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JP6086598B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description

本発明は、加熱調理器に関するものである。
例えば、組込式の加熱調理器では、器体前面側に着脱可能な前面パネルを備えた構成が知られている。この種の技術としては、例えば特許文献1のようなものがあり、この技術では、前面側に設けられた第1パネル11(意匠パネル)の上部に、左右方向にスライド操作可能なロック部材35が設けられている。そして、このロック部材35がロック位置に操作されたときには、ロック部材35に形成されたロック爪37A,37Bがスイッチ取付部材11に形成された係止壁16C,16Dに係止した状態となり、このとき、第1パネル11が容易に取り外されないようになる。
特開平2011−52839号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、前面パネル(第1パネル11)側に形成されたロック爪のみでロック状態を維持する構成であるため、このロック爪に意図しない撓みや変位が生じてしまうと、前面パネルのがたつきや意図しない離脱を招いてしまう虞がある。特に、特許文献1の構成は、スライド部材(操作部材35)の一部を突起状のロック爪としているため、スライド部材のがたつきやロック爪自体の撓みが生じやすく、ロック爪をロック位置で安定的に位置保持することが難しいという問題がある。
また、特許文献1の技術では、前面パネル(第1パネル11)の上部に操作部材35を設けており、操作部材35の操作を上方側から行う構成となっている。このように上方側からのアクセスを強いる構成では、前面パネルの上方に操作部材35を操作するためのスペースを確保しておかなければならず、前面パネルの上方に操作空間を確保しにくい方式、或いはこのような操作空間の確保が望まれない方式では不利である。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、前面パネルのがたつきを効果的に抑制可能な構成を、前面パネルの横方向端部側で操作可能な方式で実現することを目的とする。
本発明は、加熱調理器本体の前面側且つ少なくとも横方向一方側に前面パネルが組み付けられてなる加熱調理器であって、
前記前面パネルは、
前記加熱調理器本体の前面側を覆う構成で配置されるパネル本体と、
前記パネル本体における前記加熱調理器本体と対向する裏面側に形成され、前記加熱調理器本体に設けられた被係合部と係合する係合爪と、
外部操作可能に構成されたスライド部材と、前記パネル本体の前記裏面側且つ前記横方向一方側の端部寄りの位置で前記スライド部材をスライド可能に保持する保持部と、を備え、前記スライド部材が、少なくとも所定の固定位置と所定の退避位置との間で往復動可能に構成されてなるスライド機構と、
を有し、
前記スライド部材が前記固定位置で保持された状態では、前記スライド部材の一部をなす規制部が、前記係合爪に隣接すると共に前記係合爪が前記被係合部との係合を解除する方向へ移動することを規制し、
前記スライド部材が前記退避位置で保持された状態では、前記規制部が前記係合爪に隣接する位置から退避し、前記係合爪が前記被係合部との係合を解除する方向へ移動することが許容されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、スライド部材が固定位置となったとき、スライド部材に形成された規制部によって係合爪が係合解除方向へ撓むことを抑えることができるため、係合爪の撓みに起因するがたつきや係合解除をより効果的に抑えることができ、ひいては、前面パネルの安定した装着が可能となる。
また、規制部を備えたスライド部材は、パネル本体の横方向一方側の端部寄りの位置で保持されるため、上述したような安定した装着構造を、前面パネルの横方向端部側で操作可能な方式によって実現できる。
請求項2の発明では、規制部の押圧によって当該規制部と被係合部との間に係合爪が挟み込まれるため、係合爪の両方向への撓みが確実に抑えられ、より強固な保持によって前面パネルのがたつきが一層低減される。
請求項3の発明では、前面パネルの下方側を開閉部材によって開閉可能なスペースとして利用できる。そして、開閉部材が開放された場合には、その解放された空間(スライド機構の下方側の空間)をスライド機構にアクセスするための経路として利用できるようになる。一方、開閉部材が閉塞位置にあるときには、スライド機構の露出を抑え、上記空間(スライド機構の下方側の空間)の利用を困難にすることができる。
請求項4の発明では、開閉部材の後方側の空間を下方延出部の配置スペースとして利用することができる。そして、取り外しの作業の際には、開閉部材の開放を利用して下方延出部に容易にアクセスすることができ、このような下方延出部を上下にスライドさせれば良いため、スライド部材の操作が非常に行い易くなる。
