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JP6119638B2 - 乗物用シート - Google Patents
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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートの動作部に動作部の動作領域を覆うカバー部材が連結されて設けられた乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、オットマンの展開機構が、カバー部材によって側方から覆われた構成が知られている(特許文献1)。上記カバー部材は、複数枚の樹脂板によって構成されており、上記オットマンの展開機構を構成する各リンクに連結されて、展開時の各リンク間に形成される隙間をそれぞれの繋ぎ合わされた形によって側方から覆う構成となっている。
特開2006−239291号公報
しかし、上記従来技術では、カバー部材が複数枚の樹脂板によって構成されているため、カバー部材が異物の挟まりによって破損してしまうおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物用シートの動作部に連結されて設けられるカバー部材を、異物が入り込んでも破損しにくい構成とすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートの動作部に動作部の動作領域を覆うカバー部材が連結されて設けられた乗物用シートである。上記カバー部材は、カバー部材の外周縁の骨組みを成す枠体と、枠体に枠内空間を覆うように張設された可撓性の面状体と、を有する。枠体の一部には、枠体を開断面にして異物の入り込みを許容する開口部が形成されている。そして、上記開口部にも面状体が覆われた状態として、開口部から枠内に向けての異物の入り込みが開口部に臨む枠体もしくは面状体の撓みを伴って受け止められるようになっている。
この第1の発明によれば、カバー部材の枠体の開口部が位置するところに異物が入り込んで、同異物を挟み込むように動作部が動いても、異物の挟み込みが上記開口部に臨む枠体もしくは面状体の撓みによって和らげられる。したがって、カバー部材を破損させにくくすることができる。上記カバー部材は、開断面形状の枠体に面状体を張設した張りのある構成によって、上記異物の動作部の動作領域への入り込みを、面状体の面外方向からも面内方向からも適切に抑えて、動作部の動作領域を適切に覆った状態とすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成となっているものである。カバー部材が、動作部を動作させるリンク機構の動作領域を外側から覆うように設けられている。
この第2の発明によれば、カバー部材をリンク機構の作動を阻害しないように設けつつ、カバー部材によってリンク機構の動作領域への異物の入り込みを適切に抑えることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。動作部がオットマンである。リンク機構が、オットマンをシートクッションの前側部に沿わせた収納姿勢から前上がり状に向きを変えるように展開させる機構として構成されている。カバー部材が、オットマンに連結されてリンク機構の動作領域を幅方向の外側から覆う構成とされている。枠体の開口部が、リンク機構の展開動作によって下方側に開いた形に展開し収納時に閉じられる開空間に開口して設けられている。
この第3の発明によれば、オットマンの収納時に異物が挟まりうる動作領域にカバー部材の枠体の開口部を設定することにより、オットマンの収納によって上記領域に異物が挟まっても、枠体もしくは面状体の撓みによってカバー部材にかかる負荷を軽減し、カバー部材を破損させにくくすることができる。
実施例1のシートの要部構造を拡大して表した斜視図である。 収納状態のオットマン装置の内部構造を表した斜視図である。 同側面図である。 展開状態のオットマン装置の内部構造を表した斜視図である。 同側面図である。 同後方下側から見た斜視図である。 オットマン装置の分解斜視図である。 同前方下側から見た分解斜視図である。 カバー部材の分解斜視図である。 カバー部材の枠体の開口部に異物が入り込んだ状態を表した側面図である。 実施例2のシートにおいてカバー部材の枠体の開口部に異物が入り込んだ状態を表した側面図である。 カバー部材の分解斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図10を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、鉄道車両に搭載される1人掛け用の座席として構成されている。上記シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、足乗せとなるオットマン10と、を備えた構成となっている。上記オットマン10は、シートクッション3の前側部に組み付けられて設けられている。
