JP6110037B2 - コンドロイチン硫酸架橋体、並びにこれを含有する組成物、及び眼疾患処置剤 - Google Patents
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Description
また、国際公開第91/16881号パンフレット又はBiomaterials, 16:473-478, 1995記載の製造方法を再現し種々の分析法を用いても、結局CSの架橋は確認されず(C. Bourieら、Journal of Biomaterials Applications, Vol.12:201-221, 1998)、実際はCS架橋体が得られないことが明らかとなった。
そこで本発明は、多価アミンに由来する基を介した架橋構造を有するCS誘導体を提供することを課題とする。また、同CS誘導体を含有する組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、角膜上皮障害及び/又はドライアイに対して治療効果を有する眼疾患処置剤及び処置方法を提供することを課題とする。本発明は、少なくともこれらの一つ以上の課題を解決するものである。
[A1]架橋基を介した架橋構造をコンドロイチン硫酸の構成二糖単位間に有する、コンドロイチン硫酸誘導体。
[A2]前記架橋基が、多価アミン、多価エポキシ化合物、多価ビニル化合物、及びエピハロヒドリンからなる群より選択される少なくとも1種に由来する基である、[A1]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A3]前記架橋基が多価アミンに由来する基である、[A1]又は[A2]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A4]前記多価アミンが、主鎖上に生分解点を有しない多価アミンである、[A3]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A5]前記多価アミンが、主鎖上にジスルフィド結合を有しない多価アミンである、[A3]又は[A4]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A6]前記多価アミンが、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、主鎖の炭素数が1〜20の、置換又は無置換の多価アミンである、[A3]〜[A5]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A7]前記多価アミンが、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、主鎖の原子数が1〜20の、置換又は無置換の多価アミンである、[A3]〜[A5]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A8]前記多価アミンが脂肪族多価アミンである、[A3]〜[A7]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A9]前記多価アミンがジアミンである、[A3]〜[A8]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A10]前記多価アミンが、エタン−1,2−ジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,12−ジアミノドデカン、スペルミジン、L−リシンエチルエステル、L−オルニチンエチルエステル、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、2−(アミノメチル)−2−メチルプロパン−1,3−ジアミン、(E)−2−ブテン−1,4−ジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,2’−チオジエタンアミン、2,2’−オキシジエタンアミン、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、[A3]〜[A7]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A11]前記架橋構造が、次の一般式(I);
Y−CO−NH−R−NH−CO−Z (I)
(式中、Y−CO−は、コンドロイチン硫酸分子内の構成二糖単位に由来する部分を表し、
−CO−Zは前記と同一の又は異なるコンドロイチン硫酸分子の構成二糖単位に由来する部分を表し、
Rは、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、置換又は無置換の炭化水素基を表し、
−CO−NH−及び−NH−CO−はコンドロイチン硫酸の構成糖であるグルクロン酸のカルボキシ基と多価アミンが有するアミノ基とのアミド結合を表す)
で示される、[A1]〜[A10]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A12]一般式(I)において、
Rが、主鎖上に生分解点を有しない、[A11]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A13]一般式(I)において、
Rが、主鎖上にジスルフィド結合を有しない、[A11]又は[A12]に記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A14]一般式(I)において、
Rが、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、置換又は無置換の炭化水素基を表し、
ヘテロ原子を有する場合のヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1〜3個の原子であり、
置換の場合の置換基は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアミノアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のアルキルエステル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、アミノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である、[A11]〜[A13]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A15]前記炭化水素基が、主鎖の炭素数が1〜20の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A16]前記炭化水素基が、主鎖の炭素数が1〜10の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A17]前記炭化水素基が、主鎖の炭素数が1〜8の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A18]前記炭化水素基が、主鎖の原子数が1〜20の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A19]前記炭化水素基が、主鎖の原子数が1〜11の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A20]前記炭化水素基が、主鎖の原子数が1〜8の炭化水素基である、[A11]〜[A14]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A21]前記炭化水素基が、脂肪族炭化水素基である、[A11]〜[A20]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A22]水溶性である、[A1]〜[A21]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体。