請求項5の発明によれば、係合爪の係合だけでなく、第2規制部の規制によっても前面パネルの離脱を防ぐことができ、前面パネルを加熱調理器本体により強固に装着することができる。また、スライド部材の解除操作によって規制部による規制の解除だけでなく、第2規制部による規制も同時期に解除できるため、強固な装着状態であっても簡易な解除操作によって解除できる。
請求項6の発明では、加熱調理器本体に前面パネルを組み付ける場合、スライド部材が退避位置にあるときのみ、適正な組み付けが可能となる。逆に、スライド部材を固定位置のままで組み付けようとした場合、突出片の位置が凹部内の隙間の位置から上方又は下方にずれるため、組み付け自体が行われにくくなる。このため、スライド部材が固定位置のままで無理な姿勢による誤った組み付けがなされることを防ぎ易くなる。
請求項7の発明では、パネル本体の裏面部に形成されたリブが、横方向一方側寄りの位置と横方向他方側寄りの位置とで加熱調理器本体の前壁部と当接することになり、パネル本体の反りを抑えた安定的な支持が可能となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る加熱調理器を例示する斜視図である。 図2は、図1の加熱調理器の正面図である。 図3は、図1の加熱調理器の側面図である。 図4は、図1の加熱調理器において開閉部材が開放した状態を示す斜視図である。 図5は、図1の加熱調理器の横方向一端側の部分を斜め後方から見た斜視図である。 図6は、図5の状態からスライド部材が退避位置に移行した状態を示す斜視図である。 図7は、図6の状態から前面パネルを取り外した状態を示す斜視図である。 図8(A)は、図1の加熱調理器の右側の前面パネルにおける図8(C)のA−A位置での断面図であり、図8(B)は、その前面パネルの平面図であり、図8(C)は、その前面パネルの正面図であり、図8(D)は、その前面パネルの底面図である。 図9は、図8の前面パネルの左側面図である。 図10(A)は、図8の前面パネルの右側面図であり、図10(B)は、その状態からスライド部材が退避位置に移行した状態を示す右側面図である。 図11(A)は、図8の前面パネルの背面図であり、図11(B)は、その背面図において一部分を抜き出して示す説明図であり、図11(C)は、図11(B)の状態からスライド部材が退避位置に移行した状態を示す説明図である。 図12(A)は、図1の加熱調理器で用いる左側の前面パネルの平面図であり、図12(B)は、その正面図であり、図12(C)は、その底面図である。 図13(A)は、図12の前面パネルの背面図であり、図13(B)は、その背面図において一部分を抜き出して示す説明図であり、図13(C)は、図13(B)の状態からスライド部材が退避位置に移行した状態を示す説明図である。 図14(A)は、図12の前面パネルの左側面図であり、図14(B)は、その状態からスライド部材が退避位置に移行した状態を示す左側面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(加熱調理器の全体構成)
図1に示す加熱調理器1は、調理鍋等の調理器具を加熱可能な組込式のビルトインコンロとして構成されている。この加熱調理器1は、加熱調理器本体1aの上面を構成する天板2(トッププレート)から露出するように、右こんろ部4a、左こんろ部4b、が夫々設けられ、その左右のこんろ部4a,4bの間で後方寄りに小こんろ部4cが設けられている。そして、天板2の下方において加熱調理器本体1aの内部中央付近にはグリル部3が設けられている。なお、グリル部3は、被調理物を収納して図示しないグリルバーナで加熱調理するグリル庫(図示略)を備えており、このグリル庫は、加熱調理器本体1aの前面部に設けられた開閉カバー3bによって開閉可能とされている。
また、右こんろ部4a、左こんろ部4b、小こんろ部4cにそれぞれ対応するように3つの回転操作部6a,6b,6cが設けられている。そして、前面パネル20は、これら回転操作部6a,6b,6c付近の前面壁を構成するようにグリル部3の右側の前面部に着脱可能に取り付けられている。また、グリル部3に対応するように回転操作部106aが設けられている。そして、前面パネル120は、この回転操作部106a付近の前面壁を構成するように、グリル部3の左側の前面部に着脱可能に取り付けられている。なお、3つの回転操作部6a,6b,6cは、前面パネル20に形成された貫通孔21a,21b,21cを介して外部に露出するようになっている。具体的には、実際の各こんろ部との位置関係と一致するよう、右こんろ部4aに対応する回転操作部6aが右側に、左こんろ部4bに対応する回転操作部6bが左側に、小こんろ部4cに対応する回転操作部6cが回転操作部6a,6bの間に配置されている。また、回転操作部106aは、前面パネル120に形成された貫通孔121aを介して外部に露出するようになっている。
