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JP6110843B2 - 熱転写用シートおよび印画物の製造方法 - Google Patents
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JP6110843B2 - 熱転写用シートおよび印画物の製造方法 - Google Patents

熱転写用シートおよび印画物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、布などの繊維製品や、紙や木材などに模様や文字などの図柄を転写する際に使用する熱転写用シートに関し、特に、熱転写時に剥離性が良好で、転写された図柄上に保護層を形成することができる熱転写用シートに関する。
布などの繊維製品や、紙や木材などに模様や文字などの図柄を転写する際には、図柄などを施したい部分に、直接、シルク印刷などにより、着色層を設ける方法や、離型性を有する転写基材上に、図柄などの着色層を形成した後、着色層を転写する方法が用いられている。特に、着色層を保護するための保護層を着色層上に設けやすいため、保護層と着色層とを転写するための転写用シートが用いられている(特許文献1)。
このような熱転写用シートを用いて転写された図柄は、表面が平滑なものが多く、光沢がある。しかし、被着体として用いられる部材に光沢がないものも多く、転写された図柄にもつや消し感が求められる場合がある。つや消し感を付与するためには、保護層に顔料などを含有せしめ、不透明にすることが考えられるが、保護層を不透明にすることは、着色層の視認性を妨げるため好ましくない。
これに対し、つや消し(マット状)表面を持つ印画物を熱転写により形成する手法として、硬化型バインダー樹脂中にフィラーを含む離型層を形成し、その表面を粗面化する技術が知られている(特許文献2)。この技術によれば、離型層の粗面形状が保護層表面に転写され、印画につや消し感を与えることができる。
特開2011−201177号公報(段落番号0007) 特開2007−83472号公報(請求項1)
図柄等を繊維製品などの被転写材に熱転写する場合、所望の図柄だけを転写するために、熱転写用シートを所望の形状にカッティングしたり、着色層と保護層の部分のみをカッティング(ハーフカッティングという)した後、着色層と保護層を加熱転写する方法や、所望の形状の加圧面を持つ加熱・加圧部材を用いて加熱転写することにより、着色層と保護層を加熱加圧部材の形状に転写する方法が採用される。この場合、保護層が転写されるまでは、浮きや剥がれを生じないように保護層と離型層とは良好な接着性で接着し、転写後には両者がきれいに剥がれることが要求される。
しかしマット状印画物を得るために離型層にフィラーを含有せしめた場合には、保護層との関係で適切に選択された離型層の、保護層に対する性質(接着性や剥離性)が変化してしまい、転写前の接着不良による浮きや剥がれを生じたり、熱転写後の剥離不良などを引き起こす可能性がある。
そこで、本発明は、熱転写するまで保護層と離型層との接着性が優れ、且つ熱転写後の保護層と離型層との剥離性に優れた熱転写用シートを提供すること、また上記接着性及び剥離性に優れ、つや消し感を付与することができる熱転写用シートを提供することを目的とする。
本発明は、着色層が設けられる保護層の材料として、セルロース系樹脂を含む材料を用いるとともに、離型層の材料として、粒子状物質を含まず、アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含む材料を用いる。また熱転写用シートに用いられる基材として表面に凹凸が形成された基材を用いるとともに、その上に基材の凹凸形状を反映できる厚みで離型層を設けることにより、離型層の表面に凹凸形状を持たせる。この凹凸形状はその上に形成される保護層表面に転写され、印画物につや消し感を付与する。
すなわち、上記課題を解決する本発明の熱転写用シートは、表面に凹凸形状を有する基材と、前記基材の凹凸形状を有する表面に設けられた離型層と、前記離型層の上に設けられた保護層とを有し、前記離型層は粒子状物質を含まず、アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含み、前記保護層が設けられる面に前記基材の凹凸形状を反映した凹凸形状を有し、前記保護層はセルロース系樹脂を含むことを特徴とする。
なお離型層表面が「基材の凹凸形状を反映した凹凸形状を有する」とは、離型層が基材の凹凸形状全体を覆った状態で、保護層につや消し感を付与することができる凹凸形状が形成されていることを意味する。