[A23][A1]〜[A22]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体、及び薬学的に許容される担体を含有する組成物。
[A24]水溶液である、[A23]に記載の組成物。
[A25]25℃の条件下、多孔質フィルター(孔径5.0μm、直径25mm)を通過させたときのフィルター通過率が80%以上である[A23]又は[A24]に記載の組成物。
[A26]粘度が、5〜11,000mPa・sである[A23]〜[A25]のいずれかに記載の組成物。
[A27]前記コンドロイチン硫酸誘導体の濃度が、組成物の総量に対し、0.1〜15重量%である、[A23]〜[A26]のいずれかに記載の組成物。
[A28][A1]〜[A22]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体を含有する医薬。
[A29]眼疾患処置剤である、[A23]〜[A27]のいずれかに記載の組成物。
[A30]角膜上皮障害処置剤である、[A23]〜[A27]のいずれかに記載の組成物。
[A31]ドライアイ処置剤である、[A23]〜[A27]のいずれかに記載の組成物。
[B1][A1]〜[A22]のいずれかに記載のコンドロイチン硫酸誘導体を有効成分として含有する、眼疾患処置剤。
[B2]点眼剤である、[B1]に記載の眼疾患処置剤。
[B3]水性点眼剤である、[B1]又は[B2]に記載の眼疾患処置剤。
[B4]水溶液である、[B1]〜[B3]のいずれかに記載の眼疾患処置剤。
[B5]25℃の条件下、多孔質フィルター(孔径5.0μm、直径25mm)を通過させたときのフィルター通過率が80%以上である[B1]〜[B4]のいずれかに記載の眼疾患処置剤。
[B6]前記眼疾患が角膜上皮障害である、[B1]〜[B5]のいずれかに記載の眼疾患処置剤。
[B7]前記眼疾患がドライアイである、[B1]〜[B5]のいずれかに記載の眼疾患処置剤。
[B8]前記処置が治療である、[B1]〜[B7]のいずれかに記載の眼疾患処置剤。
[C1][A23]〜[A27]のいずれかに記載の組成物を眼に投与することを含む、眼疾患処置方法。
[C2]眼への投与方法が点眼である、[C1]に記載の方法。
[C3]前記組成物が水性点眼剤である、[C1]又は[C2]に記載の方法。
[C4]前記組成物が水溶液である、[C1]〜[C3]のいずれかに記載の方法。
[C5]前記組成物が、25℃の条件下、多孔質フィルター(孔径5.0μm、直径25mm)を通過させたときのフィルター通過率が80%以上である、[C1]〜[C4]のいずれかに記載の方法。
[C6]前記眼疾患が角膜上皮障害である、[C1]〜[C5]のいずれかに記載の方法。
[C7]前記眼疾患がドライアイである、[C1]〜[C5]のいずれかに記載の方法。
[C8]前記処置が治療である、[C1]〜[C7]のいずれかに記載の方法。
本明細書において「多価アミン」とは一級アミノ基(−NH2)を2個以上有するアミンを意味する。また、本明細書において、「ジアミン」は一級アミノ基を2個、「トリアミン」は一級アミノ基を3個有するアミンを意味する。
本明細書において「脂肪族多価アミン」とは、脂肪族炭化水素の2以上の水素原子が一級アミノ基で置換された多価アミンを意味する。「芳香族多価アミン」とは、芳香族炭化水素の2以上の水素原子が一級アミノ基又はアミノアルキル基で置換された多価アミンを意味する。
<CS架橋体>
本発明における「CS架橋体」は、CSの構成二糖単位間に、架橋基を介した架橋構造を有しており、前記架橋構造は、同一のCS分子内、及び/又は異なるCS分子間で形成されていてよい。前記CS架橋体の原料に用いられるCSは、D−グルクロン酸とN−アセチル−D−ガラクトサミンの二糖構造の繰り返しを基本骨格とし、主に構成糖のヒドロキシ基の一部が硫酸化されたグリコサミノグリカンである限りにおいて特に限定されない。また、このCS架橋体、及びその原料に用いるCSは、塩を形成しない遊離状態であっても、薬学的に許容される塩を形成していてもよい。
本発明におけるCS架橋体、及びその原料に用いられるCSは、水和物又は溶媒和物の形態をとっていてもよい。
このようなCSに架橋剤を共有結合させることにより、CS架橋体を製造することができる。
本発明において、「架橋基」とは、CSが有する基と共有結合しうる基を2個以上有する化合物に由来する基をいう。このような化合物としては、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、及びハロアルキル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を2個以上有するものであることが好ましい。本発明におけるCS架橋体は、これらの基により架橋が形成されていることが好ましい。また、CSが有する基と共有結合しうる基を2個以上有する化合物としては、多価アミン、多価エポキシ化合物、多価ビニル化合物、及びエピハロヒドリンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。
−C(=O)−D− (II)
(Dは、酸素原子、又は硫黄原子を表す)
で示される構造を意味する。すなわち、生分解点としては、エステル結合又はチオエステル結合が挙げられる。よって、本発明における多価アミンは、分子内の主鎖上にエステル結合及びチオエステル結合を有しない多価アミンであってよい。
本発明における置換基としては、例えば、アルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルエステル基、アルコキシ基、アミノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボニル基等が挙げられるが、アミノアルキル基等の反応性官能基を含む基が置換基となるときは、当該置換基が主鎖を構成しないように置換しているものとする。このうち、アルキル基、アミノアルキル基、アルキルエステル基、又はヒドロキシ基が好ましい。アルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルエステル基、及びアルコキシ基の炭素数はそれぞれ独立して1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、又はプロピル基が好ましい。アミノアルキル基としては、アミノメチル基、アミノエチル基、又はアミノプロピル基が好ましい。アルキルエステル基としては、メチルエステル基、エチルエステル基、プロピルエステル基、ブチルエステル基が例示され、このうち、メチルエステル基、又はエチルエステル基が好ましい。置換基を有する場合、置換基の数は特に限定されないが、置換可能な位置に1〜5個有していてよく、1〜3個が好ましい。置換基が2個以上の場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