上記オットマン10は、その不使用時には、その足乗せ台となる板状のオットマン本体12が、シートクッション3の前側部に面一状に畳み込まれた収納状態(図2〜図3参照)として保持されるようになっている。また、上記オットマン10は、その使用時には、上述したオットマン本体12がシートクッション3の前側部から前方側に起こし上げられて、乗員の下腿部を下方側から支持可能な展開状態(図4〜図5参照)に切り換えられるようになっている。
上述したオットマン10の展開収納の各操作は、シート1の側部箇所に設けられた図示しない電動スイッチの操作によって行われるようになっている。具体的には、上記オットマン10は、上述した図示しない電動スイッチの操作が行われることにより、図6〜図8において後述するパンタグラフ式のリンク機構から成る展開収納機構13が駆動ユニット14からの動力伝達を受けて伸長或いは屈曲するように動作して、オットマン本体12を展開・収納させるようになっている。ここで、上述したオットマン10が本発明の「動作部」に相当し、展開収納機構13が本発明の「リンク機構」に相当する。
上述したパンタグラフ式のリンク機構から成る展開収納機構13は、前述したオットマン本体12の左右両側部を、シートクッション3の前部骨格に固定されたベース板11に対してそれぞれ連結する、左右一対の構成とされている。これら展開収納機構13は、それぞれ、図6〜図8に示すようにオットマン本体12を展開させた状態では、それらの菱形状に展開された前後に並ぶ2つの枠領域内に、それぞれ、展開状態では幅方向の外側に開口するが収納操作によって閉じられる側面視菱形状の動作領域Ar1,Ar2を形成する構成となっている。また、各展開収納機構13は、それぞれ、オットマン本体12との間にも、展開状態では幅方向の外側や下方側に開口するが収納操作によって後方側に閉じられる側面視逆V字形状の動作領域Ar3を形成する構成となっている。
上述した各動作領域Ar1〜Ar3は、それぞれ、それらが開口状態とされるオットマン10の展開状態から、オットマン10の収納操作が行われることで閉じられる構成となっており、それらの開口部に異物F(図10参照)が入り込んでいると、その異物Fを収納操作によって噛み込んでしまうおそれのある領域となっている。各動作領域Ar1〜Ar3に異物Fが噛み込むと、上述した各展開収納機構13の動作に不具合が生じたり、各構成部品の破損を招いたりするおそれがあり不都合である。
そこで、本実施例では、上述した各動作領域Ar1〜Ar3に外部から異物Fが入り込むことを防止するため、各展開収納機構13に各動作領域Ar1〜Ar3を幅方向の外側から被覆して保護するメインカバー15とサブカバー16とがそれぞれ取り付けられている。ここで、各サブカバー16が本発明の「カバー部材」に相当する。上述したメインカバー15やサブカバー16は、それぞれ、上述した各展開収納機構13を構成する部材に取り付けられて設けられている。これにより、メインカバー15やサブカバー16は、各側の展開収納機構13の展開収納する動きに追従して、各動作領域Ar1〜Ar3をそれぞれ幅方向の外側から覆った状態を維持しながら動くことができる状態とされている。
具体的には、上述したメインカバー15は、略コ字形状に折り曲げられた薄い金属板によって構成されており、その左右両側の各側板部が上述した側面視菱形状の動作領域Ar1を幅方向の外側から広く被覆して、同動作領域Ar1内に異物Fが入り込むことを堅固に防止することのできる構成とされている。また、各サブカバー16は、それぞれ、略コ字形状に形作られた樹脂製の枠体16Aに、難燃性の不織布から成る伸張性の低い可撓性の袋体16Bが被せ付けられて張設された構成とされている。各サブカバー16は、上述した側面視菱形状の動作領域Ar2と側面視逆V字形状の動作領域Ar3とをそれぞれ幅方向の外側から広く被覆して、同動作領域Ar2,Ar3内に異物Fが入り込むことを防止することのできる構成とされている。ここで、各袋体16Bが本発明の「面状体」に相当し、動作領域Ar3が本発明の「動作領域」に相当する。
上述した各袋体16Bは、図9に示すように、上述した各枠体16Aの外周縁形状に沿った袋形状に形成されている。上述した各袋体16Bは、それらの上方側の開口から各枠体16Aを袋内に入れることにより、各枠体16Aを内部に嵌め込ませて、各枠体16Aからかけられるテンションにより張られた状態に保持された状態とされている。そして、上述した各袋体16Bは、それらの開口の封緘部分に面ファスナ16B1が接合されており、上記封緘部分を折り曲げて開口を閉じることにより、各面ファスナ16B1が各袋体16Bの閉じられた面部に結着されて、各袋体16Bの開口が閉じられた状態に保持された状態とされている。