また本発明の印画物の製造方法は、表面に凹凸形状を有する基材に、粒子状物質を含まず、アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含み、厚みが基材の凹凸形状を反映できる厚みの離型層と、セルロース系樹脂を含む保護層とをこの順に有する熱転写用シートの、保護層上に着色層を形成した後、熱転写用シートの着色層が設けられた面を被着体へ加熱貼着することにより、保護層と着色層とを被着体上へ転写することを特徴とするものである。
本発明によれば、保護層と離型層とが転写前には良好に接着し、着色層と保護層の熱転写後には保護層と離型層との剥離性が良好であるため、作業性よく着色層上に保護層を形成することができる。また保護層に離型層の凹凸形状が転写されることにより、着色層が保護層で保護された、つや消し感のある図柄が転写された印画物を得ることができる。
基材形状と離型層の厚みとの関係を模式的に示す図 本発明による印画物の製造方法の一例を示す図 本発明による印画物の製造方法の別の例を示す図 本発明による印画物の製造方法のさらに別の例を示す図
本発明の熱転写用シートは、基材に、離型層と保護層とをこの順に有する熱転写用シートであって、基材は、表面に凹凸形状を有し、離型層は、アミノ樹脂と、水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含み、保護層は、セルロース系樹脂を含む。離型層の厚みは、その表面に基材の凹凸形状を反映した凹凸形状が形成される厚みである。
以下、本発明の熱転写用シートを構成する各要素について詳述する。
本発明の熱転写用シートに用いられる基材は、表面に凹凸形状を有するものである。このような表面に凹凸形状を有する基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルムや、ポリイミド系フィルム、ポリアラミド系フィルムなどの各種プラスチックフィルムを使用することができる。これらプラスチックフィルムの一方の表面に凹凸形状を形成する方法としては、ブラスト処理、エンボス処理、賦形処理などのほか、凹凸を有する塗膜を形成するなどを適宜選択することができる。特に、凹凸形状を安価に得ることができ、高温でも凹凸形状を維持することができるブラスト処理が好ましい。
このような凹凸形状としては、JIS B0601:2001に準拠した算術平均粗さ(Ra)が、0.3μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは、0.7μm以上である。上限としては、1.3μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは、1.0μm以下である。算術平均粗さ(Ra)を0.3μm以上とすることにより、離型層を介して保護層表面に凹凸形状を確実に付与することができる。1.3μm以下とすることにより、むらなく離型層を形成することができる。
プラスチックフィルムの各々の厚みは、25〜200μmであることが好ましく、50〜100μmであることがより好ましい。25μm以上とすることにより、熱転写用シートとしたときの取り扱い性に優れるものとすることができる。また、200μm以下とすることにより、被貼着物に貼着する際の作業性の低下を防止することができる。
離型層は、基材と保護層との間の接着性を調整する役割を担うと共に、基材表面の凹凸形状を保護層に伝える役割を担うものである。そこで、離型層には、離型層を形成した後に、凹凸形状を維持していることが求められる。そのため、離型層は、基材表面の凹凸形状に反映した凹凸形状を持つ厚みとする。図1に、基材の凹凸形状と離型層の厚みとの関係を示す。
凹凸形状を持つ基材11の表面に、離型層12を塗工して形成する場合、図1(b)に示すように、離型層12用塗料の塗工量(坪量)が多すぎる場合には、基材11の凹凸形状はすべて離型層12の厚みの中に埋もれてしまい、離型層12表面には基材11の凹凸形状を反映した凹凸形状は形成されない。逆に、図1(c)に示すように、離型層12用塗料の塗工量(坪量)が少なすぎる場合には、離型層12の厚みのムラが大きくなり、離型層12で覆われない凸部、すなわち離型層12が形成されない部分ができてしまう。
本発明の熱転写シートでは、離型層12は、図1(a)に示すように、基材11表面全体を覆い且つ基材11表面の凹凸形状に倣った凹凸形状を持つ。このような離型層12の厚みは、離型層12を塗工して形成する場合、均一な厚みではなく、基材の凹部で厚く凸部で薄いものとなる。そこで離型層12の厚みを次式(1)で定義すると、
[厚み(μm)]=[乾燥塗布量(g/m2)]÷[離型層の密度(g/cm3)](1)