本発明におけるヘテロ原子としては、例えば、窒素、酸素、硫黄等が挙げられる。主鎖上にヘテロ原子を有する場合、同ヘテロ原子の数は特に限定されないが、1〜5個、又は1〜3個が例示される。ヘテロ原子を2個以上有する場合、各ヘテロ原子は同一でも異なっていてもよい。主鎖上にヘテロ原子を2個以上有する場合、これらヘテロ原子同士が直接結合しないように位置してもよい。主鎖上にヘテロ原子を有する場合、反応性官能基、特に一級アミノ基と直接結合している位置以外にヘテロ原子を有してよい。
本発明における多価アミンは、脂肪族ジアミン又は芳香族ジアミンが好ましく、脂肪族ジアミンがより好ましい。脂肪族ジアミンとしては、非環式脂肪族ジアミン又は環式脂肪族ジアミンが例示され、なかでも非環式脂肪族ジアミンが好ましい。環式脂肪族ジアミンとしては、シクロアルキレンジアミン、及びビス(アミノアルキル)シクロアルカンなどが例示され、非環式脂肪族ジアミンとしては、アルキレンジアミン、アルケニレンジアミン、及びアルキニレンジアミンが例示される。このうち、アルキレンジアミン又はアルケニレンジアミンが好ましく、アルキレンジアミンが特に好ましい。芳香族ジアミンとしては、例えば、アリーレンジアミン、及びビス(アミノアルキル)ベンゼンなどが挙げられる。
本発明における多価ビニル化合物としては、ビニル基を2個以上有していれば、特に限定されない。ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルスルホンが挙げられる。
本発明におけるエピハロヒドリンとしては、例えば、エピクロロヒドリンが挙げられる。
本発明において、「架橋構造」とは、同一の又は異なるCS分子を、架橋基を介して、共有結合により結びつけている構造のことを意味する。
本発明において、架橋基が多価アミンに由来する基である場合、本発明のCS架橋体は、以下の一般式(I);
Y−CO−NH−R−NH−CO−Z (I)
(式中、Y−CO−は、コンドロイチン硫酸分子内の構成二糖単位に由来する部分を表し、
−CO−Zは前記と同一の又は異なるコンドロイチン硫酸分子の構成二糖単位に由来する部分を表し、
Rは、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、置換又は無置換の炭化水素基を表し、
−CO−NH−及び−NH−CO−はコンドロイチン硫酸の構成糖であるグルクロン酸のカルボキシ基と多価アミンが有するアミノ基とのアミド結合を表す)
で示される架橋構造を有してよい。
Y−CO−NH−R−NH2 (III)
(式中、Y−CO−、R、−CO−NH−は、先に式(I)で定義されたとおりである)
で示される構造、すなわち、多価アミンのアミノ基のうち1つがCSと共有結合した構造を有してよい。
本発明における置換基、ヘテロ原子としては、前記の<架橋基>の項目の本発明における多価アミンに関する説明における記述、例示、及び好ましい範囲がそのまま適用できる。
多価アミンに由来する基を介した架橋構造をCSの構成二糖単位間に有するCS誘導体であって、前記架橋構造が、次の一般式(I);
Y−CO−NH−R−NH−CO−Z (I)
(式中、Y−CO−は、CS分子内の構成二糖単位に由来する部分を表し、
−CO−Zは前記と同一の又は異なるCS分子の構成二糖単位に由来する部分を表し、
Rは、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、主鎖の原子数が1〜11の、置換又は無置換の脂肪族炭化水素基を表し、ヘテロ原子を有する場合のヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1〜3個の原子であり、置換の場合の置換基は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアミノアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のアルキルエステル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、アミノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり、
−CO−NH−及び−NH−CO−はCSの構成糖であるグルクロン酸のカルボキシ基と多価アミンが有するアミノ基とのアミド結合を表す)
で示されるものである、CS誘導体。ここで、この実施形態におけるCS架橋体は、一般式(I)中のRが、主鎖上に生分解点及び/又はジスルフィド結合を有しない炭化水素基であってよい。
本発明におけるCS架橋体は、CSが有する2つの官能基と架橋剤が有する2つの反応性官能基を、通常用いられる方法によって共有結合させることにより製造することができる。CSが有する2つの官能基は、同一のCS分子の基でも、異なるCS分子の基でもよい。架橋剤としては、多価アミン、多価エポキシ化合物、多価ビニル化合物、エピハロヒドリン等の多官能性架橋剤を使用することができ、前記<架橋基>の項目におけるそれぞれの例示や好ましい範囲がそのまま適用できる。
撹拌工程、沈殿工程、洗浄工程、及び乾燥工程は、当業者にとって一般的に行われる方法で行うことができ、特に限定されない。
架橋剤として多価アミンを使用する場合、CSのカルボキシ基と架橋剤のアミノ基を、通常用いられるアミド化方法によって共有結合させることにより架橋することができる。
CSに対する多価アミン架橋剤のモル当量としては、CSの二糖単位1.00モル当量(eq)に対して、0.005〜0.500eqが好ましく、0.005〜0.300eqがより好ましく、0.005〜0.250eqがより好ましく、0.005〜0.200eqがより好ましく、0.005〜0.100eqが特に好ましい。
本発明におけるCS架橋体の架橋率は、CSの繰り返し二糖単位当たりの、2以上の官能基がCSと結合した架橋基の数を百分率で表した値を意味する。例えば、ジアミンに由来する基を介した架橋構造を有するCS誘導体の架橋率は、以下の式(A)により算出される。
(上記式中、Rは、−OH、−OM(Mは、周期表1族又は2族の金属元素を表す)、又は、ジアミンに由来する基を表す。)
ジアミンに由来する基を介した架橋構造を有するCS誘導体の架橋率は、例えば、以下の方法により測定できる。被験物質に希硫酸を加え60℃、6時間加熱を行った後、得られた溶液を塩基性にし、プロピレンオキサイドを添加し60℃で一晩加熱を行う。強酸性にした溶液を110℃で一晩加熱を行い、得られた溶液を塩基性にし、イソチオシアン酸フェニルを用いて架橋基のアミノ基のラベル化を行い、ラベル化された架橋基をLC/MSにより定量する。そして、CS二糖単位のモル数に対する架橋基のモル数を百分率で算出する。
本明細書における「薬学的に許容される担体」としては、例えば、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、精製水、注射用水等が挙げられる。また、適宜、pH調整剤、緩衝剤、等張化剤、安定化剤、防腐剤等の通常用いられる添加剤を使用してよい。添加剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素一カリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
本発明のCS架橋体を含有する組成物(「本発明の組成物」ともいう。)の調製方法は特に限定されないが、例えば、本発明のCS架橋体を、薬学的に許容される担体と混合し、4〜24時間、又はそれ以上の時間、振盪機で振盪することにより、調製することができる。
本発明のCS架橋体は、水溶性であることが好ましい。CS架橋体が水溶性か否かは、後述する「水溶性確認試験」により判定することができる。