上述した各サブカバー16は、図5に示すように、それらの枠体16Aの略コ字形状の開口(開口部16A1)が上述した側面視逆V字形の動作領域Ar3の下側の開口と側面視で重なるように配設された状態とされている。上述した各サブカバー16は、上述した各袋体16Bが各枠体16Aによって外周側から支えられたテンションによって、上述した各動作領域Ar2,Ar3内への異物F(図10参照)の入り込みを防止する力を発揮するようになっている。また、各袋体16Bは、それらの各枠体16Aの開口部16A1が開口する領域に被せ付けられた領域では、それらの各枠体16Aの開口部16A1に臨む端部間に張設されたテンションによって、各動作領域Ar2内への異物Fの入り込みを防止するようになっている。
また、上述した各サブカバー16は、図10に示すように、仮に異物Fが上述した袋体16Bに下方側から当てられた状態とされてオットマン10の収納操作が行われても、同異物Fをサブカバー16とオットマン本体12或いは展開収納機構13との間に噛み込ませることなく、袋体16Bを撓ませて異物Fの噛み込みを回避することができるようになっている。
すなわち、上述した各サブカバー16は、上述したように、オットマン10が展開された状態時には、各動作領域Ar2,Ar3内への異物Fの入り込みを、それらの枠体16Aに張設された各袋体16Bのテンションによって防止することができる構成となっている。そして更に、各サブカバー16は、仮に各サブカバー16の下側の縁部に異物Fが当てられた状態とされてオットマン10の収納動作が行われ、各サブカバー16とオットマン本体12或いは展開収納機構13との間に異物Fを挟み込むような動作が生じても、上述したように各袋体16Bがこのような動きに対して撓めるようになっていることで、異物Fの噛み込みを回避することができるようになっている。
以下、上述したオットマン10の具体的な構成について説明する。図6〜図8に示すように、オットマン10は、ベース板11と、オットマン本体12と、左右一対の展開収納機構13と、駆動ユニット14と、メインカバー15と、サブカバー16と、を有する。ベース板11は、図1で前述したシートクッション3の前部骨格にボルト締結されて一体的に固定された状態として設けられている。
オットマン本体12は、金属製の平板上に図示しない発泡ウレタン製のパッド材が被せ付けられて、更にその表面に図示しない布製のカバー材が被せ付けられて、シートクッション3と一体感のある見栄えや同じようなクッション感を備えた状態に仕上げられた構成とされている。これにより、オットマン本体12は、その収納状態時(図2〜図3参照)には、シートクッション3と一体感のある見栄えの良い状態に収納されると共に、着座乗員の下腿部が当たってもこれを軟らかく受け止めることができる構成とされている。また、オットマン本体12は、その展開状態時(図4〜図5参照)には、着座乗員の下腿部を下方側から広く軟らかく受け止めることができる構成とされている。
左右一対の展開収納機構13は、図6〜図8に示すように、それぞれ、固定リンク13Aと、メイン回動リンク13Bと、第1サブ回動リンク13Cと、第2サブ回動リンク13Dと、第3サブ回動リンク13Eと、操作リンク13Fと、支持リンク13Gと、支持ブラケット13Hと、を有する金属製のリンク機構として構成されている。各固定リンク13Aは、それぞれ、L字状に折り曲げられた金属板によって構成されている。各固定リンク13Aは、それぞれ、それらの横板部がベース板11の左右両側の天板部上に上方側からあてがわれてボルト締結されて、それらの縦板部がベース板11の左右両側部から下方側へ垂下した状態となって設けられている。
各メイン回動リンク13Bは、それぞれ、ほぼ真っ直ぐに延びる長尺状の金属板によって構成されている。各メイン回動リンク13Bは、それぞれ、幅方向に板面を向けた状態として設けられており、それらの根元側の端部が連結軸13P1により上述した各固定リンク13Aの垂下する縦板部の中間部分に幅方向の内側からあてがわれて軸回転可能に連結された状態とされている。これにより、各メイン回動リンク13Bは、ベース板11に対して、互いに同軸回りに軸回転することができる状態に設けられた状態とされている。上記連結軸13P1は、幅方向に長尺な軸部材によって構成されており、その軸方向の各端部において各側のメイン回動リンク13Bと固定リンク13Aの縦板部とをそれぞれ軸回転可能に連結した状態となっている。各メイン回動リンク13Bは、それらの先端側の端部から根元側の端部にかけて、板幅が漸次広くなっていく形に形成されている。