なお、回転操作部6a,6b,6c,106aは、それぞれに対応するこんろ部やグリル部の点火、消火、火力調整を行うものであり、押圧操作可能に構成され、且つ回転操作可能に構成されている。例えば、右こんろ部4aの消火時には、図1の実線のように、円筒状に構成された回転操作部6aが後方に退避し、この状態から回転操作部6aを押圧することで、右こんろ部4aの点火がなされ、二点鎖線6’で示すような突出状態となる。このような突出状態のときに一方の回転方向への回転操作によって火力を増大することができ、他方の回転方向への回転操作によって火力を低減することができるようになっている。なお、他の回転操作部6b,6c,104aも回転操作部6aと同様の機能を有する。
本明細書では、略長方形状に構成される天板2の短手方向が前後方向であり、天板2の長手方向が横方向(左右方向)となっており、天板2の板面と直交する方向が上下方向となっている。また、図2等に示す例では、加熱調理器1を載置する載置面と直交する方向が上下方向となっており、矩形状に構成される前面パネル20の長手方向が横方向(左右方向)となっている。そして、加熱調理器1の奥行き方向が前後方向となっている。
(前面パネルの装着構造)
ここで、前面パネル20の装着構造について説明する。
図1〜図4のように、前面パネル20は、加熱調理器本体1aの前面側且つ横方向一方側(左端側)に組み付けられており、図5〜図7のように、スライド部材34を操作することにより、加熱調理器本体1aからの取り外しができるようになっている。この前面パネル20の全体の外観は、図8〜図11のようになっている。なお、図8(A)、図8(D)、図9、図10では、加熱調理器本体1aにおいて前面パネル20が取り付けられる部分(取付対象部10)を二点鎖線によって仮想的に示している。
図8〜図11で外観が特定されるように、この前面パネル20は、加熱調理器本体1a(図5等)の前面側を覆う構成で配置されるパネル本体25と、パネル本体25の裏面部25bから突出する複数の係合爪21,22,23,24(図11参照)と、パネル本体25においてスライド部材34をスライド可能に保持してなるスライド機構30とを備えている。
図9、図10、図11(A)のように、係合爪21,22,23,24は、パネル本体25における加熱調理器本体1aと対向する裏面側に形成され、加熱調理器本体1aに設けられた被係合部11,12(図5等)及び被係合部分10c(図8(A)等)と係合するものである。本構成では、4つの係合爪21,22,23,24がいずれも、パネル本体25の裏面部25bから立ち上がって突出している。そして、図1、図5等のように前面パネル20が加熱調理器本体1aに装着された状態では、係合爪21,22,23,24(図11等)がいずれも後方側に延びるように配置され、取付対象部10に引っ掛かるように係合する。
このうちの係合爪21,22は、図5のようにパネル本体25の右側(加熱調理器1の左右方向において右側)端部寄りの位置に配置され、係合爪21はパネル本体25の上端寄りの位置から後方に延び、係合爪22はパネル本体25の下端寄りの位置から後方に延びている。これら係合爪21,22は互いに略同形状となっており、横方向を厚さ方向とする板片として構成され、先端部には左側(加熱調理器1の左右方向において左側)に突出する突起が形成されている。
図5のように、取付対象部10の側壁部10bは、スライド機構30の横(加熱調理器1の左右方向において左側)に隣接するように配置される。この側壁部10bにおいて両係合爪21,22の横に隣接する部分は、両係合爪21,22の各先端部の突起(左側に突出する突起)よりも前側に配置される壁部11a,12a(加熱調理器1の左右方向において右側に面する側壁部)と、壁部11a,12aの後端部において後ろ側に面する壁部として構成される被係合部11,12とを備えている(図7も参照)。そして、各係合爪21,22の左側の壁面(より詳しくは、先端部の突起よりも前側の壁面)が壁部11a,12aのそれぞれの壁面と左右に対向しつつ当接し、係合爪21,22の各先端部の突起と各被係合部11,12とが前後に対向しつつ当接している。これにより、係合爪21,22が取付対象部10から前側に外れないようになっている。
なお、もう一方側の両係合爪23,24は、図8(A)、図11(A)のように、パネル本体25の左端寄りの位置に配置され、係合爪23はパネル本体25の上端寄りの位置から後方に延び、係合爪24はパネル本体25の下端寄りの位置から後方に延びている。これら係合爪23,24も互いに略同形状となっており、横方向を厚さ方向とする板片として構成され、先端部には右側(加熱調理器1の左右方向において右側)に突出する突起が形成されている。これら係合爪23,24と取付対象部10との係合は係合爪21,22と同様になっており、取付対象部10には、少なくとも両係合爪23,24の横(加熱調理器1の左右方向において右側)に隣接するように配置された被係合部分10c(図8(A)(D)で概念的に図示)が形成されている。
