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JP6108155B2 - 温水装置 - Google Patents
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Description

本発明は、給湯装置などの温水装置、さらに詳しくは、凍結防止用の水抜きが可能とされた温水装置に関する。
この種の温水装置として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載された温水装置は、バーナによって加熱される熱交換器と、この熱交換器に湯水供給を行なうための入水用の配管部と、熱交換器を利用して加熱された湯水を出湯させるための出湯用の配管部と、この出湯用の配管部に設けられた流量調整弁とを備えている。入水用および出湯用の配管部の端部近傍には、水抜き栓が設けられている。流量調整弁は、たとえば温水装置の給湯能力を超える給湯需要が生じた場合に、出湯流量を絞り、実際の給湯温度が目標給湯温度を大きく下回るような事態が生じることを防止するのに利用される。また、給湯開始直後の出湯量を絞ることによって、加熱が未だ不十分な湯水が給湯先に多量に供給されることを防止するのにも利用される。一方、水抜き栓は、通常時には閉状態とされているが、温水装置を長期間にわたって電源オフとする場合であって、熱交換器や配管部の内部が冬季に凍結することを防止すべくそれらの内部から水を抜くのに利用される。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
すなわち、温水装置の設置工事を終えた後には、この温水装置に電源投入を行なって試運転が行なわれるが、この試運転の終了後に、温水装置の電源を遮断し、熱交換器内の水抜きを行なう場合がある。このような措置は、たとえば温水装置が新築住宅や賃貸住宅に設置された場合であって、その設置時にはこの住宅が空き家状態であるような場合に採られる。
一方、温水装置に設けられている流量調整弁は、給湯動作終了時の弁開度が「中」(全開状態の約半分)に設定され、または給湯動作終了直前の弁開度に維持される仕様とされているのが通例である。温水装置の電源遮断がなされた場合の弁開度も同様である。このため、試運転の終了後において、温水装置の電源を遮断してから水抜きを行なう際には、流量調整弁の弁開度が「中」またはそれ以下の小開度となる場合がある。ところが、このような弁開度であると、水抜き時の排水流量が少なくなる。その結果、作業者は、水抜きが未だ完了していないにも拘わらず、水抜き作業にある程度の時間を費やした時点で水抜きが完了したものと誤認し、水抜き栓を閉じてしまうケースが生じ易い。これでは、水抜きが不完全であるため、熱交換器や配管部内が凍結し、各種の部材や機器が破損する虞がある。
前記とは異なり、作業者の手違いなどに基づき、温水装置への電源接続状態をオンにしたまま、水抜きが行なわれ、この水抜き完了後に電源遮断がなされる場合も想定し得る。ところが、従来においては、このような場合においても、流量調整弁の弁開度が「中」またはそれ以下の小開度に設定されたまま水抜き作業が行なわれる虞があり、やはり水抜きが不完全なままとされる可能性がある。
特開2002−206807号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、試運転後の水抜き作業時の排水流量が少量になる不具合を防止し、水抜き作業を適切に行なうことが可能な温水装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される温水装置は、湯水加熱用の熱交換器と、流量調整弁が設けられ、かつ前記熱交換器への入水および前記熱交換器からの出湯を行なわせるための湯水流通用の配管部と、前記熱交換器および前記配管部の水抜きを可能とする水抜き栓と、前記流量調整弁の動作制御を実行する制御部と、を備えている、温水装置であって、前記制御部は、この温水装置の設置後の初めての電源投入、または前記電源投入後の試運転に伴う所定の動作または操作があった時点から計時処理を開始し、この計時処理開始以降の所定の期間中は、少なくとも非給湯動作時および電源遮断時において前記流量調整弁の弁開度強制的に全開状態に維持し、かつ前記所定の期間が経過した後には、前記流量調整弁の弁開度を強制的に全開状態に維持する制御を解除して通常制御に切り替えるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、温水装置の設置後の試運転を終了した後であって、前記所定の期間中に水抜きを行なう限りは、電源遮断の有無を問わず、この水抜き作業は流量調整弁の弁開度が全開とされた状態で行なわれることとなる。