各第1サブ回動リンク13Cは、それぞれ、ほぼ真っ直ぐに延びる長尺状の金属板によって構成されている。各第1サブ回動リンク13Cは、それぞれ、幅方向に板面を向けた状態として設けられており、それらの根元側の端部が連結軸13P2により上述した各メイン回動リンク13Bの先端部分に軸回転可能に連結された状態とされている。連結軸13P2は、幅方向に長尺な軸部材によって構成されており、その軸方向の各端部において各側の第1サブ回動リンク13Cとメイン回動リンク13Bとをそれぞれ軸回転可能に連結した状態となっている。
また、各第1サブ回動リンク13Cは、それぞれ、それらの先端側の端部が連結軸13P3により各支持リンク13Gの前後方向の中間部分に軸回転可能に連結された状態とされている。上述した各支持リンク13Gは、後述する支持ブラケット13Hを介してオットマン本体12の背裏部に一体的に取り付けられて設けられる構成となっている。上述した各第1サブ回動リンク13Cは、それぞれ、それらのリンク長方向の中間部に、幅方向の外側に段差状に折れ曲がる形状とされたクランク部13C1を備えた形状となっている。
各第2サブ回動リンク13Dは、それぞれ、上述した各第1サブ回動リンク13Cよりも長い長尺状の金属板によって構成されている。各第2サブ回動リンク13Dも、それぞれ、幅方向に板面を向けた状態として設けられており、それらの根元側に近い中間部分が連結軸13P4により上述した各メイン回動リンク13Bの中間部分に軸回転可能に連結された状態とされている。また、各第2サブ回動リンク13Dは、それぞれ、それらの先端側の端部が連結軸13P5により上述した各支持リンク13Gの後端部分に軸回転可能に連結された状態とされている。上述した各第2サブ回動リンク13Dも、それぞれ、それらのリンク長方向の中間部に、幅方向の外側に段差状に折れ曲がる形状とされたクランク部13D1を備えた形状となっている。
各第3サブ回動リンク13Eは、それぞれ、ほぼ真っ直ぐに延びる長尺状の金属板によって構成されている。各第3サブ回動リンク13Eも、それぞれ、幅方向に板面を向けた状態として設けられており、それらの根元側の端部が連結軸13P6により前述した各固定リンク13Aの垂下する縦板部の下端部分に軸回転可能に連結された状態とされている。また、各第3サブ回動リンク13Eは、それぞれ、それらの先端側の端部が連結軸13P7により上述した各第2サブ回動リンク13Dの根元側の延出した端部に軸回転可能に連結された状態とされている。
操作リンク13Fは、一本の長尺な金属板がU字状に折り曲げられた形となって形成されている。上記操作リンク13Fは、その左右両側の各リンク片の根元側の端部に、それぞれ、幅方向の外側に円筒状に突出する軸突起13F1が形成された構成となっている。上記操作リンク13Fは、上述した各軸突起13F1がそれぞれ上述した各側のメイン回動リンク13Bの根元側の端部の連結軸13P1から径方向に離間(偏心)した位置に形成された丸孔状の嵌合孔13B1内にそれぞれ嵌め込まれることにより、各側のメイン回動リンク13Bに対して軸回転可能に連結された状態とされている。
また、上述した操作リンク13Fの左右両側の各リンク片の前端部同士を繋ぐ繋ぎ片には、前述したベース板11に連結された駆動ユニット14から伸びる送りねじ14Aの先端部が軸回転可能に連結された状態とされている。ここで、上述した駆動ユニット14は、前述したベース板11の底部に結合された逆U字形状の固定ブラケット14Cに対して支軸14Dにより軸回転可能に連結された状態として設けられている。
上述した駆動ユニット14は、前述した図示しない電動スイッチの操作によってモータ14Bが駆動回転されることにより、送りねじ14Aを軸長方向に送るように作動する構成とされている。また、駆動ユニット14は、前述した図示しない電動スイッチの操作が止められてモータ14Bの駆動回転が止められることにより、そのブレーキ力によって送りねじ14Aを止めた状態に保持することのできる構成となっている。
上記駆動ユニット14の送りねじ14Aの先端部に軸連結された操作リンク13Fは、送りねじ14Aが駆動ユニット14の駆動によって送り出されることにより、前述したメイン回動リンク13Bに対して軸回転可能な状態に嵌め込まれている左右の軸突起13F1を中心に前方側に押し回されるように操作される。そして、この動作の進行により、上述した左右の軸突起13F1が各側のメイン回動リンク13Bの回転中心である連結軸13P1から前方側に引き離されるように押し動かされて、各側のメイン回動リンク13Bを連結軸13P1を中心に前方側に起こし上げるように回転させるようになっている。