図8(A)(D)で示す被係合部分10cは、図5等で示す被係合部11,12付近の形状と左右対称で略同様の形状となっており、両係合爪23,24の各先端部の突起(右側に突出する突起)よりも前側に配置される各壁部(左側に面する側壁部:図示略)と、これら「左側に面する側壁部」の後端部において後ろ側に面する壁部(図示略)とを備える。そして、各係合爪23,24の右側の壁面(より詳しくは、先端部の突起よりも前側の壁面)が、上記「左側に面する側壁部」と左右に対向しつつ当接し、係合爪23,24の各先端部の突起と、上記「後ろ側に面する壁部」とが前後に対向しつつ当接している。これにより、係合爪23,24が取付対象部10から前側に外れないようになっている。
このように構成される係合爪21,22,23,24は、図11(A)のように前面パネル20の上端寄りの位置において係合爪21,23が左右に対向し、前面パネル20の下端寄りの位置において係合爪22,24が左右に対向する。そして、取付対象部10において組み付け時に係合爪21,23の各突起よりも前側の部分に挟まれる被挟持部(即ち、壁部11aと、被係合部分10において係合爪23の前側部分と対向する壁部との間の部分)の左右の幅は、係合爪21,23の突起間の幅よりも大きくなっている。なお、この被挟持部の後方に隣接する部分、即ち、組み付け時に係合爪21,23の各突起間に挟まれる部分の幅は係合爪21,23の各突起間の幅よりも狭くなっている。同様に、取付対象部10において組み付け時に係合爪22,24の各突起よりも前側の部分に挟まれる被挟持部(即ち、壁部12aと、被係合部分10cにおいて係合爪24の前側部分と対向する壁部との間の部分)の左右の幅は、係合爪21,23の突起間の幅よりも大きくなっている。また、この被挟持部の後方に隣接する部分、即ち、組み付け時に係合爪22,24の各突起間に挟まれる部分の幅は係合爪21,23の各突起間の幅よりも狭くなっている。
このため、図7のように前面カバー20が外れた状態から前面カバー20を組み付ける場合には、後述の規制部41,42が退避位置にあることを条件として、係合爪21,23の先端部側を互いに離間させるように撓らせ、これら係合爪21,23に挟まれるべき上記被挟持部の幅よりも広がらせる。同様に、係合爪22,24の先端部側を互いに離間させるように撓らせ、これら係合爪22,24に挟まれるべき上記被挟持部の幅よりも広がらせる。そして、このように撓らせた状態で、係合爪21,23の各先端部の突起がこれら係合爪21,23に対応する上記被挟持部を乗り越えて当該被挟持部の後方に位置するように組み付け、同様に係合爪22,24の各先端部の突起がこれら係合爪22,24に対応する上記被挟持部を乗り越えて当該被挟持部の後方に位置するように組み付ける。これにより、組み付け後の弾性復帰力により撓りが緩和された状態では、図6のように、各係合爪21,22の前側の壁面(各先端部の突起よりも前側の壁面)が壁部11a,12aのそれぞれの壁面と左右に対向しつつ当接し、係合爪21,22の各先端部の突起と各被係合部11,12とが前後に対向しつつ当接する。同様に、各係合爪23,24の前側の壁面(各先端部の突起よりも前側の壁面)が、被係合部分10cに形成された上記「左側に面する側壁部」と左右に対向しつつ当接し、係合爪23,24の各先端部の突起と、被係合部分10cに形成された上記「後ろ側に面する壁部」とが前後に対向しつつ当接する。このような組み付け状態では、係合爪21の先端側が壁部11a(図5)から離間するように撓み、且つ係合爪22の先端側が壁部12a(図5)から離間するように撓まない限り係合爪21,22,23,24による係合が解除できなくなる。逆に、係合爪21,22がこのように撓むことが許容されれば、係合爪21,22,23,24による係合が解除できるようになる。そこで、本構成では、後述する規制部41,42によって係合解除の許可及び不許可を切り換えている。
図5のように、スライド機構30は、外部操作可能に構成されたスライド部材34と、パネル本体25の裏面側且つ横方向一方側(右側)の端部寄りの位置でスライド部材34をスライド可能に保持する保持部32とを備えている。そして、図5、図6のように、スライド部材34が、所定の固定位置(図5)と所定の退避位置(図6)との間で往復動可能となるように構成されている。なお、図10(A)(B)、図11(B)(C)にもスライド状態を図示している。