このため、水抜き時の排水流量を多くして短時間で水抜きを完了することが可能となり、水抜きが適切に完了していないにも拘わらず、作業者が、水抜きは完了したものと誤認して水抜き作業を途中で終えてしまう虞を無くし、または少なくすることが可能となる。その結果、不十分な水抜き作業に起因して、熱交換器や配管部内が冬季に凍結し、これらの部材やこれらに取付けられた機器が破損するといった不具合を確実に防止する上で好ましいものとなる。
第2に、所定の期間の経過後においては、流量調整弁の弁開度が強制的に全開状態にされる制御が解除されるために、流量調整弁をたとえば目標給湯温度に対応した開度にするといった制御を実行させることによって、出湯特性を良好なものとすることができる。
本発明において、好ましくは、前記流量調整弁の弁開度は、前記所定の期間中においては給湯動作時であるか否かには関係なく全開状態に維持されるように構成されている。
このような構成によれば、所定の期間中における流量調整弁の動作制御を単純なものとし、制御プログラムの複雑化などを抑制する上で好ましいものとなる。
本発明において、好ましくは、前記所定の期間は、温水装置の設置後に初めての電源投入が行なわれた時点から所定の時間が経過する迄の期間である。
このような構成によれば、所定の期間の始期および終期が明確となり、作業者やユーザなどが前記所定の期間を容易に把握することができる。また、前記所定の期間を、温水装置の試運転や水抜き作業の所要時間を考慮した適切な期間に設定することも容易となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る温水装置の一例を示す概略説明図である。 図1に示す温水装置において実行される動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す温水装置WHは、瞬間式ガス給湯装置であり、燃料ガスを燃焼させるバーナ1、バーナ1に燃焼用空気を供給するファン10、バーナ1により発生された燃焼ガスから顕熱および潜熱を順次回収するための1次および2次熱交換器2A,2B、2次熱交換器2Bに接続された入水用の配管部3A、1次熱交換器2Aに接続された出湯用の配管部3B、流量調整弁4、水抜き栓5A,5B、ならびに制御部6を具備している。
入水用および出湯用の配管部3A,3Bは、本発明でいう湯水流通用の配管部の一例に相当する。入水用の配管部3Aの一端は、外部から水道水などの供給を受ける入水口30とされており、この入水口30から配管部3Aに流入した湯水は、2次熱交換器2Bおよび1次熱交換器2Aに順次送り込まれて加熱される。その後、この湯水は、出湯用の配管部3Bを通過してその一端の出湯口31から出湯し、所定の給湯先に供給される。流量調整弁4は、弁開度を制御可能な電動弁または電磁弁であり、出湯用の配管部3Bの途中位置に設けられている。この流量調整弁4は、後述するように、温水装置WHの施工後の所定期間中においては弁開度が全開状態に維持されるように制御される。
水抜き栓5Aは、配管部3Aの入水口30の近傍に設けられている。水抜き栓5Bは、配管部3Bの出湯口31の近傍であって、流量調整弁4よりも下流側に設けられている。これらの水抜き栓5A,5Bは、手動式であり、水抜き作業時以外の通常時は閉状態とされる。入水口30への給水を停止させた状態で水抜き栓5A,5Bを開状態とすることにより、1次および2次熱交換器2A,2B内、および配管部3A,3B内の水を外部に排出させることが可能である。
制御部6は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されており、温水装置WHの各部の動作制御を実行する。流量調整弁4の後述する動作制御もこの制御部6が実行する。制御部6には、リモコン60が通信接続されており、このリモコン60の操作によって目標給湯温度の設定などが可能である。
