JP6120753B2 - 排熱回収システムの水質維持方法及び排熱回収システム - Google Patents
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Description
また、貯湯タンクの湯水を、燃料を燃焼して燃焼熱を発生する補助熱源装置などを用いて加熱することで水質維持運転を実行するようなシステムもある。
前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出する蓄熱量導出工程と、
前記蓄熱量導出工程で導出した前記現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあるか否かを判定する蓄熱状態判定工程と、
前記蓄熱状態判定工程において湯水の前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲内にあると判定したとき、前記貯湯タンクの内部で湯水の温度分布を均一化して、均一化後温度の湯水を得る温度均一化工程と、
前記温度均一化工程によって前記貯湯タンクの内部での温度分布が均一化された前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を前記熱電併給装置からの熱回収により行う昇温工程とを有し、
前記所定蓄熱量範囲は、前記蓄熱量導出工程で導出した前記現状の合計蓄熱量の下で前記貯湯タンクの内部での湯水の温度分布を均一化した場合に予測される前記貯湯タンク内での湯水の予測均一化後温度が、前記熱電併給装置からの熱回収に用いるときの湯水に要求される上限湯水温度以下の所定温度範囲内になるときの、前記現状の合計蓄熱量の範囲である点にある。
従って、熱電併給装置から発生する熱のみを用いて貯湯タンクが貯えている湯水を高温にして菌の繁殖を抑制するという水質維持運転を実行できる排熱回収システムの水質維持方法を提供できる。
前記運転制御手段は、
前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出し、及び、
導出した前記現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあるか否かを判定し、及び、
湯水の前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲内にあると判定したとき、前記貯湯タンクの内部で湯水の温度分布を均一化して、均一化後温度の湯水を得て、及び、
前記貯湯タンクの内部での温度分布が均一化された前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を前記熱電併給装置からの熱回収により行うように構成され、
前記所定蓄熱量範囲は、前記現状の合計蓄熱量の下で前記貯湯タンクの内部での湯水の温度分布を均一化した場合に予測される前記貯湯タンク内での湯水の予測均一化後温度が、前記熱電併給装置からの熱回収に用いるときの湯水に要求される上限湯水温度以下の所定温度範囲内になるときの、前記現状の合計蓄熱量の範囲である点にある。
前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を行った後の昇温後温度は、湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度以上の温度である点にある。
図1は、排熱回収システムの構成を示す図である。図1に示すように、排熱回収システムは、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置1と、熱電併給装置1で発生した熱を、湯水を蓄熱媒体として用いて蓄える貯湯タンクと、熱電併給装置1の運転制御及び湯水の流動制御を行う運転制御手段Cとを備える。運転制御手段Cは、後述する各種のポンプや弁などの動作や、排熱回収システムが備える各装置の動作の制御も行う。
熱電併給装置1は、熱と電気とを併せて発生させることのできる装置であれば、どのような構成のものでも構わない。例えば、燃料電池や、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備えてエンジンの排熱と発電機の発電電力とを利用するような装置などを、熱電併給装置1として利用できる。図示は省略するが、熱電併給装置1の発電出力側には例えばインバータ等が設けられ、そのインバータは、熱電併給装置1の出力電力を商用電力系統から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。そして、インバータから出力される電力は、様々な電力負荷装置に供給される。
上流側温度センサ31は、補助熱源装置5へと流入する前の湯水の温度を計測する。つまり、補助熱源装置5が加熱運転状態であるとき、上流側温度センサ31は、補助熱源装置5によって加熱される前の湯水の温度を計測する。
下流側温度センサ32は、補助熱源装置5から流出した後の湯水の温度を計測する。つまり、補助熱源装置5が加熱運転状態であるとき、下流側温度センサ32は、補助熱源装置5によって加熱された後の湯水の温度を計測する。
図1に示したような、湯水を蓄熱媒体として用いて蓄える貯湯タンク4を備える排熱回収システムでは、貯湯タンク4に貯える湯水に菌が繁殖しないような対策を講じることが必要である。そのような対策としては、貯湯タンク4に貯えている湯水の温度を、湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度(例えば、菌の不活化が期待される温度)にまで昇温する対策がある。貯湯タンク4が貯えている湯水の全てを、水質維持のために昇温する場合、補助熱源装置5を用いることなく、熱電併給装置1の排熱のみを用いて行うことができれば好ましい。