本構成では、スライド部材34の前面側に形成された図示しない前方突起部が、パネル本体25の裏面側に形成された上下方向の溝部32a(図5、図11(A))に嵌り込み、この前方突起部がこの溝部32aによって上下方向に案内される構成となっている。これにより、スライド部材34は、図5、図6のように、上下方向に長手状の延びる姿勢を維持しつつ上下に往復動し得るようになっている。また、溝部32aは、例えばスライド部材34の上方移動の上限が図6の退避位置となり、スライド部材34の下方移動の下限が図6の退避位置となるように上下方向の位置及び長さが調整されている。なお、溝部32aとスライド部材34の連結構造では、スライド部材34をパネル本体25の裏面側に当接させた状態を維持するように、スライド部材34が後方側へ相対移動することを防ぐ抜け止めがなされている。
そして、本構成では、図5のように、スライド部材34が固定位置で保持された状態では、スライド部材34の一部をなす規制部41,42が、上述の各係合爪21,22に隣接し、これら規制部41,42は、係合爪21,22が被係合部11,12との係合を解除する方向(即ち、被係合部11,12から離間する方向であり、加熱調理器1の左右方向において右側)へ移動することを規制する。なお、この規制状態は、図10(A)、図11にも図示している。この規制状態のときには、図5、図11(A)のように、係合爪21,22の係合解除側(図5に示す各壁部11a,12aとは反対側)に各規制部41,42がそれぞれ当接し、係合爪21,22の係合解除方向への撓みを許容する空間が無くなる。このため、各係合爪21,22が各壁部11a,12aから離間することが防がれ、各係合爪21,22の突起と各被係合部11,12とが前後に対向した状態が維持され、各係合爪21,22を取付対象部10から取り外すことができなくなる。
一方、図6、図11(B)のように、スライド部材34が退避位置で保持された状態では、規制部41,42が係合爪21,22に隣接する位置から退避し、係合爪が被係合部との係合を解除する方向へ移動することが許容される。この解除状態のときには、図6、図11(B)のように、係合爪21,22の係合解除側(図6に示す各壁部11a,12aとは反対側)に各規制部41,42が当接しなくなり、係合爪21,22の側方にはこれらの係合解除方向への撓みを許容する空間が生じる。このため、この空間側に各係合爪21,22の先端部側を撓ませて各壁部11a,12aから離間させることができ、各係合爪21,22の突起を各被係合部11,12の側方に移動させて係合を解除できるようになる。従って、このときには各係合爪21,22を取付対象部10から取り外すことができる。
この構成では、スライド部材34が固定位置となったとき、スライド部材34に形成された規制部41,42によって係合爪21,22が係合解除方向へ撓むことを抑えることができる。即ち、図11(B)のように、何らかの理由により係合爪21,22に係合解除方向への力Faが加わっても、規制部41,42による押圧力F1,F2によって係合爪21,22の撓みを抑えることができる。このため、係合爪21,22の撓みに起因するがたつきや係合解除をより効果的に抑えることができ、ひいては、前面パネル20の安定した装着が可能となる。なお、図11(B)(C)において、一点鎖線Lは、図5に示す壁部11a,11bの位置(即ち、被係合部11、12の右端位置)を示すものであり、図11(C)のようにこの位置Lから外れるように係合爪21,22が撓むと、係合爪21,22の取り外しが可能となる。
また、規制部41,42を備えたスライド部材34は、パネル本体25の横方向一方側((加熱調理器1の左右方向において右側)の端部寄りの位置で保持されるため、上述したような安定した装着構造を、前面パネル20の横方向端部側で操作可能な方式によって実現できる。特に、ビルトインコンロでは、前面パネル20の上下に操作用の広い空間を確保することが難しいが、本構成では、ビルトインコンロにおいて比較的スペースを確保しやすい機器側部側の空間を利用してスライド機構30を配置することができ、この空間を操作用の空間として利用できるようになる。
また、本構成では、図5のようにスライド部材34が固定位置で保持された状態では、規制部41,42が係合爪21,22をそれぞれ押圧し、規制部41,42と被係合部11,12との間に係合爪21,22が挟み込まれる構成となっている。この構成では、係合爪21,22の両方向への撓みにくくなる。即ち、各係合爪21,22が板厚方向一方側に撓むことも、他方側に撓むことも確実に抑えられるため、より強固に保持されることになり、前面パネル20のがたつきが一層低減される。
また、本構成では、図1〜図4で示すように、前面パネル20の下方側に、前面パネル20の下方に開閉部材8が配置されており、図1等に示す閉塞位置と、図4等に示す開放位置(閉塞位置から前方側に開いた位置)とで変位可能となっている。この構成では、開閉部材8が閉塞位置に配置されたときには、図2、図3のようにスライド機構30の下方側の空間ARが閉塞され、図4のように開閉部材8が開放位置に配置されたときには、スライド機構30の下方側の空間ARが前方側に開放される構成となっている。