離型層の厚みは、基材表面の算術平均粗さ(Ra)の、30%以上の厚みであることが好ましく、50%以上の厚みであることがより好ましい。また、上限としては、120%以下の厚みであることが好ましく、さらに、80%以下の厚みであることがより好ましい。基材表面の算術平均粗さ(Ra)の30%以上とすることにより、むらなく離型層を形成することができ、基材表面の算術平均粗さ(Ra)の120%以下とすることにより、離型層で凹凸形状を維持し、保護層表面に凹凸形状を確実に付与することができる。具体的な厚みとしては、0.2〜1.5μmであることが好ましい。
離型層の材料は、アミノ樹脂、例えば、メチル化尿素樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化尿素・メラミン樹脂などの尿素樹脂、ブチル化メラミン、エチル化メラミン、メチル化メラミン、イミノ化メラミン、イミノエチル化メラミン、イミノメチル化メラミン、ブチロール化メラミン、エチロール化メラミン、メチロール化メラミンなどのメラミン樹脂、メチル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン樹脂などのベンゾグアナミン樹脂などと、水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含むものである。
水酸基含有樹脂としては、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシポリオール樹脂などを用いることができ、特に、長鎖アルキルを共重合した水酸基含有樹脂を用いることは、離型性を向上させるため好ましい。
アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋させた樹脂を用いることによって、後述する保護層との熱転写前までの接着性を維持することができ、本発明の熱転写シートを使用する前に保護層が離型層から剥がれたり浮いたりするのを防止することができる。また熱転写後の剥離性を良好なものとすることができる。
アミノ樹脂に対する水酸基含有樹脂の割合は、アミノ基と水酸基のmol換算で、好ましく9:1〜1:9、より好ましくは7:3〜3:7、さらに好ましくは、6:4〜4:6とする。このような範囲とすることにより、保護層との熱転写前までの接着性と、熱転写後の剥離性の調整が行いやすい。
なお、離型層には、基材や保護層との接着性や保護層との剥離性などの離型層として必要な性質を阻害しない範囲で、アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋させた樹脂以外の他の樹脂を含有することができる。他の樹脂としては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂やポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。他の樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、全樹脂成分の80%以下であることが好ましく、50%以下がより好ましい。他の樹脂として熱硬化性樹脂以外の樹脂を用いる場合には、全樹脂成分の20%以下であることが好ましく、10%以下がより好ましい。
離型層の上に設けられる保護層は、被着体に着色層を接着させるとともに、着色層に耐洗濯性や耐摩耗性、耐薬品性などの耐久性を付与するための層である。
保護層は、セルロース系樹脂を含む。セルロース系樹脂としては、例えば、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロースエステルを用いることができる。このようなセルロース系樹脂を保護層として用いることにより、布などの繊維製品へ転写された場合でも、繊維の伸びに追従することができ、保護層にひび割れが生じてしまうことを防止することができる。
保護層には、硬化剤を加えることも可能である。硬化剤としては、イソシアネート系樹脂や金属キレートなどを用いることができ、硬化剤の割合は、セルロース系樹脂の10%以下であることが好ましく、5%以下がより好ましい。
保護層は、厚みが好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは、0.5μm以上であり、また好ましくは2μm以下、さらに好ましくは、1μm以下である。0.2μm以上とすることにより、着色層を保護し、耐久性を得ることができる。また2μm以下とすることにより、被着体の風合いを維持することができると共に、カッティング性を得ることができる。ここでカッティング性とは、着色層とともに保護層の一部だけを被着体に熱転写した場合、熱転写された保護層の部分がそれ以外の部分(熱転写されない部分)との間できれいに切れる性質を言う。