本発明のCS架橋体を含有する組成物は、CS架橋体のフィルター通過率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることが特に好ましい。
本発明のCS架橋体を含有する組成物の粘度は、5〜11,000、10〜5,000、20〜1,000、30〜300、又は30〜250mPa・sであってよい。本発明のCS架橋体を含有する組成物中のCS架橋体の濃度は、組成物の総量に対し、0.1〜15重量%、0.3〜13重量%、又は1〜10重量%であってよい。
調製した組成物の600nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所社製)を使用して測定する。吸光度値が0.1以下の場合にその組成物の溶状を「澄明」と、0.1を超える場合に「白濁」と判定する。
CS架橋体を濃度が2.0%(w/w)になるように水又はPBSに溶解し、その組成物の600nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所社製)を使用して測定する。吸光度値が0.1以下となる場合にそのCS架橋体を「水溶性」と判定する。
E型回転粘度計(TV−L/H、東機産業社)、標準コーン(CORD-1, 1°34’xR24)を使用して、25℃での5rpm値を測定し、本明細書における「粘度」(mPa・s)とした。5rpm値が検出範囲外の場合は、その他回転数から外挿値を算出し、本明細書における「粘度」(mPa・s)とした。
25℃条件下で多孔質フィルター(孔径が5.0μm、直径25mm)に試料を通過させ、通過前後の試料中のCSの二糖単位換算濃度(以下、「CS濃度」ともいう。)を後記カルバゾール硫酸法で測定し、以下の式(B)により、本明細書における「フィルター通過率」が算出される。なお、フィルター通過時の圧力は5.3kgf/cm2以下とする。
例えば、フィルター通過前の試料中のCS濃度が1.00%で、フィルター通過後の試料中のCS濃度が0.90%の場合、フィルター通過率は90%になる。
D−グルクロノラクトン(分子量:176.12)の20.0μg/mL水溶液を標準品として使用したカルバゾール硫酸法から以下の式(C)によりCS濃度(mol/L)が算出される。
(ここで、OD530とは、波長530nmにおける光学濃度を表す)
本発明の眼疾患処置剤は、本発明のCS架橋体を有効成分として含有する、眼疾患処置剤である。CS架橋体としては、本明細書にて先に説明したCS架橋体、特に、先に[A1]〜[A22]のいずれかとして挙げた態様のCS誘導体が挙げられる。本明細書における「眼疾患」とは、前眼部における何らかの異常であれば特に限定されない。前眼部のなかでも、眼表面が好ましく、角膜がより好ましく、角膜上皮が特に好ましい。本明細書における「前眼部」には、涙液が含まれる。本明細書における「眼疾患」としては、角膜上皮障害、涙液層の異常、又はドライアイが好ましく、なかでも、角膜上皮障害、又はドライアイが特に好ましい。本明細書において「ドライアイ」とは、ドライアイ疾患又はドライアイ症候群の両方、又はいずれであってもよい。「涙液層の異常」とは、涙液層が破綻した状態や、涙液層が破綻しやすい状態にあることをいい、DEWSによるドライアイの定義(The Ocular Surface Vol.5, No.2:75-92, 2007)で言及されている「涙液層の不安定」な状態を包含する意味である。涙液層の異常の原因としては、涙液の蒸発の亢進、涙液の減少等が挙げられる。涙液層の異常は、シルマー法、涙液層破壊時間(BUT)、角膜球面不正指数(SRI)等を用いて評価することもできる。
本発明のCS架橋体を有効成分として含有する眼疾患処置剤(以下、「本発明の剤」ともいう。)の剤形は、特に限定されるものではないが、例えば、点眼剤、眼軟膏剤、クリーム剤、ローション剤等が挙げられ、なかでも点眼剤が好ましく、水性点眼剤が特に好ましい。「水性点眼剤」とは、水を50重量%以上含有する点眼剤を意味する。本発明の水性点眼剤としては、水を80重量%以上含有する点眼剤が好ましく、90重量%以上含有する点眼剤がより好ましい。本発明の水性点眼剤に含有される水は、製薬上又は生理学的に許容されるものであればよい。例えば、蒸留水、精製水、滅菌精製水、注射用水、注射用蒸留水等を使用できる。これらの定義は第十六改正日本薬局方に基づく。生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水等を使用してもよく、また、適宜、pH調整剤、緩衝剤、等張化剤、安定化剤、防腐剤等の通常用いられる添加剤を使用してよい。添加剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素一カリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。点眼剤のpH、及び浸透圧比は、眼科製剤に許容される範囲であれば特に限定されない。なお、本発明の剤には、ヒアルロン酸を含まなくてよい。
本発明の剤の適用対象は、哺乳動物が好ましい。哺乳動物としては、特に限定されないが、ヒト、ウマ、ウシ、イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、モルモット、マウスなどが例示される。本発明の剤は、ヒト又は動物用の医薬にすることができ、ヒト用の医薬とすることが好ましい。
本発明の剤の投与量は、患者の症状の軽重、年令、体重、医師の判断などに応じて適宜変えることができる。
本発明の剤の1日当たりの投与回数、及び投与期間は、特に限定されない。1日当たりの投与回数としては、例えば、1〜8回、1〜6回、1〜4回、1〜3回、1又は2回等が挙げられ、「適宜増減可能」としてもよい。投与期間としては、特に限定されないが、例えば、1週間〜数ヵ月が挙げられる。また、連日投与が好ましい。また、点眼剤としては、1回1〜2滴、又は1回1〜3滴の点眼が例示される。したがって、1回1〜3滴の1日1〜8回点眼、1回1〜3滴の1日1〜6回点眼、1回1〜3滴の1日1〜4回点眼、1回1〜3滴の1日1〜3回点眼、1回1〜3滴の1日1又は2回点眼が例示され、これらの連日点眼が例示される。
本発明の剤は、これをヒト又は動物の眼に投与することにより使用することができる。本発明の剤のヒト又は動物の眼への投与は、医学的に許容される態様で行われ、かつ本発明の効果を発揮できるものである限りにおいて特に限定されない。
投与の具体的方法も特に限定されず、剤形や製剤形態に応じて適宜投与すればよいが、点眼を好ましく例示することができる。
本発明の処置方法は、本発明の剤、又は本発明のCS架橋体を含有する組成物をヒト又は動物の眼に投与することを含む、眼疾患処置方法である。本発明の処置方法は、前記<適用対象>、<用法及び用量>、<本発明の剤の使用方法>等の説明に従って、同様に実施することができる。
CS-NC2N架橋体の製造
(A)代表例
CS(CSC、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム、重量平均分子量40,000、生化学工業株式会社) 2.00g (二糖単位3.91mmol [二糖単位の平均分子量を511として算出], 1.00eq)を濃度10%となるよう注射用水(WFI)に溶解させ、エタノール (EtOH) 20.0mLを混和した。架橋剤としてエタン−1,2−ジアミン・2塩酸塩(NC2N・2HCl、和光純薬工業株式会社)10.4mg(0.0783mmol, 0.0200eq)の50% エタノール溶液 4.00mLと、縮合剤としてDMT-MM(TRIAZIMOCH、株式会社トクヤマ)86.6mg (0.313mmol, 0.0800eq)の50% エタノール溶液4.00mLを順次滴下し、室温にて終夜撹拌した(架橋反応)。10% 炭酸ナトリウム水溶液(Na2CO3/WFI) 20mLを加え、2〜4時間激しく撹拌した。50wt% 酢酸水溶液(AcOH/WFI) 4.0mLで中和した後、塩化ナトリウム (NaCl) 2.0gを加え、EtOHを用いて沈殿させた。得られた沈殿をろ取し、90% EtOH 200mLで3回、EtOH 200mLで2回順次洗浄した。得られた沈殿を、42℃で終夜減圧乾燥することで、CS架橋体(CS-NC2N架橋体、化合物1)を白色粉体として1.81g得た。