先ず、排熱回収システムで行われる水質維持処理の概要を説明すると、運転制御手段Cは、貯湯タンク4の内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出し、及び、導出した現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあるか否かを判定し、及び、湯水の現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあると判定したとき、貯湯タンク4の内部で湯水の温度分布を均一化して、均一化後温度の湯水を得て、及び、貯湯タンク4の内部での温度分布が均一化された均一化後温度の湯水を用いて熱回収運転を行うことで、均一化後温度の湯水の昇温を熱電併給装置1からの熱回収により行う。
工程#10において運転制御手段Cは、貯湯タンク4の内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出する(蓄熱量導出工程)。具体的には、運転制御手段Cは、記憶手段Sに記憶されている貯湯タンク4の容量(即ち、湯水の量)、貯湯タンク4に設けられている貯湯温度センサ25〜28の検出結果を参照して、貯湯タンク4にどのような温度の湯水がどれだけの量だけ貯えられているのか、即ち、現状の合計蓄熱量を導出する。
尚、上流側三方弁13は通常時、圧力スイッチ29と水量センサ30と循環ポンプ20とが連通するように制御されるが、水質維持処理開始と同時に圧力スイッチ29と循環ポンプ20とが連通するように制御され、水質維持処理が完了していない状態の湯水が貯湯タンク4から水量センサ30側へ流出することを防止している。また、水質維持処理中に給湯が発生した場合、上流側三方弁13は、循環ポンプ20と水量センサ30が連通するように制御され、貯湯タンク4からの湯水の流出を防止する。
この実施例において、熱電併給装置1は排熱回収熱量800W(688kcal/h)であるとする。また、熱電併給装置1では、熱電併給装置1の出口温度(温度センサ39で検出される湯水の温度)が65℃となるように排熱循環路L8での湯水流量の調節が行われる。貯湯タンク4へ給水路L2を介して供給される水の温度、即ち、成層貯湯が行われているときの貯湯タンク4の内部下方に貯えられている湯水の温度は15℃とする。熱電併給装置1からの熱回収に用いるときの湯水(即ち、熱電併給装置1にとっての冷却水)に要求される上限湯水温度は40℃である。貯湯タンク4の容量は200Lである。熱電併給装置1から貯湯タンク4への配管経路の容積は2Lであり、その配管経路での湯水の移動時間当たりの放熱量を2kcal/minとする。貯湯タンク4での放熱は無いものとする。温度均一化工程が行われない限り、貯湯タンク4では湯水は成層貯湯されている。湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度を60℃とする。
この比較例は、内部で温度成層が形成されている貯湯タンク4が貯えている相対的に低温の湯水を単純に熱電併給装置1の排熱によって昇温する場合の例である。
貯湯タンク4の内部下方から取り出した湯水(15℃)を熱電併給装置1からの排熱で昇温して65℃にするので、熱電併給装置1から貯湯タンク4への排熱回収流量(湯水の流量)は0.23[L/min]となる。この値は、800[Wh]×0.86[kcal/h/Wh]/(65[℃]−15[℃])/60[min]=0.23[L/min]という演算で導出できる。熱電併給装置1から貯湯タンク4への湯水の移動に要する時間は8.7[min]である。この値は、2[L]/0.23[L/min]=8.7[min]という演算で導出できる。この場合、熱電併給装置1から貯湯タンク4に入るまでの湯水の放熱量は17.4kcalとなる。この値は、2[kcal/min]×8.7[min]=17.4kcalという演算で導出できる。従って、熱電併給装置1で熱回収した後で貯湯タンク4に流入する湯水の温度は56.3[℃](=65[℃]−17.4[kcal]/2[L])となる。つまり、貯湯タンク4の内部は56.3℃の湯水で満たされることになるが、この温度は湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度(60℃)に満たない。更に、この56.3℃の湯水は、熱電併給装置1からの熱回収に用いるときの湯水(即ち、熱電併給装置1にとっての冷却水)に要求される上限湯水温度(40℃)を超えているため、熱電併給装置1での熱回収に用いることはできない(即ち、熱電併給装置1を運転継続することはできない)。従って、貯湯タンク4に貯えている湯水の温度を60℃以上にするためには、補助熱源装置5を使って60℃以上に沸き上げるなどの対応をとらなければならない。
<1>
上記実施形態では、図1に例示した構成の排熱回収システムで本発明の水質維持方法を実施する場合について説明したが、別の構成の排熱回収システムにおいて本発明の水質維持方法を実施してもよい。
上記実施形態では、湯水の温度などについての具体的な数値を挙げたが、それらの数値は単に例示目的で挙げたものであり、本発明がそれらの数値に限定されることはない。
上記実施形態では、図3を用いて説明したような温度均一化工程を行う場合について記載したが、別の手法によって温度均一化工程を行ってもよい。例えば、図3に例示したのとは別の流路を用いて湯水を流動させることで、貯湯タンク4の内部下方から取り出した湯水を、貯湯タンク4の内部上方に流入させてもよい。他には、貯湯タンク4の内部に攪拌機を設けておき、運転制御手段Cが温度均一化工程を行うときにっその攪拌機を攪拌作動させるような改変も可能である。
上記実施形態では、熱電併給装置1から発生する熱のみを用いて水質維持運転を実行するための水質維持方法について説明したが、熱電併給装置1から発生する熱のみを用いて湯水を昇温する上記昇温工程を行った後、例えば補助熱源装置5を用いて更に湯水の温度を昇温するような改変も可能である。
4 貯湯タンク
C 運転制御手段
Claims (7)