各層には、上述した樹脂のほかに、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を添加してもよい。
本発明の熱転写用シートの保護層側には、着色層を設けることができる。着色層は、文字や図、模様などの図柄を形成する層である。
着色層は、被膜形成性のある樹脂または樹脂溶液に染料や顔料を分散または溶解したものが使用される。樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、オレフィン系樹脂、ニトリルゴム等の1種もしくは2種以上の樹脂が使用できる。着色層が熱溶融する場合には、貼り付け時の熱により過度に溶融しないものが好ましく、着色層が熱溶融しない場合には、別途ホットメルト層を設けることができる。また、布地に貼着して使用する場合には、布地の伸びに追随するために可撓性を有し、さらに洗濯等により剥離しないよう耐水性を有する樹脂が好ましく使用され、上記樹脂の中でも特にウレタン系樹脂が好適である。
着色層の膜厚としては、塗膜強度がなくならない程度の厚さがあり、カッターや抜き型でカットしたときにカットしやすく、生産性等の観点からあまり厚すぎないことが好ましい。具体的には10〜150μmが好ましい。
着色層には、通常、染料や顔料を混入させて着色するが、金属薄膜層などを着色層の上側または下側に設ければ、着色層に染料や顔料を混入させず無色であってもよく、また、着色層を金属薄膜層などで置き換えても良い。
次に、本発明の印画物の製造方法を説明する。本発明の印画物の製造方法は、上述した本発明の熱転写用シートを用いるものであり、熱転写用シートの着色層が設けられた面を被着体へ加熱貼着することにより、保護層と着色層とを被着体上へ転写するものである。
所望の形状(文字、図形など)の着色層と保護層を転写する方法には、図2〜図4に示すようにいくつかの方法がある。保護層13上に着色層14を形成した後、熱転写用シート10を所望の形にカッティングし、熱転写用シート10の着色層が設けられた面を被着体20へ加熱貼着する方法(図2:方法1)、保護層13上に着色層14を形成した後、基材11及び離型層12を切り離すことなく保護層13と着色層14だけを所望の形にカッティング(ハーフカット)し、所望の形以外の部分の保護層(と着色層)を離型層12から剥がして除去し、残った着色層とその上にある保護層の部分を被着体20上へ転写する方法(図3:方法2)、保護層13上に着色層14を形成した後、熱転写用シート10の着色層14が設けられた面を被着体20に接触させて、所望の形状の加圧面を持つ加熱・加圧手段30にて熱転写用シートの基材側から加熱・加圧することにより、加圧面の形状と同形状の着色層14とその上にある保護層13の部分とを被着体20上へ転写する方法(図4:方法3)などである。
いずれの場合にも、加熱貼着時の温度は、140〜200℃程度が好ましく、適宜圧力を加えることが好ましい。被着体としては、布などの繊維製品や、紙や木材などを用いることができる。
本発明の熱転写用シートは、離型層の表面を粒子状物質によって凹凸にするのではないので、保護層と離型層との熱転写前(常温)における適切な接着性を維持することができ、方法1や方法2でカッティングする際に、保護層が離型層から剥がれたり浮いたりすることがなく作業性がよい。また、保護層のカッティング性(熱転写される部分を他の部分からきれいに切り離すことができる性質)が良好であり、方法3の熱転写方法を採用した時に、きれいな印画が得られる。
また本発明の熱転写用シートは、表面に凹凸形状を有する基材を用い、離型層の厚みを適切な厚みとすることによって、熱転写された保護層表面に、凹凸形状を付与することができるため、転写された保護層は、つや消し性に優れており、保護層の光沢により被着体のもつ風合いを損なわないものとすることができる。
本発明の印画物は、熱転写された保護層表面に、凹凸形状が付与されているため、転写された保護層は、つや消し性に優れており、保護層の光沢により被着体のもつ風合いを損なわないものである。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
熱転写用シートの作製
[実施例1]
100μmの樹脂フィルム(ルミラーS10:東レ社)の一方の面に、サンドブラスト処理を施し、凹凸形状を有する基材(Ra:0.9μm)を作製した。この基材の凹凸形状を有する面に、下記組成からなる離型層塗布液を、式(1)にて塗布量から計算した厚み(以下、同じ)が0.3μmとなるように塗布、乾燥し、離型層を形成した。次に、離型層上に、下記組成からなる保護層塗布液を、厚みが1.5μmとなるように塗布、乾燥し、実施例1の熱転写用シートを作製した。