NC2N・2HClのモル当量を(0.0050, 0.0100, 0.0150, 0.0175, 0.0225, 0.0250, 0.0275eq)、DMT-MMのモル当量を(0.0200, 0.0400, 0.0600, 0.0700, 0.0900, 0.100, 0.110eq)とした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC2N架橋体、化合物2〜8)を白色粉体として得た(各約1.75g)。
CS-NC2N架橋体の製造
(A)10g スケール
CS量を10g、NC2N・2HClのモル当量を0.020eq、DMT-MMのモル当量を0.080eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC2N架橋体、化合物9)を白色粉末として8.94g得た。
(B)20g スケール
CS量を20g、NC2N・2HClのモル当量を0.02375eq、DMT-MMのモル当量を0.0950eq、架橋反応時間を3時間46分とした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC2N架橋体、化合物10)を白色粉末として19.1g得た。
CS-NC3N架橋体の製造
CS量を1g、架橋剤を1,3−ジアミノプロパン・2塩酸塩(NC3N・2HCl、東京化成工業株式会社)(モル当量は、0.0150, 0.0200, 0.0300, 0.0400eq)、DMT-MMのモル当量を0.0600, 0.0800, 0.120, 0.160eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC3N架橋体、化合物11〜14)を白色粉末として得た(各約0.84g)。
CS-NC4N架橋体の製造
CS量を4g、架橋剤を1,4−ジアミノブタン・2塩酸塩(NC4N・2HCl、和光純薬工業株式会社)(モル当量は、0.0300, 0.0425, 0.0450, 0.0475eq)、DMT-MMのモル当量を0.120, 0.170, 0.180, 0.190eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC4N架橋体、化合物15〜18)を白色粉末として得た(各約3.85g)。
CS-NC5N架橋体の製造
CS量を1g、架橋剤を1,5−ジアミノペンタン・2塩酸塩(NC5N・2HCl、東京化成工業株式会社)(モル当量は、0.0250, 0.0350, 0.0450, 0.0550eq)、DMT-MMのモル当量を0.100, 0.140, 0.180, 0.220eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC5N架橋体、化合物19〜22)を白色粉末として得た(各約0.85g)。
CS-NC6N架橋体の製造
CS量を4g、架橋剤を1,6−ジアミノヘキサン・2塩酸塩(NC6N・2HCl、和光純薬工業株式会社)(モル当量は、0.0400, 0.0525, 0.0550, 0.0575eq)、DMT-MMのモル当量を0.160, 0.210, 0.220, 0.230eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC6N架橋体、化合物23〜26)を白色粉末として得た(各約3.83g)。
CS-NC8N架橋体の製造
CS量を4g、架橋剤を1,8−ジアミノオクタン・2塩酸塩(NC8N・2HCl、1,8−ジアミノオクタン[和光純薬工業株式会社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0500, 0.0650, 0.0700, 0.0725eq)、DMT-MMのモル当量を0.200, 0.260, 0.280, 0.290eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC8N架橋体、化合物27〜30)を白色粉末として得た(各約3.88g)。
CS-NC12N架橋体の製造
CS量を1g、架橋剤を1,12−ジアミノドデカン・2塩酸塩(NC12N・2HCl、1,12−ジアミノドデカン[Sigma-Aldrich社] に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した))(モル当量は、0.0550, 0.0700eq)、DMT-MMのモル当量を0.220, 0.280eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC12N架橋体、化合物31及び32)を白色粉末として得た(各約0.82g)。
CS-LysEt架橋体の製造
CS量を1g、架橋剤をL-リシンエチルエステル・2塩酸塩(LysEt・2HCl、Sigma-Aldrich社)(モル当量は0.0450eq)、DMT-MMのモル当量を0.180eqで固定し、架橋反応時間を2時間、3時間、3時間40分、4時間20分、5時間、5時間50分とした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-LysEt架橋体、化合物33〜38)を白色粉末として得た(各約1.04g)。
CS-OrnEt架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤をオルニチンエチルエステル・2塩酸塩(OrnEt・2HCl、Chem−Impex International社) (モル当量は、0.0200, 0.0300, 0.0325, 0.0350eq)、DMT-MMのモル当量を0.0800, 0.120, 0.130, 0.140eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-OrnEt架橋体、化合物39〜42)を白色粉末として得た(各約1.99g)。
CS-Spermidine架橋体の製造
CS量を1又は2g、架橋剤をスペルミジン・3塩酸塩(Spermidine・3HCl、Sigma-Aldrich社)(モル当量は、0.0100, 0.0200,0.0220eq)、DMT-MMのモル当量を0.0400, 0.0800,0.0880eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-Spermidine架橋体、化合物43、44及び67)を白色粉末として得た(それぞれ約0.77、0.77、及び1.75g)。
CS-triAmine架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を2−(アミノメチル)−2−メチルプロパン−1,3−ジアミン・3塩酸塩(triAmine・3HCl、Aldrich社)(モル当量は、0.0091, 0.0092, 0.0097eq)、DMT-MMのモル当量を0.0364, 0.0368, 0.0388eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-triAmine架橋体、化合物48〜50)を白色粉末として得た(各約1.74g)。