また、操作リンク13Fは、送りねじ14Aが駆動ユニット14の逆方向の駆動によって引き戻されることにより、操作リンク13Fの図6の向かって右側のリンク片の根元側の端部に形成された、幅方向の外側に折り曲げられた掛爪13F2が、同側のメイン回動リンク13Bの外周部に形成された突片13B2に当てられて、同突片13B2を押圧しながら後方側に引き戻されるようになっている。この動作により、操作リンク13Fは、左右で同期して動く各側のメイン回動リンク13Bを後方側に引き戻すように操作するようになっている。
各支持リンク13Gは、それぞれ、ほぼ真っ直ぐに延びる長尺状の金属板によって構成されている。各支持リンク13Gは、それぞれ、幅方向に板面を向けた状態として設けられており、それらの中間部と根元側の端部とに前述した各側の第1サブ回動リンク13Cの先端部と第2サブ回動リンク13Dの先端部とがそれぞれ軸回転可能に連結された状態とされている。
支持ブラケット13Hは、図6〜図7に示すように、上述した各支持リンク13Gの間に跨るように幅方向に掛け渡された前後2枚の幅方向に長尺な金属板と、各支持リンク13Gから幅方向の外側に張り出すように設けられたコ字形状の金属板と、を有し、これらが支持リンク13Gに一体的に結合されて設けられた構成となっている。上記支持ブラケット13Hにより、各支持リンク13Gが一体的な四角枠形状に組まれた形となって曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。
上述した支持ブラケット13Hは、その上述した各支持リンク13Gから幅方向の外側に張り出す各金属板の張り出した先の板片が、それぞれ下方側に折り曲げられた折曲げ片13H1とされて形成されている。上記四角枠状に組まれた支持ブラケット13Hの表面部には、オットマン本体12が全体に被せ付けられるようにセットされてボルト締結により一体的に結合された状態とされている。
メインカバー15は、図6〜図8に示すように、コ字形状に折り曲げられた薄い金属板によって構成されている。上述したメインカバー15は、その左右両側の各側板部が、それぞれ、前述した各固定リンク13Aの垂下する縦板部の外側面に結合された各張出ブラケット13A1に対して連結軸15Aにより軸回転可能に連結された状態とされている。上述した各連結軸15Aは、前述した各メイン回動リンク13Bの回転中心となる連結軸13P1の両外側の位置に同軸線上に並んで設けられた状態とされている。
そして、上記メインカバー15は、更に、その左右両側の各側板部が、前述した各側のメイン回動リンク13Bに対して、それぞれ、締結ボルト15Bにより一体的に結合された状態とされている。上記構成により、メインカバー15は、前述した各メイン回動リンク13Bと一体的となって互いに同軸回りに軸回転することができるように設けられた状態とされている。
上述したメインカバー15は、その左右両側の各側板部が、それらの回転中心から遠ざかる先端側に向かって先細り状となる三角板形状に形成されている。上記メインカバー15は、上述した三角板形状の各側板部が、各メイン回動リンク13Bの両外側に位置して、各メイン回動リンク13Bが展開位置状態となる時に各メイン回動リンク13Bと第2サブ回動リンク13Dと第3サブ回動リンク13Eとの間に形成される側面視菱形状の動作領域Ar1を幅方向の外側から広く被覆して、同動作領域Ar1内に外側から異物Fが入り込むことを堅固に防止するようになっている。上述したメインカバー15の各側板部は、各側のメイン回動リンク13Bを両外側から完全に覆った状態となるように、各側のメイン回動リンク13Bよりもリンク幅が広くかつリンク長も長い形に形成された状態とされている。
各サブカバー16は、図9に示すように、それぞれ、それらの枠体16Aの上枠部分が、前述した各支持リンク13Gに組み付けられて両外側に張り出す各支持ブラケット13Hの折曲げ片13H1に外側からあてがわれてビス16A2により一体的に締結されて固定された状態とされている。これにより、各サブカバー16は、上述した各側の支持リンク13Gやメインカバー15の各側板部よりも外側の位置で、各展開収納機構13の第1サブ回動リンク13Cと第2サブ回動リンク13Dと支持リンク13Gとの間に形成される側面視菱形状の動作領域Ar2や、第1サブ回動リンク13Cと支持リンク13Gとの間に形成される側面視逆V字形の動作領域Ar3を幅方向の外側から広く被覆して、同動作領域Ar2,Ar3内に外側から異物Fが入り込むことを堅固に防止するようになっている。
