JP6085356B2 - ステアリングホイール - Google Patents
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Description
これらの把持部材は、自動車の搭乗者により触れられかつ/または操作される部材であるが、特に寒冷地では、屋外に長時間駐車されるなどにより表面温度が下がり、触れると冷たいため、改善が求められている。
冬季の朝など、ステアリングホイールが冷えていて、始動後暫くの間、運転操作が心地よくない。EVなどでは、温水となったエンジンの冷却水に相当するものがなく、専らバッテリーの電気エネルギーを利用して、室内を暖房するが、暖房にエネルギーを利用することで航続距離が短縮されるとの問題がある。室内の昇温を抑えてなお運転者に暖かさを感じさせる手段として、ステアリングホイールの昇温がある。直接触れる部位の暖かさは暖気感を高めるのに効果的である、といわれている。
上述のとおり、EVにヒータを組み込んだステアリングホイールを適用するニーズがある。EVを普及させる上で、車両価格をいかに下げるかが重要である。ヒータを組み込まないステアリングホイールに対して大幅なコストアップは避けるべきである。
従来技術としては、リム部の骨格部分をなすリム部芯金と、前記リム部芯金の周方向の少なくとも一部の周りに設けられた硬質のカバー部材と、通電により発熱する発熱体を有する可撓性シート体からなり、前記カバー部材の外表面に沿って配置されたヒータエレメントと、前記ヒータエレメントの周りに射出成形により形成されて同ヒータエレメントを接触状態で覆い、かつ自身の外表面を意匠面とする樹脂製の被覆部とを備えるステアリングホイール(例えば、特許文献1参照)が存在している。
しかしながら、硬質のカバーの内部を中空にし、カバーの端部を閉塞してカバー部材以外のリム部(グリップ部)を被覆する軟質材の流入を止めている。
内部への熱伝導(ロス)は減らせるものの、軟質被覆部を触感を得るために厚くすると、運転者に伝わる温感が低下する。温感を高めるためウレタンの密度を高めたり薄くすると、ソフトな触感が出にくくなる。中空部を完全に気密にしないと、低粘度液状のウレタン成形材料が隙間から侵入し、中空部の断熱効果を低下させる、小片が遊離状態になる可能性があり異音発生原因になる、所期のキャビティ容積を見込んでウレタン成形材料を型に注入するが、中空部に洩れるためにウレタン成形材料がキャビティに対して不足し、ショットばらつきや、いわゆるショートショットの原因になり歩留まりを悪化させる。RIM(射出反応成形)ウレタン材料は熱可塑性材料と異なり再利用が難しく、不良が多発すると、産業廃棄物処理の問題を生じ、環境負荷上好ましくない。
本発明は、上記の課題を解決したヒータを内蔵したステアリングホイールをソフトで高触感としつつ、不良の発生を抑え高い生産性で量産可能にしたヒータを内蔵した触感のよいステアリングホイールを提供することを目的としている。
把持操作のためのリム部を備え、リム部は芯金と芯金の外周を覆う被覆部を有し、被覆部には電熱組立体が埋設されて配置され、電熱組立体は、支持骨格に電熱線が取付けられており、支持骨格は、芯金に支持される支持部と、芯金から離間した格子状をなす電熱線保持部とを有し、電熱線保持部は被覆部を構成する樹脂層内に埋め込まれて配置され、リム部の表面から被覆部の外側被覆層と電熱線保持部と被覆部の内側被覆層との順で配置され、支持骨格は樹脂であり、前記被覆部は、前記電熱線を取り付けた前記支持骨格を前記芯金に支持させて型にインサートして、成形材料が注入され発泡したポリウレタンである構成である。
(1)請求項1に記載の発明においては、支持骨格が被覆部に電熱線とともに埋設されるので、ウレタンRIM成形は1ショット成形で成形可能になるから量産性がよい。中空部分を内部に形成しないので、ショットサイズ(有効な注入樹脂量)に影響する樹脂材料リークの問題がなく歩留まりがよい。支持骨格は被覆部が圧縮変形されるときに、その変形に伴い変形できるので、被覆部の単体の把持感覚と同等の把持感覚を得ることができる。電熱線保持部が芯金から離間され外側被覆層の直下にあり芯金への電熱(熱ロス)を抑制し温感が得やすい。電熱線保持部により電熱線が位置決めされ、外側被覆層の層厚みが安定化(量産バラツキが少ない)するので、均一な性能のステアリングホイールを安定的に供給できる。また、支持骨格を樹脂とすれば、被覆部の圧縮変形に容易に追従可能な弾性変形が得やすく、電熱線と芯金との間の熱的および電気的絶縁が容易になる。
本実施例のステアリングホイールは、図1からも理解できるようにステアリングホイール1、リム部2、スポーク部3、仮想線で示すセンタパッド4(エアバッグ装置を内蔵する)、ボス部5、ボス6、芯金7(リム芯金10、スポーク芯金11、ボス芯金13)、位置決め部材である支持骨格20、ヒータ線(電熱線)40で構成されているものである。また、芯金7は例えばマグネシウム合金をダイカスト成形にて成形したものである。
アッパーハーフ20Uは芯金10の上半分に当接する上側支持部21Uが、ロアーハーフ20Lは芯金10の鎌型の凹部10aに挿入される挿入片21Laと一対の角部10b、10cに当接し抱持するように位置決めする抱持部21Lb設けられている。