この構成では、前面パネル20の下方側を開閉部材8によって開閉可能なスペースとして利用できる。そして、図4のように開閉部材8が開放された場合には、その解放された空間(スライド機構30の下方側の空間)をスライド機構30にアクセスするための経路として利用できるようになる。一方、図1のように開閉部材8が閉塞位置にあるときには、スライド機構30の露出を抑え、上記空間AR(スライド機構30の下方側の空間)の利用を困難にすることができる。
また、本構成では、スライド部材34が、上下にスライドする構成となっており、図3〜図5のように、スライド部材34一部は、パネル本体25よりも下方側に延び出た下方延出部46として構成されている。そして、上記開閉部材8は、図1〜図3のような閉塞位置のときには、下方延出部46の前方側に配置されると共に下方延出部46を収容する収容空間ARを閉塞し、開放位置のときには、下方延出部46を収容する収容空間ARを開放して下方延出部46を露出させる構成となっている。
この構成では、開閉部材8の後方側の空間を下方延出部46の配置スペースとして利用することができる。そして、取り外しの作業の際には、開閉部材8の開放を利用して下方延出部46に容易にアクセスすることができ、このような下方延出部46を上下にスライドさせれば良いため、スライド部材34の操作が行い易くなる。
更に本構成では、図5のように、加熱調理器本体1aにおいて前面パネル20に覆われる前面部側に、後方側に面する規制面16aを備えた張出部16(第2規制部)が形成されており、スライド部材34には、張出部16の規制面16aと隣接可能な突出片44(被規制部)が形成されている。そして、図5のようにスライド部材34が固定位置で保持されたときに、突出片44が張出部16の規制面16aの後方に隣接し、スライド部材34が張出部16に対して前方側に相対移動することが規制されるようになっている。一方、図6のようにスライド部材34が退避位置に配置されたときには、突出片44が凹部14を通って規制面16aに隣接する位置から退避することができ、スライド部材34が張出部16に対して前方側に相対移動することが許容される。
このように構成されるため、係合爪21,22,23,24の係合及び規制部41,42の規制だけでなく、張出部16の規制によっても前面パネル20の離脱を防ぐことができ、前面パネル20を加熱調理器本体1aにより強固に装着することができる。また、図6のように、スライド部材34の解除操作によって規制部41,42による規制の解除だけでなく、張出部16による規制も同時期に解除できるため、強固な装着状態であっても簡易な解除操作によって解除できる。
より具体的には、加熱調理器本体1aが、パネル本体25と対向する前壁部10aとスライド部材34と対向する対向壁(側壁部10b)とを備えると共に前面パネル20が取り付けられる取付対象部10を有している。そして、張出部16は、対向壁(側壁部10b)において側方に張り出した構成となっており、その張出部の裏面が規制面16aとして構成されている。そして、対向壁(側壁部10b)において張出部16の上方に隣接する位置には、横方向他方側(即ち加熱調理器1の左右方向において左側)に凹む切り欠き状の凹部14が形成されており、スライド部材34は、上下に長手状に延びる部材本体35と部材本体35の側壁部から横方向他方側(加熱調理器1の左右方向において左側)に突出する突出片44とを備える共に上下にスライドする構成となっている。
この構成では、図7のようにスライド部材34が退避位置に配置された状態で前面パネル20が取付対象部10に取り付けられる場合、係合爪21,22と被係合部11,12とが係合するときに、突出片44の位置が凹部14内の隙間の位置となる。このため、図6のように、係合爪21,22と被係合部11,12とを係合させつつ前面パネル20を取付対象部10に対して前側から取り付ける取付動作に応じて、突出片44が凹部の前側から当該凹部14内の隙間を通って当該凹部14の後方位置に配置される。そして、突出片44が凹部14の後方位置に配置された状態でのスライド部材34に対する固定位置へのスライド操作(図6から図5へのスライド操作)によって突出片44が張出部16の規制面16aと対向する位置に配置されるようになっている。
一方、図10(A)、図11(B)のようにスライド部材34が固定位置に配置された状態で取付対象部10に取り付けられようとした場合、係合爪21,22と被係合部11,12とが位置合わせされたときに、突出片44の位置が凹部14内の隙間の位置から下方にずれ、係合爪21,22と被係合部11,12とを係合させつつ突出片44を凹部14内の隙間に進入させる動作が不能となる。