CS-NC3(OH)N架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を1,3−ジアミノ−2−プロパノール・2塩酸塩(NC3(OH)N・2HCl、1,3−ジアミノ−2−プロパノール[Aldrich社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0220, 0.0240, 0.0260eq)、DMT-MMのモル当量を0.0880, 0.0960, 0.1040eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC3(OH)N架橋体、化合物51〜53)を白色粉末として得た(各約1.75g)。
CS-NC4(=)N架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を(E)−2−ブテン−1,4−ジアミン・2塩酸塩(NC4(=)N・2HCl、Small Molecules, Inc.社)(モル当量は、0.0270, 0.0275eq)、DMT-MMのモル当量を0.1080, 0.1100eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC4(=)N架橋体、化合物54及び55)を白色粉末として得た(各約1.80g)。
CS-Xylylene架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン・2塩酸塩(Xylylene・2HCl、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン[Aldrich社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0135, 0.0145, 0.0150eq)、DMT-MMのモル当量を0.0540, 0.0580, 0.0600eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-Xylylene架橋体、化合物56〜58)を白色粉末として得た(各約1.77g)。
CS-Cyclohex架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン・2塩酸塩(Cyclohex・2HCl、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン[関東化学社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0410, 0.0425eq)、DMT-MMのモル当量を0.1640, 0.1700eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-Cyclohex架橋体、化合物59及び60)を白色粉末として得た(各約1.80g)。
CS-NC5(S)N架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を2,2’−チオジエタンアミン・2塩酸塩(NC5(S)N・2HCl、2,2’−チオジエタンアミン[東京化成社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0170, 0.0180eq)、DMT-MMのモル当量を0.0680, 0.0720eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-NC5(S)N架橋体、化合物61及び62)を白色粉末として得た(各約1.77g)。
CS-Glycol(C5)架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を2,2’−オキシジエタンアミン・2塩酸塩(Glycol(C5)・2HCl、和光純薬社)(モル当量は、0.0290, 0.0310eq)、DMT-MMのモル当量を0.1160, 0.1240eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-Glycol(C5)架橋体、化合物63及び64)を白色粉末として得た(各約1.76g)。
CS-Glycol(C11)架橋体の製造
CS量を2g、架橋剤を1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン・2塩酸塩(Glycol(C11)・2HCl、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン[東京化成社]に、1N塩酸を2.00eq分添加して調製した)(モル当量は、0.0380, 0.0410eq)、DMT-MMのモル当量を0.1520, 0.1640eqとした以外は、実施例1(A)と同様の方法で、CS架橋体(CS-Glycol(C11)架橋体、化合物65及び66)を白色粉末として得た(各約1.87g)。
CS−NC12N誘導体(比較例)の製造
1,12−ジアミノドデカンにより修飾されたCS誘導体の粉末を以下の手順で製造した。なお、本製造方法の引用元である文献によれば、同修飾はCSの親水性を低下させることを目的とする。
国際公開第91/16881号の実施例5、「A.コンドロイチンの修飾」、及びBiomaterials, 16:473-478, 1995に記載の方法に従い、コンドロイチン硫酸A(CSA、Sigma-Aldrich社)1.00g (二糖単位2.18mmol[二糖単位の平均分子量を458として算出]、1.00eq)、1,12−ジアミノドデカン・2塩酸塩(Sigma-Aldrich社)(モル当量0.30、0.60、0.90eq)、及び縮合剤としてジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(モル当量0.66、1.32、1.98eq)を使用し、CS誘導体(「CS−NC12N誘導体(比較例)」、化合物45〜47)を白色粉末として得た(各約0.46g)。
1)化合物33〜38は、架橋剤当量及びDMT-MM当量を固定し、架橋反応時間をそれぞれ2時間、3時間、3時間40分、4時間20分、5時間、5時間50分として製造した。
分析(架橋構造の確認)
国際公開第91/16881号に記載されている方法により製造されたCS-NC12N誘導体を分析したところ、種々の分析法を用いてもCSの架橋は確認されなかった(C. Bourie, et al., J.Biomater.Appl., 12, (1998), 201-221)。そこで、本発明のCS架橋体の架橋を実証するために、本発明のCS架橋体の酵素消化物を液体クロマトグラフィー(HPLC)/多段階質量分析にて解析した。
<試験物質>
CS(CSC、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム、重量平均分子量40,000、生化学工業株式会社)、CS-NC2N架橋体(化合物9)を用いた。
<方法>
(1)CS、及びCS-NC2N架橋体の酵素消化
CS、及びCS-NC2N架橋体の1% w/v水溶液各20μLに、50 mMトリス塩酸緩衝液 (pH 7.5)-0.1% BSA溶液にて希釈したコンドロイチナーゼABC(C−ABC)(生化学工業株式会社)(50 U/mL) を10μL添加した。反応溶液を37℃、3時間加温後、30秒間の煮沸により反応を停止した。