<離型層塗布液>
・長鎖アルキル基含有アミノアルキッド樹脂 3部
(テスファイン303:日立化成ポリマー社、固形分48%)
・アルキッド樹脂 0.6部
(ベッコゾール1308:DIC社、固形分50%、OH価4〜13)
・パラトルエンスルホン酸(硬化触媒) 0.6部
・希釈溶媒 13.8部
<保護層塗布液>
・セルロース系樹脂 3部
(CAB-381-2:イーストマンケミカル社、固形分10%)
・硬化剤 1部
(タケネートD110N:三井化学社、固形分60%)
・希釈溶媒 32部
[実施例2]
実施例1の離型層の厚みを0.5μmにした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写用シートを作製した。
[実施例3]
実施例1の離型層の厚みを1.0μmにした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写用シートを作製した。
[実施例4]
実施例1の離型層塗布液を、下記組成の離型層塗布液に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写用シートを作製した。
<離型層塗布液>
・長鎖アルキル基含有アミノアルキッド樹脂 3部
(テスファイン303:日立化成ポリマー社、固形分48%)
・エポキシ樹脂 0.2部
(jER1010:三菱化学社、固形分100%)
・パラトルエンスルホン酸 0.6部
・希釈溶媒 13.2部
[実施例5]
実施例1の離型層塗布液を、下記組成の離型層塗布液に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の熱転写用シートを作製した。
<離型層塗布液>
・長鎖アルキル基含有アミノアルキッド樹脂 3部
(テスファイン303:日立化成ポリマー社、固形分48%)
・ポリエステル樹脂 0.2部
(バイロン200:東洋紡社、固形分100%)
・パラトルエンスルホン酸 0.6部
・希釈溶媒 13.2部
[比較例1]
実施例1の離型層の厚みを0.2μmにした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写用シートを作製した。
[比較例2]
実施例1の離型層の厚みを1.2μmにした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写用シートを作製した。
[比較例3]
実施例1の離型層塗布液を、下記組成の離型層塗布液に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱転写用シートを作製した。
<離型層塗布液>
・シリコーン樹脂 5部
(BY24-312:東レダウシリコーン社、固形分30%)
・硬化触媒 0.03部
(SRX212:東レダウシリコーン社、固形分2%)
・希釈溶媒 13.5部
(1)接着性
実施例1〜5、比較例1〜3の熱転写用シートの保護層上に、ウレタン系着色層を厚み30μmとして設け、ハーフカッティングした時に、浮きや剥がれが生じないものを「○」、浮きや剥がれが生じるものを「×」とした。結果を表1に示す。
(2)剥離性
実施例1〜5、比較例1〜3の熱転写用シートの保護層上に、ウレタン系着色層を厚み30μmとして設け、ハーフカッティングした後、着色層面をナイロン製布地と向かい合わせ、180℃、50kPa、10秒で加熱貼着し、熱転写シートの離型層と基材を剥離し、着色層と保護層とが布地に転写された印画物を作製した。離型層と保護層との間の剥離強度を測定した。剥離強度の測定は、熱転写シート側を180°方向、300mm/minの速度で剥離した時の剥離に必要な力(単位幅あたりの平均荷重)を測定することにより行った。その結果、剥離強度が0.1(N/25mm幅)以下(極めて容易に剥離)あるいは1.5(N/25mm幅)以上(剥離しない)の場合を「×」、0.1〜0.5(N/25mm幅)(容易に剥離)の場合を「○」、0.5〜1.5(N/25mm幅)(剥離感は重いが剥離したもの)を「△」とした。結果を表1に示す。
(3)つや消し性
実施例1〜5、比較例1〜3の印画物の保護層面の光沢度(鏡面光沢度)(%)を、JIS−Z8741:1997に基づきを測定した。光沢度が、5%未満であったもの「○」、5.0%以上であったものを「×」とした。
Figure 0006110843