このような構成では、加熱調理器本体1aに前面パネル20を組み付ける場合、スライド部材34が退避位置にあるときのみ適正な組み付けが可能となる。逆に、スライド部材34を固定位置のままで組み付けようとした場合、突出片44の位置が凹部14内の隙間の位置から下方にずれるため、組み付け自体が行われにくくなる。このため、スライド部材34が固定位置のままで無理な姿勢による誤った組み付けがなされることを防ぎ易くなる。
また、本構成では、パネル本体25の裏面部25bに、後方側に突出する複数の突出部27が形成されている。そして、これら複数の突出部27は、パネル本体25において横方向中央よりも横方向一方側(加熱調理器1の左右方向において右側)寄りの位置と横方向他方側(加熱調理器1の左右方向において左側)寄りの位置とに少なくとも形成され、前面パネル20と加熱調理器本体1aとが組み付けられた状態で、それぞれの先端部27aが加熱調理器本体1aの前壁部10aと当接する構成となっている。この構成によれば、パネル本体25の裏面部25bに形成された突出部27が、横方向一方側寄りの位置と横方向他方側寄りの位置とで加熱調理器本体1aの前壁部10aと当接することになり、パネル本体25の反りを抑えた安定的な支持が可能となる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、スライド部材34として上下にスライドする部材を例示したが、係合爪を規制する位置(係合爪に隣接して係合解除方向への撓みを防ぐ位置)と、係合爪の規制を解除する位置とに変位し得る構成であればこれに限定されない。例えば、スライド部材は、斜め方向にスライドしてもよく、横方向にスライドしてもよい。或いは、回転動作を含んだスライドであってもよい。
上記実施形態では、横方向において係合爪21,22とは反対側も係合爪23,24による爪構造で連結する例を示したが、反対側については、保持可能な構造であればよい。例えばヒンジ構造などであってもよく、その他の係合構造であってもよい。
上記実施形態では、スライド部材34が上方に移動したときに退避位置となり、スライド部材34が下方に移動したときに固定位置となる例を示したが、この逆でもよい。例えば図5等に示す固定位置からスライド部材34を下方に移動可能とし、スライド部材34の下方移動によって各規制部41,42が係合爪21,22から下方に離れるようにしてもよい。この場合、下方に移動した退避位置のときに突出片44が前方に移動できるように、凹部14と同様の凹部を、図5での突出片44の位置よりも下側に形成すればよい。
上記実施形態では、右側の前面パネル20に特徴的なスライド機構30を設けた構成を例示したが、図12〜図14に示すように、左側の前面パネル120に特徴的なスライド機構を設けるようにしてもよい。なお、図12〜図14において、前面パネル20と同様の特徴を有する部分(係合爪21〜24、スライド機構30、突出部27等)は、前面パネル20と同一の符号を付している。この構成でも、図13(B)、図14(A)のようにスライド部材34が固定位置にあるときには前面パネル20と同様に係合爪21,22が保持され、がたつきを抑えた安定的な取付状態となる。そして、図13(C)、図14(B)のようにスライド部材34が退避位置となったときには係合爪21,22が係合解除方向に撓み変形可能となり、前面パネル120を図示しない取付対象部から取り外すことができるようになる。なお、この前面パネル120も、下方側の開閉部材108が開放したときに下方延出部46にアクセス可能となり、解除操作が可能となる。
1…加熱調理器
1a…加熱調理器本体
10…取付対象部
10a…前壁部
10b…対向壁
11,12…被係合部
14…凹部
16…張出部(第2規制部)
16a…規制面
20…前面パネル
21,22,23,24…係合爪
25…パネル本体
25b…裏面部
27…突出部
27a…先端部
30…スライド機構
32…保持部
34…スライド部材
35…部材本体
41,42…規制部
44…突出片(被規制部)
46…下方延出部

Claims (7)

  1. 加熱調理器本体の前面側且つ少なくとも横方向一方側に前面パネルが組み付けられてなる加熱調理器であって、
    前記前面パネルは、
    前記加熱調理器本体の前面側を覆う構成で配置されるパネル本体と、
    前記パネル本体における前記加熱調理器本体と対向する裏面側に形成され、前記加熱調理器本体に設けられた被係合部と係合する係合爪と、
    外部操作可能に構成されたスライド部材と、前記パネル本体の前記裏面側且つ前記横方向一方側の端部寄りの位置で前記スライド部材をスライド可能に保持する保持部と、を備え、前記スライド部材が、少なくとも所定の固定位置と所定の退避位置との間で往復動可能に構成されてなるスライド機構と、
    を有し、
    前記スライド部材が前記固定位置で保持された状態では、前記スライド部材の一部をなす規制部が、前記係合爪に隣接すると共に前記係合爪が前記被係合部との係合を解除する方向へ移動することを規制し、