次に、前記した温水装置WHの作用について、図2に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、温水装置WHの設置作業を終えた後には、温水装置WHの電源投入が行なわれるが、この電源投入が初めての電源投入であれば、制御部6はその時点でタイマセットを行なって計時処理を開始するとともに、流量調整弁4を全開状態に設定し、その状態を維持させる(S1:YES,S2,S3)。この流量調整弁4の全開状態の設定および維持は、強制的に行なわれる。前記タイマセットは、電源投入時から所定時間が経過したか否かを計時するための動作であり、本実施形態において、前記所定時間は、たとえば「10時間」である。
次いで、タイマセット時から10時間が経過していない状態において、所定の試運転スッチが操作された場合には、制御部6は温水装置WHの試運転動作を実行させる(S4:NO,S6:YES,S7)。この試運転では、温水装置WHの仕様に対応して予め定められた給湯動作が実行され、たとえば給湯栓への通常の給湯動作に加え、浴槽への湯張り動作なども適宜実行される。このような試運転時において、流量調整弁4の弁開度は全開
状態のままであるが、試運転時に出湯特性がやや劣るものとなったとしても支障はない。
温水装置WHが設置された住宅がたとえば新築などの空き家であって、温水装置WHを直ちに使用する予定がない場合、前記の試運転を終えた後には、水抜き作業が行なわれる。この水抜き作業は、温水装置WHの電源を遮断して行なわれるが、流量調整弁4は、電源遮断が行なわれた状態においても、弁開度の全開状態を維持する(S8:YES,S9)。したがって、作業者が水抜き栓5A,5Bを開状態として水抜き作業を行なう際に(S10)、流量調整弁4の弁開度が不足気味となって、水抜き時の排水量が少量となることは適切に回避される。その結果、比較的短時間で水抜き作業が完了することとなり、水抜きが完了していないにも拘わらず作業者が水抜き作業を途中で止めてしまう虞を無くすことによって凍結防止を適切に図ることが可能となる。
なお、図2のフローチャートとは異なり、温水装置WHの電源遮断と水抜き作業との順序を作業者が誤るなどして、温水装置WHの電源遮断がなされないまま、水抜き作業が行なわれることもあり得る。ただし、このような場合であっても、流量調整弁4は全開状態に維持された状態にあり、やはり水抜き作業を適切に行なうことが可能である。
水抜き作業が完了した後には、水抜き栓5A,5Bが閉状態に戻される。水抜き作業は、温水装置WHを直ちに使用する予定がない場合に行なわれるために、前記した水抜き作業を終えた後に再度の電源投入が直ちに行なわれることは通常はなく、電源が遮断された状態は比較的長期にわたって維持されることとなる(S11:NO)。
水抜き作業後に再度の電源投入があった場合(S11:YES)、またはステップS8の電源遮断がなされていない場合(S8:NO)において、最初の電源投入時から10時間が経過すると、流量調整弁4の弁開度を強制的に全開状態とする制御は終了し、通常制御に切り替えられる(S4:YES,S5)。ここで、通常制御とは、流量調整弁4の弁開度を目標給湯温度に対応した開度とする制御であり、このことにより出湯量が過多となることが防止され、実際の給湯温度が目標給湯温度を大きく下回るような事態をなくすことができる。給湯開始時において、温度が十分に上昇していない湯水が多量に出湯することを防止するための制御も適宜行なわれる。
なお、「最初の電源投入時から10時間が経過」とは、電源遮断時をも含めたトータルの経過時間(電源が遮断されたか否かには無関係に経過する時間)が10時間を超えた場合と、温水装置WHが電源遮断されている間の経過時間はカウントせずに、電源接続されている時間のみの累積時間が10時間を超えた場合とのいずれであってもよい。温水装置WHの電源遮断期間中は、最初の電源投入時から現時点までの経過時間を制御部6に判断させることはできないものの、その後に再度の電源投入があった場合には、最初の電源投入時から現時点までの経過時間を制御部6において判断させることは可能である(たとえば、最初の電源投入時のデータを不揮発性メモリに記憶させておく)。
以上のように、本実施形態によれば、温水装置WHの設置後の最初の電源投入時から所定時間(10時間)が経過する迄は、流量調整弁4が全開状態に維持されるために、その期間中において水抜き作業を的確に行なうことが可能である。一方、10時間が経過した後には、流量調整弁4の制御が通常制御に切り替わるために、適切な出湯特性が得られることとなる。温水装置WHの施工後の試運転および水抜き作業は、一般的には、10時間を超える長時間にわたって行なわれることはなく、前記所定時間として、10時間程度を設定すれば、水抜き作業を良好にしつつ、比較的早期に、流量調整弁4を通常制御に切り替えることができる利点が得られる。