さらにヒータ線(電熱線)40は、アッパーハーフ20Uとロアーハーフ20Lのそれぞれに別に引き回される銅合金線である。各ハーフ20U、20Lのそれぞれに蛇行するように引き回され、各突起23とターンガイド部24によって位置決めされて取付けられる。
なお、ヒータ線40の各端末は図示しないギボシ端子をカシメなどして取り付けるものである。
そして、各ヒータ線40を取り付けた上下ハーフ20U、20Lを、芯金10を挟むように組合せ、係止ツメ25と係止凹部26とを係合させて取付ける。この状態で、RIM型にインサートしてポリウレタン成形材料を注入し発泡させ被覆部30を形成する。なお、図2に示すように、横桟22を滑らかな曲線で結んだ仮想線PhLの外側が外側被覆層30A、同内側が内側被覆層30Bである。
ヒータ回路は上下各ハーフ20U、20Lの各々にできているが、これを適宜並列接続又は直列接続して、図示しない電源回路に接続する。電源回路には、ヒータ線40の過熱を防止するサーモスタットが含まれる。
なお、ステアリングホイール1には、図示しないロアカバーやエアバッグモジュール(センタパッド4)などと組み合わされるものである。
通常、ポリウレタン反応液は未反応状態では非常に低粘度の液状であって、細かい隙間に入る一方、気泡を伴って流通し、それが型表面(キャビティ面)などに付着すると欠肉品、ボイド不良品となって、商品とはならない。しかし、支持骨格20は内部の流体流通が容易であり、ポリウレタン反応液の流れを容易にしている。したがって量産における歩留まりが良好である。
また、ポリエチレン製の骨格構造は撓み変形が容易であるので、被覆部30の握った感覚としてポリウレタン単体に近い触感、握り感が得られる。ヒータ装置を通電しない限り、格別ヒータ装置を内蔵していることの差異、違和感がない。また、HDPEは低密度であり、ポリウレタンと同等、発泡ポリウレタンより僅かに比重が大であるので、操作感に及ぼす影響、すなわち、慣性モーメントに関する影響もほとんどない。
これにより、ヒータ付ステアリングホイールとヒータレスステアリングホイールとを、格別の周辺部品の変更なしに自由に選択し、搭載することが可能になり、車両のオプション設定上、好適である。
また、骨格構造が芯金から所望の距離離間させ、表面に対しては微小距離でヒータ線を位置取りさせることができるので、ヒータ線の露出をなくし、最適な表面加温性能と、最小の熱ロス(芯金への電熱)を達成することができるものである。
芯金10は鋼管を使用し、直管を曲げ加工した後対向する端部をバット熔接してリング形とした。この芯金10にアッパーハーフ50Uとロアーハーフ50Lは、それぞれ、芯金10に当接する突片50Ua〜Uc、50La〜Lcと先端部に当接部50Ud、50Ldがあり、図示しない係合部と係合受け部をそれぞれ有している。
ヒンジ50Aを中心に図6に示すように上下ハーフ50U、50Lを開いて芯金10を咥え込ませるものである。その後の成形工程は先の実施例と同様なので詳細な説明は省略する。
この実施例では、骨格構造50をヒンジ50Aで連結したので、ヒータ線40の取付け作業が一層容易であり、リム部に沿って配置されるヒータ回路は1回路とすることができるものである。
2・・・・リム部
3・・・・スポーク部
4・・・・センタパッド
5・・・・ボス部
6・・・・ボス
7・・・・芯金
9・・・・リブ
10・・・・リム芯金
10a・・・・凹部
10b・・・・角部
10c・・・・角部
11・・・・スポーク芯金
13・・・・ボス芯金
20・・・・支持骨格
20U・・・・アッパーハーフ
20L・・・・ロアーハーフ
21・・・・支持部
21U・・・・上側支持部
21La・・・・挿入片
21Lb・・・・抱持部
22・・・・横桟
23・・・・突起
24・・・・ターンガイド部
25・・・・係止ツメ
26・・・・係止凹部
27・・・・ミゾ
30・・・・被覆部
30A・・・・外側被覆層
30B・・・・内側被覆層
40・・・・ヒータ線
50・・・・骨格構造
50A・・・・ヒンジ
50U・・・・アッパーハーフ
50L・・・・ロアーハーフ
50Ua・・・・突片
50Ub・・・・突片
50Uc・・・・突片
50La・・・・突片
50Lb・・・・突片
50Lc・・・・突片
50Ud・・・・当接部
50Ld・・・・当接部
Claims (1)
- 把持操作のためのリム部を備え、リム部は芯金と芯金の外周を覆う被覆部を有し、被覆部には電熱組立体が埋設されて配置され、電熱組立体は、支持骨格に電熱線が取付けられており、支持骨格は、芯金に支持される支持部と、芯金から離間した格子状をなす電熱線保持部とを有し、電熱線保持部は被覆部を構成する樹脂層内に埋め込まれて配置され、リム部の表面から被覆部の外側被覆層と電熱線保持部と被覆部の内側被覆層との順で配置され、支持骨格は樹脂であり、前記被覆部は、前記電熱線を取り付けた前記支持骨格を前記芯金に支持させて型にインサートして、成形材料が注入され発泡したポリウレタンであることを特徴とするステアリングホイール。
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