詳しくは、上述したビス16A2は、上述した袋体16Bの封緘部分を閉じた状態に保持する各面ファスナ16B1に貫通して締結された状態とされている。これにより、上述した各面ファスナ16B1が補強材となって袋体16Bのビス16A2が通されている部分が破れにくい状態とされている。詳しくは、袋体16Bがその内部の枠体16Aからかけられるテンションによって張られた状態とされる負荷が、各面ファスナ16B1を介してビス16A2の締結部分にかけられるようになっているため、袋体16Bのビス16A2が通されている部分が破れにくい状態とされている。また、上述したビス16A2による締結によって、袋体16Bの封緘部分がより強固に閉じられた状態に保持されるようになっている。
上述した各サブカバー16は、図2〜図3に示すように、上述した各展開収納機構13がオットマン本体12をシートクッション3の前側部に面一状に畳み込んだ収納状態となる時には、上述したメインカバー15の各側板部に形状を広く重ね合わせた状態として、メインカバー15の各側板部からの張り出しの少ないコンパクトな形態に畳み込まれるようになっている。また、各サブカバー16は、図4〜図5に示すように、上述した各展開収納機構13がオットマン本体12をシートクッション3の前側部から前方側に起こし上げて、乗員の下腿部を下方側から支持可能な展開状態に切り換える動きに伴って、メインカバー15の各側板部との形状の重なりを浅くしていきながら、上述した動作領域Ar2,Ar3を広く覆った状態に展開されるようになっている。
上述した各サブカバー16は、図4〜図5に示すように、上述した各展開収納機構13が最大位置まで展開された状態においても、メインカバー15の各側板部との重なりを僅かに残した姿勢状態をとるようになっており、メインカバー15の各側板部との間に側面視での隙間を生じさせないようになっている。
上記構成の各展開収納機構13は、上述した各メイン回動リンク13Bが上述した駆動ユニット14の駆動によって連結軸13P1を中心に後方側に引き込まれるように回されることにより、この動きに連動して、上述した第1サブ回動リンク13C、第2サブ回動リンク13D、第3サブ回動リンク13E、及び支持リンク13Gが各メイン回動リンク13Bと側面視で形状を重ねるようにリンク運動して、前後方向にコンパクトな形状状態に畳まれるようになっている(図2〜図3参照)。これにより、各展開収納機構13は、オットマン本体12をシートクッション3の前側部に面一状に畳み込んだコンパクトな収納状態にすることができるようになっている(図1参照)。
また、図4〜図5に示すように、各展開収納機構13は、上述した各メイン回動リンク13Bが上述した駆動ユニット14の駆動によって連結軸13P1を中心に前方側に押し出されるように回されることにより、この動きに連動して、上述した第1サブ回動リンク13C、第2サブ回動リンク13D、第3サブ回動リンク13E、及び支持リンク13Gが各メイン回動リンク13Bとの重なり状態から起こし上げられるようにリンク運動して、全体として前方側に大きく伸び出した姿勢状態に切り換えられるようになっている。これにより、各展開収納機構13は、オットマン本体12をシートクッション3の前側部から前方側に大きく起こし上げて、乗員の下腿部を下方側から支持可能な展開状態に切り換えることができるようになっている(図1参照)。
このように、上述したサブカバー16(カバー部材)は、図9〜図10に示すように、その外周縁の骨組みを成す枠体16Aと、枠体16Aに枠内空間を覆うように張設された可撓性の袋体16B(面状体)と、を有する。枠体16Aの一部には、枠体16Aを開断面にして異物F(図10参照)の入り込みを許容する開口部16A1が形成されている。そして、上記開口部16A1にも袋体16Bが覆われた状態として、開口部16A1から枠体16Aの内部に向けての異物Fの入り込みが開口部16A1に臨む袋体16Bの撓みを伴って受け止められるようになっている。
このような構成となっていることにより、サブカバー16の枠体16Aの開口部16A1が位置するところに異物Fが入り込んで、同異物Fを挟み込むように各展開収納機構13(動作部)が動いても、異物Fの挟み込みが上記開口部16A1に臨む袋体16Bの撓みによって和らげられる。したがって、サブカバー16を破損させにくくすることができる。上記サブカバー16は、開断面形状の枠体16Aに袋体16Bを張設した張りのある構成によって、上記異物Fの動作領域Ar3内への入り込みを、袋体16Bの面外方向からも面内方向からも適切に抑えて、動作領域Ar3を適切に覆った状態とすることができる。
また、サブカバー16は、各展開収納機構13の動作領域Ar3を幅方向の外側から覆うように設けられている。このような構成となっていることにより、サブカバー16を各展開収納機構13(リンク機構)の作動を阻害しないように設けつつ、サブカバー16によって各展開収納機構13の動作領域Ar3への異物Fの入り込みを適切に抑えることができる。
また、サブカバー16が、オットマン10の各展開収納機構13に連結されて動作領域Ar3を幅方向の外側から覆う構成とされている。そして、枠体16Aの開口部16A1が、各展開収納機構13の展開動作によって下方側に開いた形に展開し収納時に閉じられる動作領域Ar3の開空間に開口して設けられている。