    前記スライド部材が前記退避位置で保持された状態では、前記規制部が前記係合爪に隣接する位置から退避し、前記係合爪が前記被係合部との係合を解除する方向へ移動することが許容されることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記スライド部材が前記固定位置で保持された状態では、前記規制部が前記係合爪を押圧し、前記規制部と前記被係合部との間に前記係合爪が挟み込まれることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記前面パネルの下方側には、前記加熱調理器本体に変位可能に取り付けられると共に、前記前面パネルの下方に配置される閉塞位置と、前記閉塞位置から前方側に開いた開放位置とで変位可能な開閉部材が設けられ、
    前記開閉部材が前記閉塞位置に配置されたときに、前記スライド機構の下方側の空間が閉塞され、
    前記開閉部材が前記開放位置に配置されたときに、前記スライド機構の下方側の空間が前方側に開放されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記スライド部材は、上下にスライドする構成であり、且つ一部が前記パネル本体よりも下方側に延び出た下方延出部として構成され、
    前記開閉部材は、前記閉塞位置のときに、前記下方延出部の前方側に配置されると共に前記下方延出部を収容する収容空間を閉塞し、前記開放位置のときに、前記下方延出部を収容する収容空間を開放して前記下方延出部を露出させる構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 前記加熱調理器本体において前記前面パネルに覆われる前面部側には、後方側に面する規制面を備えた第2規制部が形成され、
    前記スライド部材には、前記第2規制部の前記規制面と隣接可能な被規制部が形成されており、
    前記スライド部材が前記固定位置で保持されたときに、前記被規制部が前記第2規制部の前記規制面の後方に隣接し、前記スライド部材が前記第2規制部に対して前方側に相対移動することが規制され、
    前記スライド部材が前記退避位置に配置されたときに、前記被規制部が前記規制面に隣接する位置から退避し、前記スライド部材が前記第2規制部に対して前方側に相対移動することが許容されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  6. 前記加熱調理器本体は、前記パネル本体と対向する前壁部と前記スライド部材と対向する対向壁とを備えると共に前記前面パネルが取り付けられる取付対象部を有し、
    前記第2規制部は、前記対向壁において側方に張り出した張出部として構成され、当該張出部の裏面が前記規制面として構成されており、
    前記対向壁において前記張出部の上方又は下方に隣接する位置には、前記横方向他方側に凹む凹部が形成されており、
    前記スライド部材は、上下に長手状に延びる部材本体と前記部材本体の側壁部から前記横方向他方側に突出する突出片とを備える共に上下にスライドする構成となっており、
    前記前面パネルは、
    前記スライド部材が前記退避位置に配置された状態で前記取付対象部に取り付けられる場合、前記係合爪と前記被係合部とが係合するときに、前記突出片の位置が前記凹部内の隙間の位置となり、前記係合爪と前記被係合部とを係合させつつ前記前面パネルを前記取付対象部に対して前側から取り付ける取付動作に応じて、前記突出片が前記凹部の前側から当該凹部内の隙間を通って当該凹部の後方位置に配置されるようになっており、更に、前記突出片が前記凹部の後方位置に配置された状態での前記スライド部材に対する前記固定位置へのスライド操作によって前記突出片が前記張出部の前記規制面と対向する位置に配置されるようになっており、
    前記スライド部材が前記固定位置に配置された状態で前記取付対象部に取り付けられようとした場合、前記係合爪と前記被係合部とが位置合わせされたときに、前記突出片の位置が前記凹部内の隙間の位置から上方又は下方にずれ、前記係合爪と前記被係合部とを係合させつつ前記突出片を前記凹部内の隙間に進入させる動作が不能となっていることを特徴とする請求項5に記載の加熱調理器。
  7. 前記パネル本体の裏面部には、後方側に突出する複数の突出部が形成されており、
    複数の前記突出部は、前記パネル本体において前記横方向中央よりも前記横方向一方側寄りの位置と前記横方向他方側寄りの位置とに少なくとも形成され、前記前面パネルと前記加熱調理器本体とが組み付けられた状態で、それぞれの先端部が前記加熱調理器本体の前壁部と当接する構成となっていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の加熱調理器。
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