(2)酵素消化物のHPLC分析
C−ABC消化液の組成が、水:アセトニトリル=1:1(v/v)となるよう希釈した(全量200μL)溶液を、HPLC (Prominence、島津製作所製)にESI-MS (LCMS-IT-TOF、島津製作所製)を接続したLC-MS装置を用いて分析した。カラムは、TSKgel Amide-80 HR 4.6mmI.D×250mmを用いた。溶離液は、20mM ギ酸アンモニウム水溶液(Solvent A)及びアセトニトリル(Solvent B)により、C-ABC消化液を分析した(Detect: 232nm及びMS)。ESI-MSは、-3.5 kVのインターフェース電圧、200 ℃のCDL温度及びヒートブロック温度にそれぞれセットして操作した。スキャン分子量範囲は、MSでは m/z = 300 〜 1500、MSnではm/z = 50 〜 2000に設定した。
(3)新規出現ピークの多段階質量分析
LC-MS分析結果により、CS-NC2N架橋体のチャートにのみ検出されたピークに関して、以下の条件で質量分析を実施した。ESI-MSにはnanoESI イオン源(NES-100; New Objective製)を接続したLCMS-IT-TOF (島津製作所製)を使用した。上述のHPLC条件により分画したCS-NC2N架橋構造を含む溶液を、減圧化で溶媒留去後、0.5% NH3含有50% MeOH溶液に溶解した。この溶液を、シリンジポンプを用いて直接注入した。10μL/hの流速、−1.5kVのインターフェース電圧、200℃のCDL温度及びヒートブロック温度にそれぞれセットして操作した。スキャン分子量範囲は、MSでは m/z = 1300 〜 1500、MSnではm/z = 50 〜 2000に設定した。
C−ABC消化は、CS、CS−NC2N架橋体同様に進行したことを、消化液のHPLCチャートから確認した(図1)。図1中、ピークA、及びBは、未架橋のCSでは検出されない代表的なピークであり、LC-MSでの解析から、ジアミンに由来する基を有する構造体に由来するピークであることが示唆された。その他、質量電荷比よりジアミンに由来する基を有すると推定された構造について、一覧を表5にまとめた。
次に、ジアミンに由来する基による架橋構造を確認するため、ピークBに関して、多段階質量分析を実施した。結果の一例を図2、図3に示した。図2、図3に示されている通り、CSの2つのグルクロン酸とエタン−1,2−ジアミンが、共有結合していると示唆されるピークが検出された。
CS-NC2N架橋体の酵素消化液の液体クロマトグラフィー/多段階質量分析により、ジアミンが、確かに2つのグルクロン酸のカルボキシ基と共有結合を形成していることが示された。このことから、本発明のCS架橋体が、架橋構造を有することが実証された。
架橋率の測定
実施例1及び2で調製した試料の一部を10mg秤量し、20mM硫酸を1mL添加し、脱気溶解を行った。得られた溶液を60℃で6時間加熱を行った後塩基性にし、エタノール及びプロピレンオキサイドを添加し、60℃で一晩加熱を行った。冷却した溶液を酸性にした後、溶液を減圧乾固させた。そこに内部標準物質としてジアミノブタンを加え、更に6M塩酸を加え、得られた溶液を110℃で一晩加熱した。溶液を減圧乾固し、そこにジメチルスルホキシド:水=3:1の溶液を加え、30分間振とうした。得られた液を別容器に分取し、そこにトリエチルアミン、及びイソチオシアン酸フェニル:アセトニトリル=1 : 9の溶液を加え、良く撹拌した後20分間30℃で加熱した。0.22μmのフィルターを通した後、LC-ESI-MSを用いてポジティブモードで分析した。カラムは、Gemini-NX 3um C18 2x50mmを用いた。溶離液は、H2O(SolventA)、MeCN(SolventB)、100mM NH4HCO3(pH 10.0 by NH4OH)(SolventC)により分析した。結果を表6に示した。
CS架橋体を含有する組成物の調製
次の組成のリン酸緩衝生理食塩水(本明細書において、「PBS」ともいう。)を調製した。
0.065%(w/v)リン酸2水素ナトリウム2水和物、
0.03%(w/v)リン酸水素2ナトリウム12水和物
0.9%(w/v)塩化ナトリウム
実施例1、2、4、6〜11、及びA1〜A8で製造されたCS架橋体の各種を表7、8及び9に示す濃度になるように前記PBSと混合し、終夜振盪機で振盪することにより、各試料を調製した(試料1〜43、試料55〜71、及び試料75〜77)。その後、一部の試料について、600nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所社製)を用いて測定した。結果を表7、8及び9に示した。
CSを含有する組成物の調製
CS(CSC[生化学工業株式会社]、及びCSA[Sigma-Aldrich社])を用いて、実施例13の方法に準じて、表10に示す濃度になるように各試料を調製した(試料47〜54)。その後、試料53について、600nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所社製)を用いて測定した。結果を表10に示した。
CS−NC12N誘導体(比較例)を含有する組成物の調製
比較例1で製造されたCS−NC12N誘導体(比較例)を用いて、実施例13の方法に準じて、表8に示す濃度になるように各試料を調製した(試料44〜46、72〜74)。その後、各試料について、600nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所社製)を用いて測定した。結果を表8に示した。
各試料の粘度測定
実施例13、及び比較例2で調製した試料について、E型回転粘度計(TV−L/H、東機産業社)、標準コーン(CORD-1, 1°34’xR24)を使用して、25℃での5rpm値を測定し粘度(mPa・s)とした。5rpm値が検出範囲外の場合は、その他回転数から外挿値を算出し、粘度(mPa・s)とした。結果を、表7〜10に示した。
上記試料7、13、16、19、22、26、31、35〜40、42、53、55〜71、及び75〜77の溶状は澄明であり、これらは水溶液であることが確認された。また、高濃度組成物の溶状が澄明であれば、これより低濃度の組成物の溶状も澄明であると考えられる。なお、試料1〜43、47〜71、及び75〜77は、目視によっても澄明(ここでいう「澄明」とは、組成物が澄みきっていることを意味する)であることが確認された。一方、CS−NC12N誘導体(比較例)(化合物45〜47)を含有する組成物の溶状は白濁であり、同組成物は水溶液ではなかった。
フィルター通過性試験
実施例13で調製された試料のうち、一部の試料を、多孔質フィルター(孔径5.0μm、直径25mm、Millex(登録商標)‐SV 5.00μm(Millipore Ireland社))を装着した1mL シリンジ(SS-01T、テルモ社)に充填した。25℃の条件下、前記試料を5.3kgf/cm2以下の圧力でピストンにより押出し、フィルターを通過させた。フィルター通過前の試料と、0.5mL以上通過させた後のフィルター通過試料について、D−グルクロノラクトンの20.0μg/mL水溶液を標準品として、カルバゾール硫酸法によりCS濃度を測定した。この数値から通過前のCS濃度に対する通過後のCS濃度の割合を計算し、フィルター通過率を算出した。結果を表11に示した。
以上の結果から、今回調製された試料のフィルター通過率は80%以上になることが分かった。
CS架橋体の角膜上皮障害治癒促進作用の検証(1)