このように、オットマン10の収納時に異物Fが挟まりうる動作領域Ar3にサブカバー16の枠体16Aの開口部16A1を設定することにより、オットマン10の収納によって上記動作領域Ar3に異物Fが挟まっても、袋体16Bの撓みによってサブカバー16にかかる負荷を軽減し、サブカバー16を破損させにくくすることができる。
また、枠体16Aに張設する面状体を袋体16Bによって構成し、袋体16Bを枠体16Aに被せ付けて取り付ける構成としたことにより、袋体16Bを枠体16Aに接合することなく、枠体16Aによって外周側から支えられた状態となるように枠体16Aに取り付けることができる。したがって、図10に示すように、枠体16Aの開口部16A1に異物Fが押し込まれた際に、袋体16Bが枠体16Aに接合されていないことから袋体16Bを枠体16Aに対して滑らせながら撓ませることができ、袋体16Bが伸張性の低い構成とされていても、袋体16Bをより柔軟に撓ませることができる。
続いて、実施例2のシート1の構成について、図11〜図12を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示したシート1と実質的に同一の構成となっている箇所には同一の符号を付して説明を省略し、構成が異なる箇所について異なる符号を付して詳しく説明することとする。
本実施例では、図11〜図12に示すように、各サブカバー16(「カバー部材」)の枠体16Cが、鋼線材を略コ字形状に折り曲げて形成した構成とされている。上述した枠体16Cは、そのコ字形状の開口部16C1に臨む各端部片16C2が、外部から受ける力によって枠内部に向けて弾性変形することができる構成となっており、その弾発力によって、通常時、袋体16B(「面状体」)に外周側からテンションをかけて袋体16Bを張った状態に保持することができるようになっている。なお、上記袋体16Bの枠体16Cへの組み付け構造は、実施例1で示した構成と同じとなっている。
上述した各サブカバー16は、それらの枠体16Cの略コ字形状の開口(開口部16C1)が各展開収納機構13(「リンク機構」)の側面視逆V字形の動作領域Ar3(「動作領域」)の下側の開口と側面視で重なるように配設された状態とされている。上述した各サブカバー16は、上述した各袋体16Bが各枠体16Cによって外周側から支えられたテンションによって、上述した各動作領域Ar2,Ar3内への異物Fの入り込みを防止する力を発揮するようになっている。また、各袋体16Bは、それらの各枠体16Cの開口部16C1が開口する領域に被せ付けられた領域では、それらの各枠体16Cの開口部16C1に臨む端部間に張設されたテンションによって、各動作領域Ar3内への異物Fの入り込みを防止するようになっている。
上述した各サブカバー16は、それぞれ、それらの枠体16Cの上枠部分に結合された締結板16C3が、各支持ブラケット13Hの折曲げ片13H1に外側からあてがわれてビス16C4により一体的に締結されて固定された状態とされている。上述した各サブカバー16は、異物Fが上述した袋体16Bに下方側から当てられた状態でオットマン10(「動作部」)の収納操作が行われても、同異物Fをサブカバー16とオットマン本体12或いは展開収納機構13との間に噛み込ませることなく、袋体16B及び枠体16Cの開口部16C1に臨む各端部片16C2を撓ませて異物Fの噛み込みを回避することができるようになっている。
このように、上述したサブカバー16(カバー部材)は、サブカバー16の外周縁の骨組みを成す枠体16Cと、枠体16Cに枠内空間を覆うように張設された可撓性の袋体16B(面状体)と、を有する。枠体16Cの一部には、枠体16Cを開断面にして異物Fの入り込みを許容する開口部16C1が形成されている。そして、上記開口部16C1にも袋体16Bが覆われた状態として、開口部16C1から枠体16Cの内部に向けての異物Fの入り込みが開口部16C1に臨む袋体16Bや枠体16Cの各端部片16C2の撓みを伴って受け止められるようになっている。
このような構成となっていることにより、サブカバー16の枠体16Cの開口部16C1が位置するところに異物Fが入り込んで、同異物Fを挟み込むように各展開収納機構13(動作部)が動いても、異物Fの挟み込みが上記開口部16C1に臨む枠体16Cの各端部片16C2及び袋体16Bの各撓みによって和らげられる。したがって、サブカバー16を破損させにくくすることができる。上記サブカバー16は、開断面形状の枠体16Cに袋体16Bを張設した張りのある構成によって、上記異物Fの動作領域Ar3への入り込みを、袋体16Bの面外方向からも面内方向からも適切に抑えて、動作領域Ar3を適切に覆った状態とすることができる。