- 熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置と、前記熱電併給装置で発生した熱を、湯水を蓄熱媒体として用いて蓄える貯湯タンクと、前記熱電併給装置の運転制御及び湯水の流動制御とを行う運転制御手段とを備え、前記運転制御手段が、前記熱電併給装置の運転継続中、前記貯湯タンクの内部下方から取り出した湯水を前記熱電併給装置からの熱回収に用い、熱回収を行った後の湯水を前記貯湯タンクの内部上方に流入させることで、前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成させながら湯水を貯える熱回収運転を行う排熱回収システムの水質維持方法であって、
前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出する蓄熱量導出工程と、
前記蓄熱量導出工程で導出した前記現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあるか否かを判定する蓄熱状態判定工程と、
前記蓄熱状態判定工程において湯水の前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲内にあると判定したとき、前記貯湯タンクの内部で湯水の温度分布を均一化して、均一化後温度の湯水を得る温度均一化工程と、
前記温度均一化工程によって前記貯湯タンクの内部での温度分布が均一化された前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を前記熱電併給装置からの熱回収により行う昇温工程とを有し、
前記所定蓄熱量範囲は、前記蓄熱量導出工程で導出した前記現状の合計蓄熱量の下で前記貯湯タンクの内部での湯水の温度分布を均一化した場合に予測される前記貯湯タンク内での湯水の予測均一化後温度が、前記熱電併給装置からの熱回収に用いるときの湯水に要求される上限湯水温度以下の所定温度範囲内になるときの、前記現状の合計蓄熱量の範囲である排熱回収システムの水質維持方法。 - 前記蓄熱状態判定工程において湯水の前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲よりも低いと判定したとき、前記温度均一化工程に先立って、
湯水の前記予測均一化後温度を前記所定温度範囲内にするために前記貯湯タンクに貯えられている湯水に対して追加する必要のある追加蓄熱量を導出する追加熱量導出工程と、
前記追加熱量導出工程で導出した前記追加蓄熱量を前記貯湯タンクに貯えられている湯水に対して追加するために前記熱回収運転を行う熱追加工程とを行う請求項1に記載の排熱回収システムの水質維持方法。 - 前記蓄熱状態判定工程は、
前記蓄熱量導出工程で導出した前記現状の合計蓄熱量の下で前記貯湯タンクの内部での湯水の温度分布を均一化した場合に予測される前記貯湯タンクの内部での湯水の前記予測均一化後温度を導出する均一化後温度導出工程と、
前記均一化後温度導出工程で導出した湯水の前記予測均一化後温度が前記所定温度範囲内にあるときに前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲内にあると判定する温度条件判定工程とを有する請求項1又は2に記載の排熱回収システムの水質維持方法。 - 前記温度均一化工程は、前記貯湯タンクの内部下方から取り出した湯水を、前記貯湯タンクの内部上方に流入させることによって行われる請求項1〜3の何れか一項に記載の排熱回収システムの水質維持方法。
- 前記温度均一化工程で処理した後の湯水の前記均一化後温度は、前記熱電併給装置からの熱回収に用いるときの湯水に要求されている上限湯水温度以下の前記所定温度範囲内となる温度であり、
前記温度均一化工程で処理した後の前記均一化後温度の湯水を前記昇温工程で処理した後の昇温後温度は、湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度以上の温度である請求項1〜4の何れか一項に記載の排熱回収システムの水質維持方法。 - 熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置と、前記熱電併給装置で発生した熱を、湯水を蓄熱媒体として用いて蓄える貯湯タンクと、前記熱電併給装置の運転制御及び湯水の流動制御とを行う運転制御手段とを備え、前記運転制御手段が、前記熱電併給装置の運転継続中、前記貯湯タンクの内部下方から取り出した湯水を前記熱電併給装置からの熱回収に用い、熱回収を行った後の湯水を前記貯湯タンクの内部上方に流入させることで、前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成させながら湯水を貯える熱回収運転を行う排熱回収システムであって、
前記運転制御手段は、
前記貯湯タンクの内部で温度成層を形成して貯えられている湯水の現状の合計蓄熱量を導出し、及び、
導出した前記現状の合計蓄熱量が所定蓄熱量範囲内にあるか否かを判定し、及び、
湯水の前記現状の合計蓄熱量が前記所定蓄熱量範囲内にあると判定したとき、前記貯湯タンクの内部で湯水の温度分布を均一化して、均一化後温度の湯水を得て、及び、
前記貯湯タンクの内部での温度分布が均一化された前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を前記熱電併給装置からの熱回収により行うように構成され、
前記所定蓄熱量範囲は、前記現状の合計蓄熱量の下で前記貯湯タンクの内部での湯水の温度分布を均一化した場合に予測される前記貯湯タンク内での湯水の予測均一化後温度が、前記熱電併給装置からの熱回収に用いるときの湯水に要求される上限湯水温度以下の所定温度範囲内になるときの、前記現状の合計蓄熱量の範囲である排熱回収システム。 - 湯水の前記均一化後温度は、前記熱電併給装置からの熱回収を用いるときの湯水に要求されている上限湯水温度以下の前記所定温度範囲内となる温度であり、
前記均一化後温度の湯水を用いて前記熱回収運転を行うことで、前記均一化後温度の湯水の昇温を行った後の昇温後温度は、湯水の水質維持のために必要な必要湯水温度以上の温度である請求項6に記載の排熱回収システム。
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