SDラット(日本チャールス・リバー株式会社)を用い、Fujiharaらの方法(Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.42(1):96−100(2001))に準じ、ドライアイモデルを作製した。モデル作製後、試験物質を点眼し、角膜上皮障害治癒促進作用を検証した。
<試験物質>
CS(CSC、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム、重量平均分子量40,000、生化学工業株式会社)、化合物10、化合物18、又は化合物42を、CS架橋体の濃度が2%になるようにPBSと混合し、終夜振盪機で振盪することにより、試験物質を調製した。試験物質として、2%CS、2%CS−NC2N架橋体、2%CS−NC4N架橋体、及び2%CS−OrnEt架橋体を使用し、対照としてPBSを使用した。
<方法>
(1)ドライアイモデルの作製
SDラットを用いて、イソフルランによる吸入麻酔下で両眼の眼窩外涙腺を摘出し、ドライアイモデルを作製した。
(2)試験物質の点眼
モデル作製から約8週後に、角膜上皮の障害部分をフルオレセインにて染色した。角膜上皮の上部、中間部、及び下部のそれぞれについて、フルオレセインによる染色の程度を下記の基準に従ってスコア判定し、上記各部のスコアの合計値を算出した。両眼の平均スコアが5以上の個体に対して、試験物質を各眼5μLずつ1日2回3週間点眼した。コントロールとしてPBSを用い、上記と同じ操作を行った。
<判定基準>
0: 点染色がない
1: 疎(点状のフルオレセイン染色が離れている)
2: 中間(1と3の中間)
3: 密(点状のフルオレセイン染色が隣接)
(3)角膜上皮障害治癒作用の評価
点眼開始1、2、3週間後に、(2)に記載した方法で角膜上皮障害のスコアを評価した。
(4)統計解析方法
点眼開始1、2、3週間後のスコアの平均値を用いて、PBSと各試験物質との平均値の差をt検定で解析し、有意水準は両側5%とした。
点眼開始1、2、3週後のスコアの推移及び平均値を表12及び図4に示した。2%CS−NC2N架橋体、2%CS−NC4N架橋体、及び2%CS−OrnEt架橋体は、PBSに対して有意な角膜上皮障害治癒促進作用を示した。また、2%CS−NC2N架橋体、及び2%CS−NC4N架橋体は、2%CSに対して有意な角膜上皮障害治癒促進作用を示した。
CS架橋体の角膜上皮障害治癒促進作用の検証(2)
実施例16の方法に準じ、角膜上皮障害治癒促進作用を検証した。
<試験物質>
化合物49、又は化合物52を、CS架橋体の濃度が2%になるようにPBSと混合し、終夜振盪機で振盪することにより、試験物質を調製した。試験物質として、2%CS−triAmine架橋体、及び2%CS−NC3(OH)N架橋体を使用し、対照としてPBSを使用した(実施例17A)。
また、化合物55、又は化合物60についても同様にPBSと混合し、試験物質を調製した。試験物質として、2%CS−NC4(=)N架橋体、及び2%CS−Cyclohex架橋体を使用し、対照としてPBSを使用した(実施例17B)。
点眼開始1、2、3週後のスコアの推移及び平均値を表13及び図5(実施例17A)、並びに表14及び図6(実施例17B)に示した。2%CS−triAmine架橋体、2%CS−NC3(OH)N架橋体、2%CS−NC4(=)N架橋体、及び2%CS−Cyclohex架橋体は、PBSに対して有意な角膜上皮障害治癒促進作用を示した。
CS架橋体の角膜上皮障害治癒促進作用の検証(3)
実施例16の方法に準じ、角膜上皮障害治癒促進作用を検証した。
<試験物質>
化合物26、化合物62、化合物64、化合物66、又は化合物67を、CS架橋体の濃度が2%になるようにPBSと混合し、終夜振盪機で振盪することにより、試験物質を調製した。試験物質として2%CS−NC6N架橋体、2%CS−NC5(S)N架橋体、2%CS−Glycol(C5)架橋体、2%CS−Glycol(C11)架橋体、及び2%CS−Spermidine架橋体を使用し、対照としてPBSを使用した(実施例18A〜D)。
点眼開始1、2、3週後のスコアの推移及び平均値を表15及び図7(実施例18A)、表16及び図8(実施例18B)、表17及び図9(実施例18C)、並びに表18及び図10(実施例18D)に示した。2%CS−NC6N架橋体、2%CS−NC5(S)N架橋体、2%CS−Glycol(C5)架橋体、2%CS−Glycol(C11)架橋体、及び2%CS−Spermidine架橋体は、PBSに対して有意な角膜上皮障害治癒促進作用を示した。2%CS−Glycol(C11)架橋体の点眼開始1、2、3週後のスコア平均値は、2%CS−Glycol(C5)架橋体に比べ低い値を示し、主鎖の酸素原子の数が多いほど、強い角膜上皮障害治癒促進作用を有することが示された。
以上より、本発明のCS架橋体が、眼疾患処置剤、特に、角膜上皮障害治療剤、及び/又はドライアイ治療剤として使用できることが示された。
Claims (8)
- 架橋基を介した架橋構造をコンドロイチン硫酸の構成二糖単位間に有するコンドロイチン硫酸誘導体を有効成分として含有する、ドライアイ又は角膜上皮障害の処置用の、眼疾患処置剤。
- 前記架橋基が、多価アミン、多価エポキシ化合物、多価ビニル化合物、及びエピハロヒドリンからなる群より選択される少なくとも1種に由来する基である、請求項1に記載の眼疾患処置剤。
- 前記架橋基が、多価アミンに由来する基である、請求項1に記載の眼疾患処置剤。
- 前記多価アミンが、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、主鎖の原子数が1〜20の、置換又は無置換の多価アミンである、請求項3に記載の眼疾患処置剤。
- 前記多価アミンが、エタン−1,2−ジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,12−ジアミノドデカン、スペルミジン、L−リシンエチルエステル、L−オルニチンエチルエステル、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、2−(アミノメチル)−2−メチルプロパン−1,3−ジアミン、(E)−2−ブテン−1,4−ジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,2’−チオジエタンアミン、2,2’−オキシジエタンアミン、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3又は4に記載の眼疾患処置剤。
- 前記架橋構造が、次の一般式(I);
Y−CO−NH−R−NH−CO−Z (I)
(式中、Y−CO−は、コンドロイチン硫酸分子内の構成二糖単位に由来する部分を表し、
−CO−Zは前記と同一の又は異なるコンドロイチン硫酸分子の構成二糖単位に由来する部分を表し、
Rは、主鎖上にヘテロ原子を有するか又は有しない、置換又は無置換の炭化水素基を表し、
−CO−NH−及び−NH−CO−はコンドロイチン硫酸の構成糖であるグルクロン酸のカルボキシ基と多価アミンが有するアミノ基とのアミド結合を表す)
で示される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の眼疾患処置剤。 - 前記炭化水素基が、主鎖の原子数が1〜20の炭化水素基である、請求項6に記載の眼疾患処置剤。
- 点眼剤である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の眼疾患処置剤。
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