また、枠体16Cに張設する面状体を袋体16Bによって構成し、袋体16Bを枠体16Cに被せ付けて取り付ける構成としたことにより、袋体16Bを枠体16Cに接合することなく、枠体16Cによって外周側から支えられた状態となるように枠体16Cに取り付けることができる。したがって、枠体16Cの開口部16C1に異物Fが押し込まれた際に、袋体16Bが枠体16Cに接合されていないことから袋体16Bを枠体16Cに対して滑らせながら撓ませることができ、袋体16Bが伸張性の低い構成とされていても、枠体16Cの開口部16C1に臨む各端部片16C2や袋体16Bをより柔軟に撓ませることができる。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車等の鉄道車両以外の車両に搭載されるシートであってもよく、また、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートであってもよい。
また、上記各実施例では、シートの動作部としてオットマンを例示したが、シートの動作部は、シートリフタ等のシートを何らかの形態で動作させる構成となっているものであればよく、様々な動作機構を対象とすることができるものである。
また、カバー部材の外周縁の骨組みを成す枠体は、一部に開口を有する開断面状となっているものであればよく、一部に開口(凹み)を有する無端状の形態から成るものであってもよい。また、カバー部材の枠体に枠内空間を覆うように張設される可撓性の面状体は、伸張性を有する場合には、枠体に一体的に結合しても良いが、伸張性を有しない場合(伸張性が低い場合)には、上述した各実施例で示したように面状体を袋状にして枠体に対して摺動できる状態に組み付けることで、面状体をより柔軟に撓ませられるようにすることができる。また、面状体は、布や織物等の布帛の他、ゴム板やネット材等の他の可撓性の面状部材からなるものであってもよい。
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
10 オットマン(動作部)
11 ベース板
12 オットマン本体
13 展開収納機構(リンク機構)
13A 固定リンク
13A1 張出ブラケット
13B メイン回動リンク
13B1 嵌合孔
13B2 突片
13C 第1サブ回動リンク
13C1 クランク部
13D 第2サブ回動リンク
13D1 クランク部
13E 第3サブ回動リンク
13F 操作リンク
13F1 軸突起
13F2 掛爪
13G 支持リンク
13H 支持ブラケット
13H1 折曲げ片
13P1〜13P7 連結軸
14 駆動ユニット
14A 送りねじ
14B モータ
14C 固定ブラケット
14D 支軸
15 メインカバー
15A 連結軸
15B 締結ボルト
16 サブカバー(カバー部材)
16A 枠体
16A1 開口部
16A2 ビス
16B 袋体(面状体)
16B1 面ファスナ
16C 枠体
16C1 開口部
16C2 端部片
16C3 締結板
16C4 ビス
Ar1 動作領域
Ar2 動作領域
Ar3 動作領域(動作領域)
F 異物

Claims (3)

  1. シートの動作部に該動作部の動作領域を覆うカバー部材が連結されて設けられた乗物用シートであって、
    前記カバー部材は、
    当該カバー部材の外周縁の骨組みを成す枠体と、
    該枠体に枠内空間を覆うように張設された可撓性の面状体と、を有し、
    前記枠体の一部には該枠体を開断面にして異物の入り込みを許容する開口部が形成されており、該開口部にも前記面状体が覆われた状態として前記開口部から前記枠内に向けての異物の入り込みが前記開口部に臨む前記枠体もしくは前記面状体の撓みを伴って受け止められるようになっていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記カバー部材が前記動作部を動作させるリンク機構の動作領域を外側から覆うように設けられていることを特徴とする乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記動作部がオットマンであり、前記リンク機構が前記オットマンをシートクッションの前側部に沿わせた収納姿勢から前上がり状に向きを変えるように展開させる機構として構成され、前記カバー部材が前記オットマンに連結されて前記リンク機構の動作領域を幅方向の外側から覆う構成とされ、前記枠体の前記開口部が前記リンク機構の展開動作によって下方側に開いた形に展開し収納時に閉じられる開空間に開口して設けられていることを特徴とする乗物用シート。
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