26がオフに切り替わったか否かを判定し、ここでイグニッションキースイッチ26がオフに切り替わるまでS21のステップが繰り返される。このS21のステップにてイグニッションキースイッチ26がオフに切り替わった、すなわち運転者がエンジン10の停止を希望していると判断した場合には、S22のステップに移行して燃料添加フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、燃料添加フラグがセットされていない、すなわち燃料添加弁24dから排気通路23aへの燃料の添加中ではないと判断した場合にはそのまま処理を終了し、通常のエンジン停止処理が実行される。
また、S22のステップにて燃料添加フラグがセットされている、すなわち燃料添加弁24dから排気通路23aへの燃料の添加中であると判断した場合には、S23のステップに移行する。そして、燃料添加弁24dからの燃料添加処理を直ちに停止すると共に燃料添加フラグをリセットした後、S24のステップにてタイマーのカウントアップを行ってS25のステップに移行する。このS25のステップにてタイマーのカウント値Cがあらかじめ設定した閾値C以上であるか否かを判定するが、この閾値Cは図5中の時刻tから時刻tまでの時間に対応する。最初はタイマーのカウント値Cが閾値Cよりも小さいので、S26のステップに移行する。そして、タイマーのカウント値Cがあらかじめ設定した閾値C以上であるか否かを判定するが、この閾値Cは図4中の時刻tから時刻tまでの時間に対応する。何れにしろ、最初はタイマーのカウント値Cが閾値Cよりも小さいので、S24のステップに戻り、タイマーのカウントアップを行って上述したS25,S26のステップが繰り返される。これにより、エンジン10の運転状態を継続させて燃料添加弁24dから排気通路23aに噴射された燃料をNOセンサー25よりも下流側に流下させ、NOセンサー25の周囲の排気通路23aの雰囲気をHC成分の少ない状態にすることができる。
図4は、エンジン回転数と、NOセンサー25の周囲のHC濃度と、NOセンサー25の温度と、燃料の添加状態と、NOセンサー25に対する通電状態と、イグニッションキースイッチ26のオン/オフ状態との関係を模式的に示している。時刻tにてイグニッションキースイッチ26がオフ状態となり、これに伴ってNOセンサー25に対する通電および排気通路23aへの燃料添加をそれぞれ停止し、エンジン10の運転を直ちに停止した場合を破線で示している。これに対し、本実施形態では時刻tにてエンジンを停止しているため、HC濃度が充分に低下していることを理解できよう。
このようにして、S26のステップにてタイマーのカウント値Cが閾値C以上であると判定した場合、S27のステップに移行してエンジンフラグがセットされているか否かを判定する。最初はエンジンフラグがセットされていないのでS28のステップに移行し、燃料噴射弁11からの燃料の噴射を止めてエンジン10を停止させると共にエンジンフラグをセットした後、S24のステップに戻る。従って、タイマーのカウント値Cが閾値Cと閾値Cとの間にある場合、S24,S26,S27のステップが繰り返される。この結果、NOセンサー25に対する通電の継続により、NOセンサー25の検出エレメントの周囲に介在するHC成分が二酸化炭素と水とに熱分解される(図5参照)。
このようにして、S25のステップにてタイマーのカウント値Cが閾値C以上である、すなわちNOセンサー25の周囲にHC成分が残留していないと判断した場合、S29のステップに移行する。そして、NOセンサー25に対する通電を停止すると共にエンジンフラグをリセットし、さらにタイマーのカウント値Cを0にリセットして一連の制御を終える。従って、NOセンサー25の周囲の雰囲気をその検出に悪影響を与えるHC成分がほとんど存在しない状態に維持することができ、これを活性化させてNO濃度を再び検出する際の値の信頼性を高く維持することができる。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 エンジン
15 ECU
15a 運転状態判定部
15f 燃料添加設定部
15g 燃料添加弁駆動部
15k NOセンサー活性化判定部
23a 排気通路
24 排気浄化装置
24a SCRF
24d 燃料添加弁
25 NOセンサー

Claims (1)

  1. 排気通路の途中に組み込まれて内燃機関からの排気に含まれる窒素酸化物を浄化するための選択触媒還元フィルターと、この選択触媒還元フィルターを再生するために当該選択触媒還元フィルターよりも上流側から前記排気通路を流れる排気に燃料を添加するための燃料添加手段と、この燃料添加手段と前記選択触媒還元フィルターとの間の前記排気通路を流れる排気に含まれる窒素酸化物の濃度を検出するNOセンサーとを有する排気浄化装置の制御方法であって、
    前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性の有無を判定するステップと、
    前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性があると判断した場合、前記燃料添加手段から燃料を添加するステップと、
    NOセンサーが活性状態にあるか否かを判定するステップと、
    NOセンサーが活性状態にないと判定した場合、前記燃料添加手段から燃料を添加する必要性があると判断した場合であっても、前記NOセンサーが活性状態にあると判定されるまで、前記燃料添加手段から燃料を添加するステップを停止するステップと
    を具えたことを特徴とする排気浄化装置の制御方法。
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