温水装置WHが設置された住宅が空き家でなく、温水装置WHの試運転後に直ちに温水装置WHが使用される場合がある。この場合であっても、電源投入時から10時間が経過すれば、流量調整弁4が通常制御に切り替わるために、ユーザに不快感を与えるといった
虞はない、または殆どない。
温水装置WHが試運転の終了後に直ちに使用される場合があることに対処するための手段として、たとえばリモコン60を利用して所定の操作を行なうことにより、流量調整弁4を強制的に全開状態とする制御を解除可能な構成とすることもできる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る温水装置の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述した実施形態では、温水装置の設置後の初めての電源投入時以降の所定期間中は、給湯動作時であるか否かには関係なく、流量調整弁を常に全開状態に設定しているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、少なくとも、非給湯動作時に流量調整弁の弁開度が全開状態に維持されて、この温水装置の電源遮断時においてもその状態が維持されればよい。したがって、給湯動作時においては流量調整弁の弁開度を制御させるように構成することもできる。
本発明でいう「所定の期間」(流量調整弁の弁開度が強制的に全開状態に維持される期間)は、温水装置の設置後の初めての電源投入時から所定の時間(たとえば10時間)が経過する迄の期間に限定されない。前記所定の時間としては、10時間以外の時間を採用することができることは勿論である。
前記「所定の期間」の始期は、温水装置の設置後に初めての電源投入がなされたときに代えて、たとえば試運転に伴う所定の動作または操作がなされたときとすることができる。その具体例として、たとえば、試運転を開始するためのスイッチ操作がなされたとき、初めての給湯動作(バーナの燃焼駆動)がなされたとき、あるいは浴槽への初めての自動湯張り動作またはそのための操作があったときなどが挙げられる。
前記「所定の期間」の終期については、所定の始期から所定時間が経過したときに代えて、たとえば給湯動作(バーナの燃焼駆動)の回数が所定回数に達したとき、あるいは積算給湯量が所定量に達したときなどとすることができる。
熱交換器は、顕熱および潜熱の双方を回収可能なものでなくてもよく、たとえば顕熱のみを回収するものでもよく、その具体的な構造(伝熱管の形態など)も問わない。本発明でいう温水装置は、ガスバーナやオイルバーナなどを用いた瞬間式給湯装置に限らず、たとえば湯水加熱用媒体として、コージェネレーションシステムの発電部から排出される高温の排熱を利用するものとして構成することもできる。
WH 温水装置
2A,2B 1次および2次熱交換器(熱交換器)
3A,3B 入水用および出湯用の配管部(湯水流通用の配管部)
4 流量調整弁
5A,5B 水抜き栓

Claims (3)

  1. 湯水加熱用の熱交換器と、
    流量調整弁が設けられ、かつ前記熱交換器への入水および前記熱交換器からの出湯を行なわせるための湯水流通用の配管部と、
    前記熱交換器および前記配管部の水抜きを可能とする水抜き栓と、
    前記流量調整弁の動作制御を実行する制御部と、
    を備えている、温水装置であって、
    前記制御部は、この温水装置の設置後の初めての電源投入、または前記電源投入後の試運転に伴う所定の動作または操作があった時点から計時処理を開始し、この計時処理開始以降の所定の期間中は、少なくとも非給湯動作時および電源遮断時において前記流量調整弁の弁開度強制的に全開状態に維持し、かつ前記所定の期間が経過した後には、前記流量調整弁の弁開度を強制的に全開状態に維持する制御を解除して通常制御に切り替えるように構成されていることを特徴とする、温水装置。
  2. 請求項1に記載の温水装置であって、
    前記流量調整弁の弁開度は、前記所定の期間中においては給湯動作時であるか否かには関係なく全開状態に維持されるように構成されている、温水装置。
  3. 請求項1または2に記載の温水装置であって、
    前記所定の期間は、温水装置の設置後に初めての電源投入が行なわれた時点から所定の時間が経過する迄の期間である、温水装置。
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