実施例1〜5の熱転写用シートは、離型層が、アミノ樹脂と水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含み、離型層の厚みが、基材の算術平均粗さ(Ra)の30〜120%の範囲内であり、保護層が、セルロース系樹脂を含むものであるため、転写前の保護層と離型層との接着性が良好であり、転写後の保護層と離型層との剥離性が良好であった。また、離型層に凹凸形状を維持することができるものであるため、保護層表面がつや消し性を有するものであった。
比較例1の熱転写用シートは、離型層の厚みが、基材の算術平均粗さ(Ra)の25%未満であって、離型層が基材の凹凸形状全体を覆うように形成されなかったため、転写前の保護層と離型層との接着性が劣るものとなった。
比較例2の熱転写用シートは、離型層の厚みが、基材の算術平均粗さ(Ra)の130%以上であって、離型層に凹凸形状を維持することができなかったため、転写後に保護層と離型層との接着力が若干強まり、剥離性が劣るものとなった。また、離型層に凹凸形状を維持することができなかったため、保護層表面に凹凸形状を転写することができず、印画物につや消し性を付与することができなかった。
比較例3の熱転写用シートは、離型層がシリコーン樹脂であるため、熱転写前の保護層との接着性が悪く、カッティング時に浮や剥がれを生じた。また、熱転写後の保護層との接着性も悪いものとなった。
10・・・熱転写シート、11・・・基材、12・・・離型層、13・・・保護層、14・・・着色層、20・・・被着体。

Claims (8)

  1. 表面に凹凸形状を有する基材と、前記基材の凹凸形状を有する表面に設けられた離型層と、前記離型層の上に設けられた保護層とを有し、
    前記離型層は粒子状物質を含まず、アミノ樹脂と長鎖アルキルを共重合した水酸基含有樹脂とを三次元架橋した樹脂を含み(ただし、シリコーン樹脂を含まない)、前記保護層が設けられる面に、前記基材の凹凸形状を反映した凹凸形状を有し、
    前記保護層はセルロース系樹脂を含み、
    前記離型層の厚みを、
    [厚み(μm)]=[乾燥塗布量(g/m 2 )]÷[離型層の密度(g/cm 3 )]
    としたとき、前記厚みは前記基材表面の算術平均粗さ(Ra:JIS B0601:2001)の30〜120%であることを特徴とする熱転写用シート。
  2. 請求項に記載の熱転写用シートであって、
    前記離型層の厚みを、
    [厚み(μm)]=[乾燥塗布量(g/m2)]÷[離型層の密度(g/cm3)]
    としたとき、前記厚みが0.3μm以上、1.0μm以下であることを特徴とする熱転写用シート。
  3. 請求項1または2に記載の熱転写用シートであって、
    前記基材表面の算術平均粗さ(Ra:JIS B0601:2001)が、0.3μm以上、1.3μm以下であることを特徴とする熱転写用シート。
  4. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の熱転写用シートであって、
    前記離型層は、前記三次元架橋した樹脂を50重量%以上含むことを特徴とする熱転写用シート。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の熱転写用シートであって、
    前記三次元架橋した樹脂が長鎖アルキル基含有アミノアルキッド樹脂であることを特徴とする熱転写用シート。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の熱転写用シートの、保護層上に着色層を形成した後、熱転写用シートの着色層が設けられた面を被着体へ加熱貼着することにより、保護層と着色層とを被着体上へ転写することを特徴とする印画物の製造方法。
  7. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の熱転写用シートの、保護層上に着色層を形成した後、熱転写用シートの着色層が設けられた面を被着体に接触させて、所望の形状の加圧面を持つ加熱・加圧手段にて熱転写用シートの基材側から加熱・加圧することにより、前記加圧面の形状と同形状の着色層とその上にある保護層の部分とを被着体上へ転写することを特徴とする印画物の製造方法。
  8. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の熱転写用シートの、保護層上に着色層を形成した後、基材及び離型層を切り離すことなく所望の形状で着色層及び保護層をカッティングし、熱転写用シートの着色層が設けられた面を被着体へ加熱貼着することにより、所望の形状の着色層とその上にある保護層の部分とを被着体上へ転写することを特徴とする印画物の製造方法。
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